JP2008138593A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】形状記憶合金からなるワイヤの伸縮に応じて駆動体を動作させるアクチュエータであって、簡易な構成を有し、低コスト化を図ることができるアクチュエータを提供すること。
【解決手段】形状記憶合金から成り、ワイヤ保持体2に巻き付けられたワイヤ1に通電部8を通じて通電すると、ワイヤ1が該通電によって加熱される。ワイヤ1が形状回復温度に到達すると、ワイヤ1は、バネ4による引張力に抗して収縮し、ワイヤ1の一端に接続された被駆動体3が、支軸9を中心として時計回りに回動する。
【選択図】図1
【解決手段】形状記憶合金から成り、ワイヤ保持体2に巻き付けられたワイヤ1に通電部8を通じて通電すると、ワイヤ1が該通電によって加熱される。ワイヤ1が形状回復温度に到達すると、ワイヤ1は、バネ4による引張力に抗して収縮し、ワイヤ1の一端に接続された被駆動体3が、支軸9を中心として時計回りに回動する。
【選択図】図1
Description
本発明は、アクチュエータに関し、特に、形状記憶合金からなるワイヤの収縮に応じて被駆動体を動作させるアクチュエータに関する。
形状記憶合金を利用した従来のアクチュエータとして、例えば、下記の特許文献1に、形状記憶合金からなるワイヤをチューブに貫挿し、該ワイヤを通電して加熱することによって、該ワイヤに連結された駆動体を動作させるアクチュエータに関して記載されている。
特開2005−59138号公報
しかし、上記特許文献1に記載された従来のアクチュエータは、チューブに貫挿されたワイヤを通電して加熱する構成を採るため、チューブは耐熱性のある絶縁材で形成されていることが必要であり、また長手方向に収縮しにくい素材を用いることが必要である。
さらに、加熱されて収縮する該ワイヤが該チューブ内で可動できるようにするために、該チューブは摩擦係数が少ない素材であること必要があり、設置の容易さなどを考慮すると可撓性のある素材であることが好ましい。
また、この種のアクチュエータは、ワイヤの加熱・冷却によりワイヤを収縮、伸展させて駆動体を駆動するものであるから、ワイヤの通電により直ちにワイヤの温度が上昇し、ワイヤの通電を停止したときには、直にワイヤが冷却されることが望ましい。
特許文献1に記載のものは、ワイヤがチューブ内に収納されているため、放熱性のよいチューブを用いないと冷却しにくいと考えられる。冷却が迅速に行われないとワイヤへの通電を停止しても、ワイヤの温度が直には低下せず、ワイヤの伸展までに時間を要する。 以上のように、ワイヤをチューブ内に収納した構成のアクチュエータは、チューブの素材として、耐熱性があり、長手方向に収縮しにくく、摩擦係数が小さい素材を用いる必要があり、さらに、応答性などを考慮すると、チューブの素材として熱伝導性のよいものを用いる必要がある。
したがって、チューブの素材の選択が難しく、また、上記性質を有する素材をチューブ状に加工するのも難しいと考えられる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、形状記憶合金からなるワイヤの伸縮に応じて駆動体を動作させるアクチュエータであって、簡易な構成を有し、低コスト化を図ることができるアクチュエータの提供を目的とする。
さらに、加熱されて収縮する該ワイヤが該チューブ内で可動できるようにするために、該チューブは摩擦係数が少ない素材であること必要があり、設置の容易さなどを考慮すると可撓性のある素材であることが好ましい。
また、この種のアクチュエータは、ワイヤの加熱・冷却によりワイヤを収縮、伸展させて駆動体を駆動するものであるから、ワイヤの通電により直ちにワイヤの温度が上昇し、ワイヤの通電を停止したときには、直にワイヤが冷却されることが望ましい。
特許文献1に記載のものは、ワイヤがチューブ内に収納されているため、放熱性のよいチューブを用いないと冷却しにくいと考えられる。冷却が迅速に行われないとワイヤへの通電を停止しても、ワイヤの温度が直には低下せず、ワイヤの伸展までに時間を要する。 以上のように、ワイヤをチューブ内に収納した構成のアクチュエータは、チューブの素材として、耐熱性があり、長手方向に収縮しにくく、摩擦係数が小さい素材を用いる必要があり、さらに、応答性などを考慮すると、チューブの素材として熱伝導性のよいものを用いる必要がある。
したがって、チューブの素材の選択が難しく、また、上記性質を有する素材をチューブ状に加工するのも難しいと考えられる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、形状記憶合金からなるワイヤの伸縮に応じて駆動体を動作させるアクチュエータであって、簡易な構成を有し、低コスト化を図ることができるアクチュエータの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明においては、次のようにして前記課題を解決する。
(1)被駆動体を駆動するアクチュエータであって、形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元するワイヤと、上記ワイヤに通電する手段と、上記ワイヤが相互に接触しないように巻き付けられたワイヤ保持体と、上記ワイヤの一端又は上記ワイヤ保持体に接続された被駆動体とを備えるアクチュエータを備える。上記ワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体を駆動する。
(2)上記アクチュエータが、上記ワイヤに引張力を印加するバネを備える。また、上記ワイヤの一端が固定され、他の一端が上記バネにより引張されており、上記ワイヤへの通電に伴う加熱により、該ワイヤが上記バネの引張力に抗して収縮し、上記被駆動体を駆動する。
(3)軸を中心として回動可能に支持された被駆動体と、各々が上記被駆動体の異なる側に設けられた、上記被駆動体を駆動する第1の駆動機構及び第2の駆動機構とを備えるアクチュエータを設ける。上記第1の駆動機構及び第2の駆動機構の各々が、形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元するワイヤと、上記ワイヤが相互に接触しないように巻き付けられたワイヤ保持体とを備える。また、上記第1の駆動機構が備えるワイヤの一端と上記第1の駆動機構が備えるワイヤの一端とが、それぞれ上記被駆動体の異なる側に接続されており、上記第1の駆動機構が備えるワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体が第1の駆動機構側に回動し、上記第2の駆動機構が備えるワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体が第2の駆動機構側に回動する。
(4)上記アクチュエータが備える上記ワイヤ保持体に螺旋状の溝が形成されている。
(1)被駆動体を駆動するアクチュエータであって、形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元するワイヤと、上記ワイヤに通電する手段と、上記ワイヤが相互に接触しないように巻き付けられたワイヤ保持体と、上記ワイヤの一端又は上記ワイヤ保持体に接続された被駆動体とを備えるアクチュエータを備える。上記ワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体を駆動する。
(2)上記アクチュエータが、上記ワイヤに引張力を印加するバネを備える。また、上記ワイヤの一端が固定され、他の一端が上記バネにより引張されており、上記ワイヤへの通電に伴う加熱により、該ワイヤが上記バネの引張力に抗して収縮し、上記被駆動体を駆動する。
(3)軸を中心として回動可能に支持された被駆動体と、各々が上記被駆動体の異なる側に設けられた、上記被駆動体を駆動する第1の駆動機構及び第2の駆動機構とを備えるアクチュエータを設ける。上記第1の駆動機構及び第2の駆動機構の各々が、形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元するワイヤと、上記ワイヤが相互に接触しないように巻き付けられたワイヤ保持体とを備える。また、上記第1の駆動機構が備えるワイヤの一端と上記第1の駆動機構が備えるワイヤの一端とが、それぞれ上記被駆動体の異なる側に接続されており、上記第1の駆動機構が備えるワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体が第1の駆動機構側に回動し、上記第2の駆動機構が備えるワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体が第2の駆動機構側に回動する。
(4)上記アクチュエータが備える上記ワイヤ保持体に螺旋状の溝が形成されている。
本発明のアクチュエータ装置は、ワイヤ保持体に相互に接触しないように巻き付けられたワイヤへ通電し、該通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、該ワイヤの一端又は該ワイヤ保持体に接続された被駆動体を駆動するように構成している。このため、以下の効果を得ることができる。
(1)上記ワイヤ保持体としては、例えば円筒形で周囲にワイヤを巻きつける溝などを設けた比較的簡単な構造体でよく、製造し易く、低コスト化が可能である。
(2)ワイヤ保持体をチューブ状に加工する必要がなく、ワイヤ保持体としては、表面を絶縁した金属などを用いることも可能である。従って、比較的安価な素材を用いてワイヤ保持体に必要な強度を確保することができる。また、チューブ内にワイヤが収納されていないので、ワイヤの放熱も比較的容易である。
(3)ワイヤ保持体にワイヤを巻き付ける構成であり、ワイヤの長さか変わっても、ワイヤのワイヤ保持体への巻き付け回数を変えることで容易に対応できる。
このため、多種類のワイヤ保持体を用意しなくても、一種類のワイヤ保持体を用意するだけで、ワイヤの長さの異なる(すなわち駆動ストローグが異なる)アクチュエータを製造することが可能である。
(1)上記ワイヤ保持体としては、例えば円筒形で周囲にワイヤを巻きつける溝などを設けた比較的簡単な構造体でよく、製造し易く、低コスト化が可能である。
(2)ワイヤ保持体をチューブ状に加工する必要がなく、ワイヤ保持体としては、表面を絶縁した金属などを用いることも可能である。従って、比較的安価な素材を用いてワイヤ保持体に必要な強度を確保することができる。また、チューブ内にワイヤが収納されていないので、ワイヤの放熱も比較的容易である。
(3)ワイヤ保持体にワイヤを巻き付ける構成であり、ワイヤの長さか変わっても、ワイヤのワイヤ保持体への巻き付け回数を変えることで容易に対応できる。
このため、多種類のワイヤ保持体を用意しなくても、一種類のワイヤ保持体を用意するだけで、ワイヤの長さの異なる(すなわち駆動ストローグが異なる)アクチュエータを製造することが可能である。
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るアクチュエータの構成を示す図である。
図1(A)に示すアクチュエータは、ワイヤ1、ワイヤ保持体2、被駆動体3、バネ4、ジョイント部5−1、5−2、5−3、ボルト6、固定部7、支軸9を備える。また、ワイヤ1の端部にはリード線が接続され、引き出されている。このリード線を電源に接続し、ワイヤに電流を流し加熱する。以下、このリード線の部分を通電部8という。
ワイヤ1は、形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元する。
本発明の第1の実施の形態においては、ワイヤ1として、例えばφ0.2mm、長さ700mmの形状記憶合金を用いる。該形状記憶合金は、例えば、Tiを49.0〜51.0at%、Cuを5.0〜12.0at%含有し、残部がNiからなるNiTiCu形状記憶合金である。ワイヤ1は、例えば、通電部8を通じて、24Vの電圧を印加して0.7Aの電流を通電すると、約7mm収縮する。また、ワイヤ1の収縮時の引っ張り力は約1kgである。ワイヤ保持体2は、ボルト6によって固定部7が固定されている基台などに固定され、ワイヤ1を保持する。
図1(A)に示すアクチュエータは、ワイヤ1、ワイヤ保持体2、被駆動体3、バネ4、ジョイント部5−1、5−2、5−3、ボルト6、固定部7、支軸9を備える。また、ワイヤ1の端部にはリード線が接続され、引き出されている。このリード線を電源に接続し、ワイヤに電流を流し加熱する。以下、このリード線の部分を通電部8という。
ワイヤ1は、形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元する。
本発明の第1の実施の形態においては、ワイヤ1として、例えばφ0.2mm、長さ700mmの形状記憶合金を用いる。該形状記憶合金は、例えば、Tiを49.0〜51.0at%、Cuを5.0〜12.0at%含有し、残部がNiからなるNiTiCu形状記憶合金である。ワイヤ1は、例えば、通電部8を通じて、24Vの電圧を印加して0.7Aの電流を通電すると、約7mm収縮する。また、ワイヤ1の収縮時の引っ張り力は約1kgである。ワイヤ保持体2は、ボルト6によって固定部7が固定されている基台などに固定され、ワイヤ1を保持する。
図2は、ワイヤ保持体の基本構成図である。ワイヤ保持体2の正面図を示す図2(A)及びワイヤ保持体2の右側面図を示す図2(B)を参照すると、ワイヤ保持体2は、本体部21と、本体部21の外周面に沿って嵌め込まれたケース部22とから成る。本体部21の外周面には、図2(C)に示すように、ワイヤ1が螺旋状に巻き付けられている。また、図2(A)に示すように、ケース部22には溝部20が形成されており、本体部21の外周面に巻き付けられたワイヤ1は、該溝部20を通じてケース部22の外部に出ている。なお、本発明の一実施形態によれば、ワイヤ保持体2がケース部22を備えない構成を採ってもよい。
上記ワイヤ保持体2は、耐熱性があり、比較的摩擦係数が小さく、変形しにくい素材で形成され、金属などの導電材の場合には表面に絶縁材が形成されていることが望ましい。ワイヤ保持体2としては、例えば、表面を絶縁加工したアルミニウム等の金属、フッ素樹脂、セラミックスなどを用いることができる。
上記ワイヤ保持体2は、耐熱性があり、比較的摩擦係数が小さく、変形しにくい素材で形成され、金属などの導電材の場合には表面に絶縁材が形成されていることが望ましい。ワイヤ保持体2としては、例えば、表面を絶縁加工したアルミニウム等の金属、フッ素樹脂、セラミックスなどを用いることができる。
図3は、ワイヤ保持体の内部構成の一例を示す図である。ワイヤ保持体2の本体部21の外周面には、図3(A)に示すように、螺旋状の溝10が形成されている。図3(A)中の円で囲った部分の拡大図である図3(B)に示すように、該溝10に沿って、ワイヤ1が相互に接触しないように巻き付けられている。
図1(A)に戻って、被駆動体3は、支軸9を中心として回動可能なように、支軸9により支持されている。また、被駆動体3は、ジョイント部5−1を介してワイヤ1の一端に接続され、ジョイント部5−3を介してバネ4の一端に接続されている。バネ4の他端は固定部7に固定されている。また、ワイヤ1の他端が接続されたジョイント部5−2は、固定されている。
図1(A)に示すように、ワイヤ1への通電前の状態において、バネ4は伸ばされた状態で被駆動体3に接続され固定部7に固定されており、被駆動体3にはバネ4による引張力が加えられている。ここで、通電部8を通じてワイヤ1に例えば24Vの電圧を印加し0.7Aの電流を通電すると、ワイヤ1は該通電によって加熱される。ワイヤ1は、形状回復温度に到達すると、バネ4による引張力に抗して収縮する。その結果、図1(B)に示すように、被駆動体3が、支軸9を中心として時計回りに回動する。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るアクチュエータの構成を示す図である。図4(A)に示すアクチュエータが備える構成要素のうち、図1(A)に示す本発明の第1の実施の形態に係るアクチュエータが備える構成要素と同符号のものは、図1(A)に示すアクチュエータが備える構成要素と同様であるので、詳細な説明は省略する。図4(A)中、3’は、支軸9を中心として回動可能なように、支軸9により支持される被駆動体である。被駆動体3’は、被駆動体3’とは別に設けられた被駆動体3と独立して回動する。また、被駆動体3’は、ジョイント部5−2を介してワイヤ1の一端に接続され、ジョイント部5−4を介してバネ4’の一端に接続されている。また、バネ4’の他端は固定部7’に固定されている。
ワイヤ1への通電前において、バネ4’は、伸ばされた状態で被駆動体3’に接続され固定部7’に固定されており、被駆動体3’にはバネ4’による引張力が加えられている。ここで、通電部8を通じてワイヤ1に通電すると、ワイヤ1は該通電によって加熱される。ワイヤ1は、形状回復温度に到達すると、バネ4、バネ4’による引張力に抗して収縮する。その結果、図1(B)に示すように、被駆動体3が、支軸9を中心として時計回りに回動し、また、被駆動体3’が、支軸9を中心として反時計回りに回動する。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係るアクチュエータの構成を示す図である。図5(A)に示すアクチュエータが備える構成要素のうち、図1(A)に示す本発明の第1の実施の形態に係るアクチュエータが備える構成要素と同符号のものは、図1(A)に示すアクチュエータが備える構成要素と同様であるので、詳細な説明は省略する。
図5(A)に示すアクチュエータは、ワイヤ1、ワイヤ保持体2、ボルト6、通電部8、ジョイント部11−1、11−2とから成る第1の駆動機構と、ワイヤ1’、ワイヤ保持体2’、ボルト6’、通電部8’、ジョイント部11−3、11−4とから成る第2の駆動機構と、被駆動体3と、固定部12とを備える。図5に示すように、第1の駆動機構と第2の駆動機構とは、被駆動体3の異なる側に設けられている。被駆動体3は、支軸9を中心として回動可能なように、支軸9により支持されており、第1の駆動機構と第2の駆動機構は、それぞれ、被駆動体3を異なる方向に回動させる。第1の駆動機構が備えるワイヤ1の一端と第2の駆動機構が備えるワイヤ1’の一端とが、それぞれ被駆動体3の異なる側に接続されている。また、ワイヤ1の他端及びワイヤ1’の他端が、それぞれ、ジョイント部11−2及びジョイント部11−4を介して、固定部12に固定されている。
ここで、通電部8を通じてワイヤ1に通電すると、ワイヤ1は該通電によって加熱される。ワイヤ1は、形状回復温度に到達すると収縮する。その結果、図5(B)に示すように、被駆動体3が、支軸9を中心として時計回り(第1の駆動機構側)に回動する。ジョイント部11−3を介して被駆動体3と接続されたワイヤ1’は塑性変形して伸びる。
図5(B)に示す状態で、通電部8’を通じてワイヤ1’に通電すると、ワイヤ1’は該通電によって加熱される。ワイヤ1’は、形状回復温度に到達すると収縮する。その結果、図5(C)に示すように、被駆動体3が、支軸9を中心として反時計回り(第2の駆動機構側)に回動する。ジョイント部11−1を介して被駆動体3と接続されたワイヤ1は塑性変形して伸びる。
図6は、本発明の第4の実施の形態に係るアクチュエータの構成を示す図である。図6(A)に示すアクチュエータが備える構成要素のうち、図5(A)に示す本発明の第3の実施の形態に係るアクチュエータが備える構成要素と同符号のものは、図5(A)に示すアクチュエータが備える構成要素と同様であるので、詳細な説明は省略する。
図6(A)に示すアクチュエータは、ワイヤ1、ワイヤ保持体2、ボルト6、通電部8、ジョイント部11−1、11−2とから成る第1の駆動機構と、ワイヤ1’、ワイヤ保持体2’、ボルト6’、通電部8’、ジョイント部11−3、11−4とから成る第2の駆動機構と、被駆動体3、3’とを備える。図6(A)に示すように、第1の駆動機構と第2の駆動機構とは、被駆動体3の異なる側に設けられている。被駆動体3は、支軸9を中心として回動可能なように、支軸9により支持されており、第1の駆動機構と第2の駆動機構は、それぞれ、被駆動体3を異なる方向に駆動させる。第1の駆動機構が備えるワイヤ1の一端及び第2の駆動機構が備えるワイヤ1’の一端が、それぞれ、ジョイント部11−1及びジョイント部11−3を介して被駆動体3に接続されている。また、ワイヤ1の他端及びワイヤ1’の他端とが、それぞれ、ジョイント部11−2及びジョイント部11−4を介して被駆動体3’に接続されている。
ここで、通電部8を通じてワイヤ1に通電すると、ワイヤ1は該通電によって加熱される。ワイヤ1は、形状回復温度に到達すると収縮する。その結果、図6(B)に示すように、被駆動体3が、支軸9を中心として時計回り(第1の駆動機構側)に回動し、被駆動体3’が、支軸9を中心として反時計回り(第1の駆動機構側)に回動する。ジョイント部11−3を介して被駆動体3と接続され、ジョイント部11−4を介して被駆動体3’と接続されたワイヤ1’は、塑性変形して伸びる。
図6(B)に示す状態で、通電部8’を通じてワイヤ1’に通電すると、ワイヤ1’は該通電によって加熱される。ワイヤ1’は、形状回復温度に到達すると収縮する。その結果、図6(C)に示すように、被駆動体3が、支軸9を中心として反時計回り(第2の駆動機構側)に回動し、被駆動体3’が、支軸9を中心として時計回り(第2の駆動機構側)に回動する。ジョイント部11−1を介して被駆動体3と接続され、ジョイント部11−2を介して被駆動体3’と接続されたワイヤ1は、塑性変形して伸びる。
図7は、本発明の第5の実施の形態に係るアクチュエータの構成を示す図である。図7(A)に示すアクチュエータが備える構成要素のうち、図1(A)に示す本発明の第1の実施の形態に係るアクチュエータが備える構成要素と同符号のものは、図1(A)に示すアクチュエータが備える構成要素と同様であるので、詳細な説明は省略する。
図4(A)中、13は、支軸14を中心として回動可能なように、支軸14により支持される被駆動体である。被駆動体13は、ジョイント部15を介してワイヤ保持体2に接続され、ジョイント部16を介してバネ17の一端に接続されている。また、バネ17の他端は固定部18に固定されている。
ワイヤ1への通電前において、バネ17は、伸ばされた状態で被駆動体13に接続され固定部18に固定されており、被駆動体13にはバネ17による引張力が加えられている。また、ワイヤ1が接続されたジョイント部5−1、5−2は固定されている。
ワイヤ保持体2には、その中央部に長円形の穴6aが設けられ、ワイヤ保持体2は、長円形の穴6aに沿って、同図の上下方向(上記バネ17の伸長方向)に移動可能である。
図4(A)中、13は、支軸14を中心として回動可能なように、支軸14により支持される被駆動体である。被駆動体13は、ジョイント部15を介してワイヤ保持体2に接続され、ジョイント部16を介してバネ17の一端に接続されている。また、バネ17の他端は固定部18に固定されている。
ワイヤ1への通電前において、バネ17は、伸ばされた状態で被駆動体13に接続され固定部18に固定されており、被駆動体13にはバネ17による引張力が加えられている。また、ワイヤ1が接続されたジョイント部5−1、5−2は固定されている。
ワイヤ保持体2には、その中央部に長円形の穴6aが設けられ、ワイヤ保持体2は、長円形の穴6aに沿って、同図の上下方向(上記バネ17の伸長方向)に移動可能である。
ここで、通電部8を通じてワイヤ1に通電すると、ワイヤ1は該通電によって加熱される。ワイヤ1は、形状回復温度に到達すると、バネ17による引張力に抗して収縮する。その結果、図7(B)に示すように、ワイヤ保持体2が下方に下がり、被駆動体13が、支軸14を中心として反時計回りに回動する。図7(A)に示すアクチュエータによれば、ワイヤ1の収縮時に、前述した図1(A)に示すアクチュエータの駆動力の2倍の駆動力を得ることができる。
1、1’ ワイヤ
2、2’ ワイヤ保持体
3、3’、13 被駆動体
4、4’、17 バネ
5−1、5−2、5−3、11−1、11−2、11−3、11−4、15、16 ジョイント部
6、6’ ボルト
6a 穴
7,7’、12、18 固定部
8,8’ 通電部
9、14 支軸
10 溝
20 溝部
21 本体部
22 ケース部
2、2’ ワイヤ保持体
3、3’、13 被駆動体
4、4’、17 バネ
5−1、5−2、5−3、11−1、11−2、11−3、11−4、15、16 ジョイント部
6、6’ ボルト
6a 穴
7,7’、12、18 固定部
8,8’ 通電部
9、14 支軸
10 溝
20 溝部
21 本体部
22 ケース部
Claims (4)
- 被駆動体を駆動するアクチュエータであって、
形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元するワイヤと、
上記ワイヤに通電する手段と、
上記ワイヤが相互に接触しないように巻き付けられたワイヤ保持体と、
上記ワイヤの一端又は上記ワイヤ保持体に接続された被駆動体とを備え、
上記ワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体を駆動する
ことを特徴とするアクチュエータ。 - 上記ワイヤに引張力を印加するバネを備え、
上記ワイヤの一端が固定され、他の一端が上記バネにより引張されており、
上記ワイヤへの通電に伴う加熱により、該ワイヤが上記バネの引張力に抗して収縮し、上記被駆動体を駆動する
ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 軸を中心として回動可能に支持された被駆動体と、
各々が上記被駆動体の異なる側に設けられた、上記被駆動体を駆動する第1の駆動機構及び第2の駆動機構とを備え、
上記第1の駆動機構及び第2の駆動機構の各々が、
形状記憶合金から成り、加熱により形状回復温度に到達すると記憶しておいた長さを復元するワイヤと、
上記ワイヤが相互に接触しないように巻き付けられたワイヤ保持体とを備え、
上記第1の駆動機構が備えるワイヤの一端と上記第1の駆動機構が備えるワイヤの一端とが、それぞれ上記被駆動体の異なる側に接続されており、
上記第1の駆動機構が備えるワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体が第1の駆動機構側に回動し、
上記第2の駆動機構が備えるワイヤへの通電に伴う加熱により該ワイヤが収縮して、上記被駆動体が第2の駆動機構側に回動する
ことを特徴とするアクチュエータ。 - 上記ワイヤ保持体に螺旋状の溝が形成されている
ことを特徴とする請求項1,2,又は請求項3に記載のアクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006325652A JP2008138593A (ja) | 2006-12-01 | 2006-12-01 | アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
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