JP2008142446A - 竹刀用鍔止め - Google Patents

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Tatsuo Ishikawa
達夫 石川
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Abstract

【課題】鍔止めを形成する部材を利用して、柄元との接触する内径輪郭を縫合により形成することで、内包させた布団部材が一種の腰を強くする機能を形成し、接触部位に特別な例えばゴム部材等の別部材を取り付けなくとも鍔に応力がかかっても鍔から容易に外れることがない竹刀用鍔止めを提供する。
【解決手段】竹刀用鍔止めは、竹刀の柄の柄元に柄頭から装着した鍔に前記柄頭側から鍔止め本体を当接させて前記鍔の移動を阻止する竹刀用鍔止めであって、前記鍔止め本体は、内部に布団部材を内包させたシート部材で覆ってドーナツ形状に形成し、外径寸法が前記鍔の外径より小さく、内径寸法が前記柄元より小さく形成され、内径から拡径方向であって前記布団部材から外れた位置を輪状に縫合した摩擦縫合部を有し、さらに前記摩擦縫合部よりも拡径の前記布団部材を挟み込むようにした位置を輪状に縫合した係止縫合部を備えたことである。
【選択図】図1

Description

本発明は、竹刀用鍔止めに関し、詳しくは、剣道に用いられる竹刀に装着された鍔を、鍔止めを形成する部材をそのまま利用して、柄元から容易に外れないように固定させるための竹刀用鍔止めに関する。
従来技術における竹刀用鍔止めは、図5及び図6に示すように、図中1は、竹刀であり、一般に4本の長尺竹片を併せて出来た刀身部2の先端に先革3を、後端に柄4を差し込み、この先革3と柄4とを弦5で結び、竹刀1の中間部を中結6で締めて構成している。
柄4は、有底筒状で、鍔7が柄頭4bから柄元4aの折り返し部4cに当たるまで差し込まれて鍔7が固定されている。
鍔止め8は、鍔7の外径より小さな円盤状で、一面が平らで、他面が断面円弧状に膨らんでおり、中央に柄4が通る穴8aが設けられている。そして、鍔止め8は、その材質がゴムのように弾力性があり、柄4との間の大きな摩擦係数で大きな摩擦を発生させて容易に滑らないようにしている。
特開2000−354649号公報(第2頁乃至第3頁、第1図)
しかしながら、上記背景技術の項で説明した従来技術の竹刀用鍔止めは、稽古中、竹刀や体によって鍔7に矢印Fの大きな力が掛かったとき、ある程度まで鍔止め8によって移動を阻止するが、限度を超えると、鍔止め8が図7の二点鎖線に示すように鍔7に押されて反対方向に反った形状になる。即ち、穴8aの鍔7側と反対の周囲が支点となり、反られて鍔7側周囲が拡径した状態となっている。従って、力Fに対する踏ん張りが効かないため、どんどん柄頭4b側に移動してしまうという問題がある。
これを改善するために、鍔止めに紐を着けておき、紐を鍔に開けた穴或いは鍔7と柄4の間を通して弦に結び付ける方法が採られている。しかし、この手法では装着に時間がかかるという問題があった。
従って、簡単に装着でき、しかも鍔の位置が容易に移動せず、しかも、簡単な構造にして材料費を抑えた竹刀用鍔止めに解決しなければならない課題を有する。
上記課題を解決するために、本発明に係る竹刀用鍔止めは、次に示す構成にすることである。
(1)竹刀用鍔止めは、竹刀の柄の柄元に柄頭から装着した鍔に前記柄頭側から鍔止め本体を当接させて前記鍔の移動を阻止する竹刀用鍔止めであって、前記鍔止め本体は、内部に布団部材を内包させたシート部材で覆ってドーナツ形状に形成し、外径寸法が前記鍔の外径より小さく、内径寸法が前記柄元より小さく形成され、内径から拡径方向であって前記布団部材から外れた位置を輪状に縫合した摩擦縫合部を有し、さらに前記摩擦縫合部よりも拡径の前記布団部材を挟み込むようにした位置を輪状に縫合した係止縫合部を備えたことである。
(2)前記布団部材は、厚さ4mmのフェルト部材であり、前記シート部材は、革部材或いはクラリーノである(1)に記載の竹刀用鍔止め。
(3)前記係止縫合部は、径方向に所定間隔を持って複数の輪状に縫合したことを特徴とする(1)に記載の竹刀用鍔止め。
本発明の竹刀用鍔止めは、鍔止めを形成する部材を利用して、柄元との接触する内径輪郭を縫合により形成することで、内包させた布団部材が一種の腰を強くする機能を形成し、接触部位に特別な例えばゴム部材等の別部材を取り付けなくとも鍔に応力がかかっても鍔から容易に外れることがないという効果がある。
次に、本発明に係る竹刀用鍔止めの実施例について図面を参照して以下説明する。尚、従来技術と同じものには同一符号を付与して説明する。
本発明の竹刀用鍔止めは、図1〜図4に示すように、竹刀1の柄4の柄元4cに柄頭から装着した鍔14に柄頭側から鍔止め本体15を当接させて鍔14の移動を阻止するものである。この鍔止め本体15は、内部に布団部材16を内包させたシート部材17a、17bで覆ってドーナツ形状に形成され、外径寸法が鍔14の外径より小さく、内径寸法が柄元4aより小さく形成され、内径から拡径方向の布団部材16から外れた位置を輪状に縫合した摩擦縫合部18を有し、さらに摩擦縫合部18よりも拡径の布団部材16を挟み込むようにした位置を輪状に縫合した係止縫合部21aを備えた構成になっている。この摩擦縫合部18と内径の端部までの間が垂れ部19で、内径からの距離が実施例において略3mmで、柄4に係合したときに係止するための要となる部位である。
係止縫合部21aよりも更に拡径の位置にもうひとつの係止縫合部21bを設け、係止縫合部21aとの距離は1.3mmである。
このように、係止縫合部21a、21bを二重化することで、いわゆる腰が強くなり、同一材質で形成しても型崩れ等がしない。
内径端縁部から摩擦縫合部18までの垂れ部19が柄4に係合して鍔14を止めたときに、垂れ部19が鍔14方向の反対方向に坐屈した状態(図4参照)となり柄4との接触面積を増大させ摩擦係数が増加する。
布団部材16は、厚さ4mmのフェルト部材であり、ドーナツ形状に形成され、その内径はシート部材17a、17bの内径よりも大きく、その差は略2mm程度である。この布団部材16の両端には、布部材22a、22bが貼り付けられており、布団部材の緩衝を連続して支持できる構成になっている。
シート部材17a、17bは、革部材或いはクラリーノで形成され、2つのドーナツ形状に形成された部材を縫い合わせて構成されており、その内部に布団部材16を係止させた状態で収容した構成になっている。
このような構造をした鍔止め本体15を竹刀の柄に装着するのであるが、先ず、柄頭方向から鍔14を差し込んで柄元4aの部分に装着する。同じく鍔14を装着した後にやはり柄頭から鍔止め本体15を装着すると、内径の垂れ部19が鍔14側と反対方向に坐屈した状態となり、柄4との接触面積を増大させる。
この状態で鍔14に外力が加えられても、その外力を係止縫合部21a、21bで受け止め、且つ垂れ部19の坐屈状態により、容易に柄頭方向に動くことはない。
外すときには、鍔止め本体15の係止縫合部21a、21bあたりを両側から持ち少々こじるようにして柄頭方向に引けば容易に取り外すことができる。
鍔止めを形成する部材を利用して、柄元との接触する内径輪郭を縫合により形成することで、内包させた布団部材が一種の腰を強くする機能を形成し、接触部位に特別な例えばゴム部材等の別部材を取り付けなくとも鍔に応力がかかっても鍔から容易に外れることがない竹刀用鍔止めを提供する。
本願発明に係る竹刀用鍔止めを分解して示した斜視図である。 同、竹刀用鍔止めである鍔止め本体を現した斜視図である。 同、鍔止め本体の平面図と側面図である。 同、竹刀に鍔と鍔止め本体を差し込んだ様子を示す説明図である。 従来技術における竹刀と、鍔と、鍔止め本体を示す説明図である。 従来技術における鍔止め本体を示した説明図である。
符号の説明
1 竹刀
4 柄
4a 柄元
14 鍔
15 鍔止め本体
16 布団部材
17a シート部材
17b シート部材
18 摩擦縫合部
19 垂れ部
21a 係止縫合部
21b 係止縫合部
22a 布部材
22b 布部材。

Claims (3)

  1. 竹刀の柄の柄元に柄頭から装着した鍔に前記柄頭側から鍔止め本体を当接させて前記鍔の移動を阻止する竹刀用鍔止めであって、
    前記鍔止め本体は、内部に布団部材を内包させたシート部材で覆ってドーナツ形状に形成し、外径寸法が前記鍔の外径より小さく、内径寸法が前記柄元より小さく形成され、内径から拡径方向であって前記布団部材から外れた位置を輪状に縫合した摩擦縫合部を有し、さらに前記摩擦縫合部よりも拡径の前記布団部材を挟み込むようにした位置を輪状に縫合した係止縫合部を備えたことを特徴とする竹刀用鍔止め。
  2. 前記布団部材は、厚さ4mmのフェルト部材であり、前記シート部材は、革部材或いはクラリーノである請求項1に記載の竹刀用鍔止め。
  3. 前記係止縫合部は、径方向に所定間隔を持って複数の輪状に縫合したことを特徴とする請求項1に記載の竹刀用鍔止め。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009145051A1 (ja) 2008-05-30 2009-12-03 三菱レイヨン株式会社 アクリロニトリル系共重合体、その製造方法、アクリロニトリル系共重合体溶液及び炭素繊維用ポリアクリロニトリル系前駆体繊維及びその製造方法

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