JP2008140595A - 燃料カートリッジ、燃料電池装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料供給や液体作業が簡便な燃料カートリッジ、燃料電池装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】燃料の電気化学反応により電力を取り出す燃料電池8と、燃料電池8から排出される未反応の燃料を燃焼させる燃焼器9と、燃料電池8から燃焼器9へ未反応の燃料を搬送する流路と、燃料電池8に供給される燃料が貯留され本体に対して着脱可能に設けられた燃料カートリッジ2とを備える燃料電池装置1である。流路の一部は燃料カートリッジ2内に形成され、燃料カートリッジ2内に流路内の液体を除去する液体捕集部30が設けられているので、燃焼器の動作を安定させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、気体及び液体が搬送される流路から液体を除去する液体捕集部を用いた燃料カートリッジ、燃料電池装置及び電子機器に関する。
燃料電池は燃料の電気化学反応により電力を取り出すものであり、燃料電池の研究・開発が広く行われている。燃料電池に用いる燃料は水素ガスであり、メタノール等の原燃料を改質器で改質することでその水素ガスを生成している改質型燃料電池がある(特許文献1参照。)。また、エネルギーの利用効率を高めるために、燃料電池から排出される未反応の水素ガス(オフガス)をバーナー等の燃焼器で燃焼させ、その燃焼熱によって改質器を加熱することが行われている(特許文献1参照)。
ところで、オフガスには水蒸気や水滴が含まれており、流路内で凝縮した水滴が燃焼器に入ると燃焼器の温度が急激に変動する。また、燃焼器内に入った水滴が気化するとこの水蒸気により燃焼器内の圧力が急激に変動する。これを避けるため、燃焼器の手前にオフガスを冷却する冷却部を設け、それにより凝縮した水を溜める水溜めを冷却部の下方に設けることが行われている(特許文献1参照)。
特開2005−50798号公報
しかし、凝結した水の量が水溜めの容量に近づくと、溜まった水が燃焼器に流れるおそれがあるため、定期的に水溜め内の水を抜き取る必要がある。このため、燃料電池を安定動作させるためには、燃料の供給に加えて水抜き作業が必要となり、管理が煩雑になるという問題があった。
本発明の課題は、燃料供給や不要な液体作業が簡便な、燃料カートリッジ燃料電池装置及び電子機器を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、燃料電池装置において、燃料電池と、前記燃料電池から排出される未反応の燃料を燃焼させる燃焼器と、前記燃料電池から前記燃焼器へ未反応の燃料を含む流体を搬送する流路と、前記燃料電池に対して着脱可能に設けられた燃料カートリッジとを備え、前記流路の一部は前記燃料カートリッジ内に形成され、前記燃料カートリッジ内に前記流路内の液体を捕集する液体捕集部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の燃料電池装置であって、前記液体捕集部は、前記流路に面して設けられた吸液材を備え、前記吸液材は前記流路を通過する流体に含まれる液体を吸液し保持することを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の燃料電池装置であって、前記液体捕集部は、ガス透過性の芯材を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池装置であって、前記液体捕集部の吸液容量は、前記燃料カートリッジ内に貯留される燃料の全量を反応させたときに前記燃料電池の燃料極より排出される液体の量よりも多いことを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、電子機器において、請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料電池装置を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、燃料カートリッジにおいて、燃料電池から気体及び液体を含む流体が流れる流路を備え、前記流路内の前記液体を捕集する液体捕集部が設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の燃料カートリッジであって、前記流体は、未反応の水素を含むオフガスであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項6に記載の燃料カートリッジであって、前記流路は、燃焼器に連結されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項6に記載の燃料カートリッジであって、前記液体捕集部は、流路の周囲に吸液材が設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項9に記載の燃料カートリッジであって、前記吸液材は、筒状であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明では、請求項6に記載の燃料カートリッジであって、前記流路に接続された芯材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、液体捕集部が不要の液体を吸液することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
<第1の実施形態>
図1は燃料電池装置1を搭載した携帯用の電子機器100を示す模式図である。この電子機器100はノート型パーソナルコンピュータ、PDA、電子手帳、デジタルカメラ、携帯電話機、腕時計、レジスタ及びプロジェクタ等といった携帯型の電子機器である。
この燃料電池装置1は、燃料カートリッジ2、電子機器100の本体に内蔵されたポンプ3、断熱パッケージ10、燃料電池8等を備える。燃料電池装置1の燃料カートリッジ2は電子機器100に対して着脱可能に設けられており、ポンプ3、断熱パッケージ10、燃料電池8は電子機器100の本体に内蔵されている。
図2は、燃料電池装置1のブロック図である。
燃料カートリッジ2は、燃料容器20と、液体捕集部30とを備える。燃料容器20には、液体の原燃料が貯留されている。原燃料は、例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル等の組成に水素を含む化合物のみ、或いは当該化合物と水とを含む混合液が好ましい。なお、原燃料に水が含まれない場合、原燃料と水とを別々の容器に貯留してもよい。
液体捕集部30は後述するように、燃料電池8の燃料極側より排出されるオフガス中の水を吸収する。オフガス中の水は、後述する改質器5で改質に用いられる水の余剰分でもよく、改質器5で生成された水でもよく、燃料電池8の電解質膜を加湿するための水であってもよく、燃料電池8で生成される水で電解質膜を介して燃料極側に排出されたものであってもよい。
ポンプ3は、燃料容器20内の原燃料を吸引して、気化器4に送液するものである。
箱状の断熱パッケージ10内には気化器4、改質器5、一酸化炭素除去器6及び触媒燃焼器9が収容されている。断熱パッケージ10内の気圧は大気圧より低い圧力(例えば、1Pa以下)に保たれている。
気化器4には電熱材からなる電気ヒータ兼温度センサ4aが設けられている。電気ヒータ兼温度センサ4aは、電気抵抗値がそれ自体の温度に依存するものであり、ヒータの温度センサとしても機能する。ポンプ3から気化器4に送られた原燃料は電気ヒータ兼温度センサ4aの熱や触媒燃焼器9の熱により気化される。気化器4で気化した混合気は改質器5へ送られる。燃料カートリッジ2内の原燃料が水蒸気改質できる程度の水を含まない場合、燃料電池装置1内に水貯蔵部12を設け、水貯蔵部12からの水と燃料容器20からの原燃料を混合してから気化器4に供給してもよい。水貯蔵部12は、燃料電池8で生成される水を回収している構造であることが好ましい。また、燃料カートリッジ2内の原燃料が、水蒸気改質できる程度の水を含んでいれば、水貯蔵部12は必ずしも必要ではないが、燃料カートリッジ2内の水量が多くない場合、水貯蔵部12と併用で水を供給できるようにしてもよい。
改質器5には、電気抵抗値がそれ自体の温度に依存する電熱材からなる電気ヒータ兼温度センサ5aが設けられている。改質器5と気化器4との間の伝熱媒体の距離を適宜設定して、電気ヒータ兼温度センサ5aからの伝熱による気化器4への加熱温度を適正な範囲に制御可能である構造であれば、電気ヒータ兼温度センサ5aが気化器4の電気ヒータ兼温度センサ4aを兼用することができ、気化器4に電気ヒータ兼温度センサ4aを設けられる必要はない。改質器5の内部には流路が形成され、その流路の壁面に触媒が担持されている。気化器4から改質器5に送られる気化流体は、改質器5の流路を流れ、電気ヒータ兼温度センサ5aや触媒燃焼器9により加熱されて、触媒により反応を起こす。原燃料の触媒反応によって燃料としての水素、副生成物である二酸化炭素(及び、後述の副生成物である微量な一酸化炭素等)が生成される。なお、原燃料がメタノールを含む場合、改質器5では主に次式(1)に示すような反応が起こる。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
一酸化炭素は化学反応式(1)についで逐次的に起こる次式(2)のような式によって微量に副生される。
2+CO2→H2O+CO …(2)
一酸化炭素除去器6には、電気抵抗値がそれ自体の温度に依存する電熱材からなる電気ヒータ兼温度センサ6aが設けられている。一酸化炭素除去器6と気化器4との間の伝熱媒体の距離を適宜設定して、電気ヒータ兼温度センサ6aからの伝熱による気化器4への加熱温度を適正な範囲に制御可能である構造であれば、電気ヒータ兼温度センサ6aが気化器4の電気ヒータ兼温度センサ4aを兼用することができ、気化器4に電気ヒータ兼温度センサ4aを設けられる必要はない。一酸化炭素除去器6の内部には流路が形成され、その流路の壁面に触媒が担持されている。改質器5で生成された改質ガス(燃料)は一酸化炭素除去器6へ送られる。更に、外部の空気又は酸素が一酸化炭素除去器6へ送られる。改質器5から一酸化炭素除去器6に送られた改質ガスが空気又は酸素と混合して一酸化炭素除去器6の流路を流れ、電気ヒータ兼温度センサ6aや触媒燃焼器9により加熱される。そして、一酸化炭素除去器6の触媒の存在下で、改質ガスのうち一酸化炭素が酸素によって(3)のように優先的に酸化される。これにより二酸化炭素が生成され、改質ガスから一酸化炭素が除去される。例えば、改質ガス中の一酸化炭素の濃度が10ppm以下になる。
2CO+O2→2CO2 …(3)
このように気化器4、改質器5及び一酸化炭素除去器6には電気ヒータ兼温度センサ4a,5a,6aが設けられている。電気ヒータ兼温度センサ4a,5a,6aの電気抵抗値は各々の電気ヒータ兼温度センサ4a,5a,6aの温度に依存するので、この電気ヒータ兼温度センサ4a,5a,6aが気化器4、改質器5及び一酸化炭素除去器6の温度を測定する温度センサとしても機能する。したがって電気ヒータ兼温度センサ4a,5a,6aを独立して動作制御することによって気化器4、改質器5及び一酸化炭素除去器6の適正温度が互いに違っていても正常に温度を維持できる。
燃料電池8は、電解質膜の両面に燃料極、酸素極を接合してなる膜電極接合体81と、燃料極に接合してその接合面に流路を形成した燃料極セパレータ82と、酸素極に接合してその接合面に流路を形成した酸素極セパレータ83とを備える。
一酸化炭素除去器6から排出された改質ガス(アノードガス)は燃料電池8の燃料極セパレータ82の流路に送られる。もう一方の酸素極セパレータ83の流路には空気が送られる。そして、燃料極に供給された改質ガス中の水素が、酸素極を介して、酸素極に供給された空気(カソードガス)中の酸素と電気化学反応することによって、燃料極と酸素極との間で電力が生じる。なお、電解質膜が水素イオン透過性の電解質膜(例えば、固体高分子電解質膜)の場合には、燃料極では次式(4)のような反応が起き、燃料極で生成された水素イオンが電解質膜を透過し、酸素極では次式(5)のような電気化学反応が起こる。
2→2H++2e- …(4)
2H++1/2O2+2e-→H2O …(5)
燃料極と酸素極は、電子機器100本体内の負荷7に接続され、燃料電池8で取り出された電力により負荷7が動作する。負荷7としては、例えば、モータ、DC−DCコンバータを介した電子機器類、二次電池等が挙げられる。
燃料極セパレータ82の流路を通過した改質ガス(オフガス)には、水や、改質器5で生成された水素のうち、燃料電池8で未反応の水素も含まれている。オフガスは、燃料カートリッジ2内の液体捕集部30に通された後、触媒燃焼器9に供給される。燃料電池8がPEFCである場合、60〜80℃程度で運転しているので、水は一部水蒸気の状態で残りは液体となっている。
触媒燃焼器9には、液体捕集部30を通過したオフガスとともに、外部の空気が供給される。触媒燃焼器9の内部には流路が形成され、その流路の壁面に触媒が担持されている。
触媒燃焼器9には、電熱材からなる電気ヒータ兼温度センサ9aが設けられている。電気ヒータ兼温度センサ9aの電気抵抗値が温度に依存するので、この電気ヒータ兼温度センサ9aが触媒燃焼器9の温度を測定する温度センサとしても機能する。
オフガスと空気(酸素)の混合気体(燃焼ガス)は触媒燃焼器9の流路を流れ、燃焼ガスのうち水素が触媒燃焼器9の触媒の存在下で酸素によって燃焼され、これにより燃焼熱が発生する。燃焼後の排ガスは触媒燃焼器9から断熱パッケージ10の外部に放出される。
この触媒燃焼器9で発生した燃焼熱は気化器4における気化、改質器5における改質反応、一酸化炭素除去器6における選択酸化反応に用いられる。また、断熱パッケージ10内では、気化器4、改質器5、一酸化炭素除去器6及び触媒燃焼器9が熱伝導材11に接するように搭載され、触媒燃焼器9の燃焼熱が熱伝導材11によって気化器4、改質器5、一酸化炭素除去器6に伝導される。熱伝導材11は断熱パッケージ10の内壁から離間するように配置されている。
次に、燃料カートリッジ2について詳細に説明する。
図3は燃料カートリッジ2の三面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。燃料カートリッジ2は直方体形状であり、内部に燃料容器20及び液体捕集部30が収納されている。
燃料カートリッジ2の上部には空気流入口21が、底部には電子機器100の本体に接続されるジョイント部22が設けられている。ジョイント部22には接続孔22a,22b,22cが設けられている。ジョイント部22が電子機器100の本体に接続されたときに、接続孔22aは気化器4へ通じる流路に、接続孔22bは燃料極セパレータ82へ通じる流路に、接続孔22cは触媒燃焼器9へ通じる流路に接続される。
なお、接続孔22a,22b,22cは図示しないダックビル弁等の逆止弁により閉塞されている。
燃料容器20は下部が接続孔22aに、上部が空気流入口21に通じている。燃料容器20の内部空間は、末端被覆材23により接続孔22a側の領域24aと、空気流入口21側の領域24bとに分断され、接続孔22a側の領域24aに原燃料が貯留されている。末端被覆材23は、原燃料において、接続孔22aと反対側の末端が露出されないように被覆している。
末端被覆材23は、高粘性液体からなり、ずれ応力が増大すると見かけの応力が減少する構造粘性流体の性質を有していると良い。
具体的には、ポリブテン、流動パラフィン、スピンドル油、その他の鉱油類、ジメチルシリコン油、メチルフェニルシリコン油、その他のシリコン油類、または、これらの組み合わせを粘性体として用いることができる。
原燃料が電子機器100の本体に供給され、燃料容器20内の原燃料が減少するにつれて接続孔22a側の領域24aが縮小する。このとき、燃料容器20内の空気流入口21側の領域24bが拡大し領域24b内に負圧が生じるため、燃料カートリッジ2外の気圧と平衡するように、原燃料の減っていった容積に応じた空気(流体)が空気流入口21から燃料容器20内に流入する。末端被覆材23と原燃料との界面では、空気流入口21から領域24bに流入された空気によって負圧となるので、末端被覆材23は原燃料の末端に引きつけられている。このような状態で領域24b内の空気が末端被覆材23を押し続けているため、原燃料の減少に伴って原燃料の末端が接続孔22a側に移動するとともに原燃料の末端を常時被覆するように末端被覆材23全体が接続孔22a側に移動する。このように、末端被覆材23は原燃料の漏出・蒸発を防止するとともに、原燃料への空気の浸入を防止する。
図4は液体捕集部30を示す断面図である。液体捕集部30は、燃料カートリッジ2内に設けられたオフガス流路32と、オフガス流路32に連通し、オフガスの取り込み口となる流入口35と、オフガス流路32に連通し、オフガスの排出口となる排出口36と、流入口35と排出口36との間に設けられた芯材33及び芯材33の外周部に当接するように設けられた吸液材34とからなる。芯材33は略円柱状であり、吸液材34は略円筒状であり、芯材33と吸液材34は長手方向に直交する方向に切断する断面図においてそれぞれの輪郭が同心円状となる。このように、芯材33の全周囲を包囲するように吸液材34が設けられているので、効率よく液体を吸液できる。また、液体が自重により流路内の重力方向側のみに局在化していても、或いは燃料カートリッジ2がいかなる姿勢であっても、常に芯材33に対して重力方向に吸液材34が位置しているので、確実に吸液できる。また、芯材33は円柱形状に限らず、吸液材34は円筒形状でなくてもよい。例えば、吸液材34が水を捕捉しやすいように、吸液材34と芯材33との界面面積を大きくするために、長手方向に直交する方向に切断する断面図において界面がジグザグになるようにしてもよい。
オフガス流路32の流入口35と排出口36はそれぞれジョイント部22に設けられた接続孔22b,22cに通じており、液体捕集部30は、燃料容器20の側方に延設されている。このオフガス流路32は燃料極セパレータ82から供給されるオフガスを触媒燃焼器9まで通過させる流路となる。
芯材33は、円柱状に配置された繊維束芯であり、気孔率が高く、ガス透過性が高いものを用いることができる。芯材33は、流入口35と排出口36との圧力差によって、流入口35から流入した気体及び液体を透過する。液体は不連続の液体の塊である液滴であってもよいし、連続した流れとなっていてもよい。このとき、吸液材34が、芯材33との界面でオフガス中の水等の液体を捕捉し内部に徐々に浸透するように蓄積していく。なお、吸液材34が液体を吸収することにより膨潤する可能性があるが、ガス透過性が高い芯材33によりオフガス流路32が確保されるため、膨潤した吸液材34によりオフガス流路32での気体を放出する部分が遮断されることがない。なお、水蒸気は、液化されるまで冷却されなければ芯材33をそのまま通過してしまう恐れがあるが、芯材33を通過する水蒸気は同体積の液体状態の水に比べ、触媒燃焼器9で水の沸点を超える温度に加熱されたときに増大する容積が小さいので、触媒燃焼器9内の圧力を著しく変動することないため、オフガス中の水素を単位時間あたり定量的に供給することが可能となる。
芯材33としては、例えばアクリル繊維からなる繊維束を用いることができる。また、PETやレーヨン等の繊維をポリウレタン等の樹脂で固めて形成してもよい。あるいは、アルミナやシリカ等の多孔質焼結材等を芯材33として用いてもよい。液体が水であれば、液体の水が離れやすいように撥水加工していてもよい。
吸液材34は、芯材33の外周部に筒状に設けられており、芯材33から誘導された液体を急速に吸液し、保持する。吸液材34としては、液体に対して吸着性のあるものが好ましく、液体が水であれば親水性の材料が特に好ましく、例えばアクリル繊維を吸水加工した不織布を芯材33に巻きつけて用いることができる。
次に、燃料電池装置1の動作について説明する。
電気ヒータ兼温度センサ4a、電気ヒータ兼温度センサ5a、電気ヒータ兼温度センサ6a、及び電気ヒータ兼温度センサ9aに電力が供給されて、電気ヒータ兼温度センサ4a、電気ヒータ兼温度センサ5a、電気ヒータ兼温度センサ6a、及び電気ヒータ兼温度センサ9aが発熱した状態で、ポンプ3が作動する。ポンプ3によって原燃料が送液され、気化器4から改質器5、一酸化炭素除去器6、燃料電池8の燃料極(燃料極セパレータ82)を経由して触媒燃焼器9への流れが生じる。気化器4においては原燃料が気化し、改質器5では原燃料から改質ガスが生成され、一酸化炭素除去器6では改質ガス中の一酸化炭素が除去され、燃料電池8では改質ガス中の水素の電気化学反応により電力が取り出され、触媒燃焼器9ではオフガス中の発電に使われずに残った水素が燃焼される。
ここで、液体捕集部30により捕捉された液体が除去される様子について説明する。
まず、図5(a)に示すように、オフガスがジョイント部22から接続孔22bを通って芯材33に到達する。吸液材34では、オフガスに含まれている液体が速やかに捕捉される。このため、吸液材34の初期状態において主に上流側で吸液が行われる。
芯材33を流れる液体の量が増えるにつれて、図5(b)に示すように、吸液材34の水を保持した部分(吸液エリア34a)がオフガス流路32の下流側に拡大するので、芯材33が液体で詰まることを防止でき、オフガスが排出口36から排出し続けることができる。
吸液エリア34aが拡大し、吸液材34のオフガス流路32の下流側に水を保持していない領域(乾燥エリア34b)がなくなると、図5(c)に示すように、液体は液体捕集部30に捕捉されずにオフガスとともに通過してしまう。液体が燃焼器内に入って気化し、燃焼器内の温度、圧力が急激に変動し、燃料電池装置1の動作が不安定になる。
これを避けるため、乾燥エリア34bがなくなる前に燃料容器20内の原燃料が全て消費されるように、燃料容器20の容量に対応して充分な大きさの吸液材34が用いられることが好ましい。すなわち、吸液材34の吸液容量は、燃料電池装置1を搭載に搭載された燃料容器20に貯留される原燃料を全て燃料電池8に供給したときに燃料電池8の燃料極側より排出される水の量よりも多いことが好ましい。
例えば、原燃料としてメタノールの濃度60%の水溶液を燃料容器20に貯留する場合には、吸液材34の吸液容量を燃料容器20の最大容量の10%以上とすることが好ましい。
また、仮に、吸液材34の吸液量が上述のような許容量でなくても、液体捕集部30の吸液材34を水の沸点より低い温度で加熱することにより、吸液材34内の水をゆっくり気化させて排出口36から放出させてもよい。このときの単位時間あたりの気化量は、触媒燃焼器9までの間に液滴とならない程度の量でなければならない。このようにすれば、吸液材34の吸液容量を増大することができる。
燃料容器20内の原燃料が供給できなくなるほど消費されたら、燃料カートリッジ2を燃料容器20に原燃料が充填された新たなものに交換すればよい。このとき、燃料カートリッジ2に取り付けられている液体捕集部30も吸液材34が乾燥し吸液しやすい状態のものに取り替えられる。したがって、液体捕集部30の吸液性能が低下する前に、燃料容器20とともに液体捕集部30を交換できるので、液体捕集部30による吸液が充分に行われ、触媒燃焼器9の動作を安定させることができる。
このように、本実施形態によれば、オフガスとともに搬送される液体を芯材33を流れる間に吸液材34で保持するので、触媒燃焼器9の手前に大きな冷却部や水溜めを設けることなく、オフガス流路32内で凝縮した液体を除去することができ、芯材33が液体で詰まることがないので効率よく液体を含まないオフガスを送出できる。また、オフガスとともに搬送される液体を吸液材34で保持するため、重力方向の影響を受けず、携帯用の電子機器に適用することができる。さらに、液体捕集部30の吸液容量を超える前に、燃料カートリッジ2とともに液体捕集部30が取り替えられるので、液体捕集部30による吸液を充分に行うことができ、触媒燃焼器9の動作を安定させることができる。
<第2の実施形態>
図6は本発明の第2の実施形態の燃料カートリッジ102の三面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。第2の実施形態の燃料カートリッジ102では、燃料容器120の側方に設けられた液体捕集部130の形状が異なっている。すなわち、液体捕集部130のオフガス流路132は葛折り状に形成されており、オフガス流路132と隣接してシート状の吸液材134が配置されている。
なお、燃料容器120の構成要素については第1の実施形態と同様であるので下二桁に同符号として説明を割愛する。
図7は液体捕集部130の流路方向の断面を示す模式図である。図7に示すように、葛折り状のオフガス流路132内に芯材133が設けられ、芯材133の一方の側面と当接するように平板状の吸液材134が配置されている。
芯材133、吸液材134としては、第1の実施形態の芯材33、吸液材34と同様の材質を用いることができる。
このようにオフガス流路132と吸液材134とを配置した液体捕集部130においても、第1の実施形態の液体捕集部30と同様に、オフガス流路132内で凝縮した液体を除去することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更を行ってもよい。例えば、上記実施形態においては、オフガス流路32,132内に芯材33,133を設けたが、膨潤する吸液材34,134によりオフガス流路32,132が遮断されることがなければ、芯材33,133を必ずしも設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、触媒燃焼器9の安定動作のために、触媒燃焼器9の上流の流路に設けたが、燃料電池システムにおいて、液体の立体障害によって所望の流量の気体を供給できない恐れがある流路であれば、これに限らない。
燃料電池装置1を搭載した携帯用の電子機器100を示す模式図である。 燃料電池装置1のブロック図である。 燃料カートリッジ2の三面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。 液体捕集部30を示す断面図である。 (a)〜(c)は液体捕集部30内で捕捉された液体が除去される様子を示す断面図である。 燃料カートリッジ102の三面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。 液体捕集部130の流路方向の断面を示す模式図である。
符号の説明
1 燃料電池装置
2,102 燃料カートリッジ
20,120 燃料容器
30,130 液体捕集部
32,132 オフガス流路(流路)
33,133 芯材
34,134 吸液材
100 電子機器

Claims (11)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される未反応の燃料を燃焼させる燃焼器と、
    前記燃料電池から前記燃焼器へ未反応の燃料を含む流体を搬送する流路と、
    前記燃料電池に対して着脱可能に設けられた燃料カートリッジとを備え、
    前記流路の一部は前記燃料カートリッジ内に形成され、
    前記燃料カートリッジ内に前記流路内の液体を捕集する液体捕集部が設けられていることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記液体捕集部は、前記流路に面して設けられた吸液材を備え、前記吸液材は前記流路を通過する流体に含まれる液体を吸液し保持することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記液体捕集部は、ガス透過性の芯材を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
  4. 前記液体捕集部の吸液容量は、前記燃料カートリッジ内に貯留される燃料の全量を反応させたときに前記燃料電池の燃料極より排出される液体の量よりも多いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料電池装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料電池装置を備えることを特徴とする電子機器。
  6. 燃料電池から気体及び液体を含む流体が流れる流路を備え、前記流路内の前記液体を捕集する液体捕集部が設けられていることを特徴とする燃料カートリッジ。
  7. 前記流体は、未反応の水素を含むオフガスであることを特徴とする請求項6記載の燃料カートリッジ。
  8. 前記流路は、燃焼器に連結されていることを特徴とする請求項6記載の燃料カートリッジ。
  9. 前記液体捕集部は、流路の周囲に吸液材が設けられていることを特徴とする請求項6記載の燃料カートリッジ。
  10. 前記吸液材は、筒状であることを特徴とする請求項9記載の燃料カートリッジ。
  11. 前記流路に接続された芯材が設けられていることを特徴とする請求項6記載の燃料カートリッジ。
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