JP2008144508A - サイフォン排水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】排水源の栓を容易に外すことのできるサイフォン排水システムを提供する。
【解決手段】排水用部材27に逆止弁30を取り付ける。浴槽16の水34の排水中は弁体30Aに水流による水圧が作用して空気導入管28の開口を塞いでいる。排水途中で栓32をすると、サイフォン排水管24内が満水状態で排水停止となり、弁体30Aには水流による水圧がかからなくなり、負圧のみが作用する。したがって、該負圧により逆止弁30が開き、空気導入管28を介してサイフォン排水管24内に空気が流入されて竪管内の水が抜けることでサイフォン排水管24内の負圧が除去される。このため、排水口18を塞いでいる栓32に対し負圧が作用しなくなり、栓32が外し易くなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、排水源の栓を容易に外すことのできるサイフォン排水システムに関するものである。
近年、マンションや戸建て住宅の排水にサイフォン排水システムが提案されている(特許文献1)。サイフォン排水システムでは、水廻り器具等の排水源にサイフォン排水管が接続され、このサイフォン排水管は水頭差をもって排水立て管に接続されている。
通常、サイフォン排水管は、例えば管径が20A程度の管が用いられ、スラブに沿って無勾配で敷設された横引管、鉛直方向に延びる竪管、及び横引管と竪管とを連結する落とし込み管を備え、水は満流にて横引管、落とし込み管、及び竪管を順に流れ、竪管内の水の水頭差によって発生するサイフォン力を用いて排水が行われるが、最低限サイフォン力を発生する竪管があれば良く、横引管、及び落とし込み管が無い場合も有り得る。また、サイフォン排水システムとしては、例えば、竪管と排水源との間がサイフォン排水管よりも管径が太い管で接続されていても良く、竪管と排水源との間にトラップ等の排水に関わる他の排水関係部品が介在していても良い。
特開2000−297447号公報
さて、このようなサイフォン排水システムを例えば浴槽に用いた場合、排水口の栓を外してサイフォン排水管(竪管)が満流になると、サイフォン力によって浴槽の水を効率的に排水することができる。
しかしながら、このようなサイフォン排水システムにおいては、排水途中で栓をすると、サイフォン排水管内が満流の状態で排水が停止することになり、サイフォン排水管の上流側に負圧が作用したままの状態となる。
このため、サイフォン排水システムを用いた場合にあっては、浴槽の栓に対し、浴槽の水の水圧とサイフォン排水管の負圧の両方が作用することになり、栓を外し難くなる問題がある。
より具体的に説明すると、サイフォン排水管の竪管部分の長さは、効率的な排水を行うためのサイフォン力を発生するために、例えば250cmほどの長さを必要としており、仮に浴槽の水が水深50cmであったとすると、栓には、250cm分の負圧によって生じる圧力が加わるので、従来の6倍近い力が栓に作用することになる。
また、栓に限らず排水中に排水口に物体が触れた場合、負圧により物体が排水口に吸い付く場合もある。
本発明は上記事実を考慮し、如何なる場合であっても、排水源の栓やその他吸い込まれた物体を容易に外すことのできるサイフォン排水システムを提案するものである。
請求項1に記載の発明は、排水源の排水口に接続されてサイフォン力によって排水を行うサイフォン排水システムであって、前記排水源の排水方向下流側に設けられ、少なくとも、鉛直方向に延びてサイフォン力を発生する鉛直部分を備えたサイフォン排水管と、サイフォン排水管内の負圧を除去ないし緩和する負圧除去手段と、を有する、ことを特徴としている。
次に、請求項1に記載のサイフォン排水システムの作用を説明する。
請求項1のサイフォン排水システムでは、例えば、水廻り機器等の排水源から排水が行われ、排水サイフォン排水管の鉛直部分が満水になると、鉛直部分の水頭差(Hs)によるサイフォン力でサイフォン排水が行われる。
ここで、排水途中において排水源の排水口に栓をすると、サイフォン排水管内が満流の状態で排水が停止することになり、サイフォン排水管の上流部分に負圧が作用したままの状態となり、この状態では栓を外し難くなる。
しかしながら、請求項1の発明によるサイフォン排水システムでは、サイフォン排水管内の負圧を除去する負圧除去手段を備えているので、排水源の栓を外す前に負圧除去手段によってサイフォン排水管内の負圧を除去ないし緩和すれば、栓に作用する負圧(サイフォン力)を除去ないし緩和することができ、栓を外し易くなる。また、排水中に物体が排水口に吸着または吸い込まれたような場合、負圧除去手段を用いてサイフォン排水管内の負圧を除去ないし緩和すれば、排水口に吸着または吸い込まれた物体を容易に外すことが出来る。
ここで、排水源とは、水廻り機器に限らず、排水を行うものであれば特に種類を問わない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサイフォン排水システムにおいて、前記負圧除去手段は、前記鉛直部分と前記排水口との間の排水経路に設けられた空気導入部と、前記排水源からの排水中には前記空気導入部から排水経路内への空気の流入を阻止し、前記排水源からの排水が行われていない場合には排水経路内への空気の流入を可能とする自動負圧除去弁と、を有する、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載のサイフォン排水システムの作用を説明する。
請求項2に記載のサイフォン排水システムでは、排水源からの排水中には負圧除去手段は排水経路内への空気の流入を阻止する。したがって、サイフォン排水管内には、排水中に空気が入らず、サイフォン力を維持して効率的な排水が行われる。
一方、排水源からの排水が行われていない場合には、自動負圧除去弁は、排水経路内への空気の流入を可能とするので、排水途中で栓をしたような場合、排水が停止することで排水経路を介してサイフォン排水管内への空気を流入でき、少なくとも鉛直部分に空気が流入して満水でなくなることでサイフォン排水管内の負圧が除去され、再び栓を開けることが容易になる。
なお、ここでいう「弁」とは、流体を流したり、止めたりすることのできる構成のことを意味している。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のサイフォン排水システムにおいて、前記自動負圧除去弁は、空気が導入される方向には開くことが可能であり、排水時には排水の水圧によって前記空気導入部を塞いで前記空気導入部から排水経路内への空気の流入を阻止する逆止弁である、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載のサイフォン排水システムの作用を説明する。
排水中、逆止弁は排水の水圧によって開口を塞ぐので、サイフォン排水管に作用するサイフォン力を維持できる。
一方、逆止弁は空気が導入される方向には開くようになっているので、排水が停止して水圧が作用しなくなると、サイフォン排水管の負圧によって逆止弁が開き、排水経路内に空気が導入されてサイフォン排水管内の負圧が除去される。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のサイフォン排水システムにおいて、前記鉛直部分と前記排水口との間の排水経路に空気導入部を備え、前記負圧除去手段は、前記排水源の排水口が栓で塞がれたときには前記空気導入部を開放し、前記排水口が前記栓で塞がれていないときには前記空気導入部を閉塞する開閉弁を有する、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載のサイフォン排水システムの作用を説明する。
請求項4に記載のサイフォン排水システムでは、排水口が栓で塞がれていない排水中においては、開閉弁は空気導入部を閉塞しており、排水経路内に空気が導入されることは無く、サイフォン力を維持できる。
一方、排水口が栓で塞がれると、開閉弁が開いて空気導入部を開放し、サイフォン排水管の負圧によって空気が導入され、サイフォン排水管の負圧が除去される。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のサイフォン排水システムにおいて、前記排水源に排水口を閉塞可能な栓を備え、前記栓に前記負圧除去手段を設けた、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載のサイフォン排水システムの作用を説明する。
請求項5の発明によるサイフォン排水システムでは、排水源の栓を外す前に栓に設けられた負圧除去手段によってサイフォン排水管内の負圧を除去すれば、栓に負圧(サイフォン力)が作用しない状態にすることができ、栓を外し易くすることができる。
また、請求項5に記載のサイフォン排水システムでは、栓に負圧除去手段を設ける構成としたので、既存のサイフォン排水システムにおいて、栓を交換すれば、本願発明のサイフォン排水システムに変更できる。
本発明のサイフォン排水システムは上記の構成としたので、排水源の栓を容易に外すことがきる、という優れた効果を有する。
[第1の実施形態]
図1には、本発明の一実施形態に係るサイフォン排水システム10を集合住宅に入れた例が示されている。
図1に示すように、集合住宅のパイプシャフトスペース12中には排水立て管14が配置されている。
符号16は浴槽であって、図2に示すように、浴槽16の底部に設けられた排水口18には、サイフォン排水管24の上端が接続されている。
図1に示すように、本実施形態サイフォン排水管24は、スラブ26に沿って水平に這わせた横引管(長さLh)24A、排水立て管14に沿って鉛直に這わされた竪管(サイフォン力を発生させるための水頭差Hs)24B、横引管24Aと竪管24Bとを連結する曲り継手24Cを備え、竪管24Bの下端が排水立て管14に接続されている。
本実施形態のサイフォン排水管24の管径は20Aである(即ち、横引管24A、竪管24B、及び曲り継手24Cの内径は全て同一。)。サイフォン排水管24の管径は、サイフォン力を発生できれば他のサイズであっても良いが、サイフォン排水管24の管径が細過ぎると処理流量が小さくなり、太過ぎるとサイフォン起動時間が遅くなるという欠点があり、その管径は15〜30Aが好ましい。
横引管24Aの浴槽側端部と浴槽16の排水口18とは鉛直方向に延びる排水用部材27によって接続されており、図2に示すように、排水用部材27の上端付近には、空気導入管28の一端が接続され開口している。なお、空気導入管28の他端(図示せず)からは、空気を導入可能となっている。なお、空気導入管28の他端から空気を導入するには、例えば、他端を屋内または屋外の外気(大気)に開放したり、他器具、オーバーフロー管、空気を一時的に溜めるバッファー等に接続することができ、空気導入管28へ空気を導入可能であれば、これらの構成に限定されない。
排水用部材27の内部には、逆止弁30が取り付けられている。逆止弁30は、空気導入管28の開口を塞ぐ弁体30Aを備え、弁体30Aは、上端に接続されたヒンジ部30Bを介して排水用部材27の内面に取り付けられており、ヒンジ部30Bを介して揺動可能となっている。
なお、排水用部材27の管径は、サイフォン排水管24の管径と同じであっても良く(横引管24Aの浴槽側が上方に曲げられて浴槽16の排水口18に接続されている構成でも良い。)、サイフォン排水管24の管径より太くても良い。
また、排水口18は、ゴム等の弾性体からなる栓32で塞ぐことができる。
(作用)
図2(A)に示すように、排水用部材27内に水が存在しない場合には、弁体30Aは垂下している。
ここで、図2(B)に示すように栓32を抜くと、浴槽16の水34が排水用部材27、及びサイフォン排水管24の内部を流れる。このとき、弁体30Aには水流による水圧が作用しているため、弁体30Aは空気導入管28の開口を塞いだ状態を維持している。
浴槽16からの排水でサイフォン排水管24内が満水になると、竪管24Bと曲り継手24Cの水頭差Hsによるサイフォン力でサイフォン排水が行われる。
次に、排水途中で栓32をすると、サイフォン排水管24内が満水状態で排水停止となり、弁体30Aに作用していた水流による水圧が無くなる。
このように栓32がされると、弁体30Aには水流による水圧がかからず(即ち、弁を閉じる方向の力が作用しなくなる。)、排水用部材27内の負圧(弁を開く方向の力)のみが作用することになるので、図2(C)に示すように逆止弁30が開き、空気導入管28、排水用部材27、及びサイフォン排水管24内に空気が流入し、竪管内の水が抜けることでサイフォン排水管24内の負圧が除去される。
このため、排水口18を塞いでいる栓32に対して負圧が作用しなくなり、栓32が外し易くなる。
そして、再び栓32を抜けば、弁体30Aは再び図2(B)に示すように空気導入管28の開口を塞ぎ、サイフォン排水管24内が満水になるとサイフォン力でサイフォン排水が行われる。
ここで、図2(B)に示すように栓32を抜くと、浴槽16の水34が排水用部材27、及びサイフォン排水管24の内部を流れる。このとき、弁体30Aには水流による水圧が作用しているため、弁体30Aは空気導入管28の開口を塞いだ状態を維持している。
浴槽16からの排水でサイフォン排水管24内が満水になると、竪管24Bと曲り継手24Cの水頭差Hsによるサイフォン力でサイフォン排水が行われる。
なお、ここでは、排水口18に栓32をしたときの説明をしたが、排水中においても排水用部材27には負圧が作用しているので、例えば、排水口18に何らかの物体が吸着したり吸い込まれてしまう場合がある。しかしながら、物体が吸着したり吸い込まれて排水用部材27内に水が流れなくなると、前述したように逆止弁30が開くので、空気導入管28、排水用部材27、及びサイフォン排水管24内に空気が流入し、竪管内の水が抜けることでサイフォン排水管24内の負圧が除去される。したがって、排水口18に何らかの物体が吸着してしまったり吸い込まれてしまっても、吸着または吸い込まれた物体を容易に外すことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明のサイフォン排水システムの第2の実施形態を図3及び図4にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図3に示すように、サイフォン排水管24の内部には、板部材から形成されるスライド弁36が、管内壁に設けられた一対の支持部材38によって軸方向(上下方向)にスライド自在に支持されている。
サイフォン排水管24の内部には、排水口近傍にピン40が取り付けられており、このピン40に引張コイルバネ42の一端が接続されている。また、引張コイルバネ42の他端は、スライド弁36の中間部分に接続されており、スライド弁36を排水口側(上方向)へ付勢している。
図3(A)に示すように栓32が排水口18に係合している状態では、スライド弁36が栓32に押されており、図3(A),(B)に示すようにスライド弁36に形成された貫通孔44が空気導入管28の一端に対向し、空気導入管28とサイフォン排水管24とが連通している。
一方、図4(A)に示すように栓32が抜かれると、浴槽16の水が排水されると共に、スライド弁36が引張コイルバネ42によって排水口側へ引っ張られてスライドし、空気導入管28の開口部分がスライド弁36によって塞がれる。排水中は空気導入管28から空気がサイフォン排水管24内に流入することは無く、サイフォン力が維持される。
排水中に栓32をすると、浴槽16からの排水は停止し、栓32がスライド弁36を下方へ押し、スライド弁36に形成された貫通孔44が空気導入管28の一端に対向して空気導入管28から排水用部材27を介してサイフォン排水管24の内部へ空気が導入され、竪管内の水が抜けることでサイフォン排水管24内の負圧が除去される。したがって、排水途中で栓32をしても、その後、栓32を外し易くなる。
なお、上記実施形態では、引張コイルバネ42を用いたが、引張コイルバネ42に代えてスライド弁36を排水口側へ付勢する圧縮コイルバネを用いても良い。また、スライド弁36は、バネ以外の力(例えば浮力等)を用いて付勢(移動)する構成としても良い。
また、上記実施形態では、図4(A)に示すように、スライド弁36の上端が浴槽16の底面と面一レベルとなっているが、スライド弁36の上端を浴槽16の底面よりも若干突出させておけば、排水中に何らかの物体が排水口18に吸着したような場合であっても、物体が吸着した際にスライド弁36を押し下げて排水用部材27内へ空気を流入させることができ、排水口18に吸着した物体を容易に外すことが出来る。
[第3の実施形態]
次に、本発明のサイフォン排水システムの第3の実施形態を図5にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態のサイフォン排水システムでは、図5に示すように、サイフォン排水管24、及び空気導入管28の内部に、杆状部材46が配置されている。
杆状部材46の中間部は、空気導入管28に設けられた軸受け48のピン50に固着されて揺動可能となっている。
杆状部材46の一端46Aは排水口側に配置され、杆状部材46の他端46Bは空気導入管28の上端部側に配置されている。
杆状部材46の他端46Bには、重り52が固着されており、重り52の下面には弾性材料からなるパッキン(弁体)54が貼り付けられている。
図5(A)に示すように、栓32が排水口18に挿入されている状態では、栓32の下面が杆状部材46の一端46Aを押し下げており、これによって杆状部材46の他端46B側では、パッキン54が空気導入管28の上端部から離間している。
一方、図5(B)に示すように、栓32が排水口18から抜かれた状態では、重り52の重量によって杆状部材46の他端が下がってパッキン54が空気導入管28の上端部に密着する。
排水中は、図5(B)に示すように、パッキン54が空気導入管28の上端部側の開口を塞ぐので、空気がサイフォン排水管24の内部に流入することは無く、サイフォン力が維持される。
排水途中で栓32をすると、浴槽16からの排水は停止し、パッキン54が空気導入管28の上端部から離間して空気導入管28からサイフォン排水管24の内部へ空気が流入し、竪管内の水が抜けることでサイフォン排水管24内の負圧が除去される。したがって、排水途中で栓32をしても、その後、栓32を外し易くなる。
[第4の実施形態]
次に、本発明のサイフォン排水システムの第4の実施形態を図6にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図6に示すように、本実施形態の栓32には、負圧除去弁56が取り付けられている。
栓32に軸心部分には、貫通孔58が形成されており、この貫通孔58にはシャフト60がスライド可能に挿入されている。また、栓32には、貫通孔58の周囲に、複数の負圧除去用貫通孔62が形成されている。
シャフト60の上端には円板状の弁体64が固着されており、弁体64の上面にはリング部66が一体的に設けられている。なお、リング部66にはチェーン68が取り付けられている。
シャフト60の下端には、円板状のストッパ70が固着されている。シャフト60には、ストッパ70と栓32の下面との間に圧縮コイルスプリング72が配置されている。
圧縮コイルスプリング72は、ストッパ70を栓32から離れる方向に付勢しており、通常は弁体64が栓32の上面に密着され、弁体64によって負圧除去用貫通孔62が塞がれている。
図6(A)に示すように、栓32が排水口18に挿入されている状態では、弁体64が栓32の上面に密着され、弁体64によって負圧除去用貫通孔62が塞がれている。このため、浴槽16の水が負圧除去用貫通孔62を介して排水されることは無い。
次に、浴槽16の水を排水する場合は、チェーン68を引っ張り上げる。チェーン68を引っ張り上げることで、図6(B)に示すように、圧縮コイルスプリング72を圧縮してシャフト60がスライドし、ストッパ70が栓32の下面に当接し、さらにチェーン68を引っ張り上げることで栓32が排水口18から引き抜かれる。
ここで、排水途中で栓32をすると、サイフォン排水管24が満水状態となったまま浴槽16からの排水が停止する。
サイフォン排水管24が満水状態のままでは、サイフォン排水管24の排水口側に負圧が作用したままであるが、この状態でチェーン68を引っ張り上げると、弁体64が栓32から離間して浴槽内の水が負圧除去用貫通孔62を介してサイフォン排水管24内へ流れ込み、サイフォン排水管24内の負圧が軽減される。したがって、栓32に作用する負圧が軽減されて栓32を引き抜き易くなる。
本実施形態では、栓32に負圧除去弁56を設けているので、サイフォン排水管24等に細工をする必要が無く、既存の栓を本実施形態の栓32に交換することで、既存のサイフォン排水システムを本願発明のサイフォン排水システムに容易に変更することができる。
[第5の実施形態]
次に、本発明のサイフォン排水システムの第5の実施形態を図7にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態の栓32では、偏心した位置に貫通孔67が形成されており、この貫通孔67にシャフト69がスライド自在に挿入されている。
シャフト69の上端には押しボタン71が固着されており、押しボタン71と栓32の上面との間に圧縮コイルスプリング72が配置されている。また、シャフト69の下端には弁体74が固着しており、通常は圧縮コイルスプリング72の付勢力によって栓32の下面に密着している。
また、栓32には、貫通孔67の近傍に負圧除去用貫通孔76が形成されている。負圧除去用貫通孔76は、一端が栓32の上面に開口しており、他端が栓32の下面に開口しているが、他端は弁体74によって閉塞される位置にある。
なお、浴槽16に水を溜めたときの水圧が負圧除去用貫通孔76を介して弁体74に作用するが、この水圧では、弁体74が栓32の下面から離れないように圧縮コイルスプリング72の付勢力が設定されている。
本実施形態では、サイフォン排水管24が満水状態で栓32を抜く際に、先ず押しボタン71を押し下げる。これにより、弁体74が栓32の下面から離れ、浴槽内の水が負圧除去用貫通孔76を介してサイフォン排水管24内へ流れ込み、サイフォン排水管24内の負圧が軽減され、栓32を引き抜き易くなる。
[その他の実施形態]
なお、実施形態では、サイフォン排水管24の一部をスラブ上に配置したが、サイフォン排水管24は、梁等の他の部材に沿って配置されても良く、屋外に配置されても良く、スラブ上に配置されることや、スラブに形成した穴に通すことに限定されない。
上記実施形態では、本発明のサイフォン排水システムを集合住宅の浴槽に用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、排水立て管14の無い戸建住宅等に用いても良く、排水口に栓のある洗面台、プール、貯水槽等に用いても良い。
また、排水管内に空気を導入する際に用いる弁として、例えば、電磁弁(またはモータ等のアクチュエータにより開閉動作を行う弁)を用い、スイッチ操作にて弁を開く構成としても良い。
なお、上記実施形態では、排水中においては弁が閉じて排水用部材27内へ空気が入らないようにしていたが、排水に異常(例えば、十分なサイフォン力が得られなくなる等)をきたさないのであれば、弁は完全に閉じなくても良い。
第1の実施形態に係るサイフォン排水システムの全体図である。 (A)は排水前のサイフォン排水システムの要部を示す拡大断面図であり、(B)は排水中のサイフォン排水管の要部を示す拡大断面図であり、(C)は排水途中で栓をした後のサイフォン排水管の要部を示す拡大断面図である。 (A)は第2の実施形態に係るサイフォン排水システムの、排水前の要部を示す拡大側面図であり、(B)は図3(A)の3(B)−3(B)線断面図である。 (A)は第2の実施形態に係るサイフォン排水システムの、排水中の要部を示す拡大側面図であり、(B)は図4(A)の4(B)−4(B)線断面図である。 (A)は第3の実施形態に係るサイフォン排水システムの、排水前の要部を示す拡大側面図であり、(B)は第2の実施形態に係るサイフォン排水システムの、排水中の要部を示す拡大側面図である。 (A)は第4の実施形態に係るサイフォン排水システムの、排水前の栓を示す拡大側面図であり、チェーンを引っ張り上げた際の栓を示す拡大側面図である。 第5の実施形態に係るサイフォン排水システムの栓を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 サイフォン排水システム
16 浴槽
18 排水口
24 サイフォン排水管
24A 横引管
24B 竪管
27 排水用部材
28 空気導入管(負圧除去手段)
30 逆止弁(負圧除去手段)
32 栓
34 水
36 スライド弁(負圧除去手段)
38 支持部材(負圧除去手段)
40 ピン(負圧除去手段)
42 引張コイルバネ(負圧除去手段)
46 杆(負圧除去手段)
50 ピン(負圧除去手段)
52 重り(負圧除去手段)
54 パッキン(負圧除去手段)
56 負圧除去弁(負圧除去手段)
58 貫通孔(負圧除去手段)
60 シャフト(負圧除去手段)
62 負圧除去用貫通孔(負圧除去手段)
64 弁体(負圧除去手段)
67 貫通孔(負圧除去手段)
69 シャフト(負圧除去手段)
70 ストッパ(負圧除去手段)
71 ボタン(負圧除去手段)
72 圧縮コイルスプリング(負圧除去手段)
74 弁体(負圧除去手段)
76 負圧除去用貫通孔(負圧除去手段)

Claims (5)

  1. 排水源の排水口に接続されてサイフォン力によって排水を行うサイフォン排水システムであって、
    前記排水源の排水方向下流側に設けられ、少なくとも、鉛直方向に延びてサイフォン力を発生する鉛直部分を備えたサイフォン排水管と、
    サイフォン排水管内の負圧を除去ないし緩和する負圧除去手段と、
    を有する、ことを特徴とするサイフォン排水システム。
  2. 前記負圧除去手段は、前記鉛直部分と前記排水口との間の排水経路に設けられた空気導入部と、前記排水源からの排水中には前記空気導入部から排水経路内への空気の流入を阻止し、前記排水源からの排水が行われていない場合には排水経路内への空気の流入を可能とする自動負圧除去弁と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のサイフォン排水システム。
  3. 前記自動負圧除去弁は、空気が導入される方向には開くことが可能であり、排水時には排水の水圧によって前記空気導入部を塞いで前記空気導入部から排水経路内への空気の流入を阻止する逆止弁である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のサイフォン排水システム。
  4. 前記鉛直部分と前記排水口との間の排水経路に空気導入部を備え、
    前記負圧除去手段は、前記排水源の排水口が栓で塞がれたときには前記空気導入部を開放し、前記排水口が前記栓で塞がれていないときには前記空気導入部を閉塞する開閉弁を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のサイフォン排水システム。
  5. 前記排水源に排水口を閉塞可能な栓を備え、前記栓に前記負圧除去手段を設けた、ことを特徴とする請求項1に記載のサイフォン排水システム。
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