JP2009240013A - 電動機 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルク伝達部材の強度を確保することができ、電動機の重量を低減することができ、製造コストを低減することができ、ヨークの積層鋼板の剥離を防止することができる電動機を提供する。
【解決手段】外周側回転子21のヨーク23に周方向に所定間隔で形成される長穴形状の第1貫通穴51と、第1貫通穴51に挿通され両端部がドライブプレート14A,14Bに挿入又は圧入されるトルク伝達ピン61と、外周側回転子21のヨーク23に周方向に所定間隔で形成される円形状の第2貫通穴52と、2貫通穴52に圧入される剥離防止ピン62と、を備え、第1貫通穴51は、径方向の幅B1がトルク伝達ピン61の直径Dより大きく、周方向の幅B2がトルク伝達ピン61の直径Dと略同一に設定され、外周側回転子21は、ドライブプレート14Aと同一軸心となるようにドライブプレート14Aに嵌合される。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転子に設けられる永久磁石の界磁特性を変更できるようにした電動機に関する。
従来の電動機として、周方向に沿って配置された内周側永久磁石を具備する内周側回転子と、内周側回転子と同軸上に配置され、周方向に沿って配置された外周側永久磁石を具備する外周側回転子と、内周側回転子と外周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な回動手段と、を備え、外周側回転子の駆動力を出力軸に伝達するドライブプレートが外周側回転子及びベーンロータの軸線方向両端側に固定されることで包囲されるこれら外周側回転子、ベーンロータ、及び両ドライブプレートの間の空間に、内周側回転子が周方向に回動可能に配置され、端板と外周側回転子の端面とがシムを介して接合されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−244042号公報
ところで、上記特許文献1に記載の電動機では、外周側回転子のヨークとドライブプレートをトルク伝達部材であるボルトで固定するため、ヨーク及びドライブプレートに形成されるボルト挿通穴にボルトが嵌め合い状態で嵌合している。このため、回転時の遠心力によりヨークが変形した場合、ボルトに荷重が作用してしまうので、ボルトの強度確保が難しかった。また、ヨークの変形による応力バラツキを抑えるために、ボルトを磁石極のそれぞれに均等に配置する必要があるため、電動機の重量が増加してしまうと共に、ヨーク及びドライブプレートに非常に高い加工精度が求められ、製造コストが増加してしまっていた。さらに、ヨークを構成する積層鋼板が回転時に剥離してしまう可能性があった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、トルク伝達部材の強度を確保することができ、電動機の重量を低減することができ、ヨーク及びドライブプレートの加工精度が必要な部分を削減して、製造コストを低減することができ、ヨークを構成する積層鋼板の剥離を防止することができる電動機を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、周方向に所定間隔で配置される複数の外周側永久磁石(例えば、実施の形態での外周側永久磁石25A)を有する外周側回転子(例えば、実施の形態での外周側回転子21)と、外周側回転子と同軸上に設けられ、周方向に所定間隔で配置される複数の内周側永久磁石(例えば、実施の形態での内周側永久磁石25B)を有する内周側回転子(例えば、実施の形態での内周側回転子22)と、外周側回転子と内周側回転子の少なくとも一方を回動させることで、外周側回転子と内周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な位相変更手段(例えば、実施の形態での位相変更手段13)と、外周側回転子の軸方向両端部にそれぞれ設けられ、外周側回転子の駆動力を回転軸(例えば、実施の形態での回転軸12)に伝達するドライブプレート(例えば、実施の形態での第1ドライブプレート14A,14B)と、外周側回転子のヨーク(例えば、実施の形態でのヨーク23)に、周方向に所定間隔で形成される長穴形状の第1貫通穴(例えば、実施の形態での第1貫通穴51)と、第1貫通穴に挿通され、両端部がドライブプレートに挿入又は圧入されるトルク伝達ピン(例えば、実施の形態でのトルク伝達ピン61)と、外周側回転子のヨークに、周方向に所定間隔で形成される円形状の第2貫通穴(例えば、実施の形態での第2貫通穴52)と、第2貫通穴に圧入され、ヨークの剥離を防止する剥離防止ピン(例えば、実施の形態での剥離防止ピン62)と、を備え、第1貫通穴は、径方向の幅がトルク伝達ピンの直径より大きく、周方向の幅がトルク伝達ピンの直径と略同一に設定され、外周側回転子は、ドライブプレートと同一軸心となるようにドライブプレートに嵌合されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、トルク伝達ピン及び剥離防止ピンは、周方向に均等に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、トルク伝達ピン及び剥離防止ピンが配置される以外のヨークの外周側永久磁石間に、第1貫通穴と同形状の穴を形成することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、トルク伝達ピン及び剥離防止ピンが配置される以外のヨークの外周側永久磁石間に、トルク伝達ピンの直径より小さい幅、且つ第1貫通穴と同等の面積を有する第3貫通穴(例えば、実施の形態での第3貫通穴53)を形成することを特徴とする。
請求項1に記載の電動機によれば、遠心力によるヨークの変形の影響をトルク伝達ピンが受けないので、トルク伝達ピンの強度を確保することができる。また、トルク伝達ピンの設置本数を削減することができるので、電動機の重量を低減することができる。また、ヨーク及びドライブプレートの加工精度が必要な部分を削減することができるので、製造コストを低減することができる。また、複数のトルク伝達ピンを構造部材とするため、外周側回転子のヨークの積厚バラツキは関係なく、シム調整が不要で電動機の組み立てが容易になるので、製造コストを低減することができる。さらに、剥離防止ピンによりヨークを構成する積層鋼板を軸方向に固定するので、ヨークの積層鋼板の剥離を防止することができる。
請求項2に記載の電動機によれば、遠心力によりヨークに作用する応力を均等にすることができる。また、アンバランス量を低減することができるので、バランス修正の工数を削減することができる。
請求項3に記載の電動機によれば、遠心力によりヨークに作用する応力を均等にすることができる。
請求項4に記載の電動機によれば、遠心力によりヨークに作用する応力を均等にすることができる。また、第3貫通穴にピンを挿通することができないので、電動機の誤組を防止することができる。
以下、本発明に係る電動機の一実施形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本実施形態の電動機10は、図1〜図4に示すように、円環状の固定子11の内周側に回転子ユニット20が配置されるインナロータ型のブラシレスDCモータであり、例えば、ハイブリッド車両や電動車両等の走行駆動源として用いられる。固定子11は複数相の固定子巻線11aを有し、回転子ユニット20は軸芯部に回転軸12を有している。この電動機10を車両の走行駆動源として用いる場合、電動機10の回転力はトランスミッション(図示せず)を介して車輪の駆動軸(図示せず)に伝達される。この場合、電動機10を車両の減速時に発電機として機能させれば、発電電力を回生エネルギーとして蓄電器に回収することができる。また、ハイブリッド車両においては、電動機10の回転軸12をさらに内燃機関のクランクシャフト(図示せず)に連結することにより、内燃機関による発電にも利用することができる。
回転子ユニット20は、円環状の外周側回転子21と、この外周側回転子21の内側に同軸上に配置される円環状の内周側回転子22と、を備え、外周側回転子21と内周側回転子22が設定角度の範囲で相対回動可能とされている。
外周側回転子21と内周側回転子22は、回転子本体である円環状のヨーク23,24が、例えば、複数の電磁鋼板を回転軸12に沿う方向に積層してなる積層鋼板によって形成される。各ヨーク23,24には、軸方向に貫通するように形成される複数の磁石装着スロット23a,24aが周方向に所定間隔(本実施形態では22.5°)で配置される。
各磁石装着スロット23a,24aには、厚み方向に磁化された平板状の外周側永久磁石25Aと内周側永久磁石25Bがそれぞれ装着される。そして、本実施形態では、図5に示すように、外周側永久磁石25Aは、着磁方向(厚み方向)が周方向に向くように配置され、内周側永久磁石25Bは、着磁方向(厚み方向)が径方向に向くように配置される。従って、隣接する外周側永久磁石25A,25Aと内周側永久磁石25Bとが略コの字状に配置される。
また、外周側永久磁石25Aと内周側永久磁石25Bは同数(本実施形態では8極対)設けられており、図5に示すように、外周側回転子21上において周方向に隣接する外周側永久磁石25Aの磁極の向きは逆に設定され、内周側回転子22上において周方向に隣接する内周側永久磁石25Bの磁極の向きも逆に設定される。
そして、図5に示すように、隣接する外周側永久磁石25Aの対向N極(またはS極)間に、内周側永久磁石25Bの同極つまりN極(またはS極)が対峙するように、外周側回転子21と内周側回転子22の相対回転角度を調整したときに、回転子ユニット20全体の界磁が最も強められる「強め界磁位相」の状態となる。また、図6に示すように、隣接する外周側永久磁石25Aの対向N極(またはS極)間に、内周側永久磁石25Bの異極つまりS極(またはN極)が対峙するように、外周側回転子21と内周側回転子22の相対回転角度を調整したときに、回転子ユニット20全体の界磁が最も弱められる「弱め界磁位相」の状態となる。
また、回転子ユニット20は、外周側回転子21と内周側回転子22を相対回動させるための回動機構30を備える。この回動機構30は、両回転子21,22の相対位相を任意に変更するための位相変更手段13を構成するものであり、非圧縮性の作動流体である作動液の圧力によって駆動される。位相変更手段13は、上記の回動機構30と、この回動機構30に対する作動液の給排を制御する液圧制御装置(図示せず)と、を主要な要素として構成される。
回動機構30は、図1〜図3に示すように、回転軸12の外周に一体回転可能にスプライン嵌合されるベーンロータ31と、ベーンロータ31の外周側に相対回動可能に配置される環状ハウジング32と、を備える。
ベーンロータ31は、図1に示すように、環状ハウジング32及び内周側回転子22の軸方向両端面を跨ぐ円板状の一対の第1ドライブプレート14A,14B、及び環状ハウジング32の軸方向両端部の開口を閉塞する円板状の一対の第2ドライブプレート15A,15Bを介して外周側回転子21に連結される。従って、外周側回転子21、第1ドライブプレート14A,14B、第2ドライブプレート15A,15B、ベーンロータ31、及び回転軸12が一体化されるので、外周側回転子21の駆動力が第1ドライブプレート14A,14Bを介して回転軸12に伝達される。
なお、図中の符号16は、第1ドライブプレート14A,14B、第2ドライブプレート15A,15B、及びベーンロータ31を一体的に連結するボルトで、符号26は、外周側回転子21と第1ドライブプレート14Aとの間に介装されるロストモーション用の皿バネで、符号27は、第1ドライブプレート14A,14B、第2ドライブプレート15A,15B、及びベーンロータ31の位置決めを行う位置決めピンである。
環状ハウジング32は、図1及び図4に示すように、その外周面に、内周側回転子22と、内周側回転子22を軸方向に挟むように配置され、磁石装着スロット24aから内周側永久磁石25Bが抜け出ることを防止する一対の端面板33,33と、環状ハウジング32の軸方向端部に形成される鍔部32aとの間に内周側回転子22及び一対の端面板33,33を挟み込むカラー34と、が一体的に嵌合固定される。従って、環状ハウジング32及び内周側回転子22が一体化される。
また、ベーンロータ31は、回転軸12にスプライン嵌合される円筒状のボス部35の外周に、径方向外側に突出する複数のベーン36が周方向等間隔で設けられる。環状ハウジング32は、内周面に周方向等間隔に複数の凹部37が設けられ、これら各凹部37にベーンロータ31の対応するベーン36が収容配置される。各凹部37は、ベーン36の先端部の回転軌道にほぼ合致する円弧面を有する底壁38と、隣接する凹部37同士を画成する仕切壁39と、によって構成され、ベーンロータ31と環状ハウジング32の相対回動時に、ベーン36が一方の仕切壁39と他方の仕切壁39の間を移動する。
また、各ベーン36の先端部には、底壁38と軸方向に沿うように摺接するシール40aと、シール40aを底壁38に向けて押圧するスプリング40bと、によって構成されるシール部材40が設けられており、このシール部材40は、ベーン36と底壁38との間を液密にシールする。また、各仕切壁39の先端部には、ボス部35の外周面と軸方向に沿うように摺接するシール41aと、シール41aをボス部35の外周面に向けて押圧するスプリング41bと、によって構成されるシール部材41が設けられており、このシール部材41は、仕切壁39とボス部35の外周面との間を液密にシールする。
第2ドライブプレート15A、15Bは、環状ハウジング32の軸方向端面に摺動自在に密接し、環状ハウジング32の各凹部37の側方をそれぞれ閉塞する。従って、環状ハウジング32の各凹部37は、ベーンロータ31のボス部35と両側の第2ドライブプレート15A,15Bと共にそれぞれ独立した空間を形成し、この空間は、作動液が導入される導入空間となっている。各導入空間内は、ベーンロータ31の対応する各ベーン36によってそれぞれ2室に隔成され、一方の室が進角側作動室42とされ、他方の室が遅角側作動室43とされている。
進角側作動室42は、内部に導入された作動液の圧力によって内周側回転子22を外周側回転子21に対して進角方向に相対回動させ、遅角側作動室43は、内部に導入された作動液の圧力によって内周側回転子22を外周側回転子21に対して遅角方向に相対回動させる。この場合、「進角」とは、内周側回転子22を外周側回転子21に対して図2中の矢印Rで示す電動機10の主回転方向に進めることを言い、「遅角」とは、内周側回転子22を外周側回転子21に対して電動機10の主回転方向Rと逆側に進めることを言うものとする。
また、各進角側作動室42と遅角側作動室43に対する作動液の給排は回転軸12を通して行われるようになっている。具体的には、進角側作動室42は、回転軸12に形成される通路孔44aと、回転軸12の外周面に形成され、通路孔44aと接続される環状溝44bと、ベーンロータ31のボス部35に略径方向に形成される複数の導通孔44cと、を介して液圧制御装置に接続される。また、遅角側作動室43は、回転軸12に形成される通路孔45aと、回転軸12の外周面に形成され、通路孔45aと接続される環状溝45bと、ベーンロータ31のボス部35に略径方向に形成される複数の導通孔45cと、を介して液圧制御装置に接続される。
そして、本実施形態では、外周側回転子21と第1ドライブプレート14A,14Bとの連結は、図1〜図3及び図5に示すように、外周側回転子21のヨーク23の外周側永久磁石25A間のうちの均等間隔(本実施形態では180°間隔、図2の12時及び6時方向)に位置する2箇所の外周側永久磁石25A間の周方向中央部にそれぞれ形成される長穴形状の第1貫通穴51と、この2箇所の第1貫通穴51にそれぞれ挿通され、その両端部が第1ドライブプレート14A,14Bの内側面に形成されるピン保持穴17に挿入又は圧入される円筒形状のトルク伝達ピン61と、によって行われる。
また、本実施形態では、第1貫通穴51は、径方向の幅B1がトルク伝達ピン61の直径Dより大きく、周方向の幅B2がトルク伝達ピン61の直径Dと略同一に設定される。このため、トルク伝達ピン61と第1貫通穴51とが周方向に接触するので、外周側回転子21の駆動力が第1ドライブプレート14A,14Bに伝達され、また、トルク伝達ピン61と第1貫通穴51との間に径方向のクリアランスが形成されるので、遠心力でヨーク23が変形したとしても、トルク伝達ピン61に変形荷重が作用することはない。
また、本実施形態では、外周側回転子21のヨーク23の外周側永久磁石25A間のうちの均等間隔(本実施形態では180°間隔、図2の3時及び9時方向)に位置する2箇所の外周側永久磁石25A間の周方向中央部に円形状の第2貫通穴52が形成され、この第2貫通穴52に円筒形状の剥離防止ピン62が圧入される。このため、ヨーク23を構成する積層鋼板が軸方向に一体的に固定されるので、ヨーク23の積層鋼板の剥離が防止されると共に、ヨーク23の一端側の上下左右方向の位置が規制されれば、外周側回転子21の軸心が確保される。さらに、トルク伝達ピン61及び剥離防止ピン62は、交互に周方向に均等(90°間隔で)に配置される。
また、本実施形態では、図2に示すように、剥離防止ピン62の内径は、剥離防止ピン62の内径側の面積と第1貫通穴51の面積が同等となるように設定される。このため、遠心力によりヨーク23に作用する応力が周方向に均等化される。
また、本実施形態では、図7に示すように、第1ドライブプレート14Aの内側面にヨーク23の内径と同一径を有する段部18が形成されており、この段部18にヨーク23が外嵌される。このため、第1ドライブプレート14Aの段部18により外周側回転子21の上下左右方向の位置が規制され、外周側回転子21が第1ドライブプレート14Aと同一軸心に配置されるので、外周側回転子21の軸心が確保されると共に、外周側回転子21が内周側回転子22と同軸上に配置される。
さらに、第1ドライブプレート14A,14Bの内側面には、剥離防止ピン62との間に所定のクリアランスを設ける凹部19が形成される。このため、第1ドライブプレート14A,14Bと剥離防止ピン62とは径方向・周方向ともに接触することはない。
また、本実施形態では、図1及び図5に示すように、外周側回転子21のヨーク23の外周側永久磁石25A間のうちのトルク伝達ピン61及び剥離防止ピン62が配置される以外の外周側永久磁石25A間の周方向中央部には、上記第1貫通穴51がそれぞれ形成される。このため、遠心力によりヨーク23に作用する応力が周方向に均等化される。
このように構成された電動機10では、界磁特性を変更する場合、液圧制御装置による作動液の給排により、進角側作動室42と遅角側作動室43の一方に作動液を供給すると共に他方から作動液を排出する。そして、こうして作動液の給排が制御されると、ベーンロータ31と環状ハウジング32が相対的に回動し、それにともなって外周側回転子21と内周側回転子22の相対位相が操作される。
外周側回転子21と内周側回転子22の相対位相が操作されると、図5に示す強め界磁位相の状態と、図6に示す弱め界磁位相の状態の間で、固定子11に及ぼす磁界の強さが変化する。磁界の強さが変化すると、それに伴って誘起電圧定数が変化し、その結果、電動機10の特性が変更される。即ち、強め界磁によって誘起電圧定数が大きくなると、電動機10として運転可能な許容回転速度は低下するものの、出力可能な最大トルクは増大し、逆に、弱め界磁によって誘起電圧定数が小さくなると、電動機10として出力可能な最大トルクは減少するものの、運転可能な許容回転速度は上昇する。
以上説明したように、本実施形態の電動機10によれば、外周側回転子21の軸方向両端部にそれぞれ設けられ、外周側回転子21の駆動力を回転軸12に伝達する第1ドライブプレート14A,14Bと、外周側回転子21のヨーク23に、周方向に所定間隔で形成される長穴形状の第1貫通穴51と、第1貫通穴51に挿通され、両端部が第1ドライブプレート14A,14Bに挿入又は圧入されるトルク伝達ピン61と、外周側回転子21のヨーク23に、周方向に所定間隔で形成される円形状の第2貫通穴52と、第2貫通穴52に圧入され、ヨーク23の剥離を防止する剥離防止ピン62と、を備え、第1貫通穴51は、径方向の幅B1がトルク伝達ピン51の直径Dより大きく、周方向の幅B2がトルク伝達ピン51の直径Dと略同一に設定され、外周側回転子21は、第1ドライブプレート14Aと同一軸心となるように第1ドライブプレート14Aに嵌合されるため、遠心力によるヨーク23の変形の影響をトルク伝達ピン61が受けないので、トルク伝達ピン61の強度を確保することができる。また、トルク伝達ピン61の設置本数を削減することができるので、電動機10の重量を低減することができる。また、ヨーク23及び第1ドライブプレート14A,14Bの加工精度が必要な部分を削減することができるので、製造コストを低減することができる。また、複数のトルク伝達ピン61を構造部材とするため、外周側回転子21のヨーク23の積厚バラツキは関係なく、シム調整が不要で電動機10の組み立てが容易になるので、製造コストを低減することができる。さらに、剥離防止ピン62によりヨーク23を構成する積層鋼板を軸方向に固定するので、ヨーク23の積層鋼板の剥離を防止することができる。
また、本実施形態の電動機10によれば、トルク伝達ピン61及び剥離防止ピン62が周方向に均等に配置されるため、遠心力によりヨーク23に作用する応力を均等にすることができる。また、アンバランス量を低減することができるので、バランス修正の工数を削減することができる。
また、本実施形態の電動機10によれば、トルク伝達ピン61及び剥離防止ピン62が配置される以外のヨーク23の外周側永久磁石25A間に、第1貫通穴51と同形状の穴を形成するため、遠心力によりヨーク23に作用する応力を均等にすることができる。
なお、本実施形態の変形例として、図8に示すように、トルク伝達ピン61及び剥離防止ピン62が配置される以外のヨーク23の外周側永久磁石25A間の周方向中央部に、トルク伝達ピン61の直径Dより小さい周方向の幅B3、且つ第1貫通穴51と同等の面積を有する第3貫通穴53を形成するようにしてもよい。この場合、遠心力によりヨーク23に作用する応力を均等にすることができる。また、第3貫通穴53にトルク伝達ピン61を挿通することができないので、電動機10の誤組を防止することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、位相変更手段13が内周側回転子22を回動させることで、外周側回転子21と内周側回転子22との間の相対的な位相を変更可能としているが、外周側回転子21を回動させることで、これら回転子21,22との間の相対的な位相を変更可能としてもよい。
本発明に係る電動機を説明するための断面図であり、図2のA−A線矢視断面図に相当する図である。 図1に示す回転子ユニットを軸方向から見た図である。 図2に示す回転子ユニットの分解斜視図である。 図2に示す内周側回転子の分解斜視図である。 回転子ユニットの強め界磁位相の状態を説明するための要部拡大図である。 回転子ユニットの弱め界磁位相の状態を説明するための要部拡大図である。 図2に示すB−B線矢視断面図である。 本発明に係る電動機の変形例を説明するための要部拡大図である。
符号の説明
10 電動機
11 固定子
12 回転軸
13 位相変更手段
14A 第1ドライブプレート
14B 第1ドライブプレート
20 回転子ユニット
21 外周側回転子
22 内周側回転子
23 ヨーク
24 ヨーク
25A 外周側永久磁石
25B 内周側永久磁石
30 回動機構
31 ベーンロータ
32 環状ハウジング
51 第1貫通穴
52 第2貫通穴
53 第3貫通穴
61 トルク伝達ピン
62 剥離防止ピン
B1 第1貫通穴の径方向の幅
B2 第1貫通穴の周方向の幅
B3 第3貫通穴の周方向の幅
D トルク伝達ピンの直径

Claims (4)

  1. 周方向に所定間隔で配置される複数の外周側永久磁石を有する外周側回転子と、
    前記外周側回転子と同軸上に設けられ、周方向に所定間隔で配置される複数の内周側永久磁石を有する内周側回転子と、
    前記外周側回転子と前記内周側回転子の少なくとも一方を回動させることで、前記外周側回転子と前記内周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な位相変更手段と、
    前記外周側回転子の軸方向両端部にそれぞれ設けられ、前記外周側回転子の駆動力を回転軸に伝達するドライブプレートと、
    前記外周側回転子のヨークに、周方向に所定間隔で形成される長穴形状の第1貫通穴と、
    前記第1貫通穴に挿通され、両端部が前記ドライブプレートに挿入又は圧入されるトルク伝達ピンと、
    前記外周側回転子のヨークに、周方向に所定間隔で形成される円形状の第2貫通穴と、
    前記第2貫通穴に圧入され、前記ヨークの剥離を防止する剥離防止ピンと、を備え、
    前記第1貫通穴は、径方向の幅が前記トルク伝達ピンの直径より大きく、周方向の幅が前記トルク伝達ピンの直径と略同一に設定され、
    前記外周側回転子は、前記ドライブプレートと同一軸心となるように前記ドライブプレートに嵌合されることを特徴とする電動機。
  2. 前記トルク伝達ピン及び前記剥離防止ピンは、周方向に均等に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記トルク伝達ピン及び前記剥離防止ピンが配置される以外の前記ヨークの前記外周側永久磁石間に、前記第1貫通穴と同形状の穴を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 前記トルク伝達ピン及び前記剥離防止ピンが配置される以外の前記ヨークの前記外周側永久磁石間に、前記トルク伝達ピンの直径より小さい幅、且つ前記第1貫通穴と同等の面積を有する第3貫通穴を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機。
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