JP2008136032A - 圧電発振回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な回路構成により負性抵抗を増加して起動特性を改善した圧電発振回路を提供する。
【解決手段】この圧電発振回路50は、発振の立ち上がり時間を早める高速起動回路5と、圧電発振回路50を構成する共振回路20上に接続されたコンデンサC1(容量素子)を電気的に断接するPMOSトランジスタ(断接手段)6と、を備えて構成されている。尚、共振回路20は、圧電振動子接続端子X1、X2に接続された圧電振動子と、圧電振動子接続端子X1、X2とグランドG間に接続されたコンデンサC1、C2と、PMOSトランジスタ6のドレインと電源Vcc間に接続されたコンデンサC3と、抵抗Rと、発振段トランジスタTr1と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電発振回路に関し、さらに詳しくは、起動時の発振立ち上がり特性を改善する回路構成に関するものである。
携帯電話は長時間の連続使用が可能なように基準発振源として使用している水晶発振器を間欠的に動作させて低消費電力化を図っている。このように間欠動作させる水晶発振器にあっては、駆動開始から所望の出力信号を発振するまでに要する起動時間が短時間であることが望まれている。
起動時間を短縮化する従来技術として特許文献1には、圧電振動子と、増幅回路と、高速起動用回路とを備え、高速起動用回路がNPN型トランジスタを電源電圧Vccラインと圧電振動子の一端の間に順方向接続し、電源電圧VccラインとNPN型トランジスタのベースとの間に容量を挿入接続した構成であり、電源電圧Vcc投入後、所定時間NPN型トランジスタを介して電源電圧Vccラインから圧電振動子に起動促進用電圧を印加する圧電発振器について開示されている。
WO02/007302
しかしながら、最近は水晶発振器の低電圧化が進み、特許文献1に開示されている従来技術では充分な効果が得られないといった問題がある。
また、圧電振動子の多種多様化(小型化、高周波化)が進むにつれて、圧電振動子の構造等により、等価抵抗が高くなるものも出てきた。等価抵抗の増加は、発振回路の負性抵抗を下げることになるため、高速起動の妨げになってしまう。このようなことから従来の高速起動回路だけでは要求を満たすことができない場合があり、更に高速化する方法が求められている。
即ち、従来技術によれば発振回路に十分電流を流して、十分な負性抵抗を得ることにより起動を早めることができるが、低消費、低電圧化の流れの中で発振回路の電流は必要最小限まで軽減した設計が求められ、発振回路自身で起動を早めるのは困難となってきている。そこで何らかの補助機能が必要となってくる。
本発明は、かかる課題に鑑み、従来の起動時間を短縮化する技術に加えて、負性抵抗を増加させる他の手段として、発振回路の回路容量を減少させるためにスイッチ手段を備え、電源起動時の所定時間だけスイッチ手段により回路容量を切り離すことにより、簡単な回路構成で負性抵抗を増加して起動特性を改善した圧電発振回路を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、発振の立ち上がり時間を早める高速起動回路を備えた圧電発振回路であって、前記高速起動回路は、該圧電発振回路の発振ループ中の容量素子を電気的に断接する断接手段を備え、前記断接手段は、該圧電発振回路の電源立ち上げ時の所定時間だけ、前記容量素子を前記圧電発振回路から電気的に切り離すことにより、該圧電発振回路の負性抵抗を増加させることを特徴とする。
本発明の高速起動回路は、圧電発振回路を構成する容量を減少させるための断接手段を備えている。その断接手段を駆動するタイミングは、圧電発振回路の電源立ち上げ時の所定時間だけ動作させて、その間、圧電発振回路に接続された容量素子を回路から切り離し、それ以降は回路に接続するように動作するものである。これにより、発振回路が立ち上がる所定時間、発振回路の負性抵抗が増加して起動時間を高速化することができる。尚、断接手段により容量素子を切り離した場合、回路に容量が全くなくなってしまうと発振回路が構成されず発振不能となるが、実際には振動子接続パッドなどの微小な寄生容量が存在するために発振が停止することはない。
また、前記圧電発振回路が圧電振動子の両端と接地間に容量素子を夫々接続し、前記断接手段を前記容量素子の何れか一方に備えたことを特徴とする。
圧電振動子の両端に容量素子を夫々接続した圧電発振回路では、負性抵抗に寄与する容量素子は2つ存在する。負性抵抗はこの容量素子の積に反比例して増加するので、2つの容量素子の何れか一方に断接手段を備えて容量素子を切り離して負性抵抗を増加させることができる。これにより、少ない回路構成により負性抵抗を増加させることができる。
また、前記断接手段を各容量素子に夫々個別に備えたことを特徴とする。
圧電振動子の両端に容量素子を夫々接続した圧電発振回路では、負性抵抗に寄与する容量素子は2つ存在する。負性抵抗はこの容量素子の積に反比例して増加するので、2つの容量素子に断接手段を備えて回路から切り離すことにより、それぞれ微小な寄生容量分のみで回路が構成され、更に大きな負性抵抗を得ることができる。
また、前記断接手段を前記圧電振動子と前記容量素子により構成される直列回路上に備えたことを特徴とする。
圧電振動子と容量素子とが直列接続された構成の圧電発振回路において容量素子を切り離す場合は、この直列回路上のどこかに断接手段を備えればよい。これにより、断接手段の設置場所を限定することなく、設計の自由度を拡げることができる。
また、前記各容量素子のそれぞれの一端を互いに接続し、その接続点と接地との間に前記断接手段を備えたことを特徴とする。
理想的には2つの容量素子を同時に回路から切り離すことが必要である。しかし、各容量素子ごとに断接手段を設けると部品点数が増加する。そこで本発明では、各容量素子の接続点と接地側との間に断接手段を備えるものである。これにより、二つの容量素子の切り離しを1個の断接手段で兼用し、部品点数を削減することができる。
また、前記断接手段は、PMOS又はNMOSトランジスタであることを特徴とする。
MOSトランジスタは、ゲート端子に電圧を供給するだけで、ソースとドレイン間のインピーダンスが変化してスイッチの機能を果たす。また、ゲート電圧の極性に応じてPMOS又はNMOSを使い分けることにより、位相を合わせることができる。これにより、断接制御を電圧により容易に行うことができる。
また、前記所定時間は、少なくとも前記圧電発振回路の発振が安定するまでの時間以内であることを特徴とする。
発振回路の負荷容量が小さい状態では発振が不安定になり易い。そこで、断接手段により容量素子を切り離しておく時間を極力短時間とし、発振が安定するまでの時間より短くなるように設定している。。これにより、発振が安定した期間で共振回路の容量素子を回路に接続することができる。
また、前記高速起動回路は、前記負性抵抗を増加させるために、前記圧電発振回路の電源立ち上げ時の前記所定時間だけ発振段電流を増加させる電流注入手段を更に備えたことを特徴とする。
負性抵抗Riは、−Ri=[(q/kT)/ω2C1・C2]×Icにより求めることができる。ここで、ω=2πf、fは発振周波数、qは電子の電荷量(=1.602e−19[C])、kはボルツマン定数(=1.38e−23[m2 kg s-2 K-1])、Tは絶対温度、Icは発振段電流、C1、C2は回路容量である。この式から、Riを増加させるためには、発振段電流Icを増やせばよいことが解る。そこで本発明では、この発振段電流Icを電源立ち上げ時の所定時間だけ増加させる電流注入手段を更に備えるものである。これにより、更に負性抵抗を増加して起動時間を早くすることができる。
また、前記高速起動回路の他に、圧電振動子の起動時の電流である初期振動子電流を増加させるために、前記圧電発振回路の電源立ち上げ時に前記圧電振動子両端に電位差を発生させる初期振動子電流増加手段を更に備えたことを特徴とする。
起動時間を短縮する他の方法としては、初期振動子電流を増加させる方法がある。初期振動子電流Ixは、Ix=√(C1/L1)×Vxにより求めることができる。ここで、L1は振動子の等価直列インダクタンス、C1は振動子の等価直列容量、Vxは圧電振動子両端の電位差である。この式から、Ixを増加させるためには、圧電振動子両端の電位差Vxを増加させればよいことが解る。そこで本発明では、この振動子両端の電位差Vxを圧電発振回路の電源立ち上げ時の所定時間だけ増加させる初期振動子電流増加手段を更に備えるものである。これにより、初期振動子電流Ixを増加させて起動時間を更に早くすることができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の第1の実施形態に係る圧電発振回路の回路図である。この圧電発振回路50は、発振の立ち上がり時間を早める高速起動回路5と、圧電振動子Xtalと、前記圧電振動子Xtalの接続端子X1、X2と、一端が接地されたコンデンサC1と、前記接続端子X1と前記コンデンサC1(容量素子)の他端との接続を電気的に断接するPMOSトランジスタ(断接手段)6と、前記接続端子X2とグランドG(接地)間に接続されたコンデンサC2と、PMOSトランジスタ6のドレインと電源Vcc間に接続されたコンデンサC3と、直流バイアス用の複数の抵抗Rと、発振段トランジスタTr1と、を備えている。
そしてPMOSトランジスタ6は、圧電発振回路50の電源立ち上げ時の所定時間tだけ、コンデンサC1を発振ループから電気的に切り離すことにより、圧電発振回路50の負性抵抗を増加させるものである(これを機能2と呼ぶ。詳細は後述する)。
即ち、本実施形態の高速起動回路5は、圧電発振回路50の負荷容量を減少させるためのPMOSトランジスタ6を備えている。このPMOSトランジスタ6を駆動するタイミングは、圧電発振回路50の電源立ち上げ時の所定時間tだけ動作させて、その間、コンデンサC1を発振ループから切り離し、それ以降は発振ループに接続するように動作するものである。これにより、圧電発振回路50が立ち上がる所定時間、圧電発振回路50の負性抵抗(圧電振動子Xtalを除いて接続端子X1、X2から回路側を見たときの抵抗)を増加させ、起動時間を高速化することができる。尚、PMOSトランジスタ6により容量素子を切り離した場合、回路に容量が全くなくなってしまうと発振不能となるが、実際には接続端子X1、X2に寄生容量が存在するために発振が停止することはない(詳細は後述する)。
また、圧電振動子Xtalの両端と接地間にコンデンサC1、C2が夫々挿入された本実施例では、コンデンサC1、C2のいずれもが負性抵抗に寄与している。ここで、負性抵抗はこのコンデンサC1、C2の積に反比例して増加するので、2つのコンデンサの何れか一方にPMOSトランジスタ6を備えるようにして回路を断接しても負性抵抗を増加させることができる。これにより、少ない回路構成により負性抵抗を増加させることができる。
また、本実施形態ではPMOSトランジスタを使用したが、MOSトランジスタは、ゲート端子に電圧を供給するだけで、ソースとドレイン間のインピーダンスが変化してスイッチの機能を果たすことができるので、ゲート電圧の極性に基づいてPMOS又はNMOSを使い分けることにより、位相を合わせることができる。これにより、断接制御を電圧により容易に行うことができる。
また、高速起動回路5は、負性抵抗を増加させるために、圧電発振回路50の電源立ち上げ時の所定時間tだけ発振段電流Icを増加させる電流注入手段(機能1と呼ぶ)を更に備えるものである。
即ち、負性抵抗Riは、
−Ri=[(q/kT)/ω2C1C2]・Ic(式1)
により求めることができる。ここで、ω=2πf、fは発振周波数、qは電子の電荷量(=1.602e−19[C])、kはボルツマン定数(=1.38e−23[m2 kg s-2 K-1])、Tは絶対温度、Icは発振段電流、C1、C2は回路容量である。この式1から、Riを増加させるためには、発振段電流Icを増やせばよいことが解る。そこで本実施形態では、この発振段電流Icを電源立ち上げ時の所定時間だけ増加させる電流注入手段(機能1)を更に備えるものである。これにより、更に負性抵抗を増加して起動時間を早くすることができる。
図2は本発明を実現するための基本回路を示す図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。ここではピアース型発振回路を例として上げているが、回路構成はこれに限るものではない。まず、同一出願人より、起動特性を早めるための一つの方法である負性抵抗の増加を実現するため、発振段電流を起動の瞬間のみ増加する回路を提案している(発振段電流の増加は負性抵抗を増やし、起動時間を早める効果がある)。図2の高速起動回路5から出力される信号Aのラインによりこれを実現させている。信号Aのラインに起動の瞬間のみ電流を流すことで、発振段トランジスタTrlに定常時より大きな電流を流し、負性抵抗を得るものである。
図3はラインAに流れる電流の様子を示す図である。即ち、電源電圧Vccを立ち上げた瞬間に電流を流し、時間と共に電流が減少する。そして定常時は電流がゼロになるようにしている。
図1の実施形態では、更に起動時間を早めるために、圧電発振回路50の負荷容量(圧電振動子の両端から見た回路側の合成容量)を起動の瞬間だけ小さくし、一定時間後に所定の負荷容量となる回路を備えている。負荷容量が小さいほど、発振回路の負性抵抗が大きくなり(式1参照)、この方法でも起動時間を短くすることが可能となる。
ここで、負荷容量について説明する。従来の設計常識によれば、定常時(設計値)の負荷容量を極力小さくした設計とすれば起動時間を短縮できるように思われる。しかしながら、発振回路の負荷容量を小さくする設計とすると、容量変化に対する周波数感度が高くなり、発振回路の安定性が悪くなることが知られている。従って、定常時の負荷容量を小さくする設計とすることは通常行わない。そこで本実施形態では発振回路が安定するまでの短い時間内のみ、負荷容量が小さくなるようにPMOSトランジスタ6を制御し、一定時間後に所定の負荷容量となるような高速起動回路としている。
即ち、図2の、発振回路内に設けたPMOSトランジスタ6のON/OFFで、負荷容量を切替える。高速起動回路5のBより発生する制御信号で負荷容量の切替えを制御する。このときX1端子−GND間にあるC1を回路的に切り離すわけであるが、本来C1を切り離すと回路的に発振回路が構成されず理論的には発振しない。しかし、図7に示すように、Xl端子のESD容量やコンデンサC3の寄生容量Cx3がXl端子側に発生するようなレイアウト設計とすることで、これら寄生容量によってX1−GND間のC1と等価的な位置に容量が形成されるので、発振回路が発振することができる。
図5は高速起動回路の詳細を示す図である。実線枠内が時定数回路である。この時定数回路で、電源がONされた後の、高速起動回路の動作時間を決めている。具体的にはAラインの電流量や流す時間、BラインのON−OFFタイミング時間によって動作時間を設定している。即ち、R5、C4の値を調整することで、動作時間を調整することができる。
ここで、AラインにつながるトランジスタTr3がONするとAに電流が流れる。これが発振回路への注入電流となる。電源ONの瞬間、トランジスタTr2がONしV2はLowになり、トランジスタTr3がONする。この後時間と共にV1電圧が低下し、トランジスタTr2がOFFしV2電圧がHighとなり、トランジスタTr3がOFFすることになる。なお、Dlは電源VccOFF時にVl電圧が負電位となって、過大な逆電圧がトランジスタTr2に加わらないよう防止するためのものである。
本実施形態では、これと同じ時定数回路を使ってBの制御電圧を生成している。V1電圧は電源ONの瞬間、高電位となり時間と共に下がっていく。この電圧を利用して、発振回路の負荷容量切替えSW制御を行なう。図4に示すように、電源をONした瞬間、ラインBはHighとなり、PMOSトランジスタ6がOFFする。やがて一定時間t後にラインBはLowになり、PMOSトランジスタ6がONする。
ここで、Aの注入電流と、Bの負荷容量切替を同じタイミングで行うことで、高速起動時間をより一層効果的に短縮することができる。これは共に発振が安定するまでの限られた時間内のみ動作させるという目的から、有効動作時間がほぼ一致するから、制御を合わせて最大の効果を得るためである。また、時定数回路の共通化で素子数を削減でき小型化を実現する効果もある。尚、IC化の場合、素子数削減は面積の小型化に大きく影響しその効果は大きい。
図6は本発明の第2の実施形態に係る圧電発振回路の回路図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付し、重複する説明は省略する。図6(a)の圧電発振回路51は、PMOSトランジスタ6をコンデンサC1とグランドG間に接続する。また、PMOSトランジスタ6をコンデンサC1側ではなく、コンデンサC2側に入れるようにしても良い。また、PMOSトランジスタ6をコンデンサC1とC2の両方に入れても構わない。また、図6(b)のように、コンデンサC1とC2のそれぞれの接地側を接続し、その接続点Aとグランド間にPMOSトランジスタ6を接続しても良い。即ち、理想的には2つのコンデンサC1、C2を同時に回路から切り離すことが必要である。しかし、各コンデンサごとにPMOSトランジスタ6を設けると、2つ必要となり部品点数が増加する。そこで本実施形態では、各コンデンサC1、C2の接地側を接続し、ここにPMOSトランジスタ6を挿入することで、二つのコンデンサの切り離しを1個のPMOSトランジスタ6で兼用している。これにより部品点数を削減することができる。
図8は本発明の第3の実施形態に係る圧電発振回路の回路図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付し、重複する説明は省略する。この圧電発振回路52は、図1の圧電発振回路50に高速起動回路5の他に、初期振動子電流を増加させるために、圧電発振回路52の電源立ち上げ時の所定時間だけ圧電振動子Xtal両端の電位差を増加させる初期振動子電流増加手段8を更に備えたものである(これを機能3と呼ぶ)。機能3の接続先は圧電振動子のどちらの端子でもよく、その時々の回路構成で効果が大きい方を選択すると良い。
即ち、起動時間を短縮する他の方法としては、初期振動子電流を増加させる方法がある。初期振動子電流Ixは、
Ix=√(C1/L1)×Vx(式2)
により求めることができる。ここで、L1は振動子の等価直列インダクタンス、C1は振動子の等価直列容量、Vxは振動子両端の電位差である。この式2から、Ixを増加させるためには、Xtal両端の電位差Vxを増加させればよいことが解る。そこで本実施形態では、このXtal両端の電位差Vxを圧電発振回路52の電源立ち上げ時の所定時間だけ増加させる初期振動子電流増加手段8を更に備えるものである。これにより、初期振動子電流Ixを増加させて起動時間を早くすることができる。
図9は実施形態の機能1〜3による出力バッファ9(トランジスタTr1のベースに接続)の起動特性をシミュレーションした結果である。縦軸に出力電圧(V)、横軸に時間(mSec)を表している。図9(a)は、高速起動回路を使用しない場合の特性図、図9(b)は機能3のみの特性図、図9(c)は機能1と機能3を組み合わせた特性図、図9(d)は機能1、2、3全てを組み合わせた特性図である。尚、図9(b)と(c)は既に同一出願人により出願済みである。この図から解るとおり、図9(a)の高速起動回路を使用しない場合では、出力の立ち上がりが約1.2msecかかっている。これに対して図9(b)の機能3のみでは約0.7msecで発振が立ち上がっている。また、図9(c)の機能1と機能3の組み合わせでは、約0.5msecで発振が立ち上がっている。更に図9(d)の全ての機能を組み合わせた場合は、約0.3msecで発振が立ち上がっていることが解る。このように、明らかに各機能は夫々起動特性を改善していることが解る。従って、使用形態でどのような特性を要求するかにより、選択して組合すことが重要である。
以上説明した実施例ではピアース型発振回路を例としたが、本発明はコルピッツ型発振回路等で構成することも可能であり、発振回路構成はこれに限定されない。
本発明の第1の実施形態に係る圧電発振回路の回路図である。 本発明を実現するための基本回路を示す図である。 ラインAに流れる電流の様子を示す図である。 ラインBの電圧の様子を示す図である。 高速起動回路の詳細を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る圧電発振回路の回路図である。 寄生容量について説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る圧電発振回路の回路図である。 実施形態の機能1〜3による出力バッファの起動特性をシミュレーションした結果を示す図である。
符号の説明
5 高速起動回路、6 PMOSトランジスタ、50 圧電発振回路、C1、C2、C3 コンデンサ、X1、X2 圧電振動子接続端子、Xtal 圧電振動子 、R 抵抗、Tr1 発振段トランジスタ

Claims (9)

  1. 発振の立ち上がり時間を早める高速起動回路を備えた圧電発振回路であって、
    前記高速起動回路は、該圧電発振回路の発振ループ中の容量素子を電気的に断接する断接手段を備え、
    前記断接手段は、該圧電発振回路の電源立ち上げ時の所定時間だけ、前記容量素子を前記圧電発振回路から電気的に切り離すことにより、該圧電発振回路の負性抵抗を増加させることを特徴とする圧電発振回路。
  2. 前記圧電発振回路の有する圧電振動子の両端にそれぞれ容量素子が接続され、前記断接手段を前記容量素子の何れか一方に備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧電発振回路。
  3. 前記断接手段を前記容量素子に夫々個別に備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧電発振回路。
  4. 前記断接手段を前記圧電振動子と前記容量素子により構成される直列回路上に備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の圧電発振回路。
  5. 前記各容量素子のそれぞれの一端を互いに接続し、前記各容量素子の接続点と接地との間に前記断接手段を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の圧電発振回路。
  6. 前記断接手段は、PMOS又はNMOSトランジスタであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の圧電発振回路。
  7. 前記所定時間は、少なくとも前記圧電発振回路の発振が安定するまでの時間以内であることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振回路。
  8. 前記高速起動回路は、前記負性抵抗を増加させるために、前記圧電発振回路の電源立ち上げ時の前記所定時間だけ発振段電流を増加させる電流注入手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の圧電発振回路。
  9. 前記高速起動回路の他に、初期振動子電流を増加させるために、前記圧電発振回路の電源立ち上げ時の前記所定時間だけ前記圧電振動子両端の電位差を増加させる初期振動子電流増加手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の圧電発振回路。
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