JP2008145100A - 冷凍装置 - Google Patents

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龍三郎 矢嶋
Toru Inazuka
徹 稲塚
Katsumi Hokotani
克己 鉾谷
Hideki Hara
日出樹 原
Michio Moriwaki
道雄 森脇
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Abstract

【課題】二酸化炭素を冷媒とする冷凍装置(1)において、蒸発器(5)への油の流入を防止し、さらには冷凍能力の低下も防止する。
【解決手段】膨張機(3)の出口側で冷凍機油を冷媒から分離して蒸発器(5)へ流入しないようにするか、もしくは冷凍機油を膨張機(3)に供給せずに膨張機(3)の潤滑を冷媒のみで行うことにより、冷凍機油が蒸発器(5)へ流入しないようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍装置に関し、特に、冷媒の膨張機構として、膨張弁やキャピラリチューブに代えて膨張機が設けられた冷凍装置に係るものである。
従来より、閉回路内で冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、空調機等として広く利用されている。この種の冷凍装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、圧縮機、放熱器、膨張機構及び蒸発器が順に接続された冷媒回路の冷媒として二酸化炭素を用いるとともに、冷凍サイクルの高圧圧力を冷媒の臨界圧力以上に設定したものが知られている。この冷凍装置では、圧縮機において冷媒をその臨界圧力以上にまで圧縮しているため、圧縮機モータの消費電力が嵩み、高いCOP(成績係数)が得られないという問題がある。
この問題に対しては、特許文献2に開示されているように、冷凍装置に膨張機を設けるという対策が提案されている。なお、本明細書でいう膨張機は、流体機械の一種としての原動機と同義である。この場合、膨張機は、膨張弁やキャピラリチューブに代えて、冷凍装置における冷媒の膨張機構として設けられる。そして、膨張機において高圧冷媒の内部エネルギを機械的な動力に変換し、得られた動力を圧縮機の駆動に利用することで、圧縮機モータの消費電力を削減している。
上記公報の装置では、圧縮機と膨張機をモータとともに一体のケーシング内に収納することにより、一つの流体機械が構成されている。また、この流体機械においては、駆動軸の一端に油ポンプを設けるとともに、該駆動軸の内部に油通路を設けている。そして、油ポンプにより吸い上げた冷凍機油を、油通路を通して圧縮機と膨張機の摺動部分に供給し、圧縮機及び膨張機を潤滑するようにしている。
上記流体機械の圧縮機は高圧ドーム型圧縮機(油溜まりがケーシング内の高圧側にある圧縮機)であり、この圧縮機では、シリンダ内に供給された油は吐出ガスとともに圧縮機ケーシング内に吐出される。吐出ガス中には油ミストが含まれているが、一部の油ミストはケーシング内やモータ表面に衝突し、凝集して液体となってケーシング壁面を落下して油溜まりに戻る。また、一部の油ミストは吐出ガスとともに圧縮機から吐出され、放熱器に流れていく。
特開平10−54617号公報 特開2001−107881号公報
一方、膨張機に供給された冷凍機油は、膨張機内で冷媒の気液二相流と混合する。仮に冷凍機油と液冷媒との溶解性が高ければ、冷凍機油は液冷媒の中に溶解して膨張機出口から吐出され、蒸発器へ流れて行く。
ここで、上記流体機械において、冷凍機油が蒸発器に流れていく場合の性能への影響を考察する。蒸発温度を10℃、放熱器出口温度を37℃、吐出圧力を10MPa、圧縮機効率を0.7、膨張機効率を0.6、蒸発器を通過する冷媒に対する油流量比を5%とし、吐出温度を76℃とする。高圧ドームの場合、圧縮機から膨張機に供給される冷凍機油の温度は圧縮機吐出温度とほぼ等しくなるので76℃の油が膨張機に供給されることになる。
この冷凍機油は、蒸発器を通過すると、冷媒に熱を与えて蒸発温度10℃まで冷却される。回収を考えない場合の冷凍効果は、125.8KJ/Kg、回収動力は7KJ/Kgとなる。回収を考えた場合の冷凍効果は、
125.8+7=132.8KJ/Kgとなる。
これに対して、油の比熱を2.1KJ/Kg℃として、油の冷却に要する熱量を計算すると、
(76−10)×2.1×0.05=6.9KJ/Kg
の冷却熱量が必要となり、その分だけ実際の冷凍効果が減少することになる。したがって、冷凍効果の減少する割合は、
6.9/132.8=0.052
となり、能力が約5%低下することになる。
このように、膨張機から冷凍機油が流出して蒸発器に流入すると、冷凍機油の顕熱による冷凍能力の低下を招いてしまう。このことは、一体型の流体機械に限らず、圧縮機と膨張機を別体にした場合でも、程度の差はあっても起こりうる問題である。本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、冷凍サイクルの膨張機構として膨張機が設けられた冷凍装置において、蒸発器への油の流入を防止し、それによって冷凍能力の低下も防止することである。
本発明は、上記課題を解決するために、大きく分けて3つの対策を講じたものである。第1の対策は、膨張機(3)の出口側で冷凍機油を冷媒から分離して蒸発器(5)へ流入しないようにすること、第2の対策は、冷凍機油を膨張機(3)に供給せずに膨張機(3)の潤滑に冷媒を利用することによって冷凍機油が膨張機(3)から蒸発器(5)へ流入しないようにすること、そして第3の対策は、膨張機(3)の摺動部に、円滑な動作を行うための表面処理を施すことである。
上記第1の対策は、21の具体的な解決手段を含んでいる。このうち、第1から第15の解決手段では、冷媒として二酸化炭素を用いるとともに所定の温度域で二酸化炭素と分離する冷凍機油を用いて、膨張機(3)の出口側で冷凍機油を冷媒から分離するようにしており、第16の解決手段では、使用する冷媒や冷凍機油は特定せずに油分離器(6)の種類を特定することにより、冷媒と冷凍機油を膨張機(3)の出口側で分離するようにしている。また、第17から第21の解決手段では、上記各解決手段を構造面から特定している。
具体的に、第1の解決手段は、圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備え、該冷媒回路(C)に二酸化炭素が冷媒として充填された冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、膨張機(3)の出口側と蒸発器(5)の入口側との間に油分離器(6)が接続されるとともに、冷媒回路(C)の冷凍機油が、少なくとも−20℃以上の温度域で上記冷媒と二相に分離し、かつ、その温度域で密度が上記冷媒よりも大きくなる冷凍機油により構成されていることを特徴としている。通常の空調機などに用いられる冷凍装置では、蒸発温度の最下限が−20℃程度に設定されている。少なくとも−20℃以上の温度域で二相分離すれば、後述の油分離が可能となる。
また、第2の解決手段は、より好ましい温度域を特定したものであり、具体的には、上記第1の解決手段において、冷凍機油が、−50℃以上の温度域で二酸化炭素冷媒と二相に分離するものであることを特徴としている。ショーケースや冷凍庫などに用いられる冷凍装置においては、蒸発温度の最下限が−50℃程度に設定されている。−50℃以上の温度域で二相分離すれば、同じく油分離が可能である。
また、本発明が講じた第3から第8の解決手段は、冷凍機油を具体的に特定したものである。このうち、第3の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍機油がポリアルキレングリコール(PAG)により構成されていることを特徴としている。このPAGは、上記第2の解決手段の構成要件である、−50℃以上の温度域で冷媒と二相に分離する特性を備えている。
また、第4の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍機油がポリビニルエーテル(PVE)により構成されていることを特徴としている。
また、第5の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍機油が鉱油により構成されていることを特徴としている。
また、第6の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍機油がポリオールエステル(POE)により構成されていることを特徴としている。
また、第7の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍機油がポリカーボネート(PC)により構成されていることを特徴としている。
また、第8の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍機油がアルキルベンゼン(AB)により構成されていることを特徴としている。
上記第1から第8の解決手段においては、二酸化炭素を冷媒とする冷媒回路(C)の冷凍機油として、少なくとも−20℃以上の温度域で上記冷媒と二相に分離し、かつ、その温度域で密度が該冷媒よりも大きくなるものを用いているので、膨張機(3)の出口側に接続された油分離器(6)において、冷凍機油は冷媒から分離し、冷媒の下方に溜まる。したがって、冷凍機油は、油分離器(6)の下端部から抜き出して、蒸発器(5)へ流さずに圧縮機(2)へ戻すことができる。特に−50℃以上で二酸化炭素冷媒と分離するPAGなどの冷凍機油を用いると、蒸発温度がさらに低い冷凍装置においても、膨張機(3)の出口側で冷媒と冷凍機油を確実に分離して、蒸発器(5)への油の流入を阻止できる。
次に、第9の解決手段は、上記第1から第8の解決手段において、油分離器(6)が遠心分離式の油分離器(6)により構成されていることを特徴としている。
また、第10の解決手段は、上記第9の解決手段において、油分離器(6)が、縦型円筒状の容器(6a)の周壁に対して接線方向に接続された導入管(6b)と、該容器(6a)の上面に接続された冷媒導出管(6c)と、該容器(6a)の底面に接続された油導出管(6d)とを備えていることを特徴としている。
上記第9,第10の解決手段においては、膨張機(3)から気液二相の冷媒が油分離器(6)に流入すると、油分離器(6)内で旋回流が生じることにより冷凍機油と冷媒とが分離される。冷凍機油は、冷媒よりも重いので容器(6a)の下に溜まり、油導出管(6d)から排出される。一方、液冷媒はガス冷媒の旋回に伴い、該ガス冷媒に巻き込まれて、ガス冷媒とともに冷媒導出管(6c)から流出する。したがって、蒸発器(5)へは冷媒のみが流れ、冷凍機油は蒸発器(5)へは流れない。
また、第11の解決手段は、上記第10の解決手段において、油分離器(6)の冷媒導出管(6c)が容器(6a)の周壁の内面に沿って上下方向に配置され、該冷媒導出管(6c)の下端部が、容器(6a)の高さ方向の中間部に位置して液冷媒中に開口するように構成されていることを特徴としている。
この第11の解決手段においては、蒸発器(5)への冷媒導出管(6c)を油分離器(6)の内壁に接して設け、下端が液冷媒の中に開口するようにしているので、蒸発器(5)へ冷凍機油を流さずに、冷媒のみを供給することができる。つまり、膨張機(3)から油分離器(6)へ流入した冷媒から冷凍機油を分離した後に、油リッチ液をガス冷媒により巻き込まずに、蒸発器(5)へ液冷媒を供給することができる。
また、第12の解決手段は、上記第10の解決手段において、油分離器(6)の冷媒導出管(6c)が、容器(6a)の上面に接続されたガス冷媒導出管(6c-g)と、容器(6a)の周壁の内面に沿って上下方向に配置されるとともにその下端部が容器(6a)の高さ方向の中間部に位置して液冷媒中に開口する液冷媒導出管(6c-l)とからなり、ガス冷媒導出管(6c-g)と液冷媒導出管(6c-l)とが容器(6a)の外で合流していることを特徴としている。
このように、液冷媒とガス冷媒とを別々に流すようにすると、油リッチ液が不必要にガス冷媒に巻き込まれてしまうのを抑えて、油の分離効率を上げることができる。
また、第13の解決手段は、上記第10の解決手段において、油分離器(6)が容器(6a)内に該容器(6a)の上部を二重構造とするバッフルプレート(6e)を備え、容器(6a)の上面に冷媒導出管(6c)が接続されるとともに、導入管(6b)が容器(6a)の周壁を貫通してバッフルプレート(6e)に接続されていることを特徴としている。
この場合、油分離器(6)の内部に気液二相冷媒が導入されると、内壁の全周に冷媒導出管(6c)を設けるのと同じ効果を得ることができる。つまり、冷媒リッチ液が、容器(6a)とバッフルプレート(6e)との間の隙間を通って流出する。
また、第14の解決手段は、上記第13の解決手段において、油分離器(6)が、バッフルプレート(6e)の上部に、ガス冷媒の流通するガス冷媒流通孔(6e-h)を備えていることを特徴としている。
この構成においては、ガス冷媒と液冷媒の通路が別に確保される。バッフルプレート(6e)に孔を設けない場合は、容器(6a)とバッフルプレート(6e)の隙間からガス冷媒が液冷媒を巻き込むときに油リッチ液まで巻き込むおそれがあるのにして、油の分離効率を上げることができる。したがって、油が蒸発器(5)に流れてしまうのを確実に防止できる。
また、第15の解決手段は、上記第10の解決手段において、油分離器(6)の冷媒導出管(6c)が容器(6a)内でU字状に折り曲げた形状に形成されるとともに、容器(6a)内における該冷媒導出管(6c)の上端部がガス冷媒の入口に形成され、U字状の導出管の下部に液冷媒の入口孔(6c-h)が形成されていることを特徴としている。
このようにすると、ガス冷媒が導出管内を流れて油分離器(6)から流出する際に、液冷媒の入口孔(6c-h)から冷媒導出管(6c)の内部に液冷媒が流入し、液冷媒が蒸発器(5)に供給される。
次に、本発明が講じた第16の解決手段は、圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備えた冷凍装置を前提としている。そして、膨張機(3)の出口側に油分離器(6)が接続されるとともに、油分離器(6)が膜分離式の油分離器(6)により構成されていることを特徴としている。
この第16の解決手段においては、膨張機(3)の出口側に接続された油分離器(6)において、分離膜により冷凍機油が冷媒から分離する。したがって、冷凍機油を蒸発器(5)に流さずに、冷媒のみを蒸発器(5)に供給することができる。
また、第17の解決手段は、上記第1から第16のいずれか1の解決手段において、圧縮機(2)と膨張機(3)が、一つのケーシング(11)内に設けられて一体化されていることを特徴としている。
また、第18の解決手段は、上記第1から第16のいずれか1の解決手段において、油分離器(6)が油戻し通路(45c)を介して圧縮機(2)の吸入側に接続されていることを特徴としている。この第18の解決手段においては、油分離器(6)で冷媒から分離された冷凍機油は、油戻し通路(45c)を通り、圧縮機(2)の吸入側に戻る。したがって、膨張機(3)から流出した冷凍機油が蒸発器(5)に流入することはない。
また、第19の解決手段は、上記第第1から第18のいずれか1の解決手段において、油分離器(6)が膨張機(3)の近傍に配置されていることを特徴としている。
また、第20の解決手段は、上記第1から第17のいずれか1の解決手段において、油分離器(6)が膨張機(3)内に配置されていることを特徴としている。この構成においては、膨張機(3)の内部で油が冷媒から分離され、冷媒のみが蒸発器(5)に供給されることになる。
また、第21の解決手段は、上記第1から第20のいずれか1の解決手段において、油分離器(6)と圧縮機(2)との間に断熱手段(33)が配置されていることを特徴としている。
この第21の解決手段においては、例えば圧縮機(2)と膨張機(3)を一体にした構成において、圧縮機(2)のケーシング(11)が吐出ドームの場合にはほぼ吐出温度に近い高温となるのに対して、膨張機(3)や油分離器(6)は蒸発温度に近い低温になる。この場合、高温部から低温部への熱移動が生じると、冷凍機の効率が低下するが、圧縮機(2)のケーシング(11)と油分離器(6)とを断熱することにより、効率の低下を防止できる。
次に、上記第2の対策は、一つの解決手段(第22の解決手段)からなる。この第22の解決手段は、圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備えた冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、圧縮機(2)と膨張機(3)とが一体のケーシング(11)内に設けられて一つの流体機械(10)が構成されるとともに、該流体機械(10)には、圧縮機(2)側へのみ冷凍機油を供給する給油手段(63,64)が設けられていることを特徴としている。
この第22の解決手段においては、膨張機(3)には冷凍機油は流入せず、膨張機(3)の潤滑が冷媒のみで行われる。つまり、膨張機(3)内には液冷媒が存在するので、摺動部で摩擦が生じても、冷媒が蒸発することにより冷却されるため、圧縮機(2)のように摩耗部が温度上昇することはない。したがって、膨張機(3)に圧縮機(2)から油を送らなくても、膨張機(3)の軸受け部や膨張室などについて適切な設計を行えば冷媒による潤滑が可能である。
また、上記第3の対策は、一つの解決手段(第23の解決手段)からなる。この第23の解決手段は、圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備えた冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、膨張機(3)の摺動部に、耐摩耗性を向上させるための表面処理が施されていることを特徴としている。
この第23の解決手段においては、上記第22の解決手段と同様に膨張機(3)に冷凍機油を供給しなくても、摺動部を円滑に動作させることができる。したがって、蒸発器(5)への冷凍機油の流入を防止できる。
上記第1から第8の解決手段によれば、二酸化炭素を冷媒とする冷媒回路(C)における膨張機(3)の出口側に油分離器(6)を設けるとともに、使用する冷凍機油を特定したことによって、油分離器(6)において冷媒から分離した冷凍機油が膨張機(3)から蒸発器(5)に流入するのを防止できる。したがって、冷凍能力の低下も防止できる。
特に、上記第2,第3の解決手段によれば、温度域をより好ましい範囲に限定しているので、冷凍機油が膨張機(3)から蒸発器(5)に流入するのをより確実に防止でき、冷凍能力の低下も防止できる。
また、上記第9から第15の解決手段によれば、遠心分離式の油分離器(6)を用いることにより、構成を複雑にせずに、冷媒と冷凍機油を確実に分離して冷媒のみを蒸発器(5)に供給することができるので、冷凍能力の低下を確実に防止できる。
また、上記第16の解決手段によれば、冷媒や冷凍機油の種類に拘わらず、膨張機(3)の出口側に接続された膜分離式の油分離器(6)において冷凍機油を冷媒から分離できるとともに、この冷凍機油を蒸発器(5)に流さないようにすることにより能力の低下を防止できる。
また、上記第17の解決手段によれば、圧縮機(2)と膨張機(3)が、一つのケーシング(11)内に設けられて一体化されているので、装置のコンパクト化を図ることができる。
また、上記第18の解決手段によれば、油分離器(6)からの油戻し通路(45c)を圧縮機(2)の吸入側に接続して、油分離器(6)で冷媒から分離された冷凍機油が油戻し通路(45c)を通って圧縮機(2)の吸入側に戻るようにしており、膨張機(3)から冷媒とともに流出した冷凍機油は蒸発器(5)に流入しない。したがって、膨張機(3)から蒸発器(5)への冷凍機油の流入と冷凍能力の低下を確実に防止できる。
また、上記第19の解決手段によれば、油分離器(6)を膨張機(3)の近傍に設けることで、膨張機(3)から流出した冷凍機油を冷媒からすぐに分離して、冷凍機油による影響を回避できる。
また、上記第20の解決手段によれば、膨張機(3)のケーシング(11)内に油分離器(6)が配置されているので、装置のコンパクト化に特に効果的である。
また、上記第21の解決手段によれば、油分離器(6)と圧縮機(2)とを断熱することにより、効率の低下を効果的に防止できる。
また、上記第22の解決手段によれば、膨張機(3)内に存在する液冷媒が蒸発することにより、摺動部で摩擦が生じても冷媒が冷却されるため、温度上昇が抑えられる。このように、膨張機(3)に圧縮機(2)から油を送らなくても冷媒による潤滑が可能となるので、蒸発器(5)にも冷凍機油が流入せず、能力の低下も生じない。
また、上記第23の解決手段によれば、膨張機(3)の摺動部に、耐摩耗性を向上させるための表面処理を施すことにより、膨張機(3)に冷凍機油を供給しなくても、摺動部を円滑に動作させることができる。したがって、蒸発器(5)への冷凍機油の流入を防止できるため、冷凍機油の影響で能力が低下することを防止でき、冷凍機油が蒸発器(5)に流入する場合と比べて能力を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。
本実施形態1に係る冷凍装置は、例えば室内の冷房を行う空気調和装置(1)として構成されている。図1に示すように、この空気調和装置(1)は、冷媒回路(C)を備えている。上記冷媒回路(C)は、圧縮機(2)と、ガスクーラである放熱器(4)と、膨張機構としての膨張機(3)と、蒸発器(5)とを順に配管接続して構成された閉回路である。この冷媒回路(C)には、冷媒としてCO (二酸化炭素)が充填されている。
上記冷媒回路(C)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。上記圧縮機(2)は、吸入した冷媒を、該冷媒の臨界圧力よりも高い圧力、すなわち超臨界圧にまで圧縮する。したがって、冷媒回路(C)で行われる冷凍サイクルは、高圧圧力が冷媒の超臨界圧に設定された超臨界圧サイクルとなる。また、圧縮機(2)から吐出された冷媒は、放熱器(4)で冷却され、膨張機(3)で膨張し、蒸発器(5)で蒸発した後、圧縮機(2)に戻って再度圧縮される行程を1サイクルとして、各行程の動作を繰り返す。
上記放熱器(4)は、第1空気通路(P1)の途中に設けられている。第1空気通路(P1)の入口端は、室外に開口している。また、第1空気通路(P1)の入口側には、第1ファン(F1)が設けられている。この第1ファン(F1)を運転すると、第1空気通路(P1)では、入口端から取り込まれた室外空気が第1空気として放熱器(4)へ送り込まれる。この第1空気は、被加熱空気を構成している。一方、第1空気通路(P1)の出口端は、室外に開口している。第1空気通路(P1)の出口端からは、放熱器(4)において冷媒から吸熱した第1空気が室外に吹き出される。
放熱器(4)においては、冷媒回路(C)を循環する冷媒と、第1空気通路(P1)を通じて送られる第1空気とが熱交換する。この放熱器(4)での熱交換により、冷媒回路(C)の冷媒が第1空気へ放熱して冷却される。この放熱器(4)は、例えばクロスフィン型の熱交換器によって構成されている。
上記蒸発器(5)は、第2空気通路(P2)の途中に設けられている。第2空気通路(P2)の入口端は、室内に開口している。また、第2空気通路(P2)の入口側には、第2ファン(F2)が設けられている。この第2ファン(F2)を運転すると、第2空気通路(P2)では、入口端から取り込まれた室内空気が第2空気として蒸発器(5)へ送り込まれる。この第2空気は、被冷却空気を構成している。一方、第2空気通路(P2)の出口端は、室内に開口している。第2空気通路(P2)の出口端からは、蒸発器(5)において冷却された第2空気が室内に吹き出される。
蒸発器(5)においては、冷媒回路(C)を循環する冷媒と、第2空気通路(P2)を通じて送られる第2空気とが熱交換する。この蒸発器(5)での熱交換により、冷媒回路(C)の冷媒が第2空気から吸熱して蒸発する。この蒸発器(5)は、例えばクロスフィン型の熱交換器によって構成されている。
上記圧縮機(2)と膨張機(3)は、一つのケーシング(11)内に設けられ、一つの流体機械(10)を構成している。図2に示すように、この流体機械(10)は、冷媒の圧縮を行う圧縮機(2)としての圧縮機構部(20)と、冷媒の膨張を行う膨張機(3)としての膨張機構部(30)とを備えている。
上記流体機械(10)の圧縮機構部(20)は、ケーシング(11)内の下部に配置され、膨張機構部(30)は、ケーシング(11)内の上部に配置されている。上記ケーシング(11)内の中央部には、モータ(50)が配置されている。該モータ(50)は、ケーシング(11)に固定されたステータ(51)と、該ステータ(51)の内側に配置されたロータ(52)とを備えている。
該ロータ(52)には駆動軸(60)が貫通している。該駆動軸(60)は、下端部が圧縮機構部(20)に連結され、上端部が膨張機構部(30)に連結されている。このため、本実施形態の流体機械(10)は、膨張機構部(30)の冷媒膨張による回転動力が圧縮機構部(20)の圧縮動力に回収されるように構成されている。
上記圧縮機構部(20)は、いわゆるスイング型ロータリ圧縮機に構成されている。該圧縮機構部(20)は、シリンダ(21)と、該シリンダ(21)のシリンダ室(22)に収納されたピストン(23)と、上記シリンダ室(22)の上面を閉鎖するフロントヘッド(24)と、上記シリンダ室(22)の下面を閉鎖するリアヘッド(25)とを備えている。そして、上記駆動軸(60)の下端部は、フロントヘッド(24)からシリンダ(21)を経てリアヘッド(25)に貫通している。
上記ピストン(23)は、円環状に形成され、偏心軸部(61)に回転自在に嵌め込まれている。該偏心軸部(61)は、駆動軸(60)の下部に形成され、該駆動軸(60)の軸心より偏心している。
上記ピストン(23)には、図示しないが、ブレードが一体に形成されている。該ブレードは、ブッシュを介してシリンダ(21)に挿入されている。そして、上記ピストン(23)はブッシュを支点に揺動し、シリンダ室(22)における容積を減少させて冷媒を圧縮する。
上記シリンダ(21)には冷媒の吸込み口(2a)が形成されている。また、上記フロントヘッド(24)には冷媒の吐出口(2b)が形成されている。該フロントヘッド(24)には吐出口(2b)を開閉する吐出弁(26a)と弁押さえ(26b)が設けられている。
一方、上記膨張機構部(30)は、スクロール型膨張機に構成されている。該膨張機構部(30)は、固定スクロール(31)と可動スクロール(32)とフレーム(33)とを備えている。該フレーム(33)はケーシング(11)に固定されている。該フレーム(33)は、ケーシング(11)の内部空間を上下に区画するとともに、その上下の空間を断熱している。
上記固定スクロール(31)は、鏡板(3a)と、該鏡板(3a)の下面に形成された渦巻状(インボリュート状)のラップ(3b)とより構成されている。上記可動スクロール(32)は、鏡板(3c)と、該鏡板(3c)の上面に形成された渦巻状(インボリュート状)のラップ(3d)とより構成されている。
上記固定スクロール(31)の鏡板(3a)は、ケーシング(11)に固定されている。該鏡板(3a)は、ケーシング(11)の内部空間におけるフレーム(33)の上方を上下に区画している。
上記固定スクロール(31)のラップ(3b)と可動スクロール(32)のラップ(3d)とは互いに噛合している。そして、上記固定スクロール(31)の鏡板(3a)と可動スクロール(32)の鏡板(3c)との間には、両ラップ(3b,3d)の接触部の間に、膨張室である作動室(3e)が形成されている。
上記固定スクロール(31)の鏡板(3a)の中央部には冷媒の吸込み口(3f)が形成されている。また、上記両ラップ(3b,3d)の外周側には冷媒の吐出口(3g)が形成されている。
上記可動スクロール(32)の鏡板(3c)は、フレーム(33)の上面に形成された環状のスラスト軸受け(34)に設置されている。また、上記可動スクロール(32)の鏡板(3c)とフレーム(33)との間には、該可動スクロール(32)が固定スクロール(31)に対して公転のみ行うようにオルダム機構などの自転阻止部材(35)が設けられている。
上記可動スクロール(32)の中央部には駆動軸(60)の連結孔(36)が形成されている。具体的に、上記可動スクロール(32)の鏡板(3c)の上面中央部には、筒状のボス部(37)が上方に突出して形成されている。該ボス部(37)のボス孔と同径の開口が鏡板(3c)の中央部に形成されている。このボス孔と開口とが駆動軸(60)の連結孔(36)を形成している。なお、上記ボス部(37)は、ラップ(3d)の高さとほぼ同じに形成されている。
上記駆動軸(60)の上端部には、フレーム(33)を貫通し、駆動軸(60)の軸心より偏心した小径の偏心軸部(62)が形成されている。該偏心軸部(62)が可動スクロール(32)の連結孔(36)に嵌め合わされている。
上記駆動軸(60)には、中心軸に沿って給油孔(63)が形成されている。この給油孔(63)は、油導入溝(63a,63b)を介して圧縮機構部(20)及び膨張機構部(30)の摺動部に連通している。そして、駆動軸(60)の下端部は、図では詳細は示していないが遠心式の油ポンプ(64)に構成されている。給油孔(63)と油ポンプ(64)により、給油手段が構成されている。
上記膨張機構部(30)の吐出口(3g)には、蒸発器(5)が冷媒配管(43)を介して接続されている。一方、上記圧縮機構部(20)の吸込み口(2a)には、蒸発器(4)が冷媒配管(43)を介して接続されている。なお、上記圧縮機構部(20)の吸込み側の冷媒配管(43)には、図1では省略しているがアキュムレータ(44)が設けられている。
上記ケーシング(11)内において、フレーム(33)の下方空間(12)は、圧縮機構部(20)の吐出冷媒が吐出され、高圧雰囲気となる。そして、上記ケーシング(11)の側部には冷媒配管(43)が接続され、該冷媒配管(43)が放熱器(4)に接続されている。つまり、上記圧縮機構部(20)の吐出冷媒が放熱器(4)に供給される。
また、上記ケーシング(11)の上部には、放熱器(4)が冷媒配管(43)を介して接続されている。そして、上記ケーシング(11)内において、固定スクロール(31)の鏡板(3a)の上方の最上部空間(13)には、放熱器(4)からの冷媒が冷媒配管(43)を経て導入される。つまり、上記放熱器(4)からの冷媒が膨張機構部(30)の作動室(3e)に導入される。
図1に示すように、この冷凍装置(1)における膨張機(3)の出口側には、油分離器(6)が接続されている。この油分離器(6)には、遠心分離式の油分離器が用いられており、膨張機(3)から流出した冷媒は、該油分離器(6)で冷凍機油が分離されて蒸発器(5)に流れる一方、冷凍機油は、圧縮機(2)に吸入される。
具体的に、油分離器(6)は、図3に示すように、円筒状の容器(6a)と、この容器(6a)の上部において周壁面の接線方向に沿うように接続された導入管(6b)と、容器(6a)の上面において上下方向沿いに配置された冷媒導出管(6c)と、容器(6a)の底面に設けられた油導出管(6d)とを有している。そして、導入管(6b)に膨張機(3)からの冷媒配管(45a)が接続され、冷媒導出管(6c)に蒸発器(5)への冷媒配管(45b)が接続され、油導出管(6d)に圧縮機(2)への油戻し管(45c)が接続されている。この油戻し管(45c)は、圧縮機(2)の吸入側の冷媒配管(43)において、アキュムレータ(44)の上方部分に接続されている。
油分離器(6)は、膨張機(3)から流入してくる冷媒と油を分離した後に、蒸発器(5)へ冷媒を送らなければならない。油分離器(6)内では、口述するように冷媒と油との密度の差により、両者が分離される。油分離を首尾よく行うには、油リッチ液をガス冷媒により巻き上げないようにする必要がある。このため、上記油分離器(6)では、蒸発器(5)への冷媒導出管(6c)を油分離器(6)の内壁に接して設け、下端が冷媒リッチ液の中に開口するようにしている。これにより、液冷媒とガス冷媒を蒸発器(5)に供給することができる。
この実施形態1では、冷媒としてCO が用いられている一方、冷凍機油には、ポリアルキレングリコール(PAG)が用いられている。PAGは、少なくとも−20℃以上の温度域で上記冷媒と二相に分離し、種類によっては、−50℃以上の温度域において冷媒と二相に分離する特性を有している。また、PAGは、−50℃から−17℃以上の温度域で密度が上記冷媒よりも大きくなるものであり、上記二相分離の温度域で、概ね密度が冷媒よりも大きくなる。つまり、従来の一般的な冷媒と冷凍機油の関係においては冷媒よりも冷凍機油が軽いのに対して、本実施形態では所定の温度域で冷媒と冷凍機油の密度が逆転するような冷凍機油を用いている。
図4のグラフは、CO とPAGの溶解特性を示しており、縦軸がCO の二相分離温度、横軸が油分率である。このグラフでは、線分よりも下側では冷媒と油が溶解する一方、線分よりも上側では冷媒と油が分離することを示している。例えば、油分率が30%の油リッチな液を得るためには、PAG#7の場合は約0℃、PAG#9の場合はマイナス30℃程度にすればよいことがわかる。また、PAG#20などでは、−50℃程度でもよい。そして、このような温度域において、油分離器(6)では冷媒リッチ液と油リッチ液とが分離される(図3)。
−運転動作−
次に、上述した冷凍装置(1)の動作について説明する。
先ず、流体機械(10)においてモータ(50)を駆動すると、圧縮機構部(20)におけるピストン(23)がシリンダ室(22)内を揺動し、蒸発器(5)からの冷媒を吸込み、該冷媒を圧縮する。この圧縮された冷媒はケーシング(11)内に吐出される。上記圧縮冷媒は、放熱器(4)に流れ、外気に放熱して冷却される。
冷却された冷媒は、その後、膨張機構部(30)に導入される。つまり、上記モータ(50)の駆動によって可動スクロール(32)が固定スクロール(31)に対して公転し、作動室(3e)が膨張作用を行う。上記冷却冷媒は、ケーシング(11)の最上部空間(13)から膨張機構部(30)の作動室(3e)に流入し、膨張する。そして、膨張した冷媒は、蒸発器(5)に流れ、室内空気を冷却して蒸発する。
以上の動作を行う際に、駆動軸(60)の回転によって冷凍機油が圧縮機構部(20)と膨張機構部(30)の摺動部に供給される。膨張機構部(30)から流出した冷媒に含まれる冷凍機油は、油分離器(6)において冷媒から分離される。PAGは、種類によって若干異なるものの、密度が比較的大きく、マイナス50℃からマイナス17℃以上の温度域では密度が上記冷媒よりも大きくなる。したがって、冷媒と冷凍機油を二相に分離した後に冷凍機油が油分離器(6)の容器(6a)内で下部に溜まるような設定にしておくと、冷凍機油は油戻し管(45c)を通って圧縮機(2)に戻り、蒸発器(5)には流入しない。このため、蒸発器(5)において冷凍機油が冷媒に熱を与えないため、冷凍能力の低下を防止できる。
−実施形態1の効果−
このように、本実施形態1によれば、膨張機(3)の出口側に油分離器(6)を設けるとともに、冷凍機油にPAGを用い、油分離器(6)において冷媒から分離した冷凍機油を、油分離器(6)の下端部に接続された油戻し管(45c)から圧縮機(2)に戻すようにしているので、圧縮機(2)で温度の高くなった冷凍機油が膨張機(3)から蒸発器(5)に流入するのを防止でき、冷凍能力の低下も防止できる。
つまり、通常は冷媒よりも冷凍機油が軽いために、膨張機(3)の出口側に油分離器(6)を設けても液冷媒の上に冷凍機油が浮く状態になって冷凍機油だけを抜き出すことはできないが、本実施形態1では膨張機(3)の出口側でCO 冷媒に対して密度の大きくなる冷凍機油としてPAGを採用したことにより、冷媒と冷凍機油を分離することが可能となる。そして、このようにしたことによって、蒸発器(5)に冷凍機油が流入することによる能力の低下も防止することが可能となる。
また、上記実施形態では、フレーム(33)が、ケーシング(11)内で圧縮機構部(20)と膨張機構部(30)とを断熱しているため、圧縮機構部(20)の熱が、膨張機構部(30)の下流側にある油分離器(6)に伝達されにくく、該フレーム(33)が圧縮機(2)のケーシング(11)と油分離器(6)との間を断熱する断熱手段として作用している。
したがって、圧縮機構部(20)のケーシング(11)は、ほぼ吐出温度に近い高温となるのに対して、膨張機構部(30)や油分離器(6)は蒸発温度に近い低温になるが、上記断熱手段としてのフレーム(33)によって、高温部から低温部への熱移動が生じるのを防止できる。したがって、冷凍装置の効率が低下するのを防止できる。
−実施形態1の変形例−
(変形例1)
上記実施形態1では、冷媒としてCO を用いる一方で、冷凍機油にはPAGを用いているが、冷媒回路(C)の冷凍機油は、少なくとも−20℃以上の温度域で上記冷媒と二相に分離し、かつ、−20℃以上の温度域で密度が冷媒よりも大きくなる冷凍機油であれば、PAG以外のものを用いてもよい。
例えば、冷凍機油には、ポリビニルエーテル(PVE)、ポリオールエステル(高安定ポリオールエステル(HS−POE))、またはポリカーボネート(PC)などを用いてもよい。これらの冷凍機油は、図5に示すように、−20℃以上(ないしマイナス10℃以上)の温度域でCO と二相に分離する特性を有しているため、蒸発温度を適宜設定しておくことにより、上記実施形態1とほぼ同様の効果を奏することができる。
また、冷凍機油には、鉱油またはアルキルベンゼン(AB)を用いてもよい。これらの冷凍機油は、全温度域でCO 冷媒に溶解しないため、同様に実施形態1とほぼ同等の効果を奏することができる。
(変形例2)
図6は、油分離器(6)の第1の変形例を示している。この油分離器(6)は、容器(6a)の周壁の内面に沿って上方へのびる液冷媒導出管(6c-l)と、容器(6a)の上面に接続されたガス冷媒導出管(6c-g)とを設け、両導出管(6c-l,6c-g)を容器(6a)の外で合流させるようにしたものである。その他の部分は、図3に示した油分離器(6)と同様に構成されている。
このように、液冷媒とガス冷媒とを別々に流すようにすると、油リッチ液が不必要にガス冷媒に巻き上げられてしまうことがないので、油の分離効率を上げることができる。このため、油が蒸発器(5)に流れてしまうのを確実に防止できるので、効率の低下をより確実に抑えられる。
(変形例3)
図7は、図3の油分離器(6)において、冷媒導出管(6c)を容器(6a)の上面に接続したものである。その他の部分については、図3の例と同様である。
この構成においては、膨張機(3)から気液二相の冷媒が油分離器(6)に流入すると、油分離器(6)内で旋回流が生じることにより冷凍機油と冷媒とが分離され、冷凍機油の方が冷媒よりも重いので容器(6a)の下に溜まり、油導出管(6d)から排出される。一方、液冷媒はガス冷媒の旋回に伴い、該ガス冷媒に巻き込まれてガス冷媒とともに冷媒導出管(6c)から流出する。したがって、簡単な構成でありながら、油が蒸発器(5)に流れてしまうのを防止でき、効率の低下を防止できる。
(変形例4)
図8は、油分離器(6)の第3の変形例を示している。この油分離器(6)は、容器(6a)の内部にバッフルプレート(6e)を設けて容器(6a)の上部を二重構造にしたものである。また、導入管(6b)はバッフルプレート(6e)に接続され、容器(6a)を貫通している。導入管(6b)は、バッフルプレート(6e)の接線方向に沿って配置され、油分離器(6)は遠心分離式に構成されている。また、冷媒導出管(6c)は、容器(6a)の上面の中央部に接続されている。油導出管(6d)は、図3の例と同様に、容器(6a)の底面の中央部に接続されている。
この例の場合、油分離器(6)の内部に冷媒が導入されると、容器(6a)の内壁の全周に冷媒導出管(6c)を設けるのと同じ効果を得ることができる。つまり、冷媒リッチ液は、ガス冷媒に巻き込まれて容器(6a)とバッフルプレート(6e)との間の隙間の全体を通って流出し、油リッチ液は油導出管(6d)から排出される。
(変形例5)
図9は、図8の油分離器(6)において、バッフルプレート(6e)の上部にガス冷媒流通孔(6e-h)を形成し、ガス冷媒がこの流通孔(6e-h)から流出するようにしたものである。つまり、図8とほぼ同様の構成において、ガス冷媒と液冷媒の通路を別に確保するようにしたものである。バッフルプレート(6e)に流通孔(6e-h)を設けない場合は、容器(6a)とバッフルプレート(6e)の隙間からガスとともに液冷媒を巻き込むときに油リッチ液まで巻き込むおそれがあるのに対して、油の分離効率を上げることができる。したがって、油が蒸発器(5)に流れてしまうのを確実に防止できるので、効率の低下をより確実に抑えられる。
(変形例6)
図10は、冷媒導出管(6c)を容器(6a)内で「U」字状に折り曲げた形状としてガス入口を容器(6a)の上部に配置するとともに、冷媒導出管(6c)の下部に液冷媒入口孔(6c-h)を形成してそこから液が流入するようにしたものである。このようにすると、冷媒導出管(6c)からガス冷媒が流出するときに、液冷媒が上記入口孔(6c-h)から管内部に吸入され、ガス冷媒とともに蒸発器(5)へ流出する。この入口孔(6c-h)の孔径は、冷媒の乾き度に合わせて、ガスと液がそれぞれ適量流れるように設計するとよい。
この場合でも、冷凍機油は圧縮機(2)の吸入側に戻り、蒸発器(5)には流れないので、効率の低下を防止できる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2は、膨張機(3)の出口側に、膜分離式の油分離器(6)を接続した例である。この実施形態2では、分離膜(6f)によって冷凍機油と冷媒を分離するため、使用する冷凍機油について、CO 冷媒に対する二相分離温度などは特定しない。
図11に示すように、油分離器(6)は、縦長の容器(6a)の中央部に分離膜(6f)が設けられ、該分離膜(6f)の両側に2つの空間(6g,6h)が区画されている。そして、図の左側の空間(6g)には、上面に膨張機(3)からの導入管(6b)が設けられ、底面に油導出管(6d)が設けられている。また、図の右側の空間(6h)には、上面に蒸発器(5)への冷媒導出管(6c)が設けられている。
上記油分離器(6)の分離膜(6f)は、例えば、ポリ(1−トリメチルシリル)プロピン、ポリジメチルシロキサン、シリコン−ニトリルゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、エチルセルロース、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ブチルゴム、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニール、ナイロン、ポリサルファー、ポロプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ジメチルシリコンポリカーボネート、ジメチルシリコン等の材料を用いることができる。
−運転動作−
この実施形態2においては、膨張機(3)において、冷媒が冷凍機油に溶解していても、油分離器(6)の分離膜(6f)を冷媒が通過する一方、冷凍機油は該分離膜(6f)を通過しないので、冷媒と冷凍機油とが分離される。そして、油分離器(6)の内部には、油リッチ液と冷媒リッチ液とが分離膜(6f)を隔てて存在し、油リッチ液が圧縮機(2)の吸入側へ、冷媒リッチ液が蒸発器(5)へ供給される。
−実施形態2の効果−
したがって、本実施形態2によれば、使用する冷凍機油に拘わらず、油分離器(6)において冷媒と冷凍機油とを分離できる。そして、油リッチ液を圧縮機(2)の吸入側へ、冷媒リッチ液を蒸発器(5)へ供給することによって、冷凍機油が蒸発器(5)に流れないので、冷凍能力の低下を防止できる。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3は、図12に示すように、油分離器(6)を流体機械(10)のケーシング(11)内に設けて、該流体機械(10)と一体化したものである。この流体機械(10)は、油分離器(6)を一体化した以外は実施形態1と同じ構成である。以下、実施形態1と異なる点のみを説明する。
この流体機械(10)は、固定スクロール(31)の上方に、円板状に形成された油分離器(6)が配置されている。油分離器(6)は、膨張機構部(30)のラップ(3b,3d)の外周側において、冷媒の吐出口(3g)を介して作動室(3e)と接続されている。そして、油分離器(6)の内部において、冷媒と冷凍機油が分離されるように構成されている。
油分離器(6)の上面には冷媒配管(43)が接続され、油分離器(6)及び冷媒配管(43)を介して上記膨張機構部(30)の吐出口(3g)が蒸発器(5)と接続されている。また、油分離器(6)の下面には油導出管(6d)が接続され、この油導出管(6d)はケーシング(11)内におけるフレーム(33)の下方空間(12)に開口している。したがって、油分離器(6)において冷媒から分離された冷凍機油は、ケーシング(11)内を落下し、最下部の油溜まりに溜まるようになっている。
−運転動作−
この実施形態3においては、膨張機構部(30)から流出する冷媒は、油分離器(6)において冷凍機油が分離され、冷媒配管(43)を介して蒸発器(5)へ流れる。従って、蒸発器(5)には冷凍機油は流入しない。一方、冷媒から分離された冷凍機油は、ケーシング(11)内におけるフレーム(33)の下方空間(12)に入り、圧縮機構部(20)の油溜まりに戻る。したがって、この冷凍機油により、圧縮機構部(20)と膨張機構部(30)とが潤滑される。
−実施形態3の効果−
このように、本実施形態3によれば、油分離器(6)を流体機械(10)のケーシング(11)内に設けて該流体機械(10)と一体化しているので、装置を全体としてコンパクトに構成することができる。また、上記各実施形態と同様に蒸発器(5)への冷凍機油の流入を防止できるので、空気調和装置(1)の能力が低下するのも防止できる。
《発明の実施形態4》
本発明の実施形態4は、膨張機(3)の潤滑に冷凍機油を用いずに、冷媒を利用して膨張機(3)の摺動部を潤滑するようにしたものである。
図13は、この実施形態4に係る空気調和装置(1)の冷媒回路図である。この冷媒回路(C)は、圧縮機(2)と、放熱器(4)と、膨張機構としての膨張機(3)と、蒸発器(5)とを順に配管接続して構成された閉回路である。この冷媒回路(C)には、冷媒としてCO (二酸化炭素)が充填されている。
一方、この冷媒回路(C)には、実施形態1とは異なり、油分離器(6)は設けられていない。
圧縮機(2)と膨張機(3)は、実施形態1と同様に、一つのケーシング(11)内に圧縮機構部(20)及び膨張機構部(30)が設けられた一体の流体機械(10)に構成されている。この流体機械(10)は、実施形態1のものとは、潤滑部の構成のみが異なっている。つまり、この実施形態3では、給油手段としての駆動軸(60)の給油孔(63)が該駆動軸(60)を貫通せず、駆動軸(60)の下端から可動スクロール(32)の下方までの深さの孔として形成されている。
これ以外の点については実施形態1と同様であるため、具体的な説明は省略する。
この冷凍装置では、膨張機(3)には冷凍機油は流入せず、膨張機(3)の潤滑を冷媒のみで行う。
つまり、膨張機(3)内には液冷媒が存在するので、摺動部で摩擦が生じても、冷媒が蒸発することにより冷却される。このため、圧縮機(2)のように摩耗部が温度上昇することはない。したがって、膨張機(3)に圧縮機(2)から油を送らなくても、適切な設計を行えば冷媒による潤滑が可能である。
そして、このようにすることにより、冷凍機油の影響で能力が低下することを防止でき、冷凍機油が蒸発器(5)に流入する場合と比べて能力を向上させることができる。
また、膨張機(3)の摺動部には、摩耗を防止するための表面処理(窒化処理、セラミックコーティング等)を施すとよい。このような表面処理を施して耐摩耗性を向上させることにより、摺動部の円滑な動作を保証でき、信頼性をさらに高めることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態1,2では、圧縮機(2)と膨張機(3)とが一体になった流体機械(10)を用いる場合について説明したが、これらの実施形態1,2では、圧縮機(2)と膨張機(3)は必ずしも一体にしなくてもよい。
また、実施形態1,2においては遠心分離式の油分離器(6)を用いるものとしているが、他の方式の油分離器(6)を用いてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒の膨張機構として膨張機が設けられて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍装置について有用である。
本発明の実施形態1に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図1の冷凍装置に用いられている流体機械の断面図である。 図1の冷凍装置に用いられている油分離器の構造図である。 CO 冷媒と冷凍機油の溶解特性を示す第1のグラフである。 CO 冷媒と冷凍機油の溶解特性を示す第2のグラフである。 油分離器の第1の変形例を示す構造図である。 油分離器の第2の変形例を示す構造図である。 油分離器の第3の変形例を示す構造図である。 油分離器の第4の変形例を示す構造図である。 油分離器の第5の変形例を示す構造図である。 実施形態2に係る油分離器の構造図である。 実施形態3に係る流体機械の断面図である。 実施形態4に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図13の冷凍装置に用いられている流体機械の断面図である。
符号の説明
1 空気調和装置
2 圧縮機
3 膨張機
4 放熱器
5 蒸発器
6 油分離器
6a 容器
6b 導入管
6c 冷媒導出管
6d 油導出管
6f 分離膜
10 流体機械
11 ケーシング
20 圧縮機構部
21 シリンダ
23 ピストン
30 膨張機構部
31 固定スクロール
32 可動スクロール
33 フレーム
50 モータ
60 駆動軸
63 給油孔(給油手段)
64 油ポンプ(給油手段)
C 冷媒回路

Claims (23)

  1. 圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備え、該冷媒回路(C)に二酸化炭素が冷媒として充填された冷凍装置であって、
    膨張機(3)の出口側と蒸発器(5)の入口側との間に油分離器(6)が接続され、
    冷媒回路(C)の冷凍機油は、少なくとも−20℃以上の温度域で上記冷媒と二相に分離し、かつ、その温度域で密度が上記冷媒よりも大きくなる冷凍機油により構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 冷凍機油が、−50℃以上の温度域で二酸化炭素冷媒と二相に分離するものであることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  3. 冷凍機油がポリアルキレングリコールにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  4. 冷凍機油がポリビニルエーテルにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  5. 冷凍機油が鉱油により構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  6. 冷凍機油がポリオールエステルにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  7. 冷凍機油がポリカーボネートにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  8. 冷凍機油がアルキルベンゼンにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  9. 油分離器(6)が遠心分離式の油分離器(6)により構成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1記載の冷凍装置。
  10. 油分離器(6)は、縦型円筒状の容器(6a)の周壁に対して接線方向に接続された導入管(6b)と、該容器(6a)の上面に接続された冷媒導出管(6c)と、該容器(6a)の底面に接続された油導出管(6d)とを備えていることを特徴とする請求項9記載の冷凍装置。
  11. 油分離器(6)は、冷媒導出管(6c)が容器(6a)の周壁の内面に沿って上下方向に配置され、該冷媒導出管(6c)の下端部が、容器(6a)の高さ方向の中間部に位置して液冷媒中に開口するように構成されていることを特徴とする請求項10記載の冷凍装置。
  12. 油分離器(6)は、冷媒導出管(6c)が、容器(6a)の上面に接続されたガス冷媒導出管(6c-g)と、容器(6a)の周壁の内面に沿って上下方向に配置されるとともにその下端部が容器(6a)の高さ方向の中間部に位置して液冷媒中に開口する液冷媒導出管(6c-l)とからなり、ガス冷媒導出管(6c-g)と液冷媒導出管(6c-l)とが容器(6a)の外で合流していることを特徴とする請求項10記載の冷凍装置。
  13. 油分離器(6)は、容器(6a)内に、該容器(6a)の上部を二重構造とするバッフルプレート(6e)を備え、
    容器(6a)の上面に冷媒導出管(6c)が接続されるとともに、導入管(6b)が容器(6a)の周壁を貫通してバッフルプレート(6e)に接続されていることを特徴とする請求項10記載の冷凍装置。
  14. 油分離器(6)は、バッフルプレート(6e)の上部に、ガス冷媒が流通するガス冷媒流通孔(6e-h)を備えていることを特徴とする請求項13記載の冷凍装置。
  15. 油分離器(6)は、冷媒導出管(6c)が容器(6a)内でU字状に折り曲げた形状に形成されるとともに、容器(6a)内における該冷媒導出管(6c)の上端部がガス冷媒の入口に形成され、U字状の導出管の下部に液冷媒の入口孔(6c-h)が形成されていることを特徴とする請求項10記載の冷凍装置。
  16. 圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備えた冷凍装置であって、
    膨張機(3)の出口側に油分離器(6)が接続され、油分離器(6)が膜分離式の油分離器(6)により構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  17. 圧縮機(2)と膨張機(3)が、一つのケーシング(11)内に設けられて一体化されていることを特徴とする請求項1から16のいずれか1記載の冷凍装置。
  18. 油分離器(6)が油戻し通路(45c)を介して圧縮機(2)の吸入側に接続されていることを特徴とする請求項1から16のいずれか1記載の冷凍装置。
  19. 油分離器(6)が膨張機(3)の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1から18のいずれか1記載の冷凍装置。
  20. 油分離器(6)が膨張機(3)内に配置されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか1記載の冷凍装置。
  21. 油分離器(6)と圧縮機(2)との間に断熱手段(33)が配置されていることを特徴とする請求項1から20のいずれか1記載の冷凍装置。
  22. 圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備えた冷凍装置であって、
    圧縮機(2)と膨張機(3)とが一体のケーシング(11)内に設けられて一つの流体機械(10)が構成されるとともに、該流体機械(10)には、圧縮機(2)側へのみ冷凍機油を供給する給油手段(63,64)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  23. 圧縮機(2)、放熱器(4)、膨張機(3)及び蒸発器(5)が順に接続された冷媒回路(C)を備えた冷凍装置であって、
    膨張機(3)の摺動部に、耐摩耗性を向上させるための表面処理が施されていることを特徴とする冷凍装置。
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