JP2008144805A - 変速機のリバースシフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機のリバースシフト装置においてリバースアイドラギヤを摺動させるために必要な操作力を小さくする。
【解決手段】互いに平行な1対のシャフト11,12に設けた複数対のミッションギヤ15a,15b及び16a,16bを、アウトプットシャフト12に設けられてシンクロメッシュ機構21,22を有するスリーブ19により切り換える。インプットシャフト11にはリバースインプットギヤ25を設け、スリーブの外周にはリバースアウトプットギヤ26形成し、両シャフトと平行なリバースシャフト13に軸線方向摺動可能に設けたリバースアイドラギヤ27は両リバースギヤ25,26と噛合する噛合位置とこの両リバースギヤから離脱される離脱位置の間で往復動させる。リバースアイドラギヤは、離脱位置から噛合位置に移動する際に、リバースアウトプットギヤと先に噛合するよう構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速機のリバースシフト装置、特にミッションギヤの切換えに使用するスリーブの外周部にリバースアウトプットギヤを形成した変速機のリバースシフト装置に関する。
リバースシフト装置を備えた変速機には、例えば特開平08−277891号公報(特許文献1)のように、ミッションギヤの切換えに使用するスリーブの外周部にリバースアウトプットギヤを一体的に形成したものがある。図4はこの特許文献1と実質的に同一構造の変速機の主要部の断面図を示し、図2は図4の2−2線に沿った断面図を示す。この従来技術の変速機は、互いに平行となるようにケーシング10に支持されたインプットシャフト11、アウトプットシャフト12及びリバースシャフト13と、インプットシャフト11及びアウトプットシャフト12にそれぞれ設けられて互いに常時噛合するインプットミッションギヤ15a,15b,15c及びアウトプットミッションギヤ16a,16b,16c(それぞれ3個のみを示す)と、これらの各ミッションギヤによる動力伝達の切換えを行うスリーブ19(1個のみを示す)と、インプットシャフト11に固定されたリバースインプットギヤ1と、スリーブ19の外周部に一体的に形成されたリバースアウトプットギヤ26と、リバースインプットギヤ1とリバースアウトプットギヤ26の両者と噛合する噛合位置とこの両者から離脱される離脱位置との間で軸線方向に移動可能にリバースシャフト13に支持されたリバースアイドラギヤ27を主要な構成部材としている。
主として図4に示すように、アウトプットシャフト12にはスプラインを介してクラッチハブ18が固定され、クラッチハブ18の外周の外歯スプライン18aにはスリーブ19がその内周に形成された内歯スプライン19aを介して軸線方向摺動可能かつ一体的に回転伝達可能に係合されている。クラッチハブ18の外周部に円周方向に間をおいて形成された複数の溝部内に収納されたシンクロナイザキー20はスプリングにより外向きに付勢され、先端の台形突部がスリーブ19の内面の中央部に形成された凹部に係合されており、外力が加わっていない状態ではスリーブ19はクラッチハブ18に対し軸線方向の中央位置である中立位置に弾性的に保持されるようになっている。アウトプットミッションギヤ16a及び16bは、クラッチハブ18の両側に隣接してアウトプットシャフト12に回転自在に支持され、それぞれのボス部のクラッチハブ18側となる端部にはギヤピース17a及び17bが圧入などにより一体的に固着されている。各ギヤピース17a,17bの外周には、スリーブ19の内周の内歯スプライン19aとそれぞれ係合可能な外歯スプライン17c,17dが形成され、クラッチハブ18側に向かって突出する円筒部の外周には次に述べるシンクロメッシュ機構21,22の一部を構成するコーン面21a,22aが形成されている。
クラッチハブ18とその右側に位置するアウトプットミッションギヤ16aのギヤピース17aの間には、ギヤピース17aのコーン面21aと、スリーブ19の内面に摺動自在に係合されコーン面21aと略平行なコーン穴を有するシンクロナイザリング21bと、このコーン面21aとコーン穴の間に介在される内側中間リング21c及び外側中間リング21dからなるシンクロメッシュ機構21が設けられている。ギヤピース17aと内側中間リング21cと外側中間リング21dとシンクロナイザリング21bは、互いに対応するコーン面とコーン穴が実質的に隙間なく当接可能であり、この当接によりアウトプットミッションギヤ16aの回転をクラッチハブ18及びスリーブ19の回転と同期させる摩擦トルクが生じる。内側中間リング21cと外側中間リング21dは互いに逆向きに軸線方向に突出する一部がそれぞれクラッチハブ18とギヤピース17aに係合されており、これにより摩擦トルクを増大させるものであるが、この両中間リング21c,21dを省略してコーン面21aをシンクロナイザリング21bのコーン穴に直接当接するようにしてもよい。シンクロナイザリング21bの外周には、ギヤピース17a側となる一部に、スリーブ19の内歯スプライン19aと係合可能な外歯スプライン21b1が突出して設けられている。左側に位置するアウトプットミッションギヤ16bのギヤピース17bとクラッチハブ18の間にも、ギヤピース17bに形成されたコーン面22aと、シンクロナイザリング22bと、内側中間リング22cと、外側中間リング22dからなる、シンクロメッシュ機構21と同様なシンクロメッシュ機構22が設けられている。
通常複数設けられるスリーブのうちの1つのスリーブ19には、外周部の軸線方向半部に円周溝19bが形成され、外周部の残る半部にリバースアウトプットギヤ26が形成されいる。その他のスリーブには円周溝のみが形成されている。インプットシャフト11には、スリーブ19が中立位置となっている状態においてリバースアウトプットギヤ26の軸線方向位置とほぼ対応する位置に、スリーブ19の外周に形成したリバースアウトプットギヤ26よりも長いリバースインプットギヤ1が一体的に形成されている。この従来技術では、リバースインプットギヤ1とリバースアウトプットギヤ26の、図4において右側(ミッションギヤ15a,16a側)となる端面は、リバースインプットギヤ1の方が右側に突出している。ケーシング10に固定されたリバースシャフト13に回転及び軸線方向摺動自在に支持されたリバースアイドラギヤ27には、外周部の軸線方向半部に歯部27aが形成され、外周部の残る半部に円周溝27bが形成されている。リバースアイドラギヤ27は、この円周溝27bに係合したシフト部材28により、リバースインプットギヤ1とリバースアウトプットギヤ26の両者と噛合する噛合位置(図4の二点鎖線27A参照)と、この両者の何れからも右側(ミッションギヤ15a,16a側)に離脱される離脱位置(図4の実線27参照)との間で摺動可能である。
図2の3−3線に沿って展開した模式的断面図である図5に示すように、離脱位置から噛合位置に摺動する際に互いに噛合が開始されるリバースインプットギヤ1の各歯部1aと、リバースアウトプットギヤ26の各歯部26aと、リバースアイドラギヤ27の各歯部27aの各先端部の両側には、対向する相手側の各歯部を円滑に押し分けて噛合が開始されるように、それぞれ1対の斜面1a1,26a1,27a1よりなるチャンファ部が形成されている。
図4に示す従来技術では、前進の際の変速は、リバースアイドラギヤ27を離脱位置に保持した状態で、円周溝19bに係合したシフトフォークにより複数のスリーブ(1個のみを符号19で示す)を選択的に往復摺動させ、インプットシャフト11及びアウトプットシャフト12に設けた複数対のミッションギヤ15a,15b,15c…及び16a,16b,16c…を、それらのいずれか1対により両シャフト11,12の間の動力伝達がなされるように切り換えて行う。図4において、円周溝19bに係合したシフトフォークによりスリーブ19を右向きにシフトすれば、作動の開始時にはスリーブ19とともに移動するシンクロナイザキー20により先ずシンクロナイザリング21bが右向きに押され、シンクロナイザリング21bと、両中間リング21c,21dと、ギヤピース17aの間の各コーン面とコーン穴が摩擦係合され、次いでスリーブ19の内歯スプライン19aとシンクロナイザリング21bの外歯スプライン21b1が噛合されてアウトプットミッションギヤ16aがクラッチハブ18及びスリーブ19と同期されてから、内歯スプライン19aが外歯スプライン17cと係合されて、ミッションギヤ15a,16aによる動力伝達が選択される。図4において、スリーブ19を左向きにシフトすれば、同様にしてアウトプットミッションギヤ16bがクラッチハブ18及びスリーブ19と同期されてから、内歯スプライン19aが外歯スプライン17dと係合されて、ミッションギヤ15b,16bによる動力伝達が選択される。
後進のためのリバースシフトは、全てのスリーブ19を中立位置として複数対のミッションギヤ15a,15b,15c…及び16a,16b,16c…による動力伝達を全て解除し、車両を停止させた状態で行う。この状態では、クラッチまたはトルクコンバータを介して回転しているエンジンに連結されたインプットシャフト11及びリバースインプットギヤ1にはクラッチオイルまたはトルコンオイルの粘性による引きずりトルクが加わっており、駆動車輪に連結されたアウトプットシャフト12及びリバースアウトプットギヤ26は停止状態に保持されている。また外周部にリバースアウトプットギヤ26が一体形成されたスリーブ19は、アウトプットシャフト12に固定されたクラッチハブ18にスプライン係合されるとともに円周溝19bに係合されたシフトフォークにより多少のガタを除き軸線方向移動が阻止されている。
リバースアイドラギヤ27が図4の実線で示す離脱位置にある状態では、図5(a) に示すように、各歯部1a,26a,27aは噛合されておらず、リバースインプットギヤ1の歯部1aは引きずりトルクにより矢印vに示すように円周方向に移動され、リバースアウトプットギヤ26は停止され、リバースアイドラギヤ27はいずれにも連結されていないので回転自在である。円周溝27bに係合したシフト部材28によりリバースアイドラギヤ27を矢印m1に示すように離脱位置から噛合位置に向けて軸線方向に移動すれば、先ず歯部27aの先端の斜面27a1が歯部1aの先端の斜面1a1に当接する(図5(b) 参照)。リバースアイドラギヤ27は回転自在であるので歯部27aは歯部1aとともに円周方向に移動され、歯部27aの先端の斜面27a1が歯部1aの先端の斜面1a1に当接することによりリバースアイドラギヤ27が受ける軸線方向の抵抗力はわずかである。なお、斜面1a1,27a1で歯部1aに当接される歯部27aは、矢印m1で示す移動に伴い、歯部1aに対し斜面1a1,27a1の傾斜角に応じたある値m2で円周方向に相対移動されるので、歯部27aは矢印v+m2で円周方向に移動される。
歯部27aを矢印m1に示す向きにさらに移動すれば、斜面27a1と斜面1a1の間の当接が終了して歯部27aは歯部1aに完全に噛合され、次いで歯部27aの斜面27a1がリバースアウトプットギヤ26の歯部26aの斜面26a1に当接される(図5(c) 参照)。リバースアウトプットギヤ26は停止状態に保持されているので、歯部27aを矢印m1に示す向きにさらに移動すれば、斜面27a1と斜面26a1が当接されている間は、リバースインプットギヤ1の歯部1a及びリバースアイドラギヤ27の歯部27aは引きずりトルクに応じた矢印f1で示す力に抗して矢印m2に示すように円周方向に移動する。リバースアイドラギヤ27はリバースアウトプットギヤ26の歯部26aの先端の斜面26a1からの反力f2により軸線方向右向きに押されるので、リバースアイドラギヤ27を矢印m1で示す向きに移動させるにはシフト部材28をこの反力f2に抗する操作力で矢印m1の向きに押す必要がある。反力f2は、力f1と斜面26a1,27a1の傾斜角とこの両斜面の間の摩擦係数により定まる値である。歯部27aを矢印m1に示す向きにさらに移動すれば、歯部1a及び歯部27aが歯部26aに対し矢印m2に示すように円周方向に相対移動し、斜面27a1と斜面26a1の間の当接が終了すれば歯部27aは歯部26aとも完全に噛合され、歯部27aが矢印m1で示す向きにさらに移動すれば図5(d) に示す噛合位置となってリバースシフト操作は完了する。
なお、図5(c) 及び図5(d) の状態では、両歯部1a,27aの側面の間、またはこれと両歯部27a,26aの側面の間に引きずりトルクによる押圧力f1が加わり、これにより生じる摩擦力もリバースアイドラギヤ27を矢印m1で示す向きに移動させる操作力に加わるが、その値は力f2に比してきわめて小さいので考慮の対象から外して差し支えない。またリバースアイドラギヤ27を噛合位置から離脱位置に戻す場合は、歯部27aを矢印m1と逆向きに移動させるのに必要な操作力は、上述した両歯部1a,27a及び27a,26aの間に生じる摩擦力のみであるので、力f2に比してきわめて小さい値である。なお力f1,f2は、個々の歯の各先端部に加わる値ではなく、各リバースギヤ26,27全体に加わる値である。
特開平08−277891号公報(段落〔0009〕、〔0025〕、図3、図7、図10、図11)。
上述した従来技術では、図5(c) に示すようにリバースアイドラギヤ27の歯部27aの先端の斜面27a1がリバースアウトプットギヤ26の歯部26aの先端の斜面26a1に当接された状態では、リバースアウトプットギヤ26が形成されるスリーブ19は、前述のように円周溝19bに係合されたシフトフォークにより軸線方向移動は全体として阻止されてはいるが多少のガタはあるので、このガタの範囲内において上述した操作力により多少移動し、シンクロメッシュ機構22が作動してアウトプットミッションギヤ16bとスリーブ19が互いに摩擦係合されて、インプットシャフト11とアウトプットシャフト12の間に1対のミッションギヤ15b,16bからなる変速段が形成される。一方、この図5(c) に示す状態では、リバースインプットギヤ1の歯部1aはリバースアイドラギヤ27の歯部27aと噛合されている。この状態でリバースアイドラギヤ27を矢印m1に示す向きに移動すれば、歯部27a及び歯部1aが歯部26aに対し矢印m2に示すように相対回動されるが、この相対回動はシンクロメッシュ機構22によるスリーブ19とアウトプットミッションギヤ16bの間の摩擦係合による抵抗トルクに抗して行わなければならないので、リバースアイドラギヤ27を回動させるのに必要なトルクは、引きずりトルクによるトルクと、シンクロメッシュ機構22の摩擦係合による抵抗トルクの和となる。従って上述した従来技術では、リバースアイドラギヤを移動させるために必要な操作力は、引きずりトルクによる生じる力と、シンクロメッシュ機構の作動により生じるトルクに伴う力の和となる。
本発明は、リバースアイドラギヤを離脱位置から噛合位置に移動する際に、先ずリバースアウトプットギヤと噛合し、その後にリバースインプットギヤと噛合するよう構成することにより、上述したシンクロメッシュ機構の作動に伴う力をなくしてリバースアイドラギヤを移動させるために必要な操作力を減少させることを目的とする。
このために、本発明による変速機のリバースシフト装置は、ケーシング内に互いに平行に回転自在に支持されたインプットシャフトおよびアウトプットシャフトと、このアウトプットシャフトと一体的に回転されるクラッチハブと、このクラッチハブの外周に軸線方向摺動可能かつ回転伝達可能に係合されたスリーブと、クラッチハブに隣接してアウトプットシャフトに回転自在に支持されスリーブの軸線方向移動により同スリーブに係合されてクラッチハブと一体回転されるアウトプットミッションギヤと、クラッチハブとアウトプットミッションギヤの間に設けられスリーブの移動と関連して作動されてアウトプットミッションギヤがスリーブと係合される前に同アウトプットミッションギヤの回転をスリーブの回転と同期させるシンクロメッシュ機構と、インプットシャフトに一体的に設けられてアウトプットミッションギヤと常時噛合されるインプットミッションギヤと、両シャフトと平行にケーシングに支持されたリバースシャフトと、インプットシャフトに設けられたリバースインプットギヤと、スリーブの外周部に一体的に形成されたリバースアウトプットギヤと、リバースシャフトにより回転自在にかつリバースインプットギヤとリバースアウトプットギヤの両者と噛合する噛合位置とこの両者から離脱される離脱位置との間で軸線方向に移動可能に支持されたリバースアイドラギヤよりなる変速機において、リバースアイドラギヤは、離脱位置から噛合位置に移動する際に、先ずリバースアウトプットギヤと噛合し、その後にリバースインプットギヤと噛合するよう構成したことを特徴とするものである。
上述のように、本発明によれば、リバースアイドラギヤは、離脱位置から噛合位置に移動する際に、先ずリバースアウトプットギヤと噛合し、その後にリバースインプットギヤと噛合するよう構成したので、リバースアイドラギヤを離脱位置から噛合位置に向けて移動すれば、リバースアイドラギヤの歯部は先ずリバースアウトプットギヤの歯部と当接し、リバースアウトプットギヤの歯部を押し分けてこれと噛合する。この押分けの際にはリバースアイドラギヤの歯部は円周方向に多少移動されるが、その状態ではリバースアイドラギヤの歯部はリバースインプットギヤの歯部とは噛合されておらず円周方向に移動自在であるので、スリーブに一体的に形成されたリバースアウトプットギヤの歯部との間に円周方向の押圧力が生じることはなく、従って軸線方向の押圧力が生じることもないので、リバースアイドラギヤに加える必要がある操作力はわずかである。
次いでリバースアイドラギヤの歯部はリバースインプットギヤの歯部と当接し、リバースインプットギヤの歯部を押し分けてこれと噛合する。この押分けの際には、リバースインプットギヤの歯部は引きずりトルクに抗して円周方向に移動し、このリバースインプットギヤの歯部からの反力によりリバースアイドラギヤの歯部は押されるので、リバースアイドラギヤを離脱位置から噛合位置に移動するには、前述した従来技術と同様この反力に抗する操作力を加える必要がある。しかしながらこの状態ではリバースアウトプットギヤの歯部に対してリバースアイドラギヤの歯部の完全に噛合しており、スリーブがリバースアイドラギヤにより押圧されてシンクロメッシュ機構が作動されることはないので、リバースアイドラギヤを移動させるために必要な操作力にシンクロメッシュ機構の作動に伴う力が加わることはない。従ってリバースアイドラギヤを移動させるために必要な操作力は、シンクロメッシュ機構の作動に伴う力による軸線方向の押圧力がない分だけ、従来よりも減少される。
以下に、図1〜図3に示す実施形態により、本発明による変速機のリバースシフト装置の最良の形態の説明をする。この実施形態は、前述した従来技術に本発明を適用したものである。前述した従来技術と同様、アウトプットシャフト12には、外周にリバースアウトプットギヤ26が形成されたクラッチハブ18及びスリーブ19が軸線方向移動自在にスプライン係合され、インプットシャフト11には、スリーブ19が中立位置となっている状態においてリバースアウトプットギヤ26の軸線方向位置とほぼ対応する位置に、リバースインプットギヤ25が一体的に形成されている。また前述した従来技術と同様、リバースシャフト13に回転及び軸線方向摺動自在に設けられたリバースアイドラギヤ27は、円周溝27bに係合したシフト部材28により、リバースインプットギヤ25とリバースアウトプットギヤ26の両者と噛合する噛合位置(図1の二点鎖線27A参照)と、この両者の何れからも右側(ミッションギヤ15a,16a側)に離脱される離脱位置(図4の実線27参照)との間で摺動可能である。リバースインプットギヤ25は従来技術のリバースインプットギヤ1よりも長さが短く、リバースインプットギヤ25とリバースアウトプットギヤ26の離脱位置側(図1において右側)となる端面は、リバースインプットギヤ25の方が離脱位置から離れて、リバースアイドラギヤ27が離脱位置から噛合位置に移動する際には、先ずリバースアウトプットギヤ26と噛合し、その後にリバースインプットギヤ25と噛合するよう構成されている。上述した以外の構成は前述した従来技術と同一であるので、同一部分に同一符号を付して示し、詳細な構造の説明は省略する。
次に上述した実施形態の作動に説明をする。前進の際の変速の作動は、前述した従来技術の場合と同じである。
後進のためのリバースシフトは、前述した従来技術と同様、全てのスリーブ19を中立位置として複数対のミッションギヤ15a,15b,15c…及び16a,16b,16c…による動力伝達を全て解除し、車両を停止させた状態で行う。この状態では、エンジンに連結されたインプットシャフト11及びリバースインプットギヤ25にはクラッチオイルまたはトルコンオイルの粘性による引きずりトルクが加わっており、駆動車輪に連結されたアウトプットシャフト12及びリバースアウトプットギヤ26は停止状態に保持されており、リバースアイドラギヤ27はいずれにも連結されていないので回転自在である。また外周部にリバースアウトプットギヤ26が一体形成されたスリーブ19は、アウトプットシャフト12に固定されたクラッチハブ18にスプライン係合されるとともに円周溝19bに係合されたシフトフォークにより多少のガタを除き軸線方向移動が阻止されている。
リバースアイドラギヤ27が図1の実線で示す離脱位置にある状態では、図3(a) に示すように、各リバースギヤ25,26,27の各歯部25a,26a,27aは噛合されておらず、リバースインプットギヤ25の歯部25aは引きずりトルクにより矢印vに示すように円周方向に移動され、リバースアウトプットギヤ26及びリバースアイドラギヤ27は停止されている。円周溝27bに係合したシフト部材28によりリバースアイドラギヤ27を矢印m1に示すように離脱位置から噛合位置に向けて軸線方向に移動すれば、先ず歯部27aの先端の斜面27a1が歯部26aの先端の斜面26a1に当接する(図3(b) 参照)。リバースアウトプットギヤ26は停止状態に保持されており、またこの状態ではリバースアイドラギヤ27の歯部27aはリバースインプットギヤ25の歯部25aとは噛合されておらず円周方向に移動自在であるので、スリーブ19に一体的に形成されたリバースアウトプットギヤ26の歯部26aとの間に円周方向の押圧力が生じることはなく、従って軸線方向の押圧力が生じることもないので、リバースアイドラギヤ27に加える必要がある操作力はわずかである。
歯部27aを矢印m1に示す向きにさらに移動すれば、斜面27a1と斜面26a1の間の当接が終了して歯部27aは歯部26aと完全に噛合され、歯部27aの先端の斜面27a1が歯部25aの先端の斜面25a1に当接される(図3(c) 参照)。歯部27aは歯部26aとともに停止状態に保持されているので、歯部27aをさらに矢印m1に示す向きに移動すれば、斜面27a1と斜面25a1が当接されている間は、リバースインプットギヤ25の歯部25aは引きずりトルクに応じた矢印f1で示す力に抗して矢印m2に示すように円周方向に移動し、リバースアイドラギヤ27の歯部27aはリバースアウトプットギヤ26の歯部26aの先端の斜面26a1からの反力f2により軸線方向右向きに押されるので、これに抗してリバースアイドラギヤ27を矢印m1で示す向きに移動させるにはシフト部材28を反力f2に相当する操作力で矢印m1の向きに押す必要がある。歯部27aが矢印m1で示す向きにさらに移動して斜面27a1と斜面25a1の当接が終了すれば歯部27aは歯部25aとも完全に噛合され、歯部27aが矢印m1で示す向きにさらに移動すれば図3(d) に示す噛合位置となってリバースシフト操作は完了する。
軸線方向の押圧力が生じる図3(c) で示す状態では、リバースアイドラギヤ27の歯部27aとリバースアウトプットギヤ26の歯部26aは、先端部の斜面27a1,26a1同士の当接は終了して完全に噛合しており、スリーブ19が押圧されてシンクロメッシュ機構が作動されることはないので、リバースアイドラギヤを移動させるために必要な操作力にシンクロメッシュ機構の作動に伴う力が加わることはない。従ってリバースアイドラギヤを移動させるために必要な操作力は、シンクロメッシュ機構の作動に伴う力による軸線方向の押圧力がない分だけ、従来よりも減少される。
本発明による変速機のリバースシフト装置の一実施形態の要部を示す、各シャフトに沿って展開した断面図である。 図1及び図4の2−2断面図である。 図1及び図2に示す実施形態の作動を説明する図2の3−3線に沿って展開した模式的断面図である。 従来技術による変速機のリバースシフト装置の図1に対応する断面図である。 図4に示す従来技術の作動を説明する図3に対応する模式的断面図である。
符号の説明
10…ケーシング、11…インプットシャフト、12…アウトプットシャフト、13…リバースシャフト、15a,15b…インプットミッションギヤ、16a,16b…アウトプットミッションギヤ、18…クラッチハブ、19…スリーブ、21,22…シンクロメッシュ機構、25…リバースインプットギヤ、26…リバースアウトプットギヤ、27…リバースアイドラギヤ。

Claims (1)

  1. ケーシング内に互いに平行に回転自在に支持されたインプットシャフトおよびアウトプットシャフトと、このアウトプットシャフトと一体的に回転されるクラッチハブと、このクラッチハブの外周に軸線方向摺動可能かつ回転伝達可能に係合されたスリーブと、前記クラッチハブに隣接して前記アウトプットシャフトに回転自在に支持され前記スリーブの軸線方向移動により同スリーブに係合されて前記クラッチハブと一体回転されるアウトプットミッションギヤと、前記クラッチハブとアウトプットミッションギヤの間に設けられ前記スリーブの移動と関連して作動されて前記アウトプットミッションギヤが前記スリーブと係合される前に同アウトプットミッションギヤの回転を前記スリーブの回転と同期させるシンクロメッシュ機構と、前記インプットシャフトに一体的に設けられて前記アウトプットミッションギヤと常時噛合されるインプットミッションギヤと、前記両シャフトと平行に前記ケーシングに支持されたリバースシャフトと、前記インプットシャフトに設けられたリバースインプットギヤと、前記スリーブの外周部に一体的に形成されたリバースアウトプットギヤと、前記リバースシャフトにより回転自在にかつ前記リバースインプットギヤとリバースアウトプットギヤの両者と噛合する噛合位置とこの両者から離脱される離脱位置との間で軸線方向に移動可能に支持されたリバースアイドラギヤよりなる変速機において、前記リバースアイドラギヤは、前記離脱位置から噛合位置に移動する際に、先ずリバースアウトプットギヤと噛合し、その後にリバースインプットギヤと噛合するよう構成したことを特徴とする変速機のリバースシフト装置。
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