JP2008141593A - 音声収音装置、その方法、そのプログラム、およびその記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】時間変化の激しい非定常な音に対しても所望の方向に指向特性をもたせ、リアルタイムで収音する。
【解決手段】所望する角度方向θr(r=1、...、R)に対する指向特性を示すインパルス応答が拘束条件ベクトルCθrとして入力され(46、S2)、角度方向θrに対するステアリング行列Hθrを計算し(48r、S4)、拘束条件ベクトルCθrとステアリング行列Hθrから最適フィルタ係数行列AOPTを算出し(42、S6)、最適フィルタ係数行列AOPTを分解し、フィルタ係数ベクトルAを求め(44、S8)、収音手段2m(m=1、...、M)で収音された収音信号x(n)に(S10)、予め入力された角度方向θrに対する指向特性を満たすフィルタ係数a(p)を畳み込み、フィルタ処理信号y(n)を生成して(40m、S12)加算して目的信号z(n)を求める(8、S14)。
【選択図】図12

Description

この発明は、例えば、音声通信や機器の操作などにおいて、ハンズフリー方式で音声を取得する際に、特定の方向に存在する音源からの音だけを強調して、収音する音声収音装置、その方法、そのプログラム、およびその記録媒体に関する。
特定の方向に指向特性を設定して収音する技術に、マイクロホンアレーがある。図1は、マイクロホンアレーに特定の指向特性を持たせるための一般的な機能構成例である。マイクロホンアレー3は、音声収音装置4とM個(Mは2以上の任意の整数)の収音手段とで構成される。以下の説明では、M個の収音手段をマイクロホン2m(m=1、...、M)として説明する。音声収音装置4はマイクロホン2mごとのフィルタ処理部6m(m=1、...、M)と、加算部8とで構成される。
まず、マイクロホン2mで収音されたそれぞれの収音信号x(n)(m=1、...、M)は音声収音装置4に入力され、対応するフィルタ処理部6mに入力される。ここで、nは離散的時刻を表す。フィルタ処理部6ではフィルタ係数によりフィルタ処理される。ここで、一般的に、マイクロホンアレーの指向特性はフィルタ処理部6mで適用するフィルタ係数により決定される。フィルタ処理された信号であるフィルタ処理信号y(n)は、それぞれ全て加算部8に入力され、全てのフィルタ処理信号y(n)は加算され、目的信号z(n)が求められる。
図2はこの発明の第1の従来技術であるマイクロホンアレー1の機能構成例である。図1で説明したマイクロホンアレーと違う部分として、上述したように、フィルタ処理部6mが単純な遅延部12mとして、フィルタ係数が設定される。音声収音装置5は遅延部12mと加算部8とで構成される。
遅延部12mでは、マイクロホン2mで収音された収音信号x(n)に遅延時間τを付加することにより、つまり、以下の式を演算することにより、フィルタ処理信号y(n)を求める。
(n)=x(n−τ) (1)
ここで、遅延τについて説明する。図3に示すように、任意の2個のマイクロホンであるマイクロホン2m、マイクロホン2m−1が並べられ、この2個のマイクロホンの距離をdとし、角度θ方向にある音源から音声が発せられる場合において、音速をvとすると、マイクロホン2m−1には、マイクロホン2mより時間τだけ遅延して、音声信号が入力される。遅延時間τは以下の式で求めることが出来る。
τ=dsinθ/v (2)
次に、図4に示すように、マイクロホンアレー1のM個のマイクロホン2m(m=1、...、M)がxy平面上の異なる位置に配置されて構成され、y軸から任意の角度θの方向にある音源(図示しない)から音が発せられるとし、角度θの方向から到来した音波から見たときのマイクロホン2mと基準点Oの間の距離をdとすると、上記式(2)より遅延量τは以下の式で表すことができる。
τ=dsinθ/v (3)
ここで、マイクロホン2mの座標を(p、q)(m=1、...、M)とすると、dは以下の式で表すことができる。
=psinθ+qcosθ (4)
説明を図2に戻すと、遅延部12mで、上記式(1)により得られたフィルタ処理信号y(n)(m=1、...、M)はそれぞれ全て加算部8に入力され、加算部8でフィルタ処理信号y(n)(m=1、...、M)は全て加算され、つまり、以下の式(5)により、目的信号z(n)が求められる。
z(n)=Σ m=1(n) (5)
上述のように、この発明の第1の従来技術(マイクロホンアレー1)として、図示しない収音したい音源から発せられる音を信号とし、それ以外の方向で発せられる音を雑音とすると、信号を時間的に同相化して加算することで強調し、高いSNR(信号対雑音比)で収音する遅延和ビームフォーミングがある。なお、遅延和ビームフォーミングの詳細については非特許文献1に記載されている。
次にこの発明の第2の従来技術であるマイクロホンアレー22を説明する。この第2の技術では、所望する複数の角度方向から発せられる音のみ高い感度にし、その他の角度方向からの音については感度をゼロにするというものである。
図5はマイクロホンアレー22の機能構成例を示すブロック図である。音声収音装置27は、第1の従来技術のマイクロホンアレー1と比較して、相違している部分である遅延部12mがフィルタ処理部20mに置き換えられ、新たに追加されたフィルタ係数算出部26、収音信号記憶部28、方向制御ベクトル生成部30、拘束条件入力部32とで構成される。
拘束条件入力部32に拘束条件ベクトルGが入力される。ここで、マイクロホンアレー22の説明において、ユーザが高い感度を所望する方向の数を拘束条件の数gとして説明する。拘束条件ベクトルGとは、大きさgの定数値の列ベクトルである。感度を高くしたい場合は例えば「1」を設定し、感度をゼロにしたい場合は例えば「0」を設定する。例えば、高い感度を所望する方向の数つまり、拘束条件の数gを例えば、「5」とし、そのうち、2番目の方向と4番目の方向の感度を高くしたい場合は、拘束条件ベクトルGは、G=(0、1、0、1、0)となる。つまり、第2の従来技術の拘束条件とは、ユーザが感度を上げたい音の到来方向と、その方向に対する所望の感度を示したものである。
マイクロホン2mで収音された収音信号x(n)は一旦、収音信号記憶部28で記憶される。収音信号記憶部28で、記憶された収音信号x(n)から収音信号ベクトルXに変換される。収音信号ベクトルXはフィルタ係数算出部26に入力される。
一方、方向制御ベクトル生成部30では、方向制御ベクトルkが生成される。方向制御ベクトルkは以下の式(6)で表すことができる。
Figure 2008141593
ここで、τは1番目のマイクロホン21を基準としたときの各マイクロホン2mに入力する音波の伝播時間差、bは1番目のマイクロホン21を基準とした時の各マイクロホン2mに収音された音波の振幅比である。また、ωは各周波数であり、例えば、以下の式(7)で表される。
ω=((ω−ω/(G−1)m)+ω (7)
ここで、ωは帯域の上限の周波数であり、ωは帯域の下限の周波数である。
方向制御ベクトル生成部30で生成された方向制御ベクトルkは以下の式(8)で表される方向制御行列Kとして出力され、フィルタ係数算出部26に入力される。
K=(k、...、k、...、k) (8)
以下に、フィルタ係数算出部26の処理を説明する。フィルタ係数算出部26では、以下の式(9)で表されるフィルタ係数行列Wが算出される。
W=(W、...、W、...、W) (9)
ただし、マイクロホン2mに対応するフィルタ係数ベクトルをW=(w(0)、w(1)、...、w(P))とし、Pはフィルタ処理部20mのタップ数とする。
フィルタ係数算出部26では、フィルタ処理部20mで求められるフィルタ処理信号Yは収音信号ベクトルXに、フィルタ係数行列Wが畳み込まれ、つまり、以下の式(10)で表される。
Y=WX (10)
ただしWは、行列Wの複素共役転置を示す。また以下の式(11)で示される拘束条件を満たしつつ、フィルタ処理信号Yのパワーの期待値を最小にする、つまり以下の式(12)の左辺の値を最小にするフィルタ係数行列W=(W、...、W、...、W)を求める。
K=G (11)
E[Y]=E[WXXW]=WRW (12)
ただしE[・]は時間平均を示し、R=[XX]はXの自己相関行列である。求められたフィルタ係数ベクトルWは、対応するフィルタ処理部20mに入力される。
フィルタ処理部20mで、フィルタ係数ベクトルWを用いて、マイクロホン2mよりの収音信号x(n)がフィルタ処理され、フィルタ処理信号y(n)が生成される。全てのフィルタ処理信号y(n)(m=1、...、M)が加算部8へ入力される。なお、マイクロホンアレー22の詳細は特許文献1に記されている。
大賀寿郎、山崎芳男、金田豊共著 「音響システムとディジタル処理」電子情報通信学会 コロナ社 p181−p186 特開平10−51889号 主に段落[0132]〜段落[0150]図19、図20
第1の従来技術であるマイクロホンアレー1を用いて、特定の方向θで発せられる音を強調し、それ以外の方向で発せられる音を抑圧したい場合に、本来抑圧されるべき方向の音が抑圧されずに、収音されてしまう問題がある。マイクロホンアレー1により実現される指向特性は、強調して収音したい単一の方向を与えることにより一意に決定される。図6は、マイクロホンアレー1の指向特性が一意に決定されることを示したものである。なお、横軸は角度であり、縦軸は指向性強度を示す。図6に示すように、強調して収音したい方向をθ(例えば図6では、θ=0度)とすると、θの方向に、指向性強度が強い、つまり信号が歪んだり抑圧されたりせず通過するメインローブLと呼ばれる領域が生じる。またその他の角度には信号を数dB程度しか抑圧できないサイドローブLと呼ばれる領域が規則的に生じる。
図7はマイクロホンアレー1において、強調して収音したい方向、周波数、指向性強度の関係を示した図である。x軸を方向(単位は度)、y軸は周波数(単位はHz)、z軸は指向性強度であるゲイン(単位はdB)を示す。図7に示すように、マイクロホンアレー1はサイドローブLの領域においても、低域通過フィルタの特性を持つため、例えば、音声信号のような比較的、低域にパワースペクトルが集中する信号がサイドローブLの領域に到来した場合、十分な抑圧効果が期待できない。
更に、マイクロホンアレー1では、信号の全ての周波数成分を歪みなく、通過するメインローブLは単一の方向にしか設定できないため、例えば図8に示すように収音したい2つの音源40、40が離れ、音源40、40の間に、抑圧したい雑音源41がある場合に、マイクロホンアレー1は音源40、40で発せられる音を通過させ、雑音源41からの音を抑圧させることはできない。以上のように、マイクロホンアレー1では、指向特性の設計に自由度がなく、利用環境によっては、期待する効果が得られない問題があった。
また第2の従来技術であるマイクロホンアレー22では、希望する複数の方向から到来する音をそれぞれ歪みなく通過させ、それ以外の方向で発生する音を抑圧して、収音することが可能である。しかし、収音性能がマイクロホン2mに入力される収音信号x(n)の特徴に大きく依存して変動する問題がある。
また、マイクロホンアレー22に入力された信号に対して最適な収音特性を得るために、一定の時間(例えば2〜3秒)蓄積した収音信号を用いて、適応処理を行う。このことは、上記式(11)で説明したように、音の時間平均処理を行うことからも分かる。そのため、例えば、音声などのように音量が短時間に大きく変化したり、日常生活に存在する周囲雑音のように突発的に様々な位置から発せられる音があった場合に、適応処理に必要な長さの信号を確保することが出来ず、その結果、このような時間的に変化の激しい音が収音された場合に適正な収音特性を実現できないという問題があった。
この発明によれば、収音手段で収音された収音信号に、予め入力された所望する角度方向に対する指向特性を満たすフィルタ係数を畳み込み、収音手段ごとに、フィルタ処理信号を生成し、収音手段ごとのフィルタ処理信号を加算し、所望する角度方向に対する所望の周波数特性を示すインパルス応答が拘束条件ベクトルとして入力され、所望する角度方向に対するステアリング行列を計算し、拘束条件ベクトルと上記ステアリング行列とからフィルタ係数行列を算出し、フィルタ係数行列を分解して、上記フィルタ係数ベクトルを求める。
この構成によれば、フィルタ処理で用いられるフィルタ係数ベクトルは、事前に入力された拘束条件を満たすように求められ、実際の処理の最中には変化しない。このため、時間変化の激しい非定常な音に対しても、フィルタ係数ベクトルは収音信号の特徴に影響されることなく、常に一定であり、所望の指向特性を実現することが可能になる。
また、フィルタ係数ベクトルは、事前に求められるので、収音信号を蓄積する必要はなく、リアルタイムに処理結果を出力することが可能になる。
この発明により、任意のマイクロホンアレーの指向特性を実現することが可能になる原理について説明する。まず拘束条件行列について説明する。
以下の説明では、指向特性上のある方向に対して、ユーザが所望する周波数特性をその方向に対する拘束条件と呼ぶ場合、その所望する角度方向の数を拘束条件の数Rと称することもある。拘束条件行列とは、任意のR個(Rは1以上の任意の整数)の角度方向θr(r=1、...R)に対する所望の周波数特性を示すインパルス応答からなる行列である。つまり、任意の角度θに対する拘束条件行列Cは以下の式(13)で表すことができる。
C=(Cθ1、...、Cθr、...、CθR) (13)
また、拘束条件行列Cの各要素である拘束条件ベクトルCθrは以下の式(14)で表す。
θr=(cθr(0)、cθr(1)、...cθr(P+Q−1)) (14)
ここで、P、Qについては、それぞれ後述するフィルタ係数ベクトルとステアリングベクトルに含まれるフィルタのタップ数を示すもので、例えば、収音信号に対するサンプリング周波数が48kHzの場合、P、Qはそれぞれ、200〜300程度とされる。
また、Cθrの各要素には事前に測定または計算により理論的に算出された任意の角度であるθr方向に対する所望のインパルス応答s(n)の係数であり、インパルス応答s(n)の係数は例えば、図9に示すようなものである。つまり、角度θrから到来する音にインパルス応答s(n)をFIRフィルタで畳み込んだものを出力したい場合には、Cθrは以下の式(15)に示すように、設定すれば良い。
θr=(s(0)、s(1)、s(2)、...、s(P+Q−1)) (15)
なお、FIRフィルタの設計方法の詳細は、例えば文献「よくわかる信号処理 浜田望著 オーム社出版局 1995年 P151〜155」に記載されている。
また、角度θrから到来する音を歪みなく通過させたい場合は、図10に示すように、拘束条件ベクトル(インパルス応答係数ベクトル)の最初の要素を「1」その他の要素を「0」とする、つまりCθrは、以下の式(16)で表せばよい。
θr=(1、0、0、...、0) (16)
また、角度θrから到来する音を抑圧して通過させない場合は、図11に示すように、拘束条件ベクトル(インパルス応答係数ベクトル)の全ての要素を「0」にする、つまりCθrは、以下の式(17)で表せばよい。
θr=(0、0、0、...、0) (17)
角度θrから到来する音の振幅を1/2にして通過させたい場合には、拘束条件ベクトル(インパルス応答係数ベクトル)Cθrは以下の式(18)のように表せばよい。
θr=(1/2、0、0、...、0) (18)
更に、FIRフィルタが零位相特性であれば、低域通過フィルタから高域通過フィルタあるいは帯域通過フィルタなど他のタイプのフィルタに変形することは容易であり、指向特性の周波数領域の形状も任意に変更させることが出来る。
よって、この実施例で説明している拘束条件ベクトルCは上述のように、各要素が任意の角度であるθ方向に対する所望のインパルス応答の係数が代入される。つまり、第2の従来技術では、ユーザが所望している感度を高くしたい方向からの音のみを収音するという効果を得るものであったが、この実施例では、ユーザが所望している感度を高くしたい方向からの音のみを収音する効果(つまり第2の従来技術と同様の効果)に加えて、収音する音の周波数特性を変更できるものである点で相違している。つまり、拘束条件ベクトルC(第2の従来技術)と拘束条件ベクトルG(この実施例)とでは全く異にするものであり、この点により、第2の従来技術より顕著な効果を有することが理解できよう。
次に、本発明で使用する拘束条件について説明する。マイクロホンの総数をM個とし、指向特性を所望する角度の数をRとする。m番目(m=1、...、M)のマイクロホンに接続されているフィルタ処理部のフィルタ係数ベクトルをAとし、それぞれのマイクロホンにおけるr番目の方向θr(r=1、...、R)に対応するm番目のマイクロホンのステアリングベクトルをHθr、mとする。そうすると、任意の方向θrに対するマイクロホンアレーの拘束条件ベクトルCθはステアリングベクトルHθr、mとフィルタ係数ベクトルAを各m(m=1、...、M)について、乗算しそれらを加算する、つまり以下の式(19)で表すことができる。
ここで、ステアリングベクトルHθr、mの各列には、式(27)で後述する通り、インパルス応答hθr、mの各サンプル値が1サンプルずつずれたものが入っているため、式(18)の乗算はAとhθr、mの畳み込み演算を行うことに等しい。
θr=Σm=1 θr、m (19)
また、フィルタ係数ベクトルAは以下の式(20)で表すことができる。
=(a(0)、a(1)、...、a(P―1)) (20)
また、フィルタ係数ベクトルAを各要素とするフィルタ係数行列A、は以下の式(21)で表すことができ、ステアリングベクトルHθr、mを各要素とするステアリング行列Hθrは以下の式(22)で表すことができる。
A=(A、...、A、...、A) (21)
Figure 2008141593
フィルタ係数行列Aおよびステアリング行列Hθrを用いると、式(19)は以下の式(23)のように表すことができる。
Figure 2008141593
式(19)もしくは式(23)を満たすフィルタ係数ベクトルAを求めることで、所望の指向特性を持つマイクロホンアレーを設計することが出来る。
また、Hθrを要素とする行列を多次元ステアリング行列Hとすると、多次元ステアリング行列Hは以下の式(24)で表すことができる。
H=(Hθ1、...、Hθr、...、HθR) (24)
多次元ステアリング行列Hを用いると、同様にR個の方向θr(r=1、...、R)のそれぞれに対する所望の指向特性を同時に満たすマイクロホンアレーは以下の式(25)を満たす最適フィルタ係数行列AOPTにより実現される。
C=(Cθ1、...、Cθr、...、CθR
=AOPT(Hθ1、...、Hθr、...、HθR
=AOPT・H (25)
以下では、式(25)を拘束条件として説明する。最適フィルタ係数行列AOPTを求めるためには、式(25)の連立方程式を解くことで求めることが出来る。この連立方程式は必ずしも、一意に解を持つとは限らない。しかし、式(25)の両辺に多次元ステアリング行列Hの擬似逆行列H(以下に説明する)を乗算する、つまり、以下の式(26)のように、多次元ステアリング行列Hの擬似逆行列Hを用いた最小二乗法などにより、最適フィルタ係数行列AOPTを求めることが出来る。
OPT=H (26)
ここで、Cは行列Cの転置行列を示す。以上の関係により、事前に所望の指向特性を実現するのに最適なマイクロホンアレーのフィルタ係数つまり、最適フィルタ係数行列AOPTを求めることが出来る。
以下の実施例では、最適フィルタ係数行列AOPTを求めるべく、具体的な処理の流れを説明する。
図12はこの実施例1の機能構成例を示すブロック図であり、図13はこの実施例1の主な処理の流れである。同一機能構成部分には、同一参照番号を付け、重複説明は省略する。
この実施例では、マイクロホンアレー45は、M個の収音手段、例えばマイクロホン2m(m=1、...、M)と音声収音装置43とで構成される。マイクロホン2mの配置は任意であるが、例えば図14に示すように、等間隔直線配列や、図15に示すように、等間隔円状配置が用いられる。
音声収音装置43は、M個のフィルタ処理部40m(m=1、...、M)、フィルタ係数行列算出部42、ベクトル分解部44、ステアリング行列計算部48r(r=1、...、R)、入力部46、加算部8とで構成される。ただし、上述したように、Rは拘束条件の数を表す。
この実施例1中のフィルタ係数行列算出部42の機能構成例を図16に示す。フィルタ係数行列算出部42はこの実施例1では、擬似逆行列演算部60、乗算部62、第1の拘束条件行列生成部64とからなる。
入力部46中の拘束条件ベクトル入力部462から、所望する角度方向に対する指向特性を示すインパルス応答が拘束条件ベクトルとして入力される(S2)。拘束条件ベクトルは式(14)で表される。
θr=(cθr(0)、cθr(1)、...cθr(P+Q−1)) (14)
拘束条件ベクトルCθrは第1の拘束条件行列生成部64に入力され、第1の拘束条件行列生成部64で、上記式(13)で表される第1の拘束条件行列Cが生成される。
C=(Cθ1、...、Cθr、...、CθR) (13)
第1の拘束条件行列Cは乗算部62に入力される。
一方、拘束条件の数Rの分だけステアリング行列計算部48r(r=1、...、R)が設けられる。入力された拘束条件ベクトルCθrにおいて指定された角度θr(r=1、...、R)に対する上記式(22)で表されるステアリング行列がステアリング行列計算部48rで計算される(S4)。
Figure 2008141593
ただし、Hθr、mは以下の式(27)で定義される。
Figure 2008141593
式(27)で表されている横の要素数はP+Q−1個、縦の要素数はP個である。
ここでサンプリング周波数をFとし、マイクロホンのうちで最も距離の離れた2つのマイクロホンの間の距離をdMAXとし、音速をvとすると、ステアリング部分のタップ数Qは、FとdMAXを乗算し、vで除算した値より大きい整数である、つまり、以下の不等式(28)を満たす任意の整数である。
Q>F・dMAX/v (28)
また、式(27)で表されているHθr、mの一要素hθr、m(q)は、θr方向から到来する信号が存在する時、座標原点とマイクロホン2mとの間で生じる到来時間差τを与えるフィルタのフィルタ係数である。hθr、m(q)は以下の式(29)で表すことができる。
Figure 2008141593
ここで、fmaxを信号の上限周波数を表し、τは座標原点とm番目のマイクロホン(m=2、...、M)に収音される収音信号の遅延量を表す。なお、ステアリング行列Hθrに含まれるインパルス応答hθr、m(0)・・・hθr、m(Q−1)の求め方の詳細は上記非特許文献1のp215−p216に記載されている。求められたステアリング行列Hθr(r=1、...、R)はそれぞれフィルタ係数行列算出部42中の擬似逆行列演算部60に入力される。
擬似逆行列演算部60は多次元ステアリング行列Hの擬似逆行列Hを演算する。擬似逆行列演算部60は多次元ステアリング行列算出部602、行列転置部604、乗算部606、逆行列演算部608、乗算部610により構成される。ステアリング行列Hθr(r=1、...、R)はそれぞれ多次元ステアリング行列算出部602に入力される。多次元ステアリング行列算出部602では上記式(24)で表される多次元ステアリング行列Hが算出される。
H=(Hθ1、...、Hθr、...、HθR) (24)
多次元ステアリング行列Hは、行列転置部604、乗算部606、乗算部610に入力される。行列転置部604では、多次元ステアリング行列Hの転置行列Hが演算される。転置行列Hは乗算部606に入力される。
乗算部606では、転置行列Hと、多次元ステアリング行列算出部602よりの多次元ステアリング行列Hとの乗算が行われ、HHが算出される。HHは、逆行列演算部608に入力される。
逆行列演算部608では、HHの逆行列(HH−1が算出される。(HH−1は、乗算部610に入力される。
乗算部610では、多次元ステアリング行列算出部602よりの多次元ステアリング行列Hと、(HH−1との乗算が行われ、(HH−1Hが算出される。(HH−1Hつまり、擬似逆行列Hはこのようにして算出され、擬似逆行列Hは乗算部62に入力される。
乗算部62では、第1の拘束条件行列生成部64よりの第1の拘束条件Cと、擬似逆行列Hとの乗算が行われ、つまり上記式(26)が行われ、最適フィルタ係数行列AOPTが求められる。
OPT=H (26)
具体的な計算アルゴリズムは例えば最小二乗法などにより、最適フィルタ係数行列AOPTが求められる(S6)。最適フィルタ係数行列AOPTは図8中のベクトル分解部44に入力される(S8)。
ベクトル分解部44では最適フィルタ係数行列AOPTを分解して、フィルタ処理部40mに対応するフィルタ係数ベクトルA(m=1、...、M)が求められる。具体的には、以下の式(30)に示すようにP個ずつのグループに分解し、それぞれを上記式(20)で表すフィルタ係数ベクトルAとしてベクトル分解部44から出力される。
Figure 2008141593
このようにして、予め入力された所望する角度方向θr(r=1、...、R)に対する指向特性を満たすフィルタ処理部40mごとのフィルタ係数ベクトルAが求まる。
フィルタ係数ベクトルAは対応するフィルタ処理部40m(m=1、...、M)に入力される。また、マイクロホン2mで収音された収音信号x(n)も対応するフィルタ処理部40mに入力される(S10)。
フィルタ処理部40mでは、収音信号x(n)に、タップ数Pのフィルタであるフィルタ係数a(p)(式(20)参照 p=0、1、...、P−1)とが畳み込まれ、フィルタ処理信号y(n)が生成される、つまり以下の式(31)によりフィルタ処理信号y(n)が求められる(S12)。
(n)=Σp=0 P−1(n−p)a(p) (31)
フィルタ処理信号y(n)は全て、加算部8に入力される。加算部8では、フィルタ処理信号y(n)が全て加算され、つまり以下の式(32)により目的信号z(n)が求められる(S14)。
z(n)=Σm=1 (n) (32)
この実施例の構成により、ユーザが所望する複数の角度方向θr(r=1、...、R)に対する指向特性を満たす目的信号z(n)を得ることができる。また、この実施例の構成であると、収音信号x(n)に依存することなくフィルタ係数を求めることができる。その結果、例えば、収音信号x(n)が大きく変動しても、安定した所望の指向特性を満たすフィルタ係数を求めることが出来、その結果、安定した目的信号z(n)を求めることが出来る。更に、第2の従来技術のように、収音信号x(n)を蓄積する必要がなく、この実施例では、事前にフィルタ係数は求められるので、リアルタイムに目的信号z(n)を求めることが出来る。
この実施例2が実施例1と相違する点は、実施例1で説明した第1の拘束条件行列Cの各要素に対応する各方向θrごとの重み係数jθr(r=1、...、R)が新たな入力として導入された点である。
図12を用いて、この実施例2を説明する。実施例2では、実施例1で説明した音声収音装置43が音声収音装置431に置き換えられ、実施例1で説明したマイクロホンアレー45がマイクロホンアレー451に置き換えられる。また、新たに、入力部46内に重み係数入力部464が加えられ、また、破線で示す重み行列算出部61が加えられ、フィルタ係数行列算出部42が、参照番号を括弧内に示すフィルタ係数行列算出部421に置き換えられる。また図16に示すように、フィルタ係数行列算出部421は、実施例1中の擬似逆行列演算部60と乗算部62とが、参照番号を括弧内に示す擬似逆行列演算部70と乗算部72とに置き換えられ、これらと第1の拘束条件行列生成部64で構成される。擬似逆行列演算部70は多次元ステアリング行列算出部602と、参照番号を括弧内に示す行列転置部704、乗算部706、逆行列演算部708、乗算部710と、新たに破線で示す乗算部712とで構成される。
まず、入力部46中の重み係数入力部464から重み係数jθr(r=1、...、R)が入力され、重み行列算出部61に入力される。重み行列算出部61では、重み係数を対角成分にもつ重み行列Jを算出する、つまり以下の式(33)により、重み行列Jを算出する。
J=diag(jθ1、...、jθr、...、jθR) (33)
ただし、diagは対角行列にすることを示す。重み行列Jはフィルタ係数行列算出部421中の乗算部72と、フィルタ係数行列算出部421中の擬似逆行列演算部70中の乗算部712に入力される。
擬似逆行列演算部70では重み付き擬似逆行列H が算出される。多次元ステアリング行列算出部602よりの多次元ステアリング行列Hは乗算部712に入力される。乗算部712では重み行列Jと多次元ステアリング行列Hは乗算されてJHが求められる。JHは行列転置部704、乗算部706、乗算部710に入力される。
行列転置部704では、JHの転置行列Hが演算される。転置行列Hは乗算部706に入力される。
乗算部706では、転置行列Hと、乗算部712よりのベクトルJHとの乗算が行われ、乗算行列JHHが求められる。乗算行列JHHは、逆行列演算部708に入力される。
逆行列演算部708では、乗算行列JHHの逆行列(JHH−1が算出される。逆行列(JHH−1は、乗算部710に入力される。
乗算部710では、乗算部712よりのベクトルJHと、逆行列(JHH−1との乗算が行われ、(JHH−1JHが算出される。(JHH−1JHつまり、重み付き擬似逆行列H がこのようにして算出され、重み付き擬似逆行列H は乗算部72に入力される。
乗算部72では、拘束条件行列Cの右側に重み行列Jと、重み付き擬似逆行列H とが乗算され、つまり、以下の式(34)により、重みフィルタ係数行列Aを求めることが出来る。
=H JC (34)
以下の処理は実施例1と同様なので、省略する。
実施例1では、全ての拘束条件は全て等しく扱われるため、設計の自由度に問題があった。また、特に近接する方向、例えば、θ1=50度とθ2=60度とに、それぞれ上記式(16)に示した信号を通過させる拘束条件と上記式(17)に示した信号を抑圧する拘束条件のように、相反する拘束条件を設定した場合に、求められる指向特性は計算上で数学的に不安定な設計になり、所望の指向特性と異なってしまう恐れがある。この実施例2による方法では、拘束条件の重要度に比例した重み係数を用いることで、より自由度が高く安定した指向特性をもつマイクロホンアレーの設計を可能にする効果がある。具体的な拘束条件および重み係数などは以下の実験結果で述べる。
この実施例3は、実施例1のフィルタ係数行列算出部42の処理手順を変更したものである。実施例3では、図12において、実施例1で説明したフィルタ係数行列算出部42がフィルタ係数行列算出部422に置き換えられる。実施例1で説明した音声収音装置43が音声収音装置432に置き換えられ、実施例1で説明したマイクロホンアレー45がマイクロホンアレー452に置き換えられる。その他の部分については、実施例1と同様である。以下に、実施例1から変更されたフィルタ係数行列算出部422について説明する。
図17はこの実施例3に用いられるフィルタ係数行列算出部422の機能構成例である。フィルタ係数行列算出部422は、正規化行列演算部80と、第2の拘束条件行列算出部82と、第1の乗算部84とで構成されている。
また、正規化行列演算部80は図12中のステアリング行列計算部48r(r=1、...、R)ごとの行列転置部802r、ステアリング行列計算部48rごとの乗算部804r、加算部806、逆行列演算部808とで構成されている。
ステアリング行列計算部48rよりのステアリング行列Hθrは、対応する行列転置部802r、対応する乗算部804r、そして、全てのステアリング行列Hθrが第2の拘束条件行列算出部82に入力される。
行列転置部802rでは、ステアリング行列Hθrの転置行列であるHθr が求められる。求められたHθr は乗算部804rに入力される。乗算部804rでは、ステアリング行列Hθrとその転置行列Hθr とが乗算され、Hθrθr が求められる。Hθrθr (r=1、...、R)はそれぞれ加算部806に入力される。
加算部806では、Hθrθr の全ての和が計算される。また、多次元ステアリング行列H(上記式(24)参照)を用いると、Hθrθr の全ての和はHHと等価であり、つまり、以下の式(35)で表すことができる。
HH=Σr=1 θrθr (35)
HHは、逆行列演算部808に入力される。逆行列演算部808では、HHの逆行列である(HH−1が求められる。(HH−1は第1の乗算部84に入力される。
一方、全てのHθr(r=1、...、R)が第2の拘束条件行列算出部82に入力される。第2の拘束条件行列算出部82では、図12中の拘束条件ベクトル入力部462よりの拘束条件ベクトルCθrとステアリング行列Hθrとの対応する要素同士で乗算処理が行われ、それらの和を計算し、第2の拘束条件行列Dを求める。この総和は第1の拘束条件行列Cを用いると、HCと等価であり、つまり、以下の式(36)で表すことができる。
D=HC=Σr=1 θrθr (36)
第1の乗算部84では、正規化行列演算部80(逆行列演算部808)よりの行列(HH−1と、第2の拘束条件行列算出部82よりの第2の拘束条件行列D(=HC)とが乗算され、(HH−1HCが求められる。つまり最適フィルタ係数行列AOPTが第1の乗算部84で求められることになる(式(26)参照)。最適フィルタ係数行列AOPTはベクトル分解部44に入力される。以降の処理は実施例1で説明したものと同様であるので、説明は省略する。
実施例1で説明した多次元ステアリング行列Hはその要素数が非常に大きな行列であり、計算において、多大な記憶領域を要する。この実施例3で説明した方法であると、多次元ステアリング行列Hの擬似逆行列Hを直接計算することなく、最適フィルタ係数行列AOPTを求めることが出来る。よって、少量の記憶領域しか持たない装置であっても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
この実施例4は、実施例3の構成に、実施例2で説明した重み係数を導入する構成を統合させたものである。図12において、実施例1で説明したフィルタ係数行列算出部42からフィルタ係数行列算出部423に置き換えられ、実施例1で説明した音声収音装置43から音声収音装置433に置き換られ、実施例1で説明したマイクロホンアレー45からマイクロホンアレー453に置き換えられる。図17に、フィルタ係数行列算出部423の機能構成例を示す。なお、参照番号を括弧書きで示す。フィルタ係数行列算出部423は、破線で示す第2の乗算部86r、正規化行列演算部80、第1の乗算部84、第2の拘束条件行列算出部82とで構成される。
フィルタ係数行列算出部423では、ステアリング行列計算部48r(図13参照)(r=1、...、R)より入力されたステアリング行列Hθrが対応する第2の乗算部86r(破線で示す)に入力される。
第2の乗算部86rでは、ステアリング行列Hθrと対応するように重み係数jθrとを乗算して、重み付きステアリング行列Hθr’が求められる。重み付きステアリング行列Hθr’は正規化行列演算部80に入力される。具体的には、実施例3と同様に、重み付きステアリング行列Hθr’のそれぞれが対応する行列転置部802rおよび乗算部804rに入力され、全ての重み付きステアリング行列Hθr’が第2の拘束条件行列算出部82に入力される。
これら重み付きステアリング行列Hθr’について、実施例3において、ステアリング行列Hθrに対して、行った同様の処理が行われるので、以下の説明を省略する。
この実施例4により、自由度が高く安定した指向特性をもつマイクロホンアレーの設計を可能にし(実施例2の効果)、かつ少量の記憶装置で処理が可能になる(実施例3の効果)という効果を得ることができる。
実験結果
この発明のマイクロホンアレーが従来のマイクロホンアレーより優れていることを図7、図18を用いて、以下に説明する。以下で説明するマイクロホンアレー1、マイクロホンアレー45、マイクロホンアレー451で使用したマイクロホンの配列状態として、8つのマイクロホン2m(m=1〜8)が直線状に4cm間隔で配置されている。
図7は上述したように、第1の従来技術を適用したマイクロホンアレー1の指向特性を表し、図18は、実施例1で説明した音声収音装置43を適用したマイクロホンアレー45の指向特性を表したものである。図7、図18から明らかなように、第1の従来技術を適用したマイクロホンアレー1では、単一の方向、つまり図7では、0度方向にのみ通過域(メインビーム)が形成されているが、実施例1で説明したマイクロホンアレー45では、2つの方向、つまり図18では、50度と−50度方向に通過域が形成されており、その間の方向は抑圧域が形成されている。この結果により、実施例1で説明したマイクロホンアレー45では、複数の方向に通過域を形成することが可能になる。
次に、実施例1で説明した音声収音装置43を適用したマイクロホンアレー45と、実施例2で説明した音声収音装置431を適用したマイクロホンアレー451との効果の違いを説明する。図19は音声収音装置43で使用した拘束条件および音声収音装置431で使用した拘束条件と重み係数を示した表である。音声収音装置43で使用した拘束条件と音声収音装置431で使用した拘束条件は同一である。また、図20はマイクロホンアレー45の指向特性を示したものであり、図21はマイクロホンアレー451の指向特性を示したものである。
上述したように、マイクロホンアレー45、マイクロホンアレー451において、拘束条件Cと重み係数は角度毎に設定するので、例えば、角度θrが−50度である場合の拘束条件ベクトルC−50は上記式(16)より以下の式(37)で表される。
−50=(1、0、0、...、0) (37)
つまり、音を歪みなく通過させることができる。角度θrが58度である場合の拘束条件ベクトルC58は上記式(17)より以下の式(38)で表されるものであり、
58=(0、0、0、...、0) (38)
つまり、音を抑圧して通過させることができる。
また、マイクロホンアレー451で設定する重み係数については、例えば、角度θrが−50度である場合は、「1」であり、つまり、拘束条件を重要としていることである。また、角度θrが−54度である場合は、「0.2」、つまり、拘束条件をあまり重要としていないということである。なお、マイクロホンアレー45では重み係数は使用しない。つまり、図19に示す設定では、−54度〜54度の方向から到来する信号を歪みなく通過し、±55度より外側の方向から到来する信号を抑圧することが期待される。
図20に示すように、実施例2で説明したマイクロホンアレー451では、±60度付近から信号が抑圧される領域になっているのに対して、図21に示すように、実施例1で説明したマイクロホンアレー45では、信号を抑圧される領域が±70度付近までずれてしまっている。つまり、マイクロホンアレー45は、マイクロホンアレー451より所望の指向特性からの誤差が大きいということである。
また、図20に示すように、実施例2で説明したマイクロホンアレー451では、信号を抑圧する領域では、低い周波数帯域まで、信号を抑圧するのに対して、図21に示すように、実施例1で説明したマイクロホンアレー45では、低い周波数帯域の信号に対する抑圧性能が不十分である。このように、相反する拘束条件を設定した場合に、実施例2で説明したマイクロホンアレー451を用いて、相反する拘束条件を設定した角度付近に緩やかな重みを設定することによって、より所望の特性に近い指向特性を求めることが可能になる。
以上の各実施形態の他、本発明である音声収音装置は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、音声収音装置において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
また、この発明の音声収音装置における処理をコンピュータによって実現する場合、音声収音装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、音声収音装置における処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(DigitalVersatileDisc)、DVD−RAM(RakdomAccessMemory)、CD−ROM(CompactDiscReadOklyMemory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magketo−Opticaldisc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(ElectrokicallyErasableakdProgrammable−ReadOklyMemory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(ApplicatiokServiceProvider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、音声収音装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
従来の一般的なマイクロホンアレーの機能構成例を示すブロック図。 従来のマイクロホンアレー1の機能構成例を示すブロック図。 隣接するマイクロホン2mとマイクロホン2m−1の遅延量を求めるための説明に使用する図。 M個のマイクロホン2mが平面に配置されていることを示す図。 従来のマイクロホンアレー22の機能構成例を示すブロック図。 マイクロホンアレー1の指向特性の範囲を示す図。 マイクロホンアレー1の指向特性強度を示す図。 収音したい音源が2つあり、その間に抑圧したい音源があることを示す図。 インパルス応答として作用する拘束条件ベクトルの概念図。 任意の角度から到来する音を歪みなく通過させる場合の拘束条件ベクトルの概念図。 任意の角度から到来する音を抑圧して通過させる場合の拘束条件ベクトルの概念図。 この発明の実施例1〜4の音声収音装置43、431、432、433の機能構成例を示すブロック図。 実施例1の主な処理の流れを示すフローチャート。 マイクロホン2mを等間隔直線状に配列していることを示す図。 マイクロホン2m等間隔円状に配列していることを示す図。 この発明の実施例1および実施例2のフィルタ係数行列算出部42、421の機能構成例を示すブロック図。 この発明の実施例3および実施例4のフィルタ係数行列算出部422、423の機能構成例を示すブロック図。 この発明の実施例1のマイクロホンアレー45の指向特性の強度を示す図。 シミュレーションで使用した所望する角度毎に設定した拘束条件と重み係数を示した表。 この発明の実施例1のマイクロホンアレー45の指向特性の強度を示す図。 この発明の実施例2のマイクロホンアレー451の指向特性の強度を示す図。

Claims (10)

  1. 収音手段で収音された収音信号に、予め入力された所望する角度方向に対する指向特性を満たすフィルタ係数を畳み込み、フィルタ処理信号を生成する収音手段ごとのフィルタ処理部と、
    上記収音手段ごとのフィルタ処理信号を加算する加算部と、を有する音声収音装置であって、
    更に、上記所望する角度方向に対する所望の周波数特性を示すインパルス応答が拘束条件ベクトルとして入力される入力部と、
    上記所望する角度方向に対するステアリング行列を計算するステアリング行列計算部と、
    上記拘束条件ベクトルと上記ステアリング行列とからフィルタ係数行列を算出するフィルタ係数行列算出部と、
    上記フィルタ係数行列を分解して、上記フィルタ係数ベクトルを求めるベクトル分解部と、を有することを特徴とする音声収音装置。
  2. 請求項1記載の音声収音装置において、
    上記フィルタ係数行列算出部は、
    上記入力された拘束条件ベクトルから第1の拘束条件行列を生成する第1の拘束条件行列生成部と、
    上記ステアリング行列から擬似逆行列を演算する擬似逆行列演算部と、
    上記拘束条件行列と上記擬似逆行列とを乗算して、上記フィルタ係数行列を求める乗算部と、を有することを特徴とする音声収音装置。
  3. 請求項2記載の音声収音装置において、
    上記入力部は、更に、上記所望する角度方向に対する重み係数ベクトルも入力され、
    更に、上記重み係数ベクトルから重み係数行列を生成する重み係数行列生成部を有し、
    上記擬似逆行列演算部は、上記重み係数行列と上記ステアリング行列から重み付き擬似逆行列を演算するものであり、
    上記乗算部は、上記第1の擬似逆行列と上記重み付き擬似逆行列と上記重み係数行列とを乗算して、重み付きフィルタ係数行列を上記フィルタ係数行列として求めるものであることを特徴とする音声収音装置。
  4. 請求項1記載の音声収音装置において、
    上記フィルタ係数行列算出部は、
    上記ステアリング行列から正規化行列を演算する正規化行列演算部と、
    上記拘束条件行列と上記ステアリング行列から第2の拘束条件行列を算出する第2の拘束条件行列算出部と、
    上記正規化行列と上記第2の拘束条件行列とを乗算して、上記フィルタ係数ベクトルを求める第1の乗算部と、を有することを特徴とする音声収音装置。
  5. 請求項4記載の音声収音装置において、
    上記入力部は、更に、上記所望する角度方向に対する重み係数ベクトルも入力され、
    更に、上記ステアリング行列計算部ごとに、上記ステアリング行列に上記重み係数ベクトルを乗算して、重み付きステアリング行列を算出して上記ステアリング行列として上記正規化行列演算部と上記第2の拘束条件行列算出部とに入力する第2の乗算部を有することを特徴とする音声収音装置。
  6. フィルタ処理手段が、収音手段で収音された収音信号に、予め入力された所望する角度方向に対する指向特性を満たすフィルタ係数を畳み込み、フィルタ処理信号を生成するフィルタ処理過程と、
    加算手段が、上記収音手段ごとのフィルタ処理信号を加算する加算過程と、を有する音声収音方法であって、
    更に、入力手段から、上記所望する角度方向に対する所望の周波数特性を示すインパルス応答が拘束条件ベクトルとして入力される入力過程と、
    ステアリング行列計算手段が、上記所望する角度方向に対するステアリング行列を計算するステアリング行列計算過程と、
    フィルタ係数行列算出手段が、上記拘束条件ベクトルと上記ステアリング行列とからフィルタ係数行列を算出するフィルタ係数行列算出過程と、
    ベクトル分解手段が、上記フィルタ係数行列を分解して、上記フィルタ係数ベクトルを求めるベクトル分解過程と、を有することを特徴とする音声収音方法。
  7. 請求項6記載の音声収音方法において、
    上記フィルタ係数行列算出過程は、
    第1の拘束条件行列生成手段が、上記入力された拘束条件ベクトルから第1の拘束条件行列を生成する第1の拘束条件行列生成過程と、
    擬似逆行列演算手段が、上記ステアリング行列から擬似逆行列を演算する擬似逆行列演算過程と、
    乗算手段が、上記拘束条件行列と上記擬似逆行列とを乗算して、上記フィルタ係数行列を求める乗算過程と、を有することを特徴とする音声収音方法。
  8. 請求項6記載の音声収音方法において、
    上記フィルタ係数行列算出過程は、
    正規化行列演算手段が、上記ステアリング行列から正規化行列を演算する正規化行列演算過程と、
    第2の拘束条件行列算出手段が、上記拘束条件行列と上記ステアリング行列から第2の拘束条件行列を算出する第2の拘束条件行列算出過程と、
    乗算手段が、上記正規化行列と上記第2の拘束条件行列とを乗算して、上記フィルタ係数ベクトルを求める乗算過程と、を有することを特徴とする音声収音方法。
  9. 請求項1〜5の何れかに記載した音声収音装置としてコンピュータを機能させるための音声収音プログラム。
  10. 請求項9記載の音声収音プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。










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