JP2008135115A - 光ディスク装置、およびトラッキング方法 - Google Patents

光ディスク装置、およびトラッキング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多層ディスクに対して、簡単な構成で安定したサーボ制御を行うことができるようにする。
【解決手段】記録層11Aにデータが記録され、ピットが形成されたことにより、記録層11A全体としての透過率が高くなり、記録層11Aを透過する透過光の強度は大きくなり、記録層11Aで反射する反射光の強度は小さくなる。記録層11Bのトラッキングにおいてトラッキングエラー信号を検出するのに先立って、予め記録層11Aにデータを記録し、記録層11Bで反射した正規光と、データが記録された記録層11Aで反射した迷光からなる光を受光して、実際のレンズシフトと、算出されたレンズシフト信号の値との乖離を求め、レンズシフト信号を、実際のレンズシフトに対応させるのに最適な、トラッキング係数を算出する。
【選択図】図16

Description

本発明は、光ディスク装置、およびトラッキング方法に関し、特に、多層ディスクに対して、簡単な構成で安定したサーボ制御を行うことができるようにする光ディスク装置、およびトラッキング方法に関する。
高密度・大容量の記録媒体として、近年、DVD(Digital Versatile Disc)などの高密度・大容量の光ディスクが実用化され、動画のような大量の情報を扱える情報媒体として広く普及している。このような光ディスクにおいては、記録層を多層化して記録容量を大きくしているものも多い。
従来より、光ディスクに対する情報の記録または読出しなどを行う光ディスク装置における光ピックアップでは、光ディスクに光ビームを照射し、光ディスクの情報記録面で反射されたビームを、複数の領域に分割された光検出部で受光し、各領域で受光した光に対応して光検出部から出力される信号に基づいて、プッシュプル法などによりトラッキングエラー信号を検出している。
例えば、トラッキングエラー信号の検出においては、レンズシフト信号を演算し、プッシュプル信号との間で差動演算を行うことにより、プッシュプル信号に含まれるDCオフセットをキャンセルし、正確なトラッキングエラー信号が取得される。一般に、この差動演算を行うとき、プッシュプル信号のレベルと、レンズシフト信号のレベルを等しくするために、レンズシフト信号に所定の係数を乗じる。
しかし、多層ディスクでは、単層ディスクの場合と異なり、層間迷光が発生するため、上述の係数値を層に応じて変化させる必要がある。
そこで、単層ディスク、多層ディスクなどディスクの層数に応じて上述の係数値を切り替えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−293807号公報
しかしながら、多層ディスクでは、再生される層とは別の層の反射光(層間迷光)も存在するため、受光される光スポットは、本来のスポットと層間迷光によるスポットの2つが重なった形となり、単層ディスクの場合と比較して、受光した光の強度が、層間迷光の影響で変化する。従って、例えば、各層の収差等を考慮したとしても、各層で発生する迷光の強度を予め予測することは難しい。
また、ピットが形成されている記録層と、ピットが形成されていない記録層とでは、その記録層における光の反射率が異なるので、多層ディスクの場合、層間迷光を発生させる層の記録有無によって、この層間迷光の強度がさらに変化する。このため、従来の方式では、多層ディスクで発生するDCオフセットを正確にキャンセルできなくなる。
例えば、トラッキングする層毎に予め係数値を設定しておき、特許文献1のように、係数値を切り換えたとしても、再生される層とは別の層の記録有無によって層間迷光の強度が変化すると、やはりDCオフセットを正確にキャンセルできない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、多層ディスクに対して、簡単な構成で安定したサーボ制御を行うことができるようにするものである。
本発明の一側面の光ディスク装置は、ディスクとして構成され、複数の記録層を有する光記録媒体のトラッキングを行う光ディスク装置であって、前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光を受光し、受光した前記光ビームの強度に対応する信号を出力する光検出手段と、前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体のサーボを行うサーボ実行手段と、前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報を生成する係数情報生成手段とを備え、前記係数情報生成手段は、前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、前記光検出手段から出力される信号を取得し、前記係数を算出する光ディスク装置である。
本発明の一側面のトラッキング方法は、ディスクとして構成され、複数の記録層を有する光記録媒体のトラッキングを行う光ディスク装置であって、前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光を受光し、受光した前記光ビームの強度に対応する信号を出力する光検出手段と、前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号を生成する信号生成手段とを備える光ディスク装置のトラッキング方法であって、前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体にデータを書き込み、前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報を生成するステップを含み、前記係数に関する情報の生成においては、前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、前記光検出手段から出力される信号を取得し、前記係数を算出することで前記係数に関する情報が生成されるトラッキング方法である。
本発明の一側面においては、前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光が受光され、受光した前記光ビームの強度に対応する信号が出力され、前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号が生成され、前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体のサーボが行われ、前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報が生成される。また、前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、前記光検出手段から出力される信号を取得し、前記係数が算出される。
本発明によれば、多層ディスクに対して、簡単な構成で安定したサーボ制御を行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の光ディスク装置は、ディスクとして構成され、複数の記録層を有する光記録媒体のトラッキングを行う光ディスク装置であって、前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光を受光し、受光した前記光ビームの強度に対応する信号を出力する光検出手段(例えば、図1の集積光学デバイス121の光検出部)と、前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号を生成する信号生成手段(例えば、図1のマイコン23)と、前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体のサーボを行うサーボ実行手段(例えば、図1のDSP22およびアクチュエータ駆動回路24)と、前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報を生成する係数情報生成手段(例えば、図22のステップS121乃至S128の処理を実行するマイコン23)とを備え、前記係数情報生成手段は、前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、前記光検出手段から出力される信号を取得し、前記係数を算出する。
この光ディスク装置は、前記係数を記憶する記憶手段(例えば、図1のマイコン23の内部のメモリ)をさらに備え、前記記憶手段には、前記光記録媒体の複数の記録層に対応する前記係数がそれぞれ記憶され、前記信号生成手段は、トラッキングの対象となる記録層に応じて前記係数を、前記記憶手段から読み出し、前記トラッキングエラー信号を生成するようにすることができる。
本発明の一側面のトラッキング方法は、ディスクとして構成され、複数の記録層を有する光記録媒体のトラッキングを行う光ディスク装置であって、前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光を受光し、受光した前記光ビームの強度に対応する信号を出力する光検出手段(例えば、図1の集積光学デバイス121の光検出部)と、前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号を生成する信号生成手段(例えば、図1のマイコン23)とを備える光ディスク装置のトラッキング方法であって、前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体にデータを書き込み(例えば、図22のステップS121の処理)、前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報を生成する(例えば、図22のステップS121乃至S128の処理)ステップを含み、前記係数に関する情報の生成においては、前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、前記光検出手段から出力される信号を取得し、前記係数を算出することで前記係数に関する情報が生成される。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した光ディスク装置の一実施の形態に係る構成例を示すブロック図である。同図に示される光ディスク装置10は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)などとして構成される光ディスク11にデータを記録したり、光ディスク11に記録されたデータを読み出したりする。なお、光ディスク11は、複数の記録層を有する多層ディスクとして構成されている。
光ディスク11のデータの記録または再生は、同図に示される光学ピックアップ部100を介して行われる。光学ピックアップ部100は、集積光学デバイス121、コリメータレンズ122、および対物レンズ123を有する構成とされており、データの記録または再生を行うとき、集積光学デバイス121から発せられた光(レーザ光)を、コリメータレンズ122および対物レンズ123により、光ディスク11の記録層上に集光させる。
また、集積光学デバイス121から発せられた光は、光ディスク11の記録層で反射し、対物レンズ123、およびコリメータレンズ122を介して集積光学デバイス121に入射し、集積光学デバイス121の内部の光検出部の受光部で受光されるようになされている。このとき、集積光学デバイス121に入射する光は、光ディスク11において現に記録または読み出しが行われている対象の記録層で反射した光と、その記録層以外の記録層で反射した光(迷光)とが含まれる。集積光学デバイス121の内部の光検出部は、受光素子を有する構成とされ、その受光部が複数の領域に分割された構成とされる。集積光学デバイス121の内部の光検出部は、受光部の各領域で受光した光の強度に対応する検出信号のそれぞれを、RFアンプ21に出力するようになされている。
RFアンプ21は、サーボ信号演算アンプ41、およびRF信号増幅イコライザアンプ44により構成されている。
サーボ信号演算アンプ41は、光学ピックアップ部100から出力された検出信号に基づいて、予め設定された演算を行うことにより、フォーカスエラー信号、レンズシフト信号、プッシュプル信号などのサーボ信号を演算し、DSP(Digital Signal Processor)22のA/D変換部61に出力する。なお、サーボ信号の演算は、集積光学デバイス121の内部の光検出部の受光部の複数の領域のうちの、予め定められた領域で受光された光の強度に対応する検出信号を抽出して行われる。
RF信号増幅イコライザアンプ44は、光学ピックアップ部100からの検出信号に基づいてRF信号を算出した後、RF信号をイコライズしてDSPの信号処理回路63に出力するようになされている。
DSP22は、A/D変換部61、信号処理回路63、およびコントロール回路64により構成されている。
A/D変換部61は、サーボ信号演算アンプ41から出力されるサーボ信号を、ディジタル信号に変換し、コントロール回路64に出力する。
コントロール回路64は、A/D変換部61から供給されるディジタル信号と、マイコン23が出力するサーボ制御信号に基づいてアクチュエータ駆動回路24を制御する制御信号を生成する。
信号処理回路63は、RF信号増幅イコライザアンプ44から出力された信号を、ディジタル化して、エラー訂正などを行い、例えば、画像データや音声データなどの形式のデータとして、ディスク記録データを出力する。
マイコン23は、内部にプロセッサ、メモリなどを有する構成とされ、DSP22から出力されたディジタル信号に基づいて、予め記憶しているプログラムにより演算を行い、サーボ制御信号を生成するようになされている。
マイコン23は、例えば、A/D変換部61から出力されたディジタル信号であって、集積光学デバイス121の光検出部の受光部の各領域で受光した光の強度に対応する信号に基づいて生成されたレンズシフト信号とプッシュプル信号に基づいて、プッシュプル法などによりトラッキングエラー信号を検出させるようにコントロール回路64を制御する。あるいはまた、マイコン23は、A/D変換部61から出力されたディジタル信号であって、集積光学デバイス121の光検出部の受光部の各領域で受光した光の強度に対応する信号に基づいて、スポットサイズ検出法などによりフォーカスエラー信号を検出させるようにコントロール回路64を制御する。
そして、得られたトラッキングエラー信号、またはフォーカスエラー信号に基づいて、アクチュエータ駆動回路24により対物レンズ123の光ディスク11の半径方向の位置の補正、または光軸方向の位置の補正が行われる。
また、マイコン23は、トラッキングエラー信号の検出において、プッシュプル信号のレベルと、レンズシフト信号のレベルを等しくするために、レンズシフト信号に乗じられる所定の係数を演算により算出し、内部のメモリなどに記憶するようになされている。マイコン23は、プッシュプル法などによりトラッキングエラー信号を検出させるとき、必要に応じて、上述した所定の係数をDSP22に供給し、A/D変換部61とコントロール回路64を制御して、所定の係数が乗じられたレンズシフト信号とプッシュプル信号の差動演算を行うことにより、プッシュプル信号に含まれるDCオフセットをキャンセルし、正確なトラッキングエラー信号を検出させるようになされている。
すなわち、光ディスク装置10においては、マイコン23から供給された係数に基づいて、DSP22においてトラッキングエラー信号が検出され、アクチュエータ駆動回路24により対物レンズ123の位置の補正が行われることで、光ディスク11に対して安定したサーボが行われるようになされている。
アクチュエータ駆動回路24は、DSP22のコントロール回路64から供給される制御信号に基づいてアクチュエータを動作させることで、光学ピックアップ部100の対物レンズ123を光軸方向、または光ディスク11の半径方向に移動させる。これにより、フォーカスエラーの補正、またはトラッキングエラーの補正が行われることになる。
また、アクチュエータ駆動回路24は、DSP22から供給される制御信号に基づいて光学ピックアップ部100を移動させる。これにより、例えば、光ディスク11のデータの記録位置へのシークが行われることになる。
次に、迷光について説明する。図2は、図1の光学ピックアップ部100を拡大した図である。
同図に示されるように、集積光学デバイス121の発光素子141が発した光(レーザー光)は、マイクロプリズム142の反射面142Aで反射され、コリメータレンズ122に向かい、対物レンズ123を介して光ディスク11に照射される。また、光ディスク11で反射された光は、対物レンズ123およびコリメータレンズ122を介して集積光学デバイス121に入射するが、集積光学デバイス121のマイクロプリズム142の反射面142Aを透過して集積光学デバイス121の内部の図中下側に設けられた光検出部の受光部で受光されるようになされている。
図2において、光ディスク11は、記録層11Aと記録層11Bの2つの記録層を有する構成とされ、いまの場合、記録層11Aに対してデータの書き込みまたは読み出しを行っている。すなわち、図2の場合、記録層11Aがトラッキングされているものとする。なお、同図において、発光素子141から照射された光の光路および光ディスク11の記録層11Aで反射した光の光路が実線で示されており、発光素子141から照射され、記録層11Aを透過して記録層11Bで反射した光の光路が点線で示されている。
図2において点線の光路で示された光は、トラッキングの対象となる記録層以外の記録層から反射された光なので迷光となる。実線の光路で示される光は、トラッキングの対象となる記録層から反射された光なので、以下、適宜正規光と称する
図3は、図2の集積光学デバイス121を、光軸上、光ディスク11(図中上)側から見た図である。同図に示されるように、集積光学デバイス121に光検出部の受光部143と受光部144とが設けられている。なお、光学ピックアップ部100では、例えば、スポットサイズ検出法によりフォーカスエラー信号を検出できるように、受光部143において、前焦点の正規光のスポットが受光されるようになされており、受光部144において、後焦点の正規光のスポットが受光されるようになされている。
受光部143と受光部144では、迷光のスポットも受光される。迷光は、正規光とは焦点位置が異なるため、受光部143と受光部144のそれぞれにおいて前焦点と後焦点のスポットが受光されるものではなく、また、スポット径も正規光のスポット径と比較して大きいものとなる。同図においては、受光部143で受光される迷光のスポット160Aと、受光部144で受光される迷光のスポット160Bが示されており、スポット160Aとスポット160Bは、それぞれ受光部143と受光部144の面積より大きい面積を有するスポットとされている。この例では、受光部143上で受光される迷光のスポット160Aの方が、受光部144上で受光される迷光のスポット160Bより小さいスポット径を有している。
このように、迷光のスポットは、受光部の面積より大きい面積を有するスポットとなるので、受光部の各領域における光の強度は、正規光のスポットと比較して小さいものといえるが、受光部の各領域から出力される検出信号における迷光による影響は、必ずしも無視できるほど小さいとは限らない。
図4は、図2と同様に図1の光学ピックアップ部100を拡大した図である。図4では、図2の場合と異なり、記録層11Bがトラッキングされているものとする。なお、同図において、発光素子141から照射された光の光路および光ディスク11の記録層11Bで反射した光(正規光)の光路が実線で示されており、発光素子141から照射され、記録層11Aで反射した光(迷光)の光路が点線で示されている。
図5は、図4の集積光学デバイス121を、光軸上、光ディスク11(図中上)側から見た図である。同図においては、図3の場合と異なり、受光部143上で受光される迷光のスポット161Aの方が、受光部144上で受光される迷光のスポット161Bより大きいスポット径を有している。
このように、多層ディスクにおいては、トラッキングの対象となる記録層に応じて異なる迷光が発生する。
図6と図7を参照して迷光についてさらに詳細に説明する。図6と図7は、上述した正規光の光路が実線で示され、迷光の光路が点線で示され、受光部143の光学的な位置を面C1、受光部144の光学的な位置を面C2として光学ピックアップ部100と光ディスク11の位置の関係を模式的に表した図である。
すなわち、図6と図7において、面C1と面C2の間に存在する光路の距離は、2Xとされ、光ディスク11の記録層で反射した正規光は、受光部143の光学的な位置である面C1と、受光部144の光学的な位置である面C2の中央の位置P1で合焦するように示されている。従って、面C1と面C2において受光される正規光のスポットは、それぞれ同一のスポット径を有する前焦点のスポットと後焦点のスポットとなる。なお、位置P1は、コリメータレンズ122の焦点距離f2に応じて定まる。
図6の場合、光ディスク11の記録層11Aがトラッキングされており、対物レンズ123の焦点距離f1に対応する位置に、記録層11Aが位置している。すなわち、対物レンズ123から光ディスク11に向けて照射される光は、記録層11A上で合焦する。なお、実際には、トラッキングの対象となる記録層11Aの位置に応じて対物レンズ123がアクチュエータにより移動させられることになる。
また、図6において、対物レンズ123から光ディスク11に向けて照射される光の一部は、記録層11Aを透過し、記録層11Bにも到達する。しかし、記録層11Aと記録層11Bは、距離dだけ離れて存在するため、記録層11Aを透過し、記録層11Bに到達した光は、記録層11B上で合焦しない。対物レンズ123の焦点距離f1は、記録層11Aの位置に対応するように設定されているからである。そして記録層11Aを透過し、記録層11Bに到達した光が記録層11Bで反射し、迷光が発生する。記録層11Bで反射した迷光の一部は、記録層11Aを透過し、対物レンズ123とコリメータレンズ122を介して面C1および面C2に向かう。
迷光は、正規光とは異なるスポット径の光となって、対物レンズ123およびコリメータレンズ122を通過し、正規光が合焦する位置P1よりも、図中左(光ディスク11)側に距離△fだけ離れた位置P2で合焦する。従って、迷光のスポット径は、面C1においてR1となり、面C2においてR2となる。
一方、図7の場合、光ディスク11の記録層11Bがトラッキングされており、対物レンズ123の焦点距離f1に対応する位置に、記録層11Bが位置している。すなわち、対物レンズ123から光ディスク11に向けて照射される光は、記録層11B上で合焦する。なお、実際には、トラッキングの対象となる記録層11Bの位置に応じて対物レンズ123がアクチュエータにより移動させられることになる。
図7において、対物レンズ123から光ディスク11に向けて照射される光の一部は、記録層11Aを透過せず、記録層11Aで反射して迷光が発生する。しかし、記録層11Aと記録層11Bは、距離dだけ離れて存在するため、記録層11Aで反射する光は、記録層11A上で合焦しない。いまの場合、対物レンズ123の焦点距離f1は、記録層11Bの位置に対応するように設定されているからである。そして記録層11Aで反射した迷光は、対物レンズ123とコリメータレンズ122を介して面C1および面C2に向かう。
迷光は、正規光とは異なるスポット径の光となって、対物レンズ123およびコリメータレンズ122を通過し、正規光が合焦する位置P1よりも、図中右側に距離△fだけ離れた位置P3で合焦する。従って、迷光のスポット径は、面C1においてR3となり、面C2においてR4となる。
また、対物レンズ123の移動に伴うレンズシフトが発生した場合、迷光のスポットが正規光のスポットと異なる方向に移動し、受光部143または受光部144の各領域で受光する光の強度を変化させることがある。
図8は、集積光学デバイス121に光検出部の受光部143と受光部144とを示している。同図には、正規光のスポット170Aと170Bが重ねて示されている。
この例では、受光部143と受光部144は、それぞれ領域143A乃至143Dと領域144A乃至144Dの4つの領域に分割されている。例えば、レンズシフトが発生した場合、スポット170Aと170Bが図中上下方向に移動して、領域143A乃至143Dと領域144A乃至144Dの各領域で受光されるスポットの面積が変化することにより、領域143A乃至143Dと領域144A乃至144Dで受光された光の強度に対応する検出信号の値が変化し、その検出信号に対して所定の演算がなされることによりレンズシフトが検出されることになる。
この例では、受光部143と受光部144の2つの受光部が示されているが、2つの受光部のそれぞれで受光された光の強度に対応する検出信号が同時に用いられるのは、例えば、スポットサイズ検出法などによりフォーカスエラー信号が検出される場合であり、レンズシフト信号の検出の場合、通常、受光部143(領域143A乃至143D)で受光された光の強度に対応する検出信号のみが用いられる。
図9は、図8に迷光のスポット161Aと161Bをさらに重ねて示した図である。
同図に示されるように迷光のスポット161Aと161Bは、それぞれ受光部143の面積と受光部144の面積より大きい面積を有するスポットとなるので、迷光のスポット161Aと161Bによる受光部の領域143A乃至143Dと領域144A乃至144Dにおける光の強度は、正規光のスポット170Aと170Bによる光の強度と比較して小さいものといえるが、領域143A乃至143Dと領域144A乃至144Dから出力される検出信号における迷光による影響は、必ずしも無視できるほど小さいとは限らない。
図10は、図9と同様に集積光学デバイス121に光検出部の受光部143と受光部144に、正規光のスポットと迷光のスポットとを重ねて示した図である。図10の例では、光学ピックアップ部100により光ディスク11の記録層11Aがトラッキングされているものとする。同図における矢印191乃至194はそれぞれ、レンズシフトが発生した場合の、各スポットの移動方向を表している。
レンズシフトは、例えば光ディスク11が回転するとき、回転中心とディスクのトラック中心との偏心に応じて、対物レンズ123が追従することにより発生する。従って、レンズシフトが発生した場合、正規光のスポット170Aは、矢印191に従って図中上方向に移動し、スポット170Bは、矢印193に従って図中下方向に移動する。
すなわち、スポット170Aは、図6の面C1において受光される正規光のスポットであり、スポット170Bは、図6の面C2において受光される正規光のスポットであるから、図6を参照して上述したように、正規光の焦点位置P1を挟んで、いわばNear側とFar側に存在することになる。従って、対物レンズ123が移動した場合、スポット170Bは、スポット170Aと逆方向に移動することになる。
一方、同じレンズシフトの発生に伴い、迷光のスポット160Aは、矢印192に従って図中下方向に移動し、スポット160Bは、矢印194に従って図中下方向に移動する。
すなわち、スポット160Aは、図6の面C1において受光される迷光のスポットであり、スポット160Bは、図6の面C2において受光される迷光のスポットであるから、図6を参照して上述したように、迷光の焦点位置P2に対して、ともにFar側に存在することになる。従って、対物レンズ123が移動した場合、スポット160Aと160Bは、同一方向に移動することになる。
図11は、図10と同様に集積光学デバイス121に光検出部の受光部143と受光部144に、正規光のスポットと迷光のスポットとを重ねて示した図であり、いまの場合、光学ピックアップ部100により光ディスク11の記録層11Bがトラッキングされているものとする。同図における矢印195乃至198はそれぞれ、レンズシフトが発生した場合の、各スポットの移動方向を表している。
図10の場合と同様に、対物レンズ123が移動した場合、スポット170Bは、スポット170Aと逆方向に移動することになる。この例では、レンズシフトが発生した場合、正規光のスポット170Aは、矢印195に従って図中上方向に移動し、スポット170Bは、矢印197に従って図中下方向に移動する。
一方、同じレンズシフトの発生に伴い、迷光のスポット161Aは、矢印196に従って図中上方向に移動し、スポット161Bは、矢印198に従って図中上方向に移動している。
すなわち、スポット161Aは、図7の面C1において受光される迷光のスポットであり、スポット161Bは、図7の面C2において受光される迷光のスポットであるから、図7を参照して上述したように、迷光の焦点位置P3に対して、ともにNear側に存在することになる。従って、対物レンズ123が移動した場合、スポット161Aと161Bは、やはり同一方向に移動することになるが、図10の場合と異なり、スポット161Aと161Bはともに、図中上方向に移動することになる。
このように、レンズシフトの発生に伴って、迷光のスポットが、正規光のスポットとは逆方向に移動することがある。従って、多層ディスクにおいては、トラッキングの対象となる記録層に応じて異なる迷光が発生し、かつ、その迷光は、レンズシフトが発生した場合、やはりトラッキングの対象となる記録層に応じて異なる方向に動くものとなる。その結果、集積光学デバイス121に光検出部の受光部143と受光部144の各領域で受光された光の強度に対応する検出信号のそれぞれにおける迷光の影響は、さらに複雑なものとなる。
また、迷光の強度は、記録層にデータが記録されているか否かにより異なる。
図12は、多層ディスクである光ディスク11の構成を説明する図である。同図において、光ディスク11は、L0基板層、L0色素層、L0反射層、中間層、L1色素層、L1反射層、およびL1基板層により構成されており、L0色素層、およびL0反射層が図2または図4の記録層11Aに対応し、L1色素層、およびL1反射層が図2または図4の記録層11Bに対応する。また、同図のスポット211は、図2または図4の記録層11Aに対応する図中下側の記録層をトラッキングする光により形成されるスポットを表しており、スポット212は、図2または図4の記録層11Bに対応する図中上側の記録層をトラッキングする光により形成されるスポットを表している。
このように、図中上側の記録層をトラッキングする光は、図中下側の記録層を透過していくことになる。
図13は、光ディスク11の記録層11Aまたは記録層11Bの記録面上に形成されるピットを示す図である。光ディスク11の記録層にデータが記録されると、記録面上のグルーブ上にピットが形成される。同図には、ランド233を挟んで図中上側と、図中下側にグルーブ232とグルーブ231が形成されており、グルーブ232上またはグルーブ231上に楕円で示されるものがピットとされる。ピットは、例えば、光学ピックアップ部100により光ディスク11に照射された光により、図12のL0色素層、またはL1色素層の状態(光学特性)が変化することで形成される。このため、グルーブ232上またはグルーブ231上に楕円で示されるピットの位置では、反射率が低くなり、グルーブ232上またはグルーブ231上のピットが形成されていない位置(図中未記録部分として示されている部分)では、反射率が高くなる。
図13のスポット213は、グルーブ231をトラッキングする光のスポットを表しており、スポット213が、例えば、図中右方向へ移動していくと、ピットの位置では、反射光の強度が小さくなり、ピットが形成されていない位置では反射光の強度が大きくなる。このような反射光の強度の変化がRF信号として検出されることで、光ディスク11に記録されたデータが読み出されることになる。
図14を参照してさらに詳しく説明する。図14では、L0色素層とL0反射層により構成される記録層11Aを例として説明する。
同図に示される矢印251と矢印261は、それぞれ光学ピックアップ部100により光ディスク11に照射された光を表している。矢印251のように、ピット250が形成されていない位置に照射された光は、一部は、矢印252に示される反射光として反射され、一部は、矢印254に示される透過光としてL0反射層(記録層11A)を透過していく。ピット250が形成されていない位置に照射された光のうちの、反射光及び透過光となる部分以外の部分は、矢印253に示されるようにL0色素層に吸収される光となる。
同様に、矢印261のように、ピット250が形成されている位置に照射された光は、一部が、矢印262に示される反射光として反射され、一部は、矢印264に示される透過光としてL0反射層を透過し、反射光及び透過光となる部分以外の部分は、矢印263に示されるようにL0色素層に吸収される光となるが、矢印262に示される反射光は、矢印252に示される反射光より小さい反射光となり、矢印264に示される透過光は、矢印254に示される透過光より大きい透過光となる。なお、矢印263に示されるL0色素層に吸収される光の強度は、矢印253の場合と比較してあまり変化はない。
すなわち、ピット250が形成されている位置は、ピット250が形成されていない位置と比較して、反射率が低くなるため、反射光の強度は小さくなり、透過光の強度は大きくなる。従って、ピットが形成されてデータが記録された記録層は、ピットが形成されていない記録層であってデータが記録されていない記録層と比較して、その記録層全体としての反射率が低くなり、換言すれば、記録層全体としての透過率が高くなる。その結果、データが記録された記録層で反射する反射光は、データが記録されていない記録層で反射する反射光と比較して、強度が小さいものとなる。
従って、データが記録されていない記録層で発生した迷光と、データが記録された記録層で発生した迷光とでは、強度が異なる。図15と図16は、データの記録有無による迷光の強度の変化を説明する図であり、図15は、記録層11Aにデータが記録されていない(未記録)の状態を示しており、図16は、記録層11Aにデータが記録されている(記録有り)の状態を示している。なお、図15と図16においては、記録層11Bがトラッキングされているものとする。
図15と図16において、正規光271と正規光275は、L1反射層で反射し、迷光272と迷光276は、L0反射層で反射した光とされているが、図16の場合、記録層11Aにデータが記録され、ピットが形成されたことにより、記録層11A全体としての透過率が高くなり、図15の場合と比較して記録層11Aを透過する透過光の強度は大きくなり、記録層11Aで反射する反射光の強度は小さくなる。すなわち、図16の場合、図15の場合と比較して迷光の強度が小さくなる。
図17と図18は、それぞれ図15と図16と同様に、データの記録有無による迷光の強度の変化を説明する図であって、図17は、記録層11Aにデータが記録されていない(未記録)の状態を示しており、図18は、記録層11Aにデータが記録されている(記録有り)の状態を示しているが、図17と図18においては、記録層11Aがトラッキングされているものとする。
図17と図18において、正規光281と正規光285は、L0反射層で反射し、迷光282と迷光286は、L1反射層で反射した光とされているが、図18の場合、記録層11Aにデータが記録され、ピットが形成されたことにより、記録層11A全体としての透過率が高くなり、図17の場合と比較して記録層11Aを透過する透過光の強度は大きくなり、記録層11Aで反射する反射光の強度は小さくなる。すなわち、図18の場合、図17の場合と比較して迷光の強度が大きくなる。
図15乃至図18においては、記録層11Aのデータの記録有無による迷光の強度の変化を説明したが、正確には、記録層11Bのデータの記録有無によっても、やはり迷光の強度は変化する。しかしながら、記録層11Aのデータの記録有無による迷光の強度の変化の方が、記録層11Bのデータの記録有無による迷光の強度の変化よりも大きな変化となる。さらに、記録層11Bをトラッキングしている場合の方が、記録層11Aをトラッキングしている場合より、記録層11Aのデータの記録有無による迷光の強度の変化の影響が大きい。記録層11Aは、その光学的位置が記録層11Bの光学的位置より集積光学デバイス121に近いので、記録層11Aで発生する迷光は、記録層11Bで発生する迷光より強度の大きい光となって集積光学デバイス121の光検出部により受光されるからである。
上述したように、光ディスク装置10においてトラッキングエラー信号の検出は、DSP22が集積光学デバイス121の光検出部の受光部の各領域で受光した光の強度に対応する信号に基づいて得られた、レンズシフト信号とプッシュプル信号に基づいて、プッシュプル法などによりトラッキングエラー信号を演算することにより行われる。プッシュプル法では、レンズシフト信号と、プッシュプル信号との間で差動演算を行うことにより、プッシュプル信号に含まれるDCオフセットをキャンセルし、正確なトラッキングエラー信号が取得される。一般に、この差動演算を行うとき、プッシュプル信号のレベルと、レンズシフト信号のレベルを等しくするために、レンズシフト信号に所定の係数(以下、適宜トラッキング係数と称する)が乗じられる。
また、レンズシフト信号は、例えば、図8乃至図11に示されるような、受光部の領域143A乃至143Dの各領域で受光されるスポットの面積がそれぞれ変化することにより、領域143A乃至143Dで受光された光の強度に対応する検出信号の値がそれぞれ変化し、個々の領域の検出信号の値どうしを加算または減算するなどの所定の演算がなされることにより検出されることになる。従って、レンズシフトの発生による正規光のスポットの移動とは異なる要因により領域143A乃至143Dの領域のそれぞれで受光されるスポットの面積が変化したり、光の強度が変化したりすると、検出されるレンズシフト信号の値も変化し、トラッキングエラー信号も変化してしまう。
一方、多層ディスクである光ディスク11をトラッキングする場合、図9乃至図11を参照して上述したように、トラッキングの対象となる記録層に応じて、異なる強度の迷光が発生し、レンズシフトが発生した場合、トラッキングの対象となる記録層に応じて、迷光の移動方向が異なる。また、図14乃至図16を参照して上述したように、記録層のデータの記録有無により迷光の強度はさらに変化する。このため、多層ディスクをトラッキングする光ディスク装置では、正確なトラッキングエラー信号を検出することが難しい。
例えば、従来の光ディスク装置は、工場出荷時または最初のディスク挿入時に、調整用の光ディスクをトラッキングするなどして、トラッキングエラー信号の検出の際、レンズシフト信号と、プッシュプル信号との間で差動演算を行うとき、プッシュプル信号のレベルと、レンズシフト信号のレベルを等しくするために、レンズシフト信号に乗じられるトラッキング係数を調整して光ディスク装置に記憶させるなどしていた。
しかしながら、実際にトラッキングするディスクの記録層の層間距離のばらつきなどによって迷光の強度は変化するので、従来の方式により予め記憶されているトラッキング係数が必ずしも最適な係数であるとは限らない。また、従来の方式でディスク挿入後にトラッキング係数を調整する場合、調整用のディスクの記録層が未記録の状態であり、記録層にデータが記録されたことによる迷光の強度の変化の影響がトラッキング係数の調整に反映されないので、最適なトラッキング係数を得ることができない。
そこで、本発明の光ディスク装置10においては、トラッキング係数を、トラッキングするディスクに応じて変化させる。本発明の光ディスク装置10においては、例えば、実際にデータの書き込み、読み出しなどを行うディスクについて、予めディスクをトラッキングして、最適なトラッキング係数を算出するなどして記憶する。
ただし、トラッキングするディスクの全ての記録層が未記録の状態では、最適なトラッキング係数を算出できない場合がある。図19と図20は、2つの記録層を有する光ディスク11へのデータの書き込みを説明する図である。図19と図20は、図中左側が光ディスク11の内周側、図中右側が光ディスク11の外周側とされ、記録層11Aには、「Lead in」、および「Middle Area」と称されるデータが記録されない領域が存在し、記録層11Bには、「Lead out」、および「Middle Area」と称されるデータが記録されない領域が存在する。
図19に示されるように、光ディスク11にデータを書き込む場合、記録層11Aの「Lead in」領域の直後から、矢印291に従って、ディスクの外周側へデータが書き込まれていく。そして記録層11Aの「Middle Area」領域の直前までデータが書き込まれた後、図20に示されるように、記録層11Aの「Middle Area」領域の直後から、矢印292に従って、ディスクの内周側へデータが書き込まれていく。なお、図20においては、データが書き込まれた部分がハッチングされて表されている。
従って、光ディスク11へのデータの書き込みにおいて、または光ディスク11からデータを読み出しにおいて、記録層11Bがトラッキングされる場合、記録層11Aは、データが記録されている状態となることが多い。
また、上述したように、記録層11Aのデータの記録有無による迷光の強度の変化の方が、記録層11Bのデータの記録有無による迷光の強度の変化よりも大きな変化となり、記録層11Bをトラッキングしている場合の方が、記録層11Aをトラッキングしている場合より、記録層11Aのデータの記録有無による迷光の強度の変化の影響が大きいので、光ディスク11のトラッキングにおいて、最も迷光の強度の変化の影響が大きいのは、記録層11Aにデータが記録された状態で、記録層11Bをトラッキングする場合である。
そこで、本発明においては、例えば、実際にデータの書き込みを行うときに、そのディスクにおける記録層11Aに対応する層にデータが記録された状態で、そのディスクにおける記録層11Bに対応する層をトラッキングして、最適なトラッキング係数を算出するなどして記憶する。
図21のフローチャートを参照して、光ディスク装置10によるトラッキング係数設定処理について説明する。この処理は、例えば、光ディスク装置10に装着された光ディスクへのデータの書き込みが指令されたとき実行される。
ステップS101において、マイコン23は、内部のメモリからトラッキング係数を読み出す。このとき、光ディスクの記録層毎に、所定のトラッキング係数が読み出される。このとき、例えば、工場出荷時などに予め初期値として記憶させられた、記録層毎のトラッキング係数が読み出される。
ステップS101の処理で読み出されたトラッキング係数は、DSP22に供給され、例えば、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号の検出に用いられることになる。
ステップS102において、マイコン23は、ステップ101の処理で読み出されたトラッキング係数が調整済のトラッキング係数であったか否かを判定する。なお、マイコン23の内部のメモリに記憶されているトラッキング係数には、例えば、調整済のものであるか否かを表すフラグなどが付されており、ステップS102の処理では、このフラグなどに基づいて、調整済のトラッキング係数であったか否かが判定される。
いまの場合、ステップS102において、ステップ101の処理で読み出されたトラッキング係数が調整済のトラッキング係数ではないと判定され、処理は、ステップS103に進み、図22を参照して後述する係数調整処理が実行される。
ここで、図22のフローチャートを参照して、図21のステップS103の係数調整処理の詳細について説明する。
ステップS121において、マイコン23は、DSP22を制御して、図19または図20の光ディスク11の記録層11Aに対応する層(以下、適宜第1の記録層と称する)にデータを書き込む。このとき、第1の記録層においてピットが形成されていくことになる。なお、このとき、第1の記録層がトラッキングされることになるが、いまの場合、初期値として設定されている第1の記録層のトラッキング係数を用いて、トラッキングエラー信号が検出されることで、トラッキングエラーが補正されて光学ピックアップ部100によるサーボが行われる。
ステップS122において、マイコン23は、間欠が発生したか否かを判定する。なお、ここでいう間欠は、光ディスクに記録すべきデータであって、所定の単位量のデータとしてメモリに記録されたデータを全て光ディスクに記録した後、次の単位量のデータが全てメモリに記憶されるまでの間に、例えば、所定の閾値以上の時間がかかる状態である。
ステップS122において、間欠が発生していないと判定された場合、処理はステップS121に戻る。
ステップS122において、間欠が発生したと判定された場合、処理はステップS123に進み、マイコン23は、ステップS121の処理により、所定の量以上のデータが書き込まれたか否かを判定する。
ここで、所定の量以上のデータとは、光ディスク上でデータが記録されたトラックが、光ディスクの半径方向に予め設定された長さを有する状態となるだけのデータ量を意味している。光ディスクのトラックは、同心円状に形成されたランドとグルーブからなっており、グルーブ上にピットが形成されることでデータが記憶され、図19に示されるように、例えば、記録層11Aにデータが記録される場合、矢印291に示されるように、ディスクの内周から外周に向かってデータが記録されていく。ステップS122では、例えば、ディスクの内周から外周に渡り予め設定された長さの範囲内の領域に全てデータが書き込まれた状態となったか否かが判定されることになる。
なお、この光ディスクの半径方向の予め設定された長さは、レンズシフトにより対物レンズ123が光ディスクの半径方向に移動する距離に基づいて設定され、例えば、レンズシフトにより対物レンズ123が移動される距離(長さ)と、集積光学デバイス121から光ディスクに向けて照射された光により第1の記録層上に形成されるスポット半径を足した長さとされる。
ステップS123において、まだ、所定の量以上のデータが書き込まれていないと判定された場合、処理は、ステップS121に戻り、ステップS121とS122の処理が繰り返し実行される。
ステップS123において、所定の量以上のデータが書き込まれたと判定された場合、処理は、ステップS124に進む。
ステップS124において、マイコン23は、DSP22に制御信号を出力することで、アクチュエータ駆動回路24を介して光学ピックアップ部100を移動させ、ステップS125の処理で、図19または図20の光ディスク11の記録層11Bに対応する層(以下、適宜第2の記録層と称する)において正規光が合焦するように光学ピックアップ部100から光を照射させる。
このとき、マイコン23は、上述した光ディスクの半径方向の予め設定された長さに対応する範囲の中央に、光学ピックアップ部を移動させる。または、ステップS121の処理により書き込まれたデータの先頭のアドレス(記録開始アドレス)と最後のアドレス(記録終了アドレス)の中心のアドレスに対応する位置に、光学ピックアップ部100が移動されるようにしてもよい。
すなわち、ステップS124では、第2の記録層の所定のアドレスであって、上述した光ディスクの半径方向の予め設定された長さに対応する範囲の中央に対応するアドレス、または、ステップS121の処理により第1の記録層に書き込まれたデータの先頭のアドレス(記録開始アドレス)と最後のアドレス(記録終了アドレス)の中心のアドレスに対応する第2の記録層上の記録位置に対応するアドレスがシークされる。
ステップS126において、マイコン23は、DSP22に制御信号を供給することで、アクチュエータ駆動回路24を制御して、対物レンズ123を光ディスクの半径方向に移動させる。これにより、マイコン23は、いわば意図的にレンズシフトを発生させる。
ステップS123の処理で、第1の記録層において、例えば、レンズシフトにより対物レンズ123が移動される距離(長さ)と、集積光学デバイス121から光ディスクに向けて照射された光により第1の記録層上に形成されるスポット半径を足した長さに対応する領域にデータが記録済であることが確認されており、また、ステップS124の処理で、その記録済の領域(ディスクの半径方向の長さ)の中央に、光学ピックアップ部が移動させられているので、ステップS126の処理によりレンズシフトが発生して、集積光学デバイス121から光ディスクに向けて照射された光により第1の記録層上に形成されるスポットの位置が光ディスクの半径方向に移動しても、そのスポットは、常に、データが記録済の領域上に形成されることになる。
従って、いま集積光学デバイス121の内部の光検出部の受光部で受光される光は、図16を参照して上述した場合と同様に、第2の記録層で反射した正規光と、データが記録された第1の記録層で反射した迷光からなる光となる。ステップS126の処理で発生したレンズシフトは、いわば意図的なレンズシフトなので対物レンズ123がどれだけ移動したかは既知であるから、集積光学デバイス121の内部の光検出部の受光部の各領域のそれぞれの検出信号に基づいて、所定の演算を行うなどしてレンズシフト信号を算出すれば、実際のレンズシフトと、算出されたレンズシフト信号の値との乖離を求めることができる。
ステップS127において、マイコン23は、集積光学デバイス121の内部の光検出部の受光部の各領域のそれぞれの検出信号に基づいて得られたレンズシフト信号を取得し、上述したように、実際のレンズシフトと、取得されたレンズシフト信号の値との乖離を求める。
ステップS128において、マイコン23は、ステップS127の処理結果に基づいて、所定の演算を行うなどして、ステップS127の処理で取得されたレンズシフト信号を、実際のレンズシフトに対応させるのに最適な、トラッキング係数を算出する。
ステップS129において、マイコン23は、ステップS128の処理で算出されたトラッキング係数を、新たなトラッキング係数であって、第2の記録層に対応するトラッキング係数として、内部のメモリに記憶する。このとき、記憶されるトラッキング係数は、その値とともに、調整済のものであることを表すフラグなどが付されて記憶される。
このようにして、第2の記録層のトラッキング係数が算出される。
図21に戻って、ステップS103の処理の後、処理は、ステップS101に戻り、マイコン23は、あらためてトラッキング係数を読み出す。いまの場合、第2の記録層のトラッキング係数は、図22のステップS129の処理で記憶された新たなトラッキング係数とされる。このトラッキング係数は、やはりDSP22に供給され、トラッキングエラー信号の検出に用いられる。
ステップS101の処理の後、ステップS102の処理に進むが、いまの場合、ステップS101の処理で読み出されたトラッキング係数は、調整済のトラッキング係数であると判定され、処理は、ステップS104に進む。
ステップS104において、マイコン23は、データを記録する。このとき、データが記録される記録層に応じてトラッキング係数が設定され、トラッキングエラー信号が検出されることでトラッキングエラーが補正されて、光学ピックアップ部100による安定したサーボが行われることになる。すなわち、第2の記録層にデータを記録する場合、図22のステップS129の処理で記憶された新たなトラッキング係数が用いられ、迷光の影響でレンズシフト信号が変化しても、正確なトラッキングエラー信号が検出されることになる。
このようにして、トラッキング係数の設定が行われる。
以上においては、データが記録された記録層は、データが記録されていない記録層と比較して、その記録層全体としての反射率が低くなる光ディスクをトラッキングする場合を例として説明したが、データが記録された記録層が、データが記録されていない記録層と比較して、その記録層全体としての反射率が高くなる光ディスクをトラッキングする場合でも本発明を適用することが可能である。
なお、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば図23に示されるような汎用のパーソナルコンピュータ700などに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
図23において、CPU(Central Processing Unit)701は、ROM(Read Only Memory)702に記憶されているプログラム、または記憶部708からRAM(Random Access Memory)703にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM703にはまた、CPU701が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU701、ROM702、およびRAM703は、バス704を介して相互に接続されている。このバス704にはまた、入出力インタフェース705も接続されている。
入出力インタフェース705には、キーボード、マウスなどよりなる入力部706、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部707、ハードディスクなどより構成される記憶部708、モデム、LANカードなどのネットワークインタフェースカードなどより構成される通信部709が接続されている。通信部709は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース705にはまた、必要に応じてドライブ710が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア711が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部708にインストールされる。
上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、インターネットなどのネットワークや、リムーバブルメディア711などからなる記録媒体からインストールされる。
なお、この記録媒体は、図23に示される、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスク(登録商標)を含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア711により構成されるものだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されているROM702や、記憶部708に含まれるハードディスクなどで構成されるものも含む。
本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
本発明を適用した光ディスク装置の一実施形態に係る構成例を示すブロック図である。 図1の光学ピックアップ部を拡大した図である。 図2の集積光学デバイスを、光軸上、光ディスク側から見た図である。 図1の光学ピックアップ部を拡大した図である。 図4の集積光学デバイスを、光軸上、光ディスク側から見た図である。 光学ピックアップ部、および光ディスクの光学的位置の関係を模式的に表した図である。 光学ピックアップ部、および光ディスクの光学的位置の関係を模式的に表した図である。 集積光学デバイスに光検出部の受光部と正規光のスポットを示す図である。 図8に迷光のスポットを重ねて示した図である。 レンズシフトが発生した場合の、各スポットの移動方向を説明する図である。 レンズシフトが発生した場合の、各スポットの移動方向を説明する図である。 多層ディスクである光ディスクの構成を説明する図である。 光ディスクの記録層の記録面上に形成されるピットを示す図である。 光ディスクの記録面での反射光と透過光の例を説明する図である。 データの記録有無による迷光の強度の変化を説明する図である。 データの記録有無による迷光の強度の変化を説明する図である。 データの記録有無による迷光の強度の変化を説明する図である。 データの記録有無による迷光の強度の変化を説明する図である。 2つの記録層を有する光ディスクへのデータの書き込みを説明する図である。 2つの記録層を有する光ディスクへのデータの書き込みを説明する図である。 トラッキング係数設定処理を説明するフローチャートである。 係数調整処理を説明するフローチャートである。 パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
10 光ディスク装置, 11 光ディスク, 21 RFアンプ, 22 DSP, 23 マイコン, 24 アクチュエータ駆動回路, 100 光学ピックアップ部, 121 集積光学デバイス, 122 コリメータレンズ, 123 対物レンズ, 141 発光素子, 143,144 受光部

Claims (8)

  1. ディスクとして構成され、複数の記録層を有する光記録媒体のトラッキングを行う光ディスク装置であって、
    前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光を受光し、受光した前記光ビームの強度に対応する信号を出力する光検出手段と、
    前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号を生成する信号生成手段と、
    前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体のサーボを行うサーボ実行手段と、
    前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報を生成する係数情報生成手段とを備え、
    前記係数情報生成手段は、
    前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、
    前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、
    前記光検出手段から出力される信号を取得し、
    前記係数を算出する
    光ディスク装置。
  2. 前記光記録媒体の前記第1の記録層に予め設定された量のデータが記録された後、前記第2の記録層へのデータの記録が開始される
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記係数情報生成手段は、
    前記光記録媒体を構成するディスクの半径方向の予め設定された長さに対応する範囲内において全てデータが書き込まれた状態となる量のデータを、前記所定の量のデータとして前記第1の記録層に書き込む
    請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記係数情報生成手段は、
    前記ディスクの半径方向の予め設定された長さに対応する範囲の中央に対応する前記第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、
    前記光検出手段から出力される信号を取得し、
    前記係数を算出する
    請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 前記係数生成手段は、
    前記第1の記録層に書き込まれた所定の量のデータの先頭のアドレスと最後のアドレスの中心のアドレスに対応する前記第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、
    前記光検出手段から出力される信号を取得し、
    前記係数を算出する
    請求項3に記載の光ディスク装置。
  6. 前記係数を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記記憶手段には、前記光記録媒体の複数の記録層に対応する前記係数がそれぞれ記憶され、
    前記信号生成手段は、トラッキングの対象となる記録層に応じて前記係数を、前記記憶手段から読み出し、前記トラッキングエラー信号を生成する
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  7. 初期値として前記記憶手段に記憶された前記係数を、前記係数情報生成手段が生成した係数に更新する
    請求項6に記載の光ディスク装置。
  8. ディスクとして構成され、複数の記録層を有する光記録媒体のトラッキングを行う光ディスク装置であって、前記光記録媒体に向けて照射した光ビームの反射光を受光し、受光した前記光ビームの強度に対応する信号を出力する光検出手段と、前記光検出手段から出力される信号に基づいて、レンズシフト信号およびトラッキングエラー信号を生成する信号生成手段とを備える光ディスク装置のトラッキング方法であって、
    前記信号生成手段により生成されたトラッキングエラー信号に基づいて前記光記録媒体にデータを書き込み、
    前記信号生成手段によるトラッキングエラー信号の生成に用いられる係数であって、前記レンズシフト信号の値に乗じられる係数に関する情報を生成するステップを含み、
    前記係数に関する情報の生成においては、
    前記光記録媒体の第1の記録層に、所定の量だけデータを書き込み、
    前記第1の記録層に記録された前記所定の量のデータの記録位置に応じて定まる、前記光記録媒体の第2の記録層の記録位置において、レンズシフトを発生させ、
    前記光検出手段から出力される信号を取得し、
    前記係数を算出することで前記係数に関する情報が生成される
    トラッキング方法。
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