JP2008136555A - 電気掃除機 - Google Patents

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Shinichi Akiyama
真一 秋山
Kazuo Saito
和雄 斉藤
Koichi Nakai
康一 中井
Sadamoto Kodera
定基 小寺
Akihiro Fukumoto
明広 福本
Chizuyo Matsumoto
千寿代 松本
Masataka Inui
乾  誠貴
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Abstract

【課題】排気臭を消臭するためのオゾンの発生量の低下を抑制することができ、オゾンによる排気臭の消臭効果の向上を図ることができ、また、オゾンを安全に管理することができる電気掃除機を提供すること。
【解決手段】オゾン発生装置26を、電動送風機19を収容する送風機ケース18に取付ける。一般的に、オゾン発生装置26の周囲の温度が高くなると、オゾン発生装置26のオゾン発生量は増加するので、電動送風機19の発する熱によってオゾン発生量を増加させる、つまり、オゾンの発生量の低下を抑制することができる。また、オゾン発生装置26を、内ケース25および筐体4で2重に囲み、筐体4および内ケース25の接合部分を、耐オゾン性を有するパッキン30およびパッキン34でそれぞれシールすることで、オゾンが機外へ漏れ出すことを確実に防止し、オゾンを安全に管理することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気掃除機に関する。
一般的な電気掃除機では、電動送風機および集塵容器が備えられており、電動送風機を動作させることで空気と共に塵埃が吸い込まれ、塵埃は集塵容器に溜められる一方で、塵埃が除かれた空気は機外に排気される。ここで、機外に排気される空気は、粉塵の臭いを伴う場合があり、この臭いが排気臭としてユーザに不快感を与える虞がある。
そのため、排気臭を脱臭し、また、集塵容器内を除菌するための脱臭除菌装置を備える電気掃除機が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。なお、本明細書では、脱臭および消臭を同義のものとして取り扱う。
たとえば、オゾンには、消臭・除菌効果があるため、上述した脱臭除菌装置としてオゾン発生装置を用いることが、特許文献1のみならず特許文献2においても提案されている。
特開2004−113469号公報 特開2003−325404号公報
オゾン発生装置には、放電によってオゾンを発生させる構造を用いるものがあり、周囲の環境によって放電量、つまりオゾン発生量が左右され易い。たとえば、周囲の湿度が高くなると、放電量(オゾン発生量)が低下し易くなる。また、周囲温度の低下も、オゾン発生量の低下の要因となる。
また、特許文献1および特許文献2の電気掃除機では、集塵室(集塵容器に相当)にオゾン発生装置が配置されているため、集塵室内の塵埃がオゾン発生装置の放電面に付着することで、オゾン発生量が低下する虞がある。
また、オゾン発生装置を用いる場合、安全上、オゾンの管理が必要である。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、排気臭を消臭するためのオゾンの発生量の低下を抑制することができる電気掃除機を提供することを主たる目的とする。
また、この発明は、オゾンによる排気臭の消臭効果の向上を図ることができる電気掃除機を提供することを別の目的とする。
また、この発明は、オゾンを安全に管理することができる電気掃除機を提供することをさらに別の目的とする。
請求項1記載の発明は、吸気口および排気口を有する筐体と、前記筐体内に設けられ、前記吸気口と前記排気口とをつなぐ空気流路と、前記空気流路内に設けられ、塵埃を溜めるための集塵容器と、前記空気流路内に設けられ、前記吸気口から空気と共に塵埃を吸い込み、吸い込まれた塵埃を前記集塵容器に溜め、吸い込んだ空気を前記排気口から排気するための電動送風機と、前記電動送風機を含む発熱部品に隣接配置され、前記空気流路内にオゾンを発生させるためのオゾン発生装置と、を含むことを特徴とする、電気掃除機である。
請求項2記載の発明は、前記空気流路内に設けられ、内部が前記空気流路に連通し、前記電動送風機を収容するための送風機ケースを含み、前記オゾン発生装置は、前記送風機ケースに取り付けられていることを特徴とする、請求項1記載の電気掃除機である。
請求項3記載の発明は、前記オゾン発生装置は、前記送風機ケース内に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の電気掃除機である。
請求項4記載の発明は、前記オゾン発生装置は、前記空気流路内に配置され、放電することでオゾンを発生する電極を含み、前記空気流路には、排気される空気の流れから前記電極の放電面を遮るための遮蔽部材が設けられていることを特徴とする、請求項2または3記載の電気掃除機である。
請求項5記載の発明は、前記送風機ケースの側面には凹部が形成されており、前記オゾン発生装置は、前記凹部内に収められていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の電気掃除機である。
請求項6記載の発明は、前記筐体内に収容され、前記送風機ケースおよび前記オゾン発生装置を収容する内ケースを含み、前記筐体における接合部、および前記内ケースにおける接合部は、耐オゾン性を有するシール部材でそれぞれシールされていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の電気掃除機である。
請求項1記載の発明によれば、オゾン発生装置が発生するオゾンによって、空気流路内を流れて排気される空気を消臭することができる。また、オゾン発生装置は、電動送風機を含む発熱部品に隣接配置されている。一般的に、オゾン発生装置の周囲の温度が高くなると、オゾン発生装置のオゾン発生量は増加するので、オゾン発生装置を発熱部品に隣接配置することで、オゾン発生量を増加させることができる。換言すれば、オゾンの発生量の低下を抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、オゾン発生装置が送風機ケースに取付けられているので、オゾン発生装置を電動送風機に対して確実に隣接配置することができ、電動送風機の発する熱によってオゾン発生量を増加させることができる。
請求項3記載の発明によれば、オゾン発生装置は、電動送風機と共に送風機ケース内に配置されているので、電動送風機が排気しようとする空気に効果的にオゾンを浴びせることができる。そのため、オゾンによる排気臭の消臭効果の向上を図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、遮蔽部材によって、オゾン発生装置の電極の放電面が、排気される空気の流れから遮られるので、排気される空気に混じった塵埃などが放電面に付着することはなく、電極の放電量、つまりオゾン発生量が低下することを抑制することができる。
請求項5記載の発明によれば、オゾン発生装置は、送風機ケースの側面に形成された凹部に収容されている。たとえば、空気流路内に湿気による水滴が生じても、その水滴は、送風機ケースの側面においては、留まることなく重力方向へ流れるので、送風機ケースの側面の凹部に収容されたオゾン発生装置が水滴によって濡れることはなく、オゾン発生量が低下することを抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、オゾン発生装置は、内ケースおよび筐体に収容されているので、オゾン発生装置によって発生されたオゾンは、内ケースおよび筐体によって2重に囲まれる。また、内ケースおよび筐体の接合部分は、耐オゾン性を有するシール部材でそれぞれシールされている。そのため、オゾンが機外へ漏れ出すことを確実に防止し、オゾンを安全に管理することができる。
図1は、この発明の実施例に係る電気掃除機1の右側面図である。図2は、図1に示した電気掃除機1の右側要部断面図である。図3は、図1に示した電気掃除機1の後側断面図である。図4は、塵除去フィルタ35の側断面図である。なお、方向について言及する場合には、各図に示した方向矢印を参照する。
電気掃除機1には、図1に示すように、電気掃除機本体2と、電気掃除機本体2に一端が接続されるホース3と、ホース3の他端に一端が接続されるパイプ(図示せず)および吸引具(図示せず)とを備えている。
電気掃除機本体2は、側面視略台形状に形成されており、図2に示すように、その外殻をなす筐体4と、筐体4内に収容される集塵ユニット5、送風ユニット6、オゾン発生ユニット7、フィルタユニット8およびコード収容部10(図3参照)とを備えている。
(1)筐体
筐体4は、中空の略ボックス状に形成され、上筐体4aと下筐体4bとに分かれる上下2分割構造となっている。上筐体4aと下筐体4bとの間(接合部分)には、耐オゾン性を有するパッキン30(シール部材)が介挿されており(図3参照)、この接合部分における気密性が保たれている。
上筐体4aは、側面視略台形状、つまり前側面が傾斜する略直方体形状に形成されている。上筐体4aの左右側面および背面には、上筐体4aの内部を外部に連通させる平面視略U字状の排気口11が連続して形成されている(図1参照)。また、上筐体4aの底面は、上筐体4aの下端縁よりも上側に奥まった位置にあり、この底面には、上筐体4aの内部を外部に連通させる平面視略矩形状の連通穴31(図3も併せて参照)が形成されている。なお、上筐体4aの前側面(上述した傾斜部分)は、カバー4cとして機能してもよい。具体的には、カバー4cは、ヒンジなどによって、上筐体4aに対して揺動自在に支持されており、カバー4cが揺動されて閉位置にあるときは、上筐体4aを含む筐体4内部が密閉される一方で、カバー4cが開位置まで揺動されると、筐体4内部が外部に露出され、筐体4内部の部品(たとえば、集塵ユニット5等)のメンテナンスが可能となる。
下筐体4bは、上筐体4aとは異なり、側面視略矩形状の略直方体形状に形成されている。下筐体4bの前側面には、下筐体4bの内部を外部に連通させる正面視略円形状の吸気口12が形成されている。吸気口12には、ホース3の上述した一端が接続される。
また、下筐体4bの左右側面および底面には、キャスター13がそれぞれ配置されており、これらのキャスター13により、電気掃除機本体2の移動が容易なものとなっている。
(2)集塵ユニット
集塵ユニット5は、下筐体4b内部の前側に配置されている。集塵ユニット5は、外殻をなす集塵容器14と集塵フィルタ15とを備えている。
集塵容器14は、樹脂等によって中空の略直方体形状に形成されており、その内部は、吸気口12に接続されたホース3に直接連通している。集塵フィルタ15は、上下方向に延びる薄板状に形成されており、集塵容器14内部に配置されている。集塵容器14内部は、集塵フィルタ15によって、前側の旋回室16と、後側の連通室17とに区画されている。
旋回室16には、前後方向に延びる中心軸回りに旋回する旋回流路が形成されており、吸気口12から旋回室16内に流入した空気は、この旋回流路で旋回される。このとき、空気に含まれる異物、たとえば塵埃には遠心力が付与されるので、塵埃は、効果的に空気から分離され、集塵フィルタ15に捕獲されて旋回室16内に溜められる。集塵フィルタ15を通過して集塵が除去された空気は、連通室17内に流入する。
このように、集塵ユニット5は、いわゆるサイクロン方式で集塵を行うタイプであるが、これに限らず、たとえば、旋回流路を有しない使い捨ての紙パックを集塵容器とする構成であってもよい。
(3)送風ユニット
送風ユニット6は、下筐体4b内部において集塵容器14の後側に隣接配置されている。送風ユニット6は、その外殻をなす送風機ケース18と、送風機ケース18内に収容される電動送風機19およびファン22とを備えている。
送風機ケース18は、中心軸が前後方向に延びる略中空円筒状に形成されており、上下2つに分割可能である。そして、送風機ケース18には、前側に吸込口20が形成され、後側下面に吐出口21が形成されている。また、送風機ケース18の背面には、前側へ窪む凹部23が形成されている。さらに、送風機ケース18の背面には、凹部23の下側部分、たとえば下半分部分を覆うように遮蔽壁41(遮蔽部材)が設けられている。
吸込口20は、集塵容器14の連通室17に連通している。なお、吸込口20と連通室17との連通状態は、外部から隔離されている。そのため、連通室17内の空気は、吸込口20から送風機ケース18内に漏れなく流入する。
電動送風機19は、前後方向に延びる回転軸を有するモータであり、ファン22は、電動送風機19の回転軸に取り付けられている。ここで、電動送風機19が駆動されると、ファン22が回転される。これにより、ファン22より前側の空気、つまり、吸込口20側の空気がファン22によって吸い込まれ、この空気は、ファン22より後側へ吐出される。そして、吐出された空気は、吐出口21から下向きに流れて送風機ケース18の外へ流出する。なお、吐出口21を介して送風機ケース18内に異物が流入するのを防止するために、吐出口21は、電動送風機19の駆動時のみ開かれてもよい。
(4)オゾン発生ユニット
オゾン発生ユニット7は、下筐体4b内部の後側に配置されており、内ケース25と、内ケース25内に収容されるオゾン発生装置26と、オゾン発生装置26の動作を制御する制御装置43とを備えている。
内ケース25は、送風機ケース18よりも大きい略ボックス形状に形成されており、オゾン発生装置26と共に送風ユニット6も収容している。また、内ケース25の前側には、受け皿形状の集塵ユニット配置部27が形成されており、この集塵ユニット配置部27に集塵ユニット5が配置される。また、内ケース25は、上側部分28と、集塵ユニット配置部27を含む下側部分29とに分かれる上下2分割構造となっている(図3参照)。上側部分28と下側部分29との間(接合部分)には、耐オゾン性を有するパッキン34(シール部材)が介挿されており(図3参照)、この接合部分における気密性が保たれている。また、内ケース25の天面は、下筐体4bの天面も兼ねており、内ケース25の内部を外部に連通させる内ケース連通穴55が形成されている。内ケース連通穴55と上筐体4aの連通穴31とは上下方向に対向して互いに連通している。また、内ケース25において、送風機ケース18の吐出口21と対向する部分には、スポンジやフェルト等の消音部材42が設けられており、消音部材42によって、吐出口21から下向きに流れる空気が内ケース25に与える衝撃が緩和されるので、電気掃除機1における消音性能の向上を図ることができる。
オゾン発生装置26は、いわゆる無声放電によってオゾンを発生する装置であって、放電素子回路(図示せず)および電極24を有している。オゾン発生装置26は、内ケース25に収容された送風機ケース18の凹部23に、埋設されるように収容されている。この状態において、オゾン発生装置26の背面における、たとえば下半分部分は、送風機ケース18の背面の遮蔽壁41によって覆われている。また、電極24には、実際に放電を行う放電面33が設けられており、オゾン発生装置26が凹部23に収容された状態において、放電面33は、凹部23の最深部(正面側)に面している。
制御装置43は、たとえばマイクロコンピュータ等で構成されており、オゾン発生装置26に対して電気的に接続されている。制御装置43から、オゾン発生装置26に対して動作命令が下ると、電極24が放電面33において周囲の空気に対して放電(たとえば、沿面放電、無声放電など)を行うことにより、オゾンが生成される。具体的には、放電によって周囲の酸素分子に電子を衝突させることで、酸素分子を酸素原子に解離させ、解離した酸素原子と、酸素分子とが結合することでオゾンが生成される。なお、このとき、オゾンとともに、マイナスイオンも発生する。制御装置43は、電極24での放電量を制御することで、オゾン発生量およびマイナスイオン発生量を個別に変更することができる。
(5)フィルタユニット
フィルタユニット8は、上筐体4a内に収容されており、フィルタケーシング32と、フィルタケーシング32内に収容される塵除去フィルタ35および静電気フィルタ40と、消臭フィルタ36とを備えている。
フィルタケーシング32は、上筐体4a内において、連通穴31を囲むように上筐体4aの底壁から上方に延びる中空の略直方体形状に形成されている。フィルタケーシング32は、その内部が、フィルタ収容室37と空気通過室38とに上下に区画されている。フィルタ収容室37の上側に空気通過室38が位置し、フィルタ収容室37と空気通過室38とは互いに連通している。フィルタケーシング32において空気通過室38に対応する位置には、空気通過室38内部をフィルタケーシング32の外部に連通させるケーシング連通穴39が形成されている。
塵除去フィルタ35は、いわゆるHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)またはULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)の部類に属する高い塵捕獲性能を有している。塵除去フィルタ35は、プリーツ状(図4参照)かつ、連通穴31とほぼ同じ大きさの平面略視矩形状に形成されており、その下側面が連通穴31から内ケース連通穴55に向けて露出されるように、フィルタ収容室37内に収容されている。図4を参照して、塵除去フィルタ35は、断面で見ると、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製の濾材44と、濾材44の全面を被覆する不織布45とで構成されている。ここで、説明の便宜上、図4において、濾材44の下側面を被覆する不織布45を下側不織布45aとし、濾材44の上側面を被覆する不織布45を上側不織布45bとする。PTFEは、衛生的であり、耐薬品性を有するが、単体での剛性が弱いため、その剛性は、不織布45によって補強および保護されている。図示破線矢印で示すように流れる空気は、下側不織布45a、濾材44、上側不織布45bの順番で、塵除去フィルタ35を通過する。そして、空気と共に流れる塵埃は、濾材44に捕獲され、その通過が阻止される。
再び図2に戻り、静電気フィルタ40は、繊維によってプリーツ状に構成され、塵除去フィルタ35とほぼ同寸法で形成されており、フィルタ収容室37内において、塵除去フィルタ35の上側に配置されている。静電気フィルタ40は、繊維に予め電界をかけることで、繊維の内部がプラスとマイナスとに分極した状態で帯電されている。
消臭フィルタ36は、主に活性炭で構成され、フィルタケーシング32を囲むように、かつ排気口11を塞ぐように、平面視略U字状に形成されている。ここで、活性炭には、臭いを吸着する消臭効果と、オゾンを分解する効果とがある。なお、消臭フィルタ36の外周面には、外的衝撃から消臭フィルタ36を保護するためのネット60が設けられている(図1参照)。
(6)コード収容部
コード収容部10は、図3に示すように、下筐体4b内部において、内ケース25の左側に配置されている。コード収容部10は、コード53と、コード53を巻き取るためのリール54とを備えている。
コード53は、一端にプラグ(図示せず)が取り付けられ、他端は、電動送風機19等の電気部品に接続されており、プラグ(図示せず)を外部のコンセント(図示せず)に差し込むことで、電気部品に電力を供給することができる。
リール54は、左右方向に延びる回転軸回りに回転可能に設けられており、一方向に回転させると、コード53をリール54に巻きつけることができ、逆方向に回転させると、コード53をリール54から巻き出すことができる。
コード収容部10は、ケーシング連通穴39を介して、図示破線矢印で示すように、空気通過室38の内部と連通しており、ケーシング連通穴39を通過した空気の一部がコード収容部10に導き込まれることによって、コード53の発熱を抑制することができる。
(7)電気掃除機による塵埃の吸い込み
この電気掃除機1では、電動送風機19を駆動させると、上述したように、ファン22が吸引力を発生する。そのため、図2に示す破線矢印に沿って、吸引具(図示せず)→ホース3→吸気口12→集塵容器14→吸込口20の順で外部の空気が吸引される。吸引時に、吸引具(図示せず)の吸込口(図示せず)が床面上の塵埃に対向すると、これらの塵埃は、空気とともに集塵容器14へ吸引される。集塵容器14に吸引されたほとんどの塵埃は、上述したように、集塵フィルタ15に捕獲され、集塵容器14の旋回室16内に溜められる。そして、集塵フィルタ15を通過して連通室17内に流入した空気は、吸込口20から送風機ケース18内まで吸引された後は、ファン22によって吐出口21側に吐出され、吐出口21を介して内ケース25内に流入する。内ケース25内においては、オゾン発生装置26が発生したオゾンが充満しており、内ケース25内に流入した空気は、このオゾンによって消臭・除菌される。臭い成分として、たとえば、ホルムアルデヒドが挙げられ、オゾンは、以下の化学式に示すようにホルムアルデヒドを分解することで、上述した消臭効果を発揮する。
3CHO+2O→3CO+3H
また、上述したように、オゾン発生装置26では、オゾンと共にマイナスイオンも発生する。ここで、集塵フィルタ15で捕獲されずに一緒に流れてきた微小な塵埃がマイナスイオンに引き寄せられる。塵埃は、一般的に、プラスに帯電しているので、マイナスイオンに引き寄せられることで凝集され、内ケース25の内周面や、塵除去フィルタ35において内ケース25内部に露出された部分に付着する。
オゾンによって消臭・除菌された空気は、内ケース連通穴55および連通穴31を通過して、フィルタユニット8のフィルタケーシング32内に流入する。フィルタケーシング32内に流入した空気は、先ず、フィルタ収容室37内の塵除去フィルタ35を通過し、このとき、上述した凝集された塵埃が捕獲される。そして、塵除去フィルタ35を通過した空気は、引き続き、静電気フィルタ40を通過する。ここで、塵除去フィルタ35でも捕獲しきれなかったさらに微小な塵埃が、静電気フィルタ40の静電気によって捕獲される。上述したように、塵埃は、プラスに帯電しているので、静電気フィルタ40においてマイナスに帯電されている部分に吸い付く。その後、この空気は、消臭フィルタ36においてさらに消臭され、かつ、空気中のオゾンが消臭フィルタ36の活性炭で分解されてから排気口11を介して機外へ排気される。ここで、排気口11における排気流速は、たとえば、1m/秒以下であり、排気が周囲の塵埃を巻き上げることが防止される。
このように、電気掃除機本体2内部には、ホース3からの空気が流れる空気流路57(図示破線参照)が形成されている。具体的には、空気流路57は、吸気口12と排気口11とをつなぎ、その途中に、集塵容器14、電動送風機19、内ケース25、塵除去フィルタ35、静電気フィルタ40および消臭フィルタ36が配置されている。もちろん、電動送風機19を収容する送風機ケース18の内部は、空気流路57に連通している。
そして、オゾン発生装置26は、内ケース25内、つまり空気流路57内に配置されているので、オゾン発生装置26が発生するオゾンによって、空気流路57内を流れて排気される空気を消臭することができる。また、オゾン発生装置26は、電動送風機19に隣接配置されている。一般的に、オゾン発生装置26の周囲の温度が高くなると、オゾン発生装置26のオゾン発生量は増加する。そのため、オゾン発生装置26を、電動送風機19に隣接配置する、具体的には、送風機ケース18に取付けることで、電動送風機19の発する熱によってオゾン発生量を増加させることができる。換言すれば、オゾンの発生量の低下を抑制することができる。なお、電動送風機19に限らず、発熱部品(電気基板等)にオゾン発生装置26を隣接配置することで、同様の効果を奏することができる。
また、オゾン発生装置26を、電動送風機19と共に送風機ケース18内に配置すると、電動送風機19が排気しようとする空気に効果的にオゾンを浴びせることができる。特に、電動送風機19からオゾン発生装置26が離れるほど、その間に複数の空気の流れが乱流として形成されるため、すべての空気にオゾンを浴びせることが困難になるが、オゾン発生装置26を送風機ケース18内に配置することで、この問題が解消され、オゾンによる排気臭の消臭効果の向上を図ることができる。
また、オゾン発生装置26は、送風機ケース18の側面(背面)に形成された凹部23に収容されている。たとえば、空気流路57内に湿気による水滴が生じたり、排気口11を介して空気流路57内に水が浸入してきたりしても、その水滴は、送風機ケース18の側面においては、留まることなく重力方向へ流れるので、凹部23に収容されたオゾン発生装置26が水滴によって濡れて電極24が短絡することはなく、電極24の放電量、つまりオゾン発生量が低下することを抑制することができる。
また、電極24の放電面33は、遮蔽壁41によって、排気される空気の流れから遮られている。排気される空気には、微小な塵埃や電動送風機19におけるブラシのカーボンかすなどが混じっており、これらが放電面33に付着して固化すると、電極24が短絡して、オゾン発生量が低下する虞がある。しかし、放電面33を、遮蔽壁41によって、排気される空気の流れから遮ることで、このような問題を解消し、オゾン発生量が低下することを抑制することができる。なお、放電面33を、上述したように、凹部23の最深部に面するように配置することでも、排気される空気に放電面33が直接曝されることを防止することができるので、同様の効果を奏することができる。
また、オゾン発生装置26は、内ケース25および筐体4に収容されているので、オゾン発生装置26によって発生されたオゾンは、内ケース25および筐体4によって2重に囲まれる。また、内ケース25および筐体4の接合部分は、耐オゾン性を有するパッキン34およびパッキン30でそれぞれシールされている。そのため、オゾンが機外へ漏れ出すことを確実に防止し、たとえ漏れ出しても、その濃度は、安全基準値とされる0.1ppm以下であるので、オゾンを安全に管理することができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、図4に示す塵除去フィルタ35の不織布45に消臭成分(たとえば、活性炭やゼオライト等)を含有させると、塵除去フィルタ35では、塵埃を捕獲するのに加えて、消臭効果を発揮することができる。これにより、塵除去フィルタ35と消臭フィルタ36とを一緒に構成できるので、フィルタユニット8の小型化図ることができる。そして、不織布45に消臭成分を含有させることで、不織布45自身の剛性を補強することができる。なお、消臭成分は、下側不織布45aもしくは上側不織布45b、または両方に含有されていてもよい。
また、排気される空気の流れ方向に見て、塵除去フィルタ35の上流側、具体的には、塵除去フィルタ35の下側面に塵紙(ティッシュペーパー)59を装着する(張る)ことにより(図4の破線参照)、塵除去フィルタ35に先立って、塵紙59で微細な塵埃のいくらかを捕獲することができる。これにより、塵紙59という安価かつ簡易な手段によって、塵除去フィルタ35の早期目詰りの防止、つまり、塵除去フィルタ35の延命を図ることができる。
この発明の実施例に係る電気掃除機1の右側面図である。 図1に示した電気掃除機1の右側要部断面図である。 図1に示した電気掃除機1の後側断面図である。 塵除去フィルタ35の側断面図である。
符号の説明
1 電気掃除機
4 筐体
11 排気口
12 吸気口
14 集塵容器
18 送風機ケース
19 電動送風機
23 凹部
24 電極
25 内ケース
26 オゾン発生装置
30 パッキン
33 放電面
34 パッキン
41 遮蔽壁
57 空気流路

Claims (6)

  1. 吸気口および排気口を有する筐体と、
    前記筐体内に設けられ、前記吸気口と前記排気口とをつなぐ空気流路と、
    前記空気流路内に設けられ、塵埃を溜めるための集塵容器と、
    前記空気流路内に設けられ、前記吸気口から空気と共に塵埃を吸い込み、吸い込まれた塵埃を前記集塵容器に溜め、吸い込んだ空気を前記排気口から排気するための電動送風機と、
    前記電動送風機を含む発熱部品に隣接配置され、前記空気流路内にオゾンを発生させるためのオゾン発生装置と、
    を含むことを特徴とする、電気掃除機。
  2. 前記空気流路内に設けられ、内部が前記空気流路に連通し、前記電動送風機を収容するための送風機ケースを含み、
    前記オゾン発生装置は、前記送風機ケースに取り付けられていることを特徴とする、請求項1記載の電気掃除機。
  3. 前記オゾン発生装置は、前記送風機ケース内に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の電気掃除機。
  4. 前記オゾン発生装置は、
    前記空気流路内に配置され、放電することでオゾンを発生する電極を含み、
    前記空気流路には、排気される空気の流れから前記電極の放電面を遮るための遮蔽部材が設けられていることを特徴とする、請求項2または3記載の電気掃除機。
  5. 前記送風機ケースの側面には凹部が形成されており、前記オゾン発生装置は、前記凹部内に収められていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の電気掃除機。
  6. 前記筐体内に収容され、前記送風機ケースおよび前記オゾン発生装置を収容する内ケースを含み、
    前記筐体における接合部、および前記内ケースにおける接合部は、耐オゾン性を有するシール部材でそれぞれシールされていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の電気掃除機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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