JP2008139513A - 合焦状態出力装置及び光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダミーフォーカスによる誤動作を防止する。
【解決手段】受光回路123は、サンプル111で反射されて対物レンズ110を通過して到来する光を検出して光の強度に応じた大きさの信号を出力する。制御部103は、受光回路123からの信号の出力と、対物レンズ110の焦点に対するサンプル111の合焦状態を示しておりサンプル111が合焦する前後で符号が反転する合焦状態信号の出力と、対物レンズ110の焦点にサンプル111を合焦させる合焦動作の実行を許可するか否かについての、受光回路123から出力される信号の大きさと所定の閾値との大小比較の結果に基づいた判定と、当該判定結果を示している合焦動作許可信号の出力と、を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、顕微鏡の技術に関し、特に、IC(半導体集積回路)、LCD(液晶ディスプレイ)、医療、生物等の自動検査装置などの光学機器に組み込まれる顕微鏡での実施に好適である、対物レンズと標本との相対距離に応じた合焦状態を示す信号を得る技術に関する。
顕微鏡は、医学や生物学の分野を始めとして、工業分野においても、ICウエハや磁気ヘッドの検査や金属組織等の品質管理、新素材等の研究開発などの用途で使用されている。
最近の顕徴鏡は、オートフォーカス(以下、「AF」と称することとする)センサを搭載し、AFセンサで検出されたAF信号に基づいてZステージを電動駆動することにより、自動的に合焦動作を行うAF機能を備えたものが広く使用されている。
AF方式には、大別して、試料観察用の照明光とは異なる赤外光レーザ等の光を標本に照射したときの反射光を検出してAF動作を行うアクティブAF方式と、顕微鏡から取得した画像のコントラストを演算してAF動作を行うパッシブAF方式とが知られている。
パッシブAF方式は、ベアウエハのようなコントラストの乏しい標本では合焦できず、また、パターンが描かれているウエハのような標本においても、合焦速度が遅いという問題を有している。このため、検査スループットが重視されるエ業用途においては、アクティブAF方式が一般的に用いられている。
また、近年では、例えば特許文献1に開示されているように、半導体ウエハやLCDの検査工程を自動化する目的で、検査装置メーカは、顕微鏡と、当該顕微鏡の対物レンズと標本との相対距離に応じた合焦状態を示す信号を出力する合焦状態信号出力装置とをユニットとして購入してICの自動検査装置などに組み込んでおき、PCなどの制御装置から送信されるコマンドで顕微鏡を遠隔操作して使用するケースが増えてきている。
この特許文献1に代表される、アクティブAF方式を採用している合焦状態出力装置の光学系の構成例を図15に示す。
測定光として可視外光である赤外領域の光を発光するレーザダイオード1201(以下、「LD」と使用することとする)から発せられたAF光は、コリメートレンズ1202を通り平行光束となり、光束の半分をカットする投光側ストッパ1203を介して、PBS(Polarized Beam Splitter :偏光ビームスプリッタ)1204でP偏光成分のみが反射され、集光レンズ1205へと導かれる。
色収差補正レンズ1207は、対物レンズ1206の色収差のため発生する観察光とAF光の焦点位置のズレ(色収差)を補正するためのものであり、対物レンズ1206の種別に応じて光軸方向に移動可能である不図示のズーム機溝を備えている。集光レンズ1205により一旦集光された光束は、この色収差補正レンズ1207を通り、λ/4板1208を通過して円偏光とされた後、ダイクロイックミラー1209により反射される。その後、この光束は、対物レンズ1206を介してサンプル1210へと照射される。
サンプル1210により反射されたAF光の光束は、対物レンズ1206を通過し、再びダイクロイックミラー1209で反射してλ/4板1208を通過すると更に45°偏光されてS偏光成分に切換わる。その後、この光束は、色収差補正レンズ1207と集光レンズ1205とを通過し、PBS1204へと入射する。この光束は、このときにはS偏光成分になっているので、そのままPBS1204を透過して受光側ストッパ1211及び受光側集光レンズ1212を通過した後に2分割フォトダイオード(以下、「2分割PD」と略称することとする)1213で結像する。
2分割PD1213は、光軸を中心に2個のフォトダイオード(センサA及びセンサBとする)が並べられている光検出器である。2分割PD1213は、結像したスポットの光強度に応じた大きさの電流信号を出力する。なお、2分割PD1213の代わりに、光軸に対して垂直な平面に並べられている多分割フォトダイオードを、光を受光する複数の受光部として用いることもできる。
2分割PD1213から出力される電流信号は、I−V変換増幅器1214により電流/電圧変換と増幅とがされた後、A/D変換器1215により所定の周期でサンプリングされてデジタルデータへと変換され、演算部1216で演算処理される。この演算処理の結果はI/F(インタフェース)部1217を介してHOST(ホスト)システム1218へと送られる。
なお、以下の説明においては、2分割PD1213の出力信号に対して行われる、上述した処理を「受光処理」と称することとする。
HOSTシステム1218では、I/F部1217を介して送られてきた、合焦状態を示す信号を受信し、サンプル1210が載置されているZステージ1219を、この信号に基づいて光軸方向に移動させるようにステージ駆動用モータ1220を駆動させる。
次に、図15に示した光学系におけるAF動作の原理を説明する。
図16は、中倍対物レンズの2分割PD1213でのAF光の結像の様子を表している。
まず、サンプル1210が合焦位置よりも上方、すなわち対物レンズ1206に近い側に位置している場合を想定する。この場合、2分割PD1213で結像するスポット像は、図16の(a)に示すように、中心位置よりもセンサA寄りに位置する。
次に、サンプル1210が合焦位置より下方、すなわち対物レンズ1206から遠い側に位置している場合を想定する。この場合、2分割PD1213で結像するスポット像は、図16の(c)に示すように、中心位置よりもセンサB寄りに位置する。
ここで、サンプル1210が正確に合焦位置にある場合を想定する。この場合に結像するスポット像は、図16の(b)に示すように、2分割PD1213の中心でセンサAとセンサBとに均等な範囲に位置するようになる。
図15に示した光学系におけるZステージ1219の位置と2分割PD1213の出力信号との関係を図17A、図17B、及び図17Cにグラフで示す。
図17A、図17B、及び図17Cの各図には、対物レンズ1206として、低倍のもの(点線の曲線)、中倍のもの(破線の曲線)、高倍のもの(実線の曲線)をそれぞれ用いた場合における曲線が示されている。
ここで、図17Aは、Zステージ1219のZ方向(光軸方向)の位置(すなわちサンプル1210の位置)と、センサA及びセンサBの各々の出力信号レベルとの関係が示されている。また、図17Bは、Zステージ1219のZ方向(光軸方向)の位置と、センサA及びセンサBの各々の出力信号レベルに基づいて算出されるA+Bなる信号(以下、この信号を「SUM信号」と称することとする)の信号レベルとの関係が示されている。更に、図17Cは、Zステージ1219のZ方向(光軸方向)の位置と、センサA及びセンサBの各々の出力信号レベルに基づいて算出される(A−B)/(A+B)なる信号(以下、この信号を「AF信号」と称することとする)の信号レベルとの関係が示されている。
なお、図17A、図17B、及び図17Cの各図において、横軸はZステージ1219のZ方向(光軸方向)の位置を示しており、縦軸は信号レベルを示している。
ここで、図17Cより分かるように、AF信号は、対物レンズ1206の焦点に対するサンプル1210の合焦状態を示しており、サンプル1210が合焦する前後でその符号が反転する。また、対物レンズ1206として高倍のものを用いた場合にはAF信号の傾きが大きくなり、低倍のものを用いた場合にはAF信号の傾きが小さくなる。これは、高倍の対物レンズは焦点深度が浅く、低倍の対物レンズは焦点深度が深いからである。
次に、I/F部1217からHOSTシステム1218へ出力される、合焦状態を示す信号について説明する。
図15に示されているように、I/F部1217からHOSTシステム1218へと送られる合焦状態を示す信号には、前述したAF信号の他に、In−Capture(イン・キャプチャ)信号とIn−Focus(イン・フォーカス)信号とがある。これらの信号について、図18Aを用いて説明する。
図18Aには、前述したSUM信号及びAF信号と、In−Capture信号及びIn−Focus信号との関係が示されている。
図18A及び図17Bに各々示されているSUM信号の変化曲線に対し、NTH(ノイズ判定閾値)なる閾値が設定されている。このNTHは、受光処理によりサンプル1210が捕捉されているか否かを判定するための閾値である。In−Capture信号は、NTHに対するSUM信号の大小比較の結果を示す信号である。
また、図18A及び図17Cに各々示されているAF信号の変化曲線に対し、±FTH(合焦判定閾値)なる閾値が設定されている。このFTHは、サンプル1210が対物レンズ1206のピント位置に位置しているか否かを判定するための閾値である。In−Focus信号は、サンプル1210がこのピント位置に位置しているか否かを、AF信号が±FTHの範囲内にあるか否かを以って示す信号である。
なお、HOSTシステム1218は、このNTH及びFTHの値として任意の値を演算部1216へ設定することができる。
図15の光学系において、これらの信号を用いてAF動作をさせるには、HOSTシステム1218は、以下のような制御動作を実行する。
すなわち、HOSTシステム1218は、まず、In−Capture信号を参照し、この信号がアクティブ(図18Aの信号例ではL(ロー)レベル)であるか否かを判定する。ここで、In−Capture信号がアクティブでない場合には、ステージ駆動用モータ1220を制御して、この信号がアクティブになるまでZステージ1219を高速に移動させる。
また、In−Capture信号がアクティブである場合には、HOSTシステム1218は、In−Focus信号を参照しながらステージ駆動用モータ1220を制御し、この信号がアクティブ(図18Aの信号例ではL(ロー)レベル)になるまでZステージ1219を低速で移動させる。なお、このときのZステージ1219の駆動方向はAF信号の符号に応じて決定される。そして、In−Focus信号がアクティブになったときには、ステージ駆動用モータ1220を制御してZステージ1219の移動を直ちに停止させる。こうしてAF動作が完了する。
ところで、上述した合焦状態出力装置を用いて、半導体サンプルでAF動作を実行する場合を考える。この場合、半導体工程により、金属膜(反射率90%以上)、ベアウエハ(反射率40%程度)、反射防止膜付きパターンウエハ(反射率1%以下)の全てのサンプルにおいて迅速かつ正確なAF動作が求められる。しかし、反射率が高いサンプルの場合には、図18Aに示すように、SUM信号が大きくなるため、In−Capture信号がアクティブになる範囲が広くなる。すると、合焦位置以外でもIn−Capture信号及びIn−Focus信号が共にアクティブとなる、いわゆるダミーフォーカスの範囲が生じてしまうという問題がある。
この問題に関し、例えば特許文献2では、AF動作における試料の反射率に応じたNTHの値を予め登録しておき、図18Bに示すように、試料の反射率に応じてNTHの値を使い分ける(図18Bの例では、NTHの値を図18Aよりも大きくしている)ことで、この問題を回避するという技術が開示されている。
特開2003−167183公報 特開平8−220418号公報
しかしながら、上掲した特許文献2の技術では、HOSTシステムは、In−Capture信号のH(ノンアクティブ)とL(アクティブ)との情報に基づいてNTHの値を少しずつ変化させながらダミーフォーカスの発生の有無を手作業で確かめる必要があり、NTHの値を決定する作業(チューニング)が非常に面倒である。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、ダミーフォーカスによる誤動作を防止することである。
本発明の態様のひとつである合焦状態出力装置は、試料を搭載するステージと対物レンズとの相対距離を調節する焦準手段を有する光学機器に搭載される装置であって、該対物レンズの焦点に対する該試料の合焦状態を示しており該試料が合焦する前後で符号が反転する合焦状態信号を、該試料で反射されて該対物レンズを通過して到来する光の検出結果に基づいて生成して出力する該装置である合焦状態出力装置において、光を検出して該光の強度に応じた大きさの信号を出力する光検出手段と、光検出手段からの信号を出力する光信号出力手段と、合焦状態信号を出力する合焦状態信号出力手段と、焦準手段を機能させて対物レンズの焦点に試料を合焦させる合焦動作の実行を許可するか否かを、光検出手段から出力される信号の大きさと所定の第一閾値との大小比較の結果に基づいて判定する合焦動作許可判定手段と、合焦動作許可判定手段の判定結果を示している合焦動作許可信号を出力する合焦動作許可信号出力手段と、を有することを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
なお、上述した本発明に係る合焦状態出力装置において、光検出手段は、光を受光する複数の受光部を備えており、光信号出力手段は、受光部からの出力信号を少なくとも1以上出力し、若しくは、該受光部からの出力信号のうちの少なくとも2以上を加算して得られる信号を出力する、ように構成することができる。
また、前述した本発明に係る合焦状態出力装置において、第一閾値を更新する更新手段を更に有するように構成することもできる。
また、前述した本発明に係る合焦状態出力装置において、合焦動作許可信号出力手段は、光検出手段で検出される信号の最大値と所定の第二閾値との大小比較の結果と、合焦動作許可判定手段の判定結果との論理積の結果を示す合焦動作許可信号を出力するように構成することもできる。
また、前述した本発明に係る合焦状態出力装置において、光検出手段からの信号と合焦状態信号とのどちらか一方を選択する選択手段を更に有しており、光信号出力手段及び合焦状態信号出力手段は、選択手段で選択された信号を出力する信号出力手段を共用して光検出手段からの信号と合焦状態信号とのうち選択されたものを出力する、ように構成することもできる。
また、本発明の別の態様のひとつである光学機器は、前述した本発明に係る合焦状態出力装置を搭載した光学機器であって、ステージと、対物レンズと、焦準手段とを有しており、合焦状態出力装置が有している合焦動作許可信号出力手段から合焦動作の実行の許可を示している合焦動作許可信号が出力されている場合に焦準手段を機能させて、該合焦状態出力装置が有している合焦状態信号出力手段から出力される合焦状態信号に基づいて、対物レンズの焦点に試料を合焦させる制御手段を更に有する、ことを特徴とするものであり、この特徴によって前述した課題を解決する。
本発明によれば、以上のように構成することにより、ダミーフォーカスによる誤動作が防止されるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明を実施する合焦状態出力装置が搭載された顕徴鏡機器(光学機器)を含む検査装置の概略構成を図1に示す。
図1において、合焦状態出力装置1は、AFセンサ102と制御部103とが備えられて構成されており、顕微鏡照明ユニット104と鏡筒105との間に搭載される。なお、検査装置は、レボルバ106、顕微鏡照明ユニット104、鏡筒105、X−Yステージ107、及びZステージ108と、それらを制御するHOSTシステム109とより構成されている。
レボルバ106は、サンプル(試料)111を載置可能なX−Yステージ107に対向する位置に配置されている。レボルバ106は、最大で6つまで対物レンズ110を実装可能であり、図示していないレボルバ穴には番号#1〜#6が割り当てられている。このレボルバ106は、対物レンズ110を取り付けるマウンタ112と、対物レンズ110を光軸に挿入させるためにマウンタ112を電動で駆動するレボルバモータ113と、レボルバセンサ群114とから構成されている。
レボルバセンサ群114は、レボルバ106が接続されていることを検知するレボルバ接続センサと、現在の穴番号を検知する穴番号センサと、対物レンズ110が光軸に挿入されたことを検知する移動完了センサとより構成されているが、ここでは図示していない。
顕微鏡照明ユニット104には、サンプル111を照明するための顕微鏡光源115を備えている。顕微鏡光源115からの光は、照明系レンズ116と光学絞り117とを通過し、ハーフミラー118へと導かれる。ハーフミラー118により90°屈曲した光は、対物レンズ110を通ってサンプル111へ照射される。
サンプル111で反射した光は、対物レンズ110を通過後にハーフミラー118を透過し、鏡筒105へと導かれる。観察者は、接眼レンズ119を通して、若しくはCCD力メラ120で得られた画像を不図示のモニタに表示させることによって、結像したサンプル111の画像を観察することができる。
X−Yステージ107にはサンプル111が載置される。X−Yステージ107は光軸に垂直な方向であるX−Y方向に移動可能になっており、光軸の方向であるZ方向に移動可能なZステージ108の上に取り付けられている。Zステージ108を観察者が動かすことにより、サンプル111と対物レンズ110との間隔(相対距離)が調節され、サンプル111を対物レンズ110のピント位置へと配置することができる。また、Zステージ108のZ方向への移動は、HOSTシステム109によって制御されるZステージ駆動用モータ125を駆動させることによっても可能である。
顕微鏡照明ユニット104の上部にはAFセンサ102が設置されている。AFセンサ102は、光源駆動部121、色収差レンズ駆動モータ122、受光回路123、光学系124を備えて構成されている。なお、光源駆動部121、受光回路123及び光学系124からなる構成は図15に示した光学系全体の構成と同様のものであるので、説明を省略する。
制御部103は、図2Aに示す内部構成を有している。
図2Aに示すように、制御部103は、CPU(中央演算装置)201、演算データなどの各種のデータが一時的に格納されるRAM202、制御プログラムや各種のデータが予め格納されているROM203、各閾値の値や色収差補正レンズの位置などが記憶される不揮発性メモリ204、AFセンサ102との間で各種のデータの授受を行うAFI/O205a、レボルバ106との間で各種のデータの授受を行うレボルバI/O205b、HOSTシステム109との間で各種のデータの授受を行うコマンドI/O205c及びAF出力インタフェース205d、並びに、色収差レンズ駆動モータ122及びレボルバモータ113を各々駆動させるドライバ206a及び206bを備えて構成されている。
CPU201は、コマンドI/O205cを通じてHOSTシステム109からのデータ取得の指示を受け取ると、まず、光源駆動部121へのパルス点灯指示を、AFI/O205aを介して送り出す。その後、AFセンサ102内の受光回路123からの信号(前述した2分割PDからのA、B信号)をAFI/O205aから取得し、この信号に基づいてSUM信号及びAF信号を算出する。そして、得られたSUM信号及びAF信号の値をAF出力インタフェース205dへ渡すと共に、不揮発性メモリ204からNTH及びFTHの各閾値を読み出してSUM信号及びAF信号との比較を行い、その比較結果をAF出力インタフェース205dへ渡す。
本実施例において、AF出力インタフェース205dは、図2Bに示す内部構成を有している。
図2Bに示すように、AF出力インタフェース205dは、光信号出力手段であるSUM信号を出力するアナログ出力A及びAF信号を出力するアナログ出力Bと、SUM信号とNTHとの比較結果を出力する合焦動作許可信号出力手段であるIn−Capture信号出力、及び、AF信号とFTHとの比較結果を出力するIn−Focus信号出力を有している。
ここで、アナログ出力Aからは、CPU201から送られてくる、SUM信号の信号レベルを示すデジタルデータを、DAコンバータA211でアナログ信号に変換した後にアンプ221で増幅した信号が出力される。従って、アナログ出力Aからは、SUM信号そのもの、すなわち、AFセンサ102内の受光回路123の2分割PDにおけるセンサA及びセンサBの各々からの出力信号であるA信号とB信号との和の信号が出力される。
一方、アナログ出力Bからは、CPU201から送られてくる、AF信号の信号レベルを示すデジタルデータを、DAコンバータB212でアナログ信号に変換した後にアンプ222で増幅した信号が出力される。
また、In−Capture信号出力からは、CPU201から送られてくる、SUM信号とNTHとの比較結果が、In−Captureレジスタ213でHレベル(ノンアクティブ)若しくはLレベル(アクティブ)の論理信号に変換されて出力され、In−Focus信号出力からは、CPU201から送られてくる、AF信号とFTHとの比較結果が、In−Focusレジスタ214でHレベル(ノンアクティブ)若しくはLレベル(アクティブ)の論理信号に変換されて出力される。
次に、RAM202について、図3Aに示した本実施例におけるメモリマップを用いて簡単に説明する。
RAM202のob番地の格納領域には、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110の種別を示す値が格納される。また、a番地及びb番地の各格納領域には、それぞれ光学系124の2分割PDにおけるセンサA及びセンサB各々の出力信号レベル値が格納される。更に、sum番地の格納領域にはSUM信号の算出結果が格納され、af_sig番地の格納領域にはAF信号の算出結果が格納される。また、nth番地の格納領域には、現在設定されている対物レンズ110についてのノイズ判定閾値(NTH)の値が格納され、fth番地の格納領域には、現在設定されている対物レンズ110についての合焦判定閾値(FTH)の値が格納される。
また、RAM202のgain番地の格納領域には、AFセンサ102の光源駆動部121でのパルス点灯におけるデューティ比と受光回路123での信号の積分時間とを示す値が格納される。また、in−capture番地の格納領域には、現在のIn−Capture信号出力の論理を示す値が格納され、in−focus番地の格納領域には、現在のIn−Focus信号出力の論理を示す値が格納される。
この他、RAM202には、AF動作の実行のための各種のパラメータが格納される。
不揮発性メモリ204は、CPU201によって書き込まれる各種のデータを記憶しておく。以下、図3Bに示す、本実施例における不揮発性メモリ204のメモリマップを簡単に説明する。
OB[1]番地からOB[6]番地の各記憶領域には、レボルバ106のレボルバ穴♯1〜#6に各々取り付けられている対物レンズ110の種別を示す値が格納されている。
また、NTH[0]番地からNTH[10]番地までの各記憶領域にはノイズ判定閾値(NTH)が、そして、FTH[0]番地からFTH[10]番地までの各記憶領域には前述した合焦判定閾値(FTH)が、それぞれ対物レンズ110の種別に対応付けられて記憶されている。
なお、上述したOB[]、NTH[]、及びFTH[]の各番地には、それぞれ対物レンズ110の種別に応じたデフォルト値が予め格納されているが、HOSTシステム109から所定のコマンドを制御部103のCPU201へ与えることにより、その値を書き換えることができる。
例えば、OB番地の格納値を変更するには、HOSTシステム109からコマンド
setOB 1,0
を制御部103へ送信する。すると、このコマンドを受け取ったCPU201は、OB[1]番地に値「0」を上書きする処理を実行する。これにより、レボルバ穴♯1に取り付けられている対物レンズ110の種別が「0」(本実施例においては、「ユニバーサル5×」を示す)に設定される。
また、例えばNTHの値を変更するには、HOSTシステム109からコマンド
setNTH 1,2200
を制御部103へ送信する。すると、このコマンドを受け取ったCPU201は、NTH[1]番地に値「2200」を上書きする処理を実行する。
同様に、例えば、FTHの値を変更するには、HOSTシステム109からコマンド
setFTH 2,0.25
を制御部103へ送信する。すると、このコマンドを受け取ったCPU201は、FTH[2]番地に値「0.25」を上書きする処理を実行する。
次にROM203を説明する。ROM203には、合焦状態出力装置1における前述したセンサA及びセンサBの各出力に基づくSUM信号及びAF信号の算出処理、並びに、SUM信号及びAF信号とNTH及びFTHとの比較処理をCPU201に行わせるためのプログラムが予め格納されている。
なお、HOSTシステム109は、ごく標準的な構成のコンピュータ、すなわち、制御プログラムの実行によってコンピュータシステム全体の動作制御を司るMPU(演算処理装置)と、このMPUが必要に応じてワークメモリとして使用するメインメモリと、各種のプログラムや制御データなどを記憶して保存しておく例えばハードディスク装置などの記憶装置と、本装置の各部との間で行われる各種のデータの授受を管理するインタフェース部とを有しているコンピュータ、を利用することができる。
以下、上述したように構成されている図1の合焦状態出力装置1の動作について説明する。
図1に示した装置へ電源を投入すると、CPU201は、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110が取り付けられているレボルバ穴番号をレボルバI/O205bから取得し、続いて不揮発性メモリ204のOB[レボルバ穴番号]番地に格納されている値を読み出してRAM202のob番地に格納する処理を実行する。
なお、ここで、不揮発性メモリ204のOB[レボルバ穴番号]番地に、対物レンズ110の種別を示す値が格納されていない場合は、レボルバ106に取り付けられている対物レンズ110の種別の割り当て(アサイン)を行う必要がある。
なお、以下の説明では、レボルバ106のレボルバ穴♯1〜#6に各々取り付けられている対物レンズ110の種別として、♯1には「ユニバーサル5×」、♯2には「ユニバーサル10×」、♯3には「ユニバーサル20×」、♯4には「ユニバーサル50×」、♯5には「ユニバーサル100×」、そして、♯6には「ユニバーサル150×」がそれぞれ取り付けられている場合について説明する。
HOSTシステム109は、まず、コマンド
setOB 1,0
を制御部103へ送信する。すると、CPU201は、不揮発性メモリ204のOB[1]番地に値「0」を格納する処理を実行する。なお、この値「0」は、「ユニバーサル5×」を示している。この結果、不揮発性メモリ204のOB[1]番地に、対物レンズ110の種別を示す値が格納される。
不揮発性メモリ204のこの他のOB[2]〜[6]番地にも同様にして対物レンズ110の種別を示す値を格納する。
以上のようにして不揮発性メモリ204のOB[]番地に対する対物レンズ110の種別のアサインが完了したら、前述したRAM202のob番地の値の更新を行う。
なお、制御部103がレボルバ106の切り換え指示をHOSTシステム109から受け取った場合には、CPU201は、レボルバI/O205bを介してレボルバドライバ
206bにレボルバ回転指示を出してレボルバモータ113を駆動し、レボルバ106を回転させる。この後、CPU201は、レボルバ回転終了信号をレボルバI/O205bから受け取ったときには、不揮発性メモリ204のOB[切り換え後のレボルバ穴番号]番地に格納されている値を読み出してRAM202のob番地に格納する処理を実行する。
次に、図4について説明する。同図は、制御部103のCPU201によって行われる、本実施例に係る合焦状態信号出力処理の処理内容をフローチャートで示したものである。この処理は、AF信号やSUM信号等の合焦状態信号を生成して制御部103から出力するための処理である。CPU201は、ROM203に格納されている所定のプログラムを読み出して実行することによって合焦状態信号出力処理の実行が可能となる。
図4に示した処理は、コマンドI/O205が、合焦状態信号を制御部103から出力させる指示を示すコマンド
startAFSIG
をHOSTシステム109から受け取ったことが検出されると開始される。
図4において、まず、S101では、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110の種別を特定するため、RAM202のob番地の格納値を読み出し、更に、この種別の対物レンズ110について設定されているNTH及びFTHの値を不揮発性メモリ204のNTH[]番地及びFTH[]番地から読み出してRAM202のnth番地及びfth番地にそれぞれ格納する処理が行われる。
例えば、このときの不揮発性メモリ204の格納データは図3Bの数値例であり、レボルバ穴#2に、「ユニバーサル10×」である対物レンズ110が取り付けられている場合を想定する。この場合、RAM202のob番地の格納値は「1」であるので、RAM202のnth番地及びfth番地には不揮発性メモリ204のNTH[1]番地及びFTH[1]番地の値が格納される。従って、図3Bの数値例により、nth番地には「1800」が格納され、fth番地には「0.30」が格納される。
次に、S102において、RAM202のgain番地に格納されている値に基づいた光源駆動部121のパルス点灯時間(パルス点灯におけるデューティ比)の指示及び受光回路123での信号の積分時間の指示と、受光回路123からの信号出力の指示とを、AFI/O205aを介して行う処理が行われる。そして、続くS103において、光学系124の2分割PDにおけるセンサA及びセンサB各々の出力信号レベル値をRAM202のa番地及びb番地に格納する処理が行われる。
S104では、RAM202のa番地若しくはb番地の格納値が、取り得る出力信号レベル値の最大値に達しているか否かを以って、センサA若しくはセンサBの出力が飽和しているか否かを判定する処理が行われる。ここで、飽和していると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS105に処理を進め、飽和していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS106に処理を進める。
S105では、光源駆動部121のパルス点灯時間(パルス点灯におけるデューティ比)の設定と受光回路123で信号を積分する際の積分時間の設定との組合せが、センサA若しくはセンサBにとって過大な設定となっていると判断し、RAM202のgain番地に格納されている値から「1」を減算して格納する処理が行われ、その後はS102へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
S106では、RAM202のa番地若しくはb番地の格納値が、予め設定しておいた出力信号レベル値の最小値に達していないか否かを以って、センサA若しくはセンサBの出力が不足しているか否かを判定する処理が行われる。ここで、不足していると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS107に処理を進め、不足していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS108に処理を進める。
S107では、AFセンサ102の光源駆動部121のパルス点灯時間(パルス点灯におけるデューティ比)の設定及び受光回路123での信号の積分時間の設定の組合せが、センサA若しくはセンサBにとって過小な設定となっていると判断し、RAM202のgain番地に格納されている値に「1」を加算して格納する処理が行われ、その後はS102へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
なお、センサA及びセンサBの出力飽和及び出力不足を判断するための値は、不図示であるが、不揮発性メモリ204内に予め格納されている。また、この値をHOSTシステム109から設定することも可能である。
S108では、RAM202のa番地とb番地との格納値の和を計算してSUM信号を算出し、この算出結果をRAM202のsum番地に格納する処理が行われる。
S109では、SUM信号が第一閾値であるNTHの値以上の大きさであるか否か、より具体的には、sum番地の格納値がnth番地の格納値以上であるか否かを判定する処理が行われる。ここで、sum番地の格納値がnth番地の格納値以上であると判定したとき(判定結果がYesのとき)には、Zステージ108を移動させて対物レンズ110の焦点にサンプル111を合焦させる合焦動作の実行を許可するために、S110に処理を進める。一方、sum番地の格納値がnth番地の格納値未満であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、上述した合焦動作の実行を禁止するために、S111に処理を進める。
S110では、RAM202のin−capture番地に値「0」を格納する処理が行われ、その後はS112に処理を進める。
S111では、RAM202のin−capture番地に値「1」を格納する処理が行われる。
S112では、RAM202のa番地とb番地との格納値を用い、(a−b)/(a+b)の演算を行ってAF信号を算出し、この算出結果をRAM202のaf番地に格納する処理が行われる。
S113では、AF信号がFTHの値の範囲内であるか否か、より具体的には、af番地の格納値が、fth番地の格納値に対し−fth≦af≦fthの関係を満たしているか否かを判定する処理が行われる。ここで、この関係を満たしていると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS114に処理を進める。一方、この関係を満たしていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS115に処理を進める。
S114では、RAM202のin−focus番地に値「0」を格納する処理が行われ、その後はS116に処理を進める。
S115では、RAM202のin−focus番地に値「1」を格納する処理が行われる。
S116では、RAM202のaf番地の格納値を読み出してDAコンバータB212に与えてAF信号をアナログ出力Bから出力させると共に、RAM202のsum番地の格納値を読み出してDAコンバータA211に与えてSUM信号をアナログ出力Aから出力させる処理が行われる。
S117では、RAM202のin−capture番地の値をIn−Captureレジスタ213に与えてIn−Capture信号を出力させると共に、RAM202のin−focus番地の値をIn−Focusレジスタ214に与えてIn−Focus信号を出力させる処理が行われる。
なお、In−Captureレジスタ213及びIn−Focusレジスタ214は、どちらも、CPU201から与えられる値が「0」の場合には「L」レベルの信号(すなわちアクティブを示す信号)を出力し、CPU201から与えられる値が「1」の場合には「H」レベルの信号(すなわちノンアクティブを示す信号)を出力する。
S118では、コマンドI/O205cがHOSTシステム109よりストップコマン

stopAFSIG
を受け取っていたか否かを判定する処理が行われる。ここで、このストップコマンドを受け取っていたと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、図4に示した合焦状態信号出力処理を終了する。一方、このストップコマンドを受け取っていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S119に処理を進める。
S119では、コマンドI/O205cがHOSTシステム109より閾値変更コマン
ドである
chgNTH
chgFTH
のいずれかを受け取っていたか否かを判定する処理が行われる。ここで、このどちらかの閾値変更コマンドを受け取っていたと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S120において、RAM202のnth番地及びfth番地の格納値、並びに不揮発性メモリ204のNTH[ob]番地及びFTH[ob]番地の格納値を、閾値変更コマンドに応じて更新する処理が行われ、その後はS102へと処理を戻して上述した処理を繰り返す。一方、閾値変更コマンドを受け取っていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S120の処理は実行しないでS102へと処理を戻し、上述した処理を繰り返す。
以上の合焦状態信号出力処理をCPU201が実行することにより、制御部103から合焦状態信号が出力される。
次に、図1に示した合焦状態出力装置でNTHの値を決定する作業(チューニング)の手順について説明する。
前述したように、サンプル111の反射率が高いために、ダミーフォーカスが発生する場合、つまり、合焦位置以外でIn−Capture信号とIn−Focus信号とが共にLレベルとなる位置が存在する場合には、第一閾値であるNTHを変更する必要がある。
NTHの値を更新するためのチューニング処理の処理内容を、図5にフローチャートで示す。HOSTシステム109は、自身の記憶装置に予め格納されている所定のプログラムを読み出して実行することによって、このチューニング処理のうち、S201からS208の処理の実行が可能となる。なお、S209の処理は、制御部103が実行する処理である。
HOSTシステム109に対してユーザが行ったチューニング処理の実行開始指示が検出されると、まず、S201において、Zステージ駆動用モータ125を駆動させてZステージ108をピント位置から大きく遠ざけておく(例えばZステージ108の移動可能範囲内における端の位置に移動させておく)処理が行われる。
S202では、コマンド
startAFSIG
を制御部103へ送信して合焦状態信号出力装置1からの合焦状態信号を取得する処理(すなわち図4の処理)を開始させる。
S203では、Zステージ駆動用モータ125を駆動させてZステージ108をピント位置の方向へ大きく移動させる(粗動させる)処理が行われる。
S204では、取得中の合焦状態信号のうちIn−Capture信号及びIn−Focus信号が両方ともLレベル(すなわちアクティブ)であるか否かを判定する処理が行われる。ここで、両信号が共にLレベルであると判定したときには、サンプル111がダミーフォーカスの位置にあるとみなしてS205に処理を進める。一方、両信号のうちの少なくとも一方がHレベル(すなわちノンアクティブ)であると判定したときには、S203へと処理を戻し、ダミーフォーカスの位置を見出すまで上述した処理が繰り返される。
なお、上述したS204の判定処理において、両信号が共にLレベルであると判定される場合とは、図6に示した、SUM信号及びAF信号とIn−Capture信号及びIn−Focus信号との関係におけるA点の状態にあると考えることができる。
S205では、Zステージ駆動用モータ125を駆動させてZステージ108をピント位置の方向へ小さく移動させる(微動させる)処理が行われ、続くS206において、In−Capture信号はLレベル(すなわちアクティブ)のままであるのに対し、In−Focus信号はHレベル(すなわちノンアクティブ)になったか否かを判定する処理が行われる。
このS206の判定処理の結果がYesのときは、図6におけるA点の状態からB点の状態(すなわち、ダミーフォーカスの範囲からピント位置側へ外れた状態)へと遷移したとみなすことができるので、S207へと処理を進める。一方、S206の判定処理の結果がNoのときは、S205へと処理を進め、図6におけるA点からB点への状態遷移が検出されるまで、上述した処理が繰り返される。
以降のS207からS209にかけての処理は、現在使用中の対物レンズ110でサンプル111を観察する際にダミーフォーカスを生じさせないNTHの値を求め、不揮発性メモリ204の記憶内容をその値に更新するための処理である。
S207では、合焦状態信号のうちのSUM信号を取得する処理が行われる。
S208では、取得したSUM信号の値に、予め設定されている所定のマージン値を川得た値をNTHとするため、コマンド
chgNTH “SUM信号+マージン値”
を制御部103へ送信する処理が行われる。
このコマンドを受け取った制御部のCPU201は、S209において、RAM202のnth番地の格納値、及び不揮発性メモリ204のNTH[ob]番地の格納値を、「SUM信号+マージン値」の加算結果の値に更新する処理を行う。
以上までの処理がチューニング処理である。対物レンズ110の種別毎にこの処理を行うことにより、ダミーフォーカスが発生しないNTHの値の決定作業を容易に行うことができる。
以上のように、本実施例では、図1の検査装置検査対象として反射率が顕著に異なるサンプル111を載置しても、上述したNTHの値の決定作業をその都度行うことで、ダミーフォーカスに起因する合焦判定の誤動作が防止される。
なお、この後に合焦動作を行うときには、以下のように行う。
すなわち、HOSTシステム109が、まず、合焦動作許可信号であるIn−Capture信号を参照し、この信号がL(アクティブ)であるか否かを判定する。ここで、In−Capture信号がアクティブでない場合には、Zステージ駆動用モータ125を制御して、この信号がアクティブになるまでZステージ108を高速に移動させる。そして、In−Capture信号がアクティブになったときは、HOSTシステム109は、In−Focus信号を参照しながらZステージ駆動用モータ125を制御し、この信号がL(アクティブ)になるまでZステージ108を低速で移動させる。なお、このときのZステージ108の駆動方向はAF信号の符号に応じて決定される。そして、In−Focus信号がアクティブになったときには、Zステージ駆動用モータ125を制御してZステージ108の移動を直ちに停止させる。こうしてAF動作が完了する。
前述した実施例1では、ダミーフォーカスが発生しないNTHの値を設定してダミーフォーカスに起因する合焦判定の誤動作を防止している。これに対し、本実施例では、サンプルが対物レンズのピント位置に位置しているか否かを判定する合焦判定の実行を、SUM信号がNTHの値以上である範囲内の全体では行わずに、その範囲内における更に限定した範囲内でのみ許可するようにして、ダミーフォーカスに起因する合焦判定の誤動作を防止するものである。
本実施例に係る合焦状態出力装置を含む顕徴鏡機器が搭載された検査装置の概略構成は、実施例1と同様、図1に示したものであり、また、制御部103の構成も、実施例1と同様、図2Aに示したものである。但し、本実施例においては、AF出力インタフェース205dの内部構成が、図2Bに示したものと異なっており、また、RAM202及び不揮発性メモリ204の各メモリマップが、それぞれ図3A及び図3Bに示したものと異なっている。
なお、以下の説明で参照する各図面において、実施例1におけるものと同一の構成要素には同一の符号を付している。
本実施例におけるAF出力インタフェース205dの内部構成を図7に示す。
図7に示した内部構成は、CPU201にm_In−Focusレジスタ215が接続されている点、In−Focusレジスタ214の出力とm_In−Focusレジスタ215の出力とが2入力のNAND回路216の各入力に導かれている点、及び、NAND回路216の出力がIn−Focus信号出力となる点において、図2Bに示したものと異なっている。つまり、NAND回路216は、In−Focusレジスタ214の出力とm_In−Focusレジスタ215の出力との論理積の結果をIn−Focus信号として出力する。
次に図8Aについて説明する。同図は、本実施例におけるRAM202のメモリマップである。このメモリマップは、図3Aに示した実施例1におけるものに、peak番地、peakratio番地、及びm_in−focus番地の各格納領域についての定義が追加されている。
RAM202のpeak番地の格納領域には、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110のSUM信号のピーク値(取り得る値の最大値)が格納される。
RAM202のpeak_ratio番地の格納領域には、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110についての後述するPEAKRATIO[]の値と上述したピーク値との積の値が格納される。
RAM202のm_in−focus番地の格納領域には、m_In−Focusレジスタ215の出力状態を決める値が格納される。
次に図8Bについて説明する。同図は、本実施例における不揮発性メモリ204のメモリマップである。このメモリマップは、図3Bに示した実施例1におけるものに、PEAK[1]番地からPEAK[6]番地及びPEAKRATIO[0]番地からPEAKRATIO[10]番地の各格納領域についての定義が追加されている。
PEAK[1]番地からPEAK[6]番地の各記憶領域には、レボルバ106のレボルバ穴♯1〜#6に各々取り付けられている対物レンズ110毎のSUM信号のピーク値が格納される。
PEAKRATIO[0]番地からPEAKRATIO[10]番地の各記憶領域には、対物レンズ110の種別毎のSUM信号のピーク値に対する割合が格納される。なお、第二閾値であるこの割合の値は、対物レンズ110の種別毎に、反射率の高いサンプル111を載置しても、ダミーフォーカスの領域で合焦動作が動作することのない値を予め設定しておく。
次に、図9について説明する。同図は、制御部103のCPU201によって行われる、本実施例に係る合焦状態信号出力処理の処理内容をフローチャートで示したものである。この処理は、AF信号やSUM信号等の合焦状態信号を生成して制御部103から出力するための処理である。CPU201は、ROM203に格納されている所定のプログラムを読み出して実行することによって合焦状態信号出力処理の実行が可能となる。
図9に示した処理は、コマンドI/O205が、合焦状態信号を制御部103から出力させる指示を示すコマンド
startAFSIG
をHOSTシステム109から受け取ったことが検出されると開始される。
図9において、まず、S301では、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110の種別を特定するため、RAM202のob番地の格納値を読み出し、更に、この種別の対物レンズ110について設定されているNTH及びFTHの値を不揮発性メモリ204のNTH[]番地及びFTH[]番地から読み出してRAM202のnth番地及びfth番地にそれぞれ格納する処理が行われる。
例えば、このときの不揮発性メモリ204の格納データは図8Bの数値例であり、レボルバ穴#2に、「ユニバーサル10×」である対物レンズ110が取り付けられている場合を想定する。この場合、RAM202のob番地の格納値は「1」であるので、RAM202のnth番地及びfth番地には不揮発性メモリ204のNTH[1]番地及びFTH[1]番地の値が格納される。従って、図8Bの数値例により、nth番地には「1800」が格納され、fth番地には「0.30」が格納される。
次に、S302において、RAM202のgain番地に格納されている値に基づいた光源駆動部121のパルス点灯時間(パルス点灯におけるデューティ比)の指示及び受光回路123での信号の積分時間の指示と、受光回路123からの信号出力の指示とを、AFI/O205aを介して行う処理が行われる。そして、続くS303において、光学系124の2分割PDにおけるセンサA及びセンサB各々の出力信号レベル値をRAM202のa番地及びb番地に格納する処理が行われる。
S304では、RAM202のa番地若しくはb番地の格納値が、取り得る出力信号レベル値の最大値に達しているか否かを以って、センサA若しくはセンサBの出力が飽和しているか否かを判定する処理が行われる。ここで、飽和していると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS305に処理を進め、飽和していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS306に処理を進める。
S305では、光源駆動部121のパルス点灯時間(パルス点灯におけるデューティ比)の設定と受光回路123で信号を積分する際の積分時間の設定との組合せが、センサA若しくはセンサBにとって過大な設定となっていると判断し、RAM202のgain番地に格納されている値から「1」を減算して格納する処理が行われ、その後はS302へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
S306では、RAM202のa番地若しくはb番地の格納値が、予め設定しておいた出力信号レベル値の最小値に達していないか否かを以って、センサA若しくはセンサBの出力が不足しているか否かを判定する処理が行われる。ここで、不足していると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS307に処理を進め、不足していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS308に処理を進める。
S307では、光源駆動部121のパルス点灯時間(パルス点灯におけるデューティ比)の設定と受光回路123で信号を積分する際の積分時間の設定との組合せが、センサA若しくはセンサBにとって過小な設定となっていると判断し、RAM202のgain番地に格納されている値に「1」を加算して格納する処理が行われ、その後はS302へと処理を戻して上述した処理が繰り返される。
なお、センサA及びセンサBの出力飽和及び出力不足を判断するための値は、不図示であるが、不揮発性メモリ204内に予め格納されている。また、この値をHOSTシステム109から設定することも可能である。
S308では、RAM202のa番地とb番地との格納値の和を計算してSUM信号を算出し、この算出結果をRAM202のsum番地に格納する処理が行われる。
S309では、Zステージ108を移動させて対物レンズ110の焦点にサンプル111を合焦させる合焦動作の実行を許可するために、SUM信号が第一閾値であるNTHの値以上の大きさであるか否か、より具体的には、sum番地の格納値がnth番地の格納値以上であるか否かを判定する処理が行われる。ここで、sum番地の格納値がnth番地の格納値以上であると判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S310に処理を進める。一方、sum番地の格納値がnth番地の格納値未満であると判定したとき(判定結果がNoのとき)には、上述した合焦動作の実行を禁止するために、S311に処理を進める。
S310では、RAM202のin−capture番地に値「0」を格納する処理が行われ、その後はS312に処理を進める。
S311では、RAM202のin−capture番地に値「1」を格納する処理が行われる。
S312では、sum番地の格納値がpeak_ratio番地の格納値以上であるか否かを判定する処理が行われる。この判定処理は、現在のSUM信号が、現在光軸上に挿入されている対物レンズ110を使用したときに取り得るSUM信号のピーク値とそのピーク値に対する割合(第二閾値)との積の値以上であるか否かを判定するものである。つまり、この処理は、図11に示した、SUM信号及びAF信号とIn−Capture信号及びIn−Focus信号との関係におけるC領域内(ダミーフォーカスが発生する領域からピント位置側に外れた領域内)の状態にあるか否かを判定するものである。
このS312の判定処理において、sum番地の格納値がpeak_ratio番地の格納値以上であると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS313に処理を進め、sum番地の格納値がpeak_ratio番地の格納値未満であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS314に処理を進める。
S313では、RAM202のm_in−focus番地に値「0」を格納する処理が行われ、その後はS315に処理を進める。
S314では、RAM202のm_in−focus番地に値「1」を格納する処理が行われる。
S315では、RAM202のa番地とb番地との格納値を用い、(a−b)/(a+b)の演算を行ってAF信号を算出し、この算出結果をRAM202のaf番地に格納する処理が行われる。
S316では、AF信号がFTHの値の範囲内であるか否か、より具体的には、af番地の格納値が、fth番地の格納値に対し−fth≦af≦fthの関係を満たしているか否かを判定する処理が行われる。ここで、この関係を満たしていると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS317に処理を進め、この関係を満たしていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS318に処理を進める。
S317では、RAM202のin−focus番地に値「0」を格納する処理が行われ、その後はS319に処理を進める。
S318では、RAM202のin−focus番地に値「1」を格納する処理が行われる。
S319では、RAM202のaf番地の格納値を読み出してDAコンバータB212に与えてAF信号をアナログ出力Bから出力させると共に、RAM202のsum番地の格納値を読み出してDAコンバータA211に与えてSUM信号をアナログ出力Aから出力させる処理が行われる。
S320では、RAM202のin−capture番地の値をIn−Captureレジスタ213に与えてIn−Capture信号を出力させると共に、RAM202のin−focus番地の値をIn−Focusレジスタ214に与えてその出力をNAND回路216に入力させ、更に、RAM202のm_in−focus番地の値をm_In−Focusレジスタ215に与えてその出力をNAND回路216に入力させる処理が行われる。
なお、In−Captureレジスタ213、In−Focusレジスタ214、及びm_In−Focusレジスタ215は、いずれも、CPU201から与えられる値が「0」の場合には「L」レベルの信号(すなわちアクティブを示す信号)を出力し、CPU201から与えられる値が「1」の場合には「H」レベルの信号(すなわちノンアクティブを示す信号)を出力する。
S321では、コマンドI/O205cがHOSTシステム109よりストップコマン

stopAFSIG
を受け取っていたか否かを判定する処理が行われる。ここで、このストップコマンドを受け取っていたと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、図9に示した合焦状態信号出力処理を終了する。一方、このストップコマンドを受け取っていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S322に処理を進める。
S322では、コマンドI/O205cがHOSTシステム109より閾値変更コマン
ドである
chgNTH
chgFTH
のいずれかを受け取っていたか否かを判定する処理が行われる。ここで、このどちらかの閾値変更コマンドを受け取っていたと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S323において、RAM202のnth番地及びfth番地の格納値、並びに不揮発性メモリ204のNTH[ob]番地及びFTH[ob]番地の格納値を、閾値変更コマンドに応じて更新する処理が行われ、その後はS302へと処理を戻して上述した処理を繰り返す。一方、閾値変更コマンドを受け取っていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S323の処理は実行しないでS302へと処理を戻し、上述した処理を繰り返す。
以上の合焦状態信号出力処理をCPU201が実行することにより、制御部103から合焦状態信号が出力される。
次に、図10について説明する。同図は、HOSTシステム109によって行われるピーク値測定処理の処理内容をフローチャートで示したものである。この処理は、サンプル111がX−Yステージ107に載置されている場合に合焦状態出力装置1から出力されるSUM信号の最大値を、レボルバ106に取り付けられている対物レンズ110の各々について求め、その値を不揮発性メモリ204に格納する処理である。HOSTシステム109は、自身の記憶装置に予め格納されている所定のプログラムを読み出して実行することによって、このピーク値測定処理の実行が可能となる。
図9において、まず、S401では、Zステージ108をピント位置から退避させる処理が行われる。なお、このときの退避量は、HOSTシステム109に対して予め設定されている移動ピッチPITCHのD倍(“D”דPITCH”)とする。
続いて、S402では、コマンド
startAFSIG
を制御部103へ送信して合焦状態信号出力装置1からの合焦状態信号を取得する処理(すなわち、図9の処理)を開始させる。
S403では、合焦状態信号のうちのSUM信号を取得すると共に、取得したSUM信号をRAM202のsum番地に格納させる処理が行われる。なお、SUM信号をRAM202のsum番地に格納させる処理は、図9に示した合焦状態信号出力処理におけるS308の処理として行われる。
S404では、変数peak(初期値「0」とする)の現在の値が、取得したSUM信号の信号レベル値以下であるか否かを判定する処理が行われる。ここで、変数peakの値がSUM信号の信号レベル値以下であると判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S405において、取得したSUM信号の信号レベル値を変数peakに代入する処理が行われる。一方、変数peakの値がSUM信号の信号レベル値以下ではないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S405の処理を実行せずにS403に処理を進める。
S406では、上述したS402からS405にかけての処理を、予め設定されている回数(例えば、前掲した“D”回)繰り返して実行したか否かを判定する処理が行われる。ここで、上述した処理を当該回数繰り返して実行したと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S407において、変数peakの現在の値を制御部103に送り、不揮発性メモリ204のPEAK[ob]番地の格納値をこの値に更新する処理が行われ、その後はこのピーク値測定処理を終了する。一方、上述した処理の繰り返しを当該回数まで実行していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S408において、Zステージ108を移動させてピント位置へ“PITCH”分近づけ、その後はS402へと処理を戻して上述した処理を繰り返す。
以上までの処理がピーク値測定処理である。レボルバ106に取り付けられている対物レンズ110の種別毎にこの処理を行うことにより、各対物レンズ110についてのSUM信号の最大値が不揮発性メモリ204のPEAK[1]番地からPEAK[6]番地の各格納領域に格納される。
以上の図9及び図10に示した処理が実行されることにより、合焦状態出力装置1は以下のように動作する。
まず、ピント位置がダミーフォーカスの範囲内である場合、すなわち、ピント位置が合焦位置近傍以外でIn−Capture信号とIn−Focusレジスタ214の出力信号とが共にLレベル(すなわちアクティブ)となっている場合には、m_In−Focusレジスタ215の出力信号はHレベル(すなわちノンアクティブ)になる。すると、このときのNAND回路216の出力であるIn−Focus信号出力はHレベル(すなわちノンアクティブ)となる。
一方、ピント位置が合焦位置近傍でIn−Capture信号とIn−Focusレジスタ214の出力信号とが共にLレベル(すなわちアクティブ)となっている場合には、m_In−Focusレジスタ215の出力信号もLレベル(すなわちアクティブ)になる。すると、このときのNAND回路216の出力であるIn−Focus信号出力はLレベル(すなわちアクティブ)となる。
従って、HOSTシステム109においてIn−Focus信号出力の信号論理を検出し、Lレベル(すなわちアクティブ)のときにのみ合焦判定動作を実行するようにすることで、ピント位置がダミーフォーカスの範囲内である場合の合焦判定の誤動作を防止することができる。
また、m_In−Focusレジスタ215の出力信号の論理を決定する図9のS312の処理において、SUM信号との大小比較がなされるpeak_ratio番地の格納値(図11におけるPEAKRATIO[ob])は、光軸上に挿入されている対物レンズ110を使用したときに取り得るSUM信号のピーク値に応じ、比例変化する。つまり、この格納値は、サンプル111の反射率の高低に応じ、反射率が高ければ格納値も大きくなり、反射率が低ければ格納値も小さくなる。従って、本実施例によれば、合焦判定を行うか否かを判定する閾値をサンプル111の反射率に応じて適切に変化させることができるのである。
以上のように、本実施例によれば、図1の検査装置検査対象として反射率が異なるサンプル111を載置しても、ダミーフォーカスによる合焦状態出力装置1の誤動作が防止される。
なお、上述した各実施例においては、In−Capture信号及びIn−Focus信号を両者共に負論理としたが、正論理とすることもできる。
また、各実施例では、SUM信号出力及びAF信号出力はアナログ信号としたが、デジタルデータとして出力するようにし、シリアル通信やパラレル通信などを利用してHOSTシステム109へ伝送するように構成することもできる。
また、各実施例では、SUM信号及びAF信号を合焦状態出力装置1が出力するようにしていたが、AFセンサ102内の受光回路123の2分割PDにおけるセンサA及びセンサBの各々からの出力信号であるA信号及びB信号を合焦状態出力装置1が直接出力するようにし、HOSTシステム109が、受け取ったA信号及びB信号からSUM信号及びAF信号を算出するように構成することもできる。
また、各実施例では、SUM信号及びAF信号を個別に出力するためにアナログ出力部をAF出力インタフェース205dに2組設けたが、アナログ出力部を1組のみAF出力インタフェース205dに設けるようにし、SUM信号とAF信号とを切り換えることでこのアナログ出力部を共用するように構成することもできる。
このようなAF出力インタフェース205dの内部構成を図12に示す。同図に示す構成は、実施例1に係る図2Bの構成から、DAコンバータB212、アンプ222、及びアナログ出力Bを削除したものとなっている。
図12に示す構成において、アナログ出力Aから出力される信号を切り換えるには、HOSTシステム106から、コマンド
SELANA “出力信号”
を制御部103へ送信する。ここで、引数“出力信号”には、「SUM」若しくは「AF」が与えられる。制御部103のCPU201は、このコマンドを受け取ると、図13に処理内容をフローチャートで示す選択処理が実行される。なお、CPU201は、ROM203に格納されている所定のプログラムを読み出して実行することによって、この選択処理の実行が可能となる。
図13の処理を説明する。
まず、S501では、上記のコマンドに付されていた引数を取得する処理が行われ、続くS502において、この引数の値が何であるかを判別する処理が行われる。ここで、引数が「SUM」であると判別されたときには、S503において、RAM202のanasig番地(図3Aのメモリマップには図示していない)に値「SUM」を格納する処理が行われ、その後この選択処理を終了する。一方、引数が「AF」であると判別されたときには、S504において、RAM202のanasig番地に値「AF」を格納する処理が行われ、その後この選択処理を終了する。
また、AF出力インタフェース205dの内部構成を図12に示すものとした場合には、図4に示した合焦状態信号出力処理の処理内容を、図14にフローチャートで示したものに変更する。
図14に示したフローチャートと図4に示したものとは、図4のS116の処理が、S601からS604の処理へ置換されている点のみが異なっている。ここでは、このS601からS604の処理のみを説明する。
S114若しくはS115の処理に続くS601では、RAM202のanasig番地の格納値が何てあるかを判別する処理が行われる。ここで、anasig番地の格納値が「SUM」であると判別されたときには、S602において、RAM202のoutdat番地(図3Aのメモリマップには図示していない)にsum番地の格納値を代入する処理が行われ、その後はS604に処理を進める。一方、anasig番地の格納値が「SUM」であると判別されたときには、S603において、RAM202のoutdat番地にaf番地の格納値を代入する処理が行われる。
S604では、RAM202の番地のoutdat格納値を読み出してDAコンバータA211に与えることで、SUM信号とAF信号とのうちHOSTシステム109から選択指示されたものをアナログ出力Aから出力させる処理が行われ、その後はS117に処理を進める。
以上の図13及び図14の処理をCPU201が実行することにより、図12に示すAF出力インタフェース205dの内部構成のように、SUM信号とAF信号とでアナログ出力部を共用するように構成することもできる。
なお、図12、図13、及び図14を用いて説明した構成は、実施例1の変形例であるが、実施例2の構成を同様変形することももちろん可能である。
また、上述したAF信号及びSUM信号を切り換えて出力する構成を更に変形して、AF信号、SUM信号、A信号、及びB信号のうちの少なくとも2つ以上を、例えば図4におけるS116の処理の実行が繰り返される度に切り換えて出力する構成とすることも可能である。
また、前述した実施例2では、In−Focusレジスタ214の出力とm_In−Focusレジスタ215の出力との論理積をNAND回路216により得るようにしていたが、この代わりに、AF出力インタフェース205dの内部構成を図2Bに示す構成としてm_In−Focusレジスタ215及びNAND回路216し、加えてRAM202のin−focus番地の値とm_in−focus番地の値との論理積をCPU201で演算し、その演算結果をIn−Focusレジスタ214に与えてIn−Focus信号を出力させるように構成しても、実施例2における合焦状態出力装置1と同様の動作を行わせることができる。
また、前述した実施例2では、In−Focusレジスタ214の出力とm_In−Focusレジスタ215の出力との論理積、すなわち、AF信号とFTHの値との大小比較の結果を示す信号と、SUM信号とRAM202のpeak_ratio番地の格納値(SUM信号が現在取り得るピーク値と光軸上の対物レンズ110について設定されている割合との積)との大小比較の結果を示す信号との論理積をAF出力インタフェース205d内で得ていた。この代わりに、m_In−Focusレジスタ215及びNAND回路216を削除してAF出力インタフェース205dの内部構成を実施例1に係る図2Bの構成にし、加えてSUM信号が現在取り得るピーク値と所定の閾値との大小比較の結果を示す信号をCPU201が出力し、新たにAF出力インタフェース205dに設けるインタフェースを用いてこの信号をHOSTシステム109へ転送し、HOSTシステム109でこの信号とIn−Focus信号との論理積を演算し、その演算結果に基づいて合焦判定の実行可否を行うように構成しても、実施例2における合焦状態出力装置1と同様の動作を行わせることができる。
また、実施例2では、不揮発性メモリ204のPEAKRATIO[]番地の格納値を予め設定しておいたものに固定していたが、この格納値の更新をHOSTシステム109から制御部103へ指示するためのコマンドを用意し、観察者が任意に設定できるように構成することもできる。
その他、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
本発明を実施する合焦状態出力装置が搭載された顕徴鏡機器を含む検査装置の概略構成を示す図である。 制御部の内部構成を示す図である。 実施例1に係るAF出力インタフェースの内部構成を示す図である。 実施例1に係るRAMのメモリマップである。 実施例1に係る不揮発性メモリのメモリマップである。 実施例1に係る合焦状態信号出力処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 チューニング処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 チューニング処理の処理内容を説明する図である。 実施例2に係るAF出力インタフェースの内部構成を示す図である。 実施例2に係るRAMのメモリマップである。 実施例2に係る不揮発性メモリのメモリマップである。 実施例2に係る合焦状態信号出力処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 ピーク値測定処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 実施例2におけるダミーフォーカスの回避の様子を説明する図である。 AF出力インタフェースの内部構成の変形例を示す図である。 選択処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 図12に示した構成を使用する場合の合焦状態信号出力処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 アクティブAF方式を採用している合焦状態出力装置の光学系の構成例を示す図である。 中倍対物レンズの2分割PDでのAF光の結像の様子を表した図である。 図15に示した光学系におけるZステージの位置と2分割PDの出力信号との関係を示す図(その1)である。 図15に示した光学系におけるZステージの位置と2分割PDの出力信号との関係を示す図(その2)である。 図15に示した光学系におけるZステージの位置と2分割PDの出力信号との関係を示す図(その3)である。 SUM信号及びAF信号と、In−Capture信号及びIn−Focus信号との関係を示す図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
1 合焦状態出力装置
102 AFセンサ
103 制御部
104 顕微鏡照明ユニット
105 鏡筒
106 レボルバ
107 X−Yステージ
108 Zステージ
109 HOSTシステム
110 対物レンズ
111 サンプル
112 マウンタ
113 レボルバモータ
114 レボルバセンサ群
115 顕微鏡光源
116 照明系レンズ
117 光学絞り
118 ハーフミラー
119 接眼レンズ
120 CCD力メラ
121 光源駆動部
122 色収差レンズ駆動モータ
123 受光回路
124 光学系
125 Zステージ駆動用モータ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 不揮発性メモリ
205a AFI/O
205b レボルバI/O
205c コマンドI/O
205d AF出力インタフェース
206a 色収差レンズドライバ
206bレボルバドライバ
211 DAコンバータA
212 DAコンバータB
213 In−Captureレジスタ
214 In−Focusレジスタ
215 m_In−Focusレジスタ
216 NAND回路
221、222 アンプ
1201 レーザダイオード
1202 コリメートレンズ
1203 投光側ストッパ
1204 偏光ビームスプリッタ
1205 集光レンズ
1206 対物レンズ
1207 色収差補正レンズ
1208 λ/4板
1209 ダイクロイックミラー
1210 サンプル
1211 受光側ストッパ
1212 受光側集光レンズ
1213 2分割PD
1214 I−V変換増幅器
1215 A/D変換器
1216 演算部
1217 I/F部
1218 HOSTシステム
1219 Zステージ
1220 ステージ駆動用モータ

Claims (6)

  1. 試料を搭載するステージと対物レンズとの相対距離を調節する焦準手段を有する光学機器に搭載される装置であって、該対物レンズの焦点に対する該試料の合焦状態を示しており該試料が合焦する前後で符号が反転する合焦状態信号を、該試料で反射されて該対物レンズを通過して到来する光の検出結果に基づいて生成して出力する該装置である合焦状態出力装置において、
    前記光を検出して該光の強度に応じた大きさの信号を出力する光検出手段と、
    前記光検出手段からの信号を出力する光信号出力手段と、
    前記合焦状態信号を出力する合焦状態信号出力手段と、
    前記焦準手段を機能させて前記対物レンズの焦点に前記試料を合焦させる合焦動作の実行を許可するか否かを、前記光検出手段から出力される信号の大きさと所定の第一閾値との大小比較の結果に基づいて判定する合焦動作許可判定手段と、
    前記合焦動作許可判定手段の判定結果を示している合焦動作許可信号を出力する合焦動作許可信号出力手段と、
    を有することを特徴とする合焦状態出力装置。
  2. 前記光検出手段は、前記光を受光する複数の受光部を備えており、
    前記光信号出力手段は、前記受光部からの出力信号を少なくとも1以上出力し、若しくは、該受光部からの出力信号のうちの少なくとも2以上を加算して得られる信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の合焦状態出力装置。
  3. 前記第一閾値を更新する更新手段を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の合焦状態出力装置。
  4. 前記合焦動作許可信号出力手段は、前記光検出手段で検出される信号の最大値と所定の第二閾値との大小比較の結果と、前記合焦動作許可判定手段の判定結果との論理積の結果を示す合焦動作許可信号を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の合焦状態出力装置。
  5. 前記光検出手段からの信号と前記合焦状態信号とのどちらか一方を選択する選択手段を更に有しており、
    前記光信号出力手段及び前記合焦状態信号出力手段は、前記選択手段で選択された信号を出力する信号出力手段を共用して前記光検出手段からの信号と前記合焦状態信号とのうち選択されたものを出力する、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の合焦状態出力装置。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の合焦状態出力装置を搭載した光学機器であって、
    前記ステージと、前記対物レンズと、前記焦準手段とを有しており、
    前記合焦状態出力装置が有している合焦動作許可信号出力手段から前記合焦動作の実行の許可を示している前記合焦動作許可信号が出力されている場合に前記焦準手段を機能させて、該合焦状態出力装置が有している合焦状態信号出力手段から出力される合焦状態信号に基づいて、前記対物レンズの焦点に前記試料を合焦させる制御手段を更に有する、
    ことを特徴とする光学機器。
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