JP2008141861A - アキシャルギャップ型モータ - Google Patents

アキシャルギャップ型モータ Download PDF

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Abstract

【課題】エネルギー損失の増大を抑制しつつ、誘起電圧定数を可変とする。
【解決手段】ロータと、該ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置された1対の各ステータとを備えてアキシャルギャップ型モータを構成した。ロータを、磁化方向が回転軸方向と平行になるようにして周方向に沿って配置された複数の主永久磁石21aと、主永久磁石21aの周方向両端部近傍において回転軸方向の一方側にずれた位置に配置されると共に回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石22aと、回転軸方向で主永久磁石21aの他方側に配置されると共に回転軸方向に磁化された補助永久磁石23aと、主永久磁石21aと副永久磁石22aおよび補助永久磁石23aとの間の相対的な位相を変更可能な位相変更機構とを備えて構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、アキシャルギャップ型モータに関する。
従来、例えば回転軸方向の両側からロータを挟み込むようにして対向配置された1対のステータを備え、ロータの永久磁石による界磁磁束に対して、1対のステータを介した磁束ループを形成する軸ギャップ型の永久磁石同期機が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平10−271784号公報 特開2001−136721号公報
ところで、上記従来技術に係る永久磁石同期機において、誘起電圧定数を可変とするために、ロータを回転軸方向に積層された複数の永久磁石層からなる多層構造とし、これらの永久磁石層間の相対位相を変更可能とした場合、この相対位相の変更に要するトルクに応じてエネルギー損失が増大してしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、エネルギー損失の増大を抑制しつつ、誘起電圧定数を可変とすることが可能なアキシャルギャップ型モータを提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の発明のアキシャルギャップ型モータは、ロータ(例えば、実施の形態でのロータ11)と、該ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置された1対のステータ(例えば、実施の形態での第1ステータ12および第2ステータ13)とを備えるアキシャルギャップ型モータであって、前記ロータは、磁化方向が前記回転軸方向と平行になるようにして周方向に沿って配置された複数の主永久磁石(例えば、実施の形態での主永久磁石21a)と、該主永久磁石の周方向両端部近傍において前記主永久磁石の配置位置から前記回転軸方向の一方側にずれた位置に配置されると共に、前記回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石(例えば、実施の形態での副永久磁石22a)と、前記主永久磁石の前記回転軸方向の他方側に配置されると共に、前記回転軸方向に磁化された補助永久磁石(例えば、実施の形態での補助永久磁石23a)とを備え、前記主永久磁石と、前記副永久磁石および前記補助永久磁石との間の相対的な位相を変更可能な位相変更手段(例えば、実施の形態での位相変更機構25)を備えることを特徴としている。
上記構成のアキシャルギャップ型モータによれば、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更することにより、アキシャルギャップ型モータの状態を、所謂永久磁石のハルバッハ配置による磁束レンズ効果により磁束が収束する強め界磁状態から各永久磁石による磁路短絡が発生する弱め界磁状態に亘る適宜の界磁状態に設定することができ、各永久磁石による界磁磁束が各ステータの固定子巻線を鎖交する鎖交磁束量を増大あるいは低減させることによって誘起電圧定数を可変とすることができる。これにより、アキシャルギャップ型モータの運転可能な回転数範囲およびトルク範囲を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することができる。
しかも、主永久磁石の表面上に回転軸方向に磁化された補助永久磁石を備え、位相変更手段によって主永久磁石と、補助永久磁石との間の相対的な位相を変更可能としたことにより、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更する際に要するトルクを低減することができ、位相変更手段によるエネルギー損失の増大を抑制することができる。つまり、主永久磁石と補助永久磁石との間の相対トルクの符号が、主永久磁石と副永久磁石との間の相対トルクの符号に対して、反転するように設定することで、位相変更手段による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
さらに、請求項2に記載の発明のアキシャルギャップ型モータは、ロータ(例えば、実施の形態でのロータ11)と、該ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置された1対のステータ(例えば、実施の形態での第1ステータ12および第2ステータ13)とを備えるアキシャルギャップ型モータであって、前記ロータは、磁化方向が前記回転軸方向と平行になるようにして周方向に沿って配置された複数の主永久磁石(例えば、実施の形態での主永久磁石21a)と、該主永久磁石の周方向両端部近傍において前記主永久磁石の配置位置から前記回転軸方向の一方側にずれた位置に配置されると共に、前記回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石(例えば、実施の形態での副永久磁石82a,83a)と、前記主永久磁石の前記回転軸方向の一方側に配置されると共に、前記主永久磁石よりも前記ステータに対する対向面積が小さく、かつ、前記回転軸方向に磁化された対向永久磁石(例えば、実施の形態での対向永久磁石82d,83d)とを備え、前記主永久磁石と、前記副永久磁石および前記対向永久磁石との間の相対的な位相を変更可能な位相変更手段(例えば、実施の形態での位相変更機構25)を備えることを特徴としている。
上記構成のアキシャルギャップ型モータによれば、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更することにより、アキシャルギャップ型モータの状態を、所謂永久磁石のハルバッハ配置による磁束レンズ効果により磁束が収束する強め界磁状態から各永久磁石による磁路短絡が発生する弱め界磁状態に亘る適宜の界磁状態に設定することができ、各永久磁石による界磁磁束が各ステータの固定子巻線を鎖交する鎖交磁束量を増大あるいは低減させることによって誘起電圧定数を可変とすることができる。これにより、アキシャルギャップ型モータの運転可能な回転数範囲およびトルク範囲を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することができる。
しかも、回転軸方向で主永久磁石に対向し、ステータに対する対向面積が主永久磁石より小さく、回転軸方向に磁化された対向永久磁石を備え、位相変更手段によって主永久磁石と、対向永久磁石との間の相対的な位相を変更可能としたことにより、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更する際に要するトルクを低減することができ、位相変更手段によるエネルギー損失の増大を抑制することができる。つまり、相対的に不安定位相となる強め界磁状態において、主永久磁石と対向永久磁石との磁化方向が一致し、相対的に安定位相となる弱め界磁状態において、主永久磁石と対向永久磁石との磁化方向が反転するように設定することで、位相変更手段による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
さらに、請求項3に記載の発明のアキシャルギャップ型モータでは、前記ロータは、該主永久磁石の周方向両端部近傍において前記主永久磁石の配置位置から前記回転軸方向の他方側にずれた位置に配置されると共に、前記回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石(例えば、実施の形態での副永久磁石82a,83a)と、前記主永久磁石の前記回転軸方向の他方側に配置されると共に、前記主永久磁石よりも前記ステータに対する対向面積が小さく、かつ、前記回転軸方向に磁化された対向永久磁石(例えば、実施の形態での対向永久磁石82d,83d)とを備えることを特徴としている。
上記構成のアキシャルギャップ型モータによれば、主永久磁石に対向し、ステータに対する対向面積が主永久磁石より小さく、回転軸方向に磁化された対向永久磁石を、回転軸方向の一方側に加えて他方側に備え、位相変更手段によって主永久磁石と、対向永久磁石との間の相対的な位相を変更可能としたことにより、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更する際に要するトルクを低減することができ、位相変更手段によるエネルギー損失の増大を抑制することができる。つまり、相対的に不安定位相となる強め界磁状態において、主永久磁石と対向永久磁石との磁化方向が一致し、相対的に安定位相となる弱め界磁状態において、主永久磁石と対向永久磁石との磁化方向が反転するように設定することで、位相変更手段による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
請求項1に記載の発明のアキシャルギャップ型モータによれば、アキシャルギャップ型モータの状態を、所謂永久磁石のハルバッハ配置による磁束レンズ効果により磁束が収束する強め界磁状態から各永久磁石による磁路短絡が発生する弱め界磁状態に亘る適宜の界磁状態に設定することができ、各永久磁石による界磁磁束が各ステータの固定子巻線を鎖交する鎖交磁束量を増大あるいは低減させることによって誘起電圧定数を可変とすることができる。これにより、アキシャルギャップ型モータの運転可能な回転数範囲およびトルク範囲を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することができる。
しかも、回転軸方向で主永久磁石に対向し、回転軸方向に磁化された補助永久磁石を備え、位相変更手段によって主永久磁石と、補助永久磁石との間の相対的な位相を変更可能としたことにより、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更する際に要するトルクを低減することができ、位相変更手段によるエネルギー損失の増大を抑制することができる。つまり、主永久磁石と補助永久磁石との間の相対トルクの符号が、主永久磁石と副永久磁石との間の相対トルクの符号に対して、反転するように設定することで、位相変更手段による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
さらに、請求項2および請求項3に記載の発明のアキシャルギャップ型モータによれば、アキシャルギャップ型モータの状態を、所謂永久磁石のハルバッハ配置による磁束レンズ効果により磁束が収束する強め界磁状態から各永久磁石による磁路短絡が発生する弱め界磁状態に亘る適宜の界磁状態に設定することができ、各永久磁石による界磁磁束が各ステータの固定子巻線を鎖交する鎖交磁束量を増大あるいは低減させることによって誘起電圧定数を可変とすることができる。これにより、アキシャルギャップ型モータの運転可能な回転数範囲およびトルク範2を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することができる。
しかも、回転軸方向で主永久磁石に対向し、ステータに対する対向面積が主永久磁石より小さく、回転軸方向に磁化された対向永久磁石を備え、位相変更手段によって主永久磁石と、対向永久磁石との間の相対的な位相を変更可能としたことにより、位相変更手段によって主永久磁石と、副永久磁石との間の相対的な位相を変更する際に要するトルクを低減することができ、位相変更手段によるエネルギー損失の増大を抑制することができる。つまり、相対的に不安定位相となる強め界磁状態において、主永久磁石と対向永久磁石との磁化方向が一致し、相対的に安定位相となる弱め界磁状態において、主永久磁石と対向永久磁石との磁化方向が反転するように設定することで、位相変更手段による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
以下、本発明のアキシャルギャップ型モータの一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態によるアキシャルギャップ型モータ10は、例えば図1および図2に示すように、このアキシャルギャップ型モータ10の回転軸周りに回転可能に設けられた略円板状のロータ11と、回転軸方向の両側からロータ11を挟みこむようにして対向配置され、ロータ11を回転させる回転磁界を発生する複数相の各固定子巻線(図示略)を有する第1ステータ12および第2ステータ13とを備えるアキシャルギャップ型のアキシャルギャップ型モータである。
このアキシャルギャップ型モータ10は、例えばハイブリッド車両や電動車両等の車両に駆動源として搭載され、出力軸(回動軸)がトランスミッション(図示略)の入力軸に接続されることで、アキシャルギャップ型モータ10の駆動力がトランスミッションを介して車両の駆動輪(図示略)に伝達されるようになっている。
また、車両の減速時に駆動輪側からアキシャルギャップ型モータ10に駆動力が伝達されると、アキシャルギャップ型モータ10は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、例えばハイブリッド車両においては、アキシャルギャップ型モータ10の回転軸が内燃機関(図示略)のクランクシャフトに連結されると、内燃機関の出力がアキシャルギャップ型モータ10に伝達された場合にもアキシャルギャップ型モータ10は発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
ロータ11は、例えば図2および図3に示すように、複数の主永久磁石21a,…,21aが装着された主永久磁石装着層21と、複数の副永久磁石22a,…,22aおよび複数の磁性材部材22b,…,22bが装着された第1副永久磁石装着層22と、複数の補助永久磁石23a,…,23aが装着された第2副永久磁石装着層23と、少なくとも第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23と、主永久磁石装着層21との何れか一方、例えば第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23を回転軸周りに回動させることによって第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23と、主永久磁石装着層21との間の相対的な位相を変更可能な位相変更機構25とを備えて構成され、回転軸方向に沿って同軸に、順次、第1副永久磁石装着層22と、主永久磁石装着層21と、第2副永久磁石装着層23とが積層されるようにして配置されている。
主永久磁石装着層21は、例えば図4(a),(b)に示すように、非磁性材により円板状に形成され、厚さ方向(つまり、回転軸方向)に貫通する複数(例えば、12個等)の磁石装着孔21b,…,21bが周方向に所定間隔をおいて形成されている。そして、各磁石装着孔21bには、例えば略扇型板状の主永久磁石21aが装着されている。
各主永久磁石21aは、厚さ方向(つまり、回転軸方向)に磁化されており、周方向で隣り合う磁石装着孔21b,21bに装着される2つの主永久磁石21a,21aは、互いに磁化方向が異方向となるように設定されている。すなわち、回転軸方向の一方側がN極とされた主永久磁石21aが装着された磁石装着孔21bには、回転軸方向の一方側がS極とされた主永久磁石21aが装着された磁石装着孔21bが周方向で隣接するようになっている。
主永久磁石装着層21を回転軸方向の両側から挟みこむ第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23は、例えば図5(a),(b)に示す回転軸方向の何れか一方側から見た図のように、非磁性材により円板状に形成され、第1副永久磁石装着層22には複数の副永久磁石22a,…,22aおよび複数の磁性材部材22b,…,22bが装着される円環状の第1装着孔22cが形成され、第2副永久磁石装着層23には複数の補助永久磁石23a,…,23aが装着される複数の第2装着孔23b,…,23bが周方向に所定間隔をおいて形成されている。
第1副永久磁石装着層22において、副永久磁石22aと磁性材部材22bとは周方向に交互に配置され、副永久磁石22aは、厚さ方向(つまり、回転軸方向および径方向に直交する方向)に磁化され、周方向で隣り合う副永久磁石22a,22a同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を周方向で対向させている。
また、磁性材部材22bは、例えば回転軸方向の断面形状が主永久磁石21aと略同等とされている。
第2副永久磁石装着層23において、補助永久磁石23aは、例えば回転軸方向の断面形状が主永久磁石21aと略同等とされ、厚さ方向(つまり、回転軸方向に平行な方向)に磁化され、周方向で隣り合う補助永久磁石23a,23a同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定されている。
そして、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23において、第1副永久磁石装着層22で1対の副永久磁石22a,22aにより周方向の両側から挟み込まれる磁性材部材22bは、これらの1対の副永久磁石22a,22aの対向磁極と同極の磁極を回転軸方向における第1副永久磁石装着層22側に有する第2副永久磁石装着層23の補助永久磁石23aと、回転軸方向で対向するように設定されている。
つまり、周方向で隣り合う1対の副永久磁石22a,22aの対向磁極がN極である場合には、これらの1対の副永久磁石22a,22aによって周方向の両側から挟み込まれる磁性材部材22bと、回転軸方向における第1副永久磁石装着層22側がN極とされた補助永久磁石23aとが、回転軸方向で対向するようになっている。
これにより、第1副永久磁石装着層22の1対の副永久磁石22a,22aおよび第2副永久磁石装着層23の補助永久磁石23aと、主永久磁石装着層21の主永久磁石21aとの回転軸周りの相対位置に応じて、アキシャルギャップ型モータ10の状態を、例えば図6(a)に示すように、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと1対の副永久磁石22a,22aとの所謂ハルバッハ配置による磁束レンズ効果により、主永久磁石21aと1対の副永久磁石22a,22aとの各磁束が収束し、各ステータ12,13に鎖交する有効磁束が相対的に増大する強め界磁状態から、例えば図6(b)に示すように、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと1対の副永久磁石22a,22aとの間で磁路短絡が生じ、各ステータ12,13に鎖交する有効磁束が相対的に減少する弱め界磁状態に亘る適宜の状態に設定可能とされている。
しかも、強め界磁状態では、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと補助永久磁石23aとは、互いの磁化方向が同方向となることに対して、弱め界磁状態では、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと補助永久磁石23aとは、互いの磁化方向が異方向となり、主永久磁石21aの磁界が補助永久磁石23aによって弱められるようになっている。
以下に、例えば油圧制御装置(図示略)から供給される非圧縮性流体である作動油(流体)の油圧(流体圧)で第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23と、主永久磁石装着層21との間の相対的な位相を変更する位相変更機構25について説明する。
この位相変更機構25は、例えば図7および図8に示すように、主永久磁石装着層21の回転軸方向両側に主永久磁石装着層21の内周部を回転軸方向に貫通する中空部21cを覆うようにして固定される第1ドライブプレート31および第2ドライブプレート32と、これらの第1および第2ドライブプレート31,32によって回転軸周りに回動可能に支持されて主永久磁石装着層21の中空部21cに設けられるベーンロータ33とを備えて構成され、ベーンロータ33は、例えば第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23に固定されている。
主永久磁石装着層21の外周部には、周方向に所定間隔をおいた位置で回転軸方向に貫通する複数のネジ穴21d,…,21dが形成されている。
第1ドライブプレート31の外周部には、回転軸方向に貫通する複数(例えば、主永久磁石装着層21のネジ穴21dと同数)のボルト挿入穴31d,…,31dが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されており、さらに、ボルト挿入穴31d,…,31dの内周側である第1ドライブプレート31の中心位置には回転軸方向に貫通する嵌合穴31fが形成されている。
第2ドライブプレート32の外周部には、回転軸方向に貫通する複数(例えば、主永久磁石装着層21のネジ穴21dと同数)のボルト挿入穴32d,…,32dが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されており、さらに、ボルト挿入穴32d,…,32dの内周側である第2ドライブプレート32の中心位置には回転軸方向に貫通する嵌合穴32fが形成されている。
例えば図8から図10に示すように、第1ドライブプレート31の回転軸方向の内方側の表面31A上には、外周側のボルト挿入穴31d,…,31dの内周側に、第1ドライブプレート31と同心の円環状をなす通路溝31gが形成されており、また、例えば図8および図9に示すように、この通路溝31gの円周方向の等間隔位置から複数の通路溝31h,…,31hが軸心側に向けて均等長さ延出している。
これら通路溝31h,…,31hは、第1ドライブプレート31の中心および各ボルト挿入穴31d,…,31dを通る四等分の半径線に対し平行をなして円周方向同側に所定量オフセットしている。さらに、第1ドライブプレート31の回転軸方向一側の面には、通路溝31gの円周方向の等間隔位置から複数の通路溝31j,…,31jが、それぞれ半径方向外方に向けて放射状に外周面まで貫通している。なお、通路溝31h,…,31hと通路溝31j,…,31jとは円周方向における位相を異ならせている。
これら第1ドライブプレート31の通路溝31h,…,31hは、後述する主永久磁石装着層21の凹部43まで延在するように設定されている。
例えば図8および図11に示すように、第2ドライブプレート32の回転軸方向の内方側の表面32A上には、外周側のボルト挿入穴32d,…,32dの内側に、第2ドライブプレート32と同心で且つ第1ドライブプレート31の通路溝31gと同径の円環状をなす通路溝32gが形成されており、この通路溝32gの円周方向の等間隔位置から複数の通路溝32j,…,32jが、それぞれ半径方向外方に向けて放射状に外周面まで貫通している。
なお、第1ドライブプレート31の通路溝31j,…,31jと、第2ドライブプレート32の通路溝32j,…,32jとは、円周方向で異なる位相となるように配置されている。
また、例えば図8および図11に示すように、通路溝32gの円周方向の等間隔位置から複数の通路溝32h,…,32hが軸心側に向けて均等長さ延出している。
これら通路溝32h,…,32hは、第2ドライブプレート32の中心および各ボルト挿入穴32d,…,32dを通る四等分の半径線に対し平行をなして円周方向同側に所定量オフセットしている。
ベーンロータ33は、例えば図8から図12に示すように、円筒状のボス部34と、このボス部34の外周面における円周方向の等間隔位置から半径方向外側に延出する複数(例えば、上記したボルト挿入穴31e,32eと同数)の羽根部35,…,35とを有している。
ボス部34は、外周側にあって羽根部35,…,35と同じ回転軸方向の長さを有する挟持ベース部36と、この挟持ベース部36の内周側から回転軸方向両側に突出する円筒状の一対の嵌合部37とを有する段差状をなしている。また、ボス部34の内周側には、その回転軸方向中央部に図7に示す連結用スプライン34bが形成されており、回転軸方向両側に、図12に示すように各羽根部35,…,35の位置の内周側から最も近い羽根部35の基端の回転方向における同じ一側にそれぞれ貫通する通路穴34c,…,34cと、各羽根部35,…,35の位置の内周側から最も近い羽根部35の基端の回転方向における同じ逆側にそれぞれ貫通する通路穴34d,…,34dとが、回転軸方向の位置を異ならせて形成されている。
このベーンロータ33の内周部に、ロータ11の駆動力が伝達される出力軸38が取り付けられることになる。この出力軸38にはボス部34の連結用スプライン34bに結合される連結用スプライン38aと、連結用スプライン38aで結合された状態でボス部34のすべての通路穴34cを連通させる環状の連通溝38bと、同状態ですべての通路穴34dを連通させる環状の連通溝38cと、これら連通溝38b,38cのそれぞれの両外側位置に形成されたシール溝38d,…,38dとを有しており、これらのシール溝38d,…,38dにはベーンロータ33との隙間をシールする図示略のシールリングがそれぞれ配設される。また、この出力軸38には、その内部を通って連通溝38bに対し作動油を給排するための通路穴38eと、連通溝38cに対し作動油を給排するための通路穴38fとが形成されている。
そして、この出力軸38は、各ドライブプレート31,32よりも回転軸方向の外方に突出する両側部分において第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23に固定されている。
各羽根部35,…,35は、例えば図8から図12に示すように、それぞれの外周面上に中心側に向けて凹むシール保持溝35dが回転軸方向の全長に亘って形成されている。これらシール保持溝35d,…,35dには、主永久磁石装着層21の中空部21cとの隙間をシールするスプリングシール40がそれぞれ配置される。各スプリングシール40,…,40は、図7に示すように外側に設けられて中空部21cに摺接するシール40aと、内側に設けられてシール40aを半径方向外方の中空部21c側に押圧するスプリング40bとで構成されている。
図9から図11に示すように、主永久磁石装着層21の内周部は、リング状のベース部41と、このベース部41の内周面における円周方向の等間隔位置から半径方向内側に突出する、羽根部35と同数の突出部42,…,42とを有している。各突出部42,…,42は、それぞれ、回転軸方向視で先細の略二等辺三角形状をなしており、すべての突出部42,…,42において、円周方向に隣り合う突出部42,42同士の各間に上記したベーンロータ33の羽根部35を配置可能な凹部43が形成される。各突出部42,…,42には、それぞれの内端面に、外径側に向けて凹むシール保持溝42aが回転軸方向の全長に亘って形成されている。これらシール保持溝42a,…,42aには、ベーンロータ33のボス部34の外周面との隙間をシールするスプリングシール44がそれぞれ配置される。これらのスプリングシール44,…,44は、図7に示すように内周側に設けられてベーンロータ33のボス部34に摺接するシール44aと、外径側に設けられてシール44aをベーンロータ33側に押圧するシールスプリング44bとで構成されている。
また、図9から図11に示すように各突出部42,…,42の主永久磁石装着層21の回転方向における同側の壁部42Aには、それぞれ、内周側ロータ11の回転軸方向における同じ一側の端縁部に半径方向に沿って延在する切欠部42bが形成されている。さらに、各突出部42,…,42の回転方向における逆側の壁部42Bには、それぞれ、主永久磁石装着層21の回転軸方向における上記とは逆側の端縁部に半径方向に沿って延在する切欠部42cが形成されている。
以上によって、主永久磁石装着層21の凹部43,…,43それぞれに一枚ずつベーンロータ33の羽根部35が配置される。また、ベーンロータ33にスプライン結合される出力軸38は、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23と一体回転可能となり、具体的には一体に固定される。
ここで、弱め界磁状態のとき、図9に示すように、すべての羽根部35,…,35がそれぞれ対応する凹部43内で回転方向における同じ上記逆側に隣り合う突出部42に当接することになり、当接する突出部42との間に第2圧力室52を形成するとともに、それぞれが回転方向における同じ一側に隣り合う突出部42との間に第2圧力室52よりも広い第1圧力室51を形成することになる(言い換えれば、凹部43,…,43に収容される羽根部35,…,35で第1圧力室51,…,51および第2圧力室52,…,52が形成される)。そして、各第1圧力室51,…,51にベーンロータ33の各通路穴34c,…,34cが一対一で開口するように設けられ、各第2圧力室52,…,52にベーンロータ33の各通路穴34d,…,34dが一対一で開口するように設けられている。
このとき、主永久磁石装着層21は相対的にベーンロータ33の通路穴34d,…,34d側に最大限回動することになるが、切欠部42c,…,42cがあることで通路穴34d,…,34dは閉塞されることがなく、さらに、第1ドライブプレート31の通路溝31h,…,31hも閉塞されることがない。この結果、通路穴34d,…,34dおよび通路溝31h,…,31hは常時第2圧力室52,…,52に開口する。つまり、切欠部42c,…,42cは、通路溝31h,…,31hを常時第1圧力室51,…,51に開口可能とする。
逆に、強め界磁状態のとき、図10および図11に示すようにすべての羽根部35,…,35がそれぞれ対応する凹部43内で回転方向における同じ一側に隣り合う突出部42に当接することになり、当接する突出部42との間に第1圧力室51を形成するとともに、それぞれが回転方向における同じ逆側に隣り合う突出部47との間に第1圧力室51よりも広い第2圧力室52を形成することになる。このとき、主永久磁石装着層21は相対的にベーンロータ33の通路穴34c,…,34c側に最大限回動することになるが、切欠部42b,…,42bがあることで通路穴34c,…,34cは閉塞されることはない。その結果、通路穴34c,…,34cは常時第1圧力室51,…,51に開口する。
ここで、作動油は非圧縮性であることから、上記のような強め界磁状態および弱め界磁状態の両限界端への位相の変更は勿論、これら両限界端の間の中間位置であっても、図示略の油圧制御装置が、例えば、図示略の開閉弁の遮断ですべての第1圧力室51,…,51および第2圧力室52,…,52からの作動油の給排を停止させることで、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23とはその時点での位相関係を維持することになり、任意の界磁状態で位相変更を停止させることができる。
上記した強め界磁状態から弱め界磁状態までのいずれの状態にあっても、第1ドライブプレート31に形成された通路溝31h,…,31hおよび第2ドライブプレート32に形成された通路溝32h,…,32hが第2圧力室52,…,52に連通しているため、遠心力で作動油が通路溝31h,…,31hおよび32h,…,32hから通路溝31gおよび32gに流れ、一部が通路溝31gおよび32g内で円周方向に適宜移動して、通路溝31j,…,31jおよび32j,…,32jから外部に排出されることになる。
以上により、上記したベーンロータ33は、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23に対して一体に固定されて一体回転可能となり、主永久磁石装着層21の内部に配置されることになる。しかも、ベーンロータ33は、主永久磁石装着層21の回転軸方向の両端面を覆うように主永久磁石装着層21に固定された第1および第2ドライブプレート31,32により回転可能に支持され、出力軸38にも一体に設けられている。また、主永久磁石装着層21の凹部43がベーンロータ33とで第1圧力室51および第2圧力室52を画成する。さらに、これら第1圧力室51および第2圧力室52への作動油の給排つまり作動油圧の導入制御で、主永久磁石装着層21に対するベーンロータ33の相対的な位相を変更し、その結果、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23との間の相対的な位相を変更することになる。ここで、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23との間の相対的な位相は、少なくとも電気角の180°だけ進角側または遅角側に変化可能となり、アキシャルギャップ型モータ10の状態は、弱め界磁状態と、強め界磁状態との間の適宜の状態に設定可能となる。
なお、各ステータ12,13は、例えば略円環板状のヨーク部61と、ロータ11に対向するヨーク部61の対向面上で周方向に所定間隔をおいた位置から回転軸方向に沿ってロータ11に向かい突出すると共に径方向に伸びる複数のティース62,…,62と、適宜のティース62,62間に装着される固定子巻線(図示略)とを備えて構成されている。
各ステータ12,13は、例えば主極が6個(例えば、U,V,W,U,V,W)とされた6N型であって、例えば第1ステータ12の各U,V,W極に対して、第2ステータ13の各U,V,W極が回転軸方向で対向するように設定されている。
例えば回転軸方向で対向する第1および第2ステータ12,13に対し、U,V,W極およびU,V,W極の一方に対応する第1ステータ12の3個のティース62,62,62と、U,V,W極およびU,V,W極の他方に対応する第2ステータ13の3個のティース62,62,62とが、回転軸方向で対向するように設定され、回転軸方向で対向する第1ステータ12のティース62と、第2ステータ13のティース62とに対する通電状態が電気角で反転状態となるように設定されている。
この実施形態において、アキシャルギャップ型モータ10の主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23との相対位相が位相変更機構25によって変更される際の相対トルク(実施例)は、例えば図13および図14(a),(b)に示すように、主永久磁石装着層21に対して、ハルバッハ配置の1対の副永久磁石装着層22A,23Aが設けられた場合での相対トルク(比較例1)と、主永久磁石装着層21に対して、アキシャル配置の1対の副永久磁石装着層22B,23Bが設けられた場合での相対トルク(比較例2)とが、いわば合成されて得られるトルクに相当し、各比較例1,2での相対トルクに比べて、相対位相に応じた変化の絶対値が相対的に小さな値となっている。
つまり、例えば図14(a)に示すように、ハルバッハ配置の比較例1では、主永久磁石装着層21を回転軸方向の両側から挟み込む1対の副永久磁石装着層22A,23Aは、回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された複数の副磁石71,…,71を備え、各副永久磁石装着層22A,23Aにおいて周方向で隣り合う副磁石71,71同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を周方向で対向させている。また、副永久磁石装着層22Aの副磁石71と、副永久磁石装着層23Aの副磁石71とは、回転軸方向で対向配置され、互いの磁化方向が異方向となるように設定されている。
このハルバッハ配置の比較例1では、主永久磁石装着層21と、1対の副永久磁石装着層22A,23Aとは、主永久磁石21aと各副磁石71との吸引力に起因して相対的に位相安定領域が広い弱め界磁状態の位相位置から、主永久磁石21aと各副磁石71との磁力に反して相対回転することで、主永久磁石21aと各副磁石71との反発力に起因して相対的に位相安定領域が狭くなる強め界磁状態の位相位置へと移行し、さらに、この強め界磁状態の位相位置から、主永久磁石21aと各副磁石71との磁力に応じて相対回転することで、弱め界磁状態の位相位置へと移行することになる。
また、例えば図14(b)に示すように、アキシャル配置の比較例2では、主永久磁石装着層21を回転軸方向の両側から挟み込む1対の副永久磁石装着層22B,23Bは、回転軸方向に磁化された複数の副磁石72,…,72を備え、各副永久磁石装着層22B,23Bにおいて周方向で隣り合う副磁石72,72同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を周方向で対向させている。また、副永久磁石装着層22Bの副磁石72と、副永久磁石装着層23Bの副磁石72とは、回転軸方向で対向配置され、互いの磁化方向が同方向となるように設定されている。
このアキシャル配置の比較例2では、主永久磁石装着層21と、1対の副永久磁石装着層22B,23Bとは、主永久磁石21aと各副磁石72との磁化方向が異方向となる弱め界磁状態の位相位置から、主永久磁石21aと各副磁石72との磁力に応じて相対回転することで、主永久磁石21aと各副磁石72との磁化方向が同方向となる強め界磁状態の位相位置へと移行し、さらに、この強め界磁状態の位相位置から、主永久磁石21aと各副磁石72との磁力に反して相対回転することで、弱め界磁状態の位相位置へと移行することになる。
そして、この実施形態でのアキシャルギャップ型モータ10は、主永久磁石装着層21に対して、例えばハルバッハ配置の比較例1での副永久磁石装着層22Aが第1副永久磁石装着層22として採用され、例えばアキシャル配置の比較例2での副永久磁石装着層23Bが第2副永久磁石装着層23として採用された状態に相当する。
このため、このアキシャルギャップ型モータ10において、例えば弱め界磁状態の位相位置から強め界磁状態の位相位置へと移行する際に、主永久磁石装着層21と第1副永久磁石装着層22との各永久磁石21a,22aの所謂ハルバッハ配置に起因して反力方向(つまり負の値)の相対トルクが発生する場合であっても、この相対トルクを低減するようにして、主永久磁石装着層21と第2副永久磁石装着層23との各永久磁石21a,23a同士の磁化方向が同方向となるアキシャル配置に起因して移行方向(つまり正の値)の相対トルクが発生する。一方、例えば強め界磁状態の位相位置から弱め界磁状態の位相位置へと移行する際に、主永久磁石装着層21と第1副永久磁石装着層22との各永久磁石21a,22aの所謂ハルバッハ配置に起因して移行方向(つまり正の値)の相対トルクが発生する場合であっても、この相対トルクを低減するようにして、主永久磁石装着層21と第2副永久磁石装着層23との各永久磁石21a,23a同士の磁化方向が異方向となるアキシャル配置に起因して反力方向(つまり負の値)の相対トルクが発生する。
上述したように、本実施の形態によるアキシャルギャップ型モータ10によれば、位相変更機構25によって主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22との間の相対的な位相を変更することにより、アキシャルギャップ型モータ10の状態を、所謂主永久磁石21aおよび副永久磁石22aのハルバッハ配置による磁束レンズ効果により磁束が収束する強め界磁状態から各永久磁石21a,22aによる磁路短絡が発生する弱め界磁状態に亘る適宜の界磁状態に設定することができ、各永久磁石21a,22aによる界磁磁束が各ステータ12,13の固定子巻線を鎖交する鎖交磁束量を増大あるいは低減させることによって誘起電圧定数を可変とすることができる。これにより、アキシャルギャップ型モータ10の運転可能な回転数範囲およびトルク範囲を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することができる。
しかも、主永久磁石21aと同様に回転軸方向に磁化された補助永久磁石23aを備える第2副永久磁石装着層23と、主永久磁石装着層21との相対的な位相を、位相変更機構25によって変更可能としたことにより、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23との間の相対的な位相を変更する際に要するトルクを低減することができ、位相変更機構25によるエネルギー損失の増大を抑制することができる。つまり、主永久磁石装着層21と第2副永久磁石装着層23との間の相対トルクの符号が、主永久磁石装着層21と第1副永久磁石装着層22との間の相対トルクの符号に対して、反転するように設定されることで、位相変更機構25による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
なお、上述した実施の形態において、位相変更機構25は、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23とのいずれか一方に第1圧力室51,…,51および第2圧力室52,…,52が設けられ、いずれか他方にベーンロータ33が一体に設けられてもよい。
なお、上述した実施の形態において、位相変更機構25は、主永久磁石装着層21の中空部21cとベーンロータ33とにより形成される各圧力室51,52に作用する作動油圧を制御することで、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23との間の相対的な位相を所望の位相に変更するとしたが、これに限定されず、遊星歯車機構により、第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23と、主永久磁石装着層21との間の相対的な位相を所望の位相に変更してもよい。
なお、上述した実施の形態において、第1副永久磁石装着層22は複数の磁性材部材22b,…,22bを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図15に示す上述した実施形態の第1変形例に係る第1副永久磁石装着層22のように、複数の磁性材部材22b,…,22bは省略され、各副永久磁石22aは、第1副永久磁石装着層22の非磁性材によって固定されてもよい。
なお、上述した実施の形態において、第1副永久磁石装着層22は複数の副永久磁石22a,…,22aおよび複数の磁性材部材22b,…,22bを備え、第2副永久磁石装着層23は複数の補助永久磁石23a,…,23aを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図16から図19に示す上述した実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータ10のように、ロータ11は、主永久磁石装着層21と、第1副永久磁石装着層82と、第1副永久磁石装着層82とを備えて構成され、第1副永久磁石装着層82は複数の副永久磁石82a,…,82aおよび複数の磁性材部材82b,…,82bおよび複数の対向永久磁石82d,…,82dを備え、第2副永久磁石装着層83は複数の副永久磁石83a,…,83aおよび複数の磁性材部材83b,…,83bおよび複数の対向永久磁石83d,…,83dを備えて構成されてもよい。
この第2変形例において、主永久磁石装着層21を回転軸方向の両側から挟みこむ第1副永久磁石装着層82および第2副永久磁石装着層83は、例えば図18(a),(b)に示す回転軸方向の内方から外方に向かい見た図のように、非磁性材により円板状に形成され、第1副永久磁石装着層82には複数の副永久磁石82a,…,82aおよび複数の磁性材部材82b,…,82bが装着される円環状の第1装着孔82cが形成され、第2副永久磁石装着層83には複数の副永久磁石83a,…,83aおよび複数の磁性材部材83b,…,83bが装着される円環状の第2装着孔83cが形成されている。
第1副永久磁石装着層82において、副永久磁石82aと磁性材部材82bとは周方向に交互に配置され、副永久磁石82aは、厚さ方向(つまり、回転軸方向および径方向に直交する方向)に磁化され、周方向で隣り合う副永久磁石82a,82a同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を周方向で対向させている。
また、磁性材部材82bは、例えば回転軸方向の断面形状が主永久磁石21aと略同等とされ、回転軸方向の内方側(つまり、主永久磁石装着層21側)の表面上には、主永久磁石21aよりも各ステータ12、13に対する対向面積が小さく、かつ、回転軸方向に磁化された対向永久磁石82dが装着される凹部82eが形成されている。
周方向で隣り合う対向永久磁石82d,82d同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、1対の副永久磁石82a,82aにより周方向の両側から挟み込まれる磁性材部材82bに装着される対向永久磁石82dは、これらの1対の副永久磁石82a,82aの対向磁極と同極の磁極を回転軸方向の外方側に有すると共に、対向磁極と異極の磁極を回転軸方向の内方側(つまり、主永久磁石装着層21側)に有するように設定されている。
同様に、第2副永久磁石装着層83において、副永久磁石83aと磁性材部材83bとは周方向に交互に配置され、副永久磁石83aは、厚さ方向(つまり、回転軸方向および径方向に直交する方向)に磁化され、周方向で隣り合う副永久磁石83a,83a同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を周方向で対向させている。
また、磁性材部材83bは、例えば回転軸方向の断面形状が主永久磁石21aと略同等とされ、回転軸方向の内方側(つまり、主永久磁石装着層21側)の表面上には、主永久磁石21aよりも各ステータ12、13に対する対向面積が小さく、かつ、回転軸方向に磁化された対向永久磁石83dが装着される凹部83eが形成されている。
周方向で隣り合う対向永久磁石83d,83d同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、1対の副永久磁石83a,83aにより周方向の両側から挟み込まれる磁性材部材82bに装着される対向永久磁石83dは、これらの1対の副永久磁石83a,83aの対向磁極と同極の磁極を回転軸方向の外方側に有すると共に、対向磁極と異極の磁極を回転軸方向の内方側(つまり、主永久磁石装着層21側)に有するように設定されている。
そして、主永久磁石装着層21を介して回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82および第2副永久磁石装着層83において、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82の副永久磁石82aと第2副永久磁石装着層83の副永久磁石83aとは、互いの磁化方向が異方向となるように設定され、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82の対向永久磁石82dと第2副永久磁石装着層83の対向永久磁石83dとは、互いの磁化方向が同方向となるように設定されている。
これにより、第1副永久磁石装着層82の1対の副永久磁石82a,82aおよび第2副永久磁石装着層83の1対の副永久磁石83a,83aと、主永久磁石装着層21の主永久磁石21aとの回転軸周りの相対位置に応じて、アキシャルギャップ型モータ10の状態を、例えば図19(a)に示すように、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと1対の副永久磁石82a,82aとの所謂ハルバッハ配置および回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと1対の副永久磁石83a,83aとの所謂ハルバッハ配置による磁束レンズ効果により、主永久磁石21aと1対の副永久磁石82a,82aと1対の副永久磁石83a,83aとの各磁束が収束し、各ステータ12,13に鎖交する有効磁束が相対的に増大する強め界磁状態から、例えば図19(b)に示すように、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと1対の副永久磁石82a,82aとの間、および、主永久磁石21aと1対の副永久磁石83a,83aとの間で磁路短絡が生じ、各ステータ12,13に鎖交する有効磁束が相対的に減少する弱め界磁状態に亘る適宜の状態に設定可能とされている。
しかも、強め界磁状態では、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと、各対向永久磁石82d,83dとは、互いの磁化方向が同方向となることに対して、弱め界磁状態では、回転軸方向で対向配置される主永久磁石21aと、各対向永久磁石82d,83dとは、互いの磁化方向が異方向となり、主永久磁石21aの磁界が各対向永久磁石82d,83dによって弱められるようになっている。
この第2変形例によるアキシャルギャップ型モータ10において、例えば弱め界磁状態の位相位置から強め界磁状態の位相位置へと移行する際に、主永久磁石装着層21と第1および第2副永久磁石装着層82,83との各永久磁石21a,82a,83aの所謂ハルバッハ配置に起因して反力方向(つまり負の値)の相対トルクが発生する場合であっても、この相対トルクを低減するようにして、主永久磁石装着層21と第1および第2副永久磁石装着層82,83との各永久磁石21a,82d同士および各永久磁石21a,83d同士の磁化方向が同方向となることに起因して移行方向(つまり正の値)の相対トルクが発生する。一方、例えば強め界磁状態の位相位置から弱め界磁状態の位相位置へと移行する際に、主永久磁石装着層21と第1および第2副永久磁石装着層82,83との各永久磁石21a,82a,83aの所謂ハルバッハ配置に起因して移行方向(つまり正の値)の相対トルクが発生する場合であっても、この相対トルクを低減するようにして、主永久磁石装着層21と第1および第2副永久磁石装着層82,83との各永久磁石21a,82d同士および各永久磁石21a,83d同士の磁化方向が異方向となるアキシャル配置に起因して反力方向(つまり負の値)の相対トルクが発生する。
つまり、各永久磁石21a,82a,83aの所謂ハルバッハ配置に起因して相対的に不安定位相となる強め界磁状態において、主永久磁石21aと各対向永久磁石82d,83dとの磁化方向が一致し、各永久磁石21a,82a,83aの所謂ハルバッハ配置に起因して相対的に安定位相となる弱め界磁状態において、主永久磁石21aと各対向永久磁石82d,83dとの磁化方向が反転するように設定することで、位相変更機構25による位相変更時に要するトルクを低減することができる。
なお、上述した第2変形例においては、第1副永久磁石装着層82または第2副永久磁石装着層83の何れか一方を省略してもよい。
なお、上述した第2変形例において、第1および第2副永久磁石装着層82,83は複数の磁性材部材82b,…,82bおよび磁性材部材83b,…,83bを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図20に示す上述した実施形態の第3変形例に係る第1および第2副永久磁石装着層82,83のように、複数の磁性材部材82b,…,82bおよび磁性材部材83b,…,83bは省略され、各副永久磁石82a,83aおよび各対向永久磁石82d,83dは、各副永久磁石装着層82,83の非磁性材によって固定されてもよい。
なお、上述した実施の形態において、第1副永久磁石装着層22は複数の副永久磁石22a,…,22aおよび複数の磁性材部材22b,…,22bを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図21から図23(a),(b)に示す上述した実施形態の第4変形例に係るアキシャルギャップ型モータ10のように、第1副永久磁石装着層22は、複数の副永久磁石22a,…,22aの代わりに、複数対の径方向に磁化された内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eを備えてもよい。
この第4変形例に係る第1副永久磁石装着層22は、例えば図23(a)に示す回転軸方向の何れか一方側から見た図のように、非磁性材により円板状に形成され、複数の第1装着孔22f,…,22fが周方向に所定間隔をおいて形成されている。そして、各第1装着孔22fには、磁性材部材22bと、この磁性材部材22bを径方向の両側から挟み込む1対の内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eとが装着されている、
1対の内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22e同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を径方向で対向させている。そして、周方向で隣り合う内周側副永久磁石22d,22d同士、および、周方向で隣り合う外周側副永久磁石22e,22e同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定されている。
そして、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層22および第2副永久磁石装着層23において、第1副永久磁石装着層22で1対の内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eにより径方向の両側から挟み込まれる磁性材部材22bは、これらの1対の内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eの対向磁極と同極の磁極を回転軸方向における第1副永久磁石装着層22側に有する第2副永久磁石装着層23の補助永久磁石23aと、回転軸方向で対向するように設定されている。
つまり、径方向で対向する1対の内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eの対向磁極がN極である場合には、これらの1対の内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eによって径方向の両側から挟み込まれる磁性材部材22bと、回転軸方向における第1副永久磁石装着層22側がN極とされた補助永久磁石23aとが、回転軸方向で対向するようになっている。
なお、上述した第4変形例に係るアキシャルギャップ型モータ10において、第1副永久磁石装着層22は複数の磁性材部材22b,…,22bを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図24に示す上述した実施形態の第5変形例に係る第1副永久磁石装着層22のように、複数の磁性材部材22b,…,22bは省略され、各内周側副永久磁石22dおよび外周側副永久磁石22eは、第1副永久磁石装着層22の非磁性材によって固定されてもよい。
なお、上述した実施形態の第2変形例において、第1副永久磁石装着層82は複数の副永久磁石82a,…,82aを備え、第2副永久磁石装着層83は複数の副永久磁石83a,…,83aを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図25から図27(a),(b)に示す上述した実施形態の第6変形例に係るアキシャルギャップ型モータ10のように、第1副永久磁石装着層82は、複数の副永久磁石82a,…,82aの代わりに、複数対の径方向に磁化された内周側副永久磁石82fおよび外周側副永久磁石82gを備え、第2副永久磁石装着層83は、複数の副永久磁石83a,…,83aの代わりに、複数対の径方向に磁化された内周側副永久磁石83fおよび外周側副永久磁石83gを備えてもよい。
この第6変形例に係る第1副永久磁石装着層82は、例えば図27(a)に示す回転軸方向の内方から外方に向かい見た図のように、非磁性材により円板状に形成され、複数の第1装着孔82h,…,82hが周方向に所定間隔をおいて形成されている。そして、各第1装着孔82hには、磁性材部材82bと、この磁性材部材82bを径方向の両側から挟み込む1対の内周側副永久磁石82fおよび外周側副永久磁石82gとが装着されている。また、第2副永久磁石装着層83は、例えば図27(b)に示す回転軸方向の内方から外方に向かい見た図のように、非磁性材により円板状に形成され、複数の第2装着孔83h,…,83hが周方向に所定間隔をおいて形成されている。そして、各第2装着孔83hには、磁性材部材83bと、この磁性材部材83bを径方向の両側から挟み込む1対の内周側副永久磁石83fおよび外周側副永久磁石83gとが装着されている。
第1副永久磁石装着層82において、1対の内周側副永久磁石82fおよび外周側副永久磁石82g同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を径方向で対向させている。そして、周方向で隣り合う内周側副永久磁石82f,82f同士、および、周方向で隣り合う外周側副永久磁石82g,82g同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定されている。
そして、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82において、第1副永久磁石装着層82で1対の内周側副永久磁石82fおよび外周側副永久磁石82gにより径方向の両側から挟み込まれる磁性材部材82bは、これらの1対の内周側副永久磁石82fおよび外周側副永久磁石82gの対向磁極と同極の磁極を回転軸方向の外方側に有すると共に、対向磁極と異極の磁極を回転軸方向の内方側(つまり、主永久磁石装着層21側)に有するように設定されている。
同様にして、第2副永久磁石装着層83において、1対の内周側副永久磁石83fおよび外周側副永久磁石83g同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定され、互いの同極を径方向で対向させている。そして、周方向で隣り合う内周側副永久磁石83f,83f同士、および、周方向で隣り合う外周側副永久磁石83g,83g同士は、互いに磁化方向が異方向となるように設定されている。
そして、回転軸方向で対向する第2副永久磁石装着層83において、第2副永久磁石装着層83で1対の内周側副永久磁石83fおよび外周側副永久磁石83gにより径方向の両側から挟み込まれる磁性材部材83bは、これらの1対の内周側副永久磁石83fおよび外周側副永久磁石83gの対向磁極と同極の磁極を回転軸方向の外方側に有すると共に、対向磁極と異極の磁極を回転軸方向の内方側(つまり、主永久磁石装着層21側)に有するように設定されている。
そして、主永久磁石装着層21を介して回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82および第2副永久磁石装着層83において、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82の内周側副永久磁石82fと第2副永久磁石装着層83の内周側副永久磁石83fとは、互いの磁化方向が異方向となるように設定され、回転軸方向で対向する第1副永久磁石装着層82の外周側副永久磁石82gと第2副永久磁石装着層83の外周側副永久磁石83gとは、互いの磁化方向が異方向となるように設定されている。
なお、この第6変形例において、第1および第2副永久磁石装着層82,83は複数の磁性材部材82b,…,82bおよび磁性材部材83b,…,83bを備えるとしたが、これに限定されず、例えば図28に示す上述した実施形態の第7変形例に係る第1および第2副永久磁石装着層82,83のように、複数の磁性材部材82b,…,82bおよび磁性材部材83b,…,83bは省略され、各副永久磁石82f,82gおよび83f,83gは、各副永久磁石装着層82,83の非磁性材によって固定されてもよい。
本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの要部斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 図4(a)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの弱め界磁状態でのロータの主永久磁石装着層を回転軸方向から見た平面図であり、図4(b)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの強め界磁状態でのロータの主永久磁石装着層を回転軸方向から見た平面図である。 図5(a)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第1副永久磁石装着層を回転軸方向から見た平面図であり、図5(b)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第2副永久磁石装着層を回転軸方向から見た平面図である。 図6(a)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの強め界磁状態での主永久磁石と副永久磁石および補助永久磁石との配置状態を径方向から見た図であり、図6(b)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの弱め界磁状態での主永久磁石と副永久磁石および補助永久磁石との配置状態を径方向から見た図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータを示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの位相変更機構を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの主永久磁石装着層および位相変更機構の弱め界磁状態を示す、手前の第1ドライブプレートを略し手前の第1ドライブプレートの通路溝を二点鎖線で示した正面図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの主永久磁石装着層および位相変更機構の強め界磁状態を示す、手前の第1ドライブプレートを略し手前の第1ドライブプレートの通路溝を二点鎖線で示した正面図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの主永久磁石装着層および位相変更機構の強め界磁状態を示す、手前の第1ドライブプレートを略し奥の第2ドライブプレートの通路溝を二点鎖線で示した正面図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの主永久磁石装着層および位相変更機構の弱め界磁状態を示す、手前の第1ドライブプレートを略し手前の第1ドライブプレートの通路溝を二点鎖線で示した部分斜視図である。 本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータにおいて、主永久磁石装着層と、第1副永久磁石装着層および第2副永久磁石装着層との間の相対位相に応じた相対トルクの変化の一例を示すグラフ図である。 図14(a)は本発明の一実施形態のアキシャルギャップ型モータの比較例1に係る強め界磁状態および弱め界磁状態での主永久磁石と副磁石との配置状態を径方向から見た図であり、図14(b)は本発明の一実施形態に係るアキシャルギャップ型モータの比較例2に係る強め界磁状態および弱め界磁状態での主永久磁石と副磁石との配置状態を径方向から見た図である。 本発明の実施形態の第1変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 本発明の実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部斜視図である。 本発明の実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 図18(a)は本発明の実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第1副永久磁石装着層を回転軸方向の内方側から見た平面図であり、図18(b)は本発明の実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第2副永久磁石装着層を回転軸方向の内方側から見た平面図である。 図19(a)は本発明の実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータの強め界磁状態での主永久磁石と副永久磁石および対向永久磁石との配置状態を径方向から見た図であり、図19(b)は本発明の実施形態の第2変形例に係るアキシャルギャップ型モータの弱め界磁状態での主永久磁石と副永久磁石および対向永久磁石との配置状態を径方向から見た図である。 本発明の実施形態の第3変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 本発明の実施形態の第4変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部斜視図である。 本発明の実施形態の第4変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 図23(a)は本発明の実施形態の第4変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第1副永久磁石装着層を回転軸方向の内方側から見た平面図であり、図23(b)は本発明の実施形態の第4変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第2副永久磁石装着層を回転軸方向の内方側から見た平面図である。 本発明の実施形態の第5変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 本発明の実施形態の第6変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部斜視図である。 本発明の実施形態の第6変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。 図27(a)は本発明の実施形態の第6変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第1副永久磁石装着層を回転軸方向の内方側から見た平面図であり、図27(b)は本発明の実施形態の第6変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの第2副永久磁石装着層を回転軸方向の内方側から見た平面図である。 本発明の実施形態の第7変形例に係るアキシャルギャップ型モータのロータの要部分解斜視図である。
符号の説明
10 アキシャルギャップ型モータ
11 ロータ
12 第1ステータ
13 第2ステータ
21 主永久磁石装着層
21a 主永久磁石
22 第1副永久磁石装着層
22a 副永久磁石
22d 内周側副永久磁石(副永久磁石)
22e 外周側副永久磁石(副永久磁石)
23 第2副永久磁石装着層
23a 補助永久磁石
25 位相変更機構
82 第1副永久磁石装着層
82a 副永久磁石
82d 対向永久磁石
83 第2副永久磁石装着層
83a 副永久磁石
83d 対向永久磁石
83f 内周側副永久磁石(副永久磁石)
83g 外周側副永久磁石(副永久磁石)

Claims (3)

  1. ロータと、該ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置された1対のステータとを備えるアキシャルギャップ型モータであって、
    前記ロータは、磁化方向が前記回転軸方向と平行になるようにして周方向に沿って配置された複数の主永久磁石と、該主永久磁石の周方向両端部近傍において前記主永久磁石の配置位置から前記回転軸方向の一方側にずれた位置に配置されると共に、前記回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石と、前記主永久磁石の前記回転軸方向の他方側に配置されると共に、前記回転軸方向に磁化された補助永久磁石とを備え、
    前記主永久磁石と、前記副永久磁石および前記補助永久磁石との間の相対的な位相を変更可能な位相変更手段を備えることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  2. ロータと、該ロータを回転軸方向の両側から挟み込むようにして対向配置された1対のステータとを備えるアキシャルギャップ型モータであって、
    前記ロータは、磁化方向が前記回転軸方向と平行になるようにして周方向に沿って配置された複数の主永久磁石と、該主永久磁石の周方向両端部近傍において前記主永久磁石の配置位置から前記回転軸方向の一方側にずれた位置に配置されると共に、前記回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石と、前記主永久磁石の前記回転軸方向の一方側に配置されると共に、前記主永久磁石よりも前記ステータに対する対向面積が小さく、かつ、前記回転軸方向に磁化された対向永久磁石とを備え、
    前記主永久磁石と、前記副永久磁石および前記対向永久磁石との間の相対的な位相を変更可能な位相変更手段を備えることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  3. 前記ロータは、該主永久磁石の周方向両端部近傍において前記主永久磁石の配置位置から前記回転軸方向の他方側にずれた位置に配置されると共に、前記回転軸方向および径方向に直交する方向に磁化された副永久磁石と、前記主永久磁石の前記回転軸方向の他方側に配置されると共に、前記主永久磁石よりも前記ステータに対する対向面積が小さく、かつ、前記回転軸方向に磁化された対向永久磁石とを備えることを特徴とする請求項2に記載のアキシャルギャップ型モータ。
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