JP2008143553A - 定量排出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】計量構造が簡単で、容器を倒立させた状態で計量・排出が可能であり、かつ、排出操作が分かり易い定量排出容器を提供する。
【解決手段】定量排出容器1において、キャップ部7が、内容物Lを取入れ可能な内容物流入口41と、内容物Lを一定量収容可能な計量室9とが形成されたシリンダー部材11と、計量室9に収容された内容物Lを排出可能な排出口13が形成されたキャップ本体15と、シリンダー部材11とキャップ本体15との間に設けられ、内容物Lを計量室9より取り込むための流路開口部53と内容物Lの流路17とが形成されたピストン部材19と、ピストン部材19の内部に設けられ、バネ部63を介して流路開口部53を弾性的に閉塞するバルブ21と、ピストン部材19の一端部に設けられバネ部69を介して内容物流入口41を閉塞可能に構成された液流入規制弁23と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体の医薬品や化粧品などの流動性材料を収容し、その内容物を排出可能な定量排出容器に関するものである。
近年、液体の医薬品や化粧品などの流動性材料を収容する定量排出容器がある。定量排出容器は、一回の使用量を計量して一定量排出することができるものである。定量排出容器としては、ポンプディスペンサーが広く知られているが、ポンプディスペンサーは部品数が多く、構造が複雑であり、また、正立状態での使用が基本である。したがって、例えば洗濯機の投入口に傾斜または倒立させて排出させようとすると、容器内の流動性材料の残量が少ない場合には排出しにくくなるなど、使用性が良くないという問題があった。
また、一方の手で容器本体を把持し、容器を倒立して液体の内容物を計量した後に、他方の手で計量キャップの操作部を手動または容器本体外から加える圧力により、弁部材を中栓の外方である突出方向へ向かって移動させ、計量部内に充満した内容液が計量部の開口部から流出し、一定量の内容液が排出されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−128109号公報
ところで、特許文献1では、部品点数が少なくなったものの、排出動作において片手で操作することが困難であるため、排出操作性において操作部の取り扱い難さがあった。また、容器本体をスクイズさせて内容液を排出させる方法において、弁を安定的に閉鎖させることが困難であった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、計量構造が簡単で、容器を倒立させた状態で計量・排出が可能であり、かつ、排出操作が分かり易い定量排出容器を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、一端部に取出口が形成された容器本体と、 前記取出口に設けられ、前記容器本体の収容部に収容された内容物を排出可能なキャップ部と、を備えた定量排出容器において、前記キャップ部が、前記内容物を取入れ可能な内容物流入口と、前記内容物を一定量収容可能な計量室とが形成されたシリンダー部材と、前記計量室に収容された前記内容物を排出可能な排出口が形成されたキャップ本体と、前記シリンダー部材と前記キャップ本体との間に設けられ、前記内容物を前記計量室より取り込むための流路開口部と、前記内容物の流路とが形成されたピストン部材と、前記ピストン部材の内部に設けられ、付勢機構を介して前記流路開口部を弾性的に閉塞するバルブと、前記ピストン部材の一端部に設けられ付勢部材を介して前記内容物流入口を閉塞可能に構成された液流入規制弁と、を備え、前記容器本体を倒立させ、前記計量室に一定量の前記内容物を収容した後、前記キャップ部を押圧すると前記液流入規制弁で前記内容物流入口を閉塞し、更に前記キャップ部を押圧すると前記液流入規制弁の前記付勢部材が収縮すると共に、前記バルブの前記付勢機構が収縮して前記内容物が前記流路開口部から前記流路を介して前記排出口より排出されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記液流入規制弁は、樹脂製の付勢部材で構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ピストン部材は、シリンダー部材からキャップ本体の方向に付勢されていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記シリンダー部材に、前記収容部と前記計量室との間を連通した空気排出管が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記シリンダー部材に、外部空気を前記収容部に取込み可能なエア置換弁が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、一端部に取出口が形成された容器本体と、前記取出口に設けられ、前記容器本体の収容部に収容された内容物を排出可能なキャップ部と、を備えた定量排出容器において、前記キャップ部が、前記内容物を取入れ可能な内容物流入口と、前記内容物を一定量収容可能な計量室とが形成されたシリンダー部材と、前記計量室に収容された前記内容物を排出可能な排出口と、前記内容物の流路とが形成されたキャップ本体と、前記排出口に設けられたセルフシール弁と、前記キャップ本体の一端部に設けられ付勢部材を介して前記内容物流入口を閉塞可能に構成された液流入規制弁と、を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、容器本体を倒立状態にすると、収容部に収容されている内容物の一部が内容物流入口を通過して計量室へと導かれる。その後、倒立状態のまま、キャップ部を押圧すると、液流入規制弁が内容物流入口を閉塞し、更に押圧すると、計量室内の圧力が高くなり、流路開口部に当接して流路を閉塞しているバルブが押し上げられ、内容物を流路開口部から流路を経由して排出口から排出させることができるため、計量室に流入した一定量の内容物を、キャップ部を押圧するだけで排出することができる。したがって、計量構造が簡単で、容器を倒立させた状態で内容物を計量・排出が可能であり、かつ、排出操作が分かり易くすることができる効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、液流入規制弁がキャップ部の押圧に対して内容物流入口および空気排出孔を閉塞した後に弾性変形することができるため、確実に動作して内容物を排出することができる効果がある。また、樹脂製であるため錆びることが無いために、内容物の品質を適正に維持することができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、収容部と計量室とを内容物流入口を介して連通させることができるため、容器本体を正立状態から倒立状態へと変化させたときに確実に内容物を収容部から内容物流入口を介して計量室へと流入させることができる効果がある。
請求項4に記載した発明によれば、容器本体を倒立状態にする際に、計量室の空気を簡易に収容部へと導くことができるため、確実に計量室に内容物を収容することができる効果がある。
請求項5に記載した発明によれば、収容部内の内容物が減少するとその分収容部内が負圧になるが、エア置換弁を設けることにより、外部空気を収容部に取り入れることが可能となるため、収容部内が外部と常に略同等の圧力になり、容器本体が収縮することなく使用し続けることができる効果がある。
請求項6に記載した発明によれば、容器本体を倒立状態にすると、収容部に収容されている内容物の一部が内容物流入口を通過して計量室へと導かれる。その後、倒立状態のまま、キャップ部を押圧すると、液流入規制弁が内容物流入口を閉塞し、更に押圧すると、計量室内の圧力が高くなり、排出口を閉塞しているセルフシール弁が閉状態から開状態となり、内容物を排出させることができるため、計量室に流入した一定量の内容物を、キャップ部を押圧するだけで排出することができる。したがって、計量構造がより簡単で、容器を倒立させた状態で内容物を計量・排出が可能であり、かつ、排出操作が分かり易くすることができる効果がある。
次に、本発明の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。なお、本実施形態における各部材の取付方向や位置を示す定義は、容器本体を正立させた状態において上方を上方向及び下方と下方向を定義するものとする。
図1に示すように、定量排出容器1は、有底筒状の容器本体3を有し、容器本体3は比較的硬い合成樹脂で作られている。容器本体3には、洗剤やシャンプーなどの液体からなる内容物Lが収容される収容部4が形成されている。また、容器本体3の上端部には、底面よりも径が小さい円筒状の取出口5が一体に形成されている。取出口5には、合成樹脂で作られたキャップ部7が嵌合されて取り付けられている。
ここで、容器本体3は、キャップ部7に形成された後述する計量室に内容物Lが一定量流入しているかを視認できるように、また、収容部4内の内容物Lの残量を視認できるように、透明または半透明の部材で形成されていることが好ましい。なお、容器本体3の計量室近傍に対応した領域のみ透明または半透明の部材で形成してもよい。
図2に示すように、キャップ部7は、取出口5を閉塞すると共に内容物Lを収容する計量室9が形成されたシリンダー部材11と、内容物Lを排出する排出口13が形成されたキャップ本体15と、シリンダー部材11とキャップ本体15との間に設けられ計量室9に収容された内容物Lを排出口13へと導く流路17が形成されたピストン部材19と、ピストン部材19の内部に設けられたバルブ21と、ピストン部材19の下端部に設けられた液流入規制弁23と、を備えている。
シリンダー部材11には、容器本体3の取出口5を閉塞する円形状の蓋部25が形成されており、蓋部25の中心には、ピストン部材19の外形と略同一でピストン部材19が挿通可能な開口27が形成されている。蓋部25の下方向で取出口5の内壁29に嵌合するように嵌合部31が形成されている。
嵌合部31により、キャップ部7と容器本体3とが接合されている。なお、嵌合部31および内壁29の嵌合部31に対応した位置にネジ部を形成し、キャップ部7を容器本体3へネジ接合するように構成してもよい。
嵌合部31の下方で内壁29と若干の隙間が形成される位置には鉛直下方向に壁部33が略円筒形に形成されている。また、壁部33上方で、嵌合部31近傍には、略円形の開口35が複数形成されており(本実施形態においては2箇所)、開口35を開閉可能に構成されたエア置換弁37がシリンダー部材11の表面(収容部4側)に設けられている。エア置換弁37には、図示しない付勢部材が設けられており、開口35を閉塞する方向に付勢されている。
また、壁部33の上下方向略中央部よりやや下方には、水平方向に仕切壁39が形成されている。仕切壁39の中央部には略円形の内容物流入口41が形成されている。内容物流入口41の側部近傍には、パイプ状の空気排出管43が設けられている。空気排出管43は、内容物流入口41の開口径よりも細い径で形成されており、計量室9と収容部4との間を連通している。空気排出管43の上端と仕切壁39の上面とは面一に構成されており、空気排出管43の下端は仕切壁39の下面より突出するように構成されている。
キャップ本体15は、キャップ部7の最上部に設けられており、内容物Lを排出する排出口13が形成されている。排出口13は、キャップ本体15の側部45に略円形状に形成されている。また、排出口13が形成されている領域近傍は、側部45よりも若干側方へ突出した凸部44が形成されている。また、キャップ本体15の下端部にはピストン部材19が挿入される開口14が形成されている。そして、排出口13と開口14とを連通するようにキャップ本体15の内部には空洞部16が形成されている。
ピストン部材19は、上端部においてその外周面46とキャップ本体15の内壁47とを接着剤などにより接合している。なお、キャップ本体15とピストン部材19とは樹脂などで一体成形しても良い。また、ピストン部材19とキャップ本体15とをネジ接合するように構成しても良い。
ピストン部材19の上部は略円筒形の円筒部49が形成されており、円筒部49は開口27と略同一の外径を有しており、かつ、開口27を挿通可能な大きさで形成されている。円筒部49の内壁上方には、内容物Lを排出口13に導き易くするためにテーパ部51が形成されている。
また、円筒部49の内部は内容物Lが流通する流路17として構成されている。円筒部49の内壁下方には、流路開口部53が形成された傾斜壁55が後述する閉塞部材61の弁座として設けられている。流路開口部53の径は、流路17の径よりも小さく形成されている。つまり、内容物Lが計量室9から通過面積の小さい(小径の)流路開口部53を通過し、徐々にその通過面積径を大きくしながら(径が大きくなりながら)流路17へと導かれるように、傾斜壁55は円筒部49の内壁から下方に傾斜して形成されている。また、傾斜壁55の下端部から鉛直方向下方に向かって略円筒形の壁部57が設けられている。なお、壁部57には外周壁に複数の開口部が形成されていても良い。
更に、円筒部49の下端には側方に延出された上壁部71が形成されている。上壁部71は、シリンダー部材11の嵌合部31の若干内側で下方に折返し、壁部73が形成されている。壁部73の下端部近傍より更に側方外側へ延出された当接部75が形成されており、シリンダー部材11の壁部33に当接されている。当接部75により計量室9と開口35とは連通されないように構成されている。
そして、壁部73の下端面77とシリンダー部材11の仕切壁39の上面との間には、バネ部材79が設けられている。バネ部材79は、その両端部を固定支持されており、正立状態においてピストン部材19を上方へ付勢して、上壁部71の上面とシリンダー部材11の蓋部25の下面とが当接するように構成されている。
バルブ21は、流路17内に設けられており、その上端部はキャップ本体15の上壁部59に接合されており、その下端部は閉塞部材61が設けられている。閉塞部材61は、流路開口部53を閉塞可能な大きさを有している。また、閉塞部材61の直上には、バネ部63が形成されており、正立状態において下方に付勢しており、閉塞部材61で流路開口部53を閉塞するように構成されている。
液流入規制弁23は、ピストン部材19の壁部57の下端部に接合されている。液流入規制弁23の上部は支持部材65で構成されており、下部は閉塞蓋67で構成されている。支持部材65と閉塞蓋67との間は、バネ部69で構成されている。閉塞蓋67は、内容物流入口41および空気排出管43を計量室9から遮断するような大きさを有している。つまり、閉塞蓋67の周縁部が、仕切壁39の上面に当接する大きさを有している。
次に、定量排出容器1の作用について図3〜図5に基づいて説明する。
図3に示すように、定量排出容器1に収容されている内容物Lを排出するためには、まず容器本体3を正立状態のまま、片方の手(本実施形態では、右手)の人指し指を除く4本の指と掌とで容器本体3を把持し、人指し指でキャップ本体15の頂部(上壁59)を押圧できるように添えておく。
図4に示すように、図3の状態から定量排出容器1を把持している手の肘および手首を回動させて、容器本体3を正立状態から倒立状態にする。このとき、収容部4内の内容物Lの一部が内容物流入口41を通過して計量室9内へと導かれる。同時に、計量室9内に存在していた空気は、空気排出管43を通過して収容部4へと移動する。つまり、計量室9内は、空気から内容物Lに置換されることとなる。また、この状態では流路開口部53が、閉塞部材61により閉塞されており、かつ、閉塞部材61は流路開口部53を閉塞する方向に付勢されているため、内容物Lは排出されない。ここで、計量室9は、当接部75から仕切壁39の上面で囲まれる部位である。
図5に示すように、計量室9に内容物Lが収容されたのを確認した後に、人指し指でキャップ本体15の頂部を押圧すると、内容物Lが計量室9から流路開口部53および流路17を通過して排出口13から排出する。そして、キャップ本体15の頂部を更に押圧し続けると、計量室9内の内容物Lが全て排出され、一定量の内容物Lを排出させることができる。
次に、定量排出容器1から内容物Lが排出されるまでの詳細な作用について図6〜図8を用いて説明する。
図6に示すように、容器本体3を倒立状態にする(図4参照)と、収容部4に入っている内容物Lが内容物流入口41を通過して、計量室9に流入してくる。このとき、計量室9に存在していた空気と内容物Lとが入れ替わる形になる。内容物Lの残量が多い場合には、容器本体3を正立状態から倒立状態にすると略同時に内容物流入口41を完全に閉塞するように内容物Lが計量室9へと流入してくる。
この場合、空気排出管43を設けることで、内容物Lの表面張力および内容物流入口41と空気排出管43の開口部との抵抗差を利用して、計量室9の空気が空気排出管43を通過して収容部4へと移動させることができ、スムーズに計量室9内を内容物Lへ置換することができる。
また、容器本体3を透明または半透明の材料で形成しているため、計量室9に内容物Lが適量収容されたか否かを容易に視認することができる。内容物Lが計量室9に収容された後に、次のステップへと進む。
図7に示すように、キャップ本体15の頂部を指で少し押圧すると、キャップ本体15と接合されているピストン部材19とピストン部材19に接合されている液流入規制弁23とが同時に下方へ移動する。このとき、バネ部材79でピストン部材19を上方へ付勢しているため、若干の力を要する。そして、各部材が下方へと移動すると、まず液流入規制弁23の閉塞蓋67の周縁部がピストン部材19の仕切壁39に当接する。つまり、収容部4と計量室9との間を連通している内容物流入口41および空気排出管43を液流入規制弁23で遮断する。結果として、計量室9に収容される内容物Lの量を確定することができる。
図8に示すように、図7の状態からキャップ本体15の頂部を更に指で押圧すると、液流入規制弁23の閉塞蓋67が仕切壁39に当接してそれ以上下方へ移動できないために、バネ部69が収縮する。バネ部69が収縮していくと、計量室9の容積が小さくなり、計量室9内の圧力が高くなる。
ここで、ピストン部材19の流路開口部53を閉塞するようにバルブ21の閉塞部材61が当接されており、計量室9内の圧力が高くなると、閉塞部材61を上方へ移動させる方向に力がかかる。バルブ21には、バネ部63が形成されているため、ある規定値以上の圧力が閉塞部材61の下方からかかると、バネ部63が収縮し、流路開口部53と閉塞部材61とが離間する。すると、計量室9に収容されている内容物Lが流路開口部53から流路17を通過して、排出口13から排出される。
そして、キャップ本体15の頂部を押圧し続けることで、計量室9に収容された内容物Lを全て排出することができる。つまり、一回の押圧操作で一定量の内容物Lを確実に排出することができる。
上述の動作終了後に、再度容器本体3を正立状態に戻し、載置すれば一連の動作が完了する。
また、シリンダー部材11には開口35が形成されており、開口35を開閉可能なエア置換弁37が設けられている。これは、定量排出容器1を使用し続けると、収容部4に収容されている内容物Lが減少する。そうすると、収容部4内部が負圧になるため、それを補充するために外部空気を補充する必要がある。したがって、収容部4が負圧になると、エア置換弁37が収容部4側に回動し、開口35を介して外部と収容部4とが連通し、外部空気が収容部4へ取り込まれる。外部と収容部4との圧力が略均一になるとエア置換弁37は図示しない付勢部材により元のように開口35を閉塞する位置に戻る。これにより、収容部4が負圧になることにより容器本体3が収縮することが無くなる。
本実施形態によれば、一端部に取出口5が形成された容器本体3と、取出口5に設けられ、容器本体3の収容部4に収容された内容物Lを排出可能なキャップ部7と、を備えた定量排出容器1において、キャップ部7が、収容部4の内容物Lを取入れ可能な内容物流入口41と、内容物Lを一定量収容可能な計量室9とが形成され、外部空気を収容部4に取込み可能な開口35と開口35を開閉可能なエア置換弁37と、収容部4と計量室9との間を連通する空気排出管41とが設けられたシリンダー部材11と、計量室9に収容された内容物Lを排出可能な排出口13が形成されたキャップ本体15と、シリンダー部材11とキャップ本体15との間に設けられ、内容物Lを計量室9より取り込むための流路開口部53と、内容物Lが通過する流路17とが形成されたピストン部材19と、ピストン部材19の内部に設けられ、一端が流路開口部53を閉塞可能な閉塞部材61が構成され、流路開口部53を閉塞する方向に付勢するバネ部63を有したバルブ21と、ピストン部材19の一端部(下端)に設けられ内容物流入口41および空気排出管43を閉塞可能に構成された閉塞蓋67とバネ部69とを有した液流入規制弁23と、を備えるようにした。
このように構成することで、容器本体3を倒立状態にすると、収容部4に収容されている内容物Lの一部が内容物流入口41を通過して計量室9へと導かれる。その後、倒立状態のまま、キャップ部7を押圧すると、液流入規制弁23が内容物流入口41を閉塞し、更に押圧すると、計量室9内の圧力が高くなり、流路開口部53に当接して流路17を閉塞しているバルブ21が押し上げられ、内容物Lを流路開口部53から流路17を経由して排出口13から排出させることができるため、計量室9に流入した一定量の内容物Lを、キャップ部7を押圧するだけで排出することができる。したがって、計量構造が簡単で、容器本体3を倒立させた状態で内容物Lを計量・排出が可能であり、かつ、排出操作を分かり易くすることができる。
また、液流入規制弁23は、樹脂製のバネ部69を備えるようにしたため、液流入規制弁23がキャップ部7の押圧に対して内容物流入口41および空気排出管43を閉塞した後に弾性変形することができるため、確実に動作して内容物Lを排出することができる。また、樹脂製であるため、錆びることが無く、内容物Lの品質を適正に維持することができる。
更に、ピストン部材19は、シリンダー部材11からキャップ本体15の方向(上方)に付勢されているため、キャップ本体15を押圧していない状態において収容部4と計量室9とを内容物流入口41を介して連通させることができるため、容器本体3を正立状態から倒立状態へと変化させたときに確実に内容物Lを収容部4から内容物流入口41を介して計量室9へと流入させることができる。
そして、シリンダー部材11に、収容部4と計量室9との間を連通した空気排出管43が設けられているため、容器本体3を倒立状態にする際に、計量室9の空気を内容物流入口41からではなく、空気排出管43より収容部4へ簡易に導くことができるため、確実に計量室9に内容物Lを収容することができる。
尚、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、キャップ部を構成する各部材の形状、材料などの具体的な構成については上記実施形態に限ることなく適宜変更が可能である。
例えば、図9に示すように、キャップ部107の排出口113にセルフシール弁102を取付ける。このように構成することで、容器本体を倒立状態にすると、収容部に収容されている内容物の一部が内容物流入口を通過して計量室へと導かれる。その後、倒立状態のまま、キャップ部を押圧すると、液流入規制弁が内容物流入口を閉塞し、更に押圧すると、計量室内の圧力が高くなり、排出口を閉塞しているセルフシール弁が閉状態から開状態となり、内容物を排出させることができるため、計量室に流入した一定量の内容物を、キャップ部を押圧するだけで排出することができる。
この場合、容器本体内の減圧は、セルフシール弁102によって気液が置換されるため、上述の実施形態におけるエア置換弁37が不要となる。更に、壁部33´と容器本体3との隙間が無くなり、内容物Lの残量が少量になった場合にも容易に排出させることができる。
つまり、上述の実施形態のバルブ21を設ける必要がなく、より簡略化した構造で、かつ一回の押圧操作で一定量の内容物Lを排出可能な定量排出容器を実現することができる。
本発明の実施形態における定量排出容器の正面図である。 本発明の実施形態における定量排出容器の要部拡大断面図である。 本発明の実施形態における定量排出容器の動作説明図である。 図3の動作の続きを示す定量排出容器の動作説明図である。 図4の動作の続きを示す定量排出容器の動作説明図である。 本発明の実施形態における定量排出容器の動作説明用断面図である。 図6の動作の続きを示す定量排出容器の動作説明用断面図である。 図7の動作の続きを示す定量排出容器の動作説明用断面図である。 本発明の他の実施形態における定量排出容器の要部拡大断面図である。
符号の説明
1…定量排出容器 3…容器本体 4…収容部 5…取出口 7,107…キャップ部 9…計量室 11…シリンダー部材 13,113…排出口 15…キャップ本体 17…流路 19…ピストン部材 21…バルブ 23…液流入規制弁 37…エア置換弁 41…内容物流入口 43…空気排出管 53…流路開口部 63…バネ部(付勢機構) 69…バネ部(付勢部材) 102…セルフシール弁 L…内容物

Claims (6)

  1. 一端部に取出口が形成された容器本体と、
    前記取出口に設けられ、前記容器本体の収容部に収容された内容物を排出可能なキャップ部と、を備えた定量排出容器において、
    前記キャップ部が、
    前記内容物を取入れ可能な内容物流入口と、前記内容物を一定量収容可能な計量室とが形成されたシリンダー部材と、
    前記計量室に収容された前記内容物を排出可能な排出口が形成されたキャップ本体と、
    前記シリンダー部材と前記キャップ本体との間に設けられ、前記内容物を前記計量室より取り込むための流路開口部と、前記内容物の流路とが形成されたピストン部材と、
    前記ピストン部材の内部に設けられ、付勢機構を介して前記流路開口部を弾性的に閉塞するバルブと、
    前記ピストン部材の一端部に設けられ付勢部材を介して前記内容物流入口を閉塞可能に構成された液流入規制弁と、を備え、
    前記容器本体を倒立させ、前記計量室に一定量の前記内容物を収容した後、前記キャップ部を押圧すると前記液流入規制弁で前記内容物流入口を閉塞し、更に前記キャップ部を押圧すると前記液流入規制弁の前記付勢部材が収縮すると共に、前記バルブの前記付勢機構が収縮して前記内容物が前記流路開口部から前記流路を介して前記排出口より排出されることを特徴とする定量排出容器。
  2. 前記液流入規制弁は、樹脂製の付勢部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の定量排出容器。
  3. 前記ピストン部材は、シリンダー部材からキャップ本体の方向に付勢されていることを特徴とする請求項1または2に記載の定量排出容器。
  4. 前記シリンダー部材に、前記収容部と前記計量室との間を連通した空気排出管が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定量排出容器。
  5. 前記シリンダー部材に、外部空気を前記収容部に取込み可能なエア置換弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の定量排出容器。
  6. 一端部に取出口が形成された容器本体と、
    前記取出口に設けられ、前記容器本体の収容部に収容された内容物を排出可能なキャップ部と、を備えた定量排出容器において、
    前記キャップ部が、
    前記内容物を取入れ可能な内容物流入口と、前記内容物を一定量収容可能な計量室とが形成されたシリンダー部材と、
    前記計量室に収容された前記内容物を排出可能な排出口と、前記内容物の流路とが形成されたキャップ本体と、
    前記排出口に設けられたセルフシール弁と、
    前記キャップ本体の一端部に設けられ付勢部材を介して前記内容物流入口を閉塞可能に構成された液流入規制弁と、を備えていることを特徴とする定量排出容器。
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