JP4545702B2 - 電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機に関する。
従来、例えば電動機の回転軸線の周囲に同心円状に設けた第1および第2回転子を備え、電動機の回転速度に応じて、あるいは、固定子に発生する回転磁界の速度に応じて第1および第2回転子の周方向の相対位置つまり位相差を制御する電動機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この電動機では、例えば電動機の回転速度に応じて第1および第2回転子の位相差を制御する場合には、遠心力の作用により径方向に沿って変位する部材を介して第1および第2回転子の周方向の相対位置を変更するようになっている。また、例えば固定子に発生する回転磁界の速度に応じて第1および第2回転子の位相差を制御する場合には、各回転子が慣性により回転速度を維持する状態で固定子巻線に制御電流を通電して回転磁界速度を変更することによって、第1および第2回転子の周方向の相対位置を変更するようになっている。
特開2002−204541号公報
ところで、上記従来技術の一例に係る電動機において、例えば電動機の回転速度に応じて第1および第2回転子の位相差を制御する場合には、電動機の作動状態つまり回転速度に応じた遠心力が作用する状態でのみ第1および第2回転子の位相差を制御可能であり、電動機の停止状態を含む適宜のタイミングで位相差を制御することができないという問題が生じる。また、この電動機を駆動源として車両に搭載した場合等のように、この電動機に外部からの振動が作用し易い状態においては、遠心力の作用のみによって第1および第2回転子の位相差を適切に制御することが困難であるという問題が生じる。しかも、この場合には、モータに対する電源での電源電圧の変動に拘わらずに位相差が制御されることから、例えば電源電圧と電動機の逆起電圧との大小関係が逆転してしまうという不具合が生じる虞がある。
また、例えば固定子に発生する回転磁界の速度に応じて第1および第2回転子の位相差を制御する場合には、回転磁界速度が変更されることから、電動機の制御処理が複雑化してしまうという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、電動機が複雑化することを抑制しつつ、容易かつ適切に誘起電圧定数を可変とすることで、運転可能な回転数範囲およびトルク範囲を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することが可能な電動機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、周方向に沿って配置された内周側永久磁石(例えば実施形態における内周側永久磁石11a)を具備する内周側回転子(例えば実施形態における内周側回転子11)および周方向に沿って配置された外周側永久磁石(例えば実施形態における外周側永久磁石12a)を具備する外周側回転子(例えば実施形態における外周側回転子12)の互いの回転軸線が同軸に配置され、少なくとも前記内周側回転子および前記外周側回転子のいずれか一方を前記回転軸線周りに回動させることによって前記内周側回転子と前記外周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な回動手段(例えば実施形態における回動機構14)を備える電動機(例えば実施形態における電動機10)であって、前記回動手段は、前記内周側回転子の一部を構成するハウジング(例えば実施形態におけるハウジング33)と、前記外周側回転子に一体に設けられるとともに前記ハウジングとで圧力室(例えば実施形態における第1圧力室56、第2圧力室57)を形成し該圧力室へ導入される作動流体圧で前記内周側回転子に対する相対的な位相を変更するベーンロータ(例えば実施形態におけるベーンロータ32)とを有しており、前記外周側回転子の駆動力を出力軸(例えば実施形態における出力軸16)に伝達する端板(例えば実施形態におけるドライブプレート31)が前記外周側回転子および前記ベーンロータの軸線方向両端側に固定されることで包囲されるこれら外周側回転子、ベーンロータおよび両端板の間の空間(例えば実施形態における空間58)に、前記内周側回転子が周方向に回動可能に配置されるとともに、前記端板と前記外周側回転子の端面とがシム(例えば実施形態におけるシム25)を介して接合されており、前記端板には、前記外周側回転子と前記内周側回転子との間のギャップ(例えば実施形態におけるギャップ60)の側方に、前記圧力室から前記端板と前記内周側回転子との隙間を通過した作動油を排出する貫通穴(例えば実施形態における貫通穴31f)が形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記外周側回転子と前記端板とは前記シムを介した状態で所定間隔毎のボルト締結部(例えば実施形態におけるボルト締結部63)で連結されており、前記シムには、前記ボルト締結部よりも軸心側に屈曲部(例えば実施形態におけるビード27)が形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記貫通穴は、隣り合う前記ボルト締結部の間に形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、内周側回転子および外周側回転子には周方向に沿って永久磁石が配置されることにより、例えば外周側回転子の永久磁石による界磁磁束が固定子巻線を鎖交する鎖交磁束量を、内周側回転子の永久磁石による界磁磁束によって効率よく増大あるいは低減させることができる。そして、界磁強め状態では、電動機のトルク定数(つまり、トルク/相電流)を相対的に高い値に設定することができ、電動機運転時の電流損失を低減すること無しに、または、固定子巻線への通電を制御するインバータの出力電流の最大値を変更すること無しに、電動機が出力する最大トルク値を増大させることができる。
しかも、回動手段は、内周側回転子の一部を構成するハウジングと、外周側回転子に一体に設けられるとともにハウジングとで圧力室を形成しこの圧力室へ導入される作動流体圧でハウジングに対する相対的な位相を変更するベーンロータとを有する、簡素なベーンアクチュエータを用いるため、電動機が複雑化することを確実に抑制しつつ、容易かつ適切に、しかも所望のタイミングで誘起電圧定数を可変とすることができる。
加えて、外周側回転子の駆動力を出力軸に伝達する端板が外周側回転子およびベーンロータの軸線方向両端側に固定されることで包囲されるこれら外周側回転子、ベーンロータおよび両端板の間の空間に、内周側回転子が周方向に回動可能に配置されているため、作動流体の圧力を、内周側回転子の一部を構成するハウジングとベーンロータとの間の相対的な位相、つまり内周側回転子と外周側回転子との間の相対的な位相の変更のために主として用いることができる。したがって、作動流体で発生させる必要がある圧力を低く抑えることができる。
さらに、端板が外周側回転子およびベーンロータの軸線方向両端側に固定される際に、端板と外周側回転子の端面との間にシムを介在させるため、外周側回転子およびベーンロータの軸線方向長さの製造誤差を組み付け時にシムにより調整できる。したがって、組み付けで端板が傾くことを防止できる。
また、圧力室から遠心力で端板と内周側回転子との間を通過し、しかも端板と外周側回転子との間に入り込むことがシムで防止された作動流体は、端板の外周側回転子と内周側回転子との間のギャップの側方に形成された貫通穴から端板の外側に排出され、遠心力で固定子にかかってこれを冷却する。したがって、固定子を良好に冷却することができる。
請求項に係る発明によれば、外周側回転子と端板とはシムを介在させた状態でボルト締結部で連結されることになるが、シムのボルト締結部よりも軸心側に形成された屈曲部で外周側回転子と端板との隙間をシールすることができる。これにより、ハウジングとベーンロータとの間に形成された圧力室から作動流体が遠心力で端板と内周側回転子との間を通過しても、端板と外周側回転子との間に入り込むことは防止される。したがって、外周側回転子と端板との間を通って外周側回転子と固定子との間に作動流体が入り込むのを防止でき、これらの間にフリクションが生じてしまうのを防止できる。
請求項に係る発明は、貫通穴が、隣り合うボルト締結部の間に形成されるため、貫通穴およびボルト締結部の径方向のずれ量が小さくても、これらを形成することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る電動機について図1〜図10を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る電動機10は、図1および図2に示すように、この電動機10の回転軸線を中心に回転可能に設けられた略円環状の内周側回転子11と、この内周側回転子11に対してその径方向外側に同軸の回転軸線を中心に回転可能に設けられ、しかも回転軸線方向の位置を合わせて設けられた略円環状の外周側回転子12と、内周側回転子11および外周側回転子12を回転させる回転磁界を発生する複数相の図1に示す固定子巻線13aを有する固定子13と、内周側回転子11および外周側回転子12に接続されるとともに非圧縮性流体である作動油(作動流体)の油圧(流体圧)で内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更する回動機構(回動手段)14と、回動機構14への油圧を制御する図示略の油圧制御装置とを備えたブラシレスDCモータである。この電動機10は、例えばハイブリッド車両や電動車両等の車両に駆動源として搭載されることになり、その際に、その出力軸(回動軸)16はトランスミッション(図示略)の入力軸に接続され、電動機10の駆動力がトランスミッションを介して車両の駆動輪(図示略)に伝達されるようになっている。
なお、車両の減速時に駆動輪側から電動機10に駆動力が伝達されると、電動機10は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、例えばハイブリッド車両においては、この電動機10の回転軸線が内燃機関(図示略)のクランクシャフトに連結されており、内燃機関の出力が電動機10に伝達された場合にも電動機10は発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
内周側回転子11は、その回転軸線が電動機10の回転軸線と同軸となるように配置されるもので、図2に示すように、略円筒状の内周側ロータ鉄心21を有しており、この内周側ロータ鉄心21には、その外周側の部分に周方向に所定の等ピッチで複数(具体的には16箇所)の内周側磁石装着部23,…,23が設けられている。また、内周側ロータ鉄心21の外周面21A上には、周方向で隣り合う内周側磁石装着部23,23のすべての間位置に、回転軸線に平行に伸びる凹溝21aが半径方向に凹むように形成されている。この内周側ロータ鉄心21は、例えば焼結等により形成される。
各内周側磁石装着部23,…,23は、内周側ロータ鉄心21を回転軸線に平行に貫通する一対の磁石装着孔23a,23aをそれぞれ備えている。一対の磁石装着孔23a,23aは回転軸線に平行な方向に対する断面が略長方形状に形成されており、互いにセンターリブ23bを介して周方向で隣り合うように同一平面内に配置されている。なお、この平面はセンターリブ23bと回転軸線とを結んだ半径線に対し直交する。各磁石装着孔23a,23aには回転軸線に平行に伸びる略板状の永久磁石11aがそれぞれ装着されている。
磁石装着孔23a,…,23aにそれぞれ装着される永久磁石11aは、すべて厚さ方向(つまり各回転子11,12の径方向)に同様に磁化されており、同一の内周側磁石装着部23に設けられた一対の磁石装着孔23a,23aに装着される一対の永久磁石11a,11aは、互いに磁化方向が同方向となるように設定されている。そして、すべての内周側磁石装着部23,…,23において、周方向で隣り合う内周側磁石装着部23,23同士は、一方に装着される一対の永久磁石11a,11aおよび他方に装着される一対の永久磁石11a,11aが、互いに磁化方向が異方向となるように設定される。すなわち外周側がN極とされた一対の永久磁石11a,11aが装着された内周側磁石装着部23には、外周側がS極とされた一対の永久磁石11a,11aが装着された内周側磁石装着部23が、凹溝21aを介して周方向で隣接するようになっている。
以上により、内周側回転子11は、周方向に沿って配置された複数の永久磁石11a,…,11aを具備している。
外周側回転子12も、回転軸線が電動機10の回転軸線と同軸となるように配置されるもので、略円筒状の外周側ロータ鉄心22を有しており、この外周側ロータ鉄心22には、その外周側の部分に周方向に所定の等ピッチで、上記した内周側磁石装着部23,…,23と同数の外周側磁石装着部24,…,24が設けられている。また、外周側ロータ鉄心22の外周面22A上には、周方向で隣り合う外周側磁石装着部24,24のすべての間位置に、回転軸線に平行に伸びる凹溝22aが半径方向に凹むように形成されている。さらに、外周側ロータ鉄心22の各凹溝22a,…,22aの各内径側つまり外周側磁石装着部24,…,24の隣り合うもの同士の各間位置には、それぞれ図1に示すボルト挿入穴22bが軸線方向に沿って貫通形成されている。この外周側ロータ鉄心22も、例えば焼結等により形成される。
各外周側磁石装着部24,…,24は、回転軸線に平行に貫通する一対の磁石装着孔24a,24aをそれぞれ備えている。一対の磁石装着孔24a,24aは回転軸線に平行な方向に対する断面が略長方形状に形成されており、互いにセンターリブ24bを介して周方向で隣り合うように同一平面内に配置されている。なお、この平面はセンターリブ24bと回転軸線とを結んだ半径線に対し直交する。各磁石装着孔24a,24aには回転軸線に平行に伸びる略板状の永久磁石12aがそれぞれ装着されている。
各磁石装着孔24a,…,24aにそれぞれ装着される永久磁石12aは、すべて厚さ方向(つまり各回転子11,12の径方向)に同様に磁化されており、同一の外周側磁石装着部24に設けられた一対の磁石装着孔24a,24aに装着される一対の永久磁石12a,12aは、互いに磁化方向が同方向となるように設定されている。そして、すべての外周側磁石装着部24,…,24において、周方向で隣り合う外周側磁石装着部24,24同士は、一方に装着される一対の永久磁石12a,12aおよび他方に装着される一対の永久磁石12a,12aが、互いに磁化方向が異方向となるように設定される。すなわち外周側がN極とされた一対の永久磁石12a,12aが装着された外周側磁石装着部24には、外周側がS極とされた一対の永久磁石12a,12aが装着された外周側磁石装着部24が、凹溝22aを介して周方向で隣接するようになっている。
以上により、外周側回転子12も、周方向に沿って配置された複数の永久磁石12a,…,12aを具備している。
そして、内周側回転子11の各内周側磁石装着部23,…,23と外周側回転子12の各外周側磁石装着部24,…,24とは、各回転子11,12の径方向で互いに対向配置可能となるように配置されている。この対向配置状態のとき、すべての一対の永久磁石11a,11aが、いずれか対応する一対の永久磁石12a,12aと一対一で回転方向の位相を合わせる状態となる。また、内周側回転子11の各凹溝21a,…,21aと外周側回転子12の各凹溝22a,…,22aとについても、すべての凹溝21a,…,21aが、いずれか対応する凹溝22aと一対一で回転方向の位相を合わせる状態となる。
これにより、内周側回転子11と外周側回転子12との回転軸線周りの相対位置に応じて、電動機10の状態を、内周側回転子11のすべての永久磁石11a,…,11aと外周側回転子12のすべての永久磁石12a,…,12aとにおいて、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとの同極の磁極同士が対向配置(つまり、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとが対極配置)されて界磁が最も弱められる図2に示す弱め界磁状態から、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとの異極の磁極同士が対向配置(つまり、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとが同極配置)されて界磁が最も強められる図4に示す強め界磁状態に亘る適宜の状態に設定可能とされている。
ここで、図1に示す固定子13は、外周側回転子12の外周部に対向配置される略円筒状に形成され、例えば車両のトランスミッションのハウジング(図示略)等に固定されている。
次に、上記のような内周側回転子11と外周側回転子12との相対的な位相変更を行う回動機構14について説明する。
本実施形態の回動機構14は、図1に示すように、外周側回転子12の軸線方向両側の端面12A,12Aに外周側回転子12の内側の空間を覆うようにそれぞれシム25を介して接合固定される円板状の一対のドライブプレート(端板)31,31と、これらドライブプレート31,31で直接挟持されることで外周側回転子12の内側に一体に設けられるベーンロータ32と、ベーンロータ32、外周側回転子12およびドライブプレート31,31の間に配置される内周側回転子11の内側の一部を構成するハウジング33とを有している。ベーンロータ32およびハウジング33は、例えば焼結等により形成される。
一対のドライブプレート31,31には、それぞれの外周側の部分に、軸線方向に貫通する複数(ボルト挿入穴22bと同数)のボルト挿入穴31a,…,31aが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されており、これらボルト挿入穴31a,…,31aよりも内側には軸線方向に凹む環状溝31bが一側に形成されている。また、ドライブプレート31には、環状溝31bよりも内側に、軸線方向に貫通する複数のボルト挿入穴31c,…,31cが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されている。さらに、ボルト挿入穴31c,…,31cの内側であるドライブプレート31の中心位置には、環状溝31bの形成側と同側に、軸線方向に沿って円筒状に突出する円筒部31dが形成されており、その内側は軸線方向に貫通する中心穴31eとなっている。加えて、ドライブプレート31には、図3に示すように、ボルト挿入穴31a,…,31aよりも若干軸心側にずれて貫通穴31f,…,31fが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されている。ここで、これら貫通穴31f,…,31fは、すべて、隣り合うボルト挿入穴31a,31a同士の間位置(具体的には中央位置)に形成されている。
一対のシム25,25は、全体として円環状をなしており、中心軸線に対し直交する円環平板状の平板部26と、この平板部26の内周縁部の全周から軸線方向に段差状に屈曲しつつ内方に延出するビード(屈曲部)27とを有しており、平板部26には、軸線方向に貫通する複数(ボルト挿入穴31aと同数)のボルト挿入穴26a,…,26aが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されている。ここで、ビード27は、平板部26から軸線方向片側に段差状をなす、いわゆるハーフビードであり、具体的には、平板部26から斜め内方に延出する円環状のテーパ板部27aと、このテーパ板部27aの内周縁部から内方に平板部26と平行に延出する円環状の内端板部27bとを有している。このビード27は、ドライブプレート31と外周側回転子12とで挟持されたときに、全体として平板部26と同一の平板状に変形させられることになり、その際に生じる弾性力でこれらドライブプレート31と外周側回転子12とに密着してこれらの隙間をシールするものである。なお、軸線方向両側に段差状をなす、いわゆるフルビードを採用しても良い。
ベーンロータ32は、図2に示すように、円筒状のボス部35と、このボス部35の外周面における円周方向の等間隔位置から半径方向外側に延出する複数(上記したボルト挿入穴31cと同数(具体的には6箇所))の羽根部36,…,36とを有している。
ボス部35の軸線方向両側は、羽根部36,…,36と同じ軸線方向長さの挟持ベース部37が外周側に、この挟持ベース部37よりも軸線方向内側に段差状に凹む段差部38が内周側に形成された形状をなしている。ボス部35の内径側には、その軸線方向中間位置に図1に示す連結用スプライン35bが形成されており、連結用スプライン35bよりも軸線方向一側に、図2に示すように各羽根部36,…,36の位置の内周側から最も近い羽根部36の基端の回転方向における同じ一側にそれぞれ貫通する通路穴35c,…,35cが形成され、連結用スプライン35bよりも軸線方向逆側に、各羽根部36,…,36の位置の内周側から最も近い羽根部36の基端の回転方向における同じ逆側にそれぞれ貫通する通路穴35d,…,35dが形成されている。
図1に示すように、このベーンロータ32の内径側に、外周側回転子12の駆動力が伝達される出力軸16が取り付けられることになる。この出力軸16には、ボス部35の連結用スプライン35bに結合される連結用スプライン16aと、連結用スプライン16aで結合された状態でボス部35のすべての通路穴35cを連通させる環状の連通溝16bと、同状態ですべての通路穴35dを連通させる環状の連通溝16cと、連通溝16b,16cのそれぞれの両外側位置に形成されたシール溝16d,…,16dとを有しており、これらのシール溝16d,…,16dにはベーンロータ32との隙間をシールする図示略のシールリングがそれぞれ配設される。また、この出力軸16には、その内部を通って連通溝16bに対し作動油を給排するための通路穴16eと、連通溝16cに対し作動油を給排するための通路穴16fとが形成されている。なお、この出力軸16には、ドライブプレート31,31よりも軸線方向外側に突出する部分に、例えば車両のトランスミッションのハウジングに保持される一対のベアリング42,42を嵌合させるベアリング嵌合部16gがそれぞれ形成されており、一方のベアリング嵌合部16gのドライブプレート31側には、出力軸16の回転を伝達するギア43がスプライン結合されている。
各羽根部36,…36は、略板状をなしており、図2に示すように、中間位置に軸線方向に貫通するネジ穴36aがそれぞれ形成されている。また、円周方向の両側面には、それぞれ、ネジ穴36aの形成位置よりも外周側に一対の凹状部36b,36bが軸線方向の全長に亘って形成されており、ネジ穴36aの形成位置よりも内側にも凹状部36c,36cが軸線方向の全長に亘って形成されている。さらに、各羽根部36,…36のそれぞれの外周面には、外周面から中心側に向けて凹むシール保持溝36dが軸線方向の全長に亘って形成されている。これらシール保持部36d,…,36dには、ハウジング33との隙間をシールするスプリングシール44がそれぞれ配置される。各スプリングシール44,…,44は、外側に設けられてハウジング33に摺接するシール44aと、内側に設けられてシール44aを半径方向外方のハウジング33側に押圧するスプリング44bとで構成されている。
内周側回転子11は、上記した内周側ロータ鉄心21に永久磁石11a,…,11aを装着して構成されるリング状の内周側回転子本体34と、この内周側回転子本体34の内側に所定の位相関係となるように一体に嵌合されるハウジング33を有している。内周側回転子11の一部を構成するハウジング33は、径方向厚さの薄い円筒状のベース部46と、このベース部46の内周面における円周方向の等間隔位置から半径方向内側に突出する、羽根部36と同数の突出部47,…,47とを有している。ここで、ベース部46は、図1に示すように、突出部47および内周側回転子本体34よりも軸線方向両側に全周にわたって突出している。各突出部47,…,47は、図2に示すように、それぞれ、軸線方向視で先細の略二等辺三角形状をなしており、すべての突出部47,…,47において、円周方向に隣り合う突出部47,47同士の各間に上記したベーンロータ32の羽根部36を配置可能な凹部48が形成される。各突出部47,…,47には、それぞれの内端面に、外径側に向けて凹むシール保持溝47bが軸線方向の全長に亘って形成されている。これらシール保持部47b,…,47bには、ベーンロータ32のボス部35の外周面との隙間をシールするスプリングシール50がそれぞれ配置される。これらのスプリングシール50,…,50は、内周側に設けられてベーンロータ32のボス部35に摺接するシール50aと、外径側に設けられてシール50aをベーンロータ32側に押圧するシールスプリング50bとで構成されている。なお、ハウジング33を内周側回転子本体34にボルト等の締結で一体に連結しても良い。
上記した外周側回転子12の軸線方向長さは、最大で許容される製造誤差が生じたとしても、ベーンロータ32の羽根部36および挟持ベース部37の軸方向長さよりも短くなるように設定されており、組み立て時に、外周側回転子12の実際の製品の軸線方向長さと、ベーンロータ32の実際の製品の羽根部36および挟持ベース部37の軸方向長さとを計測しておく。
そして、各部品を組み立てる場合、まず、例えば、上記のように計測した外周側回転子12の実際の製品の軸線方向長さと、ベーンロータ32の実際の製品の羽根部36および挟持ベース部37の軸方向長さとの差の半分の厚さのシム25を、予め準備された厚さの異なる複数種類のものの中から選択し、二枚用意する。
次に、一方のドライブプレート31の円筒部31dをベーンロータ32の一方の段差部38に嵌合させることにより、これらドライブプレート31およびベーンロータ32を合わせた状態で、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。そして、ベーンロータ32の各羽根部36,…,36にそれぞれスプリングシール44を取り付けた状態で、各羽根部36,…,36をそれぞれ一対一で対応する凹部48に入れるようにして、予め内周側回転子本体34の内側にハウジング33を圧入して構成された内周側回転子11を、スプリングシール50,…,50を取り付けた状態で一方のドライブプレート31に合わせる。そして、内周側回転子11の外側を覆うように、シム25を介して外周側回転子12の端面12Aを一方のドライブプレート31に合わせた後、外周側回転子12の反対側の端面12Aにもシム25を配置して、他方のドライブプレート31を、ベーンロータ32の他方の嵌合部38を中心穴31eに嵌合させることにより反対側から合わせて、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31a,…,31a、シム25の各ボルト挿入穴26a,…,26a、外周側回転子12の各ボルト挿入穴22b,…,22b、シム25の各ボルト挿入穴26a,…,26a、および上記した一方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31a,…,31aにそれぞれボルト52を挿入し、各ボルト52,…,52にそれぞれナット53を螺合させる。また、この他方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。
ここで、上記したボルト52およびナット53が、一方のドライブプレート31のボルト挿入穴31aの周囲部分、一方のシム25のボルト挿入穴26aの周囲部分、外周側回転子12のボルト挿入穴22bの周囲部分、他方のシム25のボルト挿入穴26aの周囲部分および他方のドライブプレート31のボルト挿入穴31aの周囲部分を締結するボルト締結部63を構成しており、このようなボルト締結部63が円周方向に沿って所定間隔毎に形成されている。そして、これらボルト締結部63,…,63の締結で、両シム25,25は、それぞれのボルト締結部63,…,63よりも軸心側にある円環状のビード27が、ドライブプレート31と外周側回転子12とで挟持されて全体として平板状に変形させられることになり、復元力でこれらドライブプレート31と外周側回転子12とに密着してこれらの隙間をシールする。なお、ドライブプレート31の貫通穴31f,…,31fは、上記したように隣り合うボルト挿入穴31a,31aの円周方向の間(具体的には中央位置)に形成されていることから、隣り合うボルト挿入穴31a,31aに挿通される隣り合うボルト締結部63,63の間(具体的には中央位置)に形成されていることになる(図2参照)。
以上により、外周側回転子12の軸線方向両端面に固定されたドライブプレート31,31が、それぞれベーンロータ32の各羽根部36,…,36とボルト54,…,54で一体に固定される。なお、羽根部36,…,36をドライブプレート31に固定するボルト54,…,54は、外周側回転子12をドライブプレート31に固定するボルト52,…,52よりも本数は少なく、かつサイズは大きいものが用いられている。
その後、出力軸16がベーンロータ32の内側に嵌合され、その際に、連結スプライン16aおよび連結スプライン35bが結合される。その結果、出力軸16がベーンロータ32に一体に固定された状態となる。勿論、上記の組み立て手順は一例であり、上記とは異なる手順で組み立てることも可能である。
以上によって、ハウジング33と内周側回転子本体34とが一体とされて構成される内周側回転子11が、外周側回転子12の内側且つベーンロータ32の外側であってドライブプレート31,31の間の空間58に設けられることになり、ドライブプレート31,31の環状溝31b,31bに入り込むベース部46の軸線方向両側部分で回転可能に保持されることになる。さらに、ハウジング33の凹部48,…,48それぞれに一枚ずつベーンロータ32の羽根部36が配置される。また、ベーンロータ32にスプライン結合される出力軸16は、外周側回転子12、ドライブプレート31,31およびベーンロータ32と一体回転可能となり、具体的には一体に固定される。なお、内周側回転子11は、一体に設けられた外周側回転子12およびドライブプレート31,31に対して回動可能となることから、その軸線方向の両端面が、対向するドライブプレート31との間に隙間59を形成可能であり、また、外周面21Aも外周側回転子12との間に若干のギャップ60を有している。なお、外周側回転子12の両端面12A,12Aとドライブプレート31,31との間に介装されるシム25,25は、それぞれ、外周側回転子12の端面12Aの範囲内に形成されており、外周側回転子12と内周側回転子11との間のギャップ60の領域までは延在していない。また、ドライブプレート31の貫通穴31f,…,31fは、シム25よりも軸心側にあってギャップ60に開口するようにギャップ60の側方、具体的には中心軸線方向に沿うギャップ60の延長線上に形成されている。
ここで、外周側回転子12の永久磁石12a,…,12aと内周側回転子11の永久磁石11a,…,11aとが異極同士を対向させる強め界磁状態のとき、図4に示すようにすべての羽根車36,…,36がそれぞれ対応する凹部48内で回転方向における同じ一側に隣り合う突出部47に当接することになり、当接する突出部47との間に第1圧力室56を形成するとともに、それぞれが回転方向における同じ逆側に隣り合う突出部47との間に第1圧力室56よりも広い第2圧力室57を形成することになる(言い換えれば、凹部48,…,48および凹部48,…,48に収容される羽根車36,…,36で第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57が形成される)。その結果、これらの第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57は、内周側回転子11の内側に画成される。
逆に、外周側回転子12の永久磁石12a,…,12aと内周側回転子11の永久磁石11a,…,11aとが同極同士を対向させる弱め界磁状態のとき、図2に示すように、すべての羽根車36,…,36がそれぞれ対応する凹部48内で回転方向における同じ上記逆側に隣り合う突出部47に当接して第2圧力室57を縮小することになり、それぞれが回転方向における同じ上記一側に隣り合う突出部47との間の第1圧力室56を拡大することになる。なお、各第1圧力室56,…,56にベーンロータ32の各通路穴35c,…,35cが一対一で常時開口するように設けられ、各第2圧力室57,…,57にベーンロータ32の各通路穴35d,…,35dが一対一で常時開口するように設けられている。
ここで、外周側回転子12および内周側回転子11は、永久磁石12a,…,12aおよび永久磁石11a,…,11aが互いに異なる極性で対向し吸引し合う図4に示す強め界磁の位置を、第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57が実質的に作動油圧を受けないときの原点位置に設定している。なお、第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57は作動油圧を受けない状態でも作動油で満たされている。そして、この原点位置にある状態から、各第1圧力室56,…,56に各通路穴35c,…,35cを介して作動油を導入する(つまり第1圧力室56,…,56に作動油圧を導入する)と同時に各第2圧力室57,…,57から各通路穴35d,…,35dを介して作動油を排出させると、外周側回転子12および内周側回転子11は、磁力に反して相対回転し、弱め界磁状態となる。逆に、各第2圧力室57,…,57に各通路穴35d,…,35dを介して作動油を導入すると同時に各第1圧力室56,…,56から各通路穴35c,…,35cを介して作動油を排出させると、外周側回転子12および内周側回転子11は、原点位置に戻って強め界磁状態となるが、このときは、外周側回転子12の永久磁石12a,…,12aと内周側回転子11の永久磁石11a,…,11aとが磁力で吸引し合うことになるため、各第2圧力室57,…,57に導入する作動油の圧力は、弱め界磁状態に位相変更する場合に必要な圧力よりも低くて済み、場合によっては油圧を導入しなくても作動油の給排のみで済む。
ここで、電動機10は、内周側回転子11が、外周側回転子12に対して永久磁石12a,…,12aおよび永久磁石11a,…,11aを互いに同じ極性を対向させた弱め状態から原点位置に戻る際の回転方向と、減速回転時に生じる慣性モーメントの方向とを一致させている。つまり、電動機10は、車両の前進走行時に外周側回転子12および内周側回転子11を、図2および図4における時計回り方向に回転させるように設定されており、図2に示す弱め界磁状態から外周側回転子12が減速するとフローティング状態にある内周側回転子11に図4に示す強め界磁状態に戻ろうとする慣性モーメントが生じるのである。
ここで、作動油が非圧縮性であることから、上記のような強め界磁状態および弱め界磁状態の両限界端への位相の変更は勿論、これら両限界端の間の中間位置であっても、図示略の油圧制御装置が、例えば、図示略の開閉弁の遮断ですべての第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57からの作動油の給排を停止させることで、外周側回転子12および内周側回転子11はその時点での位相関係を維持することになり、任意の界磁状態で位相変更を停止させることができる。
以上により、上記したベーンロータ32は、外周側回転子12に対して一体に固定されて一体回転可能となり、内周側回転子11の内側に配置されることになる。しかも、ベーンロータ32は、外周側回転子12および内周側回転子11の軸線方向の両端面を覆うように外周側回転子12に固定されたドライブプレート31,31を介して外周側回転子12に一体に固定され、外周側回転子12の駆動力を出力する出力軸16にも一体に設けられている。また、上記したハウジング33は、内周側回転子本体34に対して一体に嵌合されて一体回転可能となり、その凹部48がベーンロータ32とで第1圧力室56および第2圧力室57を内周側回転子11の内側に画成する。さらに、これら第1圧力室56および第2圧力室57への作動油の給排つまり作動油圧の導入制御で、ハウジング33に対するベーンロータ32の相対的な位相を変更し、その結果、内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更することになる。ここで、内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相は、少なくとも電気角の180°だけ進角側または遅角側に変化可能となり、電動機10の状態は、内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとの同極の磁極同士が対向配置される弱め界磁状態と、内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとの異極の磁極同士が対向配置される強め界磁状態との間の適宜の状態に設定可能となる。
加えて、外周側回転子12の駆動力を出力軸16に伝達するドライブプレート31が外周側回転子12およびベーンロータ32の軸線方向両端面にそれぞれ固定されることで包囲されるこれら外周側回転子12、ベーンロータ32および両ドライブプレート31,31の間の図2に示す空間58に、内周側回転子本体34およびハウジング33が一体とされた内周側回転子11が、周方向に回転可能に配置されている。なお、内周側回転子本体34およびハウジング33が一体とされた内周側回転子11は、空間58内にフローティング状態で回転自在に設けられている(つまり、ドライブプレート31,31および出力軸16には固定されていない)。
なお、例えば図5(a)に示すように内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとが同極配置とされる強め界磁状態と、例えば図5(b)に示すように内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとが対極配置とされる弱め界磁状態とにおいては、例えば図6に示すように、誘起電圧の大きさが変化することから、電動機10の状態を強め界磁状態と弱め界磁状態との間で変化させることにより誘起電圧定数Keが変更されることになる。
この誘起電圧定数Keは、例えば各回転子11,12の回転により固定子巻線13aの巻線端に誘起される誘起電圧の回転数比であって、さらに、極対数pと、モータ外径Rと、モータ積厚Lと、磁束密度Bと、ターン数Tとの積により、Ke=8×p×R×L×B×T×πとして記述可能である。これにより、電動機10の状態を強め界磁状態と弱め界磁状態との間で変化させることにより、内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとによる界磁磁束の磁束密度Bの大きさが変化し、誘起電圧定数Keが変更されることになる。
ここで、例えば図7(a)に示すように、電動機10のトルクは誘起電圧定数Keと固定子巻線13aに通電される電流との積に比例(トルク∝(Ke×電流))する。
また、例えば図7(b)に示すように、電動機10の界磁弱め損失は誘起電圧定数Keと回転数との積に比例(界磁弱め損失∝(Ke×回転数))することから、電動機10の許容回転数は誘起電圧定数Keと回転数との積の逆数に比例(許容回転数∝(1/(Ke×回転数)))する。
つまり、例えば図8に示すように、誘起電圧定数Keが相対的に大きい電動機10では、運転可能な回転数は相対的に低下するものの、相対的に大きなトルクを出力可能となり、一方、誘起電圧定数Keが相対的に小さい電動機10では、出力可能なトルクは相対的に低下するものの、相対的に高い回転数まで運転可能となり、誘起電圧定数Keに応じてトルクおよび回転数に対する運転可能領域が変化する。
このため、例えば図9(a)に示す実施例のように、電動機10の回転数が増大することに伴い誘起電圧定数Keが低下傾向に変化(例えば、順次、A、B(<A)、C(<B)へと変化)するように設定することにより、誘起電圧定数Keを変化させない場合(例えば、第1〜第3比較例)に比べて、トルクおよび回転数に対する運転可能領域が拡大する。
また、電動機10の出力は、誘起電圧定数Keと固定子巻線13aに通電される電流と回転数との積から界磁弱め損失および他の損失を減算して得た値に比例(出力∝(Ke×電流×回転数−界磁弱め損失−他の損失))する。つまり、例えば図9(b)に示すように、誘起電圧定数Keが相対的に大きい電動機10では、運転可能な回転数は相対的に低下するものの、相対的に低い回転数領域での出力が増大し、一方、誘起電圧定数Keが相対的に小さい電動機10では、相対的に低い回転数領域での出力が低下するものの、相対的に高い回転数まで運転可能になると共に相対的に高い回転数での出力が増大し、誘起電圧定数Keに応じて出力および回転数に対する運転可能領域が変化する。このため、電動機10の回転数が増大することに伴い誘起電圧定数Keが低下傾向に変化(例えば、順次、A、B(<A)、C(<B)へと変化)するように設定することにより、誘起電圧定数Keを変化させない場合(例えば、第1〜第3比較例)に比べて、出力および回転数に対する運転可能領域が拡大する。
また、電動機10の効率は、固定子巻線13aに対する入力電力から銅損および界磁弱め損失および他の損失を減算して得た値を入力電力で除算して得た値に比例(効率∝((入力電力−銅損−界磁弱め損失−他の損失)/入力電力))する。
このため、相対的に低い回転数領域から中回転数領域においては、相対的に大きな誘起電圧定数Keを選択することにより、所望のトルクを出力させるために必要とされる電流が低減し、銅損が低減する。
そして、中回転数領域から相対的に高い回転数領域においては、相対的に小さな誘起電圧定数Keを選択することにより、界磁弱め電流が低減し、界磁弱め損失が低減する。
これにより、例えば図10(a)に示す実施例のように、電動機10の回転数が増大することに伴い誘起電圧定数Keが低下傾向に変化するように設定することにより、誘起電圧定数Keを変化させない場合(例えば、図10(b)に示す第2比較例)に比べて、回転数および回転数に対する運転可能領域が拡大すると共に、電動機10の効率が所定効率以上となる高効率領域Eが拡大し、さらに、到達可能な最高効率の値が増大する。
上述したように、本実施形態によれば、先ず、内周側回転子11および外周側回転子12には周方向に沿って永久磁石11aおよび永久磁石12aが配置されることにより、例えば外周側回転子12の永久磁石12aによる界磁磁束が固定子巻線13aを鎖交する鎖交磁束量を、内周側回転子11の永久磁石11aによる界磁磁束によって効率よく増大あるいは低減させることができる。そして、界磁強め状態では、電動機10のトルク定数(つまり、トルク/相電流)を相対的に高い値に設定することができ、電動機運転時の電流損失を低減すること無しに、または、固定子巻線13aへの通電を制御するインバータの出力電流の最大値を変更すること無しに、電動機10が出力する最大トルク値を増大させることができる。
しかも、回動機構14は、外周側回転子12に対して一体回転可能に設けられたベーンロータ32と、内周側回転子本体34と一体とされて内周側回転子11の一部を構成するハウジング33とで内周側回転子11の内側に画成された第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57に作動油を給排することによって、内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更するものであるため、電動機10が複雑化することを抑制しつつ、容易かつ適切に、しかも所望のタイミングで誘起電圧定数を可変とすることができ、その結果、運転可能な回転数範囲およびトルク範囲を拡大し、運転効率を向上させると共に高効率での運転可能範囲を拡大することが可能となる。
さらに、第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57への作動油の供給量を制御することで内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を界磁弱め状態と界磁強め状態との間の電気角180°の範囲内で無段階に変更することができる。
加えて、ベーンロータ32およびハウジング33が第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57を内周側回転子11の内側に画成するため、電動機10の特に軸線方向の厚さの増大を抑えることができ、小型化が図れる。
具体的に、ベーンロータ32の羽根部36,…,36とハウジング33の凹部48,…,48とで画成された第1圧力室56,…,56に作動油を供給しつつ第2圧力室57,…,57から作動油を排出させると、第1圧力室56,…,56が拡大する方向にハウジング33とベーンロータ32との間の相対的な位相を変更することになり、その結果、ハウジング33の外側に一体に設けられた内周側回転子11と、ベーンロータ32に一体に設けられた外周側回転子12との間の相対的な位相を変更することになり、弱め界磁状態となる。一方、逆に、第2圧力室57,…,57に作動油を供給しつつ第1圧力室56,…,56から作動油を排出させると、第2圧力室57,…,57が拡大する方向にハウジング33とベーンロータ32との間の相対的な位相を変更することになり、その結果、内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更することになって、強め界磁状態となる。このように回動機構14としてベーンロータ32とハウジング33とを有する簡素なベーンアクチュエータ機構を用いるため、電動機10が複雑化することを確実に抑制しつつ、容易かつ適切に、しかも所望のタイミングで誘起電圧定数を可変とすることができる。
加えて、ベーンロータ32が軸線方向の端面を覆うように外周側回転子12に固定されたドライブプレート31,31を介して外周側回転子12に一体に設けられ、しかも、外周側回転子12の駆動力を出力する出力軸16にも一体に設けられているため、外周側回転子12の回転を直結で出力軸16に伝達することができる一方、第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57へ導入される作動油の圧力は、内周側回転子11の内側に一体に設けられたハウジング33とベーンロータ32との間の相対的な位相、つまり内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相の変更のために主として用いられる。したがって、作動油で発生させる必要がある圧力を低く抑えることができる。
さらに、ドライブプレート31,31が外周側回転子12およびベーンロータ32の軸線方向両端側に固定される際に、ドライブプレート31,31と外周側回転子12の端面12A,12Aとの間にシム25,25を介在させるため、外周側回転子12およびベーンロータ32の軸線方向長さの製造誤差を組み付け時にシム25,25により調整できる。したがって、組み付けでドライブプレート31,31が傾くことを防止できる。
加えて、外周側回転子12とドライブプレート31,31とはシム25,25を介在させた状態でボルト締結部63,…,63で連結されることになるが、シム25,25のボルト締結部63,…,63よりも軸心側に形成されたビード27で外周側回転子12とドライブプレート31,31との隙間をシールすることができる。これにより、ハウジング33とベーンロータ32との間に形成された第1圧力室56および第2圧力室57から作動油が遠心力でドライブプレート31,31と内周側回転子11との隙間59を通過しても、ドライブプレート31,31と外周側回転子12との間に入り込むことは防止される。したがって、外周側回転子12とドライブプレート31,31との間を通って外周側回転子12と固定子13との間に作動油が入り込むのを防止でき、これらの間にフリクションが生じてしまうのを防止できる。
また、第1圧力室56および第2圧力室57から遠心力でドライブプレート31,31と内周側回転子11との隙間59を通過し、しかもドライブプレート31,31と外周側回転子12との間に入り込むことがシム25,25で防止された作動油は、外周側回転子12と内周側回転子11との間のギャップ60に入り込んで外周側回転子12および内周側回転子11を冷却したり、ドライブプレート31,31のギャップ60の側方に形成された貫通穴31f,…,31fからドライブプレート31,31の外側に排出されて、遠心力で固定子13の主に固定子巻線13aにかかってこれを冷却したりする。したがって、外周側回転子12および固定子13をも良好に冷却することができる。
しかも、貫通穴31f,…,31fが、隣り合うボルト締結部63,63の間に形成されるため、貫通穴31f,…,31fおよびボルト締結部63,…,63の径方向のずれ量が小さくても、これらを形成することができる。したがって、これらの径方向のずれ量に影響する外周側回転子12の径方向厚さを薄くできる。
さらに、作動油がベーンロータ32を経由して第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57に対し給排されるため、作動油の流路形成に伴う軸線方向の厚さの増大を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る電動機を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動機の内周側回転子、外周側回転子および回動機構の弱め界磁状態を示す手前のドライブプレートを略した正面図である。 本発明の一実施形態に係る電動機の外周側回転子およびドライブプレートのボルト締結部周辺を示す(a)組付前および(b)組付後の部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動機の内周側回転子、外周側回転子および回動機構の強め界磁状態を示す手前のドライブプレートを略した正面図である。 図5(a)は内周側回転子の永久磁石と外周側回転子の永久磁石とが同極配置された強め界磁状態を模式的に示す図であり、図5(b)は内周側回転子の永久磁石と外周側回転子の永久磁石とが対極配置された弱め界磁状態を模式的に示す図である。 図5に示す強め界磁状態と弱め界磁状態とにおける誘起電圧を示すグラフ図である。 図7(a)は誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の電流とトルクとの関係を示すグラフ図であり、図7(b)は誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の回転数と界磁弱め損失との関係を示すグラフ図である。 誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の回転数とトルクとに対する運転可能領域を示す図である。 図9(a)は誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の回転数とトルクとの関係を示すグラフ図であり、図9(b)は誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の回転数と出力との関係を示すグラフ図である。 図10(a)は実施例において誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の回転数とトルクとに対する運転可能領域および効率の分布を示す図であり、図10(b)は第2比較例において誘起電圧定数Keに応じて変化する電動機の回転数とトルクとに対する運転可能領域および効率の分布を示す図である。
符号の説明
10 電動機
11 内周側回転子
11a 内周側永久磁石
12 外周側回転子
12A 端面
12a 外周側永久磁石
14 回動機構(回動手段)
16 出力軸
25 シム
27 ビード(屈曲部)
31 ドライブプレート(端板)
31f 貫通穴
32 ベーンロータ
33 ハウジング
56 第1圧力室(圧力室)
57 第2圧力室(圧力室)
58 空間
63 ボルト締結部

Claims (3)

  1. 周方向に沿って配置された内周側永久磁石を具備する内周側回転子および周方向に沿って配置された外周側永久磁石を具備する外周側回転子の互いの回転軸線が同軸に配置され、少なくとも前記内周側回転子および前記外周側回転子のいずれか一方を前記回転軸線周りに回動させることによって前記内周側回転子と前記外周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な回動手段を備える電動機であって、
    前記回動手段は、前記内周側回転子の一部を構成するハウジングと、前記外周側回転子に一体に設けられるとともに前記ハウジングとで圧力室を形成し該圧力室へ導入される作動流体圧で前記内周側回転子に対する相対的な位相を変更するベーンロータとを有しており、
    前記外周側回転子の駆動力を出力軸に伝達する端板が前記外周側回転子および前記ベーンロータの軸線方向両端側に固定されることで包囲されるこれら外周側回転子、ベーンロータおよび両端板の間の空間に、前記内周側回転子が周方向に回動可能に配置されるとともに、
    前記端板と前記外周側回転子の端面とがシムを介して接合されており、
    前記端板には、前記外周側回転子と前記内周側回転子との間のギャップの側方に、前記圧力室から前記端板と前記内周側回転子との隙間を通過した作動油を排出する貫通穴が形成されていることを特徴とする電動機。
  2. 前記外周側回転子と前記端板とは前記シムを介した状態で所定間隔毎のボルト締結部で連結されており、前記シムには、前記ボルト締結部よりも軸心側に屈曲部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の電動機。
  3. 前記貫通穴は、隣り合う前記ボルト締結部の間に形成されていることを特徴とする請求項に記載の電動機。
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