JP2008137355A - 樹脂成形体の製造装置、樹脂成形体形成用原液の収容タンク及び樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンクから成形型への樹脂成形体形成用原液の流し込みを、不要なエアの巻き込みを防ぎつつ安定して行うことができる樹脂成形体の製造装置、樹脂成形体形成用原液の収容タンク及び樹脂成形体の製造方法を提供すること。
【解決手段】側面に形成された開口部10と、開口部10を閉塞する位置と開放する位置との間で変位可能に構成された扉部材11とを有するタンク1と、開口部10の下方に配置された成形型3とを備え、タンク1に収容されている樹脂成形体形成用原液が、扉部材11を開いて開放した開口部10から成形型3に流し込まれるように構成してある。これにより、タンク1から成形型3への樹脂成形体形成用原液の流し込みを、不要なエアの巻き込みを防ぎつつ安定して行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形体形成用原液を成形型に流し込んで硬化させることで樹脂成形体の製造を行う樹脂成形体の製造装置と、その製造装置に使用しうる樹脂成形体形成用原液の収容タンクと、その樹脂成形体の製造方法とに関する。
かかる樹脂成形体としては、例えばポリウレタン成形体が挙げられる。ポリウレタン成形体は、ポリオール化合物を主成分とするウレタン原液とイソシアネートを主成分とする液とをタンクに投入して混合し、得られた混合液を所定形状の金型内に流し込んで反応硬化させることで製造することができる。下記特許文献1〜4には、ポリウレタンの発泡体を製造する方法について開示されている。
下記特許文献3には、混合液を金型に流し込むにあたり、タンクを傾斜させて上部開口より混合液を吐出する方法と、タンクの底部に設けた弁から混合液を吐出する方法とが開示されている。しかし、前者の方法では、タンクを傾斜させた際にタンク内壁に付着した混合液が滴り落ちる場合があり、液面上にぼた落ちすると不要なエアを巻き込んで、エアーボイドが発生し品質不良の原因となる。一方、後者の方法では、エアーボイドを生じる可能性が比較的少ないものの、混合液の吐出に時間がかかり、タンク内で反応硬化してしまうおそれがある。
そこで、タンクを無底の筒体とし、金型に圧接配置して底部を閉塞した状態で使用することが考えられる。かかる構成によれば、混合液を金型に流し込む際に、タンクを金型から離反させることで、開口したタンクの底部から混合液を吐出することができる。しかしながら、タンクの底部近傍においては、混合液が十分に撹拌されない領域が形成される場合があり、上記の方法では撹拌が不十分な混合液までもが金型に流し込まれるため、品質不良の原因になるおそれがある。
特開平11−322877号公報 特表平8−500622号公報 特開2002−226537号公報 特開2002−226608号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タンクから成形型への樹脂成形体形成用原液の流し込みを、不要なエアの巻き込みを防ぎつつ安定して行うことができる樹脂成形体の製造装置、樹脂成形体形成用原液の収容タンク及び樹脂成形体の製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る樹脂成形体の製造装置は、側面に形成された開口部と、前記開口部を閉塞する位置と開放する位置との間で変位可能に構成された扉部材とを有するタンクと、前記開口部の下方に配置された成形型とを備え、前記タンクに収容されている樹脂成形体形成用原液が、前記扉部材を開いて開放した前記開口部から前記成形型に流し込まれるように構成されてあるものである。
本発明に係る樹脂成形体の製造装置は、側面に開口部が形成されたタンクを備えており、そのタンクに樹脂成形体形成用原液が投入される。タンクの開口部は、扉部材で閉塞可能に構成されていて、それにより上記原液を収容することができる。タンクの開口部の下方には、樹脂成形体を成形するための成形型が配置されており、扉部材を開いて開放した開口部から成形型に上記原液が流し込まれる。そのため、タンク内壁に付着した上記原液を液面上にぼた落ちさせることなく、不要なエアの巻き込みを防ぐことができる。また、タンク内の上記原液をミキサーで混合・撹拌する場合においては、そのミキサーを引き抜く動作が不要であるため、ミキサー羽根に付着した上記原液のぼた落ちも防ぐことができる。しかも、上記原液をタンクの底部から吐出するものではないため、撹拌が不十分な上記原液は成形型に流し込まれず、品質不良の発生を抑制することができる。なお、開口部の大きさは、上記原液を速やかに吐出しうるように適宜に設定することができる。
上記において、前記扉部材が観音開き扉であるものが好ましい。かかる構成によれば、開口部を両側で均一に開放して、樹脂成形体形成用原液を安定して均一に吐出できるため、吐出乱れに起因する不要なエアの巻き込みを抑制することができる。
上記において、前記開口部から前記成形型までの樹脂成形体形成用原液の流路を構成する樋状のリテーナーと、前記成形型を前記リテーナーに対して相対移動させる搬送装置とを備えるものが好ましい。かかる構成によれば、開口部から成形型までの樹脂成形体形成用原液の流路を構成する樋状のリテーナーを備えることにより、開口部から吐出された上記原液を前記リテーナーを介して成形型の所定箇所に流し込むことができる。そして、成形型をリテーナーに対して相対移動させる搬送装置を備えることにより、上記原液の流し込み位置を移動させることができ、高粘度で流動性が悪い上記原液を成形型内に均一に安定して供給することができる。
また、本発明に係る樹脂成形体形成用原液の収容タンクは、有底の筒体で側面に開口部が形成されているとともに、前記開口部を閉塞する位置と開放する位置との間で変位可能に構成された観音開き扉である扉部材が設けられたものであり、上述した本発明の製造装置が備えるタンクとして使用できるものである。
また、本発明に係る樹脂成形体の製造方法は、樹脂成形体形成用原液をタンクに投入する第1の工程と、前記タンクに投入された樹脂成形体形成用原液を成形型に流し込んで硬化させる第2の工程とを備える樹脂成形体の製造方法において、前記第1の工程が、前記タンクの側面に形成された開口部を扉部材で閉塞した状態で行うものであり、前記第2の工程では、前記扉部材を開いて前記開口部を開放し、前記開口部の下方に配置された前記成形型に樹脂成形体形成用原液を流し込むものである。
本発明に係る樹脂成形体の製造方法では、まず、樹脂成形体形成用原液をタンクに投入する。かかる工程は、タンクの側面に形成された開口部を扉部材により閉塞した状態で行われる。次に、タンク内の上記原液を成形型に流し込み、硬化させて樹脂成形体を成形する。このとき、扉部材を開いて開口部を開放し、タンクの側面から上記原液を吐出して成形型に流し込むことにより、タンク内壁に付着した上記原液を液面上にぼた落ちさせることがなく、不要なエアの巻き込みを防ぐことができる。また、タンク内の上記原液をミキサーで混合・撹拌する場合においては、上記原液からミキサーを引き抜く動作が不要となり、ミキサー羽根に付着した上記原液のぼた落ちも防ぐことができる。しかも、上記原液を底部から吐出するものではないため、撹拌が不十分な上記原液が成形型に流し込まれず、品質不良の発生を抑制することができる。
上記において、前記扉部材が観音開き扉であり、前記第2の工程では、前記扉部材を両側に略同時に開いて前記開口部を開放することが好ましい。かかる方法によれば、開口部が両側で均一に開放され、樹脂成形体形成用原液が安定して均一に吐出されるため、吐出乱れに起因する不要なエアの巻き込みを抑制することができる。
上記において、前記第1の工程にて、前記タンクに収容される樹脂成形体形成用原液の液面の高さが、前記開口部の上端を越えないようにすることが好ましい。かかる方法により、開口部の上方のタンク内壁に樹脂成形体形成用原液が付着することなく、第2の工程で開口部を開放して上記原液を吐出する際に、ぼた落ちによる不要なエアの巻き込みを防止することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る製造装置の構成を概略的に示す側面図である。
本実施形態で示す製造装置は、ポリウレタン発泡体形成用組成物(樹脂成形体形成用原液の一例)を成形型に流し込んで反応硬化させ、ポリウレタン発泡体(樹脂成形体の一例)を製造するための装置である。ポリウレタン発泡体形成用組成物としては、所定量の第1成分(例えば、プレポリマー)と、整泡剤と、前記第1成分と反応してポリウレタンを形成する第2成分(例えば、活性水素含有化合物)とが例示される。
図1に示す製造装置は、ポリウレタン発泡体形成用組成物が投入されるタンク1(樹脂成形体形成用原液の収容タンク)と、タンク1内の液体を泡立て混合するためのミキサー2とを備えている。タンク1には、ポリウレタン発泡体形成用組成物としての、プレポリマーと整泡剤と溶解した活性水素含有化合物とが投入される。タンク1の下方には、混合液が流し込まれる成形型3が配置されており、タンク1の側面下方には、成形型3に向かって傾斜して延びる樋状のリテーナー4が接続されている。
図2aは、タンク1を図1の右側から見た正面図であり、図2bは、その平面図である。タンク1は、側面に正面視矩形の開口部10が形成された有底の円筒体であり、支持台7に載置された状態で、平面視で略C字形の支持腕8に取り付け支持されている。支持台7及び支持腕8は、略鉛直に立設された支柱(不図示)から延設されており、タンク1を昇降させるように一体的に上下動可能に構成されている。
開口部10の大きさは、後述する混合液の吐出が速やかに行われるように適宜に設定することができる。本実施形態では、開口部10の上下にそれぞれ高さ数十ミリの側壁が設けられており、開口部10の幅は、正面視においてタンク1の半径よりも大きく且つ直径よりも小さく設けられている。開口部10の上端は、タンク1内で作られる混合液の液面を越える高さに形成されている。かかる液面の高さは、成形するポリウレタン発泡体のブロックの大きさに応じた組成物の投入量により定まる。
タンク1は、図2a、2bに示した開口部10を閉塞する位置と、図3a、3bに示した開口部10を開放する位置との間で変位可能に(開閉可能に)構成された扉部材11を有する。本実施形態の扉部材11は、左右の扉が中央から両側に開く観音開き扉であり、開口部10の両側に設けられた蝶番12を介してタンク1の外周面に固定されている。扉部材11は、手動で開閉するように構成してもよいが、シリンダロッドに連結するなどして自動的に開閉可能に構成することが好ましい。なお、扉部材11には、液漏れを防止するためのシール手段や閉塞状態を堅持するためのロック手段などを、必要に応じて設けることができる。
ミキサー2は、チェーン9の先端に吊り下げ支持されており、ハンドル(不図示)を操作することにより上下動可能に構成されている。ミキサー2は、垂直方向に回転軸芯を有するミキサー羽根を備え、これを回転させることによりタンク1内の液体を泡立て混合することができる。なお、ミキサーの構成は特に限られるものではなく、例えば上記特許文献3、4に記載されたようなミキサー羽根の形状や昇降機構を適用することができる。
タンク1の内径は、ミキサー羽根の外径の数倍程度であることが好ましく、タンク1の高さは、ミキサー2により撹拌された混合液がオーバーフローしない程度とすることが好ましい。成形するポリウレタン発泡体のブロックの大きさが700(mm)×1500(mm)×30(mm)である場合、必要なタンク1の容積は31.5L(リットル)となる。
成形型3は、成形するポリウレタン発泡体のブロックに対応した形状・サイズをなしており、例えばベルトコンベヤにより構成される搬送機構(不図示)によって、図1の矢印A方向に移動可能に構成されている。成形型3の矢印A方向の反対側には、成形型3に供給されない残余の混合液を流し込むための受け皿5が配されている。
リテーナー4は、タンク1の外周面の開口部10下方に固定されており、開口部10から成形型3までの混合液の流路を構成する。リテーナー4の下端と成形型3の底部の内面との間には、僅かなクリアランスが設けられており、リテーナー4の下端は成形型3の側壁よりも低い位置に配されている。
リテーナー4の傾斜角度θは15〜75°であることが好ましいが、本実施形態のように発泡体を製造する場合には、混合液を成形型3に流し込む際の乱流を防いで、エアの巻き込みをより適切に抑制する観点から、角度θが40°未満であることが好ましく、25〜35°であることがより好ましい。角度θを25°以上とすることで混合液の流動性を確保して速やかに流し込むことができ、35°以下とすることで乱流の発生をより確実に回避することができる。
次に、上記の製造装置を使用してポリウレタン発泡体を製造する方法について説明する。
ポリウレタン発泡体形成用組成物の基準配合は、イソシアネート末端プレポリマーとしてアジプレンL−325(ユニロイヤル製)を100部(70℃)に対して、整泡剤(界面活性剤)としてSH−192(東レ・ダウコーニング・シリコン社製)を1〜20部、活性水素含有化合物としてメチレン・ビス(O−クロルアニリン)(MBOCA)(イハラケミカル社製)を26部(120℃)である。
まず、所定量のアジプレンL−325とSH−192と溶解したMBOCAとをタンク1に投入し(前記第1の工程に相当する。)、ミキサー2により撹拌して泡立て混合する。この撹拌により、混合液の内部に空気を巻き込んで発泡させることができる。なお、アジプレンL−325とSH−192とMBOCAとをタンク1に投入する順序については、これらを同時に投入してもよいし、これらの幾つかを最初に投入して撹拌混合し、所定時間経過後に残りを投入して撹拌混合するようにしてもよい。
上記組成物を投入し泡立て混合する工程では、タンク1の開口部10が扉部材11により閉塞した状態とされる。かかる混合時間は数分程度が好ましい。また、リテーナー4は、成形型3の側壁から距離Lだけ離れた位置に配される。
ミキサー2による泡立て混合が終了すると、得られた混合液を成形型3に流し込んで反応硬化させる(第2の工程に相当する。)。本発明では、扉部材11を開いて開口部10を開放し、タンク1の側面から混合液を吐出して、成形型3に流し込むようにする。このとき、ミキサー羽根を混合液から引き上げる動作は不要であり、ミキサー羽根に付着している混合液のぼた落ちによるエアーボイドの発生を防止することができる。
本実施形態では、上述したように扉部材11が観音開き扉であり、両側に略同時に開いて開口部10を開放するようにする。これにより開口部10が両側で均一に開放され、図3bに示すように混合液Fが均一に吐出されるため、吐出乱れに起因する不要なエアの巻き込みを抑制することができる。これに対して、図4に示すような片開きの扉部材21を備える場合には、開放時に混合液Fの吐出が片寄る場合があり、不要なエアを巻き込むおそれがある。
扉部材11は、開口部10を開放した状態において、リテーナー4の側壁の上側又は内側に接しており、扉部材11の内側に付着した混合液はリテーナー4の側壁を伝って流れ落ち、液面へのぼた落ちが防止される。また、混合液の液面の高さが開口部10の上端を越えないよう、上記組成物の投入量を調整することで、開口部10の上方のタンク内壁に混合液が付着することなく、ぼた落ちによる不要なエアの巻き込みが防止される。
本実施形態では、扉部材11を開いてから所定時間経過後、成形型3を矢印A方向に移動させる。かかる所定時間は、距離Lの長さやリテーナーの傾斜角度θ、混合液の流動性などに応じて実験的に求められるものであり、0秒(開口部10の開放と同時に移動開始)であっても構わない。なお、距離Lは、上記所定時間や混合液の流動性などに鑑みて、流し込まれた混合液が成形型3の側壁まで乱流を起こさずに到達しうるように設定されている。増粘を開始した混合液は高粘度で流動性が悪くなるが、成形型3の移動速度を適切に制御することにより、成形型3内に混合液を円滑に安定して流し込むことができ、乱流の発生を防いで不要なエアの巻き込みを抑制することができる。
成形型3が矢印A方向に移動し、その矢印A方向の反対側の側壁にリテーナー4が接近すると、タンク1が上昇し、それに伴ってリテーナー4が上昇して側壁を越える。そして、リテーナー4の先端が受け皿5の上方に配され、成形型3に供給されない残余の混合液が受け皿5に流し込まれる。
成形型3に流し込まれた混合液が硬化すると、ポリウレタン発泡体のブロックが成形され、後工程において所望の形状に加工される。得られたポリウレタン発泡体は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)研磨パッド用やガラス研磨用として用いることができる。CMP研磨パッド用ポリウレタン発泡体は、表面に形成された細かな凹部によって研磨スラリーを保持するため、均一で比重ばらつきの少ないことが重要となる。
本発明によれば、上記実施形態のように、タンクに投入したポリウレタン発泡体形成用組成物をミキサーにより泡立て混合することで、空気等の気体を強制的に巻き込ませて微細化して発泡を行うことができ、しかも上述のようにエアの巻き込みを防いで、均一で比重ばらつきの少ないポリウレタン発泡体が得られることから、CMP研磨パッド用ポリウレタン発泡体の製造に特に有用である。本発明を使用して微細気泡ポリウレタン発泡体を製造する方法としては、プレポリマー法やワンショット法が挙げられる。
なお、膨張タイプの中空バルーンを用いて発泡させる場合には、中空バルーンの比重が0.04g/cm3程度の粉体であるために、反応液と中空バルーンとの密度差が大きく、硬化中に中空バルーンが浮き上がるため、ウレタン液となじませて均一に混合させることが困難である。また、中空バルーンには、膨張前の段階で孔のあいたス抜けバルーンが含まれることがあり、膨張工程で配管等に付着して堆積し熱により焼けると硬く異物化するため、ウレタン中に残って研磨工程でのスクラッチの原因になるという問題がある。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、タンクの開口部から成形型までの混合液の流路をリテーナー4により構成した例を示したが、本発明はこれに限られるものではない。図5に示す例では、成形型3を傾動させ、その上方に位置する側をタンク1の開口部10の下方近傍に配置している。また、成形型3は、図示の傾いた状態から、下方に位置する側が持ち上がって水平となる状態に変位可能に構成されている。混合液は、上記と同様にタンク1の側面の開口部10から吐出され、成形型3の下方に位置する側に向かって流れ落ちる。そのとき、成形型3を適切な速度で水平状態に変位させることで、混合液を円滑に安定して流し込むことができる。
(2)前述の実施形態では、扉部材が観音開き扉である例を示したが、本発明はこれに限られず、例えば図4に示したような片開き扉であっても構わない。但し、上述したように、混合液の吐出の片寄りを防止する観点から、扉部材は観音開き扉であることが好ましい。また、扉部材を、タンクの外周面に沿ってスライド開閉するように構成してもよく、かかる場合においても左右の扉が中央から両側に開くことが好ましい。
(3)開口部の形状は、前述の実施形態で示したものに限られず、扉部材の形状も開口部を閉塞しうるものであれば特に限られない。例えば、開口部の上辺を中央が上凸になるように湾曲させてもよい。かかる構成によれば、開口部の上方のタンク内壁に混合液が付着した場合においても、その混合液は湾曲形状を伝って流れ落ちるため、液面へのぼた落ちを抑制することができる。また、前述の実施形態では、リテーナーが直線状に延びる例を示したが、吐出される混合液の流れに沿うようにリテーナーを湾曲させ、混合液をより円滑に安定して流し込むようにしても構わない。
(4)前述の実施形態では、樹脂成形体としてポリウレタン発泡体を製造する例を示したが、本発明はこれに限られず、無発泡体であってもよく、ポリウレタン以外の樹脂材を用いることもできる。
例えば、ポリウレタン無発泡体を製造する場合、その形成用原液として、イソシアネートを主成分とする液(P液)とポリオール化合物を主成分とするウレタン原液(R液)とを用意し、それらを前述の実施形態と同様にタンクに投入して、ミキサーにより混合・撹拌した後、扉部材を開いてタンクの側面から混合液を吐出して成形型に流しこむようにすればよい。
上記において、P液としては東洋ゴム工業株式会社製A75−85、R液としては同社製B75−85を用いることができ、P液の25℃でのB型粘度計による粘度が7700mPa・s、R液の25℃でのB型粘度計による粘度が5700mPa・s、P液とR液との配合比率が1:1、P液とR液との混合時初期粘度が9500mPa・s、ポットライフが50分であるものが例示できる。
本発明に係る製造装置の構成を概略的に示す側面図 タンクの側面の開口部を閉塞した状態における正面図 タンクの側面の開口部を閉塞した状態における平面図 タンクの側面の開口部を開放した状態における正面図 タンクの側面の開口部を開放した状態における平面図 本発明の別形態に係るタンクを示す平面図 本発明の別形態に係るタンクと成形型の位置関係を示す概念図
符号の説明
1 タンク
2 ミキサー
3 成形型
4 リテーナー
10 開口部
11 扉部材
F 混合液

Claims (7)

  1. 側面に形成された開口部と、前記開口部を閉塞する位置と開放する位置との間で変位可能に構成された扉部材とを有するタンクと、
    前記開口部の下方に配置された成形型とを備え、
    前記タンクに収容されている樹脂成形体形成用原液が、前記扉部材を開いて開放した前記開口部から前記成形型に流し込まれるように構成されてある樹脂成形体の製造装置。
  2. 前記扉部材が観音開き扉である請求項1に記載の樹脂成形体の製造装置。
  3. 前記開口部から前記成形型までの樹脂成形体形成用原液の流路を構成する樋状のリテーナーと、前記成形型を前記リテーナーに対して相対移動させる搬送装置とを備える請求項1又は2に記載の樹脂成形体の製造装置。
  4. 有底の筒体で側面に開口部が形成されているとともに、前記開口部を閉塞する位置と開放する位置との間で変位可能に構成された観音開き扉である扉部材が設けられた樹脂成形体形成用原液の収容タンク。
  5. 樹脂成形体形成用原液をタンクに投入する第1の工程と、前記タンクに投入された樹脂成形体形成用原液を成形型に流し込んで硬化させる第2の工程とを備える樹脂成形体の製造方法において、
    前記第1の工程が、前記タンクの側面に形成された開口部を扉部材で閉塞した状態で行うものであり、
    前記第2の工程では、前記扉部材を開いて前記開口部を開放し、前記開口部の下方に配置された前記成形型に樹脂成形体形成用原液を流し込むことを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
  6. 前記扉部材が観音開き扉であり、前記第2の工程では、前記扉部材を両側に略同時に開いて前記開口部を開放する請求項5に記載の樹脂成形体の製造方法。
  7. 前記第1の工程にて、前記タンクに収容される樹脂成形体形成用原液の液面の高さが、前記開口部の上端を越えないようにする請求項5又は6に記載の樹脂成形体の製造方法。
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