JP2008140346A - 緊急通報機能を備えた無線通信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1類のスイッチ及び第2類のスイッチを有する小型・軽量の無線通信機10であって、使用者等の操作またはセンサが異常事態を検知した時に第1類スイッチがONとなり、緊急情報、経過情報が緊急通報気70に送信されるとともに、警告音が発生する。第2類スイッチがONとなると警告音が停止し、緊急通報装置70に緊急事態が去ったことを通報する。
【選択図】図1
Description
尚、特許3701961号に審査の過程で特許文献5から特許文献8が審査官によって引用され、同特許の対応PCT出願の国際調査報告で特許文献5から特許文献10が引用されている。
本発明は上述の難点や要望を考慮してなされたもので、その目的とするところは、人が犯罪や事故や災害に遭遇した場合、緊急事態に遭遇した場合や無線通信機が異常を検知した場合に、その人が危険な状態(緊急事態)にあることや異常が発生したこと及び経過情報を、簡単な操作で家族や知人、警察、警備会社、消防署等の関係者・関係機関に迅速かつ確実に通報することができる、子供、老人でも身につけて持ち運びができる小型軽量の無線通信機を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、体に変調が生じたとき、病態が変化した時にセンサーでその変化確認し、その旨を通報する小型軽量の無線通信機を提供することにある。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかであろう。
第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときに、その旨を表示する表示手段
前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ前記訂正情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報先を含む、予め設定されている送信元からの通話を受信し、音声を再生する音声再生手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
を具備した小型軽量無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる。
ことを特徴とする小型軽量無線通信機
である。
この型の無線通信機は小型軽量であることが好ましく、その場合は特に老人や子供が携帯する場合にはペンダント型、バックル型、ブローチ型、めがね型として紐、ベルト等の適宜な装身具を具備することで身につけことを容易にできる。
緊急情報、経過情報に画像データや音声データが付加されていると、緊急事態下における状況がより詳細に伝達が可能であり、好ましい。この場合には前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で集音装置が採録した情報より音声データを作成する音声処理手段、前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で撮像装置が撮影した画像より画像データを作成する画像処理手段が必須の手段となる。画像データや音声データは経過情報に付加されると、緊急事態がどのような状況変化を起こしているかを伝達できる。
外部よりの信号で距離測定手段が稼動状態となり、予め設定されている移動距離を越えると、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
前期距離測定手段が稼動状態となった時に、前記測位手段が作成した前記当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータと、予め設定されている特定時間経過後に、前期測位手段が作成した前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータから移動距離を算出し、予め設定されている移動距離を越えたかどうかを判断する前記距離測定手段、
身体との装着を可能とする装着手段、
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかったまたはなくなった旨を伝達する情報を含んでいることを特徴とする無線通信機である。
この型に無線通信機は無線通信機の保持者が移動する可能性が無い距離を移動したときに警告が発生されるので、子供が誘拐された場合や徘徊性のある老人が所定の行動範囲を超えて徘徊移動したときに緊急情報が送信され事故や事件の発生を事前に防止でき、早い段階で認知し早期の解決を図ることができる。距離測定手段を稼動させる信号は校門や玄関等、行動の貴店となる場所から発信されるようにされている。外部からの信号の他に、距離測定手段に距離開始を支持するスイッチを儲けても良い。さらに当該スイッチが外部からONとすることができるように設定されていても良い。
第1の情報の受信によりタイマーがスタートし、予め設定された時間内に第2の情報を受信しない場合に稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる
ことを特徴とする無線通信機である。
センサーが感知した異常情報に基づいて第1類スイッチ手段の何れかが稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する警告手段
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
を具備した無線通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでいることを特徴とする無線通信機である。
センサーは無線通信機の一部を形成しても、別体であっても良い。別体の場合は無線通信機に、感知した情報又は、感知した情報が予め設定した条件に合致した旨の情報を回線又は無線で無線通信機に送信できる態様であればいずれも採用可能である。センサーが感知する対象は公知のセキュリティーシステムが感知する対象に応用可能である。この型の無線通信機ではセンサーが感知対象に適切に対峙可能なように固定具を具備していることが好ましい。
近年、認知症の老人が無意識の状態で高速道路に侵入、逆走する事故が続発しているが、高速道路の出口道路から出される信号をセンサーが感知して緊急情報を送信する応用や、危険箇所に所定のシグナルを発信する発信機を設置し、当該シグナルをセンサーがキャッチすることで緊急情報を発信する等の応用が可能である。この型の無線通信機では、緊急通報処理手段が稼動状態とすることに加えて警告手段を稼動状態とすることが重要である。
「第1類スイッチ」とは緊急時に当該無線通信機の使用者が操作できるものであれば、任意の構成のものが使用できる。例えば、当該無線通信機の外部に露出(あるいは突出)して設けられたボタンあるいは所定の時間握り締めているとONとなるスイッチである。無線通信機を身体に装着可能としている装着具(例えば無線通信機をペンダント型にした場合の首にかける紐)が破断されたときにONとなるようにすることでスイッチを構成しても良い。外部からの信号、通信等を受信し所定の信号かどうかを判断し、所定の信号である場合に緊急処理手段をONとする手段を第1類スイッチとして利用しても良い。例えば、高速道路の出口道路に設けた、逆進入防止信号、徘徊老人の無意識の外出に備えて玄関出口で発信する信号である。外部からの信号を受けたことを音や振動またはLEDの点滅等で表示が行われた時から、所定の時間内に所有者による所定の動作、指示が無線通信機に対してなされら無い場合に緊急通報処理手段をONとする構成をスイッチとすることもできる。例えば、子供が誘拐等の危害にあったことを早期に認知するために、下校時に校門を出るときに校門から発せられる信号でONとなり、自宅の玄関を通過するときに得られる信号でOFFとなる構成にタイマーを組み合わせたスイッチ等である。この場合に、校門等からの信号を受信すると基準点の位置を測定し、所定の時間が経過したときの位置との距離が所定の距離を超えた場合に緊急通報手段をONとする構成にしても良い。また、センサーが患者の心拍を検知していて、心拍数が所定の値以上になった場合や、所定の値以下になった場合、運転手の瞬きの回数や目を閉じた回数が所定の値を越えたときに緊急通報処理装置をONとさせる仕組みも第1類スイッチである。また、犯罪者が侵入を試みる可能性がある扉や窓の開閉を検知するセンサーが発する情報や貴重品が所定の場所から移動されたことを検知した場合に緊急通報装置をONとさせる仕組みも第1類スイッチである。前記集音用マイクで集められた音声を処理して音声データを生成する音声処理手段が生成した、前記音声データを用いて音声認識を行うことによって前記緊急通報処理が必要か否かを判断し、必要と判断すると前記緊急時処理手段が稼働状態になる場合は集音用マイク、音声処理手段、判断手段で第1類スイッチが形成されていることとなる。
第1類のスイッチは1ヶだけであるよりも、複数設置されており、TPOに応じたスイッチが緊急通報処理手段を稼動状態とすることが好ましい。
「通信手段」は前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ送信する手段である。情報を無線で外部の緊急通報装置に向けて送信できるものであれば、任意のもの(ハードウェアでもよいし、ソフトウェアでもよいし、両者の組み合わせでもよい)が使用できる。典型的には、公知の無線通信装置や無線通信用ソフトウェアが使用可能である。好ましい例では、通信手段は複数の経路を使って前記緊急通報装置に向けて送信する。この場合、前記緊急通報装置が前記緊急情報と前記緊急である旨を伝える情報を受信できないという事態(送信エラー)が生じ難くなるため、前記緊急通報装置によって前記通報が実行される確実性がいっそう高まるという利点がある。
「音声再生手段」は緊急情報や経過情報の送信を受けた緊急通報先から音声信号が通信されたときに音声に再生する手段である。緊急通報先が状況の確認や、得た情報の処理状況の報告、無線通信機保持者への指示等に使われる。
「日時データ作成手段」とは緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ、すなわち日付と時刻を示すデータを生成できるものであれば、任意のもの(ハードウェアでもよいし、ソフトウェアでもよいし、両者の組み合わせでもよい)を使用できる。
「小型、軽量」とは本発明の無線携帯通信機の場合、20立方センチメートル以下、70グラム以下を意味し、携帯電話型は勿論、ブローチ型、時計型、眼鏡型、そしてネックレス型等にすることができる。
「緊急情報」は緊急通報先が、送信者が誰なのか及び/又はどの無線通信機から送信されたかを認知可能なID情報、送信者が緊急な状況にある及び/又は無線通信機が異常を検知した旨を緊急通報先が認知可能な情報、日時データ作成手段が生成した日時データ、測位手段が生成した無線通信機の所在場所を特定可能とする測位データを含んでいる。更に、好ましくは音声処理手段が生成した音声データ、画像処理手段が生成した画像データを含んでいる。
「緊急通報である旨を伝える情報」は前記緊急通報装置が緊急情報である旨を理解できる情報であれば任意の信号を使用できる。例えば、特定のコードを「緊急である旨を伝える情報」として決めておく方法である。
本発明の無線通信機の好ましい例では、前記緊急通報先に連絡を要請する連絡先データを記憶する連絡先記憶手段をさらに備えており、緊急情報、経過情報を送信する際に、前記連絡先データ記憶手段に記憶されている連絡先データが読み出されて前記緊急情報に包含せしめられる。この場合、前記緊急通報装置において前もって前記連絡先を指定しておかなくても、希望する連絡先に緊急通報を行うことができるという利点がある。
本発明の無線通信機のさらに他の好ましい例では、第3種のスイッチで前記緊急通報処理手段が、前記日時データ生成手段で生成された日時データ、前記測位手段で生成された位置を特定するための情報及び前記画像処理手段で生成された画像データに当該無線通信機のID情報、蓄積データである旨の情報を付加した蓄積情報を、前記通信手段によって前記緊急通報装置に向けて送信する機能を持つ。この場合、当該無線通信機の使用者が何らかの犯罪や事故や災害に遭遇する可能性を感じた場合に、前記画像処理手段で被写体を撮影して画像データを生成し、その画像データを撮影時に得られた日時データ及び位置を特定するための情報に関連づけて緊急通報機に情報を蓄積することができる。その結果、犯罪捜査や事故調査、災害調査に役立つと思われる情報を取得して前記緊急通報装置に保存しておくことが、専用の手段を別個に設けることなく実現可能となるという利点がある。
無線通信機10から緊急である旨を伝える情報と緊急通報用ファイルが送信されると、その緊急情報は、携帯電話網を構成する基地局50とインターネット60を介して緊急通報装置70に届けられる。緊急通報装置70は、前記緊急情報に直ちに応答して、所定の危険メッセージを予め登録された連絡先1〜連絡先n(nは2以上の正の整数)にそれぞれ送付し、無線通信機10の使用者(所有者)に危険な状況(緊急事態)が発生したことを迅速に通報する。緊急通報装置70は、届けられた緊急情報内の各種データを、内蔵している通報データ保存用データベース107に保存する。こうしてデータベース107に保存された各種データは、必要に応じて、犯罪操作や事故調査や災害調査に利用することが可能となる。
緊急通報装置本発明の無線通信機から送信されてくる緊急情報を受信して保存すると共に、前記緊急情報と共に送信されてくる緊急である旨を伝える情報を受信して所定の緊急通報処理を実行する緊急通報装置であって、
緊急情報からID情報を抽出して調べることにより、前記緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断する認証手段と、
前記緊急情報と共に前記緊急である旨を伝える情報が受信されているか否かを判断する信号検出手段と、
前記緊急情報から日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報、音声データ及び画像データとを抽出すると共に、抽出された日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データを前記ID情報に関連づけてデータベースに保存するデータベース管理手段と、
前記信号検出手段によって前記緊急である旨を伝える情報が受信されていると判断されたときには、前記緊急通報処理を実行し、それによって前記緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報を所定の連絡先に対して実行する通報手段と
を備えてなることを特徴とするものである。
(2) 緊急通報システムの緊急通報装置では、本発明の無線通信機から送信されてくる緊急情報を受信した後、認証手段によってその緊急情報からID情報を抽出して調べることにより、当該緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断する。その結果、利用を許可されたものであると判断されると、データベース管理手段により、緊急情報から日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報、音声データ及び画像データが抽出され、さらに、抽出された日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データが前記ID情報に関連づけられてデータベースに保存される。
信号検出手段によって緊急である旨を伝える情報が受信されていないと判断されると、緊急通報処理は実行されない。この場合、データベース管理手段によって、緊急情報から日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データが抽出され、さらに抽出された日時データ、位置を特定するための情報、音声データ及び画像データを前記ID情報に関連づけてデータベースに保存されるようにするのが好ましいが、このようなデータ保存動作は行わなくてもよい。
「緊急情報」は、緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断するためのID情報と、その送信者に緊急事態の起こった日時を示す日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報及び画像データとを含んでいればよい。
「緊急である旨を伝える情報」は、緊急情報の送信者が緊急事態にある旨の通報を所定の連絡先に対して実行するよう指示するものであれば、任意の信号を使用できる。例えば、特定のコードを「緊急である旨を伝える情報」として決めておき、そのコードを前記緊急情報と共に受信することにより、容易に実現できる。
「認証手段」は、緊急情報からID情報を抽出して調べることにより、緊急情報の送信元が当該緊急通報装置の利用を許可されたものであるか否かを判断できるものであればよい。この条件を満たすものであれば、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現してもよい。典型的にはソフトウェアを用いて実現可能である。例えば、特定のコードを「ID情報」として決めておき、そのコードが緊急情報中に含まれているか否かをソフトウェアで調べることにより、容易に実現できる。
「データベース管理手段」は、緊急情報から日時データと、その日時データに関連づけられた位置を特定するための情報及び画像データを抽出することができ、さらに、抽出された日時データ、位置を特定するための情報及び画像データをID情報に関連づけてデータベースに保存することができるものであればよい。この条件を満たすものであれば、任意のハードウェアあるいはソフトウェア、または両者の組み合わせを使用できる。典型的には、公知のコンピュータに公知のデータベース管理用ソフトウェアを組み合わせることにより容易に実現できる。
緊急通報装置の好ましい例では、前記連絡先を示す連絡先データが、前記ID情報に関連づけて前記データベースに保存されており、前記通報は前記データベースから前記連絡先データを読み出して実行される。この場合、前記緊急情報の総データ量が減少して、通信速度が向上する、通信エラーが減少するといった利点が得られる。
緊急通報装置のさらに他の好ましい例では、前記データベース手段が、前記緊急情報から抽出された日時データ、位置を特定するための情報及び画像データを前記ID情報に関連づけて前記データベースに保存してから所定期間経過すると、それらのデータを前記データベースから削除してデータ保管用ファイルに移す。この場合、それらデータの削除により前記データベースの総データ量が減少し、検索速度が改善されるという利点がある。他方、削除されたデータは、データ保管用ファイルに保管されるので、そのデータが将来必要になったときには、同ファイルを検索して利用することが可能である。
図2及び図3を参照しながら、本発明の無線通信機についての第1実施形態に係る詳細な構成を説明する。
本発明の無線通信機10は、図2に示すように、携帯電話機として構成されていてもよいが、携帯電話としての通話機能は必須ではない。携帯電話としての機能を有している場合は、周知の携帯電話機の形態及び機能を有している。
本発明の無線通信機は図1に示すように、基地局50を介して同様の構成を持つ他の無線通信機10’や固定電話機(図示省略)との間で通話通信が可能である。無線通信機10はまた、内蔵しているインターネット接続用の電子回路(図示省略)を用いて無線でインターネット60に接続し、所定の電子メールの送信も可能である。つまり、無線通信機10は、電話本来の通話回線を用いての通信機能に加えてインターネット接続機能と電子メール送信機能も有しているのである。前述したように会話機能が可能であっても良い。これらの機能とそれを実現する手段は、いずれも周知であるから、それらについての詳細な説明は省略する。
本体11の表面の略中央部には、内蔵デジタルカメラのレンズ21が本体11より露出して取り付けられている。撮影した被写体の画像は、内蔵されたメモリに保存される。
GPS作動ボタン16は、内蔵のGPS受信回路(図示省略)を作動・非作動状態に設定するためのもので、これを押すとGPS受信回路が作動状態になり、GPS衛星80から放射される電波(位置情報を含む)をアンテナ13で受信し、受信した位置情報に基づいて当該無線通信機10の現在位置を測位して内蔵されたメモリに保存される。GPS受信回路を非作動状態にするには、GPS作動ボタン16をもう一度押せばよい。
カメラ・スタンバイ・ボタン18は、内蔵デジタルカメラを作動・非作動状態に設定するためのものである。カメラ・スタンバイ・ボタン18を押すと、内蔵デジタルカメラが撮影可能となり、第1類スイッチである丸型ボタンが押圧されると被写体を撮影する。撮影された被写体の画像は、デジタルの画像データとして無線通信機10内部のメモリ(図示省略)に保存される。保存された画像データは、必要に応じてインターネット60を介して(あるいは介さないで)外部に伝送することができる。内蔵デジタルカメラを非作動状態にするには、カメラ・スタンバイ・ボタン18をもう一度押せばよい。
本体11の内部には、同図に示すように、時計・タイマー部31、デジタルカメラ部32、現在位置測定部34、位置を特定するための情報記憶部35、連絡先データ記憶部36、画像データ記憶部37、画像処理部38、通信部39、音声処理部40、制御部41、音声データ記憶部42、そして緊急通報処理部43、訂正通報処理部33が設けられている。制御部41は、これら本体11の内部回路の全体を制御する。位置を特定するための情報記憶部35、連絡先データ記憶部36、画像データ記憶部37、そして音声データ記憶部42は、通常、単一のハードウェア(メモリ)を領域毎に区切ることによって実現されるが、別個のハードウェア(メモリ)で実現してもよいことは言うまでもない。
デジタルカメラ部32は、カメラ・スタンバイ・ボタン18が押されて内蔵デジタルカメラが動作状態にある時に、丸型ボタン15が押されると、カメラレンズ21を介して被写体を撮影してそれに対応するデジタル画像データを生成し、画像処理部38に送る。画像処理部38は、送られてきた画像データに対してデータ圧縮等の所定のデータ処理を行ってから、画像データ記憶部37に記憶する。これらの動作はいずれも、制御部41による制御の下に行われる。
連絡先データ記憶部36に記憶されている連絡先データは、入力(登録)が完了する毎に緊急通報装置70に送信して通報データ保存用データベース107に保存しておくのが好ましい。また、その連絡先データの変更または消去を行った時にも、それを直ちに緊急通報装置70に送信してデータベース107の内容に反映させておくのが好ましい。こうすれば、緊急通報時に連絡先データを緊急通報装置70に送信する必要がなくなるため、送信データ量が減少し、その結果、送信速度や送信確実性が向上する利点が生じるからである。なお、予め連絡先データをデータベース107に保存しておかなくてもよい。この場合は、緊急通報時に連絡先データも緊急通報装置70に送信されるようにする必要がある。
この「緊急情報通報処理」とは、
以下の(1)〜(8)の処理をいう(図4を参照のこと)。
なお、(1)〜(8)の処理は、いずれも、制御部41の制御プログラムを調整する等により、公知技術を用いて容易に実現できるから、下記に記載した以上の詳細な説明は省略する。
(2)「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時(緊急時)」における現在位置に関する情報を現在位置情報収集部34で測定し、得られた位置を特定するための情報を位置情報記憶部35に記憶する。そして、その位置を特定するための情報を位置情報記憶部35から読み出す。
(3)「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時」における被写体の画像をデジタルカメラ部32で撮影し、得られた画像データを画像データ記憶部37に記憶する。そして、その画像データを画像データ記憶部37から読み出す。(デジタルカメラ部を有していない無線通信機では省略可能である。また緊急情報処理手段の稼働に連動して画像処理手段が作動するモードと作動しないモードを設定可能な無線通信機で作動しないモードに設定されている場合は省略される)
(4)「第1類スイッチによって緊急通報処理手段が作動状態となった時から所定時間」における音声をマイク17で集音し、音声処理部40でデータ処理して、得られた音声データを音声データ記憶部42に記憶する。そして、その音声データを音声データ記憶部42から読み出す。(マイク、音声処理部を有していない無線通信機では省略可能である。また緊急情報処理手段の稼働に連動して音声処理部が作動するモードと作動しないモードを設定可能な無線通信機で作動しないモードに設定されている場合は省略される)
(5)連絡先データを連絡先データ記憶部36から読み出す。(連絡先データを予め緊急通報装置70に送信して通報データ保存用データベース107に保存しておき、緊急時にはそのデータベース107に保存されている連絡先データを読み出して使用するように設定された場合は、この動作は省略可能である。)
(6)(1)〜(5)で得られた日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データそして連絡先データに、無線通信機10の所有者(使用者)の持つ「ID(Identification)情報」を結合して「緊急通報用ファイル」を生成する。この時、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データは、日時データに対して関連付けが行われる。がこれは、これら位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データが、日時データで示される日時におけるものであることを示すためである。なお、この処理の際に、公知の適当な方法でデータ圧縮をして、送信される総データ量を減少させるのが好ましい。その場合、このデータ圧縮動作も緊急通報処理部43が行うことになる。諸データーと日時データとの関連づけは、本発明の無線通信機で行わず、緊急通報装置70が緊急情報の送信を受けた後に行っても良い。送信日時を日時データとして使用する場合は日時データと他のデータとの関連付けは緊急通報装置で行われる。
(7)(6)で生成した「緊急通報用ファイル」に所定の「緊急である旨を伝える情報(緊急通報信号)」を付加し、通信部39に送る。
「緊急通報用ファイル」に付加される「緊急である旨を伝える情報」とは、緊急通報装置70に対して、使用者が緊急である旨を伝え、所定の緊急通報動作の実行を指示する情報である。具体的に言えば、警備会社に設けられた緊急通報装置70に指示して、予め登録されている連絡先1〜nに所定の「危険メッセージ」(例えば、○○さんが危険です。××さんが危険な状態にあります。)を、電話や電子メールやファクシミリなどの手段によって送るという緊急通報動作の実行を指示するものである。
「緊急通報用ファイル」に含められる「ID情報」は、無線通信機10の所有者(使用者)が持つ固有のID情報であって、緊急通報装置70を設置した警備会社から付与されたものである。「ID情報」の付与を受けることにより、同所有者(使用者)は緊急通報装置70を用いる緊急通報サービスを利用することが可能となる。この「ID情報」は無線通信機に付与されている固有のID情報であっても良い。
(8)(7)で送られてきた「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」を、通信部39によって外部に無線で送信する。送信された「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」は、一方では、基地局50とインターネット60を介して緊急通報装置70に到着する。他方では、基地局50と50A(すなわち携帯電話網)だけを介して(インターネット60を介さずに)緊急通報装置70に到着する。これは、「緊急通報用ファイル」と「緊急である旨を伝える情報」の到達確実性(安全性)を向上するためである。しかし、所望の到達確実性(安全性)が得られるのであれば、いずれか一方の経路を経て到着するようにしてもよいことは勿論である。また、三つ以上の経路を経て到着するようにしてもよい。
図8に示した緊急通報用ファイルの例では、左上から右下に向かって順に、「2004/9/15」「10:30」という日時データ、「東京M−G」という位置を特定するための情報(M−Gとは、予め指定された東京都の区域コードを示す)、「○○○○−△△△△△−□□□□□□」というID情報、顔写真からなる画像データ、波形で示された音声データ、連絡先データが、ファイルの先端(Start Of File,SOF)からファイルの終端(End Of File,EOF)の間に含まれている。
なお、位置を特定するための情報については、区域コードによる表示に限定されず、緯度と経度で表示してもよいし、住居表示で表示してもよい。位置を特定して示すか位置を特定する情報であれば良い。
上記(1)〜(4)の処理は、緊急時であることを考慮して、その時にデジタルカメラ部32や現在位置情報収集部34や音声処理部40が動作状態にあるか否かに拘わらず、常に実行される。このため、緊急時における位置、画像及び音声の各データが確実に得られる。
ステップS1では、第1類スイッチである丸型ボタン15が押されたが否かを判断する。結果が「Yes」であればステップS3に進む。結果が「No」であればステップS2に進み、音声処理部40によって所定の悲鳴(あるいは声)が認識されたか否かを判断する。ステップ2の判断の結果が「No」であれば、ステップS1の前に戻り、再度ステップS1の判断する。ステップS2の判断の結果が「Yes」であれば、ステップS3に進む。丸型ボタンや音声判断以外の第1類スイッチがある場合は各々のスイッチに対して同様なステップが行われる。このように、無線通信機10では、ステップS1とS2において「緊急通報処理」を開始がすべきか否かを第1類スイッチのすべてについて常時監視しているのである。このため、「緊急時」と判断されると直ちに且つ確実に「緊急通報処理」が開始される。
ステップS3では、時計・タイマー部31から送られてくる日時データを受け取る。第1類スイッチ15が押された時あるいは音声処理部40によって所定の悲鳴(あるいは声)が認識された時、すなわち「緊急時」の日付と時刻を示す日時データが時計部31から送られてくる。そこで、その日時データを受け取って一時的に保存する。
ステップS5では、「緊急時」における被写体の画像をデジタルカメラ部32で撮影し、得られた画像データを画像データ記憶部37に記憶する。そして、その画像データを画像データ記憶部37から読み出す。「緊急時」に犯人に向かってレンズ21を向ける余裕があれば、犯人の顔等を写した画像が得られるであろう。しかし、「緊急時」のレンズ21の向きによっては、犯人の画像ではなく、現場の景色等の画像になる可能性がある。「緊急時」にレンズ21の向きを制御する余裕が無い場合は仕方がないことである。しかし、そのような場合であっても、現場の景色が得られるだけでも犯罪捜査の参考になることが多く必ずしも無駄になるわけではない。
ステップS7では、連絡先データ記憶部36から連絡先データを読み出す。なお、「緊急時」に連絡先データを緊急通報装置70に送信しないように設定されている場合は、ステップS7の実行は省略される。すなわち、ステップS7がスキップされ、ステップS6からステップS8に飛ぶことになる。
ステップS9では、ステップS8で生成した「緊急通報用ファイル」に、所定の「緊急である旨を伝える情報(緊急信号)」を付加して、通信部39に送る。この時、送信容量を小さくするために「緊急通報用ファイル」をデータ圧縮するのが好ましい。
ステップS10では、通信部39に送られてきた「緊急通報用ファイル」を、「ID情報」と「緊急である旨を伝える情報」と共に緊急通報装置70に無線で送信する。
緊急通報装置70は、到着した「緊急通報用ファイル」から日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び連絡先データを抽出し、無線通信機100の使用者のID情報と関連づけて通報データ保存用データベース107に保存される。この点についての詳細は後述する。
ステップS10−2では経過情報が作成される。経過情報作成のプロセスは緊急情報作成のプロセスと同様であり、省略する。この経過情報には。ステップ10−2に入った時点の日時データ(送信時の日時データを使用しても良い。)、無線通信機及び/又は送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、ステップS10−2に入った時点の無線通信機の位置を特定するための情報(位置そのものの情報も含む)、画像データ、音声情報を含んでいる。この場合、画像データー、音声データは省略される場合がある。また日時データはこのステップで含ませず、後述するステップ10−4の送信時に追加されても良い。
ステップ10−1から10−3は第2類スイッチがONとされるか緊急通報装置70からのストップ指示を受けるまで繰り返される。
第2類スイッチがONとされるか無線通信機が緊急通報装置70からのストップ指示を受けると時計・タイマー部が行っていた経過時間の監視、サイレン音の発生、赤色REDの点滅が止る。
訂正情報には、ステップ10−5に入った時点の日時データ(送信日時データを使用しても良い。)、無線通信機及び/又は送信者を特定可能なID情報、既に送ってある緊急情報、経過情報に関する件が緊急状況でなくなった旨の情報を含んでいる。緊急状況でなくなった旨の情報は、緊急事態である旨の認識を訂正する情報であってもよい。日時データはこのステップで含ませず、後述するステップ10−4の送信時に追加されても良い。
図10は、本発明の第2実施形態に係る無線通信機10Aの外観図である。この無線通信機10Aは、折り畳み可能な携帯電話構造である点を除いて、上述した第1実施形態の無線通信機10と同じ構成である。したがって、その詳細な説明は省略する。
図10は本発明の第3実施形態に係る無線通信機10Bの外観図である。この無線通信機10Bは、腕時計の形態に構成されている点を除いて、上述した第1実施形態の無線通信機10と同じ構成である。したがって、その詳細な説明は省略する。
(本発明の無線通信機の変形例)
上述した本発明の第1〜第3の実施形態は本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
図5は、警備会社に設置された緊急通報装置70の内部構成と、それに関連する機器の構成を示す機能ブロック図である。
緊急通報装置70は、図5に示すように、警備会社内に設置されたローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network,LAN)(図示省略)内に設けられている。警備会社内のLAN(したがって緊急通報装置70)は、ファイアウォール101と、リモートアクセスサーバ(Remote Access Server,RAS)102と、ルータ103とを介して、インターネット60に常時接続されている。緊急通報装置70は、認証データベース105を備えると共に、そのデータベース105を用いて認証作業を行う認証サーバ104、通報データ保存用データベース107を備えると共に、そのデータベース107を管理するデータベースサーバ106、電子メールの送受信を制御するメールサーバ108、そしてこれらサーバ104、106、108の制御と、登録連絡先である外部の電話機やファックスやコンピュータへの発呼(呼び出し)を行うためのコンピュータ109を有している。
RAS102は、インターネット60から有線または無線の電話回線を利用して警備会社内のLANへのアクセスを実現する。図5では、無線通信機10と当該LAN(すなわちLAN内の各サーバ104、106、108とコンピュータ109)は、基地局50と基地局50AとRAS102を介して相互にアクセス可能とされている。RAS102を介しての当該LANへのアクセスは、警備会社の許可を受けた者(すなわち緊急通報装置70用を許可されたもの)だけが行える。なお、RAS102は、電話をかけてきた無線通信機10に対して自動的に電話をかける機能、すなわちコールバック機能を有している。
次に、緊急通報装置70に設けられた各サーバ104、106、108とコンピュータ109の機能について説明する。
データベースサーバ106は、犯罪捜査や事故調査や災害調査に利用できるデータを種類毎に分けてデータベース107に保存するために設けられている。すなわち、認証サーバ104によって緊急通報装置70へのアクセスが許可されると、データベースサーバ106によって、送られてきた「緊急情報」から日時データ、位置を特定するための情報、画像データ、音声データ及び登録先データが抽出され、先に抽出されたID情報と対応づけて、データベースサーバ106の通報データ保存用データベース107に保存される。その結果、日時データで示される日時(すなわち緊急事態が発生した日時)と、その時の無線通信機10の位置、その時に撮影された画像、その時に集音された音声が、ID情報と対応づけてデータベース107に格納される。このため、後日、犯罪捜査や事故調査、災害調査に利用できるデータが自動的に分類されて保存されることになる。
電話にて音声で伝える「危険メッセージ」は、電子メールで送信されるものと同一のものでよいが、音声で伝えることを考慮して異なるものとしてもよい。この場合、登録連絡先が電話を受けた時に、予め作成して記録媒体に記録した「危険メッセージ」を音声で流すようにするのが好ましいが、人が口頭で伝えるようにしてもよい。ファクシミリにて文書で伝える「危険メッセージ」は、電子メールで送信されるものと同一のものでよい。
ステップS11では、無線通信機10から送信されてきた「緊急情報」または「蓄積用ファイル」を受信し、その中からID情報を抽出する。
ここで、「蓄積用ファイル」とは、「緊急情報」と同様に、日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを含むファイルであるが、緊急時以外に送信されてきたファイルであり、緊急である旨を伝える情報が付加されていないものである。「蓄積用ファイル」は、無線通信機10の所有者が、緊急時ではないがストーカー犯罪の前兆や何らかの危険を感じたような場合に、画像データ、位置を特定するための情報または音声データを生成して緊急通報装置70に送信し、日時データと共にデータベース107に蓄積しておくために使用するものである。データベース107に蓄積(保存)されたこれらのデータは、後に犯罪が起こった際に証拠として使用しうるからである。
ステップS14では、所定の「危険メッセージ」を電話、ファクシミリ、電子メール等によって登録連絡先1〜nにそれぞれ送信する。
ステップS15では、送られてきた「緊急通報用ファイル」から日時、位置、画像、音声、登録連絡先の各データを抽出する。
ステップS17では、緊急である旨を伝える情報を送ってきた無線通信機10に、RAS102を使ってコールバックする。これにより、無線通信機10の使用者が電話に出ることができる状況にあれば、その場で状況を確認できる。電話に出ることができない場合は、そのような状況であることを推測できる。コールバック完了後、動作を終了する。
次に、上述の構成及び機能を持つ本発明の第1実施形態に係る緊急通報システムの使用状態について説明する。
無線通信機10の使用者が何らかの危険な状態に陥ったと判断した場合、使用者は第1類スイッチ15を単に押すだけばよい。それだけで、当該使用者が危険状態にある旨を、登録連絡先である警察や警備会社、さらには家族・友人等の関係者・関係機関に迅速かつ確実に通報することができる。ここでは、一例として、ストーカーによる犯罪を例にとって説明する。
緊急緊急通報装置70の認証サーバ104によって契約ユーザであるか否かの認証を行う際に、ウィルスチェックを行ってもよい。
11 本体
12 スクリーン
13 アンテナ
14 操作ボタン
15 第1類スイッチ(丸型ボタン)
16 GPS作動ボタン
17 マイク
18 カメラ・スタンバイ・ボタン
19 シャッタ
20 第2類スイッチ(十字型ボタン)
21 カメラレンズ
22 スピーカ
23 表示手段(赤色LED)
31 タイマー・時計部
32 デジタルカメラ部
33 表示部
34 現在位置情報収集部
35 位置を特定するための情報記憶部
36 連絡先データ記憶部
37 画像データ記憶部
38 画像処理部
39 通信部
40 音声処理部
41 制御部
42 音声データ記憶部
43 緊急通報処理部
44 訂正通報処理部
50、50A、50B 基地局
60 インターネット
70 緊急通報装置
80 GPS衛星
101 ファイアウォール
102 リモートアクセスサーバ(RAS)
103 ルータ
104 認証サーバ
105 認証データベース
106 データベースサーバ
107 通報データ保存用データベース
108 メールサーバ
109 コンピュータ
110 データ保管用ファイル
200 公衆電話回線
201 無線通信機
202 固定電話機
203 ファクシミリ
204 コンピュータ
C 犯人像
M 地図
P ポインタ
Claims (7)
- 第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときに、その旨を表示する表示手段
前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、複数の経路で前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、複数の経路で、前記訂正情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報先を含む、予め設定されている送信元からの通話を受信し、音声を再生する音声再生手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で集音装置が採録した情報より音声データを作成する音声処理手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で撮像装置が撮影した画像より画像データを作成する画像処理手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した小型軽量無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データ、前記音声処理手段が作成した前記音声データ及び前記画像処理手段が作成した前記画像データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる。
ことを特徴とする小型軽量無線通信機 - 第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、緊急情報の送信を通信手段に指示し、第2類のスイッチで非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、予め設定されている緊急通報先へ、緊急情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ訂正情報を送信する通信手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データ、前記測位手段が作成した測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる
ことを特徴とする無線携帯通信機 - 第1類スイッチ手段の何れかによって稼動状態となり、緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類のスイッチまたは予め設定されている通信先からの無線通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
前記緊急通報処理手段の指示で、予め設定されている緊急通報先へ、緊急情報、経過情報を送信する通信手段
経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでことを
特徴とする無線携帯通信機 - 第1類スイッチ手段によって稼動状態となり、緊急情報の送信を通信手段に指示し、第2類のスイッチで非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記緊急通報処理手段が稼動状態の時に周囲の注意を喚起するか、緊急事態の原因となっている者に警告を発生する警告手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、予め設定されている緊急通報先へ前記緊急情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した小型軽量無線携帯通信機であって
前記緊急情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる。
ことを特徴とする無線通信機 - 外部よりの信号で距離測定手段が稼動状態となり、予め設定されている移動距離を越えると、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
前期距離測定手段が稼動状態となった時に、前記測位手段が作成した前記当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータと、予め設定されている特定時間経過後に、前期測位手段が作成した前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータから移動距離を算出し、予め設定されている移動距離を越えたかどうかを判断する前記距離測定手段、
身体との装着を可能とする装着手段、
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかったまたはなくなった旨を伝達する情報を含んでいる
ことを特徴とする無線通信機 - 第1の情報の受信によりタイマーがスタートし、予め設定された時間内に第2の情報を受信しない場合に稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する表示手段
前記第2類スイッチ手段によって稼動状態となり、前記緊急通報先へ訂正情報の送信を前記通信手段に指示する訂正通報処理手段と
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信するとともに、前記訂正通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記訂正情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段または前記訂正通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
身体との装着を可能とする装着手段
を具備した無線携帯通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した前記日時データ、前記測位手段が作成した前記測位データを含んでおり
前記訂正情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、既に送信済みの前記緊急情報が緊急事態でなかった旨を伝達する情報を含んでいる
ことを特徴とする無線通信機 - センサーが感知した異常情報に基づいて第1類スイッチ手段の何れかが稼動状態となり、予め設定されている緊急通報先へ緊急情報、経過情報の送信を通信手段に指示し、第2類スイッチまたは前記緊急通信先からの通信を受けて非稼動状態となる緊急通報処理手段と、
前記緊急通報処理手段が稼動中であるときにその旨を表示する警告手段
前記緊急通報処理手段の指示で、前記緊急通報先へ、前記緊急情報、前記経過情報を送信する通信手段
前記経過情報の送付タイミングをコントロールするタイマー手段
前記緊急通報処理手段の指示で日時データを作成する日時データ作成手段
前記緊急通報処理手段の指示で指示を受けた時の前期当該携帯無線通信機の位置を特定するためのデータを作成する測位手段
を具備した無線通信機であって
前記緊急情報が当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、前記緊急通報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでおり
前記経過情報が前記当該無線通信機または送信者を特定可能なID情報、経過情報である旨を伝える情報、前記日時データ作成手段が作成した日時データを含んでいることを
特徴とする無線通信機
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