JP2008144938A - 安全機能付き運動案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】万一運動案内装置の運動が阻害される不具合が発生したとしても、その初期段階から最終段階までを検知することができ、しかもユーザーの安全を確保することができる安全機能付き運動案内装置を得る。
【解決手段】安全機能付き運動案内装置は、ベースに固定設置される軌道レール11と、軌道レール11に複数のボール12を介して取り付けられるとともに案内対象物を設置可能な移動ブロック13と、軌道レール11に対して移動可能な状態で係合するとともに案内対象物を設置可能なブロック体31とを有している。ブロック体31は、軌道レール11に係合されたときに、軌道レール11に対する移動ブロック13の運動方向以外の移動が規制される形状で構成されている。また、ブロック体31には、相対変位検知手段としてのスイッチ装置や、カムフォロアを設置することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、安全機能付き運動案内装置に係り、特に、軌道部材と、軌道部材に複数の転動体を介して取り付けられる移動部材とを備え、移動部材が軌道部材の軸線方向又は周方向に往復運動自在又は回転運動自在とされる運動案内装置に対して、安全対策を施した安全機能付きの運動案内装置に関するものである。
産業界では、リニアガイドや直線案内装置、ボールねじ装置、ボールスプライン装置などのような運動案内装置が用いられてきた。そして、近年、運動案内装置の適用範囲拡大の要請から、これら運動案内装置は、様々な条件下で使用されるようになってきている。そのため、たとえ過酷な環境下で用いられたとしても、その悪環境に耐え得る十分な安全性及び信頼性を備えた運動案内装置を提供することが、運動案内装置メーカとしての責務となっている。
すでに提案されている安全機能付きの運動案内装置としては、下記特許文献1に記載のものがある。下記特許文献1に記載の運動案内装置は、天井走行などの状態で吊り下げた使用態様において、軌道部材(案内レール)と移動部材(スライダ)の脱落を防止する装置を内蔵せしめた脱落防止装置付の運動案内装置(リニアガイド装置)に関するものであり、その構造は、案内レールの上面部に、案内レールの全長に及んで溝を設け、溝は底の幅を開口部の幅より大とするとともに、下部の幅を上部の幅より大とするコマ部材をスライダの内面における下向きの面に固着し、このコマ部材を案内レールの溝に係合して抜け止め構造としたものである。
以上のような構造を有することによって、下記特許文献1に記載のリニアガイド装置は、案内レールの溝に対して、スライダに固着したコマ部材が抜止めとして係合されるので、たとえ転動体が脱落しても、案内レールとスライダとが分離脱落することがないという作用効果を発揮することができるようになっている。
実公平6−24573号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のリニアガイド装置は、既に使用されている運動案内装置の構造を大きく変更しなければならないという欠点を持っており、コスト面や汎用性の面で難がある。
また、上記特許文献1に記載のリニアガイド装置では、最終的に不具合が発生した際におけるスライダの落下を防止することはできても、運動案内装置の運動が阻害されるような不具合の初期段階での発見は、その構成上不可能である。しかし、「安全」という最大必須の要件を考えると、その段階で初めて機能する上記特許文献1の構成は極めて不完全なものであり、不具合が発生する初期段階から最終段階までを検知して運動案内装置の運動が阻害される不具合を未然に防ぎ、ユーザーの安全を確保することができる安全機能を備えた運動案内装置を提供することが不可欠である。
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、万一運動案内装置の運動が阻害される不具合が発生したとしても、その初期段階から最終段階までを検知することができ、しかも運動案内装置の運動が阻害されることを未然に防止することによってユーザーの安全を確実に確保することができる安全機能付き運動案内装置を提供することにある。
本発明に係る安全機能付き運動案内装置は、ベースに固定設置される軌道部材と、前記軌道部材に複数の転動体を介して取り付けられるとともに案内対象物を設置可能な移動部材と、を備えることにより、前記移動部材が前記軌道部材の軸線方向又は周方向に往復運動自在又は回転運動自在とされ、さらに、前記軌道部材に対して移動可能な状態で係合するとともに前記案内対象物を設置可能なブロック体を有し、該ブロック体は、前記軌道部材に係合されたときに、前記軌道部材に対する前記移動部材の運動方向以外の移動が規制される形状で構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る別の安全機能付き運動案内装置は、ベースに固定設置される軌道部材と、前記軌道部材に複数の転動体を介して取り付けられるとともに案内対象物を設置可能な移動部材と、を備えることにより、前記移動部材が前記軌道部材の軸線方向又は周方向に往復運動自在又は回転運動自在とされ、さらに、前記軌道部材に対して移動可能な状態で係合するとともに前記案内対象物を設置可能なブロック体を有し、前記軌道部材が鉛直方向に対して上方となるように配置されるとともに、前記移動部材及び前記ブロック体が鉛直方向に対して下方となるように配置されたときに、前記ブロック体が、前記軌道部材に対する係合状態を維持する形状で構成されていることを特徴とする。
本発明に係る安全機能付き運動案内装置において、前記ブロック体は、該ブロック体と前記軌道部材との相対変位を検知する相対変位検知手段を備えることとすることができる。
また、本発明に係る安全機能付き運動案内装置において、前記相対変位検知手段は、前記ブロック体と前記軌道部材との距離が変動したときに、前記軌道部材と接触してスイッチング動作を行うスイッチ装置であることとすることができる。
本発明によれば、万一運動案内装置の運動が阻害される不具合が発生したとしても、その初期段階から最終段階までを検知することができ、しかも運動案内装置の運動が阻害されることを未然に防止することによってユーザーの安全を確実に確保することが可能な安全機能付き運動案内装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の各実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1の実施形態:リニアガイド装置の場合)
第1の実施形態では、図1及び図2に示すようなリニアガイド装置として安全機能付き運動案内装置が構成される場合を例示して説明する。ここで、図1は、第1の実施形態に係るリニアガイド装置の一形態を例示する外観斜視図である。また、図2は、図1で示したリニアガイド装置が備える無限循環路を説明するための断面図である。
まず、図1及び図2に例示するリニアガイド装置10の構成について説明すると、第1の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置としてのリニアガイド装置10は、軌道部材としての軌道レール11と、軌道レール11に複数の転動体として設置されるボール12…を介してスライド可能に取り付けられた移動部材としての移動ブロック13とを備えている。軌道レール11は、その長手方向と直交する断面の両側方向に凹部11bを有する概略軌条形に形成された長尺の部材であり、その表面(上面及び両側面の上方)にはボール12…が転がる際の軌道になる転動体転走溝11a…が軌道レール11の全長に渡って形成されている。
ここで軌道レール11は、直線的に伸びるように形成されることもあるし、曲線的に伸びるように形成されることもある。また、図1及び図2において例示する転動体転走溝11a…の本数は左右で2条ずつ合計4条設けられているが、その条数はリニアガイド装置10の用途等に応じて任意に変更することができる。
一方、移動ブロック13には、転動体転走溝11a…とそれぞれ対応する位置に負荷転動体転走溝13a…が設けられている。軌道レール11の転動体転走溝11a…と移動ブロック13の負荷転動体転走溝13a…とによって負荷転走路22…が形成され、複数のボール12…が挟まれている。さらに、移動ブロック13には、各転動体転走溝11a…と平行に伸びる4条の無負荷転走路23…と、各無負荷転走路23…と各負荷転走路22…とを結ぶ方向転換路25…が設けられている。1つの負荷転走路22及び無負荷転走路23と、それらを結ぶ一対の方向転換路25との組み合わせによって、1つの無限循環路が構成される(図2参照)。
そして、複数のボール12…が、負荷転走路22と無負荷転走路23と一対の方向転換路25,25とから構成される無限循環路に無限循環可能に設置されることにより、移動ブロック13が軌道レール11に対して相対的に往復運動可能となっている。
さらに、第1の実施形態に係るリニアガイド装置10は、軌道レール11に対して移動可能な状態で係合するブロック体31を有している。このブロック体31の詳細な構成を示す図として、図3を例示する。図3に示すように、ブロック体31は、軌道レール11の長手方向と直交する断面の形状に対応した断面形状を有しており、軌道レール11の凹部11bに係合する凸形腕部31aを備えている。したがって、ブロック体31は、軌道レール11に係合されたときに、軌道レール11に対する移動ブロック13の運動方向以外の移動が規制されており、例えば、軌道レール11が鉛直方向に対して上方となるように配置されるとともに、移動ブロック13及びブロック体31が鉛直方向に対して下方となるように配置されたときには、ブロック体31の凸形腕部31aが軌道レール11の凹部11bに係合するので、ブロック体31は軌道レール11に対する係合状態を維持できるようになっている。
また、上記のようなブロック体31は、移動ブロック13とともに案内対象物Lを設置可能となっており、案内対象物Lは、ブロック体31と移動ブロック13の上面に形成されたねじ孔31b,13bを利用して確実に固定されることとなる。一方、軌道レール11は、ベースBに対して固定設置されることとなるが、この固定も軌道レール11に形成された固定用孔11cを用いて実現されることとなる。
第1の実施形態に係るリニアガイド装置10は、以上のような構成を有しているので、万一移動ブロック13に不具合が生じて複数のボール12…が逸脱し、ブロック体31が軌道レール11から外れてしまうような事態が発生したとしても、ブロック体31は軌道レール11に対する係合状態を維持できるので、たとえどのような姿勢でリニアガイド装置10が使用されていたとしても、案内対象物Lの運動が直ちに阻害されることはない。また、第1の実施形態に係るブロック体31は、移動ブロック13とは別体で構成され、且つ、非常に簡易に製作することができるので、汎用性が高く、しかも導入コストを抑制することが可能である。
なお、第1の実施形態に係るブロック体31については、さらなる改良を加えることが可能であり、例えば、ブロック体31に対して相対変位検知手段を設置し、この相対変位検知手段を用いてブロック体31と軌道レール11との相対的な変位を検知させることが好適である。この検知結果を利用すれば、ブロック体31と軌道レール11の相対的な変位が増大するのを検知することができるので、装置の信頼性及び安全性を飛躍的に向上させることが可能となる。
そこで、上述した相対変位検知手段の具体例を、図4に示す。ここで、図4は、第1の実施形態に係るブロック体に対して相対変位検知手段としてのスイッチ装置を適用した場合を例示する図である。
図4に示すように、スイッチ装置41は、ブロック体31の凸形腕部31aに対して埋め込み設置される。スイッチ装置41の埋め込み位置は、スイッチ装置41のスイッチノブ41aが軌道レール11に形成された転動体転走溝11a…と対向する場所となるように設定されることが望ましい。このようにスイッチ装置41を設置することによって、万一移動ブロック13に不具合が生じて複数のボール12…が逸脱したとしても、相対変位検知手段としてのスイッチ装置41が有するスイッチノブ41aが軌道レール11と接触してスイッチング動作を行うことになるので、ブロック体31と軌道レール11との距離の変動を検知することができる。そして、この検知結果を利用すれば、ブロック体31が軌道レール11から外れてしまうような事態を未然に防止することが可能となる。
なお、第1の実施形態に係るスイッチ装置41は、軌道レール11とブロック体31との間の相対的な変位の変動状態を検知するだけではなく、軌道レール11とブロック体31との間の距離が定常的に接近した状態をも検知することが可能である。この場合は、スイッチ装置41からの信号が常にON状態を示すことになるので、軌道レール11とブロック体31との接近が定常的に続いていることを知ることができる。
そして、スイッチ装置41からの信号が常にON状態を示すということは、この状態を放置すると、軌道レール11とブロック体31とが接触して案内対象物Lの運動が阻害されて、軌道レール11とブロック体31とに不具合が生じるという事態につながってしまう。そこで、このような最終段階に至っても、軌道レール11とブロック体31との接触を避けて、ある程度の案内運動を可能とするために、スイッチ装置41が有するスイッチノブ41aを利用することができる。具体的には、スイッチノブ41aの先端表面を軌道レール11に形成された転動体転走溝11a…と接触しても摺動可能となるように、例えば金属材料などの摺動部材によって構成しておく。また、スイッチノブ41aのストロークを、スイッチノブ41aが最大限に押し込まれた場合にも、軌道レール11とブロック体31とが接触しないような範囲に規定しておく。さらに、図4では2個であったスイッチ装置41を、4条すべての転動体転走溝11a…に対向するように4個設置する。このような構成を採用することによって、仮に移動ブロック13に不具合が生じて複数のボール12…が逸脱した場合に、リニアガイド装置10がどのような方向で設置されていたとしても、スイッチノブ41aが転動体転走溝11a…との案内状態を維持するので、軌道レール11とブロック体31とが接触する事態を避けることができる。また、上記のような構成を採用すれば、スイッチノブ41aの滑り運動によって案内対象物Lの運動を直ちに停止させることが防止できるので、リニアガイド装置10が生産工場などで用いられている場合、交換するタイミングを図ることが可能となる。
さらに、第1の実施形態に係るブロック体31には、上述した相対変位検知手段としてのスイッチ装置41に代えて、カムフォロア51を設置することも好適である。かかるカムフォロアの設置例を図5に示す。このカムフォロア51は、ブロック体31に対して少なくとも1つ設置されていれば良く、図5では2つ設置された場合が例示されている。
カムフォロア51は、回転体の部分が軌道レール11に形成された転動体転走溝11a…と接触するように配置されており、軌道レール11に対するブロック体31のスライド移動にともなって、カムフォロア51の回転体51aが回転するように構成されている。
さらに、カムフォロア51は、軌道レール11と接触するときに受ける圧力を検知する圧力検知手段としてのセンサ52を備えている。このセンサ52によって、万一移動ブロック13に不具合が生じて複数のボール12…が逸脱したとしても、カムフォロア51の回転体51aに加わる圧力値を検知することができるので、運動案内装置の運動が阻害される事態を未然に防ぐことが可能となる。
なお、上述した説明では、第1の実施形態に係るブロック体31に対してスイッチ装置41とカムフォロア51を別々に設けた場合を例示して説明した。しかしながら、第1の実施形態に係るブロック体31には、(1)軌道レールに対する係止形状、(2)スイッチ装置41に代表される相対変位検知手段、(3)カムフォロアによる圧力値検知、という3つの構成要素を単独で、あるいは組み合わせて適用することが可能である。例えば、上記(1)〜(3)の構成をすべて備えることによって、
(第1)運動案内装置の運動が阻害される不具合の初期段階、例えば、ブロック体31から軌道レール11に加わる圧力変動値をカムフォロアによって検知し、
(第2)運動案内装置の運動が阻害される不具合の中間段階、例えば、ガタツキ等が発生するに至った場合にはスイッチ装置41に代表される相対変位検知手段によってそれを検知し、
(第3)運動案内装置の運動が阻害される不具合の最終段階、例えば、移動ブロック13から複数のボール12…が逸脱した場合にはブロック体31の係止形状の利用、あるいはスイッチノブ41aを摺動部材として用いることによって、直ちに案内対象物Lの運動が阻害されることを防止する、
という3段階の安全対策を施すことが可能となる。このような安全対策を有することによって、従来技術では実現することができなかった安全性と信頼性を兼ね備えたリニアガイド装置10を提供することが可能となる。
(第2の実施形態:ボールねじ装置の場合)
第2の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置は、例えば、図6において示されるようなボールねじ装置56として構成することが可能である。図6は、第2の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置をボールねじ装置として構成した場合を例示する図である。かかるボールねじ装置56は、軌道部材としてのねじ軸57と、このねじ軸57に複数のボール58を介して相対回転運動可能に取り付けられる移動部材としてのナット部材59と、を備えた装置である。
ねじ軸57は、外周面に螺旋状の転動体転走溝57aが形成される部材であり、一方、ナット部材59は、内周面に転動体転走溝57aに対応する螺旋状の負荷転走溝が形成される部材である。そして、ねじ軸57のナット部材59に対する相対的な回転運動に伴って、ナット部材59がねじ軸57に対して相対的に往復運動可能となっている。
このような第2の実施形態に係るボールねじ装置56についても、上述した第1の実施形態の場合と同様にブロック体61を備えている。このブロック体61は、図6に示すように、略円筒形状をした部材であり、ねじ軸57の表面形状に対応した内周面形状を有している。そして、ブロック体61とナット部材59に対しては、図示しない案内対象物が固定されることになるので、ブロック体61とナット部材59とは、同一の動作を行うことになる。したがって、ブロック体61は、ねじ軸57に係合されたときに、ねじ軸57に対するナット部材59の運動方向以外の移動が規制されることとなる。
また、第2の実施形態に係るブロック体61は、図7に示すように、スイッチ装置65を設置することが可能である。スイッチ装置65の埋め込み位置は、ねじ軸57の外周面に形成される転動体転走溝57aに対してスイッチノブ65aが対向するように設置することが好適である。このようにスイッチ装置65を設置することによって、万一ナット部材59に不具合が生じて複数のボール58…が逸脱したとしても、相対変位検知手段としてのスイッチ装置65が有するスイッチノブ65aが、ねじ軸57の転動体転走溝57a表面と接触してスイッチング動作を行うことになるので、ブロック体61とねじ軸57との距離の変動を検知することができ、ボールねじ装置56の運動が阻害されることを未然に防止することが可能となる。
なお、第2の実施形態に係るスイッチ装置65についても、スイッチノブ65aの表面を金属材料などの摺動部材で構成することにより、第1の実施形態に係るスイッチ装置41と同様に滑り部材としての機能を発揮することが可能である。
さらに、第2の実施形態に係るブロック体61には、上述した相対変位検知手段としてのスイッチ装置65に代えて、カムフォロア67を設置することも好適である。かかるカムフォロア67の設置例を図8に示す。このカムフォロア67は、ブロック体61に対して少なくとも1つ設置されていれば良く、図8では1つ設置された場合が例示されている。
カムフォロア67は、回転体67aの部分がねじ軸57に形成された転動体転走溝57aと接触するように配置されており、ねじ軸57に対するブロック体61の回転移動にともなって、カムフォロア67の回転体67aが回転するように構成されている。
さらに、カムフォロア67は、ねじ軸57と接触するときに受ける圧力を検知する圧力検知手段としてのセンサ68を備えている。このセンサ68によって、万一ナット部材59に不具合が生じて複数のボール58…が逸脱したとしても、カムフォロア67の回転体67aに加わる圧力値の増大を検知することができるので、ボールねじ装置56の運動が阻害されるのを未然に防ぐことが可能となる。
なお、第2の実施形態に係るブロック体61についても、上述した第1の実施形態の場合と同様に、(1)ねじ軸57に対する係止形状、(2)スイッチ装置65に代表される相対変位検知手段、(3)カムフォロア67による圧力値検知、という3つの構成要素を単独で、あるいは組み合わせて適用することが可能であり、上述した第1の実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
(第3の実施形態:スプライン装置の場合)
第3の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置は、例えば、図9において示されるようなスプライン装置70として構成することが可能である。図9は、第3の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置をスプライン装置として構成した場合を例示する図である。
ここで、図9に示されるスプライン装置70の構成を簡単に説明すると、スプライン装置70は、軌道部材としてのスプライン軸71と、そのスプライン軸71に複数の転動体としてのボール72…を介して移動自在に取り付けられた移動部材としての円筒状の外筒73とを有している。
スプライン軸71の表面には、ボール72の軌道となり、スプライン軸71の軸線方向に延びる転動体転走溝71a…が形成されている。スプライン軸71に取り付けられる外筒73には、転動体転走溝71aに対応する負荷転動体転走溝が形成される。これらの負荷転動体転走溝には、転動体転走溝71a…が伸びる方向に伸びる複数条の突起が形成されている。外筒73に形成した負荷転動体転走溝とスプライン軸71に形成した転動体転走溝71aとの間で負荷転走路が形成される。負荷転走路の隣には、荷重から解放されたボール72…が移動する無負荷戻し通路が形成されている。さらに、外筒73には、複数のボール72…をサーキット状に整列・保持する保持器74が組み込まれている。そして、複数のボール72…が、外筒73の負荷転動体転走溝とスプライン軸71の転動体転走溝71aとの間に転動自在に設置され、無負荷戻し通路を通って無限循環するように設置されることによって、外筒73がスプライン軸71に対して相対的に往復運動可能となっている。
このような第3の実施形態に係るスプライン装置70についても、上述した第1及び第2の実施形態の場合と同様のブロック体81を備えている。このブロック体81は、図9に示すように、略円筒形状をした部材であり、スプライン軸71の表面形状に対応した内周面形状を有している。そして、ブロック体81と外筒73に対しては、図示しない案内対象物が固定されることになるので、ブロック体81と外筒73とは、同一の動作を行うことになる。したがって、ブロック体81は、スプライン軸71に係合されたときに、スプライン軸71に対する外筒73の運動方向以外の移動が規制されることとなる。
また、第3の実施形態に係るブロック体81は、図10に示すように、スイッチ装置85を設置することが可能である。スイッチ装置85の埋め込み位置は、スプライン軸71の外周面に形成される転動体転走溝71aに対してスイッチノブ85aが対向するように設置することが好適である。このようにスイッチ装置85を設置することによって、万一外筒73に不具合が生じて複数のボール72…が逸脱したとしても、相対変位検知手段としてのスイッチ装置85が有するスイッチノブ85aが、スプライン軸71と接触してスイッチング動作を行うことになるので、ブロック体81とスプライン軸71との距離の変動を検知することができ、スプライン装置70の運動が阻害されるのを未然に防止することが可能となる。
なお、第3の実施形態に係るスイッチ装置85についても、スイッチノブ85aの表面を金属材料などの摺動部材で構成することにより、第1及び第2の実施形態に係るスイッチ装置41,65と同様に滑り部材としての機能を発揮することが可能である。
さらに、第3の実施形態に係るブロック体81には、上述した相対変位検知手段としてのスイッチ装置85に代えて、カムフォロア87を設置することも好適である。かかるカムフォロア87の設置例を図11に示す。このカムフォロア87は、ブロック体81に対して少なくとも1つ設置されていれば良く、図11では1つ設置された場合が例示されている。
カムフォロア87は、回転体87aの部分がスプライン軸71に形成された転動体転走溝71aと接触するように配置されており、スプライン軸71に対するブロック体81の直線移動にともなって、カムフォロア87の回転体87aが回転するように構成されている。
さらに、カムフォロア87は、スプライン軸71と接触するときに受ける圧力を検知する圧力検知手段としてのセンサ88を備えている。このセンサ88によって、万一外筒73に不具合が生じて複数のボール72…が逸脱したとしても、カムフォロア87の回転体87aに加わる圧力値の増大を検知することができるので、スプライン装置70の運動が阻害されるのを未然に防ぐことが可能となる。
なお、第3の実施形態に係るブロック体81についても、上述した第1及び第2の実施形態の場合と同様に、(1)スプライン軸71に対する係止形状、(2)スイッチ装置85に代表される相対変位検知手段、(3)カムフォロア87による圧力値検知、という3つの構成要素を単独で、あるいは組み合わせて適用することが可能であり、上述した第1及び第2の実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。例えば、ブロック体31,61,81の形状や設置される相対変位検知手段の仕様や設置個数、あるいはカムフォロア51,67,87の仕様や設置個数などは、任意に変更することが可能である。
また、相対変位検知手段については、上述したスイッチ装置41,65,85に限られるものではなく、例えば非接触式の距離センサや赤外線センサなど、同様の作用効果を発揮することが可能な検知手段に置き換えることが可能である。
さらに、カムフォロア51,67,87が受ける圧力を検知する圧力検知手段としてのセンサ52,68,88についても、例えば、超微圧検知用のMEMS素子や微圧〜中圧検知用の金属ダイアフラム素子、中圧検知用のピエゾ素子、微圧〜高圧検知用のセラミック素子など、あらゆるセンシング素子を用いた圧力センサを用途や使用条件に応じて用いることが可能である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
第1の実施形態に係るリニアガイド装置の一形態を例示する外観斜視図である。 図1で示したリニアガイド装置が備える無限循環路を説明するための断面図である。 第1の実施形態に係るブロック体の詳細な構成を示す図である。 第1の実施形態に係るブロック体に対して相対変位検知手段としてのスイッチ装置を適用した場合を例示する図である。 第1の実施形態に係るブロック体に対して適用されるカムフォロアを例示する図である。 第2の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置をボールねじ装置として構成した場合を例示する図である。 第2の実施形態に係るブロック体に対して相対変位検知手段としてのスイッチ装置を適用した場合を例示する図である。 第2の実施形態に係るブロック体に対して適用されるカムフォロアを例示する図である。 第3の実施形態に係る安全機能付き運動案内装置をスプライン装置として構成した場合を例示する図である。 第3の実施形態に係るブロック体に対して相対変位検知手段としてのスイッチ装置を適用した場合を例示する図である。 第3の実施形態に係るブロック体に対して適用されるカムフォロアを例示する図である。
符号の説明
10 リニアガイド装置、11 軌道レール、11a 転動体転走溝、11b 凹部、11c 固定用孔、12 ボール、13 移動ブロック、13a 負荷転動体転走溝、13b ねじ孔、22 負荷転走路、23 無負荷転走路、25 方向転換路、31 ブロック体、31a 凸形腕部、31b ねじ孔、41 スイッチ装置、41a スイッチノブ、51 カムフォロア、51a 回転体、52 センサ、56 ボールねじ装置、57 ねじ軸、57a 転動体転走溝、58 ボール、59 ナット部材、61 ブロック体、65 スイッチ装置、65a スイッチノブ、67 カムフォロア、67a 回転体、68 センサ、70 スプライン装置、71 スプライン軸、71a 転動体転走溝、72 ボール、73 外筒、74 保持器、81 ブロック体、85 スイッチ装置、85a スイッチノブ、87 カムフォロア、87a 回転体、88 センサ、L 案内対象物、B ベース。

Claims (4)

  1. ベースに固定設置される軌道部材と、
    前記軌道部材に複数の転動体を介して取り付けられるとともに案内対象物を設置可能な移動部材と、
    を備えることにより、前記移動部材が前記軌道部材の軸線方向又は周方向に往復運動自在又は回転運動自在とされ、さらに、
    前記軌道部材に対して移動可能な状態で係合するとともに前記案内対象物を設置可能なブロック体を有し、
    該ブロック体は、前記軌道部材に係合されたときに、前記軌道部材に対する前記移動部材の運動方向以外の移動が規制される形状で構成されていることを特徴とする安全機能付き運動案内装置。
  2. ベースに固定設置される軌道部材と、
    前記軌道部材に複数の転動体を介して取り付けられるとともに案内対象物を設置可能な移動部材と、
    を備えることにより、前記移動部材が前記軌道部材の軸線方向又は周方向に往復運動自在又は回転運動自在とされ、さらに、
    前記軌道部材に対して移動可能な状態で係合するとともに前記案内対象物を設置可能なブロック体を有し、
    前記軌道部材が鉛直方向に対して上方となるように配置されるとともに、前記移動部材及び前記ブロック体が鉛直方向に対して下方となるように配置されたときに、前記ブロック体が、前記軌道部材に対する係合状態を維持する形状で構成されていることを特徴とする安全機能付き運動案内装置。
  3. 請求項1又は2に記載の安全機能付き運動案内装置において、
    前記ブロック体は、該ブロック体と前記軌道部材との相対変位を検知する相対変位検知手段を備えることを特徴とする安全機能付き運動案内装置。
  4. 請求項3に記載の安全機能付き運動案内装置において、
    前記相対変位検知手段は、前記ブロック体と前記軌道部材との距離が変動したときに、前記軌道部材と接触してスイッチング動作を行うスイッチ装置であることを特徴とする安全機能付き運動案内装置。
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