JP2008134167A - 加速度センサ - Google Patents

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伸一 米本
Yasuhiro Omura
泰弘 大村
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Abstract

【課題】従来一般的なサーボ型センサに代えて精密除振台のアクティブ防振システム等に使用し得る高感度な圧電型加速度センサを、コンパクトで且つ安価な構成で実現する。
【解決手段】金属製ケース1の内部に錘2、圧電素子3及び増幅回路の基板4を収容し、該増幅回路のグランド配線にケース1を接続することで、該ケース1が静電シールドとして機能し、外部の電界の影響を遮断する。圧電素子3をバイモルフ型のものとして、パイロ効果によるノイズを抑制する。錘2の外周にはOリング8を嵌めてケース1に嵌装する。錘2にドリルホール2gを穿孔し、Oリング8を境に区分された空間r1〜r3同士を連通させて、その内圧を略同じに保つ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば精密除振台等のアクティブ防振システム等におけるアクチュエータの制御のために、被支持体や基礎に配置される加速度センサの構造に関する。
従来より、例えば精密計測機器等の被支持体を弾性的に支持しつつ、その振動を減殺するようにアクチュエータを作動させる精密除振台のアクティブ防振システムにおいては、被支持体の振動状態を検出するための加速度センサとして一般的に高感度のサーボ型センサが用いられている。しかし、サーボ型センサの構造は複雑であり比較的高価であることから、システム全体のコストダウンを妨げる要因になっている。
これに対し特許文献1には、圧電素子を用いた加速度センサにより被支持体の加速度を計測するようにしたシステム(動的耐震装置)が開示されており、その圧電型加速度センサの感度を高めるためには、質量体(マス部材)を「測定すべき最小加速度により、制限雑音値よりも大きい信号が得られるように、充分大きくしなければならない。」と記載されている。
すなわち、圧電型の加速度センサは、加速度の検出対象とマス部材との間に圧電素子を配置して、この圧電素子に作用する力に対応する電気信号を得るものであるから、マス部材の慣性力が大きいほど感度が高くなり、微小な加速度に対しても大きな信号が得られるのである。
この点につき、本願の発明者は、マス部材の質量を十分に大きくするとともに、加速度の入力時にマス部材からの力が圧電素子の一部分に集中的に作用するようにして、感度を高めた加速度センサを開発し、既に特許出願をしている(特許文献2を参照)。このものでは、マス部材に隣接させて配置した円板状圧電素子の外周部をケース側の部材に支持させる一方、この圧電素子の略中央部には、マス部材に設けた突出部を当接させている。
こうすると、検出対象の振動に伴い加速度センサのケースに加速度が生じ、このケースとマス部材との間で相対変位が生じるときに、マス部材の突出部から圧電素子の略中央部に集中的に力が作用するようになり、微小な加速度に対しても圧電素子からは大きな信号が出力されるので、センサの感度が高くなるのである。
また、その(特許文献2の)センサのケースは、熱伝導率の低い樹脂製インナーケースと、その外側を空気層を介在させて覆う金属製アウターケースとの二重構造になっており、外界の温度変化の影響を十分に軽減してパイロ効果(焦電効果)を抑制するとともに、金属製アウターケースを静電シールドとして外部の電界の変化による影響も遮断することができ、これにより高感度が担保されるものである。
特公平6−17705号公報 特開2004−138523号公報
しかしながら、前記後者の従来例(特許文献2)のようにケースを二重構造とするのは如何にも無駄があり、加速度センサに一般的なコンパクト化の要請に反する上に、コスト高にもなる。
そこで、樹脂若しくは金属のいずれか一方のケースのみとすることが考えられるが、仮に樹脂ケースのみにした場合、静電シールドが無くなってしまうから、圧電素子の出力インピーダンスが高い(ハイインピーダンス)ことと相俟って、外部の電界の影響によるノイズがかなり大きくなり、所要の高感度を得ることはできない。
一方で、金属ケースのみにした場合は、これにより外部の電界の影響を遮断することはできても、今度は温度変化の影響を受け易くなってしまう。
斯かる点に鑑みて本発明の目的とするところは、従来一般的なサーボ型センサを代替し得る高感度な圧電型加速度センサをコンパクトで且つ安価な構成で実現することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、金属のような導電性材料からなるケースを静電シールドとして用い、外界の温度変化による影響についてはバイモルフ型の圧電素子を採用することによって対策したものである。
すなわち、請求項1の発明は、ケース内に相対移動可能に収容したマス部材の移動方向一側に隣接して圧電素子が配設され、ケースに生じる加速度に応じてマス部材から圧電素子へ作用する力が変化するのに対応して検出信号を出力する加速度センサを対象として、前記ケースを導電性材料からなりるものとし、その内部には前記圧電素子からの信号線が接続された増幅回路の基板も収容するとともに、この増幅回路のグランド配線に前記ケースを接続した上で、前記圧電素子は、金属板の表裏面にそれぞれ板状圧電体を配置してなるバイモルフ型のものとしている。
前記の構成により、まず例えば金属等、導電性材料からなるケースで圧電素子を覆い、これを静電シールドとして利用することで、外部の電界の影響を遮断することができる。このケース内に増幅回路の基板も収容すれば、これもシールドすることができ、さらに、その増幅回路のグランド配線を利用してケースのアースを容易且つ確実に行える。
一方、金属製ケースでは外界の温度変化の影響を受け易くなるが、バイモルフ型の圧電素子を用いれば、金属板の表裏面にそれぞれ配置された板状圧電体が相互に温度変化の影響を打ち消し合うようになり、パイロ効果によるノイズを十分に抑制できる。
ここで、一般的にマス部材は金属製とすることが多いので、前記のようにケースを導電性材料によって形成した場合には、マス部材との間を電気的に絶縁しなくてはならない。そこで、ケースに対する相対移動方向の軸線を囲むマス部材の外周面に、その全周に亘って電気絶縁性材料からなる環状の弾性体を配設し、これにより当該マス部材をその外周面がケース周壁の内面から離間するように支持することが好ましい。
その環状弾性体として具体的にはゴム製Oリング等が好適であり、このOリング等をマス部材の外周に嵌めてケースに嵌装すればよいので、構造が簡単で組み立ても容易に行える。
ところが、そうしてマス部材の外周面とケースの周壁内面との間にOリングが介在すると、これを境にケース内の空間が気密に区分されることになり、外界の温度変化の影響を受けて区分空間毎の圧力が異なるものになる結果、この圧力差によりマス部材に移動軸線方向の力が作用して圧電素子への力が変化してしまい、これによりセンサ出力が変動するという新たな不具合が見出された。
斯かる不具合への好ましい対策は、前記Oリングのような環状弾性体を境にマス部材の移動方向一側、他側に区分されたケース内の複数の区分空間同士を連通させるよう、マス部材に連通路を形成することである(請求項2)。こうすれば、外界の温度変化等の影響により区分空間毎の温度が異なるものになっても、互いに連通されている区分空間の内圧は概ね同じになり、圧力差によってマス部材に軸線方向の力が作用することはなくなる。
前記のような加速度センサの好ましい構造としては、前記圧電素子の外周部をケースに支持せしめる一方、マス部材の移動方向一側の端面には相対的に内周寄りの部位に突出部を形成して、その先端を前記圧電素子の相対的に内周寄りの部位に当接させるとともに、当該マス部材の移動方向他側の端面には、対向するケースの端壁内面との間にバネ部材を配設することである(請求項3)。
この構造は上述した従来技術(特許文献2)のものと同様であり、板状の圧電素子の一部にマス部材からの力を集中的に作用させることができるので、微小な振動に対しても大きな信号を取り出すことができ、センサの感度が高くなる。一方で、そうしてマス部材からの力を圧電素子の一部に集中させるようにしていると、前記の如くケース内の区分空間の圧力差によってマス部材に軸線方向の力が作用したときに、これによる圧電素子からの出力変動が大きくなり易いから、このような構造のセンサにおいて前記請求項2の発明の作用効果が特に有効なものになると言える。
また、好ましい構成として、前記のようにケースに支持させる圧電素子の外周部にも、高減衰ゴムのOリングを介設するのがよい(請求項4)。こうすれば、圧電素子自体の共振による信号出力の変動も抑えることができる。
さらに、前記マス部材の移動方向一側の端面において、突出部の周りを囲むよう相対的に外周寄りの部位に立壁部を設けるとともに、この立壁部に形成した開口に圧電素子からの信号線を挿通することが好ましい(請求項5)。こうすれば、その立壁部の高さを突出部に対し適切に(例えばやや低めに)設定することにより、過大な加速度が生じたときでもマス部材の突出部から圧電素子に過大な力が加わることを阻止して、その破損を防止することができる。
但し、バイモルフ型の圧電素子は、その表裏両面に圧電体が配置されているため、いずれか一方の圧電体は、前記のように突出部や立壁部が形成されたマス部材の一側端面に臨むことになり、この圧電体からの信号線を挿通させるための開口を立壁部に形成しなくてはならない。
さらに、そうして立壁部に形成した開口に信号線を挿通していても、マス部材がその移動方向軸線の周りに回動変位すると、開口の縁によって信号線が損傷を受ける虞れがあるから、そのようなマス部材の回動変位を規制するようにケース内には変位規制部材を配設するのがよい。この変位規制部材は、マス部材とケースとの間に介設されることになるので、該マス部材の移動軸線方向の相対移動を妨げないように、例えばフィルム状の樹脂やゴム等とするのが好ましい。
以上のように、本発明に係る加速度センサによると、金属のような導電性材料からなるケースを静電シールドとして利用し、その内部に圧電素子や増幅回路の基板も収容することで、外部の電界の影響を遮断することができる。一方、パイロ効果によるノイズは、バイモルフ型の圧電素子を採用することで、十分に抑制できる。また、マス部材の外周にOリング等の環状弾性体を嵌めてケースに嵌装するようにすれば、簡単な構造で組み立ても容易に行える。
さらに、その環状弾性体を境に区分されたケース内の空間同士を連通させるよう、マス部材に連通路を形成すれば、区分空間の圧力差によってマス部材に余計な力が作用することもなくなり、これによる出力の変動も防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明に係る加速度センサSの一例を示し、このセンサSは、図示しないが、例えば半導体検査装置や電子顕微鏡、光学式計測装置等の精密機器を搭載する精密除振台において、それら精密機器(被支持体)の振動状態を検出するために用いられる。センサSからの信号に基づいてアクチュエータにより制御力を付加することで、その振動を減殺すること(アクティブ防振制御)ができる。
図示のセンサSは、円筒状ケース1の内部に、その軸線Z方向(図の上下方向)に相対移動可能に錘2(マス部材)を収容するとともに、この錘2の移動方向一側(図では上側であり、以下、単に上側ともいう)に隣接させて圧電素子3を、さらにその一側に隣接させて前記圧電素子3からの信号を増幅する回路の基板4を、それぞれ収容してなる。ケース1は、両端が開放された円筒状のケース本体5と、その両端にそれぞれ取り付けられるキャップ6,7とからなり、それらが互いに気密状態で接合されて、図示しないネジにより締結されている。
前記ケース本体5及びキャップ6,7は、この例では、いずれもアルミ合金等の金属製材料によって形成しているが、これに限らず、静電シールドとして利用可能な導電性材料であればよい。但し、十分な強度及び剛性を有するものとして金属材料が好適である。ケース本体5の軸線Z方向の中間部にはフランジ5aが設けられており、被支持体への取り付けに利用可能になっている。
前記錘2は、例えば鋼材により円柱状に形成され、その軸線がケース1の軸線Zと略合致するように配置されている。錘2の外周の上縁部付近と下縁部付近とにそれぞれ全周に亘って溝部2a,2aが形成されていて、図2にも示すように、その溝部2a,2aにはそれぞれゴム(電気絶縁材料)製のOリング8,8が嵌め込まれている。この2つのOリング8,8によって錘2は、その外周面がケース1の周壁内面から離間するように保持されて、該ケース1から電気的に絶縁されるとともに、当該ケース1に対しその軸線Z方向に相対移動可能に支持されている。
そうしてOリング8,8によって支持するという簡単な構造で、錘2をケース1から確実に絶縁できるとともに、錘2の外周にOリング8,8を嵌めてケース1に嵌装するだけで組み立ても容易に行える。そうしてケース1内に収容されたOリング8,8の外周は、ケース1の周壁内面に密着するので、Oリング8,8を境にケース1内の空間は、軸線Z方向について一側(上側)から他側(図の下側であって以下、単に下側ともいう)に向かい第1、第2及び第3の3つの空間r1〜r3に気密に区分されることになる(以下、区分空間r1〜r3と呼ぶ)。
また、錘2の上端面には、その略中央部から軸線Zに沿って円錐台状の突出部2bが設けられるとともに、この突出部2bの周りを囲むように最外周寄りの部位に立壁部2cが設けられている。立壁部2cは、概略全周に亘って設けられているが、図2に明らかなように、互いに径方向に対向する2箇所に矩形状の開口2d,2dが形成されている。この開口2d,2dには、図1に示すように圧電素子3のアース線3cや信号線3e(配線)が挿通される。
図1に示すように、前記錘2の突出部2bの先端(上端)は上方の圧電素子3の下面に当接している。一方、立壁部2cは、その上端と圧電素子3の下面との間に所定の大きさの間隔が空くような高さとされており、センサSに過大な加速度が生じたときには立壁部2cの上端が圧電素子3の下面に当接して、その中央部に突出部2bから過大な力が加わることを阻止するようになっている。
一方、錘2の下端面の略中央部にはボス部2eが突設され、このボス部2eの略中央部に形成された丸穴2fにはコイルばね9の上部が収容されている。コイルばね9の下部は、キャップ7の内側に嵌め込まれた電気絶縁性樹脂材のスペーサ10の丸穴10aに収容されており、このコイルばね9によって錘2が上向きに押圧されて、その上面の突出部2bと圧電素子3との当接状態が維持されるようになっている。
また、前記ボス部2eには鋼製のリング部材11が圧入等により外嵌合されていて、その上面と錘2の下面との間に環状のフィルム部材12の内周寄りの部分を挟持している。フィルム部材12は、錘2の軸線Z方向の移動(ケース1に対する相対移動)に対しては柔らかく、容易に変形する一方、錘2の軸線Z周りの回動変位は規制するための変位規制部材であり、電気絶縁性のゴムや樹脂材によって形成される。
こうして軸線Z周りの回動変位を規制するのは、錘2の上端面において前記のように立壁部2cの開口2d,2dに圧電素子3のアース線3cや信号線3eが挿通されていて、錘2が軸線Z周りに回動すると開口2dの縁によってアース線3cや信号線3eが損傷を受ける虞れがあるからである。
さらに、錘2には複数のドリルホール2g,2g,…が穿孔され、図1に示すように、Oリング8,8を境に区分された第1〜第3区分空間r1〜r3を、相互に連通させている。このため、例えばケース1外の温度変化の影響や回路基板4の発熱によって区分空間r1〜r3の温度がそれぞれ異なるものになったとしても、それらの内圧は概ね同じに保たれ、圧力差によって錘2に軸線Z方向の力が作用することはない。
前記圧電素子3は、金属板3aの表裏面にそれぞれセラミックス製の板状圧電体3b,3bを張り合わせてなるバイモルフ型のものであり、上側の圧電体3bの下面及び下側の圧電体3bの上面に各々形成された電極が、金属板3aを介してアース線3c(配線)に接続される一方、上側の圧電体3bの上面及び下側の圧電体3bの下面に各々形成された電極には、それぞれ信号線3d,3e(配線)の端部がハンダ付け等により固着されている。
そして、図3に模式的に示すように、2枚の圧電体3b,3bは、それぞれ厚み方向に同一方向に分極されており、錘2の突出部2bからの押圧力が変化して、圧電体3b,3bの歪み量が変化すると、これにより各々の圧電体3b,3bにて生じる電圧の変化が重畳されて大きな出力信号が得られる。一方、温度変化の影響でいわゆるパイロ効果により圧電体3b,3bのそれぞれに生じる電圧(ノイズ)は互いに打ち消し合うようになる。
前記圧電素子3の金属板3aの外周部は、ケース本体5の内側に嵌合された樹脂製のスペーサ13により径方向に支持されるとともに、高減衰ゴムからなるOリング14を介して回路基板4に対し軸線Z方向に支持されている。この回路基板4の外周部は、図の例ではケース本体5の上部開口付近に形成された段部5bに嵌め込まれた状態でキャップ6との間に挟持されており、このことで、圧電素子3の外周部は、回路基板4及びスペーサ13、Oリング14を介してケース1に支持されている。
そうして高減衰ゴムのOリング14が介在していることから、金属板3aが曲げ変形するときにはOリング14から減衰力が付与されることになり、前記のように錘2から作用する押圧力の変化によって圧電素子3全体が曲げの加振力を受けるときには、その共振による信号出力の変動が抑制される。高減衰ゴムとして例えばフッ素ゴムを主成分とするものやブチルゴム、EPDM等を主成分とするものが利用可能である。
尚、図示しないが、前記回路基板4の外周部には、ケース1外まで延びるケーブルによってアースされる増幅回路のグランド配線部(ランド)が設けられており、このグランド配線部がケース1に押し付けられて電気的に接続されることで、そのケース1がアースされるようになっている。勿論、専用のアース線によって回路基板4のグランド配線とケース1とを接続するようにしてもよい。
したがって、以上のように構成された加速度センサSを例えば精密除振台のアクティブ防振システムにおいて被支持体である精密機器の振動状態を検出するために用いる場合、その被支持体の振動によりケース1に加速度が生じると、これと一体に移動する圧電素子3に対して錘2から作用する押圧力が変化し、この変化に対応して圧電素子3から出力される信号(電圧)が回路基板4の増幅回路により増幅されて、加速度の検出信号として出力される。
その際に、錘2の慣性が十分に大きく、しかもその錘2の突出部2bから圧電素子3の一部に集中的に力が作用することから、微小な振動に対しても圧電素子3からの信号出力は十分に大きくなる。よって高い検出感度を得る上で有利になる。
また、ケース1を金属製のものとし、これを回路基板4のグランド配線に接続してアースしているので、このケース1が静電シールドとして機能し、その内部に収容した圧電素子3や回路基板4への外部電界の影響を遮断することができる。このことも高い検出感度を得る上で有利になる。
一方で金属製ケース1では外界の温度変化の影響を受け易くなるし、ケース1内に収容した回路基板4からの発熱の影響も考えられるが、圧電素子3をバイモルフ型のものとして、温度変化により2枚の圧電体3b,3bにそれぞれ生じる電圧を打ち消し合わせるようにしているので、いわゆるパイロ効果によるノイズを十分に抑制でき、このことも高い検出感度を得る上で有利になる。
さらに、錘2の外周に嵌め合わされたOリング8,8によってケース1内に第1〜第3の区分空間r1〜r3が形成され、それらの間に圧力差を生じると錘2に余分な力が作用する虞れがあるが、この実施形態では、錘2に穿孔したドリルホール2g,2g,…によって区分空間r1〜r3同士を連通させており、それらの内圧が概ね同じに保たれるので、錘2に前記のような余分な力が作用することはなく、このことも高い検出感度を得る上で有利になる。
つまり、この実施形態の加速度センサSは、従来例(特許文献2)のような二重構造のケースを用いることなく、コンパクトで且つ安価な構成でありながら、外部の電界や温度変化の影響を実質、解消して、従来一般的なサーボ型センサを代替し得る高い検出感度が得られるものである。
尚、本発明に係る加速度センサの構成は、上述の実施形態に限定されず、他の種々の構成をも包含する。すなわち、例えば前記実施形態では、錘2の軸線Z周りの回動変位を規制するようケース1内にフィルム部材12を配設しているが、これは無くてもよい。
また、前記実施形態では、錘2をコイルばね9により上方に押圧して、その上面の突出部2bを圧電素子3に押し付けるようにしているが、コイルばね9に限らず、他のばね部材を用いることもできる。
また、前記実施形態では、センサSを縦向きに、即ち錘2の移動方向(軸線Z)が上下方向になるようにして使用する場合について説明したが、センサSは横向き或いは傾斜状態で使用することも可能である。特に錘2が圧電素子3の上方に位置するような姿勢でのみ使用するのであれば、コイルばね9を省略することができる。
以上、説明したように本発明は、例えば精密除振台のアクティブ防振システム等に使用される高感度な圧電型加速度センサを、コンパクトで且つ安価な構成で実現できるものであり、産業上の利用可能性は高い。
本発明に係る加速度センサの構成を示す断面図である。 マス部材である錘の外観を示す斜視図である。 バイモルフ型圧電素子の作動を模式的に示すイメージ図である。
符号の説明
S 加速度センサ
Z ケースの軸線(マス部材の移動方向軸線)
r1〜r3 ケース内の区分空間
1 ケース
2 錘(マス部材)
2b 突出部
2c 立壁部
2d 開口
2g ドリルホール(連通路)
3 圧電素子
3a 金属板
3b 圧電体
3d,3e 信号線
4 増幅回路基板
8 Oリング(環状弾性体)
9 コイルばね(ばね部材)
12 フィルム部材(変位規制部材)
14 高減衰ゴムのOリング

Claims (5)

  1. ケース内に相対移動可能に収容したマス部材の移動方向一側に隣接して圧電素子が配設され、ケースに生じる加速度に応じてマス部材から圧電素子へ作用する力が変化するのに対応して、検出信号を出力する加速度センサであって、
    前記ケースが導電性材料からなり、その内部には前記圧電素子からの信号線が接続された増幅回路の基板も収容されていて、この増幅回路のグランド配線に前記ケースが接続されており、
    前記圧電素子が、金属板の表裏面にそれぞれ板状圧電体を配置してなるバイモルフ型のものである
    ことを特徴とする加速度センサ。
  2. マス部材の移動方向の軸線を囲む外周面には、その全周に亘って、電気絶縁性材料からなる環状の弾性体が配設され、これにより当該マス部材はその外周面がケース周壁の内面から離間するように支持されており、
    前記環状弾性体を境に前記マス部材の移動方向一側、他側に区分されたケース内の複数の区分空間同士を連通させるよう、当該マス部材に連通路が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 圧電素子が外周部にてケースに支持されており、
    マス部材の移動方向一側の端面には、その相対的に内周寄りの部位から突出して先端が前記圧電素子の相対的に内周寄りの部位に当接するように、突出部が形成される一方、該マス部材の移動方向他側の端面には、対向するケースの端壁内面との間にバネ部材が配設されている
    ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の加速度センサ。
  4. 圧電素子の外周部が高減衰ゴムのOリングを介してケースに支持されていることを特徴とする請求項3に記載の加速度センサ。
  5. マス部材の移動方向一側の端面において、突出部の周りを囲むよう相対的に外周寄りの部位に立壁部が設けられるとともに、この立壁部に形成された開口に圧電素子からの信号線が挿通されており、
    ケース内には、前記マス部材の移動方向軸線の周りの回動変位を規制する変位規制部材が配設されている
    ことを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載の加速度センサ。
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