JP2008142729A - アルミニウム部材直接接続用はんだ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 質量%でAg10%以下、Al5%以下、残部実質的にSnよりなるアルミニウム部材直接接合用はんだである。好ましくは、Ag5%以下、Al1%以下とする。
【選択図】 図1
Description
さらに、セラミックス基板からの熱を拡散するため、放熱部材が用いられることが多い。放熱部材としては、セラミックス基板との熱膨張差を低減した銅・タングステン、あるいは銅・モリブデンの複合材料が用いられる場合が多い。また、たとえば特許文献1に記載されているように熱伝導率の点から銅、あるいは安価でヤング率が低いという点からアルミニウムも使用されることがある。
しかし、アルミニウムを放熱部材として適用する場合の問題点として、はんだ付け性が悪いという問題がある。これは、アルミニウム表面は酸化膜で覆われているため、Sn−Pb系あるいはPbフリーのはんだとして広く用いられるようになった、Sn−Ag−Cu系はんだを用いて接合しようとしても十分な接合強度が得られないということである。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、アルミニウム部材を直接接合できる新しいはんだを提供することである。
即ち、本発明は、質量%でAg10%以下、Al5%以下、残部実質的にSnよりなるアルミニウム部材直接接合用はんだである。
ここで、元素記号での表記は、構成要素中における特定の元素の存在を示すものとして用いている。
以下に、詳しく説明する。
まず、本発明におけるはんだの基本組成は、Sn−Ag系である。Sn−Agにより基本的なはんだとしての液層線温度を調整する。また、Agは耐熱疲労特性改善に著しい効果がある元素である。
Agは含有量が多いと液相線温度が高くなるため、350℃以下ではんだ付けをするためのはんだ組成としては、Agが10質量%以下とした。
はんだ中のAlの含有が多過ぎると接合中に酸化が進行しやすくなり、接続界面に酸化物が介在し、接合強度が得られにくくなる。そのため、本発明においては、Al量は、5質量%以下とした。また、Alの含有量が多いと塗付時の粘性が高くなり塗付性悪くなることからAlの含有量は、1質量%以下とすることが望ましい。
また、はんだ中のAlの効果を明確に得るためには、はんだ中のAlの含有量は、0.01質量%以上が好ましい。さらに接合強度を求めるためには、0.1質量%以上であることが望ましい。
このアルミニウム板を320℃に加熱し、表1に示す本発明および比較例のはんだを塗付するとともに、銅層側を260℃に加熱した状態で同様のはんだを塗付した。その後、アルミニウム板と銅層を重ねて接合した。1kgfで接合層を加圧しながら200℃まで徐冷し、その後室温まで無荷重で冷却した。
得られた接合体に対して、ピール試験を行った。ピール試験は、結果を表1に示す。また、代表的な接合部分の組織として試料1および試料2の走査型電子顕微鏡によるミクロ組織写真を図1および図2にそれぞれ示す
本発明に適用したAl含有量が0.3質量%のはんだを用いた場合においては、いずれもピール試験が実施できる強度を有し、ピール試験においては、アルミニウム板の界面で剥離が発生した。この時の試験では、実施例の2つ試料では接合強度にばらつきがあることが確認され、接合条件等による影響によるものと推定された。
Claims (1)
- 質量%でAg10%以下、Al5%以下、残部実質的にSnよりなることを特徴とするアルミニウム部材直接接合用はんだ。
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