JP2008137562A - 車両用ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】ホイールの重量増を可能な限り抑えつつ、リム部におけるリムフランジ部及びビードシート部、特にインナーリムフランジ部の強度を高めた構造の車両用ホイールを提供すること。
【解決手段】筒状のリム部を有する車両用ホイールであって、リム部の両端の環状のリムフランジのうち、少なくとも一端のリムフランジ内径部が、ビードシート部内周面よりリム径中心方向に張り出して形成する。このように張り出して形成することにより、特にリム径方向の衝撃に対して効率的にリムフランジ部を強化することができ、強化のためのホイールの重量増を抑制することができる。
【選択図】図4
【解決手段】筒状のリム部を有する車両用ホイールであって、リム部の両端の環状のリムフランジのうち、少なくとも一端のリムフランジ内径部が、ビードシート部内周面よりリム径中心方向に張り出して形成する。このように張り出して形成することにより、特にリム径方向の衝撃に対して効率的にリムフランジ部を強化することができ、強化のためのホイールの重量増を抑制することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両用ホイール、特に耐変形性を求められるレース用車輌のホイールに関する。
車両用ホイールは、一般に耐衝撃性や耐疲労性に優れたものであることが要求され、従来から鉄、アルミニウム、マグネシウム等金属製のホイールが製造されている。近年においては、車両の操縦安定性や燃費向上の観点から軽量化が求められ、アルミニウム合金やマグネシウム合金が多用されており、最近ではカーボンファイバーリムが採用されたホイールも実用化されるようになった。
ここで一般的なホイールについて説明する。図1(a)は一体型のホイールをその回転軸を含む面で切断した断面図である。図1(b)は同様に、組立型2ピースホイールをその回転軸で含む面で切断した断面図である。これらホイールは図示しないタイヤをはめ込む筒状のリム部1と、リム部1の両端にあり、タイヤの脱落を防ぐアウターリムフランジ部2及びインナーリムフランジ部3、車体への取付部とホイールデザインを有するディスク部4、及び図1(b)の組立型2ピースホイールにおいては、筒状リム部1とディスク部4を締結する複数のボルト5で構成されている。アウターリムフランジ部2はホイールが車両に取り付けられた時、ディスク部4と共に車体の外側に位置し、一方インナーリムフランジ部3は車体の内側に位置する。
車両用ホイールは走行中、障害物、縁石或いは車止め等、更にレース車用ホイールにおいては、他の車両、タイヤバリヤー、段差あるいは岩石等に衝突することによりタイヤを通じて衝撃が伝わり変形する。特に、ディスク部4で補強されているアウターリムフランジ部2と比較して、インナーリムフランジ部3は著しく変形し、場合によっては破断してタイヤから空気が抜け、走行不能におちいる場合もある。又、インナーリムフランジ部3は車体の内側に位置している為、車体外側から変形の状況が見づらく走行中に突然破断してその車両の使用者及び周辺を走行中の車両にも危害を与えるおそれがあった。
このような背景から、特にインナーリムフランジ部3及びそれらに連結するインナーリムビードシート部7の強度を高めた車両用ホイールが望まれていた。特許文献1には折り返して形成した二重構造部からなるリムフランジ部を備えたリムが開示されている。この肉厚なリムフランジ構造により確かに強度は増すが、変形を引き起こす主原因のベクトルであるリム径方向の衝撃に対しては効率的な構造とはいえず、軽量化が求められるホイールにおいては、可能な限り重量増を抑制して強度を増す必要がある。
特開2003−236638号公報
本発明が解決しようとする課題は、ホイールの重量増を可能な限り抑えつつ、リム部におけるリムフランジ部及びビードシート部、特にインナーリムフランジ部の強度を高めた構造の車両用ホイールを提供することである。
上記目的を達成する為に、本発明は筒状のリム部を有する車両用ホイールであって、リム部の両端の環状のリムフランジのうち、少なくとも一端のリムフランジ内径部が、ビードシート部内周面よりリム径中心方向に張り出して形成されていることを特徴とする。このように張り出して形成することにより、特にリム径方向の衝撃に対して効率的にリムフランジ部を強化することができ、強化のためのホイールの重量増を抑制することができる。
車両用ホイールの形態は、ディスク部とリム部が一体成形された一体型ホイールやディスク部とリム部を組み立てて成形する組立型ホイール等、いかなる形態をとっても構わない。組立型ホイールはディスク部及び一体型のリム部を結合して成形する2ピースホイールと、ディスク部、アウターリム部及びインナーリム部の3つの部品を結合して成形する3ピールホイールに分類されるが、いずれにおいても本発明は有効である。
また、本発明の車両用ホイールの素材は、アルミニウム合金、マグネシウム合金又はカーボンファイバー等、軽量素材であることが好ましい。
本発明の車両用ホイールによると、衝撃を受けることが多いリムフランジ部及びビードシート部の強度を増すことができ、ホイール変形による車両走行の危険性を軽減することができる。しかも、強度を増すための構造による重量増を抑制することができる。
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図2は従来の車両用ホイールのインナーリムフランジ部3、インナーリムビードシート部内周面6、インナーリムビードシート部7及びハンプ8を表す。図3はハンプ8から深さD、角度θ°をもってリム径中心方向にリム部がドロップしている、いわゆるインナーリムドロップタイプの従来の車両用ホイールのリム形状を表す。尚、このドロップした形状は何もインナーリムに限った事ではなく、アウターリムにも当然適用されている。又図3のインナーリムドロップタイプにおいてはドロップ深さDと角度θ°は自由に設定できるが、インナーリム側からタイヤを組み付けるリバースリムの場合は、ドロップ深さDと角度θ°はタイヤ組付けに支障のない数値に設定する必要がある。
図4は、本発明の車両用ホイールのインナーリムフランジ部の断面形状の一例を示す。インナーリムフランジ内径部11は従来形状を示す2点鎖線9を超えて、インナーリムビードシート部内周面6よりリム径中心方向に張り出し部10を形成している。その張り出し寸法をリム径方向にh1、ホイール回転軸方向にbで示している。車両用ホイールは走行中はタイヤを介して、主として矢印Frで示すリム径方向の荷重とホイール回転軸方向の荷重Faを受けるが、インナーリムの変形や破損は殆どがリム径方向の荷重又は衝撃Frによるものが大きいので、いかにFrに耐える形状にインナーリムフランジ部3を形成するかがポイントとなる。直径方向の荷重Frの作用点はインナーリムビードシート部7であるが、ビードシートはホイール回転軸方向に幅が広くこの部分全体を厚くすることはホイールの軽量化には逆行して望ましい方法とは言えないので、本発明においてはビードシートと一体的に形成されるリムフランジを補強している。インナーリムフランジ部3のFr方向荷重に対する強度はこの部分の断面係数Zで表され、この部分を略長方形の断面とし、リムフランジの厚さを図のようにB、b高さをH、hとして断面係数を求めると、
従来のインナーリムフランジ部の断面係数Z1は下記式
で表され、本発明のインナーリムフランジ部の断面係数Z2は下記式
で表される。
ここで、例えば、B=13.5mm、h=22mm、H=28mmとすれば、従来のインナーリムフランジ部の断面係数Z1は1,089mm3となり、本発明のインナーリムフランジ部の断面係数Z2は1,764mm3となり、即ち約62%も強度が上昇する。一方、例えばビードシート径が18”でリム幅が8”の一体型のアルミ合金製ホイールの場合の張り出し部10による重量増を、この張り出し部高さh1を6mm(H=28mmに相当)、巾をB=b=13.5mm、アルミ合金の比重を2.7として求めると、約300gになるが、このクラスのホイールの重量は鋳造製か鍛造製か、更にデザインにより大きく変動するが、約9kgから14kg位であると予測されるので、ホイール全体重量の約2〜3%のみの重量増で約62%のインナーリムフランジ部の強度アップができることとなる。
従来のインナーリムフランジ部の断面係数Z1は下記式
ここで、例えば、B=13.5mm、h=22mm、H=28mmとすれば、従来のインナーリムフランジ部の断面係数Z1は1,089mm3となり、本発明のインナーリムフランジ部の断面係数Z2は1,764mm3となり、即ち約62%も強度が上昇する。一方、例えばビードシート径が18”でリム幅が8”の一体型のアルミ合金製ホイールの場合の張り出し部10による重量増を、この張り出し部高さh1を6mm(H=28mmに相当)、巾をB=b=13.5mm、アルミ合金の比重を2.7として求めると、約300gになるが、このクラスのホイールの重量は鋳造製か鍛造製か、更にデザインにより大きく変動するが、約9kgから14kg位であると予測されるので、ホイール全体重量の約2〜3%のみの重量増で約62%のインナーリムフランジ部の強度アップができることとなる。
図5はインナーリムドロップタイプの場合の本発明の車両用ホイールの断面形状の一例を示す。インナーリムドロップタイプは元々Frに対抗する為、又は前述のリバースリム採用の為に考えられた形状であるが、この場合は、ホイール回転軸方向の荷重Faに対して耐変形性が図4のスタンダードタイプインナーフランジ部形状に対して劣るのが欠点で、使用目的に応じてドロップの深さDとその角度θ°を変化させて実用化されている。インナーリムドロップタイプについても断面係数及び重量についての関係は図4のスタンダードタイプリムと同様である。
1 リム部
2 アウターリムフランジ部
3 インナーリムフランジ部
4 ディスク部
5 ボルト
6 インナーリムビードシート部内周面
7 インナーリムビードシート部
8 ハンプ
9 従来形状のインナーリムフランジ
10 張り出し部
11 インナーリムフランジ内径部
2 アウターリムフランジ部
3 インナーリムフランジ部
4 ディスク部
5 ボルト
6 インナーリムビードシート部内周面
7 インナーリムビードシート部
8 ハンプ
9 従来形状のインナーリムフランジ
10 張り出し部
11 インナーリムフランジ内径部
Claims (3)
- 筒状のリム部を有する車両用ホイールであって、前記リム部の両端の環状のリムフランジのうち、少なくとも一端のリムフランジ内径部がビードシート部内周面よりリム径中心方向に張り出して形成されたことを特徴とする車両用ホイール。
- 請求項1に記載の車両用ホイールにおいて、前記ホイールはディスク部と一体型又は組立型の2ピース若しくは3ピースに成形されたことを特徴とする車両用ホイール。
- 請求項1又は2に記載の車両用ホイールにおいて、前記ホイールは、軽合金又はカーボンファイバーを材料として成形されたことを特徴とする車両用ホイール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006327729A JP2008137562A (ja) | 2006-12-05 | 2006-12-05 | 車両用ホイール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006327729A JP2008137562A (ja) | 2006-12-05 | 2006-12-05 | 車両用ホイール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008137562A true JP2008137562A (ja) | 2008-06-19 |
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Family Applications (1)
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2006
- 2006-12-05 JP JP2006327729A patent/JP2008137562A/ja active Pending
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