JP2008135562A - 樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板上へ精度良く樹脂を塗布することが可能で、かつ、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能な樹脂塗布装置を提供すること。
【解決手段】基板2が搬送される搬送路6と、基板2上へ樹脂を吐出するノズル部24を有するシリンジ17と、基板2の位置を検出するために基板2上の所定位置を撮影するカメラ18と、ノズル部24の清掃を行う清掃機構9とを備える樹脂塗布装置では、シリンジ17は、基板2の搬送方向に略直交する前後方向で、カメラ18よりも前側に配置され、清掃機構9は、搬送路6よりも前側に配置されている。
【選択図】図3
【解決手段】基板2が搬送される搬送路6と、基板2上へ樹脂を吐出するノズル部24を有するシリンジ17と、基板2の位置を検出するために基板2上の所定位置を撮影するカメラ18と、ノズル部24の清掃を行う清掃機構9とを備える樹脂塗布装置では、シリンジ17は、基板2の搬送方向に略直交する前後方向で、カメラ18よりも前側に配置され、清掃機構9は、搬送路6よりも前側に配置されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法に関する。
従来から、フレキシブルなテープ状の基板に実装された半導体チップ等の電子部品を封止、固定するための樹脂を基板上へ塗布する樹脂塗布装置が使用されている。この種の樹脂塗布装置として、基板に対する電子部品の実装位置を検出するためのカメラを備える樹脂塗布装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。また、この種の樹脂塗布装置として、基板上へ樹脂を塗布するノズルの清掃を行う清掃装置を備え、所定時間ごとにノズルの清掃を行う樹脂塗布装置も知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特許文献1に記載のカメラを備える樹脂塗布装置は、カメラの撮影結果から基板に対する電子部品の実装位置を検出し、その検出結果に基づいて電子部品の周囲に樹脂を塗布している。そのため、基板上へ精度良く樹脂を塗布することが可能になる。しかしながら、この樹脂塗布装置では、樹脂を塗布する前に、カメラを用いて電子部品の実装位置を検出する必要があるため、基板上へ順次、樹脂を塗布する際のサイクルタイムが長くなる傾向にある。特に、特許文献2に記載のように、ノズルの清掃を行う場合には、基板上へ順次、樹脂を塗布する際のサイクルタイムが一層長くなる。
そこで、本発明の課題は、基板上へ精度良く樹脂を塗布することが可能で、かつ、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能な樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布装置において、基板が搬送される搬送路と、基板上へ樹脂を吐出するノズル部を有するシリンジと、基板の位置を検出するために基板上の所定位置を撮影するカメラと、ノズル部の清掃を行う清掃機構とを備え、シリンジは、基板の搬送方向に略直交する前後方向で、カメラよりも前側あるいは後側に配置され、清掃機構は、搬送路よりも前後方向の前側あるいは後側であって、カメラに対するシリンジの配置側に配置されていることを特徴とする。
本発明の樹脂塗布装置は、基板の位置を検出するために基板上の所定位置を撮影するカメラを備えている。そのため、基板上へ精度良く樹脂を塗布することが可能になる。また、本発明では、シリンジが、基板の搬送方向に略直交する前後方向で、カメラよりも前側あるいは後側に配置されている。そのため、基板の搬送方向で、樹脂塗布装置を小型化することが可能になる。
さらに、本発明の樹脂塗布装置では、清掃機構が、搬送路よりも前後方向の前側あるいは後側であって、カメラに対するシリンジの配置側に配置されている。すなわち、シリンジがカメラよりも前側に配置されている場合には、清掃機構は、搬送路よりも前側に配置され、シリンジがカメラよりも後側に配置されている場合には、清掃機構は、搬送路よりも後側に配置されている。そのため、たとえば、基板上へ樹脂を塗布する前に、ノズル部の清掃を行う場合であっても、ノズル部の清掃時に、搬送路上の基板に近い位置にカメラを配置することが可能になる。したがって、ノズル部の清掃後に短時間で、基板の位置を検出して基板上に樹脂を塗布することが可能になる。また、たとえば、基板上へ樹脂を塗布する前に、清掃機構の上方でシリンジを待機させる場合、この待機時には、搬送路上の基板に近い位置にカメラを配置することが可能になるため、短時間で、基板の位置を検出して基板上に樹脂を塗布することが可能になる。その結果、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能になる。
本発明において、前後方向の前側を、基板に対する所定の作業が必要となる場合に所定の作業が行われる作業側とするとき、シリンジは、カメラよりも作業側に配置され、清掃機構は、搬送路よりも作業側に配置されていることが好ましい。このように構成すると、基板上へ塗布される樹脂が充填されるシリンジの交換作業が容易になる。
また、上記の課題を解決するため、本発明は、搬送路で搬送される基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布装置の制御方法において、基板上に塗布される樹脂が充填されるシリンジから基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布ステップと、樹脂塗布ステップの前に、基板の搬送方向に略直交する前後方向でシリンジよりも前側あるいは後側に配置されるカメラによって、基板上の所定位置を撮影して基板の位置を検出する位置検出ステップと、位置検出ステップの前に、搬送路よりも前後方向の前側あるいは後側であって、カメラに対するシリンジの配置側で、シリンジが待機する待機ステップとを備えることを特徴とする。
本発明の樹脂塗布装置の制御方法では、位置検出ステップにおいて、基板上の所定位置をカメラで撮影して基板の位置を検出している。そのため、基板上へ精度良く樹脂を塗布することが可能になる。また、本発明の制御方法では、位置検出ステップの前の待機ステップにおいて、搬送路よりも前後方向の前側あるいは後側であって、カメラに対するシリンジの配置側で、シリンジが待機している。そのため、待機ステップで、搬送路上の基板に近い位置にカメラを配置することが可能になり、位置検出ステップにおいて、短時間で基板の位置を検出することが可能になる。その結果、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能になる。また、待機ステップにおいて、搬送路よりも前後方向の前側あるいは後側でシリンジが待機しているため、待機時に仮に、シリンジから樹脂が漏れ出すことがあったとしても、基板上に樹脂が付着するのを防止することができる。
以上のように、本発明にかかる樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法では、基板上へ精度良く樹脂を塗布することが可能になり、また、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(樹脂塗布装置の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる樹脂塗布装置1の概略構成を正面(前面)から示す概略図である。図2は、図1に示す樹脂塗布装置1の概略構成を上面から示す概略図である。図3は、図2のE−E方向から樹脂塗布装置1の各構成の配置関係を説明するための図である。なお、図1では、清掃機構9およびノズル位置検出用治具10の図示を省略している。
図1は、本発明の実施の形態にかかる樹脂塗布装置1の概略構成を正面(前面)から示す概略図である。図2は、図1に示す樹脂塗布装置1の概略構成を上面から示す概略図である。図3は、図2のE−E方向から樹脂塗布装置1の各構成の配置関係を説明するための図である。なお、図1では、清掃機構9およびノズル位置検出用治具10の図示を省略している。
本形態の樹脂塗布装置1は、テープ状の基板2に実装された半導体チップ等の複数の電子部品3を封止し、固定するための熱硬化性の樹脂を基板2上へ塗布する装置である。この樹脂塗布装置1は、たとえば、樹脂塗布装置1に対して基板2を供給する基板供給装置(図示省略)と、樹脂塗布装置1で塗布された樹脂を加熱して硬化させる樹脂硬化装置(図示省略)と、この樹脂硬化装置から搬出される基板2を巻き取る基板巻取装置(図示省略)とを備える樹脂塗布システムに用いられる。
図1、図2に示すように、本形態の樹脂塗布装置1は、基板2を搬送する搬送ローラ組4、5と、基板2が搬送される搬送路6と、基板2の電子部品3が実装された部分に熱硬化性の樹脂を塗布する4個の樹脂塗布ヘッド7と、基板2上へ樹脂を塗布する際に、基板2が載置されて固定される4個の基板載置治具8と、樹脂塗布ヘッド7を構成する後述のノズル部24を清掃するための4個の清掃機構9と、ノズル部24の位置を検出するための4個のノズル位置検出用治具10とを備えている。なお、樹脂塗布装置1が備える樹脂塗布ヘッド7、基板載置治具8、清掃機構9およびノズル位置検出用治具10の数は4個には限定されず、3個以下または5個以上の樹脂塗布ヘッド7等を樹脂塗布装置1が備えていても良い。
本形態では、図1の左右方向が、樹脂塗布装置1における基板2の搬送方向となるため、以下では、図1の左右方向を「搬送方向」とする。また、樹脂塗布装置1では、図1の左側から右側に向かって基板2が搬送されるため、図1の左側を「上流側」、図1の右側を「下流側」とする。さらに、図1の紙面垂直方向を、搬送方向に直交する「前後方向」とするとともに、図1の紙面手前側(図2の下側)を「前側」、図1の紙面奥側(図2の上側)を「後側」とする。また、図1の上下方向を「上下方向」とする。
本形態の樹脂塗布装置1では、装置の前側は、オペレータが必要に応じて所定の作業を行う作業側となっている。すなわち、樹脂塗布装置1の前側は、たとえば、基板2に対する所定の作業が必要となる場合に所定の作業が行われる作業側となっている。また、本形態では、装置の後側は、樹脂塗布ヘッド7を駆動する後述の移動機構(図示省略)等の補修や保全を行う保守(メンテナンス)側となっている。
基板2は、フレキシブルな樹脂基板であるCOF(Chip On Film or Chip On Flexible Circuit Board)テープやTAB(Tape Automated Bonding)テープ等の基板である。本形態の樹脂塗布装置1では、基板2として、厚さがたとえば、20μm〜125μmであり、幅がたとえば、35mm〜200mmである種々の基板2が用いられる。
基板2には、基板2の位置を検出するための(より具体的には、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するための)位置検出用のマーク2aが形成されている。すなわち、電子部品3の実装位置に対して、予め、設定された基板2上の所定の位置にマーク2aが形成されている。このマーク2aは、基板2への電子部品3の実装間隔とほぼ同じ間隔で搬送方向に複数形成されている。また、マーク2aは、図2に示すように、基板2の前側端側に形成されている。
樹脂塗布装置1に供給される基板2には予め電子部品3が実装されている。具体的には、電子部品3は、所定の実装間隔でマーク2aの後側の所定位置に実装されている。本形態の電子部品3はたとえば、前後方向を長手方向とする扁平な直方体状のチップである。
搬送ローラ組4、5はそれぞれ、上下方向で対向する駆動ローラ13と従動ローラ14とを備えている。図1に示すように、駆動ローラ13は、基板2の下面に当接するように配置され、図示を省略する駆動モータに連結されている。従動ローラ14は、基板2の上面に当接するように配置されている。本形態では、図1等に示すように、搬送ローラ組4が上流側に配置され、搬送ローラ組5が下流側に配置されている。搬送ローラ4、5組は、搬送ローラ4、5組間で基板2にたるみが生じないように、同一の周速度で回転する。
搬送路6は、基板2の両端を案内するための2個の基板ガイド15と、基板ガイド15が取り付けられる2個の取付ブラケット16とを備えている。基板ガイド15は、図1、図2に示すように、細長いブロック状の部材であり、取付ブラケット16によって、前後方向に間隔をあけた状態で固定されている。
4個の樹脂塗布ヘッド7は、搬送路6の上方に、かつ、搬送方向で隣接するように配置されている。また、4個の樹脂塗布ヘッド7はそれぞれ、樹脂塗布ヘッド7を搬送方向、前後方向および上下方向に移動させる移動機構(図示省略)に連結されている。この移動機構は、樹脂塗布ヘッド7を上下方向に移動させるZ軸移動機構(図示省略)と、Z軸移動機構とともに樹脂塗布ヘッド7を前後方向へ移動させるY軸移動機構(図示省略)と、Z軸移動機構およびY軸移動機構とともに樹脂塗布ヘッド7を搬送方向へ移動させるX軸移動機構(図示省略)とを備えている。Z軸移動機構、Y軸移動機構およびX軸移動機構はそれぞれ、リニアガイド、ボールネジおよび駆動モータ等からなる駆動手段(図示省略)を備えている。
各樹脂塗布ヘッド7は、図3に示すように、基板2へ塗布される樹脂が充填されたシリンジ17と、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するために、基板2のマーク2aを撮影するカメラ18と、カメラ18でマーク2aを撮影する際に、基板2へ光を照射する照明部19と、シリンジ17を保持するシリンジホルダ20と、これらの各構成が取り付けられる取付ブラケット21を備えている。なお、図1では、カメラ18やシリンジホルダ20等の図示を省略し、図2では、シリンジホルダ20等の図示を省略している。
図2等に示すように、シリンジ17とカメラ18とは前後方向で隣接するように配置されている。具体的には、図3に示すように、シリンジ17を保持するシリンジホルダ20が取付ブラケット21の前側端に固定され、カメラ18がシリンジホルダ20よりも後側で取付ブラケット21に固定されている。すなわち、前側に向かって張り出す取付ブラケット21の先端側にシリンジ17が取り付けられ、取付ブラケット21の基端側にカメラ18が取り付けられている。また、照明部19は、シリンジホルダ20よりも後側、かつ、カメラ18の下方に配置されるように、取付ブラケット21に固定されている。また、取付ブラケット21の後側は、上述のZ軸移動機構に連結されており、シリンジ17、カメラ18および照明部19は、一体で搬送方向、前後方向および上下方向に移動する。
シリンジ17は、先端部(図3の下端部)に配置されたノズル部24を備えている。ノズル部24は、基板2の上面の電子部品3が実装された部分に向かって熱硬化性の樹脂を吐出する。具体的には、図示を省略するコンプレッサーからシリンジ17の内部に圧縮空気が供給されることで、ノズル部24が樹脂を吐出する。また、シリンジ17は、シリンジホルダ20に着脱可能に保持されており、シリンジ17に充填された樹脂がなくなると、シリンジ17は交換される。
カメラ18は、CCDやCMOS等の撮像素子(図示省略)が配置された撮像部25と、所定のレンズ(図示省略)が保持されたレンズ鏡筒26とを備えている。また、カメラ18は、樹脂塗布装置1の制御部(図示省略)に接続されており、撮影結果を制御部へ出力する。このカメラ18は、上述のように、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するために、基板2のマーク2aを撮影する。また、カメラ18に対するノズル部24の位置を検出するため、後述のように、ノズル位置検出用治具10に塗布された樹脂を撮影する。また、このカメラ18を用いて、基板2への樹脂塗布後に、塗布された樹脂の状態を検査しても良い。
照明部19は、たとえば、円環状に配置された複数のLED等の光源を備えている。この照明部19は、下方に向かって、光を出射する。
4個の基板載置治具8は、4個の樹脂塗布ヘッド7に対応するように、搬送方向に所定の間隔をあけた状態で配置されている。また、基板載置治具8は、前後方向において、2個の基板ガイド15の間に配置されている。この基板載置治具8の上面には、樹脂塗布時に基板2を吸着する複数の吸着孔(図示省略)が形成されている。また、基板載置治具8には、図示を省略する昇降機構が連結されている。
基板2の搬送時には、基板2の搬送の妨げとならないように、基板載置治具8は下降している。また、基板2への樹脂塗布時には、基板載置治具8が上昇する。そして、安定した樹脂塗布を行うため、基板2の、樹脂塗布が行われる電子部品3が配置された部分の下面に基板載置治具8の上面を当接させた状態で、基板載置治具8は、基板2を吸着する。
4個の清掃機構9は、4個の樹脂塗布ヘッド7に対応するように、搬送方向に所定の間隔をあけた状態で配置されている。本形態では、後述のように間欠的に搬送される基板2の間欠搬送量に基づいて、搬送方向での4個の清掃機構9の間隔が設定されている。また、清掃機構9は、搬送路6よりも前側に配置されている。すなわち、清掃機構9は、搬送路6よりも、カメラ18に対するシリンジ17の配置側である前側に配置されている。さらに、清掃機構9の上面が基板ガイド15の上面とほぼ同じ高さになるように、清掃機構9は配置されている。
本形態の清掃機構9はそれぞれ、1個のノズル部24を清掃するように構成されており、ノズル部24に詰まった樹脂を取り除くために、ノズル部24の先端(下端)が挿入される挿入孔27aが形成された挿入治具27と、挿入孔27aに接続されたコンプレッサー等の吸引手段(図示省略)を備えている。この清掃機構9は、吸引手段によって、挿入孔27aに挿入されたノズル部24の吸引を行うことで、ノズル部24の清掃を行う。
4個のノズル位置検出用治具10はそれぞれ、清掃機構9に隣接するように配置されている。具体的には、図2に示すように、搬送方向の内側に配置される2個のノズル位置検出用治具10はそれぞれ、清掃機構9の搬送方向の外側に隣接し、搬送方向の外側に配置される2個のノズル位置検出用治具10はそれぞれ、清掃機構9の搬送方向の内側に隣接するように配置されている。
樹脂塗布装置1の操業開始前やシリンジ17の交換後等には、ノズル位置検出用治具10の上面の所定箇所にノズル部24から樹脂が塗布される。この所定箇所に塗布された樹脂をカメラ18で撮影し、塗布された樹脂の位置を検出することで、カメラ18に対するノズル部24の位置の検出が行われる。
(樹脂塗布装置の概略制御)
図4は、図1に示す樹脂塗布装置1の概略の制御フローを示すフローチャートである。
図4は、図1に示す樹脂塗布装置1の概略の制御フローを示すフローチャートである。
以上のように構成された樹脂塗布装置1では、搬送ローラ組4、5が、所定距離だけ回転した後に、一定時間停止するという間欠動作を繰り返す。すなわち、基板2は、間欠的に搬送される。そして、間欠搬送の間の基板2の停止時に、樹脂塗布ヘッド7によって、基板2に樹脂が塗布される。具体的には、図4に示す制御フローにしたがって、1回の基板2の間欠搬送および1回の基板2の停止時の樹脂塗布(すなわち、1サイクルの樹脂塗布動作)が行われる。
本形態では、前回の樹脂塗布が終了した樹脂塗布ヘッド7は、シリンジ17が清掃機構9の上方に配置される位置まで移動して待機する。すなわち、本形態では、図3に示すように、清掃機構9の上方にシリンジ17が配置される位置が樹脂塗布ヘッド7の待機位置となっている。
この状態で、基板2を所定量だけ搬送する(ステップS1)。具体的には、搬送ローラ組4、5が回転して基板2を所定量搬送する。また、基板2を搬送しながら、ノズル部24の清掃を行う(ステップS2)。具体的には、ノズル部24を挿入孔27aに挿入し、吸引手段によってノズル部24の吸引を行うことで、ノズル部24の清掃を行う。ノズル部24の清掃が終了すると、樹脂塗布ヘッド7は、待機位置(すなわち、シリンジ17が清掃装置1の上方に配置される位置)で待機する(待機ステップ、ステップS3)。
そして、基板2の所定量の間欠搬送が終了すると、基板2の位置を検出する(位置検出ステップ、ステップS4)。具体的には、樹脂塗布ヘッド7を後側に移動させ、カメラ18で基板2のマーク2aを撮影して、樹脂塗布装置1の制御部で所定の処理を行うことで、基板2における電子部品3の実装位置を検出する。
その後、基板2上へ樹脂を塗布する(樹脂塗布ステップ、ステップS5)。具体的には、樹脂塗布ヘッド7を移動させて、電子部品3の周囲に樹脂を塗布する。ステップS5で樹脂の塗布が終了すると、樹脂塗布ヘッド7が、待機位置へ移動して(ステップS6)、1サイクルの樹脂塗布動作が終了する。
なお、ノズル部24の清掃は、基板2の間欠搬送のたびに行わなくても良い。すなわち、図4に示すフローにおいて、ステップS2を省略しても良い。また、ステップS6の前に、カメラ18を用いて、塗布された基板2上の樹脂の状態を検査する検査ステップがあっても良い。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の樹脂塗布装置1は、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するためのカメラ18を備え、位置検出ステップS4において、カメラ18で基板2のマーク2aを撮影し、樹脂塗布装置1の制御部で所定の処理を行うことで、基板2における電子部品3の実装位置を検出している。そのため、カメラ18での撮影結果に基づいて、樹脂塗布ヘッド7を制御して、基板2の、電子部品3が実装された部分に精度良く樹脂を塗布できる。
以上説明したように、本形態の樹脂塗布装置1は、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するためのカメラ18を備え、位置検出ステップS4において、カメラ18で基板2のマーク2aを撮影し、樹脂塗布装置1の制御部で所定の処理を行うことで、基板2における電子部品3の実装位置を検出している。そのため、カメラ18での撮影結果に基づいて、樹脂塗布ヘッド7を制御して、基板2の、電子部品3が実装された部分に精度良く樹脂を塗布できる。
本形態では、シリンジ17とカメラ18とが前後方向で隣接するように配置されている。そのため、搬送方向で隣接するように配置される4個の樹脂塗布ヘッド7を備える樹脂塗布装置1であっても、搬送方向で装置を小型化できる。
本形態では、清掃機構9の上方にシリンジ17が配置される位置が樹脂塗布ヘッド7の待機位置であり、待機ステップS3において、搬送中の基板2の上方からシリンジ17が外れた待機位置で、樹脂塗布ヘッド7を待機させている。そのため、待機時に仮に、ノズル部24から樹脂が漏れ出すことがあったとしても、基板2や樹脂塗布装置1の他の構成に樹脂が付着するのを防止できる。
本形態では、シリンジ17がカメラ18よりも前側に配置され、清掃機構9が搬送路6よりも前側に配置されている。また、待機ステップS3において、清掃機構9の上方にシリンジ17が配置される位置で樹脂塗布ヘッド7を待機させている。そのため、図3に示すように、基板2の間欠搬送中における樹脂塗布ヘッド7の待機時に、カメラ18を基板2に近い位置に配置できる。したがって、位置検出ステップS4における樹脂塗布ヘッド7の移動距離を短くすることができ、短時間で基板2に対する電子部品3の実装位置を検出することが可能になる。その結果、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能になる。
すなわち、図5に示す参考形態のように、シリンジ17がカメラ18よりも前側に配置され、かつ、清掃機構9が搬送路6よりも後側に配置された構成を有する樹脂塗布装置が、図4に示す制御フローにしたがって制御される場合、位置検出ステップS4における樹脂塗布ヘッド7の移動距離が長くなる。その結果、たとえば、図6に示すように、1サイクルの樹脂塗布動作における本形態の樹脂塗布ヘッド7の前後方向の移動距離よりも、1サイクルの樹脂塗布動作における参考形態の樹脂塗布ヘッド7の前後方向の移動距離は、約40%長くなる。したがって、参考形態の樹脂塗布装置では、樹脂塗布のサイクルタイムが長くなる。
これに対して、本形態では、シリンジ17がカメラ18よりも前側に配置されるとともに、シリンジ17が上方で待機する清掃機構9が搬送路6よりも前側に配置されているため、樹脂塗布ヘッド7の前後方向の移動距離を短くして、樹脂塗布のサイクルタイムを短縮することが可能になる。なお、図5では、本形態の構成と同一の構成については同一の符号を付している。また、図6の横軸は、1サイクルの樹脂塗布動作におけるシリンジ17の主要な移動点を示し、図6の縦軸は、シリンジ17の前後方向の位置を示している。
本形態では、シリンジ17は、カメラ18よりも作業側となる前側に配置されている。そのため、シリンジ17がカメラ18の後側(すなわち、保守側)に配置されている場合と比較して、シリンジ17の交換作業が容易になる。
(他の実施の形態)
上述した形態では、シリンジ17がカメラ18よりも前側に配置され、清掃機構9が搬送路6よりも前側に配置されている。この他にもたとえば、図7に示すように、シリンジ17がカメラ18よりも後側に配置され、清掃機構9が搬送路6よりも後側に配置されても良い。この場合には、基板2の間欠搬送時に、シリンジ17が清掃機構9の上方に配置された位置で樹脂塗布ヘッド7を待機させれば良い。すなわち、シリンジ17が搬送路6よりも後側に配置された状態で、樹脂塗布ヘッド7を待機させれば良い。
上述した形態では、シリンジ17がカメラ18よりも前側に配置され、清掃機構9が搬送路6よりも前側に配置されている。この他にもたとえば、図7に示すように、シリンジ17がカメラ18よりも後側に配置され、清掃機構9が搬送路6よりも後側に配置されても良い。この場合には、基板2の間欠搬送時に、シリンジ17が清掃機構9の上方に配置された位置で樹脂塗布ヘッド7を待機させれば良い。すなわち、シリンジ17が搬送路6よりも後側に配置された状態で、樹脂塗布ヘッド7を待機させれば良い。
この場合であっても、サイクルタイムを短くすることが可能になる等の上述した形態と同様の効果を得ることができる。また、この場合には、樹脂塗布ヘッド7の待機時に、シリンジ17が搬送路6よりも後側に配置されるため、基板2の状態を作業側から目視で容易に確認することが可能になる。なお、図7では、上述した形態と同一の構成については同一の符号を付している。
上述した形態では、基板2の間欠搬送中に、ステップS2でノズル部24の清掃を行った後、待機ステップS3で樹脂塗布ヘッド7を待機させている。この他にもたとえば、基板2の間欠搬送中に、継続的にノズル部24の清掃を行い、基板2の所定量の間欠搬送が終了した後に、樹脂塗布ヘッド7を待機させず、そのまま、位置検出ステップS4で基板2の位置を検出しても良い。すなわち、図4に示す制御フローにおいて、待機ステップS3を省略しても良い。
この場合であっても、ステップS2で、ノズル部24の清掃を行う際に、基板2に近い位置にカメラ18を配置できる。そのため、ステップS2後の位置検出ステップS4における樹脂塗布ヘッド7の移動距離を短くすることができ、短時間で基板2に対する電子部品3の実装位置を検出することが可能になる。
上述した形態では、移動機構が連結された取付ブラケット21に、シリンジ17およびカメラ18が固定され、シリンジ17とカメラ18とが一体で搬送方向、前後方向および上下方向に移動する。この他にもたとえば、シリンジ17を移動させる移動機構と、カメラ18を移動させる移動機構とが別個に設けられ、シリンジ17とカメラ18とが別々に移動するように構成されても良い。
上述した形態では、カメラ18は、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するために、基板2のマーク2aを撮影している。この他にもたとえば、カメラ18は、基板2に対する電子部品3の実装位置を検出するために、電子部品3の端部を撮影しても良いし、その他の基板2上の所定の位置を撮影しても良い。
1 樹脂塗布装置
2 基板
6 搬送路
9 清掃機構
17 シリンジ
18 カメラ
24 ノズル部
S3 待機ステップ
S4 位置検出ステップ
S5 樹脂塗布ステップ
2 基板
6 搬送路
9 清掃機構
17 シリンジ
18 カメラ
24 ノズル部
S3 待機ステップ
S4 位置検出ステップ
S5 樹脂塗布ステップ
Claims (3)
- 基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布装置において、
上記基板が搬送される搬送路と、上記基板上へ樹脂を吐出するノズル部を有するシリンジと、上記基板の位置を検出するために上記基板上の所定位置を撮影するカメラと、上記ノズル部の清掃を行う清掃機構とを備え、
上記シリンジは、上記基板の搬送方向に略直交する前後方向で、上記カメラよりも前側あるいは後側に配置され、
上記清掃機構は、上記搬送路よりも上記前後方向の前側あるいは後側であって、上記カメラに対する上記シリンジの配置側に配置されていることを特徴とする樹脂塗布装置。 - 前記前後方向の前側を、前記基板に対する所定の作業が必要となる場合に所定の作業が行われる作業側とするとき、前記シリンジは、前記カメラよりも上記作業側に配置され、前記清掃機構は、前記搬送路よりも上記作業側に配置されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂塗布装置。
- 搬送路で搬送される基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布装置の制御方法において、
上記基板上に塗布される樹脂が充填されるシリンジから上記基板上へ樹脂を塗布する樹脂塗布ステップと、
上記樹脂塗布ステップの前に、上記基板の搬送方向に略直交する前後方向で上記シリンジよりも前側あるいは後側に配置されるカメラによって、上記基板上の所定位置を撮影して上記基板の位置を検出する位置検出ステップと、
上記位置検出ステップの前に、上記搬送路よりも上記前後方向の前側あるいは後側であって、上記カメラに対する上記シリンジの配置側で、上記シリンジが待機する待機ステップとを備えることを特徴とする樹脂塗布装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006320593A JP2008135562A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | 樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006320593A JP2008135562A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | 樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008135562A true JP2008135562A (ja) | 2008-06-12 |
Family
ID=39560204
Family Applications (1)
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JP2006320593A Pending JP2008135562A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | 樹脂塗布装置および樹脂塗布装置の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008135562A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009142084A1 (ja) | 2008-05-23 | 2009-11-26 | 日本電気株式会社 | 無線通信システム、基地局、基地局間同期方法、プログラム |
KR101763620B1 (ko) | 2010-12-20 | 2017-08-02 | 주식회사 탑 엔지니어링 | 노즐세정장치 및 노즐세정장치가 구비되는 페이스트 디스펜서 |
JP2020025938A (ja) * | 2018-08-16 | 2020-02-20 | キヤノンマシナリー株式会社 | 塗布装置および塗布方法 |
-
2006
- 2006-11-28 JP JP2006320593A patent/JP2008135562A/ja active Pending
Cited By (4)
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JP2020025938A (ja) * | 2018-08-16 | 2020-02-20 | キヤノンマシナリー株式会社 | 塗布装置および塗布方法 |
JP7110030B2 (ja) | 2018-08-16 | 2022-08-01 | キヤノンマシナリー株式会社 | 塗布装置および塗布方法 |
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