JP2008133522A - 金属線材加熱装置 - Google Patents
金属線材加熱装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008133522A JP2008133522A JP2006321731A JP2006321731A JP2008133522A JP 2008133522 A JP2008133522 A JP 2008133522A JP 2006321731 A JP2006321731 A JP 2006321731A JP 2006321731 A JP2006321731 A JP 2006321731A JP 2008133522 A JP2008133522 A JP 2008133522A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal wire
- wire
- electrodes
- electrode
- tension
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Control Of Resistance Heating (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
【解決手段】金属線材1を線送りにより間欠的に移送する線材移送装置(巻き取り装置3)と、金属線材1に対し離接可能であって間欠移送停止時に線方向に距離を隔てて金属線材1に接触可能な対の電極10、20と、電極10、20間に通電する通電装置(電源4a、ブリッジ整流回路4b)を備える。該装置は、電極10、20間の金属線材1に張力を付与する線材張力付与装置(ウェイト7a、引張りライン7b、張力伝達断続部7c)を備えるのが望ましい。電極と金属線材とを確実に接触させて安定した通電加熱を行うことができ、線方向に均等な熱処理を効率的に行える。結果、高硬度などの特性が線方向においてばらつきなく良好である金属線材が得られる。
【選択図】図1
Description
また、線材を走行させつつ通電加熱を行うと、その間に線材が部分的に熱膨張、熱収縮してしまい、様々な方向への曲げくせなどが生じて線材の直線性が良好に維持されないという問題がある。この場合、熱処理後に矯正処理を行うことが必要になり、作業負担が大きくコスト高になるという問題がある。
金属線材の周囲に包囲筒体を配置することで上記したように環境の変化を受けにくくなるものの、冷却時には包囲筒体による保温作用が現れて冷却効率が悪くなるが、上記のように強制的な通気によりこれを解消することができる。また、強制的な通気によって、金属線材の冷却が線方向で均等になされ、熱処理効果の均等性が向上する。
また、本発明で加熱処理をした金属線材の用途は、本発明としては特に限定されるものではなく、例えば、IC検査プローブピンや基板打ち抜きパンチ、ドットピン、歯科用機材などに用いることができる。
金属線材1をコイル状に巻いて送り出す送り出しロール2aと送り出しロール2aから線状に送り出された金属線材1を巻き取る巻き取りロール2bとが用意され、該巻き取りロール2bには、該巻き取りロール2bを巻き取り方向に間欠的に回転駆動するモータなどの巻き取り装置3が連結されている。上記送り出しロール2a、巻き取りロール2b、巻き取り装置3によって、金属線材を線送りにより間欠的に移送する線材移送装置が構成されている。
また、電極10、20間には、前記線方向に沿って前記金属線材1を挿通させる細径の石英管5が包囲筒体として配置されている。該石英管5は、軸方向中央部に内部空間を増大させた膨出部5aがほぼ球状に設けられており、該膨出部5aに排気管6bが接続されている。該排気管6bにはファン6aが介設されており、排気管6bの他端側は適所において大気開放されている。上記ファン6aと排気管6bとによって通気装置が構成されている。
先ず、電極10、20を押さえ部11a、11b内および押さえ部21a、21b内で線方向外側に退避させておき、張力伝達断続部7cでは、伝達を断にしておく。
適宜組成、適宜線径の金属線材1を用意し、送り側ロール2aにコイル状に巻いてその先端側を巻き取り側ロール2bに巻き取り可能に連結しておく。この際に、送り側ロール2aから引き出された金属線材1は、上記石英管5内に挿通して両端側を電極分割材10a、10b間および電極分割材20a、20b間に直線状に位置させて他端側が上記のように巻き取り側ロール2bに連結しておく。
次いで、電極10、20を、図示しないアクチュエータによって押さえ部11a、11b内および押さえ部21a、21b内で線方向内側に移動させて金属線材1を両側でチャックをする(図2(a)、ステップs2)。この際の挙動は、図4(a)に詳細に示すように、電極分割材10a、10bまたは電極分割材20a、20bを図示しないアクチュエータによって線方向内側に移動させると、押さえ部11a、11bまたは押さえ部21a、21bの傾斜した内面に電極分割材の外面のテーパー面が押し当たり、その傾斜に従って電極分割材が次第に内側に押される。これにより電極分割材10a、10b同士また電極分割材20a、20b同士が次第に接近し、遂には電極分割材10a、10b同士また電極分割材20a、20b同士が金属線材1を挟んで圧接され、金属線材1を挟持するようにチャック(保持)する。
この結果、石英管5内の高温の空気が膨出部5aから排気管6bを通して排気され、石英管5の周囲の常温の空気が石英管5の内部への引き込まれ、高温になっている金属線材1を効率的かつ均等に冷却する。この際に、膨出部5aでは、両側から流れ込む空気の流れが大容積によって緩和されるので、膨出部5a内の金属線材1の一部のみが急速に冷却されるのを防止する。金属線材1の冷却を所定時間行うことにより熱処理を終了する。なお、冷却処理の全時間で、上記の強制通気を行ってもよく、冷却の途中で強制通気を終了することも可能である。また、上記冷却に際しても線材張力付与装置によって金属線材1に張力を付与したままにしておくのが望ましい。冷却に際しては通常は金属線材の降温によって金属線材1は熱収縮するが、張力伝達断続部7cをつないだままにして張力付与を維持しておくことで押さえ部11a、11bが電極10とともに線方向内側に移動しながら金属線材1が真直に収縮し、金属線材1の曲がりが防止されて直線性が維持される。
上記行程を繰り返すことで、熱処理が不完全な部分を発生させることなく金属線材のほぼ全長に亘って均等に熱処理を行うことができる。
なお、上記各行程における線材移送装置の移送および停止、電極の線方向の移動、線材張力付与装置の断続、通電装置の通電、通気装置の稼働および停止は、制御部において集中的に制御することができる。該制御部は、例えばCPUとこれを動作させるプログラムとによって構成することができる。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定をされるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜の変更が可能である。
加熱処理では、金属線材が560〜580℃で150秒間加熱されるように電流制御しつつ通電加熱を行った。通電後、上記した通気装置によって強制的に通気を行い、強制通気を継続して100秒の冷却を行った。
この熱処理を施した金属線材の機械的特性を測定し、下記表1に示した。表1に示されるように、電極チャック部と、電極と石英管の間に位置した部位と、石英管が位置した部位の金属線材の硬度を測定した。電極と石英管の間に位置した部位は二度加熱を受け、その他は一度加熱を受けているが、それぞれほぼ同等の優れた機械特性を有しており、線方向の特性のばらつきは非常に小さいものであった。また、目視検査の結果、金属線材の直線性も優れていた。
3 巻き取り装置
4a 交流電源
4b ブリッジ整流回路
5 石英管
5a 膨出部
6 ファン
6a 排気管
7a ウェイト
7b 引張りライン
7c 張力伝達断続部
10 電極
10a 電極分割材
10b 電極分割材
11a 押さえ部
11b 押さえ部
12 スプリング
20 電極
20a 電極分割材
20b 電極分割材
21a 押さえ部
21b 押さえ部
22 スプリング
Claims (9)
- 金属線材を線送りにより間欠的に移送する線材移送装置と、前記金属線材に対し離接可能であって前記間欠移送の停止時に前記金属線材の線方向において距離を隔てて該金属線材に接触可能な対の電極と、該電極間に通電する通電装置とを備えることを特徴とする線材加熱装置。
- 前記線材移送装置は、前記電極による前記金属線材への通電と該金属線材の冷却とが間欠移送の停止時間中になされるように間欠的な移送を行うものであることを特徴とする請求項1記載の線材加熱装置。
- 前記線材移送装置は、間欠的な移送の一動作において、前記対の電極のうち上流側の電極が接触した前記金属線材の一部分とその線方向内側近傍が、下流側の電極が接触する位置の上流側近傍に移動するように線送りするものであることを特徴とする請求項1または2に記載の線材加熱装置。
- 少なくとも前記電極への通電時に、前記電極間の金属線材に張力を付与する線材張力付与装置を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属線材加熱装置。
- 前記対の電極の一方または両方が前記金属線材を保持して前記線方向に沿って移動可能とされており、前記張力付与装置は、前記移動が可能とされた電極に移動方向に応力を加えて前記張力を付与するものであることを特徴とする請求項4記載の金属線材加熱装置。
- 前記対の電極間の金属線材の周囲を囲む包囲筒体を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の線材加熱装置。
- 前記包囲筒体内の強制通気を行う通気装置を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属線材加熱装置。
- 前記包囲筒体は部分的に膨出して内容積を大きくした膨出部を有しており、前記通気装置は、前記膨出部内に連通するように該膨出部の筒壁に連結されていることを特徴とする請求項7記載の金属線材加熱装置。
- 前記通電装置は直流通電装置であって、少なくとも定常時に電流制御によって前記金属線材の通電加熱を行うものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属線材加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321731A JP5108283B2 (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 金属線材加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321731A JP5108283B2 (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 金属線材加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008133522A true JP2008133522A (ja) | 2008-06-12 |
JP5108283B2 JP5108283B2 (ja) | 2012-12-26 |
Family
ID=39558565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006321731A Expired - Fee Related JP5108283B2 (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 金属線材加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5108283B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105021492A (zh) * | 2015-07-27 | 2015-11-04 | 华侨大学 | 一种模拟故障电弧作用下的电缆受热及燃烧特性测试装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4914730Y1 (ja) * | 1970-10-21 | 1974-04-12 | ||
JPS5118313U (ja) * | 1974-07-26 | 1976-02-10 | ||
JPS5160617A (en) * | 1974-11-25 | 1976-05-26 | Tokyo Shibaura Electric Co | Koyutenkinzokuno tsudennetsushorihoho |
JPS5242431A (en) * | 1975-10-01 | 1977-04-02 | Hitachi Ltd | Surface hardening of tungsten strand |
JPS53109808A (en) * | 1977-03-09 | 1978-09-26 | Gakei Denki Seisakusho | Material holding device in direct current heating process appratus |
JPH0353547U (ja) * | 1989-10-02 | 1991-05-23 | ||
JPH0499221A (ja) * | 1990-08-09 | 1992-03-31 | Hakusan Seisakusho:Kk | 焼鈍装置 |
JPH0881745A (ja) * | 1994-09-13 | 1996-03-26 | Kanto Special Steel Works Ltd | 形状記憶合金線材製造装置 |
-
2006
- 2006-11-29 JP JP2006321731A patent/JP5108283B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4914730Y1 (ja) * | 1970-10-21 | 1974-04-12 | ||
JPS5118313U (ja) * | 1974-07-26 | 1976-02-10 | ||
JPS5160617A (en) * | 1974-11-25 | 1976-05-26 | Tokyo Shibaura Electric Co | Koyutenkinzokuno tsudennetsushorihoho |
JPS5242431A (en) * | 1975-10-01 | 1977-04-02 | Hitachi Ltd | Surface hardening of tungsten strand |
JPS53109808A (en) * | 1977-03-09 | 1978-09-26 | Gakei Denki Seisakusho | Material holding device in direct current heating process appratus |
JPH0353547U (ja) * | 1989-10-02 | 1991-05-23 | ||
JPH0499221A (ja) * | 1990-08-09 | 1992-03-31 | Hakusan Seisakusho:Kk | 焼鈍装置 |
JPH0881745A (ja) * | 1994-09-13 | 1996-03-26 | Kanto Special Steel Works Ltd | 形状記憶合金線材製造装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105021492A (zh) * | 2015-07-27 | 2015-11-04 | 华侨大学 | 一种模拟故障电弧作用下的电缆受热及燃烧特性测试装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5108283B2 (ja) | 2012-12-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5574772B2 (ja) | ばねの通電加熱方法及びその装置 | |
JP4673656B2 (ja) | 熱間プレス成形装置 | |
JP6450608B2 (ja) | 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法 | |
JP2019050137A (ja) | 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法 | |
JP2008118731A (ja) | ステータコイル及びコアの加熱装置および加熱方法 | |
JP5108283B2 (ja) | 金属線材加熱装置 | |
JP6758913B2 (ja) | 軌道輪の製造方法 | |
JP5108282B2 (ja) | 金属線材加熱装置 | |
JP7187082B2 (ja) | 選択的通電焼結装置 | |
JP2008126245A (ja) | マグネシウム合金薄板の塑性加工方法 | |
CN110849737A (zh) | 一种电辅助单拉试验温度控制装置及其使用方法 | |
JP2007253230A (ja) | ダイカストマシン用高周波誘導加熱装置 | |
WO2015029095A1 (ja) | 溶接構造物の熱処理方法および装置 | |
JP2019114466A (ja) | シーズヒータの製造方法 | |
JP2024054700A (ja) | コイルばねの製造方法 | |
JPH08323440A (ja) | 線状金属材の曲り矯正方法 | |
JP6522444B2 (ja) | 軌道輪の製造方法 | |
JP2013204092A (ja) | 加熱装置及び加熱方法 | |
JP2007275720A (ja) | 塗装物の製造装置及び塗装物の製造方法 | |
JP2001004508A (ja) | 加工熱処理再現試験装置 | |
JPH07105261B2 (ja) | 金属材の製造方法 | |
JP5268059B2 (ja) | 触媒化学気相成長装置の触媒体支持構造 | |
JP7117842B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP3095938B2 (ja) | 通電加熱装置 | |
JP6192606B2 (ja) | 圧延装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091124 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120229 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120926 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121005 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5108283 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |