JP2008137886A - 酸化物複合体前駆体水溶液、酸化物複合体の製造方法、酸化物複合体、その酸化物複合体を備える排ガス浄化用触媒及びその排ガス浄化用触媒を用いた排ガス浄化方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一金属元素を含有する第1の化合物と、希土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二金属元素を含有する第2の化合物と、多座配位子を有する第3の化合物と、アンモニアとを含むことを特徴とする酸化物複合体前駆体水溶液。
【選択図】なし
Description
前記酸化物複合体の表面上の10nm角の20点以上の測定点におけるTEM−EDX分析から求められる第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積との和に対する第一金属元素のピーク面積の比([第一金属元素のピーク面積]/[第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積の和])の分布の標準偏差が10%以下であることを特徴とするものである。
前記酸化物複合体の表面上の10nm角の20点以上の測定点におけるTEM−EDX分析から求められる第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積との和に対する第一金属元素のピーク面積の比([第一金属元素のピーク面積]/[第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積の和])の分布の標準偏差が10%以下であることを特徴とするものである。
[ピーク面積比(%)]=([第一金属元素のピーク面積]/[第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積の和])×100
を計算することにより算出できる。また、ここにいう「ピーク」とは、前記スペクトルのベースラインからピークトップまでの高さの強度差が1cts以上のものをいう。また、このようなピークは、例えば、金属元素がバリウムである場合にはエネルギーが4.5KeVの位置(BaLα線)に現れ、金属元素がセリウムの場合には、4.8KeVの位置(CeLα線)に現れる。
クエン酸(和光純薬工業製)0.9molをイオン交換水165mlに溶解させ、80℃に加熱した後、得られた溶液に酢酸セリウム(和光純薬工業製)0.3molを加えて攪拌し、沈殿を生成した後、28質量%のNH3水170mlを滴下し、沈殿を溶解させ、室温まで冷却してセリウムクエン酸アンモニウム水溶液(セリウムクエン酸アンモニウムの含有量:0.65mol/L)を調製した。その後、得られたセリウムクエン酸アンモニウム水溶液54mlに2.16mol/L酢酸バリウム水溶液16mlを加えた後、攪拌して沈殿を生成し、その沈殿を再度溶解させてBaとCeを含有する酸化物複合体前駆体水溶液を調製した。前記水溶液中のBa/Ceモル比は1であり、Ba及びCeの濃度は0.5mol/Lである。
クエン酸(和光純薬工業製)0.9molをイオン交換水165mlに溶解させ、28%NH3水170mlを加えてクエン酸アンモニウム水溶液を調製した。次に、得られたクエン酸アンモニウム水溶液に酢酸セリウム(和光純薬工業製)0.3molを加えて攪拌し、セリウムクエン酸アンモニウム水溶液(セリウムクエン酸アンモニウムの含有量:0.65mol/L)を調製した。次いで、得られたセリウムクエン酸アンモニウム水溶液54mlに2.16mol/L酢酸バリウム水溶液16mlを加えた後、攪拌してBaとCeを含有する酸化物複合体前駆体水溶液を調製した。前記水溶液中のBa/Ceモル比は1であり、Ba及びCeの濃度は0.5mol/Lである。
酢酸セリウム(和光純薬工業製)0.1molと酢酸バリウム0.1molをイオン交換水300mlに溶解させて、BaCe含有水溶液を調製した。前記水溶液中のBa/Ceモル比は1であり、Ba及びCeの濃度は0.31mol/Lである。
酢酸バリウム0.3molをイオン交換水114mlに溶解させて、酢酸バリウム水溶液を調製した。前記水溶液中のBa濃度は2.16mol/Lである。
クエン酸(和光純薬工業製)0.9molをイオン交換水165mlに溶解させ、80℃に加熱し、溶液を得た。次に、得られた溶液に酢酸セリウム(和光純薬工業製)0.3molを加えて攪拌し、沈殿を生成した後、2.14mol/L酢酸バリウム水溶液139mlを更に加えた。このようにしてイオン交換水にクエン酸、酢酸セリウム及び酢酸バリウムを添加したところ、沈殿が生じてしまい、安定した水溶液が得られなかった。
酢酸セリウム(和光純薬工業製)0.3molをイオン交換水303mlに溶解させた。次いで、得られた溶液に2.14mol/L酢酸バリウム水溶液139mlを加えた後、28質量%のNH3水170mlを更に加えた。このようにしてイオン交換水にアンモニア、酢酸セリウム及び酢酸バリウムを添加したところ、ゲル化が進行し、安定した水溶液が得られなかった。
先ず、直径30mm×50mmLの六角セルコージェライトモノリス基材に、アルミナ100g、チタニア−ジルコニア複合酸化物100g、Rhを0.5g/50g担持したジルコニア50g、及びセリア−ジルコニア複合酸化物20gを含有する担体を270g/Lの割合でコートし、担体担持基材を得た。次に、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いて、前記担体担持基材に対して2g/LとなるようにPtを選択吸着担持し、Pt担持基材を得た。その後、得られたPt担持基材を大気中、300℃の温度条件で3時間焼成し、Pt担持触媒を調製した。
実施例1で得られた酸化物複合体前駆体水溶液を、合成例1で得られたPt担持触媒にBaとCeの担持量がそれぞれ0.2mol/L(Ba)、0.2mol/L(Ce)となるようにして含浸させることにより、前記Pt担持触媒に前記酸化物複合体前駆体水溶液を担持させた後、大気中、300℃の温度条件下で3時間焼成し、前記Pt担持触媒上に酸化物複合体を形成せしめ、排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。なお、後述するTEM−EDX分析と同様の方法を採用して、本実施例で得られた排ガス浄化用触媒中の酸化物複合体に対してTEM−EDX分析を行ったところ、アルミナ担体上におけるBaのピーク面積とCeのピーク面積の和に対するBaのピーク面積の面積比の分布の標準偏差は8.7%であった。
実施例1で得られた酸化物複合体前駆体水溶液に代えて実施例2で得られた酸化物複合体前駆体水溶液を用いた以外は実施例3と同様の方法を採用して、合成例1で得られたPt担持触媒上に酸化物複合体を形成せしめ、排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。なお、後述するTEM−EDX分析と同様の方法を採用して、本実施例で得られた排ガス浄化用触媒中の酸化物複合体に対してTEM−EDX分析を行ったところ、アルミナ担体上におけるBaのピーク面積とCeのピーク面積の和に対するBaのピーク面積の面積比の分布の標準偏差は8.6%であった。
実施例1で得られた酸化物複合体前駆体水溶液に代えて比較例1で得られたBaCe含有水溶液を用いた以外は実施例3と同様の方法を採用して、合成例1で得られたPt担持触媒上において酸化物複合体を形成せしめ、比較のための排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。なお、後述するTEM−EDX分析と同様の方法を採用して、本比較例で得られた排ガス浄化用触媒中の酸化物複合体に対してTEM−EDX分析を行ったところ、アルミナ担体上におけるBaのピーク面積とCeのピーク面積の和に対するBaのピーク面積の面積比の分布の標準偏差は13.1%であった。
実施例1で得られた酸化物複合体前駆体水溶液に代えて比較例2で得られた酢酸バリウム水溶液を用い、前記酢酸バリウム水溶液を合成例1で得られたPt担持触媒にBaの担持量が0.2mol/Lとなるようにして含浸させた以外は実施例3と同様の方法を採用して、Pt担持触媒上においてバリウムの酸化物を形成せしめ、比較のための排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。
[耐久試験1]
実施例3〜4及び比較例5〜6で得られた排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を用い、各触媒に対して、それぞれ750℃の温度条件下において、表1に示す組成のリーンガス及びリッチガスをリーン/リッチ=110秒/10秒の間隔で変動させながら5時間流通させた。
実施例3〜4及び比較例5〜6で得られた排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を用い、各触媒に対して、それぞれ750℃の温度条件下において空気を5時間流通させた後、650℃の温度条件下において表2に示す組成の前処理用のリッチガスを10分流通させて前処理を行った。次いで、得られた前処理後の各触媒に対して、それぞれ400℃の温度条件下において表2に示す硫黄被毒処理用のリッチガス及びリーンガスをリーン/リッチ=120秒/3秒の間隔で変動させながら41分間流通させ、触媒2Lあたり硫黄を3g供給してS被毒処理を行った。次に、S被毒処理の各触媒に対して、600℃の温度条件下において、表2に示す組成のS再生処理用のリーンガスを5分間流通させた後に、表2に示す組成のS再生処理用のリッチガスを10分間流通させて、被毒したSを脱離させ、触媒の再生処理を行った。
耐久試験1後の実施例3〜4及び比較例5〜6で得られた排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を用い、各触媒に対して、400℃の温度条件下において、表3に示す組成のリッチガス及びリーンガスをリーン/リッチ=120秒/3秒の間隔で変動させながら流通させ、定常状態におけるNOx浄化率を測定した。なお、空間速度(SV)はすべて51400h−1とした。また、NOx浄化率は、各触媒について、それぞれ触媒に接触する前後のガス中に含有されるNOxの濃度を測定し、そのNOx濃度の値に基づいて求めた。得られた結果を図1に示す。
耐久試験2後の実施例3〜4及び比較例5〜6で得られた排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を用いた以外は、NOx浄化試験1と同様の方法を採用してNOx浄化率を測定した。得られた結果を図1に示す。
先ず、直径30mm×50mmLの六角セルコージェライトモノリス基材に、触媒担体としてアルミナを200g/Lの割合でコートし、担体担持基材を得た。次に、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いて、前記担体担持基材に対して2g/LとなるようにしてPtを選択吸着担持せしめてPt担持基材を得た。その後、得られたPt担持基材を大気中、300℃の温度条件で3時間焼成し、Pt担持触媒を調製した。次に、得られたPt担持触媒に対して、実施例1で得られた酸化物複合体前駆体水溶液を、BaとCeの担持量がそれぞれ0.2mol/L(Ba)、0.2mol/L(Ce)となるようにして含浸させることにより、前記Pt担持触媒に前記酸化物複合体前駆体水溶液を担持させた後、大気中、300℃の温度条件下で3時間焼成し、前記Pt担持触媒上において酸化物複合体を形成せしめ、本発明の排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。
実施例1で得られた酸化物複合体前駆体水溶液に代えて比較例1で得られたBaCe含有水溶液を用いた以外は実施例5と同様の方法を採用して、比較のための排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。
[TEM−EDX分析]
実施例5及び比較例7で得られた排ガス浄化用触媒のコート層(モノリス基材上に形成されたコート層)から掻き採った触媒粉末を、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察し、前記触媒粉末中の酸化物複合体の表面上の10nm角の32点の測定点に対して、EDX分析を行った。なお、このようなEDX分析には、日本電子社製の商品名「JEM−2200FS」を測定装置として用いた。
[ピーク面積比]=([Baのピーク面積]/[Baのピーク面積とCeのピーク面積の和])×100
を計算して、各測定点におけるBaのピーク面積とCeのピーク面積の和に対するBaのピーク面積の面積比を算出した。そして、このようにして算出された面積比の値から、面積比の分布の標準偏差を求めた。得られた結果を表4に示す。
先ず、実施例5及び比較例7で得られた排ガス浄化用触媒を用いた以外は上述の耐久試験1と同様の方法を採用して、実施例5及び比較例7で得られた排ガス浄化用触媒に対して耐久試験を行った。次に、前記耐久試験後の各排ガス浄化用触媒を用いた以外は上述のNOx浄化試験1と同様の方法を採用して、実施例5及び比較例7で得られた排ガス浄化用触媒のNOx浄化率を測定した。得られた結果を表5に示す。
クエン酸(和光純薬工業)0.9molをイオン交換水165mlに溶解させた後、28質量%のNH3水170mlを加えて、クエン酸アンモニウム水溶液を調製した。次に、得られたクエン酸アンモニウム水溶液に酢酸セリウム(和光純薬工業)0.3molを加えて攪拌し、セリウムクエン酸アンモニウム水溶液(0.67mol/L)を調製した。その後、前記セリウムクエン酸アンモニウム水溶液52mlに対して、2.16mol/Lの酢酸バリウム水溶液16mlを加えて攪拌し、BaとCeを含有する酸化物複合体前駆体水溶液を調製した。前記水溶液中のBa/Ceモル比は1であり、Ba及びCeの濃度は0.51mol/Lであった。
先ず、直径30mm×50mmLの六角セルコージェライトモノリス基材に、MgAl2O4100g、TiO2とZrO2の複合酸化物100g、Rhを0.5g/50gの割合で担持したZrO250g、及びCeO2とZrO2の複合酸化物20gを含有する担体を270g/Lの割合でコートして、担体担持基材を得た。次に、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液を用いて、前記担体担持基材に対して2g/LとなるようにしてPtを選択吸着担持せしめてPt担持基材を得た。その後、得られたPt担持基材を大気中、300℃の温度条件で3時間焼成し、Pt担持触媒を調製した。
実施例6で得られた酸化物複合体前駆体水溶液を、合成例2で得られたPt担持触媒にBaとCeの担持量がそれぞれ0.2mol/L(Ba)、0.2mol/L(Ce)となるようにして含浸させることにより、前記Pt担持触媒に前記酸化物複合体前駆体水溶液を担持させた後、大気中、300℃の温度条件下で3時間焼成し、前記Pt担持触媒上に酸化物複合体を形成せしめ、本発明の排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。なお、上述のTEM−EDX分析と同様の方法を採用して、得られた排ガス浄化用触媒中の酸化物複合体に対してTEM−EDX分析を行ったところ、MgAl2O4上のBaのピーク面積とCeのピーク面積の和に対するBaのピーク面積の面積比の分布の標準偏差は8.1%であった。
実施例6で得られた酸化物複合体前駆体水溶液の代わりに酢酸バリウム水溶液を用い、酢酸バリウム水溶液を合成例2で得られたPt担持触媒にBaの担持量が0.2mol/Lとなるようにして含浸させた以外は、実施例7と同様にして、比較のための排ガス浄化用触媒(NOx吸蔵還元型触媒)を調製した。
[S脱離量の測定]
実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒を用いた以外は上述の耐久試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒に対して耐久試験を行った。次に、前記耐久試験後の各排ガス浄化用触媒(実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8)に対して、それぞれ、650℃の温度条件下において上記表2に示す組成の前処理用のリッチガスを10分流通させて前処理を行った。次いで、得られた前処理後の各触媒に対して、それぞれ400℃の温度条件下において上記表2に示す硫黄被毒処理用のリッチガス及びリーンガスをリーン/リッチ=120秒/3秒の間隔で変動させながら41分間流通させ、触媒2Lあたり硫黄(S)を3g供給してS被毒処理を行った。次に、S被毒処理後の各触媒に対して、600℃の温度条件下において、上記表2に示す組成のS再生処理用のリーンガスを5分間流通させた後に、上記表2に示す組成のS再生処理用のリッチガスを10分間流通させた(以下、単に「S脱離試験」という。)。このようにして、各排ガス浄化用触媒からSを脱離させて、S再生処理用のガスを導入した時点から3分間及び10分間の間の各排ガス浄化用触媒のS脱離量を、各排ガス浄化用触媒に接触した後のガス中のSO2の量を測定することにより、それぞれ求めた。得られた結果を図10に示す。
上記S脱離量の測定の際の条件と同様の条件で耐久試験1及びS脱離試験を施した後の実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒を用い、更に、温度条件を400℃から300℃に変更した以外は、上述のNOx浄化試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒のNOx浄化率を測定した。得られた結果を図11に示す。
上記S脱離量の測定の際の条件と同様の条件で耐久試験1及びS脱離試験を施した後の実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒を用い、更に、温度条件を400℃から500℃に変更した以外は、上述のNOx浄化試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒のNOx浄化率を測定した。得られた結果を図12に示す。
〈NOx浄化試験6〉
実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒を用いた以外は上述の耐久試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒に対して耐久試験を行った。次に、前記耐久試験後の各排ガス浄化用触媒(実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8)を用い、温度条件を400℃から300℃に変更した以外は、上述のNOx浄化試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒のNOx浄化率を測定した。
実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒を用いた以外は上述の耐久試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒に対して耐久試験を行った。次に、前記耐久試験後の各排ガス浄化用触媒(実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8)を用い、温度条件を400℃から500℃に変更した以外は、上述のNOx浄化試験1と同様の方法を採用して、実施例3、実施例7、比較例6及び比較例8で得られた排ガス浄化用触媒のNOx浄化率を測定した。
[維持率(%)]=[S脱離試験後のNOx浄化率]/[S脱離試験前のNOx浄化率]×100
により算出した。得られた結果を図13に示す。
Claims (17)
- アルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第一金属元素を含有する第1の化合物と、希土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第二金属元素を含有する第2の化合物と、多座配位子を有する第3の化合物と、アンモニアとを含むことを特徴とする酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記第1の化合物が、バリウムを含有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記第2の化合物が、セリウムを含有する化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記第2の化合物が、酢酸セリウムであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記第3の化合物が、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、マロン酸、フマル酸、アコニット酸、グルタル酸、エチレンジアミン四酢酸、乳酸、グリコール酸、グリセリン酸、サリチル酸、メバロン酸、エチレンジアミン、アセト酢酸エチル、マロン酸エステル、グリコール及びピナコールからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記第3の化合物が、クエン酸であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記第3の化合物の含有量が、前記第2の化合物中に含有される第二金属元素の含有量に対してモル換算で2倍以上であることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記アンモニアの含有量が、前記第3の化合物の含有量に対してモル換算で2倍以上であることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記アンモニアの含有量が、0.4mol/L以上であることを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液。
- 前記請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液を焼成して酸化物複合体を得ることを特徴とする酸化物複合体の製造方法。
- アルカリ金属及びアルカリ土類金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の第一金属元素と、希土類金属からなる群より選ばれる少なくともの1種の第二金属元素とを含有する酸化物複合体であって、
前記酸化物複合体の表面上の10nm角の20点以上の測定点におけるTEM−EDX分析から求められる第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積との和に対する第一金属元素のピーク面積の比([第一金属元素のピーク面積]/[第一金属元素のピーク面積と第二金属元素のピーク面積の和])の分布の標準偏差が10%以下であることを特徴とする酸化物複合体。 - 前記請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の酸化物複合体前駆体水溶液を焼成して得られたものであることを特徴とする請求項11に記載の酸化物複合体。
- 担体と、前記担体に担持された請求項11又は12に記載の酸化物複合体と、前記担体に担持された酸化還元能を有する金属とを備えることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
- 前記担体が、アルミニウム、ジルコニウム、アルカリ土類金属及び希土類金属からなる群から選択される少なくとも1種の第三金属元素の酸化物を含有することを特徴とする請求項13に記載の排ガス浄化用触媒。
- 前記担体が、組成式:MgAl2O4で表される金属酸化物を含有することを特徴とする請求項13又は14に記載の排ガス浄化用触媒。
- 前記担体が、チタン、ケイ素、鉄、マンガン及びタングステンからなる群から選択される第四金属元素の酸化物を更に含有することを特徴とする請求項13〜15のうちのいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
- 酸素過剰雰囲気下において、請求項13〜16のうちのいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒に窒素酸化物を含む排ガスを接触せしめて排ガスを浄化することを特徴とする排ガス浄化方法。
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