JP2008143918A - 再乳化性樹脂粉末、水性エマルジョン、及びそれを用いた接着剤組成物 - Google Patents
再乳化性樹脂粉末、水性エマルジョン、及びそれを用いた接着剤組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂で分散安定化された水性合成樹脂エマルジョンから得られる再乳化性樹脂粉末であって、該水性合成樹脂を構成する共重合性モノマーとして、20℃の水に対する溶解度が0.1%以下である疎水性モノマーを共重合性モノマー全体に対して30重量%以上含有する再乳化性樹脂粉末。
Description
また、本発明では、水性合成樹脂のガラス転移温度が−20〜+30℃であることが木部・木質材料に対する接着力の点で好ましく、また、疎水性モノマーがスチレン系モノマーであることが耐温水性、耐煮沸性及びコストの点で好ましい。
更に、本発明では、活性水素を含有するポリビニルアルコール系樹脂が、ケン化度90モル%以上、アセトアセチル化度が0.01〜10モル%、平均重合度が50〜2000であるアセトアセチル基変性ポリビニルアルコール系樹脂であることが好ましい。
(a)アリル基含有モノマー
(b)グリシジル基含有モノマー
(c)加水分解性シリル基含有モノマー
(d)アセトアセチル基含有モノマー
(e)分子構造中にビニル基を2個以上有するモノマー
(f)カルボニル基含有モノマー
(g)ヒドロキシ基含有モノマー
更に本発明は、再乳化性合成樹脂粉末あるいは水性エマルジョンを含む接着剤組成物に関するものであり、好ましく更に、架橋剤を含有してなる接着剤組成物に関するものである。架橋剤がイソシアネート系化合物あるいはそのプレポリマーであることが好ましい。
そして、前記接着剤組成物は、木部あるいは木質用として非常に有用である。
本発明の再乳化性合成樹脂粉末は、ポリビニルアルコール系樹脂で分散安定化された水性合成樹脂エマルジョンからなる再乳化性樹脂粉末であって、該水性合成樹脂を構成する共重合モノマーとして、20℃の水に対する溶解度が0.1%以下である疎水性モノマーを30%以上含有してなるものである。
本発明において、乳化重合の保護コロイド(分散安定化剤)としては、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」ということがある)系樹脂を使用する。
かかる活性水素を含有するPVA系樹脂としては、アセトアセチル基変性PVA系樹脂、メルカプト基変性PVA系樹脂、ジアセトンアクリルアミド変性PVA系樹脂などから選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、なかでもアセトアセチル基変性PVA系樹脂が重合安定性を改善したり、樹脂粉末の再乳化性を向上したり、合成樹脂へのグラフト率が高くなることから皮膜の耐水性を向上するなどの点で最も好ましい。
この水溶液におけるPVA系樹脂の量(不揮発分換算)については特に限定されないが、取り扱いの容易性の観点からは、5〜30重量%であることが望ましい。
本発明における水性合成樹脂は、疎水性モノマーを共重合性モノマー全体に対して30重量%以上含有する共重合性モノマーを乳化重合して得られるものである。
なお、ここで、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
疎水性モノマーにおいて、ビニル系モノマーとしては、例えば、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどが挙げられる。これらは1種または2種以上併用して用いられる。
エチレンなどのオレフイン系モノマー、塩化ビニルなどのハロゲン化オレフイン系モノマー、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などのアクリルアミド系モノマー、(メタ)アクリルニトリルなどニトリル系モノマー、メチルビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー、(メタ)アクリル酸、(無水)イタコン酸、などのエチレン性不飽和カルボン酸およびこれらのエステル系モノマーなどが使用できる。
(a)アリル基含有モノマー
(b)グリシジル基含有モノマー
(c)加水分解性シリル基含有モノマー
(d)アセトアセチル基含有モノマー
(e)分子構造中にビニル基を2個以上有するモノマー
(f)カルボニル基含有モノマー
(g)ヒドロキシ基含有モノマー
本発明においては、これらの中でも、皮膜物性や強度増強に悪影響を与えず重合が容易な点で過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムが好ましい。
これら他の成分の使用量は、本発明の目的を阻害しない限りにおいて特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記したように、本発明による再乳化性樹脂粉末は、PVA系樹脂を保護コロイドとして用いて、疎水性モノマー、好ましくは更に官能性モノマーを含む共重合性モノマーを乳化重合して、水性合成樹脂エマルジョンを得、これを乾燥、好ましくは噴霧乾燥することによって製造することができる。
先ず反応缶に水、保護コロイド、必要に応じて補助乳化剤を仕込み、これを昇温(例えば65〜90℃)した後、共重合性モノマー成分の一部と重合開始剤をこの反応缶に添加して、初期重合を実施する。次いで、残りの共重合性モノマー成分を、一括または滴下しながら反応缶に添加し、必要に応じてさらに重合開始剤を添加しながら重合を進行させる。重合反応が完了したと判断されたところで、反応缶を冷却し、目的とする水性合成樹脂エマルジョンを取り出すことができる。
乾燥方法は、特に制限はなく、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、凝析後の温風乾燥等が挙げられる。これらの中でも、生産コスト、省エネルギーの観点から噴霧乾燥することが好ましい。
噴霧乾燥処理をさらに具体例を挙げて説明すると、まず合成樹脂エマルジョン中の固形分を調整し、これを噴霧乾燥機のノズルより連続的に供給し、霧状にしたものを温風により乾燥させて粉末化させる。
本発明の再乳化性樹脂粉末は、木部・木質用接着剤、各種セメントや石膏等の水硬性材料への添加剤、粉末塗料、無機仕上げ剤、などの各種用途に用いることができ、好ましくは、木部・木質用接着剤や各種セメント、石膏等の水硬性材料への添加剤として有用である。
架橋剤としては、特に限定されないが、イソシアネート系化合物あるいはそのプレポリマーやエポキシ系化合物あるいはそのプレポリマーが好適に用いられる。
架橋剤の使用量は、再乳化性樹脂粉末、水に再乳化させた水性エマルジョン、あるいは接着剤組成物の全重量に対して1〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜25重量%である。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
エマルジョン1:
攪拌機と還流冷却器とを備えた2Lサイズのステンレス製反応缶に、670部の水と、ケン化度約98モル%で、平均重合度約400で、かつアセトアセチル化度0.5モル%であるアセトアセチル基変性PVA(日本合成化学工業株式会社製)46部を仕込み、反応缶を85℃に加熱して、アセトアセチル基変性PVAを水に溶解させた。次に、この反応缶の温度を80℃に保ち、ここに、予め混合しておいた混合モノマー(ブチルアクリレート358部/スチレン293部/グリシジルメタクリレート6.5部=54.5/44.5/1(重量比)(疎水性モノマー=44.5%))の66部を添加して、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを用いて、初期重合反応を1時間行った。次いで、残りの混合モノマーを反応缶に4時間に渡って滴下して、重合開始剤として過硫酸アンモニウムをさらに加えながら滴下重合を進行させた。滴下終了後に同温度で1時間熟成させ、その後、平均重合度600、ケン化度88モル%の部分ケン化PVA(「ゴーセノールGL05」(商品名)、日本合成化学工業株式会社製)の20%水溶液276部をここに添加して、充分撹拌した。これにより、固形分濃度46%の水性合成樹脂エマルジョン(エマルジョン1)を得た。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=54.5/44.5/1(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+100℃、+41℃とした場合、−2℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=20/25/54/1(重量比)(疎水性モノマー=79%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン2を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=20/25/54/1(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、−70℃、+100℃、+41℃とした場合、+4℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=39.5/59.5/1(重量比)(疎水性モノマー=59.5%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン3を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=39.5/59.5/1(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+100℃、+41℃とした場合、+20℃である。
但し、最低造膜温度を調整する目的で可塑剤としてジブチルフタレートを樹脂分に対して10%添加した。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=20/34.5/24.5/20/1(重量比)(疎水性モノマー=44.5%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン4を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=20/34.5/24.5/20/1(重量比)からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+105℃、−70℃、+100℃、+41℃とした場合、+5℃である。
混合モノマーの種類と組成比をメチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/グリシジルメタクリレート=48.5/50.5/1(重量比)(疎水性モノマー=50.5%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン5を製造した。
このモノマー組成(メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/グリシジルメタクリレート=48.5/50.5/1(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを+105℃、−70℃、+41℃、とした場合、−10℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/スチレン=55/45(重量比)(疎水性モノマー=45%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン6を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/スチレン=55/45(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+100℃とした場合、−2℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/スチレン=20/25/55(重量比)(疎水性モノマー=80%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン7を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/2エチルヘキシルアクリレート/スチレン=20/25/55(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、−70℃、+100℃とした場合、+4℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/スチレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=53.4/43.7/2.9(重量比)(疎水性モノマー=43.7%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン8を製造した。
この主モノマー組成(ブチルアクリレート/スチレン/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=53.4/43.7/2.9(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+100℃、+55℃とした場合、−1℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=74/25/1(重量比)(疎水性モノマー=25%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン9を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=74/25/1)からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+100℃、+41℃とした場合、−26℃である。
混合モノマーの種類と組成比をブチルアクリレート/メチルメタクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=54.5/24.5/20/1(重量比)(疎水性モノマー=20%)に変更した以外は、前記エマルジョン1と同様にして、エマルジョン10を製造した。
このモノマー組成(ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/スチレン/グリシジルメタクリレート=54.5/24.5/20/1(重量比))からなる合成樹脂の計算上のガラス転移温度(Tg)は、それぞれのホモポリマーのTgを−52℃、+105℃、+100℃、+41℃とした場合、−1℃である。
樹脂粉末製造例1:
エマルジョン1の不揮発分を調整し、抗粘結剤(「ハイドロカルブ」(商品名)(炭酸カルシウム)プルス−スタウファ(PLUSS−STAUFER)社製)の存在下において、ノズル式の噴霧乾燥機により熱源を熱風として、150℃の温風下にて噴霧乾燥させて、樹脂粉末1を得た。
エマルジョンとして、それぞれエマルジョン2〜8を使用した以外は、前記樹脂粉末1と同様にして、樹脂粉末2〜8を得た。
エマルジョンとして、エマルジョン9及び10をそれぞれ使用した以外は、前記樹脂粉末1と同様にして、樹脂粉末9及び10を得た。
樹脂粉末製造例1で得られた樹脂粉末1 100部に、フィラーとして炭酸カルシウム 20部、ヒドロキシエチルセルロース 2部を配合し、この100部を水に分散して粘度を5〜6万mPa・s(B型粘度計、10rpm、23℃)に調整して、木部・木質用接着剤組成物を得た。
実施例1と同様にして、樹脂粉末製造例2〜8で得られた樹脂粉末2〜8を用いて木部・木質用接着剤組成物を得た。
実施例1と同様にして、樹脂粉末製造例9及び10で得られた樹脂粉末9及び10を用いて木部・木質用接着剤組成物を得た。
試験1:重合安定性
各エマルジョン組成物について、それぞれの重合中にゲル化・ブロック物が発生するか否かを確認した。このような現象が発生しなかった場合は、重合安定性が「○」であると判定した。また、このような現象が発生した場合、若しくは重合が特に問題無く終了後、室温下で保管し1週間後に著しく増粘又はゲル化した場合は「×」とした。
水性合成樹脂エマルジョンの各製造例における各エマルジョンにおいて、後添加用PVA水溶液の添加前エマルジョンを使用して、40℃×16時間乾燥して厚みが約0.5mmの皮膜を作製し、23℃×65%RH下に2日間放置した。その皮膜を沸騰水中で、8時間抽出を行い、その後、アセトンにて8時間抽出した場合の、抽出前の皮膜絶乾重量をW1(g)、抽出後の皮膜絶乾重量をW2(g)とし、下記の式より求めた値をグラフト率とした。
グラフト率(重量%)=(W2)/(W1)×100
抽出後の皮膜絶乾重量(W2):抽出後のサンプルを105℃×1時間乾燥させた時の重量。
抽出前の皮膜絶乾重量(W1):予め、抽出試験サンプルとは別のサンプルを105℃×1時間乾燥させ、その揮発分割合から、抽出サンプルの皮膜絶乾重量を算出する。
実施例1〜8および比較例1〜2で得られた接着剤組成物の木材圧縮せん断接着強さをJIS K 6804(2003年版)の接着強さの試験方法に従って測定した。
JIS K6804にて規定されているかばのまさ目板を使用し、接着剤を接着面に200g/m2の割合で塗り、貼り合わせてから0.8MPaの加重で10分後に圧縮し、そのまま23℃で24時間保持した。除圧後、48時間経過してから測定に供した。
常態試験;試験片を温度23℃、湿度50%の試験室に48時間保持した後、そのままの状態で試験した。
耐水試験;試験片を30℃の水中に3時間浸せきした後、23℃の水中に10分間浸し、ぬれたままの常態で試験した。
得られた結果をJISの1および2種の品質に準拠して、下記の基準で評価した。
A:常態試験による接着強さが10N/mm2以上で、耐水試験による接着強さが4N/mm2以上である。
B:常態試験による接着強さが10N/mm2未満および/または耐水試験による接着強さが4N/mm2未満である。
実施例1〜8および比較例1〜2で得られた接着剤組成物100部に、架橋剤(ポリジメチルジフェニルジイソシアネート/日本ポリウレタン工業株式会社製)15部を添加し、十分に撹拌して接着剤組成物を得た。木材圧縮せん断接着強さをJIS K 6806(2003年度版)の接着強さの試験方法に従って測定した。
JIS K6806にて規定されているかばのまさ目板を使用し、架橋剤を添加した接着剤を接着しようとする面のそれぞれに、125g/m2の割合で均一に塗り、その接着面を密着させ、1200kPaの圧力で締め付けたままの常態で23℃に24時間静置後、除圧した。引き続き同温度で72時間静置してから測定に供した。
常態試験;試験片作製後、直ちに試験した。
煮沸繰り返し試験;試験片を煮沸水中に4時間浸せきした後、60℃の空気中で20時間乾燥し、更に煮沸水中に4時間浸せきしてから、室温の水中に冷えるまで浸し、ぬれたままの状態で試験した。
得られた結果をJISの1種1号の性能を基に下記の基準で評価した。
A:常態圧縮せん断接着強さが981N/cm2以上で、煮沸繰返し圧縮せん断接着強さが588N/cm2以上である。
B:常態圧縮せん断接着強さが981N/cm2未満および/または煮沸繰返し圧縮せん断接着強さが588N/cm2未満である。
Claims (15)
- ポリビニルアルコール系樹脂で分散安定化された水性合成樹脂エマルジョンから得られる再乳化性樹脂粉末であって、該水性合成樹脂を構成する共重合性モノマーとして、20℃の水に対する溶解度が0.1%以下である疎水性モノマーを共重合性モノマー全体に対して30重量%以上含有することを特徴とする再乳化性樹脂粉末。
- ポリビニルアルコール系樹脂で分散安定化された水性合成樹脂エマルジョンを噴霧乾燥して得られることを特徴とする請求項1記載の再乳化性樹脂粉末。
- 水性合成樹脂のガラス転移温度が−20〜+30℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の再乳化性樹脂粉末。
- 疎水性モノマーがスチレン系モノマーであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の再乳化性樹脂粉末。
- ポリビニルアルコール系樹脂が、活性水素を含有するポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の再乳化性樹脂粉末。
- 活性水素を含有するポリビニルアルコール系樹脂が、ケン化度90モル%以上、アセトアセチル化度が0.01〜10モル%、平均重合度が50〜2000であるアセトアセチル基変性ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項5記載の再乳化性樹脂粉末。
- ポリビニルアルコール系樹脂の少なくとも一部が合成樹脂にグラフトしており、グラフトした合成樹脂の割合が合成樹脂全体の50重量%以上であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の再乳化性樹脂粉末。
- 水性合成樹脂が、更に下記の群より選択される1種以上の官能性モノマーを共重合成分として含有することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の再乳化性樹脂粉末。
(a)アリル基含有モノマー
(b)グリシジル基含有モノマー
(c)加水分解性シリル基含有モノマー
(d)アセトアセチル基含有モノマー
(e)分子構造中にビニル基を2個以上有するモノマー
(f)カルボニル基含有モノマー
(g)ヒドロキシ基含有モノマー - 官能性モノマーが、グリシジル基含有モノマー及びヒドロキシ基含有モノマーのうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項8記載の再乳化性樹脂粉末。
- 請求項1〜9いずれか記載の再乳化性樹脂粉末を再乳化して得られることを特徴とする水性エマルジョン。
- 請求項1〜9いずれか記載の再乳化性合成樹脂粉末を含むことを特徴とする接着剤組成物。
- 請求項10記載の水性エマルジョンを含むことを特徴とする接着剤組成物。
- 更に、架橋剤を含有することを特徴とする請求項11または12記載の接着剤組成物。
- 架橋剤がイソシアネート系化合物あるいはそのプレポリマーであることを特徴とする請求項13記載の接着剤組成物。
- 木部あるいは木質用として用いることを特徴とする請求項11〜14いずれか記載の接着剤組成物。
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