JP2008140251A - 住宅カルテを利用した住宅改修支援システム - Google Patents

住宅カルテを利用した住宅改修支援システム Download PDF

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優子 春日
Nobuaki Shito
信明 市東
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Abstract

【課題】改修業者との間で情報の授受を有料で行うことで住宅カルテの情報の信頼度を高めることができる改修支援システムを提供する。
【解決手段】顧客の住宅の情報を記録した住宅カルテを含む記憶部と、この住宅カルテに対する情報の入出力を管理する処理部とを具備し、顧客の要求によって住宅カルテに基づいて作成された改修案を顧客の端末コンピュータへ送信する住宅改修支援システムにおいて、上記処理部6は、顧客から指定された業者が双方向電気通信回線を経由して当該顧客の住宅カルテ20にアクセスすることを許可し、かつその業者が要求した情報を上記電気通信回線を通じて提供するとともに、業者が実施した改修の履歴情報を受け取って住宅カルテ20に蓄積し、処理部6は、決済手段18を用いて、業者への情報提供に対して対価を受領し、また業者から情報を受けたときには、対価を支払うようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、住宅カルテを利用した住宅改修支援システム、特に集合住宅の各住戸に係る住宅カルテを利用した住宅改修支援システムに関する。
尚、本明細書において、「改修」とは、住宅の悪くなった部分を直したり、家族構成や生活スタイルの変化により不便になったところを改善する(リフォーム)ことをいい、補修や増改築を含むものとする。
本発明に近似した機能を有する種のシステムとして、国土交通省補助事業として2006年4月にスタートした「マンションみらいネット」がある。このシステムは、ネットに加入した複数のマンションの管理データを、マンション管理センターのコンピュータで保管し、大規模修繕工事に関して履歴を登録し、更にマンション管理組合の手持ち図面を電子化してCDで記録するというものである(非特許文献1)。
複数の棟に対して、棟毎に建物の点検・補修の履歴情報や点検・補修情報を記録した住宅カルテを作成し、その情報をインターネットなどを経由して顧客のコンピュータに提供するようにしたシステムも知られている(特許文献1)。
更に、貸しマンションなどの設備の物理的な劣化状況を診断し、修繕に役立てようとする技術もある(特許文献2)。
特開2002−24323号 特開2002−175361号 1165215671838_0.htm (平成18年7月26日検索) 「マンションみらいネットの機能」財団法人マンション管理センター
非特許文献1のシステムは、基本的にマンションの共有部分を対象に管理するシステムであって、専用部分である各住戸は対象外である。
しかし、建物の経年変化を管理し、適宜改修を加えて不動産の資産価値を高めかつ快適な住環境を実現したいという要望は、何もマンションの共有部分にだけあるのではない。むしろマンションの管理組合の管理から外れた専用部分や建売の住宅の方こそ、住民にとっては何か問題が起きたときに適切な対処をすることが難しく、改善が要望されているのである。
しかし現状では、そうした要望に十分に答えることのできる事業者が存在しないのが実情である。例えばマンションの建築主及び施工者は、住宅を建てて顧客に引き渡すまでは、住宅の構造品質・工事に関して十分な情報を持っているが、引き渡し後に顧客が行った改修工事情報については知り得ない。改修工事実施者は、工事内容・施工品質及び改修後の状態を知っているのであるが、そうした情報は、一元管理されておらず、活用されていない。
これに対して、特許文献1は、過去の改修履歴を一括して管理するシステムを提案しているが、改修業者にとっては、このシステムに積極的に参加するインセンティブは少ない。たしかに改修業者は顧客から頼まれれば、サービスの一環として改修情報を出すであろうが、それは業者の立場では余分な仕事が増えるだけであり、詳細で的確な情報を提供しようという動機付けが存在しない。しかも顧客は、将来の改修にどのような情報が役に立つのかを知らない。従って単にこのシステムを実施してもその情報の質が玉石混合であり、次に改修等を行う際にトラブルを生ずる可能性がある。
この特許文献1のシステムに限らないが、改修の業者が現場の状況を顧客から聞いた情報だけで判断するとすれば、例えば、口頭による正確性の乏しい情報で小規模の補修で予定していたところ、実際に現場に行ってみると建物の傷み方が予想以上に著しく、結局、必要な材料を揃えて出直さざるを得ないといった不都合を生じる可能性が高い。これを避けるためには、現場の下見をする必要があるが、そのために人員を割くとすれば人件費がかかり、改修のコスト、即ち最終的な顧客への請求額が高くなることになる。更に、住宅内を下見が出来ても天井裏、床下、壁の内については十分に確認できないのが現状である。従って図面、写真などの施工時の情報の提供が重要である。
そこで本発明は、施工時から建物の解体時までの住宅の情報を一括して管理し、改修業者との間で情報の授受を有料で行うことで、カルテの情報の信頼度を高めることができる、住宅カルテを用いた住宅改修支援システムを提供することと、顧客の快適な居住をサポートする情報開示サービスを提供することを目的とする。
第1の手段は、
顧客が所有する住宅毎に、少なくともその住宅の情報を含む住宅カルテを記録した記憶部と、
この住宅カルテに対する情報の入出力を管理する処理部とを具備し、
更に、顧客の要求によって、住宅カルテに基づいて作成された改修案を顧客の端末コンピュータへ送信するように構成された住宅カルテを利用した住宅改修支援システムにおいて、
上記住宅カルテ20は、施工時から住宅解体時までの一連の情報を一括して記憶しており、
上記処理部6は、顧客から依頼された業者が双方向電気通信回線を経由して当該顧客の住宅カルテ20にアクセスすることを許可し、かつ
その業者が要求した情報を上記電気通信回線を通じて提供するとともに、業者が実施した改修の履歴を含む情報を受け取って住宅カルテ20に蓄積できるように設け、
また処理部6は、業者との間での情報の売買を行うための決済手段18を有し、この決済手段を用いて、業者への情報の提供に対しては対価を受領し、また業者から情報を受けたときには、対価を支払うように構成している。
本手段では、住宅カルテに施工情報及び改修情報を蓄積するシステムにおいて、情報の提供を有料とすることで情報の有効性と的確性を担保しようとしている。特に、改修業者に提供する情報の対価を要求するだけでなく、改修業者が供出する改修情報に対して対価を支払うことで、改修業者にとって好適なものとなっている。尚、本明細書において「情報」と言うときには、特に断らない限り住宅に関する情報を意味するものとする。
「対価」というのは、それによって収益を得るのが目的ではなく、的確な情報を作成した者に対して支払われる手間賃としての性質とするものであることが望ましい。従って業者が得た改修前の情報に対して改修後の情報を供出した場合、その前後の情報のレベルが同程度であれば、即ち、設計図の情報に対して設計図相当の情報を返せば、その図面を作成して手数料が改修業者の手元に残るように、当該業者が支払う対価よりも受け取る対価を高く料金設定すると良い。また改修業者がこのシステムに参加し易くするために、施工情報の価格を改修情報のそれよりも低く設定しても良い。
「住宅カルテ」とは、本発明においては、住宅の悪くなった部分を直したときの改修情報だけでなく、施工段階での情報を含めた住宅の全ての履歴を記したものである。住宅カルテは、各種情報がデータベース化されて、パソコンの画面上で必要な情報を随時呼び出せるように構成させておくことが望ましい。図面形式の情報は、古いものから新しいものへ順次ホルダーを作成して世代保存しておくとよい。図面は改修業者が提出した手書き図面をイメージ化して取り込んでもよいが、CADで作成したものの方が望ましい。ある時点での住宅の図面情報は、幾つかのグループに分割してCADのレイヤー機能を用いて階層的に整理し、かつ重ね合わせて見ることができるようにすることが望ましい。一般的には、こうした住宅の情報は、居住空間の平面図と、床下配管施工図と、天井裏施工図として分類・整理されるが、別にこれに限るわけではない。これらの図面は同一のCADを用いて同じ寸法で作成することが望ましい。マンションの施工者と改修業者とが同一種類のCADを用いて図面を作成するように、システムで指定されたCADの図面の評価を高く設定すると良い。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記処理部6は、情報の種類及びその種類の組み合わせにより情報の価値を評価して情報の対価を算定するための評価表22を有し、
この評価表を電気通信回線を通じて業者に公開している。
本手段は、施工に必要な情報の有用性を評価するための評価表を用いて、有用な情報を積極的に収集するようにしている。この表は、図面類に関しては、次の表1の如くであり、この例ではシステムでの利用価値の高い順に高いポイント(評価)を付けている。ここでは、対象物の寸法が判る設計図面が写真やスケッチ類に比べて評価が高く、また設計図面でも、加工の容易なCADデータが紙でのデータ(又はイメージ情報)に比べて評価が高い。簡単のため同表では、有用度の高い情報から順に数字(ポイント)を入れているが、例えばそれらの状態となったときに記載する対価の金額に換算して使用しても良い。更に詳細な評価表に関しては後に述べる。
Figure 2008140251
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ
上記処理部6は、顧客の要望又は住宅の劣化状態から適切な診断を行う住宅診断ツールを有し、
この診断ツールを用いて顧客又は本システムの係員が診断を行い、上記双方向電気通信回線を用いて診断結果を顧客の端末コンピュータに送信するとともに、
診断の結果に応じて改修業者を斡旋するように構成している。
上述の住宅診断ツールとしては、既述特許文献2に示すように、対象設備の物理的な劣化に関する情報、市場のニーズに伴う時代的劣化の情報、及び改善コストに関する情報をそれぞれデータベース化して、適切な改善時期や費用の概算を提案できる診断ツールが存在しており、このようなツールを利用すればよい。尚、改修業者を斡旋するのは、無関係の業者が上記の診断結果を無視して改修計画を立てることがあると、システムの信頼性を損ない、質の高いサービスを提供できないからである。この診断結果も住宅カルテに記録し、有料又は無料で業者が閲覧できるようにすると良い。
第4の手段は、第3の手段を有し、かつ
上記処理部6は、顧客から情報を受け取って住宅カルテ20に蓄積するとともに、
上記決済手段18は、各顧客毎に、顧客からの情報の提供に対して対価に相当するポイントを蓄積するとともに、
その顧客が斡旋された改修業者に改修を依頼したときに、その改修費から上記ポイントの相当額を差し引くようにしている。
本手段では、改修業者のみではなく、顧客からの情報をポイント制として顧客に還元するようにしている。例えば改修工事(以下「改修」という)の前に住宅の傷んだ箇所を写真に撮って端末コンピュータから電気通信回線を介して送ってもらうことができる。この場合には、顧客に対しても前述の評価表を提示し、改修箇所の写真撮影をする場合であれば、良い撮影例と悪い撮影例とをコンピュータ画面に参考例として載せるようにすると、情報の信頼性が向上する。尚、本手段における対価も、顧客が利益を得ることを目的とするのではなく、改修業者がするべき確認作業を顧客が代行したことの報酬として、対価に相当するポイントを与え、料金から値引きするということが趣旨である。
第1の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○住宅カルテ20は、施工時からの住宅の情報が蓄積されているから、改修に必要な情報が本システムを通じて全て得られるので、使い勝手が良い。
○改修業者を通じて有料で情報を収集するから、的確で質の高い情報が集まり、現地の下見を省略又は短縮できるので、改修コストを廉価とすることができる。
第2の手段に係る発明によれば、一定の評価表に基づいて情報を評価して対価を決定するから、客観的な評価ができ、また評価表を公開するとともに有用な情報に高い対価を支払うので、利用価値の高い情報が集まる。
第3の手段に係る発明によれば、次の効果を奏する。
○建築会社が施工時の情報を提供し、本システムの下で住宅を診断し、その検診結果が反映されるように改修業者を斡旋して改修披瀝を回収するから、施工主とシステム事業者と改修業者との緊密な連係により、的確で均一なサービスを提供できる。
○最初から本システムに慣れた業者を斡旋することでシステムの円滑な運用が図れる。
○改修業者に対しては、顧客を斡旋することで、改修披瀝の情報を回収することに対するインセンティブが得られ、住宅情報の一元化がよりスムーズとなる。
第4の手段に係る発明によれば、顧客からも情報を集めるので、システムにおける情報集積量が高まり、かつ情報の対価としてのポイントの相当額を、改修業者の改修費から差し引くので、高品質のサービスを更に廉価に提供できる。
図1から図5は、本発明に係る改修支援システムを示している。図1は、本システムと外部との関係を示す説明図であり、図2は、本システムの構成図である。
本システムは、サーバー装置2と記憶部4である記憶装置とからなる。
サーバー装置2は、図2に示す如く処理部6とID認証手段8と受信手段10と送信手段12とで構成している。
上記処理部6は、HP管理手段14と、住宅診断ツール16と、決済手段18とを有している。
上記HP管理手段は、インターネット上のホームページを管理し、利用者(顧客・改修業者など)からの要請により、必要な情報をダウンロードし、また利用者からアップロードされた情報を処理する機能を有する。提供する情報としては、顧客が所有する住戸の情報、及び改修業者の斡旋情報などが含まれる。
上記住宅診断ツール16は、診断対象であるマンション住戸に関して、既存の診断アルゴリズムに診断を行うためのプログラムである。診断の基礎としては、顧客のライフスタイル、ライフステージ(例えば子育て中か子供が独立しているかなど)、現在の間取りや仕様、保全時期情報、市場トレンド、ライフサイクルコスト(住宅の建設から解体までの間にかかるコスト)などがある。このツールは、顧客から送られてきた情報に基づいて、窓口担当者(本システムの係員)が操作してもよいが、技術的には、パソコン画面を通じて顧客が直接操作できるようにすることも可能である。そしてこの診断結果は、HP管理手段を介して顧客のライフステージや住戸の保全・劣化対応サイクルにあわせ、改修提案として顧客に提供する。
上記決済手段18は、斡旋した改修業者から情報の請求があったときには、請求すべき対価を、また情報の提供があったときには支払うべき対価をそれぞれ計算して、その差額を計算し、斡旋を受けた改修業者との間で決済する。尚、情報の売買で発生したコストは、システムの受益者である顧客に請求され、本システムを経由して送付される請求書につけられる。また、顧客から情報を購入したときには、その対価をポイントとして積み立てられ、請求書を発行する際に清算される。
尚、情報の評価は、既述表1及び表2などに示す評価表を用いて行われる。こうした評価は、送られてきた情報をみて、システムの係官が評価しても良いのである。しかしながら、例えば本システムの情報送信画面において、例えば表1のCAD設計図面、イメージ(紙)設計図面、写真、スケッチなどを選択するチェックボックスなどを設け、業者の自主選択による送信明細情報をデータとともに送信させ、その送信明細をシステム側のコンピュータが自動的に読み取るようにしても良い。
更に、処理部6は、診断ツールでの改修提案に興味を持った顧客に対して、その請求により改修業者の斡旋情報を送信する。この際に、顧客はこれまで実績のある優良会社や、新築時に工事に携わった業者或いは担当者を紹介してもらうことができる。
記憶部4は、診断用データ、改修業者データ、住宅カルテ20、評価表22に関してデータベース化して記憶している。診断用データ、改修業者データに関しては既に述べたので説明を省略する。
評価表に関しては、例えば次の表2のように構成することができる。同表中、「建築」とは建物工事に関する情報を、また「設備」とは設備工事に関する情報をいう。「建築・設備」とは、建物工事と設備工事の両方に関する情報をいう。また「その他」の情報には、入居前の住宅購入時や内覧会に関する情報や、入居後のアフターサービスに関する情報がある。表中での「ポイント」とは、標準ポイントを示しており、情報が粗である場合にはその程度に応じて売買時に標準ポイントより減ずることができる。改修業者は、改修時にポイントを払って情報を入手しても、改修工事完了時に密な情報を提供すれば、今度は多くのポイントを与えられる。
さらに、表2における番号1の平面図(不動産売買における契約図)と番号5の梁貫通および外壁スリーブ貫通位置図は、ポイントを合計すると20ポイントであるが、その組合せが有効であるため両方の情報がある場合には25ポイントとするように、情報や資料の有効な組合せ追加ポイントを標準ポイントに加算するようにしてもよい。
尚、建物全体に関する情報、例えば建築確認申請資料、消防関連の申請資料、建物竣工時期に関する情報などに関しては売買対象外とする。同表中、番号13〜16は文字情報、番号17は画像情報である。番号1〜12の図面情報は、改修支援システムが改修業者から最新情報の提供をうける際に、図面として具備すべき情報が欠落している場合には(例えば寸法や高さ情報の欠落など)、その程度に応じて標準ポイントより減ずることができる。同表中、項目1〜12は、紙または画像データ<二次元CADデータ<三次元CADデータとポイントが高くなるように設定することができる。
Figure 2008140251
また、この表2は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
上記住宅カルテ20は、図2に示す如く、少なくとも建物の専用部分の情報を収納した各住宅用のホルダーを含み、更に共用部分の情報を収納した共用部用ホルダーを含んでいる。住宅用ホルダーを開くと、図3に示すような情報一覧のページがコンピュータ画面上に表われ、施工図、制作図、仕様リスト、変更履歴等などの住宅情報にアクセスすることができる。また住宅カルテへのアクセスは、ID、パスワードにより管理され、これらの情報はID認証手段8により特定の顧客だけが見ることができるようにすることができる。
住宅カルテ20の各図面は、図4に示すように、住宅の構造を用途別にレイヤーとして複数の図面に描いている。同図(A)〜(F)の各図形はCADのレイヤーに相当するもので、使用目的に合わせてコンピュータ画面上で重ね合わせて見ることができるようにすると良い。図4(A)は、住宅の間取りを表す平面図である。同図は詳細平面図とすることが望ましいが、ここでは細かい内容を省略して、居間兼食堂(LD),書斎(DEN),主寝室(MBR),キッチン(K)など主要な部屋の配置を表している。図4(B)〜(E)は、床下配管施工図に相当するものである。通常は一図にまとめるが、ここでは(B)の給水路、(C)の給湯路、(D)の排水路、(E)のガス供給路をそれぞれ別々のレイヤーに分けて管理している。図4(F)〜(I)は、天井裏施工図に相当するものである。(F)は、LD・DEN・MBRの24時間換気システム、(G)はトイレ(WC)、ユニットバス(UB)、洗面室の換気システム、(H)はキッチン(K)の供排気システム、(I)はウォークインクローゼット(WIC)の換気システムを示している。後の実施例で後述するが、各図には間取りの寸法や各設備の位置や大きさが詳細に記載されている。図4に示した図面情報を、各住宅用ホルダーの中に、施工時・各改修時ごとに更にホルダーに収納して管理する。
上記構成において、改修業者(リフォーム会社)は、現状把握や提案作成ために、住戸詳細平面図などの図面が必要な場合一元化された情報データベースである記憶部4から、必要資料をネットワーク上のサイトを介してダウンロードを請求できる。データのダウンロードには前述の如く手数料が取られる(図1参照)。しかしながら、このサイトでのダウンロード請求以外の方法では、図面データを入手することができないため、紙媒体の図面を元に設計図を復元するか、インテリアデザイナー等による実測により現状図を作成するしかない。こちらの方が手数料よりもコスト・時間がかかることになる。これにより、現場の下見などが不必要となり、作業が効率的となる。また、改修が終わったときには、逆に改修業者が改修履歴をアップロードしたときには、料金を支払う。同様に建築主及び顧客との間で情報の授受を行うときには、同時に対価の請求乃至支払いを行う。
尚、住宅の引き渡しの際に、本システムの管理部門(顧客窓口主体)で一元管理している情報には、後述する施工中の顧客マイページ内で公開していた情報から受け渡された情報(平面図、仕様情報、各種検査合否情報等)と、内覧会シート、専有部LCC(ライフサイクルコスト)、メーカーリスト、メンテナンス対応リスト等が含まれる。主に施工会社だけが紙媒体で独自に保有していた情報が主体である。
次に本発明を利用して改修を行うと、どのようなメリットがあるかを具体例を挙げて説明する。
図5は、本システムを天井の補修に適用する例を示している。同図に示すアパートの台所の天井クロスCにひび割れが生じたとして、改修業者に改修の依頼があったものとする。改修業者は、本システムを利用して、そのアパートの築年数や天井の構造を調べると良い。下地板の素材としては、ボードが使われていることが一般的であるが、ときにはベニヤ板などが使われていることもあり、ベニヤ板を水気の多い場所に使うと湿気を含んで柔らかくなってしまうことがある。ダウンロードした住宅情報から、ベニヤ板が使用されており、かつ築年数から下地板の替えどきであると判断したときには、依頼者にその旨を伝えて、天井クロスだけでなく下地板も交換する。本システムを使わないで、交換用の天井クロスだけをもって現地に足を運ぶと結局出直しとなるが、本システムを用いるときにはそうした無駄を省くことができる。
(1)実施例1−間取り変更・浴室位置の変更改修する例
本実施例では、住宅を全面改修する場合を例にとりながら、どの程度の情報を図面に記載することが望ましいのかを具体的に説明する。
図6〜図12には、住宅を全面改修したときに住宅カルテに記録される図面情報が記載されている。図6から図9は、改修前の平面詳細図・同要部拡大図・床下配管施工図・天井裏施工図であり、図10から図12は、改修後の平面詳細図・同要部拡大図・床下配管施工図・天井裏施工図である。各図面には、間取りの寸法、設備のサイズ・種類・位置などの情報が書き込まれている。各図面に表われる数値は、別段に断らない限り距離・長さ・厚さを表すものとする。なお、作図の都合上、各図面間で重複する数値は適宜省略している。
平面詳細図は、図6に示す如く、住宅内の壁の位置、寸法、各空間の用途を表し、壁の種類(例えば寝室用の遮音性の高い壁)や厚さを表している。点線で囲った各部屋の天井の中心部は周辺部よりも高くなっており、天井裏の施工の必要より、これら各部の床からの高さを書き込んでいる。また、上部ピクチャーレール、上部カーテンボックス、上部レジフードなどの天井付近、上部のしつらえを書き込んでいる。床下配管施工図では、図8の如く、給湯機とともに、記号Gで示すガス供給管、白の三角形で示す給水管、及び黒の三角形で表す給湯管と、排水管とをそれぞれ描いている。管の太さや壁からの距離などの情報を書き込んでいる。天井裏施工図では、図9の如く換気又は給排気用のダクトの経路及びスプリンクラーの位置が描かれている。同図中の円は一つのスプリンクラーで消火可能な範囲である。またバルコニー側の外壁には、ダクト貫通用のスリーブ設置位置が描かれている。
改修の目的は、LDとDENとを一緒にして広いLDとするとともに、MBRとを図面上下方向に長くするとともに、廊下を短くし、更に廊下へのトイレの通行口を確保するためにトイレ・浴室と更衣室との位置を入れ替えることである。そこで、DEN用の換気ダクトを省略するとともに、浴室・トイレの周辺の換気ダクトの構成を変更した。
(2)実施例2−本システムで運営するインターネットサイトのマイページを設置する例
本発明の好適な例として、本システムを運営するネットワークサイトにおいて、顧客専用の「マイページ」を設けることができる。ここで、「マイページ」とは、本システムに加入する顧客のID、メールアドレス、氏名、住所を登録しておくことで、自分専用の各種サービスを受けることができるページを言う。マイページを設けるためには、サーバー装置においてマイページ用ホルダーを設置すれば良い。
(a)このマイページ制度は、施工中のマンションについて契約をしたときから設けることができる。これにより、顧客が専有部分のカスタマイズ仕様内容や設計変更契約内容をマイページフォルダ内で確認でき、工事の進捗状況も確認できる。
(b)更にマイページには、顧客のニーズを聞くためのアンケートページや、新築工事時に担当した会社紹介、リフォーム実施例と優良リフォーム会社の紹介、住みこなしユーザーのライフスタイルの紹介ページ等が用意されている。
(c)更にまた顧客自身がお気に入りのテイストのインテリア写真等をマイページフォルダ内にアップロードして、改修提案に関わる関係者間で情報を共有化することも図れる。
(d)また施工後において、改修提案が顧客に対して行われ、見積り資料が用意されるが、この内容についても顧客の要望があればマイページフォルダ内にアップロードすることができる。顧客は、複数の提案・見積りについてマイページフォルダ内に一元化し、比較検討することができる。
(e)相談窓口会社が一元管理している情報以外にも、顧客及び関係者等アクセスを許可された人しかアクセスできないマイページフォルダ内に個人のオリジナルの情報を蓄積できる。お気に入りのインテリア写真や現在所有している家具等、の情報を入れることにより相談や提案時には関係者間での情報の共有が図れ、より良い提案や合意形成がしやすくなる。
本発明に係る改修支援システムの使用例を示す概念図である。 図1のシステムの構成図である。 図1のシステムの住宅カルテの説明図である。 図1のシステムの住宅カルテの説明図である。 図1のシステムを適用する住宅の説明図である。 図1のシステムの実施例中の改修前の平面詳細図である。 図6の要部拡大図である。 同実施例中の改修前の床下配管施工図である。 同実施例中の改修前の天井裏施工図である。 同実施例中の改修後の平面詳細図である。 同実施例中の改修後の床下配管施工図である。 同実施例中の改修後の天井裏施工図である。
符号の説明
2…サーバー装置 4…記憶部 6…処理部 8…ID認証手段
10…受信手段 12…送信手段 14…HP管理手段 16…住宅診断ツール
18…決済手段
20…住宅カルテ 22…評価表

Claims (4)

  1. 顧客が所有する住宅毎に、少なくともその住宅の情報を含む住宅カルテを記録した記憶部と、
    この住宅カルテに対する情報の入出力を管理する処理部とを具備し、
    更に、顧客の要求によって、住宅カルテに基づいて作成された改修案を顧客の端末コンピュータへ送信するように構成された住宅カルテを利用した住宅改修支援システムにおいて、
    上記住宅カルテ20は、施工時から住宅解体時までの一連の情報を一括して記憶しており、
    上記処理部6は、顧客から依頼された業者が双方向電気通信回線を経由して当該顧客の住宅カルテ20にアクセスすることを許可し、かつ
    その業者が要求した情報を上記電気通信回線を通じて提供するとともに、業者が実施した改修の履歴を含む情報を受け取って住宅カルテ20に蓄積できるように設け、
    また処理部6は、業者との間での情報の売買を行うための決済手段18を有し、この決済手段を用いて、業者への情報の提供に対しては対価を受領し、また業者から情報を受けたときには、対価を支払うように構成した
    ことを特徴とする、住宅カルテを利用した住宅改修支援システム。
  2. 上記処理部6は、情報の種類及びその種類の組み合わせにより情報の価値を評価して情報の対価を算定するための評価表22を有し、
    この評価表を電気通信回線を通じて業者に公開したことを特徴とする、請求項1記載の住宅カルテを利用した住宅改修支援システム。
  3. 上記処理部6は、顧客の要望又は住宅の劣化状態から適切な診断を行う住宅診断ツールを有し、
    この診断ツールを用いて顧客又は本システムの係員が診断を行い、上記双方向電気通信回線を用いて診断結果を顧客の端末コンピュータに送信するとともに、
    診断の結果に応じて改修業者を斡旋するように構成していることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の住宅カルテを利用した住宅改修支援システム。
  4. 上記処理部6は、顧客から情報を受け取って住宅カルテ20に蓄積するとともに、
    上記決済手段18は、各顧客毎に、顧客からの情報の提供に対して対価に相当するポイントを蓄積するとともに、
    その顧客が斡旋された改修業者に改修を依頼したときに、その改修費から上記ポイントの相当額を差し引くようにしたことを特徴とする、請求項3記載の住宅カルテを利用した住宅改修支援システム。
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JP2002032429A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Tokyo Gas Co Ltd 情報入手方法及びシステム
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