JP2008140346A - 緊急通報機能を備えた無線通信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】人が犯罪、事故、異常事態や災害に遭遇した場合、緊急事態が生じたこと、及びその後の経過を家族や知人、警察、警備会社、消防署等の関係者・関係機関に通報できる小型・軽量の無線通信機を提供する。
【解決手段】第1類のスイッチ及び第2類のスイッチを有する小型・軽量の無線通信機10であって、使用者等の操作またはセンサが異常事態を検知した時に第1類スイッチがONとなり、緊急情報、経過情報が緊急通報気70に送信されるとともに、警告音が発生する。第2類スイッチがONとなると警告音が停止し、緊急通報装置70に緊急事態が去ったことを通報する。
【選択図】図1

Description

本発明は、犯罪・事故・災害・病状の急変等の異常事態が発生したときに、緊急情報、経過情報を容易、迅速かつ確実に送信することができる緊急通報機能を備えた無線通信機に関し、防犯、防災に効果的な無線通信機に関する。
ここで、「無線通信機」とは、無線でデータ送信を実行可能な携帯可能な機器を意味し、例えば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)電話機、携帯通信機、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型コンピュータ、携帯型データ端末機、自動車電話、船舶無線機、航空無線機、ペンダント型無線通信機、時計型無線通信機、バックル型無線通信機、眼鏡型無線通信機等、種々の形態のものが含まれる。
近年、わが国においても強盗、ストーカー、誘拐等の犯罪が多発していることからこれらに対処できる防犯システムや犯罪通報システムが求められている。このような事情を考慮して、警報機能を搭載した携帯電話機を利用した種々の防犯装置や防犯システム、犯罪通報装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、「カメラ部からの画像データを取り込んでデータ処理を行う画像信号処理手段と、前記画像データを記憶保存するメモリ手段と、得られた前記画像データを比較する画像比較手段とを備えて構成されることを特徴とする携帯電話機」が開示されている。特許文献1にはさらに、「監視区域を撮影する監視カメラを設置して、前記監視カメラで撮影される画像情報またはこの画像情報を基にした判断情報を、監視者側に送信するよう構成される防犯装置において、前記携帯電話機を前記監視カメラとして用いて構成したことを特徴とする防犯装置(防犯システム)」も開示されている。この防犯装置(防犯システム)では、前記携帯電話機で監視区域を撮影した画像を監視者側に送信することで、犯罪を防止したり報知したりすることができ、したがって、信頼性が高い防犯装置が極めて簡単に低コストで得られる、とされている。
特許文献2には、「自宅内に設置されたセンサー部が侵入者を検知すると、コントローラ部は、自動ダイアリング装置により、予め設定された次世代型携帯電話(インターネット接続可能且つ動画再生可能)の電話番号へ自動的にダイアリングして、電話回線を介して家主の所持する次世代型携帯電話に対し電話による警報を送信し、家主は、次世代型携帯電話により、インターネットを介して、コントローラ部が配信するカメラ部からの動画像を取得し、家主は、この動画像から侵入者の有無を判断し、侵入者有りと判断した場合においては、次世代型携帯電話を用いて警察や警備会社へ電話による通報を行うようにした防犯装置」が開示されている。
この防犯装置によれば、遠隔地から自宅への侵入者を確実に検知し、誤報を減らすことで、防犯装置としての信頼性を上げることができる、とされている。
特許文献3には、「デジタルカメラ付き携帯電話機と通信するインターフェース部と、ドア開閉スイッチの値を入力するトリガ信号入力部と、車内を照らす照明装置の点灯時間を制御する照明制御手段と、前記携帯電話機にデジタルカメラのシャッターのオン信号を出力するシャッター制御手段と、前記携帯電話機に顔写真画像データを送信するよう指示する画像データ送信指示部とを備えた車載型防犯装置」が開示されている。特許文献3にはさらに、「乗客の顔写真を撮影するとともに外部との通信を行うデジタルカメラ付き携帯電話機と、自動車と、乗客の顔写真撮影を制御する車載型防犯装置と、自動車の車内を照らす照明装置と、後部乗車ドアのドア開閉スイッチと、緊急スイッチと、料金メータと、前記緊急スイッチと同期して緊急状態を外部に知らせる緊急表示灯と、前記車載型防犯装置から画像データを受信し保存する画像管理サーバ装置と、公衆電話網とを備えたことを特徴とする車載型防犯システム」も開示されている。これらの車載型防犯装置および車載型防犯システムによれば、安価な防犯システムを提供できる、とされている。
このような状況下、本発明の発明者は緊急通報機構を備えた形態無線機、緊急通報装置及び緊急通報システムに関する発明を平成16年12月27日に出願し平成17年7月22日に特許3701961号(特許文献4)として登録された。
本発明の無線通信機は特許3701961号に記載の無線通信機を改良したものであり、特許3701961号の緊急通報システムに好適に使用することができる。
尚、特許3701961号に審査の過程で特許文献5から特許文献8が審査官によって引用され、同特許の対応PCT出願の国際調査報告で特許文献5から特許文献10が引用されている。
特開2002−152341号公報 特開2003−319094号公報 特開2002−342860号公報 特許3701961号広報 特開平11−41669号公報 特開2002−344659号公報 特開2002−223322号公報 特開2003−163757号公報 特開2003−263690号公報 特開2002−140660公報
ところで、人が強盗、ストーカー、誘拐等の犯罪に遭遇した場合、その人が犯罪に遭遇したこと、あるいは危険な状態にあることを家族や知人、警察、警備会社等に迅速かつ的確に通報するのが好ましい。また、その際には、犯行場所や犯人の容貌、直面している状況等に関する情報を一緒に通報できれば大変便利である。また、その後の経過に関する情報も通報されることが好ましい。
このような犯罪や危険、異常事態に遭遇した現場で前記通報を的確に行うためには、通報のための操作はごく簡単でなければならない。しかし、上述した従来の防犯装置や防犯システムでは、これらの要請を満たすことはできない。
すなわち、特許文献1に開示された防犯装置では、携帯電話機で画像データを生成・記憶して監視者側に送信するだけであるから、携帯電話機の所有者(使用者)が犯罪に遭遇した場面のような緊急時の使用は考慮されていない。
特許文献2の防犯装置では、自宅への侵入者を検知すると、予め設定された次世代型携帯電話の電話番号へ自動的にダイアリングして、電話回線を介して家主の所持する次世代型携帯電話に対し電話による警報を送信する。家主は、その次世代型携帯電話によりカメラ部からの動画像を取得して侵入者の有無を判断する。したがって、この防犯装置もやはり、携帯電話機の所有者(使用者)が犯罪や危険、異常に遭遇した場面での使用は勿論、救出、救助活動の始動を前提とした使用が考慮されていない。
特許文献3の防犯装置では、撮影して得た顔写真画像データを携帯電話機に送信するように構成されているが、この防犯装置は車載型であり、携帯電話機に顔写真画像データを送信するものである。よって、この防犯装置も同様に、携帯電話機の所有者(使用者)が犯罪に遭遇した場面での使用は考慮されていない。
特許文献3の車載型防犯システムでは、携帯電話機が撮影した顔写真を画像管理サーバ装置に保存し、実際に犯罪が発生し犯人が車載型防犯装置を破壊した場合でも、モンタージュ写真として使用できる有効な証拠を提供できる。しかし、携帯電話機は顔写真画像データを受信するだけであるから、この防犯システムについても、特許文献3の防犯装置と同様のことが言える。
また、人が犯罪に遭遇する場合、通り魔事件のように何の前兆もなくいきなり遭遇することもあるが、その前に何らかの前兆があることがよくある。例えば、ストーカーの場合であれば、不審な人物に尾行される、いたずら電話が何度もかかってくる等の前兆が考えられる。このような前兆からみて近い将来に犯罪に巻き込まれる危険性が高いと推測される場合であっても、警察はその性質上犯罪が生じてからでないと捜査活動を開始できないため、当事者が危険を察知して警察にその実状と危険性を訴えて保護を求めても、警備等の具体的な保護活動をしてくれないのが通常である。このため、犯罪が起こった後で、保護を求めたときに対処していれば犯罪は防止できたのではないか、あるいは犯罪は防止できなかったとしても被害を抑えることはできたのではないか、と非難や同情の言葉が寄せられることもある。
このような場合、当事者にとっては、尾行されたことに関する情報や、ストーカーと思われる人物の画像や声に関する情報などを取得して保存しておくことができれば便宜であり、防犯にも有益である。何故なら、そのような情報は犯人に結びつく情報を含んでいることが多いため、犯罪が起こった後の捜査(犯人逮捕)に有力な証拠を提供できると思われるからである。
上述の難点や要望は、人が犯罪に遭った場合だけではなく、事故(例えば交通事故)や災害(例えば火事)に遭った場合にも当てはまる。
本発明は上述の難点や要望を考慮してなされたもので、その目的とするところは、人が犯罪や事故や災害に遭遇した場合、緊急事態に遭遇した場合や無線通信機が異常を検知した場合に、その人が危険な状態(緊急事態)にあることや異常が発生したこと及び経過情報を、簡単な操作で家族や知人、警察、警備会社、消防署等の関係者・関係機関に迅速かつ確実に通報することができる、子供、老人でも身につけて持ち運びができる小型軽量の無線通信機を提供することにある。
本発明無線通信機の他の目的は、人が犯罪や事故や災害に遭遇した場合に、犯罪捜査や事故調査、災害調査に有効な情報を得て迅速な犯人逮捕や原因究明に貢献しうる緊急通報システムの一端を担う無線通信機を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、体に変調が生じたとき、病態が変化した時にセンサーでその変化確認し、その旨を通報する小型軽量の無線通信機を提供することにある。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかであろう。
(1) 本発明の、第1の型の無線通信機は、
第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときに、その旨を表示する表示手段
前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ前記訂正情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報先を含む、予め設定されている送信元からの通話を受信し、音声を再生する音声再生手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
を具備した小型軽量無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる。
ことを特徴とする小型軽量無線通信機
である。
この型の無線通信機は無線通信機の保持者が緊急事態に陥ったときに、第1類のスイッチを作動すると緊急通報先に緊急情報が送信できる。緊急情報から、無線通信機の保持者が緊急事態に直面していることを認知した緊急通報先は予め決められた手順に従って警察等に無線通信機保持者が緊急事態である旨を通報し、保持者を緊急事態から救助する活動を迅速に発動することができる。また、無線通信機からサイレン等の保持者が緊急事態である旨を周囲に告知する。この警戒音は保持者に危害を与えようとしている犯人をひるませる効果を生み出すことができる。また緊急情報を無線通信機が発送した旨の表示がされ、保持者に安心感を与えることができる。保持者に緊急状態が継続した場合、保持者は無線通信機に何らかの操作を行う余裕すらない状態に落とし込まれることも生じるが、所定の時間が経過する間に、第2類スイッチが作動されない場合には、保持者に緊急事態が継続している旨の経過情報が緊急情報を送付した送付先に送付される。このために、緊急通報先はどのようなアクションをするべきか容易に判断可能である。
また、緊急事態を予測して、第1類スイッチを作動させたが、幸い緊急事態が発生しなかった場合や、緊急事態を脱することができた場合には本発明の無線通信機から所定のスイッチを操作することによって訂正情報を送付することができる。
この型の無線通信機は小型軽量であることが好ましく、その場合は特に老人や子供が携帯する場合にはペンダント型、バックル型、ブローチ型、めがね型として紐、ベルト等の適宜な装身具を具備することで身につけことを容易にできる。
緊急情報、経過情報に画像データや音声データが付加されていると、緊急事態下における状況がより詳細に伝達が可能であり、好ましい。この場合には前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で集音装置が採録した情報より音声データを作成する音声処理手段、前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で撮像装置が撮影した画像より画像データを作成する画像処理手段が必須の手段となる。画像データや音声データは経過情報に付加されると、緊急事態がどのような状況変化を起こしているかを伝達できる。
通信手段の緊急通報先への通信は複数の経路で行うことが好ましい、各々の経路が輻輳状態にあっても緊急情報や経過情報を確実に緊急通報先に送信でき、救助、救出活動を迅速に行うことが可能となるからである。
(2)本発明の、第2の型の無線通信機は
外部よりの信号で距離測定手段が稼動状態となり、予め設定されている移動距離を越えると、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
前期距離測定手段が稼動状態となった時に、前記測位手段が作成した前記当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータと、予め設定されている特定時間経過後に、前期測位手段が作成した前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータから移動距離を算出し、予め設定されている移動距離を越えたかどうかを判断する前記距離測定手段、
身体との装着を可能とする装着手段、
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかったまたはなくなった旨を伝達する情報を含んでいることを特徴とする無線通信機である。
この型の無線通信機は第1類のスイッチとして外部からの信号を受けた地点から無線通信機が所定の距離の移動がされたときに緊急通報処理手段を稼動状態とする距離測定手段を有している。
この型に無線通信機は無線通信機の保持者が移動する可能性が無い距離を移動したときに警告が発生されるので、子供が誘拐された場合や徘徊性のある老人が所定の行動範囲を超えて徘徊移動したときに緊急情報が送信され事故や事件の発生を事前に防止でき、早い段階で認知し早期の解決を図ることができる。距離測定手段を稼動させる信号は校門や玄関等、行動の貴店となる場所から発信されるようにされている。外部からの信号の他に、距離測定手段に距離開始を支持するスイッチを儲けても良い。さらに当該スイッチが外部からONとすることができるように設定されていても良い。
(3)本発明の、第3型の無線通信機は
第1の情報の受信によりタイマーがスタートし、予め設定された時間内に第2の情報を受信しない場合に稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる
ことを特徴とする無線通信機である。
この型の無線通信機は第3の型の無線通信機が特定の距離を移動したかどうかで緊急通報手段がONとなるのと同様に第1の基準点より第2基準点までに移動する時間が所定の時間以上となると緊急通報手段をONとする第1種のスイッチを有している。ここで第1の基準点を校門とし、第2の基準点を玄関とすると第3の型の無線通信機同様、子供の誘拐を早期に認知することが可能である。第1の基準点及び第2の気重点を患者のベットとすると徘徊が早期に認知できる。ベット側には患者の体重を感知していた状態から感知しない状態になったときに第1の情報を発信し、逆の状態になったときに第2の情報を発信するようにすればよい。
(4)本発明の第4型の無線通信機は
センサーが感知した異常情報に基づいて第1類スイッチ手段の何れかが稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する警告手段
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
を具備した無線通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでいることを特徴とする無線通信機である。
この型の無線通信機はセンサーから、所定の情報を検知した旨の信号を得たときに緊急情報が送信されるので、患者の様態の急変や不法侵入等を早期に確認ができ、防犯、防災に有効である。
センサーは無線通信機の一部を形成しても、別体であっても良い。別体の場合は無線通信機に、感知した情報又は、感知した情報が予め設定した条件に合致した旨の情報を回線又は無線で無線通信機に送信できる態様であればいずれも採用可能である。センサーが感知する対象は公知のセキュリティーシステムが感知する対象に応用可能である。この型の無線通信機ではセンサーが感知対象に適切に対峙可能なように固定具を具備していることが好ましい。
近年、認知症の老人が無意識の状態で高速道路に侵入、逆走する事故が続発しているが、高速道路の出口道路から出される信号をセンサーが感知して緊急情報を送信する応用や、危険箇所に所定のシグナルを発信する発信機を設置し、当該シグナルをセンサーがキャッチすることで緊急情報を発信する等の応用が可能である。この型の無線通信機では、緊急通報処理手段が稼動状態とすることに加えて警告手段を稼動状態とすることが重要である。
発明の構成要件
以下、本発明の無線通信機に共通しての構成、機能を説明する。以下本発明の無線通信機の構成要素について説明する。
「第1類スイッチ」とは緊急時に当該無線通信機の使用者が操作できるものであれば、任意の構成のものが使用できる。例えば、当該無線通信機の外部に露出(あるいは突出)して設けられたボタンあるいは所定の時間握り締めているとONとなるスイッチである。無線通信機を身体に装着可能としている装着具(例えば無線通信機をペンダント型にした場合の首にかける紐)が破断されたときにONとなるようにすることでスイッチを構成しても良い。外部からの信号、通信等を受信し所定の信号かどうかを判断し、所定の信号である場合に緊急処理手段をONとする手段を第1類スイッチとして利用しても良い。例えば、高速道路の出口道路に設けた、逆進入防止信号、徘徊老人の無意識の外出に備えて玄関出口で発信する信号である。外部からの信号を受けたことを音や振動またはLEDの点滅等で表示が行われた時から、所定の時間内に所有者による所定の動作、指示が無線通信機に対してなされら無い場合に緊急通報処理手段をONとする構成をスイッチとすることもできる。例えば、子供が誘拐等の危害にあったことを早期に認知するために、下校時に校門を出るときに校門から発せられる信号でONとなり、自宅の玄関を通過するときに得られる信号でOFFとなる構成にタイマーを組み合わせたスイッチ等である。この場合に、校門等からの信号を受信すると基準点の位置を測定し、所定の時間が経過したときの位置との距離が所定の距離を超えた場合に緊急通報手段をONとする構成にしても良い。また、センサーが患者の心拍を検知していて、心拍数が所定の値以上になった場合や、所定の値以下になった場合、運転手の瞬きの回数や目を閉じた回数が所定の値を越えたときに緊急通報処理装置をONとさせる仕組みも第1類スイッチである。また、犯罪者が侵入を試みる可能性がある扉や窓の開閉を検知するセンサーが発する情報や貴重品が所定の場所から移動されたことを検知した場合に緊急通報装置をONとさせる仕組みも第1類スイッチである。前記集音用マイクで集められた音声を処理して音声データを生成する音声処理手段が生成した、前記音声データを用いて音声認識を行うことによって前記緊急通報処理が必要か否かを判断し、必要と判断すると前記緊急時処理手段が稼働状態になる場合は集音用マイク、音声処理手段、判断手段で第1類スイッチが形成されていることとなる。
第1類のスイッチは1ヶだけであるよりも、複数設置されており、TPOに応じたスイッチが緊急通報処理手段を稼動状態とすることが好ましい。
「第2類スイッチ」は緊急情報処理手段の稼動を停止させるとともに、訂正通報処理手段を稼動させる機能を担っている。第2類スイッチは第1類スイッチと異なるボタン等のスイッチであっても、第1種スイッチが第2種スイッチの機能を兼ねていても良い。例えば短時間の押圧で第一種スイッチとして機能し、長押しで第2種スイッチとして機能するボタンである。第2種スイッチといて機能したかどうかは表示手段が表示を停止することによって確認となっている
「緊急通報処理手段」とは第1類スイッチ手段の何れかによって、及びまたはセンサーが検知した異常情報によって、及び/又はタイマーがスタートされた後に、特定の情報を特定時間内に検知しない場合、及び/又は距離測定手段が特定距離を超えたことを検知したときに稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる手段である。
「表示手段」とは前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する手段である。例えば、点滅する赤色のLEDボタンのような視覚的な表示手段や無線通信機全体が振動するような体感的な表示手段があるが、犯人等の第三者には知覚されにくいものが好ましい。 表示手段がONとなっていることだけで、送信者は緊急通報処理手段が稼動状況にあることを認識でき、安心感を得ることができる。
「警告手段」とは前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に音、叫び声、輝度の高い証明等を発生する手段であり、無線通信機の保持者に危害を与える者に行動を自省させる警告を与えると共に、周囲の者に、保持者に緊急事態が生じたことを認知させるための手段であり、助けを求めていることを伝える手段である。警告としてはサイレン音、助けてとの叫び声の連呼等がある。警告手段は犯人を刺激し、過激な行動を起こす原因となる可能性もあり、本発明の無線通信機では、予め緊急通報装置が稼動状態になると稼動するモードと稼動しないモードが設定できるようになっている。
「訂正通報処理手段」とは前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、訂正通報処理を実行する手段である
「通信手段」は前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ送信する手段である。情報を無線で外部の緊急通報装置に向けて送信できるものであれば、任意のもの(ハードウェアでもよいし、ソフトウェアでもよいし、両者の組み合わせでもよい)が使用できる。典型的には、公知の無線通信装置や無線通信用ソフトウェアが使用可能である。好ましい例では、通信手段は複数の経路を使って前記緊急通報装置に向けて送信する。この場合、前記緊急通報装置が前記緊急情報と前記緊急である旨を伝える情報を受信できないという事態(送信エラー)が生じ難くなるため、前記緊急通報装置によって前記通報が実行される確実性がいっそう高まるという利点がある。
「タイマー手段」とは経過情報の送付タイミングをコントロールする及び/又は外部から特定の情報を受けてからの経過時間を監視する手段であって
「音声再生手段」は緊急情報や経過情報の送信を受けた緊急通報先から音声信号が通信されたときに音声に再生する手段である。緊急通報先が状況の確認や、得た情報の処理状況の報告、無線通信機保持者への指示等に使われる。
「日時データ作成手段」とは緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ、すなわち日付と時刻を示すデータを生成できるものであれば、任意のもの(ハードウェアでもよいし、ソフトウェアでもよいし、両者の組み合わせでもよい)を使用できる。
「測位手段」とは前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する手段である。典型的には、GPS衛星からの電波を受信して測位する公知の回路や電子装置が便宜である。しかし、これには限定されず、当該無線通信機の位置を測定して位置を特定するための情報を生成できるものであれば、任意のもの(ハードウェアでもよいし、ソフトウェアでもよいし、両者の組み合わせでもよい)が使用できる。
「音声処理手段」とは前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で集音用マイクが採録した情報より音声データを作成する手段である。前記緊急通報処理手段が稼働状態となった時や経過情報を送付する直前の当該無線通信機の周囲の音声データであるため、犯罪捜査や事故調査、災害調査に利用できる情報が増加し、その結果、迅速な犯人逮捕や原因究明の期待がいっそう高まるという利点がある。
「画像処理手段」とは前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で撮像装置が撮影した画像より画像データを作成する。典型的には、携帯電話に内蔵されている公知のデジタルカメラを使用できるが、これには限定されない。被写体を撮影して画像データを生成できるものであれば、任意のもの(ハードウェアでもよいし、ソフトウェアでもよいし、両者の組み合わせでもよい)を使用できる。
「装着手段」は紐、クリップ、バンド、眼鏡の等の身体との装着を可能とする手段である。
「小型、軽量」とは本発明の無線携帯通信機の場合、20立方センチメートル以下、70グラム以下を意味し、携帯電話型は勿論、ブローチ型、時計型、眼鏡型、そしてネックレス型等にすることができる。
「緊急情報」は緊急通報先が、送信者が誰なのか及び/又はどの無線通信機から送信されたかを認知可能なID情報、送信者が緊急な状況にある及び/又は無線通信機が異常を検知した旨を緊急通報先が認知可能な情報、日時データ作成手段が生成した日時データ、測位手段が生成した無線通信機の所在場所を特定可能とする測位データを含んでいる。更に、好ましくは音声処理手段が生成した音声データ、画像処理手段が生成した画像データを含んでいる。
「緊急通報先」は緊急情報、経過情報及び訂正情報の送信先であって、使用者が緊急事態にある旨を家族や知人、警察、警備会社、消防署等の所定の連絡先に通報する緊急通報装置と設定しておけば、無線通信機の使用者が犯罪、事故や災害に遭遇した場合に、危険な状態(緊急事態)を、簡単な操作で家族や知人、警察、警備会社、消防署等の関係者・関係機関に迅速かつ確実に通報することができる。また、緊急通報先として家族や知人、学校等を直接無線通信機に設定することも可能である。
「緊急通報である旨を伝える情報」は前記緊急通報装置が緊急情報である旨を理解できる情報であれば任意の信号を使用できる。例えば、特定のコードを「緊急である旨を伝える情報」として決めておく方法である。
「経過情報」とは通報先が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データ、前記測位手段が作成した測位データを含んでおり、緊急通信先は緊急事態が継続していることや送信者及び/又は当該無線通信機が緊急情報を送信した場所から移動しているのか否か等を知ることができる。経過情報に送信直前の画像データや音声データが含まれている場合は、送信者及び/又は無線通信機がどのような状況に置かれているかを、緊急情報送信時との比較ができるので、より好ましい。
「訂正情報」とは通報先に、送信者が誰なのか及び/又は無線通信機から送信されたかを認知可能なID情報、緊急情報を送信した件についての緊急状態が終了したか緊急状態で無かった旨を知らせる情報、日時データ作成手段が生成した日時データを含んでおり、緊急通報先に事態が一段落したしたことが連絡されるようになっている。
本発明の無線通信機は携帯電話の機能、構成を有していても良いが必須ではない。テンキーや液晶表示機能を保有させるために小型軽量化に対して障害となる場合があるからである。
本発明の無線通信機の好ましい例では、前記緊急通報先に連絡を要請する連絡先データを記憶する連絡先記憶手段をさらに備えており、緊急情報、経過情報を送信する際に、前記連絡先データ記憶手段に記憶されている連絡先データが読み出されて前記緊急情報に包含せしめられる。この場合、前記緊急通報装置において前もって前記連絡先を指定しておかなくても、希望する連絡先に緊急通報を行うことができるという利点がある。
前記連絡先を示す連絡先データが、前記緊急情報に包含されない場合は、前記緊急通報装置に前記連絡先データを保存しておくようにし、緊急通報装置からの通報は前記緊急通報装置の記憶装置から前記連絡先データを読み出して実行される。その結果、前記緊急情報の総データ量が減少して、通信速度が向上する、通信エラーが減少するといった利点が得られる。
本発明の無線通信機のさらに他の好ましい例では、第3種のスイッチで前記緊急通報処理手段が、前記日時データ生成手段で生成された日時データ、前記測位手段で生成された位置を特定するための情報及び前記画像処理手段で生成された画像データに当該無線通信機のID情報、蓄積データである旨の情報を付加した蓄積情報を、前記通信手段によって前記緊急通報装置に向けて送信する機能を持つ。この場合、当該無線通信機の使用者が何らかの犯罪や事故や災害に遭遇する可能性を感じた場合に、前記画像処理手段で被写体を撮影して画像データを生成し、その画像データを撮影時に得られた日時データ及び位置を特定するための情報に関連づけて緊急通報機に情報を蓄積することができる。その結果、犯罪捜査や事故調査、災害調査に役立つと思われる情報を取得して前記緊急通報装置に保存しておくことが、専用の手段を別個に設けることなく実現可能となるという利点がある。
本発明の無線通信機10が構成する緊急通報システム
(1) 発明の無線通信機は緊急通報装置70とともに緊急通報システムを構成することができる。このシステムは図1に示すように、無線通信機10と、警備会社の建物内に設置された緊急通報装置70とを備えている。
無線通信機10から緊急である旨を伝える情報と緊急通報用ファイルが送信されると、その緊急情報は、携帯電話網を構成する基地局50とインターネット60を介して緊急通報装置70に届けられる。緊急通報装置70は、前記緊急情報に直ちに応答して、所定の危険メッセージを予め登録された連絡先1〜連絡先n(nは2以上の正の整数)にそれぞれ送付し、無線通信機10の使用者(所有者)に危険な状況(緊急事態)が発生したことを迅速に通報する。緊急通報装置70は、届けられた緊急情報内の各種データを、内蔵している通報データ保存用データベース107に保存する。こうしてデータベース107に保存された各種データは、必要に応じて、犯罪操作や事故調査や災害調査に利用することが可能となる。
無線通信機10から送信される緊急情報は、インターネット60を経由せずに、基地局50と50Aを含む携帯電話網(と公衆電話回線)を介して緊急通報装置70に到達することも可能である。緊急通報装置70は、この場合も、緊急通報用ファイル内の各種データを通報データ保存用データベース107に保存することができる。
(2)システムを構成する緊急通報装置
緊急通報装置本発明の無線通信機から送信されてくる緊急情報を受信して保存すると共に、前記緊急情報と共に送信されてくる緊急である旨を伝える情報を受信して所定の緊急通報処理を実行する緊急通報装置であって、
緊急情報からID情報を抽出して調べることにより、前記緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断する認証手段と、
前記緊急情報と共に前記緊急である旨を伝える情報が受信されているか否かを判断する信号検出手段と、
前記緊急情報から日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報、音声データ及び画像データとを抽出すると共に、抽出された日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データを前記ID情報に関連づけてデータベースに保存するデータベース管理手段と、
前記信号検出手段によって前記緊急である旨を伝える情報が受信されていると判断されたときには、前記緊急通報処理を実行し、それによって前記緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報を所定の連絡先に対して実行する通報手段と
を備えてなることを特徴とするものである。
(2) 緊急通報システムの緊急通報装置では、本発明の無線通信機から送信されてくる緊急情報を受信した後、認証手段によってその緊急情報からID情報を抽出して調べることにより、当該緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断する。その結果、利用を許可されたものであると判断されると、データベース管理手段により、緊急情報から日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報、音声データ及び画像データが抽出され、さらに、抽出された日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データが前記ID情報に関連づけられてデータベースに保存される。
他方、信号検出手段により、緊急情報と共に緊急である旨を伝える情報が受信されているか否かが判断される。その結果、受信されていると判断されると、通報手段によって所定の緊急通報処理が実行される。これにより、緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報が所定の連絡先に対して実行される。
信号検出手段によって緊急である旨を伝える情報が受信されていないと判断されると、緊急通報処理は実行されない。この場合、データベース管理手段によって、緊急情報から日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データが抽出され、さらに抽出された日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データを前記ID情報に関連づけてデータベースに保存されるようにするのが好ましいが、このようなデータ保存動作は行わなくてもよい。
(4) 通報装置において、
「緊急情報」は、緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断するためのID情報と、その送信者に緊急事態の起こった日時を示す日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報及び画像データとを含んでいればよい。
「緊急である旨を伝える情報」は、緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報を所定の連絡先に対して実行するよう指示するものであれば、任意の信号を使用できる。例えば、特定のコードを「緊急である旨を伝える情報」として決めておき、そのコードを前記緊急情報と共に受信することにより、容易に実現できる。
「緊急通報処理」は、それを実行することによって、緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報を所定の連絡先に対して実行することができるものであれば、任意の処理を使用できる。例えば、連絡先としてあらかじめ指定された電話番号やファクシミリ番号、電子メールアドレス等に、所定のメッセージを口頭または文書またはテキストデータで送る処理を使用できる。
「認証手段」は、緊急情報からID情報を抽出して調べることにより、緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断できるものであればよい。この条件を満たすものであれば、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現してもよい。典型的にはソフトウェアを用いて実現可能である。例えば、特定のコードを「ID情報」として決めておき、そのコードが緊急情報中に含まれているか否かをソフトウェアで調べることにより、容易に実現できる。
「信号検出手段」は、緊急情報と共に緊急である旨を伝える情報が受信されているか否かを判断できるものであればよい。この条件を満たすものであれば、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現してもよい。典型的にはソフトウェアを用いて実現可能である。例えば、特定のコードを「緊急である旨を伝える情報」として決めておき、そのコードが受信されたか否かをソフトウェアで調べることにより、容易に実現できる。
「データベース管理手段」は、緊急情報から日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報及び画像データを抽出することができ、さらに、抽出された日時データ、位置を特定するための情報及び画像データをID情報に関連づけてデータベースに保存することができるものであればよい。この条件を満たすものであれば、任意のハードウェアあるいはソフトウェア、または両者の組み合わせを使用できる。典型的には、公知のコンピュータに公知のデータベース管理用ソフトウェアを組み合わせることにより容易に実現できる。
「通報手段」は、緊急通報処理を実行することにより、緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報を所定の連絡先に対して実行するものであればよい。この条件を満たすものであれば、任意のハードウェアあるいはソフトウェア、または両者の組み合わせを使用できる。例えば、連絡先として電話番号やファクシミリ番号が指定されている場合、公知の通信用ソフトウェアにより、所定のメッセージを音声または文書で送ることができる。また、連絡先として電子メールアドレスが指定されている場合、公知のメールサーバやその他の電子メール管理用ソフトウェアを用いれば、所定のメッセージをテキストデータで送信することができる。
緊急通報装置の好ましい例では、前記連絡先を示す連絡先データが、前記ID情報に関連づけて前記データベースに保存されており、前記通報は前記データベースから前記連絡先データを読み出して実行される。この場合、前記緊急情報の総データ量が減少して、通信速度が向上する、通信エラーが減少するといった利点が得られる。
緊急通報装置のさらに他の好ましい例では、前記信号検出手段によって前記緊急である旨を伝える情報が受信されていると判断されたときに、前記緊急情報の送信者あてにコールバックが実行される。この場合、前記緊急情報の送信者が応答できる状況にあれば、その場で状況を確認でき、また、応答がなければ、応答ができない状況である可能性を推定できる、という利点がある。
緊急通報装置のさらに他の好ましい例では、前記データベース手段が、前記緊急情報から抽出された日時データ、位置を特定するための情報及び画像データを前記ID情報に関連づけて前記データベースに保存してから所定期間経過すると、それらのデータを前記データベースから削除してデータ保管用ファイルに移す。この場合、それらデータの削除により前記データベースの総データ量が減少し、検索速度が改善されるという利点がある。他方、削除されたデータは、データ保管用ファイルに保管されるので、そのデータが将来必要になったときには、同ファイルを検索して利用することが可能である。
発明の効果
本発明の無線通信機、緊急通報装置及び緊急通報システムによれば、人が犯罪や事故や災害に遭遇した場合に、その人が危険な状態(緊急事態)にあることを、簡単な操作で家族や知人、警察、警備会社、消防署等の関係者・関係機関に迅速かつ確実に通報することができる。また、人が犯罪や事故や災害に遭遇した場合に、犯罪捜査や事故調査、災害調査に有効な情報を得て迅速な犯人逮捕や原因究明に貢献することができる。さらに、人が何らかの犯罪や事故や災害に遭遇する危険性を感じた場合に、それらに遭遇する前に、犯罪捜査や事故調査、災害調査に役立つと思われる情報を取得して保存しておくことができ、しかも、後にその人が犯罪や事故や災害に遭遇した際には、その情報を迅速な犯人逮捕(事件解決)や原因究明に利用することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信機を利用した緊急通報システムの構成を示す概念図、図2はその無線通信機の外観図、図3はその無線通信機の内部構成を示す機能ブロック図である。
(本発明の無線通信機の、第1の実施形態)
図2及び図3を参照しながら、本発明の無線通信機についての第1実施形態に係る詳細な構成を説明する。
本発明の無線通信機10は、図2に示すように、携帯電話機として構成されていてもよいが、携帯電話としての通話機能は必須ではない。携帯電話としての機能を有している場合は、周知の携帯電話機の形態及び機能を有している。
本発明の無線通信機は図1に示すように、基地局50を介して同様の構成を持つ他の無線通信機10’や固定電話機(図示省略)との間で通話通信が可能である。無線通信機10はまた、内蔵しているインターネット接続用の電子回路(図示省略)を用いて無線でインターネット60に接続し、所定の電子メールの送信も可能である。つまり、無線通信機10は、電話本来の通話回線を用いての通信機能に加えてインターネット接続機能と電子メール送信機能も有しているのである。前述したように会話機能が可能であっても良い。これらの機能とそれを実現する手段は、いずれも周知であるから、それらについての詳細な説明は省略する。
図2の無線通信機10は首からかけるためのネックレス21を有しているペンダント型の、20立方センチメートル、重さが70グラムの小型軽量の無線通信機である。本体11の上端には、アンテナ13が取り付けてある。アンテナ13は、インターネット60への接続、インターネット60を介したデータ通信(データの送受信や電子メールの送受信など)、GPS衛星80から放射される電波の受信等に使用される。
本体11の表面の略中央部には、内蔵デジタルカメラのレンズ21が本体11より露出して取り付けられている。撮影した被写体の画像は、内蔵されたメモリに保存される。
本体11の表面には、一群の電話操作用ボタン(電源オン・オフボタン、数字の0〜9のボタン、その他の付加機能用ボタン)14と、第1類スイッチである丸型操作ボタン15と、GPS作動ボタン16と、第2類スイッチである十字型操作ボタン20とが設けてある。なお、本体11の裏面には緊急通報装置から送信される音声信号を音声に再生するスピーカーが設けられている。
第1類スイッチである丸型操作ボタン15は、緊急通報装置70に対して情報の送信を指示するためのもので、これを押すと直ちに緊急通報処理手段が稼働状態となる。また丸型操作ボタンが操作されると丸型操作ボタンが赤色に輝くとともに、スピーカーから「助けて!」の声が連呼されだす。
GPS作動ボタン16は、内蔵のGPS受信回路(図示省略)を作動・非作動状態に設定するためのもので、これを押すとGPS受信回路が作動状態になり、GPS衛星80から放射される電波(位置情報を含む)をアンテナ13で受信し、受信した位置情報に基づいて当該無線通信機10の現在位置を測位して内蔵されたメモリに保存される。GPS受信回路を非作動状態にするには、GPS作動ボタン16をもう一度押せばよい。
マイク17は、周囲の音声を拾って電気信号に変換する装置であり、主として通話に使用されるが、通話時以外にも必要に応じて集音のために使用される。
カメラ・スタンバイ・ボタン18は、内蔵デジタルカメラを作動・非作動状態に設定するためのものである。カメラ・スタンバイ・ボタン18を押すと、内蔵デジタルカメラが撮影可能となり、第1類スイッチである丸型ボタンが押圧されると被写体を撮影する。撮影された被写体の画像は、デジタルの画像データとして無線通信機10内部のメモリ(図示省略)に保存される。保存された画像データは、必要に応じてインターネット60を介して(あるいは介さないで)外部に伝送することができる。内蔵デジタルカメラを非作動状態にするには、カメラ・スタンバイ・ボタン18をもう一度押せばよい。
第2類スイッチである十字型ボタン20は、第1類スイッチである第1類スイッチ15を誤って操作した場合や、緊急事態を脱したときに押圧される。この押圧により、第1類スイッチ15を操作した時に稼働状態となっている緊急通報処理手段が非稼働状態となるとともに、訂正情報が緊急通報装置に送信される。 無線通信機はタイマー(図示省略)を内蔵している。タイマーは緊急通報処理手段が稼働状態になると時間の経過を計測し始める。当該時間の経過が予め設定された時間を経過した時にその旨の情報を緊急通報処理手段に伝達され、経過情報が緊急通報装置に送信される。
図3は、無線通信機10の本体11の内部回路の構成を示す機能ブロック図である。
本体11の内部には、同図に示すように、時計・タイマー部31、デジタルカメラ部32、現在位置測定部34、位置を特定するための情報記憶部35、連絡先データ記憶部36、画像データ記憶部37、画像処理部38、通信部39、音声処理部40、制御部41、音声データ記憶部42、そして緊急通報処理部43、訂正通報処理部33が設けられている。制御部41は、これら本体11の内部回路の全体を制御する。位置を特定するための情報記憶部35、連絡先データ記憶部36、画像データ記憶部37、そして音声データ記憶部42は、通常、単一のハードウェア(メモリ)を領域毎に区切ることによって実現されるが、別個のハードウェア(メモリ)で実現してもよいことは言うまでもない。
時計・タイマー部31は、制御部41に所定のクロック信号を供給しするとともに、緊急通報処理部43に必要な時刻データを供給する。
デジタルカメラ部32は、カメラ・スタンバイ・ボタン18が押されて内蔵デジタルカメラが動作状態にある時に、丸型ボタン15が押されると、カメラレンズ21を介して被写体を撮影してそれに対応するデジタル画像データを生成し、画像処理部38に送る。画像処理部38は、送られてきた画像データに対してデータ圧縮等の所定のデータ処理を行ってから、画像データ記憶部37に記憶する。これらの動作はいずれも、制御部41による制御の下に行われる。
現在位置測定部34は、制御部41による制御の下で、GPS衛星80から放射されるGPS電波をアンテナ13で受信し、当該GPS電波に含まれている位置情報を利用して無線通信機10の現在位置を測定し、無線通信機10の現在位置を示す位置を特定するための情報を生成する。そして、こうして得られた位置を特定するための情報を位置を特定するための情報記憶部35に記憶する。現在位置測定部34は、第1類スイッチ15が押された場合にも、これと同様の動作を行う。
連絡先データ記憶部36は、所定の「危険メッセージ」(例えば、○○さんが危険です。××さんが危険な状態にあります。)を送信すべき連絡先を示すデータ(例えば、固定電話番号、携帯電話番号、電子メールアドレス、ファックス番号等)を記憶する部分である。連絡先データ記憶部36に記憶された連絡先は、ここでは「登録連絡先」と称する。連絡先データ記憶部36には、m個(mは2以上の正の整数、ただしm>n)の連絡先が登録(記憶)可能である。
連絡先データは電子メールや携帯可能な記憶装置などを用いて外部から入力(登録)することで記憶される。また、登録している連絡先データの変更や消去も、同様の方法で行うことが可能である。これらの動作も、制御部41による制御の下に行われる。
連絡先データ記憶部36に記憶されている連絡先データは、入力(登録)が完了する毎に緊急通報装置70に送信して通報データ保存用データベース107に保存しておくのが好ましい。また、その連絡先データの変更または消去を行った時にも、それを直ちに緊急通報装置70に送信してデータベース107の内容に反映させておくのが好ましい。こうすれば、緊急通報時に連絡先データを緊急通報装置70に送信する必要がなくなるため、送信データ量が減少し、その結果、送信速度や送信確実性が向上する利点が生じるからである。なお、予め連絡先データをデータベース107に保存しておかなくてもよい。この場合は、緊急通報時に連絡先データも緊急通報装置70に送信されるようにする必要がある。
音声処理部40は、制御部41による制御の下で、マイク17によって集音して電気信号に変換された音声をデータ処理し、得られた音声データを音声データ記憶部42に記憶する。音声処理部40はまた、得られた音声データが、予め登録しておいた無線通信機10の所有者(使用者)の救助を求める声であるが否か、予め登録しておいた同所有者(使用者)の悲嗚であるか否かを認識し、そうであると判断した場合は、所定の起動信号を緊急通報処理部43に送って緊急通報処理部43を起動させる。その結果、緊急通報処理部43は、第1類スイッチ15が押された時と同様に、所定の緊急通報処理を実行する。
緊急通報処理部43は、第1類スイッチ15が押された時、または音声処理部40から起動信号が送られて来た時(以下、「緊急時」という)に、稼働状態となり、所定の「緊急情報通報処理」が実行される。
この「緊急情報通報処理」とは、
以下の(1)〜(8)の処理をいう(図4を参照のこと)。
なお、(1)〜(8)の処理は、いずれも、制御部41の制御プログラムを調整する等により、公知技術を用いて容易に実現できるから、下記に記載した以上の詳細な説明は省略する。
(1)時計部31から送られる「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時」の日時を示す日時データ準備させる。(ここでは「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時」としたが、送信時刻を日時データとしても良い)。
(2)「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時(緊急時)」における現在位置に関する情報を現在位置情報収集部34で測定し、得られた位置を特定するための情報を位置情報記憶部35に記憶する。そして、その位置を特定するための情報を位置情報記憶部35から読み出す。
(3)「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時」における被写体の画像をデジタルカメラ部32で撮影し、得られた画像データを画像データ記憶部37に記憶する。そして、その画像データを画像データ記憶部37から読み出す。(デジタルカメラ部を有していない無線通信機では省略可能である。また緊急情報処理手段の稼働に連動して画像処理手段が作動するモードと作動しないモードを設定可能な無線通信機で作動しないモードに設定されている場合は省略される)
(4)「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時から所定時間」における音声をマイク17で集音し、音声処理部40でデータ処理して、得られた音声データを音声データ記憶部42に記憶する。そして、その音声データを音声データ記憶部42から読み出す。(マイク、音声処理部を有していない無線通信機では省略可能である。また緊急情報処理手段の稼働に連動して音声処理部が作動するモードと作動しないモードを設定可能な無線通信機で作動しないモードに設定されている場合は省略される)
(5)連絡先データを連絡先データ記憶部36から読み出す。(連絡先データを予め緊急通報装置70に送信して通報データ保存用データベース107に保存しておき、緊急時にはそのデータベース107に保存されている連絡先データを読み出して使用するように設定された場合は、この動作は省略可能である。)
(6)(1)〜(5)で得られた日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データそして連絡先データに、無線通信機10の所有者(使用者)の持つ「ID(Identification)情報」を結合して「緊急通報用ファイル」を生成する。この時、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データは、日時データに対して関連付けが行われる。がこれは、これら位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データが、日時データで示される日時におけるものであることを示すためである。なお、この処理の際に、公知の適当な方法でデータ圧縮をして、送信される総データ量を減少させるのが好ましい。その場合、このデータ圧縮動作も緊急通報処理部43が行うことになる。諸データーと日時データとの関連づけは、本発明の無線通信機で行わず、緊急通報装置70が緊急情報の送信を受けた後に行っても良い。送信日時を日時データとして使用する場合は日時データと他のデータとの関連付けは緊急通報装置で行われる。
(7)(6)で生成した「緊急通報用ファイル」に所定の「緊急である旨を伝える情報(緊急通報信号)」を付加し、通信部39に送る。
「緊急通報用ファイル」に付加される「緊急である旨を伝える情報」とは、緊急通報装置70に対して、使用者が緊急である旨を伝え、所定の緊急通報動作の実行を指示する情報である。具体的に言えば、警備会社に設けられた緊急通報装置70に指示して、予め登録されている連絡先1〜nに所定の「危険メッセージ」(例えば、○○さんが危険です。××さんが危険な状態にあります。)を、電話や電子メールやファクシミリなどの手段によって送るという緊急通報動作の実行を指示するものである。
「緊急通報用ファイル」に含められる「ID情報」は、無線通信機10の所有者(使用者)が持つ固有のID情報であって、緊急通報装置70を設置した警備会社から付与されたものである。「ID情報」の付与を受けることにより、同所有者(使用者)は緊急通報装置70を用いる緊急通報サービスを利用することが可能となる。この「ID情報」は無線通信機に付与されている固有のID情報であっても良い。
(8)(7)で送られてきた「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」を、通信部39によって外部に無線で送信する。送信された「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」は、一方では、基地局50とインターネット60を介して緊急通報装置70に到着する。他方では、基地局50と50A(すなわち携帯電話網)だけを介して(インターネット60を介さずに)緊急通報装置70に到着する。これは、「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」の到達確実性(安全性)を向上するためである。しかし、所望の到達確実性(安全性)が得られるのであれば、いずれか一方の経路を経て到着するようにしてもよいことは勿論である。また、三つ以上の経路を経て到着するようにしてもよい。
上述のように、入力データ群から緊急通報用ファイルが生成され、それに緊急である旨を伝える情報が付加されて緊急通報装置70に送信されると、緊急通報装置70から所定の緊急メッセージが登録連絡先1〜nに送信される。その際のデータの流れは図4および図8に示すようになる。
図8に示した緊急通報用ファイルの例では、左上から右下に向かって順に、「2004/9/15」「10:30」という日時データ、「東京M−G」という位置を特定するための情報(M−Gとは、予め指定された東京都の区域コードを示す)、「○○○○−△△△△△−□□□□□□」というID情報、顔写真からなる画像データ、波形で示された音声データ、連絡先データが、ファイルの先端(Start Of File,SOF)からファイルの終端(End Of File,EOF)の間に含まれている。
なお、位置を特定するための情報については、区域コードによる表示に限定されず、緯度と経度で表示してもよいし、住居表示で表示してもよい。位置を特定して示すか位置を特定する情報であれば良い。
図8に示した緊急送信用ファイル中の「送信フラグ」とは、n個の登録連絡先1〜nの各々に危険メッセージが送られたことを確認するためのコードである。当初の値は「0」であり、登録連絡先1〜nの各々に緊急メッセージが送られる毎に「1」が加算される。「送信フラグ」の値が「n」になると、登録連絡先1〜nのすべてに危険メッセージが送られたことが分かる。このように、「送信フラグ」を使用することにより、登録連絡先1〜nの各々に危険メッセージが順次送られていく状況を監視することができる利点がある。
上記(1)〜(4)の処理は、緊急時であることを考慮して、その時にデジタルカメラ部32や現在位置情報収集部34や音声処理部40が動作状態にあるか否かに拘わらず、常に実行される。このため、緊急時における位置、画像及び音声の各データが確実に得られる。
図6−1,6−2は、無線通信機10の動作を示すフローチャートである。同図を参照して無線通信機10の動作を説明すると次の通りである。なお、以下の動作において動作主体を説明していないものは、緊急処理部43又は制御部41が行う。
ステップS1では、第1類スイッチである丸型ボタン15が押されたが否かを判断する。結果が「Yes」であればステップS3に進む。結果が「No」であればステップS2に進み、音声処理部40によって所定の悲鳴(あるいは声)が認識されたか否かを判断する。ステップ2の判断の結果が「No」であれば、ステップS1の前に戻り、再度ステップS1の判断する。ステップS2の判断の結果が「Yes」であれば、ステップS3に進む。丸型ボタンや音声判断以外の第1類スイッチがある場合は各々のスイッチに対して同様なステップが行われる。このように、無線通信機10では、ステップS1とS2において「緊急通報処理」を開始がすべきか否かを第1類スイッチのすべてについて常時監視しているのである。このため、「緊急時」と判断されると直ちに且つ確実に「緊急通報処理」が開始される。
ステップS3と平行してタイマー・時計部が時間の経過の監視を開始し始めている(ステップS3−1)。また、ステップS3と平行して恩d利処理部がサイレン音の発生を開始(ステップS3−2)するとともに、表示手段である赤色LEDボタンが点滅を開始(ステップS3−3)する。
ステップS3では、時計・タイマー部31から送られてくる日時データを受け取る。第1類スイッチ15が押された時あるいは音声処理部40によって所定の悲鳴(あるいは声)が認識された時、すなわち「緊急時」の日付と時刻を示す日時データが時計部31から送られてくる。そこで、その日時データを受け取って一時的に保存する。
ステップS4では、「緊急時」における無線通信機10の現在位置を現在位置情報収集部34で収集し、得られた位置を特定するための情報を位置情報記憶部35に記憶する。そして、その位置を特定するための情報を位置情報記憶部35から読み出す。
ステップS5では、「緊急時」における被写体の画像をデジタルカメラ部32で撮影し、得られた画像データを画像データ記憶部37に記憶する。そして、その画像データを画像データ記憶部37から読み出す。「緊急時」に犯人に向かってレンズ21を向ける余裕があれば、犯人の顔等を写した画像が得られるであろう。しかし、「緊急時」のレンズ21の向きによっては、犯人の画像ではなく、現場の景色等の画像になる可能性がある。「緊急時」にレンズ21の向きを制御する余裕が無い場合は仕方がないことである。しかし、そのような場合であっても、現場の景色が得られるだけでも犯罪捜査の参考になることが多く必ずしも無駄になるわけではない。
ステップS6では、「緊急時から所定の時間」における音声をマイク17で集音し、音声処理部40でデータ処理して得られた音声データを、音声データ記憶部42に記憶する。そして、その音声データを音声データ記憶部42から読み出す。得られた音声データは、犯人の声や犯人が使った車や器具(例えば銃器)などに関する音、あるいは現場で生じた音声を含むであろうから、これも犯罪捜査の参考になる場合が多いと思われる。
ステップS7では、連絡先データ記憶部36から連絡先データを読み出す。なお、「緊急時」に連絡先データを緊急通報装置70に送信しないように設定されている場合は、ステップS7の実行は省略される。すなわち、ステップS7がスキップされ、ステップS6からステップS8に飛ぶことになる。
ステップS8では、ステップS3〜S7で得られた日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データに、無線通信機10の所有者(使用者)の持つ「ID情報」を結合して「緊急通報用ファイル」を生成する(図4を参照)。この時、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データは、日時データに関連づけられることは、上述した通りである。
ステップS9では、ステップS8で生成した「緊急通報用ファイル」に、所定の「緊急である旨を伝える情報(緊急信号)」を付加して、通信部39に送る。この時、送信容量を小さくするために「緊急通報用ファイル」をデータ圧縮するのが好ましい。
ステップS10では、通信部39に送られてきた「緊急通報用ファイル」を、「ID情報」と「緊急である旨を伝える情報」と共に緊急通報装置70に無線で送信する。
こうして送信された「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」は、インターネット60を介して、警備会社に設置された緊急通報装置70に到着する。また、それと同時に、携帯電話網を介して緊急通報装置70に到着する。両方の「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」が破損されておらずそのまま使用可能であれば、緊急通報装置70ではいずれか一方が利用される。
緊急通報装置70は、到着した「緊急通報用ファイル」から日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データを抽出し、無線通信機100の使用者のID情報と関連づけて通報データ保存用データベース107に保存される。この点についての詳細は後述する。
ステップS10−1ではタイマー手段が監視している時間の経過が予め設定されている時間を経過したかどうかを確認され、確認されるとステップS10−2に進む。
ステップS10−2では経過情報が作成される。経過情報作成のプロセスは緊急情報作成のプロセスと同様であり、省略する。この経過情報には。ステップ10−2に入った時点の日時データ(送信時の日時データを使用しても良い。)、無線通信機及び/又は送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、ステップS10−2に入った時点の無線通信機の位置を特定するための情報(位置そのものの情報も含む)、画像データ、音声情報を含んでいる。この場合、画像データー、音声データは省略される場合がある。また日時データはこのステップで含ませず、後述するステップ10−4の送信時に追加されても良い。
ステップS10−3では、ステップS10−2で生成した「経過情報」を通信部39に送られ、通信部39では送られてきた「経過情報」を、緊急通報装置70に無線で送信する。この時、送信容量を小さくするために「経過情報」はデータ圧縮されていることが好ましい。
ステップ10−1から10−3は第2類スイッチがONとされるか緊急通報装置70からのストップ指示を受けるまで繰り返される。
第2類スイッチがONとされるか無線通信機が緊急通報装置70からのストップ指示を受けると時計・タイマー部が行っていた経過時間の監視、サイレン音の発生、赤色REDの点滅が止る。
制御部は上記ステップと平行して十字型ボタン等の第2種スイッチがONとされていたかどうかを監視している(ステップS10−4)。ONとなったことを検知するとステップS10−5で訂正通報処理部で訂正情報が作成される。
訂正情報には、ステップ10−5に入った時点の日時データ(送信日時データを使用しても良い。)、無線通信機及び/又は送信者を特定可能なID情報、既に送ってある緊急情報、経過情報に関する件が緊急状況でなくなった旨の情報を含んでいる。緊急状況でなくなった旨の情報は、緊急事態である旨の認識を訂正する情報であってもよい。日時データはこのステップで含ませず、後述するステップ10−4の送信時に追加されても良い。
ステップS10−5と平行して時計・タイマー部が行っていた経過時間の監視が終了(ステップS10−6)、サイレン音の発生の停止(ステップS10−7)、赤色REDの点滅の停止(ステップS10−8)が実行される。ステップS10−9で、ステップS10−5で作成した「訂正情報」が通信部39に送られ、通信部39は送られてきた「経過情報」を、緊急通報装置70に無線で送信する(ステップS10−10)ことで処理が終了する(ステップS10−11)。
(本発明の無線通信機の、第2の実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態に係る無線通信機10Aの外観図である。この無線通信機10Aは、折り畳み可能な携帯電話構造である点を除いて、上述した第1実施形態の無線通信機10と同じ構成である。したがって、その詳細な説明は省略する。
(本発明の無線通信機の、第3の実施形態)
図10は本発明の第3実施形態に係る無線通信機10Bの外観図である。この無線通信機10Bは、腕時計の形態に構成されている点を除いて、上述した第1実施形態の無線通信機10と同じ構成である。したがって、その詳細な説明は省略する。
(本発明の無線通信機の変形例)
上述した本発明の第1〜第3の実施形態は本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
(緊急通報システムで使用される緊急通報装置の実施態様)
図5は、警備会社に設置された緊急通報装置70の内部構成と、それに関連する機器の構成を示す機能ブロック図である。
緊急通報装置70は、図5に示すように、警備会社内に設置されたローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network,LAN)(図示省略)内に設けられている。警備会社内のLAN(したがって緊急通報装置70)は、ファイアウォール101と、リモートアクセスサーバ(Remote Access Server,RAS)102と、ルータ103とを介して、インターネット60に常時接続されている。緊急通報装置70は、認証データベース105を備えると共に、そのデータベース105を用いて認証作業を行う認証サーバ104、通報データ保存用データベース107を備えると共に、そのデータベース107を管理するデータベースサーバ106、電子メールの送受信を制御するメールサーバ108、そしてこれらサーバ104、106、108の制御と、登録連絡先である外部の電話機やファックスやコンピュータへの発呼(呼び出し)を行うためのコンピュータ109を有している。
ファイアウォール101は、インターネット60から警備会社内のLANへの不法侵入を防ぐ(セキュリティを確保する)働きをするものであり、当該LANには警備会社の許可を受けた者だけがアクセス可能となっている。当該LANの内部からインターネット60へのアクセスは、任意に行うことができる。
RAS102は、インターネット60から有線または無線の電話回線を利用して警備会社内のLANへのアクセスを実現する。図5では、無線通信機10と当該LAN(すなわちLAN内の各サーバ104、106、108とコンピュータ109)は、基地局50と基地局50AとRAS102を介して相互にアクセス可能とされている。RAS102を介しての当該LANへのアクセスは、警備会社の許可を受けた者(すなわち緊急通報装置70用を許可されたもの)だけが行える。なお、RAS102は、電話をかけてきた無線通信機10に対して自動的に電話をかける機能、すなわちコールバック機能を有している。
ルータ103は、インターネット60と警備会社内のLAN(したがって緊急通報装置70)を接続するものである。ルータ103を介在することにより、インターネット60と、当該LAN内の各サーバ104、106、108とコンピュータ109の各々との間で、電子メールやデータの送受信が可能である。
次に、緊急通報装置70に設けられた各サーバ104、106、108とコンピュータ109の機能について説明する。
緊急通報装置70を用いた警備会社による緊急通報サービスは、無線通信機10の所有者(使用者)と当該警備会社との間で契約を締結することによって利用可能となる。したがって、当該サービスを受けることを希望する者は、前もって当該警備会社との間でその旨の契約を行う必要がある。契約を締結すると、契約締結者には、当該警備会社から一意的なID(Identification)情報が付与される。この時、図9の認証用データの例に示すように、当該契約締結者のID情報とその氏名、携帯(連絡先)電話番号、顔写真、音声、指紋等の人的データが、認証データベース105に予め登録される。ここでは、上述した無線通信機10の所有者(使用者)が既にその契約を行っていると仮定する。
認証サーバ104は、警備会社内のLAN(したがって緊急通報装置70)へのアクセス、すなわちインターネット60を介して送られてきた「緊急情報」が、許可を受けた者(契約ユーザ)によって送られたものか否かを判断する。すなわち、緊急通報サービス提供契約を締結した者(契約ユーザ)であれば、緊急通報装置70へのアクセスを許可し、そうでなければアクセスを拒否する。この判断は、「緊急情報」から「ID情報」を抽出して認証データベース105で検索することにより容易に実行できる。すなわち、認証データベース105中に合致するID情報が見つかれば、契約ユーザであることが直ちに判明する。見つからなければ契約ユーザでないことが分かる。
「緊急情報」の内容の一例を具体的に示すと、図9の上の表のようになる。認証サーバ104は、図9の「緊急情報」を、認証データベース105に保存されている認証用データ(図9の下の表を参照)と照合し、ID情報の一致・不一致を調べて登録ユーザであるか否かを判断する。
データベースサーバ106は、犯罪捜査や事故調査や災害調査に利用できるデータを種類毎に分けてデータベース107に保存するために設けられている。すなわち、認証サーバ104によって緊急通報装置70へのアクセスが許可されると、データベースサーバ106によって、送られてきた「緊急情報」から日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び登録先データが抽出され、先に抽出されたID情報と対応づけて、データベースサーバ106の通報データ保存用データベース107に保存される。その結果、日時データで示される日時(すなわち緊急事態が発生した日時)と、その時の無線通信機10の位置、その時に撮影された画像、その時に集音された音声が、ID情報と対応づけてデータベース107に格納される。このため、後日、犯罪捜査や事故調査、災害調査に利用できるデータが自動的に分類されて保存されることになる。
メールサーバ108は、「緊急である旨を伝える情報」に応答して、登録連絡先1〜nのうち、電子メールを送信すべきとして登録されているもの(すなわち電子メールアドレスが登録されている連絡先)に対して、所定の「危険メッセージ」を含む電子メールを自動的に送信する作業を行う。「危険メッセージ」としては、「○○さん(無線通信機10の所有者)が危険です。」といった内容のものでよい。「危険メッセージ」中に、危険な状況に陥った時刻や位置のデータを包含させてもよいし、包含させなくてもよい。図5の例で言えば、インターネット60を介して外部のコンピュータ204(登録連絡先n)に電子メールを送信する。
コンピュータ109は、「緊急である旨を伝える情報」に応答して、登録連絡先1〜nのうち、電話をかける(発呼を行う)べき箇所として登録されているもの(携帯電話や固定電話の電話番号が登録されている連絡先)に対して、所定の「危険メッセージ」を含むメッセージを音声で伝える(例えば、予め記憶している音声データを再生して伝える)ために設置されている。コンピュータ109はまた、登録連絡先1〜nのうち、ファクシミリに対して送信を行うべきとして登録されているもの(ファクシミリ用の電話番号が登録されている連絡先)に対して、所定の「危険メッセージ」を含むメッセージを文書で伝える働きもする。図5の例で言えば、基地局50Bを介して無線で無線通信機201(登録連絡先1)に電話をかけ、無線通信機201の使用者に「危険メッセージ」を口頭で伝えるが、記憶していた音声を再生して伝える。あるいは、公衆電話回線200を介して固定電話機202(登録連絡先2)に電話をかけ、固定電話機202の使用者に「危険メッセージ」を口頭で伝える、または記憶していた音声を再生して伝える。あるいは、公衆電話回線200を介してファクシミリ232(登録連絡先3)に電話をかけ、「危険メッセージ」が記載された文書を送信する。
登録連絡先1〜nのうち電子メールを送信すべきとして登録されているものに対して電子メールを送信する作業を、メールサーバ108ではなく、コンピュータ109で行ってもよいことは言うまでもない。
電話にて音声で伝える「危険メッセージ」は、電子メールで送信されるものと同一のものでよいが、音声で伝えることを考慮して異なるものとしてもよい。この場合、登録連絡先が電話を受けた時に、予め作成して記録媒体に記録した「危険メッセージ」を音声で流すようにするのが好ましいが、人が口頭で伝えるようにしてもよい。ファクシミリにて文書で伝える「危険メッセージ」は、電子メールで送信されるものと同一のものでよい。
「危険メッセージ」中に、危険な状況に陥った時刻や位置のデータなどを包含させるのが好ましい。受け取った人や機関が、直ちに緊急事態の概要を知ることができるからである。しかし、それによって処理が複雑になる等の難点が生じる場合は、包含させなくてもよい。この場合、危険な状況に陥った時刻や位置は、受信者が警備会社に別個に電話や電子メールなどで照会することになる。
図7は、緊急通報装置70の動作を示すフローチャートである。
ステップS11では、無線通信機10から送信されてきた「緊急情報」または「蓄積用ファイル」を受信し、その中からID情報を抽出する。
ここで、「蓄積用ファイル」とは、「緊急情報」と同様に、日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを含むファイルであるが、緊急時以外に送信されてきたファイルであり、緊急である旨を伝える情報が付加されていないものである。「蓄積用ファイル」は、無線通信機10の所有者が、緊急時ではないがストーカー犯罪の前兆や何らかの危険を感じたような場合に、画像データ、位置を特定するための情報または音声データを生成して緊急通報装置70に送信し、日時データと共にデータベース107に蓄積しておくために使用するものである。データベース107に蓄積(保存)されたこれらのデータは、後に犯罪が起こった際に証拠として使用しうるからである。
ステップS12では、ステップS11で抽出されたID情報を用いて、警備会社との間で緊急通報サービス提供契約を締結した者(契約ユーザ)からの送信か否かを判断する。結果が「No」であれば、ステップS20に進んで受信を拒否し、直ちに処理を終了する。結果が「Yes」であればステップS13に進み、「緊急である旨を伝える情報」が送られてきているか否かを判断する。結果が「Yes」であればステップS14に進み、結果が「No」であればステップS18に進む。
ステップS14では、所定の「危険メッセージ」を電話、ファクシミリ、電子メール等によって登録連絡先1〜nにそれぞれ送信する。
ステップS15では、送られてきた「緊急通報用ファイル」から日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを抽出する。
ステップS16では、抽出した日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを、抽出したID情報と関連づけて通報データ保存用データベース107に保存する。
ステップS17では、緊急である旨を伝える情報を送ってきた無線通信機10に、RAS102を使ってコールバックする。これにより、無線通信機10の使用者が電話に出ることができる状況にあれば、その場で状況を確認できる。電話に出ることができない場合は、そのような状況であることを推測できる。コールバック完了後、動作を終了する。
ステップS13での判断結果が「No」の場合、ステップS18に進む。ステップS18では、ステップS15と同様にして、送られてきた「蓄積用ファイル」から日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを抽出する。そして、次のステップS19では、ステップS16と同様にして、抽出した日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを、抽出したID情報と関連づけて通報データ保存用データベース107に保存する。その後、動作を終了する。
データベースサーバ106が、緊急情報から抽出された日時データ、位置を特定するための情報及び画像データをID情報(ID情報)に関連づけてデータベース107に保存してから所定期間経過すると、それらのデータはデータベース107から削除してデータ保管用ファイル110に移される。この場合、それらデータの削除によりデータベース107の総データ量が減少し、検索速度が改善されるという利点がある。他方、削除されたデータは、データ保管用ファイル110に保管されるので、そのデータが将来必要になったときには、同ファイル110を検索して利用することが可能であり、支障は生じない。
(緊急通報システムの使用状態)
次に、上述の構成及び機能を持つ本発明の第1実施形態に係る緊急通報システムの使用状態について説明する。
無線通信機10の使用者が何らかの危険な状態に陥ったと判断した場合、使用者は第1類スイッチ15を単に押すだけばよい。それだけで、当該使用者が危険状態にある旨を、登録連絡先である警察や警備会社、さらには家族・友人等の関係者・関係機関に迅速かつ確実に通報することができる。ここでは、一例として、ストーカーによる犯罪を例にとって説明する。
無線通信機10の所有者(使用者)がストーカーから被害を受けそうになった場合、あるいは実際に受けた場合、当該使用者は直ちに第1類スイッチ15を押す。すると、無線通信機10では、すぐに緊急通報処理部43が起動せしめられて、所定の「緊急通報処理」が直ちに実行、「緊急情報」が、緊急通報装置70に対して送信される。その結果、緊急通報装置70は、直ちに連絡先1〜nの各々に危険メッセージを送り、緊急事態の発生を通報する。
何らかの事情で第1類スイッチ15を押せない場合は、当該使用者は「キャー」と悲鳴を上げる、あるいは「助けて」等の言葉を発して助けを求めればよい。すると、その音声はマイク17を通じて音声処理部40に取り込まれ、そこで音声認識が行われる。そして、予め登録されている音声であると判断されると、音声処理部40が緊急通報処理部43に起動信号を送るため、所定の「緊急通報処理」が直ちに実行される。よって、第1類スイッチ15を押せないような危険な場面においても、確実に危険メッセージが通報されることになる。
上述したように、無線通信機10から送信される位置を特定するための情報や画像データや音声データは、原則として、緊急ボタン15が押された時に生成されたものが緊急通報装置70に送信される。何らかの原因で緊急ボタン15が押された時にデータが生成されなかった場合は、その直前に記憶されていたものが緊急通報装置70に送信される。
しかし、例えば、差し迫った危険はないが、将来の犯罪発生を考慮して、犯人に関する画像データや音声データ等を保存しておいた方がよいと考えた場合は、無線通信機10の使用者がタイミングを見計らってデジタルカメラ部32を作動させてストーカーの姿や尾行の現場などを撮影しておき、得られた画像データを日時データ及び位置を特定するための情報と共に無線通信機10に記憶しておくことができる。また、それらのデータを「蓄積ファイル」として緊急通報装置70に送信して保存しておくこともできる。あるいは、無線通信機10にいやがらせ電話がかかってきたような場合には、相手の音声、通話時刻、発信先電話番号などを記録しておき、得られたデータを無線通信機10に記憶したり、「蓄積ファイル」として緊急通報装置70に送信して保存してもよい。
こうしておけば、後日、犯罪が発生したときに、無線通信機10の使用者本人またはその許可を受けた者あるいは警察署員や消防署員や調査機関員が、無線通信機10や緊急通報装置70に保存されているデータを入手することにより、犯人逮捕や原因究明に役立つ情報が得られ、大変有益である。緊急通報装置70に保存されているデータへのアクセスは、原則として禁止されるが、犯罪捜査等に必要な場合など、当該データへのアクセスを許容する正当な理由があるときは、許可すべきである。したがって、そのような場合には、アクセス制御のための認証手段を意図的に解除できるようにするのが好ましい。
なお、上述したシステムでは、緊急通報を受信した際に待機している警備員が直ちに行動をとれることを考慮して、緊急通報装置70が警備会社に設置されているが、本発明はこれに限定されるものではない。緊急通報装置70は、例えば、警察署、民間あるいは公的機関(市区町村役所、消防署等)の建物あるいは敷地内、インターネット接続サービスを提供するインターネット・サービス・プロバイダ(Internet Service Provider,ISP)が所有する建物内に設置してもよいし、病院、学校、ボランティア団体、NPOの建物、民生委員、個人の自宅等に設置することも可能である。
また、上述した第1実施形態において、緊急時に無線通信機10から送信される「緊急である旨を伝える情報」を省略することも可能である。その場合は、到着したファイルが所定の「緊急通報用ファイル」であるか否かを判断するようにし、「緊急通報用ファイル」であると判断した場合は直ちに緊急通報処理を実行するように構成すればよい。
上記システムでは、警備会社に設けた緊急通報装置70に緊急である旨を伝える情報と緊急通報ファイルが送信され、緊急通報装置70が登録連絡先1〜nに電話をかけたりメールを送ったりして通報を行うようにしている。しかし、例えば、緊急通報装置70に緊急である旨を伝える情報と緊急通報ファイルを送信する一方で、無線通信機10それ自体によって登録連絡先1〜nに緊急である旨を伝える情報を順次送信することも可能である。
また、登録連絡先1〜nを示す連絡先データは、無線通信機10から送信する等により、緊急通報装置70に前もって記憶させておくのが好ましい。緊急である旨を伝える情報を受領するだけで直ちに登録連絡先1〜nに対して通報できるからである。しかし、例えば、無線通信機10から送られた緊急通報ファイルを受信する際に、その中に「連絡先データ」が含まれていないかを調査し、含まれていた場合にはその連絡先データに対応する連絡先に通報するように構成し、含まれていない場合には、緊急通報装置70に記憶されている連絡先データを用いて通報するように構成してもよい。この場合、例えば認証サーバ104にそのような調査機能を付加することが必要となるが、緊急通報ファイル中に連絡先データが含まれている場合には連絡先データのデータベース107への保存作業が不要となり、通報速度が向上する等の利点がある。
緊急緊急通報装置70の認証サーバ104によって契約ユーザであるか否かの認証を行う際に、ウィルスチェックを行ってもよい。
本発明の無線通信機と緊急通報装置とで形成される緊急通報システムの構成を示す概念図である。 ネックレス型の、本発明の無線通信機の外観図である。[図2‘]携帯電話型の、本発明通信機の外観図である。 本発明の無線通信機の内部構成を示す機能ブロック図である。 緊急通報システムにおける各種のデータ、信号及びメッセージの処理状況を示す説明図である。 緊急通報システムと、同システムに使用される緊急通報装置の内部構成を示す機能ブロック図である。 本発明の無線通信機の動作を示すフローチャートである。 本発明の無線通信機の動作を示すフローチャートである。 緊急通報システムに使用される緊急通報装置の動作を示すフローチャートである。 緊急通報システムで使用される各種のデータ、信号及びメッセージの処理状況を示す説明図である。 緊急通報システムで使用される緊急通報用ファイルと認証用データの一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信機の外観図である。 本発明の第3実施形態に係る無線通信機の外観図である。
符号の説明
10、10’、10A、10B 無線通信機
11 本体
12 スクリーン
13 アンテナ
14 操作ボタン
15 第1類スイッチ(丸型ボタン)
16 GPS作動ボタン
17 マイク
18 カメラ・スタンバイ・ボタン
19 シャッタ
20 第2類スイッチ(十字型ボタン)
21 カメラレンズ
22 スピーカ
23 表示手段(赤色LED)
31 タイマー・時計部
32 デジタルカメラ部
33 表示部
34 現在位置情報収集部
35 位置を特定するための情報記憶部
36 連絡先データ記憶部
37 画像データ記憶部
38 画像処理部
39 通信部
40 音声処理部
41 制御部
42 音声データ記憶部
43 緊急通報処理部
44 訂正通報処理部
50、50A、50B 基地局
60 インターネット
70 緊急通報装置
80 GPS衛星
101 ファイアウォール
102 リモートアクセスサーバ(RAS)
103 ルータ
104 認証サーバ
105 認証データベース
106 データベースサーバ
107 通報データ保存用データベース
108 メールサーバ
109 コンピュータ
110 データ保管用ファイル
200 公衆電話回線
201 無線通信機
202 固定電話機
203 ファクシミリ
204 コンピュータ
C 犯人像
M 地図
P ポインタ

Claims (7)

  1. 第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときに、その旨を表示する表示手段
    前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
    前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
    前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、複数の経路で前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、複数の経路で、前記訂正情報を送信する通信手段
    前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
    前記緊急通報先を含む、予め設定されている送信元からの通話を受信し、音声を再生する音声再生手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で集音装置が採録した情報より音声データを作成する音声処理手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で撮像装置が撮影した画像より画像データを作成する画像処理手段
    身体との装着を可能とする装着手段
    を具備した小型軽量無線携帯通信機であって
    前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データ、前記音声処理手段が作成した前記音声データ及び前記画像処理手段が作成した前記画像データを含んでおり
    前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
    前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる。
    ことを特徴とする小型軽量無線通信機
  2. 第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、緊急情報の送信を通信手段に指示し、第2類のスイッチで非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
    前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
    前記緊急通報処理手段の指示で、予め設定されている緊急通報先へ、緊急情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ訂正情報を送信する通信手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
    身体との装着を可能とする装着手段
    を具備した無線携帯通信機であって
    前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データ、前記測位手段が作成した測位データを含んでおり
    前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる
    ことを特徴とする無線携帯通信機
  3. 第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類のスイッチまたは予め設定されている通信先からの無線通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
    前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
    前記緊急通報処理手段の指示で、予め設定されている緊急通報先へ、緊急情報、経過情報を送信する通信手段
    経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    前記緊急通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
    身体との装着を可能とする装着手段
    を具備した無線携帯通信機であって
    前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
    前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでことを
    特徴とする無線携帯通信機
  4. 第1類スイッチ手段によって稼動状態となり、緊急情報の送信を通信手段に指示し、第2類のスイッチで非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
    前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
    前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
    前記緊急通報処理手段の指示で、予め設定されている緊急通報先へ前記緊急情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
    身体との装着を可能とする装着手段
    を具備した小型軽量無線携帯通信機であって
    前記緊急情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した測位データを含んでおり
    前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる。
    ことを特徴とする無線通信機
  5. 外部よりの信号で距離測定手段が稼動状態となり、予め設定されている移動距離を越えると、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
    前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
    前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
    経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
    前期距離測定手段が稼動状態となった時に、前記測位手段が作成した前記当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータと、予め設定されている特定時間経過後に、前期測位手段が作成した前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータから移動距離を算出し、予め設定されている移動距離を越えたかどうかを判断する前記距離測定手段、
    身体との装着を可能とする装着手段、
    を具備した無線携帯通信機であって
    前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
    前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
    前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかったまたはなくなった旨を伝達する情報を含んでいる
    ことを特徴とする無線通信機
  6. 第1の情報の受信によりタイマーがスタートし、予め設定された時間内に第2の情報を受信しない場合に稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
    前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
    前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
    前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
    身体との装着を可能とする装着手段
    を具備した無線携帯通信機であって
    前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
    前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
    前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる
    ことを特徴とする無線通信機
  7. センサーが感知した異常情報に基づいて第1類スイッチ手段の何れかが稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
    前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する警告手段
    前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信する通信手段
    前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
    前記緊急通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
    前記緊急通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
    を具備した無線通信機であって
    前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでおり
    前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでいることを
    特徴とする無線通信機
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