JP2008289213A - 電動機 - Google Patents

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Kazuyuki Iwata
和之 岩田
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Abstract

【課題】所望の精度を確保しつつ、容易な組み立てを可能とする。
【解決手段】内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更可能な回動機構14を、内周側回転子12に一体に設けられたハウジング33と、外周側回転子12に一体に設けられると共にハウジング33に具備される突出部47とにより各圧力室を形成し、各圧力室に導入される作動流体圧によってハウジング33に対する相対的な位相を変更するベーンロータ32とを備えて構成し、外周側回転子12の駆動力を出力軸16に伝達するドライブプレート31,31を、外周側ロータ鉄心22に挿入された位置決めカラー70によって外周側ロータ鉄心22に固定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機に関する。
従来、例えば互いの回転軸が同軸に配置され、互いの相対位相を変更可能な内回転子および外回転子からなるロータを備える電動機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−72978号公報
ところで、上記従来技術の一例に係る電動機においては、内回転子および外回転子は回転軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなる積層鋼板により形成され、外回転子は、この外回転子の内周部に装着された外回転子支持部により支持され、内回転子は、この内回転子の内周部に装着された内回転子支持部により支持されている。しかしながら、各回転子支持部によって各回転子を支持する場合には、各回転子の内周面形状や内周面の加工精度等に応じて、各回転子間のギャップおよびロータとステータとの間のギャップの各寸法精度が劣化してしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、所望の精度を確保しつつ、容易な組み立てを行うことが可能な電動機を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1態様に係る電動機は、互いの回転軸が同軸に配置されると共に、周方向に配置された内周側永久磁石(例えば、実施の形態での永久磁石11a)を具備する内周側回転子(例えば、実施の形態での内周側回転子11)および周方向に配置され、積層鋼板の内部に挿入された外周側永久磁石(例えば、実施の形態での永久磁石12a)を具備する外周側回転子(例えば、実施の形態での外周側回転子12)と、少なくとも前記内周側回転子または前記外周側回転子を前記回転軸周りに回動させることで前記内周側回転子と前記外周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な回動手段(例えば、実施の形態での回動機構14)とを備える電動機であって、前記回動手段は、前記内周側回転子に一体に設けられたハウジング(例えば、実施の形態でのハウジング33)と、前記外周側回転子に一体に設けられると共に前記ハウジングに具備されるベーン(例えば、実施の形態での突出部47)とにより圧力室(例えば、実施の形態での第1圧力室56および第2圧力室57)を形成し、該圧力室に導入される作動流体圧によって前記ハウジングに対する相対的な位相を変更するベーンロータ(例えば、実施の形態でのベーンロータ32)とを備え、前記外周側回転子の駆動力を出力軸(例えば、実施の形態での出力軸16)に伝達する端板(例えば、実施の形態でのドライブプレート31,31)が前記外周側回転子の積層鋼板(例えば、実施の形態での外周側ロータ鉄心22)および前記ベーンロータの軸線方向両端側に固定されることで包囲されるこれら前記外周側回転子、前記ベーンロータおよび両端板の間の空間(例えば、実施の形態での空間58)に、一体の前記内周側回転子および前記ハウジングが周方向に回動可能に配置され、前記積層鋼板に挿入された位置決めカラー(例えば、実施の形態での位置決めカラー70、72、73)によって前記端板と前記積層鋼板とが固定されている。
さらに、本発明の第2態様に係る電動機では、前記位置決めカラーは中実円柱状であり、前記一方の端板のボルト装着孔(例えば、実施の形態でのボルト挿入穴31a)と前記他方の端板のボルト装着孔(例えば、実施の形態でのボルト挿入穴31a)とから挿通された各ボルト(例えば、実施の形態でのボルト52,52)が前記位置決めカラーの各ボルト装着部に締結されることで、前記端板と前記積層鋼板とが固定されている。
さらに、本発明の第3態様に係る電動機では、前記位置決めカラーは中空円筒状であり、前記一方の端板のボルト装着孔(例えば、実施の形態でのボルト挿入穴31a)から前記位置決めカラーを介して前記他方の端板のボルト装着穴(例えば、実施の形態でのボルト挿入穴31a)へ挿通されたボルト(例えば、実施の形態でのボルト52)によって前記端板と前記積層鋼板とが固定されている。
さらに、本発明の第4態様に係る電動機は、前記端板に設けられた凹部(例えば、実施の形態でのカラー嵌合凹部31p)に前記位置決めカラーが嵌合することで前記端板と前記積層鋼板とが固定されている。
さらに、本発明の第5態様に係る電動機は、前記積層鋼板と前記端板との間に付勢部材(例えば、実施の形態での付勢部材71)を備える。
第1態様に係る電動機によれば、外周側回転子の積層鋼板に挿入された位置決めカラーによって端板と積層鋼板とが固定されることから、外周側回転子の内周面形状や内周面の加工精度等に拘らずに、外周側回転子を出力軸に対して精度良く配置することができる。
しかも、例えば積層鋼板にボルト等を直接的に挿入して端板と積層鋼板とを固定する場合に比べて、回転軸方向に積層された電磁鋼板からなる積層鋼板の積厚に誤差(ばらつき)が存在する場合であっても、組み付け時のシム等による煩雑な調整を不要とし、位置決めカラーによって端板と積層鋼板とを精度良く固定することができる。
さらに、第2態様に係る電動機によれば、一方の端板のボルト装着孔に挿入されたボルトは、位置決めカラーの一端に設けられたボルト装着部に螺着され、他方の端板のボルト装着孔に挿入されたボルトは、位置決めカラーの他端に設けられたボルト装着部に螺着されることによって、端板と積層鋼板とが固定される。これにより、位置決めカラーによって端板と積層鋼板とを容易に精度良く固定することができると共に、中実の位置決めカラーによって、例えば高回転時等に発生する曲げ応力に対して所望の剛性を確保することができる。
さらに、第3態様に係る電動機によれば、一方の端板のボルト装着孔および位置決めカラーの中空の内部に挿入されたボルトは他方の端板のボルト装着穴に螺着されることによって、端板と積層鋼板とが固定される。これにより、位置決めカラーによって端板と積層鋼板とを容易に精度良く固定することができる。
さらに、第4態様に係る電動機によれば、位置決めカラーによって端板と積層鋼板とを容易に精度良く固定することができる。
さらに、第5態様に係る電動機によれば、積層鋼板と端板との間に付勢部材を備えることで、積層鋼板の積厚に誤差(ばらつき)が存在する場合であっても、積層鋼板を適切に固定することができる。
以下、本発明の電動機の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による電動機10は、例えば図1および図2に示すように、この電動機10の回転軸線を中心に回転可能に設けられた略円環状の内周側回転子11と、この内周側回転子11に対してその径方向外側に同軸の回転軸線を中心に回転可能に設けられ、しかも回転軸線方向の位置を合わせて設けられた略円環状の外周側回転子12と、内周側回転子11および外周側回転子12を回転させる回転磁界を発生する複数相の図1に示す固定子巻線13aを有する固定子13と、内周側回転子11および外周側回転子12に接続されるとともに非圧縮性流体である作動油(作動流体)の油圧(流体圧)で内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更する回動機構(回動手段)14と、回動機構14への油圧を制御する図示略の油圧制御装置とを備えたブラシレスDCモータである。
この電動機10は、例えばハイブリッド車両や電動車両等の車両に駆動源として搭載されることになり、その際に、その出力軸(回動軸)16はトランスミッション(図示略)の入力軸に接続され、電動機10の駆動力がトランスミッションを介して車両の駆動輪(図示略)に伝達されるようになっている。
なお、車両の減速時に駆動輪側から電動機10に駆動力が伝達されると、電動機10は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、例えばハイブリッド車両においては、この電動機10の回転軸線が内燃機関(図示略)のクランクシャフトに連結されており、内燃機関の出力が電動機10に伝達された場合にも電動機10は発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
内周側回転子11は、その回転軸線が電動機10の回転軸線と同軸となるように配置されるもので、図2に示すように、略円筒状の内周側ロータ鉄心21を有しており、この内周側ロータ鉄心21には、その外周側の部分に周方向に所定の等ピッチで複数(具体的には16箇所)の内周側磁石装着部23,…,23が設けられている。また、内周側ロータ鉄心21の外周面21A上には、周方向で隣り合う内周側磁石装着部23,23のすべての間位置に、回転軸線に平行に伸びる凹溝21aが半径方向に凹むように形成されている。この内周側ロータ鉄心21は、例えば回転軸線方向に積層された複数の電磁鋼板からなる積層鋼板により形成される。
各内周側磁石装着部23,…,23は、内周側ロータ鉄心21を回転軸線に平行に貫通する一対の磁石装着孔23a,23aをそれぞれ備えている。一対の磁石装着孔23a,23aは回転軸線に平行な方向に対する断面が略長方形状に形成されており、互いにセンターリブ23bを介して周方向で隣り合うように同一平面内に配置されている。なお、この平面はセンターリブ23bと回転軸線とを結んだ半径線に対し直交する。各磁石装着孔23a,23aには回転軸線に平行に伸びる略板状の永久磁石11aがそれぞれ装着されている。
磁石装着孔23a,…,23aにそれぞれ装着される永久磁石11aは、すべて厚さ方向(つまり各回転子11,12の径方向)に同様に磁化されており、同一の内周側磁石装着部23に設けられた一対の磁石装着孔23a,23aに装着される一対の永久磁石11a,11aは、互いに磁化方向が同方向となるように設定されている。そして、すべての内周側磁石装着部23,…,23において、周方向で隣り合う内周側磁石装着部23,23同士は、一方に装着される一対の永久磁石11a,11aおよび他方に装着される一対の永久磁石11a,11aが、互いに磁化方向が異方向となるように設定される。すなわち外周側がN極とされた一対の永久磁石11a,11aが装着された内周側磁石装着部23には、外周側がS極とされた一対の永久磁石11a,11aが装着された内周側磁石装着部23が、凹溝21aを介して周方向で隣接するようになっている。
以上により、内周側回転子11は、周方向に沿って配置された複数の永久磁石11a,…,11aを具備している。
外周側回転子12も、回転軸線が電動機10の回転軸線と同軸となるように配置されるもので、略円筒状の外周側ロータ鉄心22を有しており、この外周側ロータ鉄心22には、その外周側の部分に周方向に所定の等ピッチで、上記した内周側磁石装着部23,…,23と同数の外周側磁石装着部24,…,24が設けられている。また、外周側ロータ鉄心22の外周面22A上には、周方向で隣り合う外周側磁石装着部24,24のすべての間位置に、回転軸線に平行に伸びる凹溝22aが半径方向に凹むように形成されている。
さらに、外周側ロータ鉄心22の各凹溝22a,…,22aの各内径側つまり外周側磁石装着部24,…,24の隣り合うもの同士の各間位置には、それぞれ図1に示すカラー挿入穴22bが軸線方向に沿って貫通形成されている。この外周側ロータ鉄心22も、例えば回転軸線方向に積層された複数の電磁鋼板からなる積層鋼板により形成される。
各外周側磁石装着部24,…,24は、回転軸線に平行に貫通する一対の磁石装着孔24a,24aをそれぞれ備えている。一対の磁石装着孔24a,24aは回転軸線に平行な方向に対する断面が略長方形状に形成されており、互いにセンターリブ24bを介して周方向で隣り合うように同一平面内に配置されている。なお、この平面はセンターリブ24bと回転軸線とを結んだ半径線に対し直交する。各磁石装着孔24a,24aには回転軸線に平行に伸びる略板状の永久磁石12aがそれぞれ装着されている。
各磁石装着孔24a,…,24aにそれぞれ装着される永久磁石12aは、すべて厚さ方向(つまり各回転子11,12の径方向)に同様に磁化されており、同一の外周側磁石装着部24に設けられた一対の磁石装着孔24a,24aに装着される一対の永久磁石12a,12aは、互いに磁化方向が同方向となるように設定されている。そして、すべての外周側磁石装着部24,…,24において、周方向で隣り合う外周側磁石装着部24,24同士は、一方に装着される一対の永久磁石12a,12aおよび他方に装着される一対の永久磁石12a,12aが、互いに磁化方向が異方向となるように設定される。すなわち外周側がN極とされた一対の永久磁石12a,12aが装着された外周側磁石装着部24には、外周側がS極とされた一対の永久磁石12a,12aが装着された外周側磁石装着部24が、凹溝22aを介して周方向で隣接するようになっている。
以上により、外周側回転子12も、周方向に沿って配置された複数の永久磁石12a,…,12aを具備している。
そして、内周側回転子11の各内周側磁石装着部23,…,23と外周側回転子12の各外周側磁石装着部24,…,24とは、各回転子11,12の径方向で互いに対向配置可能となるように配置されている。この対向配置状態のとき、すべての一対の永久磁石11a,11aが、いずれか対応する一対の永久磁石12a,12aと一対一で回転方向の位相を合わせる状態となる。また、内周側回転子11の各凹溝21a,…,21aと外周側回転子12の各凹溝22a,…,22aとについても、すべての凹溝21a,…,21aが、いずれか対応する凹溝22aと一対一で回転方向の位相を合わせる状態となる。
これにより、内周側回転子11と外周側回転子12との回転軸線周りの相対位置に応じて、電動機10の状態を、内周側回転子11のすべての永久磁石11a,…,11aと外周側回転子12のすべての永久磁石12a,…,12aとにおいて、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとの同極の磁極同士が対向配置(つまり、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとが対極配置)されて界磁が最も弱められる図2に示す弱め界磁状態から、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとの異極の磁極同士が対向配置(つまり、対をなす永久磁石11a,11aと対をなす永久磁石12a,12aとが同極配置)されて界磁が最も強められる図4に示す強め界磁状態に亘る適宜の状態に設定可能とされている。
ここで、図1に示す固定子13は、外周側回転子12の外周部に対向配置される略円筒状に形成され、例えば車両のトランスミッションのハウジング(図示略)等に固定されている。
次に、上記のような内周側回転子11と外周側回転子12との相対的な位相変更を行う回動機構14について説明する。
本実施形態の回動機構14は、図1に示すように、外周側回転子12の軸線方向両側の端面12A,12Aに外周側回転子12の内側の空間を覆うようにして接合固定される円板状の一対のドライブプレート(端板)31,31と、これらドライブプレート31,31で直接挟持されることで外周側回転子12の内側に一体に設けられるベーンロータ32と、ベーンロータ32、外周側回転子12およびドライブプレート31,31の間に配置される内周側回転子11の内側の一部を構成するハウジング33とを有している。ベーンロータ32およびハウジング33は、例えば焼結等により形成される。
一対のドライブプレート31,31には、それぞれの外周側の部分に、軸線方向に貫通する複数(カラー挿入穴22bと同数)のボルト挿入穴31a,…,31aが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されており、これらボルト挿入穴31a,…,31aよりも内側には軸線方向に凹む環状溝31bが一側に形成されている。また、ドライブプレート31には、環状溝31bよりも内側に、軸線方向に貫通する複数のボルト挿入穴31c,…,31cが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されている。さらに、ボルト挿入穴31c,…,31cの内側であるドライブプレート31の中心位置には、環状溝31bの形成側と同側に、軸線方向に沿って円筒状に突出する円筒部31dが形成されており、その内側は軸線方向に貫通する中心穴31eとなっている。加えて、ドライブプレート31には、図3に示すように、ボルト挿入穴31a,…,31aよりも若干軸心側にずれて貫通穴31f,…,31fが、同一円周上で等間隔をあけるように形成されている。ここで、これら貫通穴31f,…,31fは、すべて、隣り合うボルト挿入穴31a,31a同士の間位置(具体的には中央位置)に形成されている。
ベーンロータ32は、図2に示すように、円筒状のボス部35と、このボス部35の外周面における円周方向の等間隔位置から半径方向外側に延出する複数(上記したボルト挿入穴31cと同数(具体的には6箇所))の羽根部36,…,36とを有している。
ボス部35の軸線方向両側は、羽根部36,…,36と同じ軸線方向長さの挟持ベース部37が外周側に、この挟持ベース部37よりも軸線方向内側に段差状に凹む嵌合部38が内周側に形成された形状をなしている。ボス部35の内径側には、その軸線方向中間位置に図1に示す連結用スプライン35bが形成されており、連結用スプライン35bよりも軸線方向一側に、図2に示すように各羽根部36,…,36の位置の内周側から最も近い羽根部36の基端の回転方向における同じ一側にそれぞれ貫通する通路穴35c,…,35cが形成され、連結用スプライン35bよりも軸線方向逆側に、各羽根部36,…,36の位置の内周側から最も近い羽根部36の基端の回転方向における同じ逆側にそれぞれ貫通する通路穴35d,…,35dが形成されている。
図1に示すように、このベーンロータ32の内径側に、外周側回転子12の駆動力が伝達される出力軸16が取り付けられることになる。この出力軸16には、ボス部35の連結用スプライン35bに結合される連結用スプライン16aと、連結用スプライン16aで結合された状態でボス部35のすべての通路穴35cを連通させる環状の連通溝16bと、同状態ですべての通路穴35dを連通させる環状の連通溝16cと、連通溝16b,16cのそれぞれの両外側位置に形成されたシール溝16d,…,16dとを有しており、これらのシール溝16d,…,16dにはベーンロータ32との隙間をシールする図示略のシールリングがそれぞれ配設される。また、この出力軸16には、その内部を通って連通溝16bに対し作動油を給排するための通路穴16eと、連通溝16cに対し作動油を給排するための通路穴16fとが形成されている。なお、この出力軸16には、ドライブプレート31,31よりも軸線方向外側に突出する部分に、例えば車両のトランスミッションのハウジングに保持される一対のベアリング42,42を嵌合させるベアリング嵌合部16gがそれぞれ形成されており、一方のベアリング嵌合部16gのドライブプレート31側には、出力軸16の回転を伝達するギア43がスプライン結合されている。
各羽根部36,…36は、略板状をなしており、図2に示すように、中間位置に軸線方向に貫通するネジ穴36aがそれぞれ形成されている。また、円周方向の両側面には、それぞれ、ネジ穴36aの形成位置よりも外周側に一対の凹状部36b,36bが軸線方向の全長に亘って形成されており、ネジ穴36aの形成位置よりも内側にも凹状部36c,36cが軸線方向の全長に亘って形成されている。さらに、各羽根部36,…36のそれぞれの外周面には、外周面から中心側に向けて凹むシール保持溝36dが軸線方向の全長に亘って形成されている。これらシール保持溝36d,…,36dには、ハウジング33との隙間をシールするスプリングシール44がそれぞれ配置される。各スプリングシール44,…,44は、外側に設けられてハウジング33に摺接するシール44aと、内側に設けられてシール44aを半径方向外方のハウジング33側に押圧するスプリング44bとで構成されている。
内周側回転子11は、上記した内周側ロータ鉄心21に永久磁石11a,…,11aを装着して構成されるリング状の内周側回転子本体34と、この内周側回転子本体34の内側に所定の位相関係となるように一体に嵌合されるハウジング33を有している。内周側回転子11の一部を構成するハウジング33は、径方向厚さの薄い円筒状のベース部46と、このベース部46の内周面における円周方向の等間隔位置から半径方向内側に突出する、羽根部36と同数の突出部47,…,47とを有している。ここで、ベース部46は、図1に示すように、突出部47および内周側回転子本体34よりも軸線方向両側に全周にわたって突出している。各突出部47,…,47は、図2に示すように、それぞれ、軸線方向視で先細の略二等辺三角形状をなしており、すべての突出部47,…,47において、円周方向に隣り合う突出部47,47同士の各間に上記したベーンロータ32の羽根部36を配置可能な凹部48が形成される。各突出部47,…,47には、それぞれの内端面に、外径側に向けて凹むシール保持溝47bが軸線方向の全長に亘って形成されている。これらシール保持溝47b,…,47bには、ベーンロータ32のボス部35の外周面との隙間をシールするスプリングシール50がそれぞれ配置される。これらのスプリングシール50,…,50は、内周側に設けられてベーンロータ32のボス部35に摺接するシール50aと、外径側に設けられてシール50aをベーンロータ32側に押圧するシールスプリング50bとで構成されている。なお、ハウジング33を内周側回転子本体34にボルト等の締結で一体に連結してもよい。
上記した外周側回転子12の軸線方向長さは、最大で許容される製造誤差が生じたとしても、ベーンロータ32の羽根部36および挟持ベース部37の軸方向長さよりも短くなるように設定されている。
そして、各部品を組み立てる場合、まず、一方のドライブプレート31の円筒部31dをベーンロータ32の一方の嵌合部38に嵌合させることにより、これらドライブプレート31およびベーンロータ32を合わせた状態で、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。そして、ベーンロータ32の各羽根部36,…,36にそれぞれスプリングシール44を取り付けた状態で、各羽根部36,…,36をそれぞれ一対一で対応する凹部48に入れるようにして、予め内周側回転子本体34の内側にハウジング33を圧入して構成された内周側回転子11を、スプリングシール50,…,50を取り付けた状態で一方のドライブプレート31に合わせる。
そして、外周側回転子12のカラー挿入穴22bに中実円柱状の位置決めカラー70を挿入する。なお、この位置決めカラー70の両端部には、後述するボルト52が螺着されるボルト装着凹部70aが設けられている。
そして、内周側回転子11の外側を覆うように、外周側回転子12の端面12Aを一方のドライブプレート31に合わせた後、他方のドライブプレート31を、ベーンロータ32の他方の嵌合部38を中心穴31eに嵌合させることにより反対側から合わせて、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31a,…,31a、外周側回転子12に装着された各位置決めカラー70,…,70の他方のボルト装着凹部70a,…,70aにそれぞれボルト52を挿入し、かつ、上記した一方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31a,…,31a、外周側回転子12に装着された各位置決めカラー70,…,70の一方のボルト装着凹部70a,…,70aにそれぞれボルト52を挿入し、各ボルト52,…,52を各位置決めカラー70,…,70のボルト装着凹部70a,…,70aに螺合させる。
なお、外周側回転子12の外周側ロータ鉄心22のカラー挿入穴22bの周辺部には、外周側ロータ鉄心22と、1対のドライブプレート31,31の少なくとも何れかひとつとの間に、例えば皿ばね等の付勢部材71を備えている。これにより、ドライブプレート31のボルト挿入穴31aに挿入されたボルト52は、例えば皿ばね等の付勢部材71を介して位置決めカラー70のボルト装着凹部70aに装着される
また、この他方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。
以上により、外周側回転子12の軸線方向両端面に固定されたドライブプレート31,31が、それぞれベーンロータ32の各羽根部36,…,36とボルト54,…,54で一体に固定される。なお、羽根部36,…,36をドライブプレート31に固定するボルト54,…,54は、外周側回転子12をドライブプレート31に固定するボルト52,…,52よりも本数は少なく、かつサイズは大きいものが用いられている。
その後、出力軸16がベーンロータ32の内側に嵌合され、その際に、連結スプライン16aおよび連結スプライン35bが結合される。その結果、出力軸16がベーンロータ32に一体に固定された状態となる。勿論、上記の組み立て手順は一例であり、上記とは異なる手順で組み立てることも可能である。
以上によって、ハウジング33と内周側回転子本体34とが一体とされて構成される内周側回転子11が、外周側回転子12の内側且つベーンロータ32の外側であってドライブプレート31,31の間の空間58に設けられることになり、ドライブプレート31,31の環状溝31b,31bに入り込むベース部46の軸線方向両側部分で回転可能に保持されることになる。さらに、ハウジング33の凹部48,…,48それぞれに一枚ずつベーンロータ32の羽根部36が配置される。また、ベーンロータ32にスプライン結合される出力軸16は、外周側回転子12、ドライブプレート31,31およびベーンロータ32と一体回転可能となり、具体的には一体に固定される。なお、内周側回転子11は、一体に設けられた外周側回転子12およびドライブプレート31,31に対して回動可能となることから、その軸線方向の両端面が、対向するドライブプレート31との間に隙間59を形成可能であり、また、外周面21Aも外周側回転子12との間に若干のギャップ60を有している。
これにより、電動機10の回転時に、外周側回転子12で発生したトルクは、先ず、位置決めカラー70に対するせん断力として伝達され、さらに、位置決めカラー70とドライブプレート31との間のボルト締結による摩擦力を介して、出力軸16に伝達される。
なお、ドライブプレート31の貫通穴31f,…,31fは、ギャップ60に開口するようにギャップ60の側方、具体的には中心軸線方向に沿うギャップ60の延長線上に形成されている。
ここで、外周側回転子12の永久磁石12a,…,12aと内周側回転子11の永久磁石11a,…,11aとが異極同士を対向させる強め界磁状態のとき、図4に示すようにすべての羽根部36,…,36がそれぞれ対応する凹部48内で回転方向における同じ一側に隣り合う突出部47に当接することになり、当接する突出部47との間に第1圧力室56を形成するとともに、それぞれが回転方向における同じ逆側に隣り合う突出部47との間に第1圧力室56よりも広い第2圧力室57を形成することになる(言い換えれば、凹部48,…,48および凹部48,…,48に収容される羽根部36,…,36で第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57が形成される)。その結果、これらの第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57は、内周側回転子11の内側に画成される。
逆に、外周側回転子12の永久磁石12a,…,12aと内周側回転子11の永久磁石11a,…,11aとが同極同士を対向させる弱め界磁状態のとき、図2に示すように、すべての羽根部36,…,36がそれぞれ対応する凹部48内で回転方向における同じ上記逆側に隣り合う突出部47に当接して第2圧力室57を縮小することになり、それぞれが回転方向における同じ上記一側に隣り合う突出部47との間の第1圧力室56を拡大することになる。なお、各第1圧力室56,…,56にベーンロータ32の各通路穴35c,…,35cが一対一で常時開口するように設けられ、各第2圧力室57,…,57にベーンロータ32の各通路穴35d,…,35dが一対一で常時開口するように設けられている。
ここで、外周側回転子12および内周側回転子11は、永久磁石12a,…,12aおよび永久磁石11a,…,11aが互いに異なる極性で対向し吸引し合う図4に示す強め界磁の位置を、第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57が実質的に作動油圧を受けないときの原点位置に設定している。なお、第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57は作動油圧を受けない状態でも作動油で満たされている。そして、この原点位置にある状態から、各第1圧力室56,…,56に各通路穴35c,…,35cを介して作動油を導入する(つまり第1圧力室56,…,56に作動油圧を導入する)と同時に各第2圧力室57,…,57から各通路穴35d,…,35dを介して作動油を排出させると、外周側回転子12および内周側回転子11は、磁力に反して相対回転し、弱め界磁状態となる。逆に、各第2圧力室57,…,57に各通路穴35d,…,35dを介して作動油を導入すると同時に各第1圧力室56,…,56から各通路穴35c,…,35cを介して作動油を排出させると、外周側回転子12および内周側回転子11は、原点位置に戻って強め界磁状態となるが、このときは、外周側回転子12の永久磁石12a,…,12aと内周側回転子11の永久磁石11a,…,11aとが磁力で吸引し合うことになるため、各第2圧力室57,…,57に導入する作動油の圧力は、弱め界磁状態に位相変更する場合に必要な圧力よりも低くて済み、場合によっては油圧を導入しなくても作動油の給排のみで済む。
ここで、電動機10は、内周側回転子11が、外周側回転子12に対して永久磁石12a,…,12aおよび永久磁石11a,…,11aを互いに同じ極性を対向させた弱め状態から原点位置に戻る際の回転方向と、減速回転時に生じる慣性モーメントの方向とを一致させている。つまり、電動機10は、車両の前進走行時に外周側回転子12および内周側回転子11を、図2および図4における時計回り方向に回転させるように設定されており、図2に示す弱め界磁状態から外周側回転子12が減速するとフローティング状態にある内周側回転子11に図4に示す強め界磁状態に戻ろうとする慣性モーメントが生じるのである。
ここで、作動油が非圧縮性であることから、上記のような強め界磁状態および弱め界磁状態の両限界端への位相の変更は勿論、これら両限界端の間の中間位置であっても、図示略の油圧制御装置が、例えば、図示略の開閉弁の遮断ですべての第1圧力室56,…,56および第2圧力室57,…,57からの作動油の給排を停止させることで、外周側回転子12および内周側回転子11はその時点での位相関係を維持することになり、任意の界磁状態で位相変更を停止させることができる。
以上により、上記したベーンロータ32は、外周側回転子12に対して一体に固定されて一体回転可能となり、内周側回転子11の内側に配置されることになる。しかも、ベーンロータ32は、外周側回転子12および内周側回転子11の軸線方向の両端面を覆うように外周側回転子12に固定されたドライブプレート31,31を介して外周側回転子12に一体に固定され、外周側回転子12の駆動力を出力する出力軸16にも一体に設けられている。また、上記したハウジング33は、内周側回転子本体34に対して一体に嵌合されて一体回転可能となり、その凹部48がベーンロータ32とで第1圧力室56および第2圧力室57を内周側回転子11の内側に画成する。さらに、これら第1圧力室56および第2圧力室57への作動油の給排つまり作動油圧の導入制御で、ハウジング33に対するベーンロータ32の相対的な位相を変更し、その結果、内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相を変更することになる。ここで、内周側回転子11と外周側回転子12との間の相対的な位相は、少なくとも電気角の180°だけ進角側または遅角側に変化可能となり、電動機10の状態は、内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとの同極の磁極同士が対向配置される弱め界磁状態と、内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとの異極の磁極同士が対向配置される強め界磁状態との間の適宜の状態に設定可能となる。
加えて、外周側回転子12の駆動力を出力軸16に伝達するドライブプレート31が外周側回転子12およびベーンロータ32の軸線方向両端面にそれぞれ固定されることで包囲されるこれら外周側回転子12、ベーンロータ32および両ドライブプレート31,31の間の図2に示す空間58に、内周側回転子本体34およびハウジング33が一体とされた内周側回転子11が、周方向に回転可能に配置されている。なお、内周側回転子本体34およびハウジング33が一体とされた内周側回転子11は、空間58内にフローティング状態で回転自在に設けられている(つまり、ドライブプレート31,31および出力軸16には固定されていない)。
なお、例えば図5(a)に示すように内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとが同極配置とされる強め界磁状態と、例えば図5(b)に示すように内周側回転子11の永久磁石11aと外周側回転子12の永久磁石12aとが対極配置とされる弱め界磁状態とにおいては、例えば図6に示すように、誘起電圧の大きさが変化することから、電動機10の状態を強め界磁状態と弱め界磁状態との間で変化させることにより誘起電圧定数Keが変更されることになる。
上述したように、本実施の形態による電動機10によれば、積層鋼板からなる外周側ロータ鉄心22に挿入された位置決めカラー70によって、ドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とが固定されることから、外周側回転子12の外周側ロータ鉄心22の内周面形状や内周面の加工精度等に拘らずに、外周側回転子12を出力軸16に対して精度良く配置することができる。
しかも、積層鋼板からなる外周側ロータ鉄心22に、例えばボルト等を直接的に挿入してドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とを固定する場合に比べて、回転軸線方向に積層された電磁鋼板からなる積層鋼板の積厚に誤差(ばらつき)が存在する場合であっても、組み付け時のシム等による煩雑な調整を不要とし、位置決めカラー70によってドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とを精度良く固定することができる。
さらに、一方のドライブプレート31のボルト挿入穴31aに挿入されたボルト52は、位置決めカラー70の一端に設けられたボルト装着凹部70aに螺着され、他方のドライブプレート31のボルト挿入穴31aに挿入されたボルト52は、位置決めカラー70の他端に設けられたボルト装着凹部70aに螺着されることによって、ドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とが固定される。これにより、位置決めカラー70によってドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とを容易に精度良く固定することができると共に、中実の位置決めカラー70によって、例えば高回転時等に発生する曲げ応力に対して所望の剛性を確保することができる。
また、ドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22との間に付勢部材71を備えることで、積層鋼板の積厚に誤差(ばらつき)が存在する場合であっても、積層鋼板を適切に固定することができる。
なお、上述した実施の形態においては、位置決めカラー70を中実円柱状としたが、これに限定されず、例えば図7,図8に示す第1変形例のように、中空円筒状の位置決めカラー72を備えてもよい。
この第1変形例において、各部品を組み立てる場合、まず、一方のドライブプレート31の円筒部31dをベーンロータ32の一方の嵌合部38に嵌合させることにより、これらドライブプレート31およびベーンロータ32を合わせた状態で、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。そして、ベーンロータ32の各羽根部36,…,36にそれぞれスプリングシール44を取り付けた状態で、各羽根部36,…,36をそれぞれ一対一で対応する凹部48に入れるようにして、予め内周側回転子本体34の内側にハウジング33を圧入して構成された内周側回転子11を、スプリングシール50,…,50を取り付けた状態で一方のドライブプレート31に合わせる。
そして、外周側回転子12のカラー挿入穴22bに中空円筒状の位置決めカラー72を挿入する。なお、この位置決めカラー72には、後述するボルト52が挿入される貫通孔であるボルト挿入孔72aが設けられている。また、位置決めカラー72の回転軸線方向の長さは、外周側ロータ鉄心22の回転軸線方向の幅よりも長く形成され、かつ、対向する1対のドライブプレート31,31の表面同士間の間隔以下に形成されている。そして、位置決めカラー72は、ドライブプレート31のボルト挿入穴31aに圧入等によって挿入可能とされている。
そして、内周側回転子11の外側を覆うように、かつ、外周側ロータ鉄心22から突出する位置決めカラー72の一端をドライブプレート31のボルト挿入穴31aに挿入するようにして、外周側回転子12の端面12Aを一方のドライブプレート31に合わせた後、他方のドライブプレート31を、ベーンロータ32の他方の嵌合部38を中心穴31eに嵌合させると共に、外周側ロータ鉄心22から突出する位置決めカラー72の他端をドライブプレート31のボルト挿入穴31aに挿入することにより反対側から合わせて、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31a,…,31a、外周側回転子12に装着された各位置決めカラー72,…,72のボルト挿入孔72a,…,72a、および上記した一方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31a,…,31aにそれぞれボルト52を挿入し、各ボルト52,…,52にそれぞれナット53を螺合させる。
なお、外周側回転子12の外周側ロータ鉄心22のカラー挿入穴22bの周辺部には、外周側ロータ鉄心22と、1対のドライブプレート31,31の少なくとも何れかひとつとの間に、例えば皿ばね等の付勢部材71を備えている。これにより、例えば、ドライブプレート31のボルト挿入穴31aに挿入されたボルト52は、皿ばね等の付勢部材71を介して位置決めカラー72のボルト挿入孔72aに挿入される。
また、この他方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。
なお、上述した実施の形態においては、位置決めカラー70およびボルト52によりドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とを固定するとしたが、これに限定されず、例えば図9,図10に示す第2変形例のように、例えば中実円柱状等の位置決めカラー73のみによりドライブプレート31と外周側ロータ鉄心22とを固定してもよい。
この第2変形例において、各部品を組み立てる場合、まず、一方のドライブプレート31の円筒部31dをベーンロータ32の一方の嵌合部38に嵌合させることにより、これらドライブプレート31およびベーンロータ32を合わせた状態で、このドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。そして、ベーンロータ32の各羽根部36,…,36にそれぞれスプリングシール44を取り付けた状態で、各羽根部36,…,36をそれぞれ一対一で対応する凹部48に入れるようにして、予め内周側回転子本体34の内側にハウジング33を圧入して構成された内周側回転子11を、スプリングシール50,…,50を取り付けた状態で一方のドライブプレート31に合わせる。
そして、外周側回転子12のカラー挿入穴22bに位置決めカラー73を挿入する。なお、この位置決めカラー73の回転軸線方向の長さは、外周側ロータ鉄心22の回転軸線方向の幅よりも長く形成され、かつ、対向する1対のドライブプレート31,31の各対向面上に形成された各カラー嵌合凹部31p,31pの底面同士間の間隔と同等に形成されている。そして、位置決めカラー73は、ドライブプレート31のカラー嵌合凹部31pに圧入等によって嵌合可能とされている。
そして、内周側回転子11の外側を覆うように、かつ、外周側ロータ鉄心22から突出する位置決めカラー73の一端をドライブプレート31のカラー嵌合凹部31pに挿入するようにして、外周側回転子12の端面12Aを一方のドライブプレート31に合わせた後、他方のドライブプレート31を、ベーンロータ32の他方の嵌合部38を中心穴31eに嵌合させると共に、外周側ロータ鉄心22から突出する位置決めカラー73の他端をドライブプレート31のカラー嵌合凹部31pに嵌合することにより反対側から合わせる。
また、この他方のドライブプレート31の各ボルト挿入穴31c,…,31cにそれぞれボルト54を挿入し、各ボルト54,…,54をそれぞれベーンロータ32の羽根部36のネジ穴36aに螺合させる。
本発明の一実施形態に係る電動機を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動機の内周側回転子、外周側回転子および回動機構の弱め界磁状態を示す手前のドライブプレートを略した正面図である。 本発明の一実施形態に係る電動機の要部拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る電動機の内周側回転子、外周側回転子および回動機構の強め界磁状態を示す手前のドライブプレートを略した正面図である。 図5(a)は内周側回転子の永久磁石と外周側回転子の永久磁石とが同極配置された強め界磁状態を模式的に示す図であり、図5(b)は内周側回転子の永久磁石と外周側回転子の永久磁石とが対極配置された弱め界磁状態を模式的に示す図である。 図5に示す強め界磁状態と弱め界磁状態とにおける誘起電圧を示すグラフ図である。 本発明の実施形態の第1変形例に係る電動機を示す要部断面図である。 本発明の実施形態の第1変形例に係る電動機の要部拡大断面図である。 本発明の実施形態の第2変形例に係る電動機を示す要部断面図である。 本発明の実施形態の第2変形例に係る電動機の要部拡大断面図である。
符号の説明
10 電動機
11 内周側回転子
11a 永久磁石(内周側永久磁石)
12 外周側回転子
12a 永久磁石(外周側永久磁石)
14 回動機構(回動手段)
16 出力軸
22 外周側ロータ鉄心(積層鋼板)
31 ドライブプレート(端板)
31a ボルト挿入穴(ボルト装着孔)
31p カラー嵌合凹部(凹部)
32 ベーンロータ
33 ハウジング
47 突出部(ベーン)
52 ボルト
56 第1圧力室(圧力室)
57 第2圧力室(圧力室)
58 空間
70,72,73 位置決めカラー
71 付勢部材

Claims (5)

  1. 互いの回転軸が同軸に配置されると共に、周方向に配置された内周側永久磁石を具備する内周側回転子および周方向に配置され、積層鋼板の内部に挿入された外周側永久磁石を具備する外周側回転子と、
    少なくとも前記内周側回転子または前記外周側回転子を前記回転軸周りに回動させることで前記内周側回転子と前記外周側回転子との間の相対的な位相を変更可能な回動手段とを備える電動機であって、
    前記回動手段は、前記内周側回転子に一体に設けられたハウジングと、前記外周側回転子に一体に設けられると共に前記ハウジングに具備されるベーンとにより圧力室を形成し、該圧力室に導入される作動流体圧によって前記ハウジングに対する相対的な位相を変更するベーンロータとを備え、
    前記外周側回転子の駆動力を出力軸に伝達する端板が前記外周側回転子の積層鋼板および前記ベーンロータの軸線方向両端側に固定されることで包囲されるこれら前記外周側回転子、前記ベーンロータおよび両端板の間の空間に、一体の前記内周側回転子および前記ハウジングが周方向に回動可能に配置され、
    前記積層鋼板に挿入された位置決めカラーによって前記端板と前記積層鋼板とが固定されていることを特徴とする電動機。
  2. 前記位置決めカラーは中実円柱状であり、前記一方の端板のボルト装着孔と前記他方の端板のボルト装着孔とから挿通された各ボルトが前記位置決めカラーの各ボルト装着部に締結されることで、前記端板と前記積層鋼板とが固定されていること特徴とする請求項1に記載の電動機。
  3. 前記位置決めカラーは中空円筒状であり、前記一方の端板のボルト装着孔から前記位置決めカラーを介して前記他方の端板のボルト装着穴へ挿通されたボルトによって前記端板と前記積層鋼板とが固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  4. 前記端板に設けられた凹部に前記位置決めカラーが嵌合することで前記端板と前記積層鋼板とが固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動機。
  5. 前記積層鋼板と前記端板との間に付勢部材を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1つに記載の電動機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012086614A1 (ja) * 2010-12-24 2012-06-28 本田技研工業株式会社 回転電機
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