JP2008134477A - 保護ガラス板を有する表示装置 - Google Patents

保護ガラス板を有する表示装置 Download PDF

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敏裕 平野
Nobuyuki Itakura
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Abstract

【課題】本発明は、表示素子、及び表示素子と対向する保護ガラス板を有する表示装置に関し、表示装置の軽量化、薄型化の社会的な要請に反することなく、保護ガラス板側に内部結露が生じたとしても、表示素子の画像の認識を妨げる水滴を保護ガラス表面から除去することが可能な表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】表示素子、及び該表示素子と対向して配置される保護ガラス板を有する表示装置であり、該保護ガラス板は、表示素子に対向する側面に可逆的な吸水性を有し、且つ吸水後に親水性を呈することが可能な被膜を有していること。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置に関し、屋外環境、浴室、台所等の温湿度変化の大きな環境下で使用される液晶ディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネル等の表示素子を有する表示装置、例えば、PDA、ノートパソコン、カーナビゲーション、携帯電話、魚群探知機、航空機用計器、屋外設置計器等で使用される表示装置に関する。
近年、液晶ディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネル等の表示素子は、軽量化、高精細化等の点で高性能化が進んでおり、そして、タッチパネルやペンタブレット等の高性能化も相まって、これら表示素子を有する表示装置の使用分野も拡大してきている。この使用分野は、浴室、船舶、道路や建築物の工事現場等での温湿度変化の大きな環境を含んでいることから、従来にない問題が生じるようになってきた。
表示素子を有する表示装置は、表示素子を保護する目的で、表示素子と対向して保護ガラス板が配置される。表示素子と保護ガラス板の間には空気層が存在することから、表示素子と外部環境との温度差が激しい場合、湿度が高い場合には、保護ガラス板の表示素子面側に結露が生じる場合がある。この結露は、表示装置の内部にあることから、払拭することもできないので、表示素子の画像の認識が妨げられる。そして、特許文献1は、表示への影響を避ける手段として、液晶表示素子と保護ガラス板との間に接着剤が充填された液晶表示装置を開示している。尚、本発明では、これ以降、保護ガラス板の表示素子面側に生じた結露を「内部結露」と表記する場合がある。
特開2005−55641号公報 国際公開2004/13063号のパンフレット 国際公開2006/64904号のパンフレット
表示素子、及び表示素子と対向する保護ガラス板を有する表示装置では、表示素子と保護ガラス板のそれぞれの対向する面を比較すると、保護ガラス板の方が低い温度となりやすい。表示素子と保護ガラスとの間の空気層は、乾燥された空気ではないので、保護ガラス板表面に近接する空気の飽和水蒸気量は低いものとなり、結果、温湿度変化の大きな環境下等では、保護ガラス板表面に内部結露が生じやすくなる。
この内部結露が生じても、表示素子の画像を視認できるようにするためには、表示素子の画像の認識を妨げる水滴を保護ガラス板表面から除去することが効果的である。しかしながら、この内部結露が生じる箇所は、表示装置の内部にあることから、手入れが困難であり、また、表示装置の軽量化、薄型化の社会的な要請より、前記空気層部に駆動を必要とする機械を導入することは、得策ではない。
本発明は、表示装置の軽量化、薄型化の社会的な要請に反することなく、前記したような内部結露が生じたとしても、表示素子の画像の認識を妨げる水滴を保護ガラス表面から除去することが可能な表示装置を提供することを課題とする。
本発明の保護板ガラスを有する表示装置は、表示素子、及び該表示素子と対向して配置される保護ガラス板を有する表示装置であり、該保護ガラス板は、表示素子に対向する面に可逆的な吸水性を有し、且つ吸水後に親水性を呈する被膜を有することを特徴とする。
保護ガラス板の表示素子に対向する面に前記被膜を設けることで、内部結露が生じる場合であっても、被膜が可逆的に水を吸水することで、表示素子の画像の認識を妨げる水滴(以降、「表面上の水滴」と表記する場合あり)が保護ガラス表面から除去される。そして、該被膜を吸水後に親水性を呈するものとしたことで、被膜が吸水飽和したとしても、表示素子の画像の認識を妨げる水滴を、保護ガラス板上で水膜へと変換することで、該水滴を除去可能とする。かくして、本発明の表示装置は、内部結露が生じるような環境にもたらされたとしても、永続的に表示素子の画像を認識できるようになる。
そして、本発明の表示装置では、前記した被膜が、オキシエチレン鎖を有し、被膜への可逆的な吸水を、該オキシエチレン鎖によって行われることが好ましい。該オキシエチレン鎖は、酸素部に水を結合水として取り込むことでき、効率的な吸水と効率的な脱水とを可逆的に実施することに奏功する。
さらには、前記した被膜は、吸水飽和時の吸水率が10重量%以上、30重量%以下とすることが好ましい。吸水飽和時の被膜への吸水率の好適範囲として、該範囲とした理由は、10%重量未満では、表面上の水滴の除去に効果が少なく、30重量%超では、被膜の硬度を低くせざるを得ない場合が多いからである。表示装置となった場合、被膜が何らかの物質から払拭されることは少ないが、被膜の硬度が低いと、表示装置の製造時に保護ガラス板の取扱が難しくなる。本発明では、前記オキシエチレン鎖の被膜中での含有量を調整することで、吸水飽和時の被膜の吸水率を調整することが好ましい。
前記被膜への水滴の接触角は、被膜が吸水していない状態で40°以下、被膜が吸水飽和の状態で15°以下とすることが好ましい。被膜への水滴の接触角を被膜が吸水していない状態で40°以下とすることで、水が被膜と接するときの水の被膜への接触面積を大きくでき、被膜への水の吸水を効率化でき好ましい。また、被膜への水滴の接触角を被膜が吸水していない状態での水滴の接触角が低すぎると、被膜の硬度が低くなりやすく、表示装置の製造時に保護ガラス板の取扱が難しくなるので、好ましくは、20°以上、より好ましくは25°以上とすることが好ましい。そして、被膜が吸水飽和した状態の被膜への水滴の接触角を15°以下、好ましくは、10°以下とすれば、被膜が吸水飽和した場合であっても、表面上の水滴を水膜としやすくなり、表面上の水滴の永続的な除去に効果が高くなる。
さらに本発明では、被膜の膜厚を、5μm以上20μm以下とすることが好ましい。被膜の吸水量は、膜厚にも依存する傾向があるので、被膜にある程度の吸水量を確保できるようにするためには、その膜厚は5μm以上とすることが好ましい。他方、厚い膜を形成しようとすると、膜厚偏差が大きくなりやすく、透視歪みが発生しやすい。そのため、その膜厚は20μm以下とすることが好ましい。
本発明の保護板ガラスを有する表示装置は、保護ガラス板が、表示素子に対向する面に可逆的な吸水性を有し、且つ吸水後に親水性を呈する被膜を有しているので、内部結露が生じる場合であっても、被膜が可逆的に水を吸水することで、表示素子の画像の認識を妨げる水滴が保護ガラス表面から除去される。そして、該被膜を吸水後に親水性を呈するものとしたことで、被膜が吸水飽和したとしても、表示素子の画像の認識を妨げる水滴を、保護ガラス板上で水膜へと変換することで、該水滴を除去可能とする。かくして、本発明の表示装置は、内部結露が生じるような環境にもたらされたとしても、永続的に表示素子の画像を認識することができる。
本発明の保護ガラス板を有する表示装置の例を図面で説明する。図1は、本発明の保護ガラス板を有する表示装置の一例の要部を説明する断面図である。保護ガラス板2と表示素子3とを対向させ、周辺にスペーサー7を配置することで空気層8が形成される。保護ガラス板2は、被膜4とガラス基材5とを有しており、周辺部には、好適な形態として、黒枠6が形成されている。
表示素子3は、液晶表示パネル、有機ELパネル、プラズマディスプレイパネル、CRT表示素子等を使用でき、好適には、液晶表示パネル、有機ELパネル、特には液晶表示パネルが好適である。
保護ガラス板2は、被膜4とガラス基材5とを有する。ガラス基材5は、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラスや、無アルカリガラス、硼ケイ酸塩ガラス等からなるものを使用でき、自動車用、建築用、及び産業用ガラス等に通常用いられている板ガラスで、フロート法、デュープレックス法、ロールアウト法等に製造されるものを使用することが特に好ましい。ガラス種としては、クリアガラス、グリーンガラス、ブロンズガラス等の各種着色ガラスやUV、IRカットガラス、電磁遮蔽ガラス等の各種機能性ガラス、網入りガラス、低膨張ガラス、ゼロ膨張ガラス等防火ガラスに供し得るガラス、風冷強化ガラス、化学強化ガラス、合わせガラスを使用できる。前記した無機系のガラス以外にも、プラスチック製のガラス等も使用されうる。
ガラス基材の板厚は特に制限されないが、0.1mm以上10mm以下が好ましく、特には0.2mm以上3.0mm以下、さらには、0.4mm以上2mm以下が好ましい。ガラス基材5の周辺に好適な形態として使用される黒枠6は、セラミックペーストによるもの、有機印刷によるものを使用でき、その厚みは、1〜35μm、特には2〜15μmとすることが好ましい。
スペーサー8は、保護ガラス板2が表示素子3を保護せしめるために、ある程度の空間を設けるために使用されるもので、使用される材料に特に制限はなく、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、プリスチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等の汎用の樹脂によるものや、金属製のもの、エンジニアリングプラスチック等が使用される。
[課題を解決するための手段]の項で述べたような機能を有するような被膜としては、好適には、ポリウレタンからなる被膜を使用することができる。これら被膜は、本出願人による特許文献2及び3等で開示されている。ポリウレタンは、ウレタン特有の弾性を有しているので、他の樹脂と比べて、耐磨耗性に優れているからである。経済性を考慮すると被膜は、樹脂単独とすることが好ましい。
ポリウレタンは、イソシアネートプレポリマーとポリオールとを反応させて得られ、ポリオールを適宜選択することで被膜の機能を設定でき、イソシアネートプレポリマー、ポリオール、及びその他の化学種、及び/又はそれらの反応物を有する塗布剤をガラス基材5にスピンコート法、ディップコート法、フローコート法等の公知の塗布手段により塗布し、硬化させることで被膜を得ることができる。このとき、ガラス基材5にはプライマー層を形成させてもよい。また、塗布剤の調製時には、イソシアネート基とイソシアネート反応性基の数を化学量論近傍に調整することが好ましい。
イソシアネートプレポリマーには、ジイソシアネート、好ましくは、ヘキサメチレンジイソシアネートを出発原料としたビウレット及び/又はイソシアヌレート構造を有する3官能のポリイソシアネートを使用できる。当該物質は、耐候性、耐薬品性、耐熱性があり、特に耐候性に対して有効である。又、当該物質以外にも、ジイソフォロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ビス(メチルシクロヘキシル)ジイソシアネート及びトルエンジイソシアネート等も使用することができる。
被膜に吸水性を持たせるために、ポリオールにオリゴマーの吸水性ポリオールを使用することができる。吸水性ポリオールとは、水を吸水して膨潤する性状を有するものであり、分子内の水酸基がイソシアネートプレポリマーのイソシアネート基と反応してウレタン結合を生じ、ポリウレタンに吸水性の性状を導入することができる。該吸水性ポリオールは水溶性の性状を有してもよい。
吸水飽和時の被膜の吸水率が、好適には15重量%以上となるように、吸水性ポリオールの使用量を調整し、被膜中の吸水性ポリオール由来の吸水成分量を調整する。該吸水性成分は、オキシアルキレン系のポリオール由来のものを使用でき、オキシエチレン鎖、オキシプロピレン鎖等を有することが好ましく、吸水性に優れるオキシエチレン鎖を有することが特に好ましい。
前記オキシアルキレン系のポリオールは、数平均分子量が400〜5000のものを使用することが好ましい。数平均分子量が400未満の場合は、水を結合水として吸収する能力が低くなり、平均分子量が5000を超える場合は、被膜の強度が低下しやすくなる。吸水性や膜強度等を鑑み、該平均分子量は、400〜4500がより好ましい。該ポリオールには、オキシエチレン/オキシプロピレンの共重合体ポリオール、ポリエチレングリコール等を使用でき、ポリエチレングリコールを使用する場合は、吸水性と得られる被膜の強度を考慮し、数平均分子量を400〜2000とすることが好ましい。
被膜に親水性を付与する代表的な化学種としては、界面活性剤をあげることができる。該界面活性剤が被膜から溶出しないようにするために、樹脂架橋と結合した状態で被膜中に存在させることが好ましい。樹脂架橋と結合した状態とするために、界面活性剤の出発物質を反応性基含有の界面活性剤とする必要がある。該反応性基を、水酸基、アミノ基、メルカプト基等とすると、反応性基がイソシアネートプレポリマーと反応し、界面活性剤を樹脂架橋と化学的に結合させることができる。又、界面活性剤にイソシアネート基を設け、ポリオールと反応させることもできる。
イソシアネート基と反応する反応性基含有の陰イオン系界面活性剤としてはひまし油モノサルフェート、ひまし油モノホスフェート、ソルビタン脂肪酸エステルサルフェート、ソルビタン脂肪酸エステルホスフェート、ソルビトール脂肪酸エステルサルフェート、ソルビトール脂肪酸エステルホスフェート、ショ糖脂肪酸エステルサルフェート、ショ糖脂肪酸エステルホスフェート、ポリオキシアルキレンひまし油エーテルモノサルフェート、ポリオキシアルキレンひまし油エーテルモノホスフェート、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルサルフェート、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルホスフェート、ポリオキシアルキレングリセリンエーテルモノサルフェート、ポリオキシアルキレングリセリンエーテルモノホスフェート等が挙げられる。
イソシアネート基と反応する反応性基含有の陽イオン系界面活性剤としてはジアルカノールアミン塩、トリアルカノールアミン塩、ポリオキシアルキレンアルキルアミンエーテル塩、脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩、ポリオキシアルキレンジアルカノールアミンエーテル塩、ポリオキシアルキレントリアルカノールアミンエーテル塩、ジ(ポリオキシアルキレン)アルキルベンジルアルキルアンモニウム塩、アルキルカルバモイルメチルジ(ポリオキシアルキレン)アンモニウム塩、ポリオキシアルキレンアルキルアンモニウム塩、ポリオキシアルキレンジアルキルアンモニウム塩、リシノレアミドプロピルエチルジモニウムエトスルファート等が挙げられる。
イソシアネート基と反応する反応性基含有の両性イオン系界面活性剤としては、N,N−ジ(β−ヒドロキシアルキル)N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシアルキルアンモニウムベタイン、N−β−ヒドロキシアルキル−N,N−ジポリオキシアルキレン−N−カルボキシアルキルアンモニウムベタイン、N−アルキル−N,N−ジ(ポリオキシアルキレン)アミンとジカルボン酸のモノエステル、N−(ポリオキシエチレン)−N′,N′−ジ(ポリオキシエチレン)アミノアルキル−N−アルキル−N−スルホアルキルアンモニウムベタイン、N,N−ジ(ポリオキシエチレン)−N−アルキル−N−スルホアルキルアンモニウムベタイン、N−(β−ヒドロキシアルキルアミノエチル)−N−(β−ヒドロキシアルキル)アミノエチルカルボン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシアルキル)−N,N′−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン塩、N−(β−ヒドロキシアルキル)−N′,N′−ジ(ポリオキシエチレン)−N−カルボキシエチルエチレンジアミン塩等が挙げられる。
イソシアネート基と反応する反応性基含有の非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ塘脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油エーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミンポリオキシアルキレンアルキルアミド等があげられる。
被膜に親水性を付与する化学種は、被膜が吸水していない状態での水滴の接触角が40°以下となるように被膜に導入させることができる。但し、化学種の過剰な導入は、被膜の強度を弱め、耐久性を悪くするので、該化学種は、該接触角が、10°以上、好ましくは20°以上、より好ましくは25°以上となるように導入することが好ましい。
また、前記イソシアネートプレポリマーには、ジイソシアネート、好ましくは、ヘキサメチレンジイソシアネートを出発原料としたビウレット及び/又はイソシアヌレート構造を有する3官能のポリイソシアネートを使用できる。当該物質は、耐候性、耐薬品性、耐熱性があり、特に耐候性に対して有効である。又、当該物質以外にも、ジイソフォロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ビス(メチルシクロヘキシル)ジイソシアネート及びトルエンジイソシアネート等も使用することができる。
以上がポリウレタンによる吸水性の機能及び親水性の機能を有する被膜を得るために必要な要件であるが、上記に加え、ポリオールには、疎水性ポリオール、数平均分子量が60〜200の短鎖ポリオールを使用することができる。
前記疎水性ポリオールは、可撓性と耐擦傷性の両方を併せ持ち、被膜の吸水性の機能、及び親水性の機能を低下させにくく、結果、被膜の耐水性及び耐摩耗性を向上させることができる数平均分子量500〜2000のポリエステルポリオール、又は、被膜の耐水性及び耐摩耗性を向上させることができ、塗布剤の塗布時のレベリング性を向上させるアクリルポリオール、好ましくは、数平均分子量が2000〜4000のアクリルポリオールであることが好ましい。
ポリエステルポリオールの場合、数平均分子量が500未満の場合は、被膜が緻密になりすぎ耐摩耗性が低下する傾向がある。一方、2000超では、塗布液の成膜性が悪化し、被膜を形成することが難しくなる。又、得られる膜の緻密性を考慮すると、該ポリオールの水酸基数は2又は3とすることが好ましい。該ポリエステルポリオールには、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、及びそれらの混合物のいずれかを使用することができる。
アクリルポリオールの場合、数平均分子量が2000未満の場合、被膜の耐磨耗性が低下する傾向にあり、4000超では、塗布剤の塗布性が悪くなり、被膜の形成が難しくなる傾向にある。又、得られる被膜の緻密性、硬度を考慮すると、該ポリオールの水酸基数は3又は4とすることが好ましい。
これら疎水性ポリオール由来の疎水成分は、被膜の吸水率、及び水滴接触角が上記した範囲となるように導入し、好ましくは、「JIS K5400」に準拠して得られる被膜の鉛筆硬度が被膜の吸水飽和時において、B乃至2H、好ましくは、HB乃至2H、より好ましくはHB乃至Hとなるように導入することが好ましい。
また、短鎖ポリオール由来の成分は、塗布液の硬化性を高め、被膜の強度を高める役割、被膜表面の静的摩擦係数を小さくする効果を有する。被膜の硬度が低いまたは静的摩擦係数が大きいと、表示装置の製造時に保護ガラス板の取扱が難しくなる。
該短鎖ポリオールの水酸基数は、2又は3であることが好ましい。水酸基が1の場合は、該短鎖ポリオールが膜の骨格成分とならないため膜がもろくなり、3超では、反応性が活性過ぎて、塗布剤が不安定となりやすい。
短鎖ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、2,2’−チオジエタノール等のアルキルポリオール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンがあげられ、それらを単独、又は混合物、若しくはそれらの平均分子量200超とならない共重合体等を使用することができ、短鎖ポリオール由来の成分は、被膜の吸水率、及び水滴接触角が上記した範囲となるように導入することができる。
以下実施例により、本発明を具体的に説明する。本実施例では、保護ガラス板2を作製した。そして、以下に示す方法による品質評価を行うことで、本実施例作製された保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合に、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるかの確認を行った。
1.評価項目1「表示素子の画像の認識を妨げる水滴の保護ガラス表面からの除去性」
該評価については、"JIS S 4030「眼鏡用くもり止め剤試験法」(1995年)"に準拠する方法で保護ガラス板の防曇性を評価して得られた結果が、保護ガラス板2の表面上の水滴の除去性に援用されるものとした。
43℃に設定した温水の水蒸気中に保護ガラス板2を3分間保持した時の曇り具合と、常温(23℃、湿度63%)中に保護ガラス板2を取り出し、保護ガラス板の被膜4に呼気を吹き付けたときの曇り具合を観察する。この操作を1サイクルとして10サイクル行い、膜の外観に異常がなく曇りが発生しないものを合格(○)、曇りが発生したものを不合格(×)とした。
2.評価項目2「被膜4の吸水飽和時の吸水率」
湿度50%、温度55℃の環境で12時間保持後、同湿度にて温度25℃の環境で12時間保持したときのガラスの重量(a)を測定し、被膜に43℃飽和水蒸気を5分間接触させ、その後、すぐに被膜表面の水膜を払拭後にガラスの重量(b)を測定し、[b−a]/[a−(ガラス本体の重量)]×100(%)の計算式で得られた値を吸水飽和時の吸水率とした。尚、ここでの(a)値は、被膜が吸水していない状態のものに相当する。測定後、1分間湿度50%、温度25℃の環境で置き、吸水率を再度測定した。その測定を連続5回行い、防曇性の可逆性を確認した。
3.評価項目3「被膜への水滴の接触角」
被膜への水滴の接触角については、“JIS R 3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」(1999年)”に準拠して測定した。100mm角に切断した試験片を、湿度50%、温度55℃の環境で12時間保持後、同湿度にて温度25℃の環境で12時間保持することで、被膜が吸水されていない状態の試験片とした。該試験片を協和界面化学製接触角計(CA−2型)に設置し、被膜上に2μlの水を滴下させて、水滴の接触角を測定した。又、同試験片の被膜に43℃飽和水蒸気を5分間接触させ、被膜を吸水飽和状態し、該試験片を前記接触角計に設置し、被膜上に2μlの水を滴下させて、水滴の接触角を測定した。
4.評価項目4「被膜4の透視ひずみ」
保護ガラス板2から1cm離れた所に縦10本×横10本の格子模様(線の太さ1mm)の紙を置き、サンプルを通して50cmの距離から格子模様をみて、線が歪んで見えなければ○、歪んでいれば×とした。
5.評価項目5「鉛筆硬度」
"JIS K 5400「塗料一般試験方法」(1990年)"に準拠して、荷重1kgが付加された鉛筆で膜表面を5回引っ掻き、膜の破れが2回未満であった鉛筆を鉛筆硬度とした。尚、試料は、被膜が吸水飽和状態のものを用いた。該鉛筆硬度は耐擦傷性の指標とすることができる。
実施例1
イソシアネート基を有するイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレットタイプポリイソシアネート(商品名「N3200」住友バイエルウレタン製)を準備し、これを塗布剤Aとした。
「63重量部のイソシアネート反応性基を有する界面活性剤であるスルフォン酸アミン塩、及び37重量部の吸水性ポリオールである平均分子量2100〜4500のエチレンオキサイド/プロピレングオキサイドの共重合体ポリオール」を27重量%有する溶液1(商品名「VISGARD−A」;Film Specialties社製)、ポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール1000)、及びグリセリンを準備した。スルフォン酸アミン塩及びエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの共重合体ポリオールが50重量部、ポリエチレングリコールが45重量部、グリセリンが5重量部となるように混合し、塗布剤Bとした。100gの塗布剤Bに対し、42gの塗布剤Aを添加混合し、ウレタン成分総量が20重量%となるように塗布剤A及び塗布剤Bの混合物に希釈溶媒としてジアセトンアルコールを添加混合し、塗布剤を調整した。100mm×100mmのガラス基材5上に上記で得られた塗布剤をスピンコートにより塗布し、該被塗布鏡を約150℃で30分間熱処理することにより、膜厚7μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は水滴の除去性、表面粗さ、鉛筆硬度に優れた被膜であることが確認された。
該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるものとみなせるものであった。
Figure 2008134477
実施例2
実施例1での塗布剤Bの調整での各成分の混合割合をスルフォン酸アミン塩及びエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの共重合体ポリオールが70重量部、ポリエチレングリコールが25重量部、グリセリンが5重量部とし、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混合量を39gとした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚7μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は水滴の除去性、表面粗さ、鉛筆硬度に優れた被膜であることが確認された。
該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるものとみなせるものであった。
実施例3
実施例1でのウレタン成分総量が30重量%とした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚20μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は水滴の除去性、表面粗さ、鉛筆硬度に優れた被膜であることが確認された。
該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるものとみなせるものであった。
実施例4
実施例1での塗布剤Bの調整で、グリセリンの代わりにポリカプロラクトンジオール(商品名「プラクセルL212AL」ダイセル化学工業製)を使用し、各成分の混合割合をスルフォン酸アミン塩及びエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの共重合体ポリオールが70重量部、ポリエチレングリコールが20重量部、ポリカプロラクトンジオールが10重量部とし、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混合量を29gとした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚7μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は水滴の除去性、表面粗さ、鉛筆硬度に優れた被膜であることが確認された。
該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるものとみなせるものであった。
実施例5
実施例1での塗布剤Bの調整での各成分の混合割合をスルフォン酸アミン塩及びエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの共重合体ポリオールが30重量部、ポリエチレングリコールが65重量部、グリセリンが5重量部とし、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混合量を47gとした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚膜厚7μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は鉛筆硬度が低いものであったが、該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるものとみなせるものであった。
実施例6
実施例1でのウレタン成分総量が40重量%とした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚膜厚30μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4の透視歪みは大きいものであったが、該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じたとしても表示素子の画像を認識できるものとみなせるものであった。
比較例1
実施例1での塗布剤Bの調整での各成分の混合割合をスルフォン酸アミン塩及びエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの共重合体ポリオールが70重量部、ポリエチレングリコールが20重量部、グリセリンが10重量部とし、100gの塗布剤Bへの塗布剤Aの添加混合量を49gとした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚膜厚7μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は、水滴除去性が悪く、該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じた場合に表示素子の画像を認識し難いものとみなせるものであった。
比較例2
実施例1でのウレタン成分総量が10重量%とした以外は実施例1と同様の操作を行い、膜厚膜厚3μmの被膜4を形成した。表1に示すように、保護ガラス板2に形成された被膜4は、水滴除去性が悪く、該保護ガラス板2を用いて本発明の表示装置1を作製した場合には、内部結露が生じた場合に表示素子の画像を認識し難いものとみなせるものであった。
本発明の保護ガラス板を有する表示装置の一例の要部を説明する断面図である。
符号の説明
1 保護ガラス板を有する表示装置
2 保護ガラス板
3 表示素子
4 被膜
5 ガラス基材
6 黒枠
7 スペーサー
8 空気層

Claims (5)

  1. 表示素子、及び該表示素子と対向して配置される保護ガラス板を有する表示装置であり、該保護ガラス板は、表示素子に対向する面に可逆的な吸水性を有し、且つ吸水後に親水性を呈することが可能な被膜を有していることを特徴とする表示装置。
  2. 被膜が、オキシエチレン鎖を有し、被膜への可逆的な吸水が、該オキシエチレン鎖によって行われることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 被膜の吸水飽和時の吸水率が10重量%以上、30重量%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
  4. 被膜への水滴の接触角が、被膜が吸水していない状態で40°以下であり、吸水飽和の状態で15°以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の表示装置。
  5. 被膜の膜厚が5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の表示装置。
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