JP2008142883A - レジノイド砥石 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム砥石の特徴である弾力特性をそこなわず、ゴム砥石より切れ味及び耐久性に優れた砥石を提供すること。
【解決手段】砥粒を有機質結合剤により結合して形成したレジノイド砥石であって、前記有機質結合剤がポリウレタンであり、前記砥石のゴム硬度が50以上かつ75以下であり、かつ引張り強度が12MPa以上かつ21Ma以下であることを特徴とする、前記レジノイド砥石。レジノイド砥石の気孔率は、好ましくは、1体積%より多くかつ10体積%未満であり、より好ましくは、1体積%より多くかつ5体積%未満である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機結合剤としてポリウレタンを使用したレジノイド砥石(以下、「ポリウレタン砥石」ともいう)に関する。
研削及び研磨用砥石は、使用される結合剤の種類により、ビトリファイド砥石、レジノイド砥石、メタル砥石、及び電着砥石に大別することができる。これらのうち、切れ味がよく、高能率研削で使用しやすいという理由から、レジノイド砥石が多く使用されている。レジノイド砥石に使用される有機質結合剤は、一般的には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、PVAなどである。その他の有機質結合剤としては、ポリウレタン、ゴム系なども挙げることができる。
特許文献1には、CMPにおいて研磨パッドとして使用することができる均一な発泡構造を有するポリウレタン発泡体が開示されている。このポリウレタン発泡体は、高分子ジオール、有機ジイソシアネート及び鎖伸長剤を反応させて得られる、イソシアネート基由来の窒素原子の含有率が6重量%以上であり、かつ50℃における動的粘弾性率E’50 が5×10dyn/cm以上である熱可塑性ポリウレタンからなり、密度が0.5〜1.0g/cm 、気泡サイズが5〜200μm、硬度(JIS−C硬度)が90以上であるものである(特許文献1請求項1)。
その他にも多数の先行文献においてCMP用途のため発泡させて多気孔化したポリウレタン砥石が開示されている。このようにポリウレタン砥石は発泡作業を経て多気孔砥石として使用されるケースが多い。これら多気孔のポリウレタン砥石は、高い被削材除去量及び高耐久性が求められていない最終の仕上げ研磨に用いられるのが一般的である。
一方、結合剤樹脂の弾力特性を生かしてゴム系樹脂を使用している例がある。ゴム系樹脂を使用し研磨砥石とした場合、従来レジノイド砥石の結合剤として主に使用されているフェノール樹脂と比較して、ハネ、ビビリを起こさず、曲面にもなじみ、安定した研磨作業が行えるという利点がある。これにより、粉塵の発生を大幅に減らし、作業環境を改善できる利点がある。また、硬い砥石や研磨布紙と異なり、深いキズを残さず均一な研磨面が得られる利点もある。
このようなゴム砥石は、例えば特許文献2に開示されている。特許文献2には、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴムなどの高分子弾性体中に体積率で15〜90%のダイヤモンド粒子を含有するダイヤモンド含有ゴム研磨材が開示されている(特許文献2請求項1、請求項3)。
特開2002−371154号公報 特開昭62−79967号公報
しかしながら、ゴム砥石は切れ味及び耐久性に乏しいという欠点もある。また、一般的にゴム砥石は、混合、成型、加硫の工程を経て製造されるが、その組成中に硫黄分が含まれているため環境面に問題があり、製造工程における環境や砥石使用後のゴム砥石の廃却による環境への悪影響などが憂慮される。
本発明は、ゴム砥石の特徴である弾力特性をそこなわず、ゴム砥石より切れ味及び耐久性に優れた砥石を提供すること課題とする。また、本発明は、ゴム砥石と異なり環境に配慮した砥石を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明者らは鋭意研究した結果、有機質結合剤としてポリウレタンを使用し、ゴム硬度を所定の数値範囲内に規定することにより、所望のレジノイド砥石を提供できることを発見した。本発明のレジノイド砥石は以下の構成を有することを特徴とするものである。
(1)砥粒を有機質結合剤により結合して形成したレジノイド砥石であって、前記有機質結合剤がポリウレタンであり、前記砥石のゴム硬度が50以上かつ75以下であり、かつ引張り強度が12MPa以上かつ21Ma以下であることを特徴とする、前記レジノイド砥石。
(2)レジノイド砥石の気孔率が1体積%より多くかつ10体積%未満であることを特徴とする、(1)記載のレジノイド砥石。
(3)レジノイド砥石の気孔率が1体積%より多くかつ5体積%未満であることを特徴とする、(1)記載のレジノイド砥石。
本発明によれば、ゴム砥石の特徴である弾力特性をそこなわず、ゴム砥石より切れ味及び耐久性に優れた砥石が提供される。本発明のレジノイド砥石は、ゴム砥石より良好な切れ味と高い耐久性が得られ、なおかつ環境に配慮した砥石である。
本発明に規定するゴム硬度は、JIS K 6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」の試験の種類に記載されている中のスプリング式(ディロメータ硬さ)高硬さ用 タイプDを採用し、これに準じて測定した値を適用する。本発明は、ゴム砥石の弾性特性を損なうことなくゴム砥石より切れ味が良好で高い耐久性をもつポリウレタン砥石を提供するものである。ポリウレタン砥石はゴム砥石と異なり、硫黄等の有害物質は含まれていないので環境面においては良好である。後述の実施例で使用したゴム砥石のゴム硬度は65.8であり、一般的には50以上かつ75以下の範囲で用いられる。ゴム硬度が50未満であると弾力がありすぎてかえって切れ味が低下し、75より高い値であると砥石が硬くなり研削時に目詰まりが発生してしまう。そこで、本発明のポリウレタン砥石は、慣用的なゴム砥石に合わせて、ゴム硬度を50以上かつ75以下であるものと規定した。本発明のポリウレタン砥石において、ゴム硬度は好ましくは55以上かつ70以下であり、より好ましくは60以上かつ70以下である。
さらに本発明に規定する引張り強度は12MPa以上かつ21Ma以下である。12Maより小さい値であると砥石の耐久性が得られず、21Maより大きい値であると砥石の耐久性は向上するが被削材の仕上げ面粗さが粗くなり被削材の品質が低下する。
引張り強度は好ましくは13MPa以上かつ19Ma以下である。
本発明のポリウレタン砥石は、金属材料又は非金属材料の加工に用いることができる。特に、ガラス、セラミックスなどに代表される非金属材料、すなわち硬脆性材料の加工に良好に適用することができる。
本発明において、有機質結合剤として用いられるポリウレタンは、イソシアネート基とポリオール(水酸基:OH基を2以上含有する化合物)が結合してウレタン結合が形成される材料であり、自動車用シート、クッション材、ボーリングの球など他分野でも多く用いられるものである。基本的な結合化学式を示す。
Figure 2008142883
ポリウレタンを形成するために使用することができるイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、メチレンビス(4,1−フェニレン)ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。これらの有機ジイソシアネートは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリウレタンを形成するために使用することができるポリオールとしては、低分子ジオール又は高分子ジオールを使用することができる。低分子ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオールなどを挙げることができる。
高分子ジオールとしては例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては例えば、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)などが挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、例えば、ジカルボン酸またはそのエステル、無水物などのエステル形成性誘導体と上記列挙したような低分子ジオールとを直接エステル化反応またはエステル交換反応させることにより製造することができる。
ポリカーボネートジオールとしては、例えば、上記列挙したような低分子ジオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られるものを使用できる。また、ジアルキルカーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。さらに、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどが挙げられる。
これら例示した化合物以外でも特許請求の範囲の規定を逸脱することなく本発明の効果を奏するものであれば使用することができる。
本発明のレジノイド砥石は、気孔率が、好ましくは1体積%以上かつ10体積%以下、より好ましくは1体積%以上かつ5体積%以下であることを特徴とする。気孔率1%未満の砥石または全くの無気孔の砥石を製造するのは困難である。気孔率が10体積%と超えるとゴム硬度が本発明の規定範囲外となってしまい、本発明の課題であるゴム砥石の特徴である弾力特性をそこなうことになり、具体的には一般的なゴム砥石のゴム硬度50以上かつ75以下の範囲外となり、本発明の条件を満たすことができない。
本発明において使用される砥粒材料は、特に限定されないが、ダイヤモンド砥粒、CBN砥粒、アルミナ系砥粒、ゾルゲル焼結によるアルミナ質砥粒、炭化ケイ素系砥粒、ジルコニア砥粒、アルミナ−ジルコニア砥粒、シリカ、酸化クロム、酸化セリウムなどが挙げられ、これらを単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。使用する砥粒の種類やその組合せは、研削等の条件及び被研磨材の材質に応じて適宜選択される。砥粒粒度は1μm未満のサブミクロン砥粒から平均粒径1mm以上まで使用することができる。好ましくは粒度#800(平均粒径約20μm)以下から1μm未満のサブミクロン砥粒、より好ましくは#1000(平均粒径約15μm)以下から1μm未満のサブミクロン砥粒が使用される。
また、本発明においては、更に無機質の充填剤を使用してもよい。無機質充填剤としては、例えば、クリオライト、タルク等を用いることができ、また、上述の砥粒材料を使用してもよい。これらは研削条件により適宜選択される。
本発明の砥石組成は、好ましくは、砥粒体積率が5%以上かつ60%以下であり、結合剤体積率が30%以上かつ85%以下、気孔体積率は1%より大きくかつ10%未満である。
以下、本発明のレジノイド砥石について具体的な実施例により更に説明する。
有機質結合剤としてポリウレタンを使用して複数個のレジノイド砥石を製造し、そのゴム硬度及び引張り強度を測定しさらに研削テストを行った。比較のため、結合剤としてクロロプレンゴムを用いた砥石についても同様に測定を行った。
(砥石物性テスト)
ゴム硬度テスト
引張り強度テスト
(混合比及び製造手順)
実施例1
砥粒:ダイヤモンド砥粒(8/16μm) 100.0重量部
GC#4000 98.0重量部
結合剤:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
50.0重量部
ポリオール 31.3重量部
硬化触媒 2.0重量部
ダイヤモンド砥粒、GC砥粒、イソシアネート及びポリオールを所定重量計量し均一になるまで混合し、混合原料を脱泡した。硬化触媒を所定重量計量し混合原料に投入した。これらを均一になるまで混合し脱泡した。
得られた混合原料を所定量計量し、所定の荷重を加えて成型し、8時間以上放置した。その後85℃で2時間加熱した。硬化後に仕上げ加工を行い、外径50mm×厚さ1.2mm×穴径22mmの寸法を有する研削試験用砥石を得た。さらに同様な混合及び成型方法を用いて、厚み5mm×幅1.2mm×長さ20mm直方体のゴム硬度及び引張り強度測定用の試料を作製した。
比較例1
砥粒:ダイヤモンド砥粒(8/16μm) 100.0重量部
GC#4000 98.0重量部
結合剤:クロロプレンゴム 81.6重量部
ダイヤモンド砥粒、GC砥粒、クロロプレンゴムを所定重量計量し均一になるまで混合し、混合原料を脱泡、これらを均一になるまで混合し脱泡した。
得られた混合原料を所定量計量し、所定の荷重を加えて成型し、その後150℃で2時間加熱した。加熱後に仕上げ加工を行い、外径50mm×厚さ1.2mm×穴径22mmの寸法を有する研削試験用砥石を得た。さらに同様な混合及び成型方法を用いて、厚み5mm×幅1.2mm×長さ20mm直方体のゴム硬度及び引張り強度測定用の試料を作製した。
実施例2
砥粒:ダイヤモンド砥粒(8/16μm) 100.0重量部
GC#4000 104.1重量部
結合剤:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
51.2重量部
ポリオール 27.6重量部
硬化触媒 2.0重量部
ダイヤモンド砥粒、GC砥粒、イソシアネート及びポリオールを所定重量計量し均一になるまで混合し、混合原料を脱泡した。硬化触媒を所定重量計量し混合原料に投入した。これらを均一になるまで混合し脱泡した。
得られた混合原料を所定量計量し、所定の荷重を加えて成型し、8時間以上放置した。その後85℃で2時間加熱した。硬化後に仕上げ加工を行い、外径50mm×厚さ1.2mm×穴径22mmの寸法を有する研削試験用砥石を得た。さらに同様な混合及び成型方法を用いて厚み5mm×幅1.2mm×長さ20mm直方体のゴム硬度及び引張り強度測定用の試料を作製した。
比較例2
砥粒:ダイヤモンド砥粒(8/16μm) 100.0重量部
GC#4000 109.8重量部
結合剤:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
50.4重量部
ポリオール 26.8重量部
硬化触媒 2.0重量部
ダイヤモンド砥粒、GC砥粒、イソシアネート及びポリオールを所定重量計量し均一になるまで混合し、混合原料を脱泡した。硬化触媒を所定重量計量し混合原料に投入した。これらを均一になるまで混合し脱泡した。
得られた混合原料を所定量計量し、所定の荷重を加えて成型し、8時間以上放置した。その後85℃で2時間加熱した。硬化後に仕上げ加工を行い、外径50mm×厚さ1.2mm×穴径22mmの寸法を有する研削試験用砥石を得た。さらに同様な混合及び成型方法を用いて厚み5mm×幅1.2mm×長さ20mm直方体のゴム硬度及び引張り強度測定用の試料を作製した。
比較例3
砥粒:ダイヤモンド砥粒(8/16μm) 100.0重量部
GC#4000 98.0重量部
結合剤:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
50.0重量部
ポリオール 31.3重量部
硬化触媒 2.0重量部
原材料混合比は実施例1と同じであるが気孔量を増やすため実施例1より低い荷重を加えて成型した。
実施例1及び比較例1により得られた砥石は、いずれも、ダイヤモンド砥粒の砥粒体積率が約21%、GC砥粒の砥粒体積率が約23%、結合剤体積率が約53%であった。気孔体積率は3%であった。
実施例2より得られた砥石はダイヤモンド砥粒の砥粒体積率が約21%、GC砥粒の砥粒体積率が約25%、結合剤体積率が約51%であった。気孔体積率は3%であった。
比較例2より得られた砥石はダイヤモンド砥粒の砥粒体積率が約21%、GC砥粒の砥粒体積率が約27%、結合剤体積率が約49%であった。気孔体積率は3%であった。
比較例3より得られた砥石はダイヤモンド砥粒の砥粒体積率が約17%、GC砥粒の砥粒体積率が約19%、結合剤体積率が約44%であった。気孔体積率は20%であった。
(物性評価)
ゴム硬度
JIS K 6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」の試験の種類に記載されている中のスプリング式(ディロメータ硬さ)高硬さ用 タイプDに対応した、ミツトヨ社製コードNo811−337で測定した。測定試料は下記引張り試験用の試料で測定した。
引張り強度
島津製作所製AG−10TDを用い上昇速度1.0mm/minにて引張り試験を行った。
(テスト結果)
実施例1及び比較例1について測定された物性を表1に示す。
Figure 2008142883
引張り強度は、比較例1に比べて実施例1において1.4倍向上する結果が得られた。ゴム硬度はほぼ同等の値であった。
比較例3気孔率10体積%以上のポリウレタン砥石はゴム硬度が50より少なく本発明の課題を満たさないものとなった。具体的には一般的なゴム砥石のゴム硬度50以上かつ75以下の範囲外となり、本発明の条件を満たすことができない。
さらに引張り強度も比較例1より小さい値となった。従って以後の研削テストは中止するものとする。
実施例2及び比較例2は本発明品と同じポリウレタン砥石であるが充填剤であるGC材の量が増加し、その分ポリウレタン量を減少させたものである。ゴム硬度は同等であるが引張り強度は増加する傾向になった。
研削テスト
(研削条件)
研削盤:大阪機工株式会社製マシニングセンタ PCV40II−MS
被削材 FC250 150mm×150mm×20mm
研削面面粗度1.2〜1.3Raμmに調整した。
研削液 エマルジョンML0731 5%
研削液流量 2L/min
砥石寸法 外径50mm×厚さ1.2mm×穴径22mm
砥石仕様
実施例1砥石
実施例2砥石
比較例1砥石
比較例2砥石
比較例4砥石(比較例4砥石、実施例1砥石の原材料の内、砥粒及び充填剤をふくまない。ポリウレタンのみで構成された物である。製造手順は実施例1の製造手順に従って製造された。)
研削条件 2条件
条件1 砥石回転数 1000min-1
テーブル回転数 100mm/min
砥石切り込み 0.2mm/pass
研削方式 湿式プランジ研削 ダウンカット
パス回数 10pass
条件2 砥石回転数 3000min-1
テーブル回転数 50mm/min
砥石切り込み 0.4mm/pass
研削方式 湿式プランジ研削 ダウンカット
パス回数 10pass
調査する物性
砥石消耗体積量(mm
仕上げ面粗度(Raμm)
物性測定手順
砥石消耗体積量
研削テスト前の砥石外周寸法と研削試験後の砥石外周寸法を測定する。
それぞれの砥石円周を算出する。以下の式を用いて砥石消耗体積量(mm)を算出した。
((研削前砥石円周)−(研削後砥石円周))×(砥石厚み)×(((研削前砥石外周寸法)−((研削後砥石外周寸法))/2)
仕上げ面粗度(Raμm)
仕上げ面粗さ(Raμm)とは、中心線平均粗さ(Ra)として、粗さの曲線からその中心線の方向に測定長さlの部分を抜取り、この抜取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸、粗さ曲線y=f(x)で表したとき、次式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものである。
Figure 2008142883
測定長さ0.4mm
カットオフ 0.8
倍率 5000

研削テスト結果
条件1
Figure 2008142883
条件2
Figure 2008142883
比較例4砥石は研削後、被削材の面粗度を測定すると研削前の面粗度から変化がなかった。このことから比較例4砥石は被削材を削っていないことを示しており、研削不能という結論とした。以上のことから条件2の研削は中止した。
実施例1砥石及び実施例2砥石は比較例1砥石(従来技術のゴム砥石)と比較して砥石消耗量は条件1で2倍以上、条件2で1.4倍から1.5倍向上しているので砥石耐久性は向上した。物性テストでゴム硬度は同等であったが引張り強度は1.4倍から1.9倍以上あるので、その差が砥石消耗量に表れた。
比較例2砥石の引張り強度は22MPaで実施例1砥石及び実施例2砥石より大きい値となった。砥石消耗体積量は実施例1砥石及び実施例2砥石より優れた値となった。しかしながら面粗度は比較例1砥石(従来技術のゴム砥石)と比較して悪い値となった。比較例2砥石は、砥石消耗体積は少ないので砥石耐久性は向上したが被削材の面粗度は悪くなり被削材の品質は劣るという結果になった。

Claims (3)

  1. 砥粒を有機質結合剤により結合して形成したレジノイド砥石であって、前記有機質結合剤がポリウレタンであり、前記砥石のゴム硬度が50以上かつ75以下であり、かつ引張り強度が12MPa以上かつ21Ma以下であることを特徴とする、前記レジノイド砥石。
  2. レジノイド砥石の気孔率が1体積%より多くかつ10体積%未満であることを特徴とする、請求項1記載のレジノイド砥石。
  3. レジノイド砥石の気孔率が1体積%より多くかつ5体積%未満であることを特徴とする、請求項1記載のレジノイド砥石。
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