JP2008140690A - 遮断器の閉極制御方法およびその装置 - Google Patents

遮断器の閉極制御方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008140690A
JP2008140690A JP2006326913A JP2006326913A JP2008140690A JP 2008140690 A JP2008140690 A JP 2008140690A JP 2006326913 A JP2006326913 A JP 2006326913A JP 2006326913 A JP2006326913 A JP 2006326913A JP 2008140690 A JP2008140690 A JP 2008140690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit breaker
closing
command signal
operation time
closing operation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006326913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4908171B2 (ja
Inventor
Minoru Saito
実 齋藤
Hiroyuki Maehara
宏之 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2006326913A priority Critical patent/JP4908171B2/ja
Publication of JP2008140690A publication Critical patent/JP2008140690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4908171B2 publication Critical patent/JP4908171B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】遮断器の閉極動作時間の変動に関する予測算出処理を必要としないで、同期投入制御が可能な遮断器の閉極制御方法および同方法を実現すること。
【解決手段】遮断器710の電源側および負荷側に接続された前記断路器720、730が開路状態の時に、当該遮断器710の閉極動作時間を計測し、遮断器710の電源側および負荷側に接続された断路器720、730が閉路状態の時に、当該遮断器の閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させるようにした遮断器の閉極制御方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、遮断器の閉極制御方法およびその装置に係り、特に遮断器の閉極タイミングを制御して、電力系統や電力機器に過酷となる過渡現象を発生させないようにした遮断器の閉極制御方法およびその装置に関する。
電力系統やそれに接続される電力機器にとって過酷となる過渡現象が発生しないように、遮断器の閉極タイミングを制御する方法は、遮断器の同期閉極制御として、従来から提案されている(例えば非特許文献1を参照)。
この遮断器の同期閉極制御は、遮断器の閉極動作時間を使って、遮断器の閉極指令信号に対する同期遅延時間を算出し、閉極指令信号の出力タイミングを遅延制御するようにしたものである。
ところで、遮断器の同期閉極制御における閉極動作時間は、遮断器の周囲温度や制御電圧などの環境条件によって変化する。非特許文献1などによれば、遮断器の同期閉極制御装置において、閉極動作時間の変動を予測算出する機能の必要性が述べられている。
また、特許文献1によれば、遮断器の制御電圧および周囲温度の検出値と、予め求めた複数の周囲温度における遮断器の制御電圧に対する閉極動作時間の変動の関係とから、動作時における遮断器の閉極動作時間の変動を予測算出するとともに、遮断器の動作間隔に基づいた遮断器の閉極動作時間の変動も予測算出している。
また、特許文献2によれば、予め計測した環境条件(遮断器の制御電圧と周囲温度など)に基づいた閉極時間補正テーブルにより、基準環境条件での基準閉極動作時間を補正して、閉極動作時間を予測算出するようにしている。なお、遮断器の操作機構が油圧駆動方式である場合には、遮断器の閉極動作時間は油圧の影響も受けるため、油圧による変動も予測算出する必要がある。
特開2001−57135号公報、 特開2001−135205号公報、 "Controlled switching of HVAC circuit breakers. Guide for application lines, reactors, capacitors, transformers. SC13", ELECTRA No.183 P.43 (1999)、
特許文献1や特許文献2に示す従来技術のように、遮断器の同期閉極制御装置において、遮断器の制御電圧、操作油圧、周囲温度などを用いて閉極動作時間の変化を予測算出するためには、当然のことながら、遮断器の制御電圧、操作油圧、周囲温度などを随時計測する必要がある。
一般には、周囲温度と操作油圧を計測するためには、それぞれ温度センサと油圧センサが必要である。また、遮断器の同期閉極制御装置には、遮断器の制御電圧と、温度センサ、油圧センサの出力を入力・処理する回路(一般には、絶縁機能を伴うアナログ入力回路、アナログ−ディジタル変換回路、およびディジタル値を処理して制御電圧、周囲温度、操作油圧に変換するディジタル回路などで構成される回路)が必要になる。
遮断器の制御電圧、周囲温度、操作油圧などによる遮断器の閉極動作時間の変動を予測算出するには、一般には同期閉極制御装置に実装されたMPU(マイクロプロセッサーユニット)のソフトウエア処理で行う。
一方、MPUは、同期閉極制御を実行するための最重要処理である、遮断器の閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出、及び閉極指令信号の出力タイミングの遅延制御も実行する。すなわち、MPUは、閉極指令信号の遅延制御処理と閉極動作時間の変動の予測算出処理とを並行して実行する必要がある。このために、MPUには高速かつ高性能な演算能力が求められる。なお、1個のMPUでは、期待する演算能力が発揮できない場合には、複数個のMPUで分散処理させる場合もある。
また、メモリなどのMPUの周辺回路も大容量、高性能なICの適用が必要になる。さらに、同期閉極制御装置に閉極時間補正テーブルを保存するためのメモリとして、大容量の不揮発性メモリなどが必要になる。
500kV系統などの基幹系統に設置される遮断器に同期閉極制御装置を適用しようとする場合、一般に遮断器のコストと比較して、同期閉極制御装置のコストの割合は小さいので、センサ類の入力回路や、高速・高性能MPU等を適用することによるコストアップは問題とならない場合が多い。しかし、配電系統など低位系統の遮断器に同期閉極制御装置を適用しようとする場合、低位系統の遮断器が基幹系統に設置される遮断器に比べて単価が低いので、同期閉極制御装置のハードウエアおよびソフトウエアによるコストアップは無視できない。
また、遮断器の動作間隔に基づいて遮断器の閉極動作時間の変動を予測算出する場合、遮断器の動作間隔を検出するための時計機能が同期閉極制御装置に必要になる。この場合、単に時計機能を有するだけでなく、同期閉極制御装置の電源が断となった場合にも継続して動作間隔を計測する必要があるため、時計機能を維持できるバックアップ機能が必要となる。このような時計機能も同期閉極制御装置のコストアップ要因となる。
さらに、遮断器の閉極動作時間を予測算出するためには、基準となる環境条件での基準閉極動作時間が必要となる。基準閉極動作時間は、遮断器ごとの個体差があるため、適用する遮断器ごとに予め測定し、結果を同期閉極制御装置に保存する必要がある。
さらに、遮断器の閉極動作時間を予測算出するためには、環境条件(遮断器の制御電圧と周囲温度など)に基づいた閉極時間補正テーブルを予め作成し、これを同期閉極制御装置に保存する必要がある。閉極時間補正テーブルは遮断器形式ごとに異なるため、同期閉極制御装置を適用する遮断器ごとに測定する必要があり、試験費用が必要となる。単価が低い低位系統の遮断器に同期閉極制御装置を適用する場合、このような開発試験費用・工場試験費用の発生は大きな負担となる。
さらに、既設の遮断器に従来の同期閉極制御装置を適用する場合、温度センサ、操作油圧センサの取付け、および周辺回路の追加が必要であるが、このような回路の追加接続は、スペース等の問題から必ずしも容易ではない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされるものであり、その目的とするところは、遮断器の閉極動作時間の変動に関する予測算出処理を必要としないで、同期投入制御が可能な遮断器の閉極制御方法および同方法を実現するための装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御方法において、前記遮断器の電源側および負荷側に接続された前記断路器が開路状態の時に当該遮断器の閉極動作時間を計測するか、または前期断路器の有無および開閉状態にかかわらず前回当該遮断器操作時に計測した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御方法において、前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器が開路状態の時に当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測するか、または前期断路器の有無および開閉状態にかかわらず当該遮断器操作時に計測した2個以上の遮断器の閉極動作時間の内、最後に計測した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、系統電圧の所望の位相で遮断器を投入させることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御方法において、前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器が開路状態の時に当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測するか、または前期断路器の有無および開閉状態にかかわらず当該遮断器操作時に計測した2個以上の閉極動作時間に対して、統計的処理を行って閉極動作時間を算出し、この算出した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行って、系統電圧の所望の位相で、遮断器を投入させることを特徴とする。
さらに、請求項6に係る発明は、系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御装置において、当該遮断器の閉極動作時間を計測する手段と、当該計測された遮断器の閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間を算出し、閉極指令信号の遅延制御を行う手段と、当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、を備えたことを特徴とする。
さらに、請求項7に係る発明は、系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御装置において、当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測する手段と、前記遮断器の閉極動作時間の内、最後に計測した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出し、閉極指令信号の遅延制御を行う手段と、当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、を備えたことを特徴とする。
さらにまた、請求項8に係る発明は、系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御装置において、
当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測する手段と、2回以上計測した前記遮断器の閉極動作時間に対して統計的処理を行って閉極動作時間を算出する手段と、この算出した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出し、閉極指令信号の遅延制御を行う手段と、当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、遮断器の閉極動作時間の変動に関する予測算出処理を必要としないで、同期投入制御が可能な遮断器の閉極制御方法および同方法を実現するための装置を得る事ができる。
以下、本発明に係る遮断器の閉極制御方法および装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1) (請求項1〜4対応)
図1は本発明の実施の形態1における遮断器の閉極制御方法を実現するためのシステム構成図であり、図2は本実施の形態1における遮断器の閉極制御方法の同期閉極制御タイミングチャートである。
(構成)
図1において、700は変電所等の電気所における母線を含む電力系統主回路、710は同主回路に設置された遮断器、720および730は遮断器710から見て電力系統主回路700の電源側および負荷側にそれぞれ設置された断路器(ここで、図1は電源側に電気所の母線が構成されている例を示しており、以下の説明で電源側断路器を母線側断路器と表記する。また、負荷とは送電線、変圧器、調相設備などの電力機器を指す)、740は計器用変圧器であり、母線側電圧を計測できるように電力系統主回路700に接続されている。
なお、図1では、変電所における他の機器、例えば、変流器や接地開閉器あるいは遮断器の負荷側機器等の図示を省略しているが、電力系統主回路700には、変電所を構成する一般的な機器が接続されているものとする。
また、図1では1相分のみを図示しているが、本発明は3相の遮断器、及びその他の回路に対して動作・作用するものであり、以下において、特に断りが無い限り、その対象を3相回路又は3相の遮断器とする。
711は遮断器710の主接点(主接触子とも呼ぶ)であり、712は主接点711などを駆動するための操作機構である。この操作機構712は、遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)、遮断器の開/閉状態信号を表す遮断器補助接点713(a接点)などから構成される。なお、実際の遮断器710には上記の構成要素以外に他の構成要素を備えているが、それらの構成要素は本発明に直接関係しないので図示および説明を省略することにする。
遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)は、保護リレー装置やBCU(Bay Control Unit)などの上位装置600および遮断器の同期閉極制御装置100を介して制御電圧回路610のプラス側端子(P)、マイナス側(接地側)端子(N)間に接続されている。
遮断器の同期閉極制御装置100は、DI入力手段(ディジタル入力手段)1、AC入力手段(アナログ入力手段)2、アナログ−ディジタル変換手段3、MPU(マイクロプロセッサーユニット)4および閉極指令出力部5などで構成されており、このうち、閉極指令出力部5は前述の外部の上位装置600と遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)とを接続する直列回路に挿入接続されている。
以下、遮断器の同期閉極制御装置100の内部構成要素について説明する。
DI入力手段1は、遮断器操作機構712の遮断器補助接点713(本発明では、特にa接点)が入力されるように構成されている。このDI入力手段1の内部構成については図示していないが絶縁回路などから構成されている。
また、AC入力手段2は、前記計器用変圧器740の出力である系統電圧信号が入力されるように構成されている。このAC入力手段2の内部構成については図示していないが、絶縁回路やアナログフィルタ(アナログ−ディジタル変換器のアンチエイリアスフィルタ)などから構成されている。
また、アナログ−ディジタル変換手段3は、内部構成について図示していないが、サンプリングホールド回路、マルチプレクサ、アナログ−ディジタル変換器などの回路から構成されており、AC入力手段2から出力される系統電圧信号をアナログ情報として取り込み、所定のサンプリング間隔でホールドした後、ディジタルデータに変換して出力するようになっている。アナログ−ディジタル変換手段3から出力された系統電圧信号のディジタルデータは、MPU4に入力される。
なお、アナログ−ディジタル変換手段3は、サンプリングホールド回路、マルチプレクサを省略した回路構成を採用しても良いし、サンプリングホールド回路内蔵アナログ−ディジタル変換器などを採用した回路構成としても良い。
ところで、同期閉極制御装置100の主要部であるMPU4は、DI入力手段1から取り込んだ「遮断器補助接点信号」、アナログ−ディジタル変換手段3から取り込んだ「系統電圧信号のディジタルデータ」、および上位装置600から取り込んだ「閉極指令信号」などの入力信号を用いて、ソフトウエアにより遮断器閉極動作時間計測処理40、同期遅延時間算出処理30、基準点検出処理20および閉極指令信号出力遅延制御処理10などの各種処理を実行する。
なお、遮断器閉極動作時間計測処理40、同期遅延時間算出処理30、基準点検出処理20および閉極指令信号出力遅延制御処理10などの各種処理は、ソフトウエアによる処理に限定せずに、ハードウエアのみによる処理、又はハードウエアとソフトウエアとの組合せによる処理に置き換えても良いことは言うまでも無い。
一方、閉極指令出力部5は、一般にはFETやIGBTなどの半導体スイッチで構成されており、閉極指令信号出力遅延制御処理10から出力されるトリガー信号によりON動作する。閉極指令出力部5がON動作した時に遮断器の同期閉極制御信号(遮断器駆動電流)が遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)に流れ、遮断器710が閉極動作する。
なお、遮断器の同期閉極制御装置100の構成要素についても、図1では1相分のみが図示されているが、実際には3相の遮断器を制御するために必要な構成と成っていることは言うまでも無く、特に断りが無い限り、以下の記述においても同様である。
また、遮断器の同期閉極制御装置100には、計器用変圧器740の出力、すなわち系統電圧信号が入力されるが、系統電圧を検出可能な機器であれば、専用、汎用を問わず計器用変圧器740以外の機器を適用可能なことは言うまでも無い。
また、図1では、遮断器の同期閉極制御装置100を、遮断器の同期閉極制御のみを行う装置として説明したが、遮断器の同期開極制御機能を併せて実装しても良いことは言うまでも無く、この場合、100は同期開閉制御装置として動作・機能する。同期開極制御では、一般には主回路電流を用いて制御するので、この場合、装置100に主開路電流の入力回路を組み込む必要がある。
(作用)
このように構成された遮断器の同期閉極制御装置100の概略動作は次のとおりである。
すなわち、保護リレー装置やBCUなどの上位装置600から出力された遮断器の「閉極指令信号」は、遮断器の同期閉極制御装置100の閉極指令信号出力遅延制御処理10で検出される。すると、閉極指令信号出力遅延制御処理10は、「閉極指令信号」を検出した時点から所定の遅延時間経過後にトリガー信号(ON指令)を出力して閉極指令出力部5である半導体スイッチを導通させる。半導体スイッチ5の導通により同期閉極制御信号としての遮断器駆動電流が遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)に対して出力され、遮断器710の主接点(主接触子)711は系統電圧の所定の位相にて同期閉極動作する。
以後、図2に示す遮断器の同期閉極制御のタイミングチャートを用いて、遮断器の閉極制御方法の詳細を説明する。
まず、閉極指令信号出力遅延制御処理10の作用(機能)について説明する。
閉極指令信号出力遅延制御処理10は、tcommandのタイミングで閉極指令信号検出後、次に来る母線側電圧の零クロス点のタイミングtzeroを待つ。この母線側電圧零クロス点のタイミングtzeroは、基準点検出処理20が系統電圧である母線側電圧波形を観察することによって常時検出している。
この零クロス点のタイミングtzeroから同期閉極遅延時間Tdelayの経過後に、遮断器710に対して同期閉極制御された閉極指令信号(図中、「同期閉極制御信号」と表記)を出力すれば、遮断器710が系統電圧(母線側電圧)の所定の位相(図2ではtcloseのタイミング)で閉極するとして、同期閉極遅延時間Tdelayを算出する。
この同期閉極遅延時間Tdelayは、同期遅延時間算出処理30が算出する。理想的には同期閉極遅延時間Tdelayは、零クロス点から目標投入位相(電気的な目標投入位相のことで、図2ではtmakeのタイミング)までの時間Ttargetと、目標投入位相に対応するプレアーク時間Tpre-arcingと、遮断器の閉極動作時間Tclosingと、系統周期Tfreqを用いて次式で得られる。
delay = Tfreq + (Ttarget + Tpre-arcing − (Tclosing %Tfreq ) )…(式1)
( 0 ≦ Tdelay < 2 x Tfreq )
ただし、(Tclosing %Tfreq )は、Tclosing / Tfreq の余り
ここで、遮断器の閉極動作時間Tclosingは、後述するように、遮断器閉極動作時間計測処理40で取得する。
ただし、実際の系統電圧の零クロス点のタイミングtzeroとMPU4の基準点検出処理20が認識する零クロス点のタイミングにはズレ(遅れ)があるので、閉極指令信号出力遅延制御処理10はこのズレを考慮して、理想的な同期閉極遅延時間Tdelayに補正を加えるものとする。
以上の演算結果を用いて、閉極指令信号出力遅延制御処理10は、零クロス点のタイミングtzeroを基準として、同期閉極遅延時間Tdelayの遅延時間後に、同期閉極制御された閉極指令信号(「同期閉極制御信号」)を出力して、遮断器710の遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)を駆動すれば良い。
なお、本実施の形態1で示した同期閉極制御アルゴリズムは、一例であり、その他のいかなる同期閉極制御アルゴリズムも本発明に適用できることは言うまでも無い。
また、同期閉極制御装置100に同期開極制御機能を合わせて実装した場合、同期開極制御においても同様な動作・作用を行うことは言うまでも無い。ただし、同期開極制御では、一般には電力系統主回路電流の零クロス点を基準に制御し、プレアーク時間を考慮する必要は無い。
次に、遮断器閉極動作時間計測処理40の作用(機能)について説明する。
遮断器閉極動作時間計測処理40は、遮断器710が閉極動作した時、遮断器710の閉極動作時間Tclosingを計測する機能を有している。閉極動作時間Tclosingの計測手順は以下である。
(1)閉極指令信号出力遅延制御処理10が同期閉極制御信号を出力したタイミング(図2でtcontrolのタイミング)で、遮断器閉極動作時間計測処理40は閉極動作時間計測タイマーをスタートさせる。
(2)遮断器補助接点(a接点)713がOFF状態からON状態なったタイミングで閉極動作時間計測タイマーを停止させる。この間に閉極動作時間計測タイマーで計測した時間が、補助接点(a接点)で計測した閉極動作時間である(図2でTa_contactの時間)。
(3)補助接点(a接点)で計測した閉極動作時間Ta_contactは、実際の閉極動作時間、すなわち、遮断器の主接点(主接触子)が閉極する間での時間Tclosingに対して、誤差を有する(図2でΔTclosing)。したがって、次式2によりこの誤差を補正する。
closing=Ta_contact−ΔTclosing・・・(式2)
ただし、補助接点(a接点)で計測した閉極動作時間の誤差ΔTclosingは、工場試験や現地据付試験において予め計測しておき、同期閉極制御装置100の不揮発性メモリ(図示していない)などに保存しておくものとする。
なお、ここでは、遮断器の閉極動作は、遮断器の同期閉極制御装置100により同期閉極制御されることを前提に説明したが、同期閉極制御を実施しない場合も、遮断器閉極動作時間計測処理40により遮断器の閉極動作時間Tclosingを計測出来ることは言うまでも無い。この場合、閉極動作時間計測タイマーのスタート基準を閉極指令信号の入力タイミング(図2のtcommandのタイミング)とするなどの変更を行えば良い。
以上で本発明の遮断器の同期閉極制御装置100が演じる諸機能の説明を終えたので、次に、遮断器の閉極制御方法について詳細に説明する。
一般的に、遮断器が電気的に系統から切り離された状態、すなわち、図1において母線側断路器720及び負荷側断路器730の両方が開路状態の場合には、特段の制限を受けることなく、当該遮断器710の開閉操作を行うことができる。
この場合、当然のことながら、遮断器710の開閉動作に伴って、系統の電気的な接続/切離しは発生しない。ここでは、このように、遮断器710が系統から切り離されている状態で主接点を開閉動作させることを、遮断器を「空打ち」すると言う。
ところで、従来の同期閉極制御装置の問題点として、遮断器の閉極動作時間が遮断器の制御電圧、操作油圧、周囲温度など環境条件によって変化するため、同期閉極制御装置が閉極動作時間の変化を予測算出する機能を持つ必要があることを述べた。
しかし、遮断器の同期閉極動作時間が、短期間に同期閉極制御に影響を及ぼすような変化が発生することは実際には起こり得ない。これは、周囲温度や制御電圧、操作油圧などが極端に急変することは、現実的に起こり得ないことから明らかである。
したがって、遮断器710を投入して電気的に系統を接続する前に「空打ち」して遮断器の閉極動作時間を計測し、この計測値を適用して同期閉極制御を行うのであれば同期閉極制御装置100に閉極動作時間の変化を予測算出する機能を持たせる必要が無い。
すなわち、本発明による遮断器の閉極制御方法は、以下の手順を実行するものである。
(1)母線側断路器720及び負荷側断路器730の両方が開路状態の時に、遮断器710を「空打ち」により閉極して、当該遮断器の閉極動作時間Tclosingを計測する。閉極動作時間Tclosingの計測は、同期閉極制御装置100で行い、計測結果を不揮発性メモリ(図示していない)などに保存する。
(2)遮断器710を「空打ち」により開極した後、母線側断路器720及び負荷側断路器730を閉路状態にする。
(3)遮断器710を同期閉極制御装置100を用いた同期閉極制御により投入する。遮断器710は、電気的に系統を接続される。
ところで、遮断器710の閉極動作時間は、周囲温度、制御電圧、操作圧力などの環境条件の他に遮断器の動作間隔にも依存する。したがって、同期閉極制御で使う遮断器の閉極動作時間Tclosingは、遮断器の動作間隔に依存しないものでなければならない。
このため、通常は遮断器710の「空打ち」を少なくとも2回以上実施して、遮断器動作間隔の影響を除去する。(ただし、前回の遮断器投入の間隔が短く、明らかに動作間隔の影響を受けない場合は、「空打ち」は1回でもよいことは言うまでも無い。また、遮断器の閉極動作時間が、遮断器の動作間隔にほとんど依存しないタイプの遮断器の場合は、「空打ち」は1回でもよいことは言うまでも無い。)
さらに、遮断器の閉極動作時間は、一般に機械的バラツキを有する。この影響を除去するために、「空打ち」を複数回実行し、複数回計測した閉極動作時間の平均値を、閉極動作時間Tclosingとして採用するなど、複数回計測した閉極動作時間の統計処理を実行しても良い。この時、1回目の「空打ち」の計測値は、動作間隔の影響を除去するために、統計処理には採用しない。このような統計処理は、遮断器閉極動作時間計測処理40で実行するように、ソフトウエアをプログラミングする。
なお、動作間隔の影響をほとんど受けないと考えられるときは、「空打ち」せずに至近の操作時に計測した閉極動作時間を用いても良い。
(効果)
以上の説明から明らかなように、本実施の形態1における遮断器の閉極制御方法は、以下の効果を有する。
本実施の形態1の遮断器の閉極制御方法では、遮断器の閉極動作時間の変動の予測算出処理が不要である。
従って、同期閉極制御装置において、温度センサや操作油圧センサ等の入力回路が不要となる。また遮断器の閉極動作時間の変動の予測算出を実行するための高速・高性能なMPUを適用する必要がなくなる。これに伴い、MPUの周辺回路についても、高性能なICを適用する必要がなくなる。
さらに、同期閉極遅延時間は、遮断器を「空打ち」した後に1回だけ算出すれば良いので、この点からもMPUの演算性能を抑えることができる(従来の同期閉極制御装置では、閉極動作時間の更新に対応して、常時、同期閉極遅延時間を算出する必要がある)。
また、閉極時間補正テーブルなどの巨大なデータの保存が不要となるため、同期閉極制御装置の不揮発性メモリの容量は従来と比べて数分の1に削減可能となる。
また、遮断器の動作間隔に基づいて遮断器の閉極動作時間の変動を予測算出する必要も無いため、電源断時のバックアップ機能を備えた時計機能も不要に出来る。
さらに、温度センサや操作油圧センサ自体が不要になることは明らかである。従って、既設遮断器への適用で問題となる、センサや周辺回路の追加接続の問題も発生しない。
さらにまた、遮断器形式ごとに異なる閉極時間補正テーブルを作成する必要がなくなるため、開発試験費用・工場試験費用の抑制が可能である。
以上述べたように、本発明によれば、配電系統などの低位系統の遮断器にも適用可能な、低コストの遮断器の同期閉極制御方法を提供することができる。
(実施の形態2) (請求項5対応)
図3は本発明の実施の形態2における遮断器の閉極制御方法を実現するためのシステム構成図であり、図4は本実施の形態2における遮断器の閉極制御方法のフローチャートである。
(構成)
本実施の形態2における遮断器の閉極制御方法を実現するためのシステム構成は、実施の形態1における図1のシステム構成と類似しているので、類似点の重複する説明は省略し、実施の形態1との相違点についてのみ説明する。
図3の遮断器の閉極制御方法のシステム構成では、遮断器の同期閉極制御装置100のDI入力手段1に、遮断器操作機構711の遮断器補助接点713に加えて、新たに母線側断路器720の補助接点(又は動作確定スイッチ)および負荷側断路器730の補助接点(又は動作確定スイッチ)を入力する。
そして、MPU4は、新たに断路器条件分岐処理50を設けるように構成し、遮断器補助接点信号、断路器補助接点信号、系統電圧信号および閉極指令信号などの入力信号を用いて、断路器条件分岐処理50、遮断器閉極動作時間計測処理40、同期遅延時間算出処理30、基準点検出処理20、閉極指令信号出力遅延制御処理10などの各種処理を実行する。
(作用)
次に、図4のフローチャートを参照して本実施の形態2における遮断器の閉極制御方法について説明する。
MPU4に実装された同期閉極制御プログラムは、母線側断路器720と負荷側断路器730の開路状態/閉路状態によって、閉極動作時間計測モード200と同期閉極制御モード201に分岐する。
図4の動作モードの分岐制御は、断路器条件分岐処理50が実行する。閉極動作時間計測モード200と同期閉極制御モード201は、同時に実行せず、以下の処理Aおよび処理Bを交互に切り替えて実行する。
<処理A;母線側断路器720が開路状態かつ負荷側断路器730が開路状態の場合>
この場合、閉極動作時間計測モード200で動作する。
(A1)「空打ち」で遮断器が閉極動作した時、遮断器閉極動作時間計測処理40が、遮断器の閉極動作時間Tclosingを計測する。
(A2)同期遅延時間算出処理30が同期閉極遅延時間Tdelayを算出する。
なお、閉極動作時間計測モード200の(A1)、(A2)の動作についは、実施の形態1と同様であるので詳細説明を省略する。
実施の形態1と異なる点は、本実施の形態2では、「空打ち」で同期閉極制御を行わないので、閉極動作時間計測タイマーのスタート基準を閉極指令信号の入力タイミング(図2のtcommandのタイミング)とすることである。
<処理B;母線側断路器720が閉路状態かつ負荷側断路器730が閉路状態の場合>
この場合、同期閉極制御モード201で動作する。
(B1)基準点検出処理20が、母線側電圧波形の零クロス点のタイミングtzeroを常時検出する。
(B2)閉極指令信号出力遅延制御処理10は、閉極指令信号が入力された時に、零クロス点のタイミングtzeroを基準として、同期閉極遅延時間Tdelayの遅延時間後に、同期閉極制御された閉極指令信号を出力して、遮断器710の遮断器駆動用コイル620(投入コイルCC)を駆動する。
同期閉極制御モード201の(B1)、(B2)の動作についは、実施の形態1と同様であるので、詳細説明を省略する。
また、正しい同期投入制御を行うためには、系統電圧を実際に接続する実同期投入を、遮断器閉極動作時間計測後の一定時間内に実行する必要がある。本実施の形態2の同期閉極制御装置100では、断路器の開路状態/閉路状態の状態変化のタイミングから、「空打ち」による遮断器閉極動作時間計測後の経過時間をカウントし、一定時間経過後に断路器が閉路状態にならなかった場合は、遮断器閉極動作時間が変化した可能性があることを上位装置に通知する。
このような通知があった場合は、「空打ち」による遮断器閉極動作時間の計測を再度実施する。このような処理を、MPU4の断路器条件分岐処理50、又はその他の処理で実行する。
(効果)
本実施の形態における遮断器の閉極制御方法は、実施の形態1の効果に加えて、以下の効果を有する。
すなわち、閉極動作時間計測モードと同期閉極制御モードとを同時に実行せず、交互に切り替えて実行するので、実施の形態1よりもさらにMPUの演算性能を抑えることができ、その結果、より低コストの遮断器の同期閉極制御方法を提供することができる。
また、正しい同期投入制御が可能か否かを、同期投入制御装置自身で判断できるので、外部回路によるインターロック回路の構成が不要となり、外部回路のコストを削減できると共に、既設遮断器回路への同期投入制御装置の追加設置が容易である。
本発明の実施の形態1における遮断器の閉極制御方法を実現するためのシステム構成図。 本発明の実施の形態1における遮断器の閉極制御方法の同期閉極制御のタイミングチャート。 本発明の実施の形態2における遮断器の閉極制御方法を実現するためのシステム構成図。 本発明の実施の形態2における遮断器の閉極制御方法のフローチャート。
符号の説明
4…MPU(マイクロプロセッサー)、5…閉極指令出力部、10…閉極指令信号出力遅延制御処理、20…基準点検出処理、30…同期遅延時間算出処理、40…遮断器閉極動作時間計測処理、50…断路器条件分岐処理、100…遮断器の同期閉極制御装置、710…遮断器、720,730…断路器、740…計器用変圧器。

Claims (9)

  1. 系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御方法において、
    予め当該遮断器の閉極動作時間を計測し、
    前記計測した当該遮断器の閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、
    系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させることを特徴とする遮断器の閉極制御方法。
  2. 系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御方法において、
    予め当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測し、
    前記計測した遮断器の閉極動作時間の内、最後に計測した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、
    系統電圧の所望の位相で遮断器を投入させることを特徴とする遮断器の閉極制御方法。
  3. 系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御方法において、
    予め当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測し、
    前記2回以上計測した遮断器の閉極動作時間に対して統計的処理を行って閉極動作時間を算出し、この算出した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、
    系統電圧の所望の位相で、遮断器を投入させることを特徴とする遮断器の閉極制御方法。
  4. 前記遮断器の閉極動作時間を当該遮断器の補助接点の動作タイミングから計測し、かつ、予め計測した当該遮断器の主接点の動作タイミングと前記補助接点の動作タイミングの差により、当該遮断器の閉極動作時間の補正を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の遮断器の閉極制御方法。
  5. 前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器の開路/閉路状態量を入力し、前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器が開路状態の時に当該遮断器の閉極動作時間を計測し、前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器が閉路状態の時に当該遮断器の閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間の算出及び閉極指令信号の遅延制御を行い、
    系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の遮断器の閉極制御方法。
  6. 系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御装置において、
    当該遮断器の閉極動作時間を計測する閉極動作時間計測手段と、
    当該計測された遮断器の閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間を算出する同期遅延時間算出手段と、
    前記同期遅延時間に基づいて閉極指令信号の遅延制御を行う閉極指令信号遅延制御手段と、
    当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、
    を備えたことを特徴とする遮断器の閉極制御装置。
  7. 系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御装置において、
    当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測する閉極動作時間計測手段と、
    前記遮断器の閉極動作時間の内、最後に計測した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間を算出する同期遅延時間算出手段と、
    前記同期遅延時間に基づいて閉極指令信号の遅延制御を行う閉極指令信号遅延制御手段と、
    当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、
    を備えたことを特徴とする遮断器の閉極制御装置。
  8. 系統電圧と遮断器の閉極指令信号とを入力し、当該系統電圧の所望の位相で、前記遮断器を閉極させるようにした遮断器の閉極制御装置において、
    当該遮断器の閉極動作時間を少なくとも2回以上計測し、2回以上計測した前記遮断器の閉極動作時間に対して統計的処理を行って閉極動作時間を算出する閉極動作時間計測手段と、
    前記算出した閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間を算出する同期遅延時間算出手段と、
    前記同期遅延時間に基づいて閉極指令信号の遅延制御を行う閉極指令信号遅延制御手段と、
    当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、
    を備えたことを特徴とする遮断器の閉極制御装置。
  9. 前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器の開路/閉路状態量を入力する手段を備え、
    前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器が開路状態の時に当該遮断器の閉極動作時間を計測する閉極動作時間計測手段と、
    前記遮断器の電源側および負荷側に接続された断路器が閉路状態の時に当該計測された遮断器の閉極動作時間を使って、前記閉極指令信号に対する同期遅延時間を算出する同期遅延時間算出手段と、
    前記同期遅延時間に基づいて閉極指令信号の遅延制御を行う閉極指令信号遅延制御手段と、
    当該遅延制御された閉極指令信号出力して、系統電圧の所望の位相で前記遮断器を投入させる閉極指令出力部と、
    を備えたことを特徴とする請求項6乃至請求項8に記載の遮断器の閉極制御装置。
JP2006326913A 2006-12-04 2006-12-04 遮断器の閉極制御方法およびその装置 Active JP4908171B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006326913A JP4908171B2 (ja) 2006-12-04 2006-12-04 遮断器の閉極制御方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006326913A JP4908171B2 (ja) 2006-12-04 2006-12-04 遮断器の閉極制御方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008140690A true JP2008140690A (ja) 2008-06-19
JP4908171B2 JP4908171B2 (ja) 2012-04-04

Family

ID=39601938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006326913A Active JP4908171B2 (ja) 2006-12-04 2006-12-04 遮断器の閉極制御方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4908171B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012059447A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Toshiba Corp 電気量波形の立ち上がりタイミング検出方法および遮断器の同期開閉制御装置
WO2012104910A1 (ja) * 2011-02-02 2012-08-09 三菱電機株式会社 電力開閉装置の動作時間予測装置および方法
JP2012155996A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Mitsubishi Electric Corp 開閉装置動作異常検出装置
CN110211828A (zh) * 2019-06-28 2019-09-06 神华包神铁路集团有限责任公司 真空断路器控制电路
KR102045898B1 (ko) * 2018-05-09 2019-11-18 효성중공업 주식회사 차단기 개폐 제어 방법
CN111613489A (zh) * 2020-05-29 2020-09-01 苏州未来电器股份有限公司 可远程控制的断路器
CN114062916A (zh) * 2021-11-12 2022-02-18 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 选相合闸装置运行状态检测方法及装置
CN115621981A (zh) * 2022-12-20 2023-01-17 西华大学 一种风电场电路过电压防护方法及系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10241485A (ja) * 1997-02-28 1998-09-11 Nec Home Electron Ltd ゼロクロス投入電源装置
JP2000188044A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Mitsubishi Electric Corp 位相制御開閉装置
JP2000207982A (ja) * 1999-01-20 2000-07-28 Mitsubishi Electric Corp 遮断器の開閉制御装置
JP2001135205A (ja) * 1999-11-04 2001-05-18 Mitsubishi Electric Corp 電力開閉装置
JP2003168335A (ja) * 2001-12-03 2003-06-13 Mitsubishi Electric Corp 電力開閉制御装置
JP2008078079A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Toshiba Corp 遮断器の開閉制御装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10241485A (ja) * 1997-02-28 1998-09-11 Nec Home Electron Ltd ゼロクロス投入電源装置
JP2000188044A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Mitsubishi Electric Corp 位相制御開閉装置
JP2000207982A (ja) * 1999-01-20 2000-07-28 Mitsubishi Electric Corp 遮断器の開閉制御装置
JP2001135205A (ja) * 1999-11-04 2001-05-18 Mitsubishi Electric Corp 電力開閉装置
JP2003168335A (ja) * 2001-12-03 2003-06-13 Mitsubishi Electric Corp 電力開閉制御装置
JP2008078079A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Toshiba Corp 遮断器の開閉制御装置
WO2008041352A1 (fr) * 2006-09-25 2008-04-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Dispositif de commande d'ouverture/fermeture de disjoncteur

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012059447A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Toshiba Corp 電気量波形の立ち上がりタイミング検出方法および遮断器の同期開閉制御装置
JP2012155996A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Mitsubishi Electric Corp 開閉装置動作異常検出装置
WO2012104910A1 (ja) * 2011-02-02 2012-08-09 三菱電機株式会社 電力開閉装置の動作時間予測装置および方法
US9966753B2 (en) 2011-02-02 2018-05-08 Mitsubishi Electric Corporation Power switching device operating time prediction equipment and method
KR102045898B1 (ko) * 2018-05-09 2019-11-18 효성중공업 주식회사 차단기 개폐 제어 방법
CN110211828A (zh) * 2019-06-28 2019-09-06 神华包神铁路集团有限责任公司 真空断路器控制电路
CN110211828B (zh) * 2019-06-28 2024-03-29 神华包神铁路集团有限责任公司 真空断路器控制电路
CN111613489A (zh) * 2020-05-29 2020-09-01 苏州未来电器股份有限公司 可远程控制的断路器
CN111613489B (zh) * 2020-05-29 2022-11-01 苏州未来电器股份有限公司 可远程控制的断路器
CN114062916A (zh) * 2021-11-12 2022-02-18 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 选相合闸装置运行状态检测方法及装置
CN114062916B (zh) * 2021-11-12 2023-12-12 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 选相合闸装置运行状态检测方法及装置
CN115621981A (zh) * 2022-12-20 2023-01-17 西华大学 一种风电场电路过电压防护方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4908171B2 (ja) 2012-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4908171B2 (ja) 遮断器の閉極制御方法およびその装置
US8212423B2 (en) Switching controlgear of circuit breaker
US7095139B2 (en) Transformer inrush current elimination system
EP2237296B1 (en) Circuit breaker switching control system
US7259947B2 (en) Phase control switching device
RU2563970C2 (ru) Управляющее устройство для управления прерывателем цепи и способы
US6493203B1 (en) Phase control switch apparatus
US8344557B2 (en) Magnetic flux measuring device and magnetic flux measuring method for stationary induction electrical apparatus, and synchronous switching control gear for circuit breaker
AU2013291046B2 (en) Excitation inrush current suppressing apparatus and excitation inrush current suppressing method
JP5514051B2 (ja) 電気量波形の立ち上がりタイミング検出方法および遮断器の同期開閉制御装置
WO2012152793A1 (en) Automatic acquisition of circuit breaker operating times for controlled switching
US8084891B2 (en) Method and apparatus for optimizing synchronous switching operations in power systems
EP2707958B1 (en) Point-on-wave controller with at least three monitoring inputs
JP2007335109A (ja) 電力開閉制御装置
WO2014091618A1 (ja) 電力開閉制御装置
RU2333583C1 (ru) Способ контроля отказа выключателя
JP2007335243A (ja) 位相制御内蔵ディジタル保護リレー装置
JP5084645B2 (ja) 位相制御開閉装置
JP3436775B2 (ja) 断路器の電極消耗率計測装置
JP2008218221A (ja) 遮断器の同期開閉制御システム
JP2007336711A (ja) 位相制御内蔵ディジタル保護リレー装置
JP2011237259A (ja) 遮断器監視装置および遮断器監視制御システム
Maheshwari et al. Multiprocessor Based Architecture for Controlled Switching of Circuit Breaker

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4908171

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3