JP2017148836A - 鋳造用砂型の造型方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡鋳物砂を金型内のキャビティに射出し充填する際の造型性が良好で、且つ、適切な強度を有する鋳造用砂型を成形することができる鋳造用砂型の造型方法を提供する。
【解決手段】界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を予め均一で安定した任意の大きさの気泡を含むよう泡状に発泡させた状態で、砂などの他の材料と撹拌・混練して発泡鋳物砂とし、金型2のキャビティ20に充填して、鋳造用砂型の形状に成形する。成形された鋳造用砂型は、全体に均一で適切な嵩密度となることから、強度が低下するのを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、骨材と界面活性剤を含むバインダとを攪拌してなる発泡鋳物砂を、金型のキャビティ内に充填して、鋳造用砂型の形状に成形する鋳造用砂型の造型方法に関する。
従来より、鋳造用砂型を成形するに際しては、砂型の材料として、骨材である砂と、水ガラスまたは無機塩などのバインダとを撹拌槽内で混練して鋳物砂とし、この鋳物砂を金型のキャビティ内に充填し、乾燥または焼成することが一般に広く行われている(例えば特許文献1を参照)。
また、造型した砂型の強度や、鋳造後に砂型を鋳物製品から除去する際の崩壊性などの点から、鋳物砂の材料として界面活性剤を加えた発泡鋳物砂を用いることも知られている。このように界面活性剤を加えて発泡鋳物砂とする場合、図2の(a)に参照されるように、従来の技術では一般に、骨材である砂と、バインダである水ガラスと、水と、界面活性剤などの材料を砂槽1に投入して撹拌・混練することにより界面活性剤を発泡させていた。
ここで、特に細くおよび/または複雑な形状の中子を含む鋳造用砂型を造型するためには、撹拌された発泡鋳物砂を金型のキャビティ内に射出し充填する際に、金型のキャビティ内の隅々に鋳物砂が行き渡る(造型性が良好となる)ようにすることが重要である。そのためには、鋳物砂の動粘度を一定値以下に下げることが挙げられる。
そして、特に細くおよび/または複雑な形状の中子を含む鋳造用砂型を造型すべく、金型のキャビティ内の隅々に鋳物砂を行き渡らせられることができるよう発泡鋳物砂の動粘度を一定値以下に下げるためには、骨材と界面活性剤を含むバインダとを長時間攪拌することが考えられる。一方、鋳造用砂型の強度を向上させるためには、水ガラスの配合量を増加させるなどの対策が考えられる。
特開2006−61948号公報
しかしながら、図2の(a)に参照されるように、砂と、水ガラスと、水と、界面活性剤を砂槽1に投入して撹拌・混練することにより界面活性剤を発泡させた発泡鋳物砂は、含まれる気泡の大きさが不規則であることから、発泡鋳物砂の動粘度が均一ではなく、また、成形された鋳造用砂型の嵩密度が部分によって異なり、その結果、鋳造用砂型の強度が部分によって異なる可能性があった。また、上述したように、骨材と界面活性剤を含むバインダとを長時間攪拌し混練すると、鋳物砂に取り込まれる空気が過多となって嵩密度が低下することとなり、その結果、鋳造用砂型内に形成される空間が大きくなり、鋳造用砂型の強度が低下することになる。このように、細くおよび/または複雑な形状の鋳造用砂型を成形する場合には特に、発泡鋳物砂の造型性と成形された鋳造用砂型の強度とで背反することとなるため、発泡鋳物砂の造型性と成形された鋳造用砂型の強度を両立させることが困難であった。さらにまた、上述したように水ガラスの配合量を増加させる場合には、鋳造用砂型の表面硬度も増すこととなって崩壊性が低下するため、鋳造後に砂型、特に中子を鋳物製品から除去し難くなる。そのため、水ガラスの配合量を増やすことにより適切な強度で鋳造用砂型を成形することは困難である。
本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、発泡鋳物砂を金型内のキャビティに射出し充填する際の造型性が良好で、且つ、適切な強度を有する鋳造用砂型を成形することができる鋳造用砂型の造型方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、骨材と界面活性剤を含むバインダとを攪拌してなる発泡鋳物砂を、金型のキャビティ内に充填して、鋳造用砂型の形状に成形する造型方法であって、前記界面活性剤または前記界面活性剤とバインダの混合液を発泡させる工程と、該発泡した状態の前記界面活性剤または前記界面活性剤とバインダの混合液と前記骨材とを撹拌する工程とを有することを特徴とする。
本発明では、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を発泡させ、この発泡した状態の界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を骨材と撹拌する。界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を予め発泡させるので、骨材と界面活性剤を含むバインダとを長時間攪拌し混練する場合に鋳物砂に取り込まれる過多の空気による気泡の大きさと比較して、きめが細かく安定した均一で任意の大きさの径の気泡を発泡鋳物砂に含ませることができる。そのため、発泡鋳物砂の嵩密度を低下させることなく動粘度を適切に下げることができ、したがって、細くおよび/または複雑な形状の鋳造用砂型を成形する場合であっても、金型のキャビティの末端まで充分に発泡鋳物砂を充填させることができ、また、適切な嵩密度の鋳造用砂型を確実に成形することができることから、適切な強度を有する鋳造用砂型が成形される。
したがって、本発明によれば、発泡鋳物砂を金型内のキャビティに射出し充填する際の造型性が良好で、且つ、適切な強度を有する鋳造用砂型を成形することが可能な鋳造用砂型の造型方法を提供することができる。
本発明の鋳造用砂型の造型方法に用いる装置全体を説明するために示した概略図である。 従来の技術により材料を攪拌・混練して発泡鋳物砂とする場合(a)と、本発明により材料を攪拌・混練して発泡鋳物砂とする場合(b)とを説明するために示したイメージ図である。 本実施の形態により成形された鋳造用砂型と、従来技術により成形された鋳造用砂型との嵩密度を示すグラフである。 本実施の形態により成形された鋳造用砂型と、従来技術により成形された鋳造用砂型との、それぞれの界面活性剤/バインダ比における三点曲げ試験を行った結果の抗折強度を示すグラフである。 本実施の形態により成形された鋳造用砂型と、従来技術により成形された鋳造用砂型との、それぞれの界面活性剤/バインダ比における引掻き試験を行った結果の深さを示すグラフである。
図1〜図5に基づいて本発明の実施の一形態を詳細に説明する。
図1は本実施の形態に用いる装置を説明するために概略で示したもので、この装置は、発泡鋳物砂の材料が投入される砂槽1と、砂槽1の下方に設けられた金型2とを備えており、さらに、砂槽1の上方には、砂槽1内の材料を撹拌して混練し発泡鋳物砂を得る撹拌機構3と、混練された砂槽1内の発泡鋳物砂を金型2内のキャビティ20に充填するよう加圧する加圧機構4と、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を発泡させて砂槽1に供給するプリフォーム装置5とを備えている。
砂槽1は、上方が開口した円筒状の側壁を有しており、底面が充填プレート10により構成されている。金型2は、開閉可能な上型2Aと下型2Bとの対で構成されており、金型2を閉じた状態でその内部にキャビティ20が形成される。上型2Aの上面とキャビティ20との間には、充填通路21が形成されている。砂槽1の充填プレート10には、金型2の充填通路21の開口と対応する位置にノズル11が設けられている。
撹拌機構3は、撹拌羽根30と、撹拌羽根30をその軸周り(図1の矢印Rを参照)に回転駆動する電動モータなどの駆動手段31とを備えている。撹拌機構3は、砂槽1の上方位置に相対的に移動し(図1の矢印H3を参照)、砂槽1に投入された発泡鋳物砂の材料内に撹拌羽根30を降下させ(図1の矢印V3を参照)、駆動手段31によって撹拌羽根30を軸周りに回転駆動させて(図1の矢印Rを参照)材料を撹拌し混練して発泡鋳物砂とし、砂槽1の上方に撹拌羽根30が引き上げられるよう上昇し(図1の矢印V3を参照)、その後、砂槽1の上方位置から退避する(図1の矢印H3を参照)よう構成されている。なお、駆動手段31による撹拌羽根30の回転方向は、いずれか一方向または両方向に設定することができる。
加圧機構4は、砂槽1の内径よりもわずかに小さい径を有する加圧プレート40と、加圧プレート40に接続された油圧シリンダなどの駆動手段41とを備えている。加圧機構4は、砂槽1の上方位置に移動し(図1の矢印H4を参照)、必要に応じて全体を下降させ(図1の矢印V4を参照)、駆動手段41を伸長させて(図1の矢印Pを参照)加圧プレート30により砂槽1内の発泡鋳物砂を加圧して、発泡鋳物砂をノズル11から金型2の充填通路21を介してキャビティ内に射出充填させ、充填が完了すると駆動手段41を退縮させる(図1の矢印Pを参照)とともに必要に応じて全体を上昇させて(図1の矢印V4を参照)加圧プレート40を砂槽1から引き上げ、その後、砂槽1の上方位置から退避する(図1の矢印H4を参照)よう構成されている。
図1に示した実施の形態におけるプリフォーム装置5は、内部に空間50aを形成し下面に開口部50bを有する本体50と、本体50に接続されて空間50a内に液状の界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を供給する液供給管51と、本体50に接続されて空間50a内にエア(圧縮空気)を供給するエア供給管52と、本体50の排出部に設けられたメッシュ53とを備えている。メッシュ53は、複数の孔53aを有するもので、本体50の開口部50b全体を覆うように取り付けられている。なお、メッシュ53の孔53aの形状は、後述するように滴下された界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液をエアと共にメッシュ53の孔53aを通過させることにより泡状に発泡させることができるものであれば特に限定されることはなく、本体50の空間50a内から見た平面視、または、下方から見た底面視で、円形や矩形などを含むことができ、また断面において、図1に示したように空間50a側が小径で下方に向かって漸次拡径するテーパ形状、または、空間50a側の開口と下面の開口との間が同じ大きさのストレート形状や、空間50a側が大径で下方に向かって漸次縮径する逆テーパ形状などを含むことができる。そして、メッシュ53は、板状の素材に孔53aを工具による穿孔加工やプレス加工、レーザ加工、放電加工などにより形成し、また、所定の径の金属ワイヤを編むかまたは織り、または板状の素材に切れ目を形成して広げたエキスパンドメタルなどにより構成されたものを含むことができる。プリフォーム装置5は、図1の矢印H5に参照されるように、砂槽1の上方位置に移動し、また、砂槽1の上方位置から移動して退避するよう構成されている。
プリフォーム装置5は、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を液供給管51からメッシュ53上に滴下させるとともにエア供給管52からエアを供給して、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液をエアと共にメッシュ53の孔53aを通過させることにより発泡させる。発泡した界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液は、泡となってメッシュ53の孔53aから砂槽1内に落下する。界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液の気泡の大きさは、メッシュ53に形成する孔53aの大きさにより調整することができる。メッシュ53の各孔53aの大きさは、発泡効率に鑑みて、最大の部分の径または対辺を0.03〜0.10mmの範囲に形成することが望ましい。
なお、プリフォーム装置5は、上述した構成に限定されることはなく、たとえば、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を供給する管に、エアを供給する管を接続して、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液にエアを直接吹き込み発泡させるよう構成し、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を供給する管に空気引き込み部を設けて、管内の界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液の流動により空気を引き込ませるよう構成するなど、公知の他の型式を採用することもできる。
次に、本発明の鋳造用砂型の造型方法の実施の一形態を、図1に示したように構成された装置を用いる場合により、装置の作動と共に説明する。
本実施の形態においては、最初に、金型2を閉じた状態とし、また、砂槽1の充填プレート10のノズル11を閉じた状態としておき、砂槽1に骨材となる砂を投入し、砂槽1の上方位置にプリフォーム装置5を配置する。このとき、後にプリフォーム装置5に界面活性剤だけを供給して発泡させる場合には、砂槽に砂とともにバインダや水などの他の材料を投入しておく。また、図2の(b)に示したように、後にプリフォーム装置5に界面活性剤とバインダである水ガラスとの混合液(水を含む)を供給して発泡させる場合には、砂槽1に砂だけを投入しておく。
この状態で、プリフォーム装置5の本体50の空間50a内に液供給管51から界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を滴下させるとともに、エア供給管52からエアを供給する。界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液は、メッシュ53上に滴下されエアと共にメッシュ53の孔53aを通る際に発泡し、図1および図2の(b)に示したように、泡となって砂槽1内に落下する。このとき、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液に含まれる気泡は、図2の(b)の下方に拡大したイメージで示したように、メッシュ53の孔53により均一で任意の大きさに安定して形成される。なお、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液は、上述したように構成されたプリフォーム装置5により発泡させる場合に限定されることはなく、他の手法により発泡させることも含むことができる。
砂槽1に設定された量の界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液が泡状で供給されると、砂槽1の上方位置からプリフォーム装置5を退避させるように移動させ(図1の矢印H5を参照)、撹拌機構3の撹拌羽根30を砂槽1の上方位置に移動させ(図1の矢印H3を参照)、砂槽1の材料内に降下させ(図1の矢印V3を参照)、軸周りに回転させて(図1の矢印Rを参照)材料を撹拌し混練して発泡鋳物砂とする。その後、撹拌機構3を上昇させて撹拌羽根30を発泡鋳物砂から引き上げ(図1の矢印V3を参照)、砂槽1の上方位置から退避するよう移動させる(図1の矢印H3を参照)。
ここで、図2の(a)に示した従来の技術により攪拌・混練された発泡鋳物砂と、図2の(b)に示した本発明により撹拌・混練された発泡鋳物砂とを説明する。
図2の(a)に示した従来の技術は、砂槽1に投入された砂にバインダとして水ガラスと、水と、界面活性剤とを加えて撹拌・混練した発泡鋳物砂のイメージ図である。また、図2の(b)に示した本発明は、バインダとして水ガラスと、水と、界面活性剤との混合液を上述したプリフォーム装置5により発泡させて泡とし、この泡を砂槽1に投入された砂に加えて撹拌・混練した発泡鋳物砂のイメージ図である。
図2において、従来の技術(a)と本発明(b)とにより得た発泡鋳物砂を比較するために、同じ動粘度(2.0Pa・S程度)の発泡鋳物砂の嵩密度を測定した。その結果は、(a)に示した従来の技術により得た発泡鋳物砂の嵩密度が1.0〜1.2g/cm3であったのに対して、(b)に示した本発明により得た発泡鋳物砂の嵩密度が1.4〜1.5g/cm3であった。この結果から、本発明により得た発泡鋳物砂の気泡は、同じ動粘度で、従来の技術により得た発泡鋳物砂の気泡よりもきめ細かくすることができる。そして、本発明により得る発泡鋳物砂と従来の技術により得る発泡鋳物砂との嵩密度が同じとなるように界面活性剤の配合の割合を調整することで、本発明により得る発泡鋳物砂は、従来の技術により得る発泡鋳物砂よりも動粘度を下げることができ、その結果、造型性を向上させて複雑な形状の鋳造用砂型を適切な強度で成形することができる。
材料を撹拌・混練して発泡鋳物砂とした後には、加圧機構4を砂槽1の上方位置に移動させてから(図1の矢印H4を参照)下降させて(図1の矢印V4を参照)、充填プレート10のノズル11を開き、この状態で駆動手段41を伸長駆動させて(図1の矢印Pを参照)加圧プレート40により砂槽1内の発泡鋳物砂を加圧する。砂槽1の発泡鋳物砂は、加圧プレート40の押圧により、充填プレート10のノズル11から金型2の充填通路21を介してキャビティ20内に射出充填される。
その後、所定の温度に加熱された金型2により、発泡鋳物砂を乾燥させまたは焼成して固化させ、中子など鋳造用砂型の形状に成形する。成形された鋳造用砂型は、上型2Aと下型2Bを型開きすることにより取り出される。
次に、図3〜5に基づいて、本実施の形態により成形された鋳造用砂型の試験結果を説明する。
図3に示した従来の技術は、図2の(a)に示したように、骨材である砂と界面活性剤を含むバインダなどの材料を砂槽1に投入して撹拌・混練することにより界面活性剤を発泡させた発泡鋳物砂により成形された鋳造用砂型である。この従来の技術により成形された鋳造用砂型の嵩密度は1.13g/cm3であった。これに対して、図2の(b)に示したように、本発明により成形された鋳造用砂型の嵩密度は1.28g/cm3であった。この結果から、本発明は、従来の技術と比較して嵩密度を高くすることができたといえる。
図4は、バインダに対する界面活性剤の比(以下、単に比という)を0.3、0.5、0.7として、図2の(a)に示した従来の技術と、図2の(b)に示した本発明とでそれぞれ攪拌・混練した発泡鋳物砂により成形した鋳造用砂型の各抗折強度を示したグラフである。なお、この抗折強度は、鋳造用砂型のテストピースを三点曲げ試験することにより求めた。抗折強度の数値が高い程、鋳造用砂型の強度が高いということができる。
従来の技術により成形された鋳造用砂型のテストピースは、比が0.3の場合に28.40MPa、比が0.5の場合に25.35MPa、比が0.7の場合に26.55MPaであった。これに対して、本発明により成形された鋳造用砂型のテストピースは、比が0.3の場合に29.50MPa、比が0.5の場合に29.65MPa、比が0.7の場合に30.95MPaであった。この結果から、いずれの比においても、本発明により成形された鋳造用砂型は、従来の技術により成形された鋳造用砂型よりも抗折強度が高いということができる。
図5は、バインダに対する界面活性剤の比(以下、単に比という)を0.3、0.5、0.7として、図2の(a)に示した従来の技術と、図2の(b)に示した本発明とでそれぞれ攪拌・混練した発泡鋳物砂により成形した鋳造用砂型の各引掻き強さを示したグラフである。なお、この引掻き強さを求めるための試験は、成形された鋳造用砂型の表面に対して同一の形状の針で突いたときの傷の深さを測定するものであり、図5の引掻き深さの値が低い程、鋳造用砂型の強度が高いということができる。
従来の技術により成形された鋳造用砂型のテストピースは、比が0.3の場合に1.27mm、比が0.5の場合に1.27mm、比が0.7の場合に1.18mmであった。これに対して、本発明により成形された鋳造用砂型のテストピースは、比が0.3の場合に1.15mm、比が0.5の場合に1.12mm、比が0.7の場合に0.71mmであった。この結果から、いずれの比においても、本発明により成形された鋳造用砂型は、従来の技術により成形された鋳造用砂型よりも、引掻き強さに対する強度が高いということができる。
図3〜図5に示した結果から、本発明により成形された鋳造用砂型は、従来の技術により成形された鋳造用砂型よりも嵩密度が高く、強度も高いことが証明された。
本発明では、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を、予め均一で任意の大きさの気泡を含むよう発泡させた状態で、砂などの他の材料と撹拌・混練するため、従来の技術のように砂槽で全ての材料と撹拌し混練して発泡させる場合と比較して、発泡鋳物砂の嵩密度が同じでも動粘度を下げて造型性を向上させることができ、その結果、複雑な形状であっても精度よく、且つ、全体に均一で適切な嵩密度の、したがって均一で適切な強度の鋳造用砂型を成形することができる。そして、発泡鋳物砂の材料として水ガラスの配合量を増やす必要がない。これらのことから、適切な強度を有する鋳造用砂型を成形することができる。
また、本発明では、界面活性剤または界面活性剤とバインダの混合液を既に発泡させた状態で他の材料と撹拌・混練するため、従来の技術のように砂槽1で全ての材料と撹拌し混練して発泡させる場合と比較して、撹拌・混練する時間を短縮することができる。そして、撹拌・混練する時間が短いことから、上述したように発泡鋳物砂の動粘度を低下させるために長時間攪拌・混練する場合のように、発泡鋳物砂に取り込まれる空気が過多となることがなく、したがって、鋳造用砂型内に大きな気泡(空間)が形成されることにより嵩密度が低下することがなく、鋳造用砂型の強度が低下するのを防止することができる。
1:砂槽、 2:金型、 20:キャビティ、 3:撹拌機構、 4:加圧機構、 5:プリフォーム装置、 50:本体、 50a:空間、 50b:開口部、 51:液供給管、 52:エア供給管、 53:メッシュ、 53a:孔

Claims (1)

  1. 骨材と界面活性剤を含むバインダとを攪拌してなる発泡鋳物砂を、金型のキャビティ内に充填して、鋳造用砂型の形状に成形する造型方法であって、
    前記界面活性剤または前記界面活性剤とバインダの混合液を発泡させる工程と、
    該発泡した状態の前記界面活性剤または前記界面活性剤とバインダの混合液と前記骨材とを撹拌する工程とを有することを特徴とする鋳造用砂型の造型方法。
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