JP2008133291A - 化増殖症の併用療法 - Google Patents

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Abstract

【課題】副作用が少なく特に有効な過増殖症(癌、再発狭窄症等)の新規治療法の提供。
【解決手段】過増殖症の治療に同時、別時点又は順次使用するための、癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断する1種以上の核酸と抗癌治療物質を医薬的に併用する。
【効果】上記2種の物質の併用は特に大きな相乗効果があり、併用により低用量で強力な効果を生じる。従って、本発明の併用療法は特に有利な過増殖症の治療手段を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は過増殖症の治療分野に関する。本発明はより詳細には、2種の治療物質の併用による過増殖症の新規治療法に関する。
より詳細には、本発明は癌細胞シグナル伝達経路を遮断する遺伝子と化学療法及び/又は放射線療法剤の併用による過増殖症の新規治療法に関する。本発明による併用療法は比較的低用量で過増殖細胞の破壊に特に有効な効果がある。従って、本発明は副作用が少なく特に有効な過増殖症(癌、再発狭窄症等)の新規治療法に関する。
この分野では非常に大きな進歩が見られるが、癌の治療に実際に使用可能な方法はまだ効力が制限されている。放射線療法と化学療法は確かに癌の成長に非常に好ましい効果がある。しかし、癌治療における重大な問題の1つは、放射線及び化学療法のいずれにおいても有効な初期治療サイクル後に所定の一次腫瘍の感受性が喪失及び/又は耐性腫瘍細胞が出現することである。
これらの現象の原因と考えられる分子機序を解明するために多くの研究が行われている。一般に、これらの研究は化学療法剤が細胞にどのように侵入し、その細胞標的とどのように反応するかに向けられている(Chinら,Adv.Cancer Res.60 (1993) 157〜180; ChabnerとMeyers,Cancer Principles and practices of Oncology,De Vitaら編,J.B.Lippencott Co.p.349〜395,1989)。例えば、mdr1遺伝子の高レベルの発現は種々の化学療法剤の細胞内濃度を制限し、多剤耐性の発現をもたらすと考えられる(Chinら,前出)。
化学療法及び放射線療法に対する耐性の機序は、これらの物質により誘導される細胞死のプロセスをよく理解することにより詳しく解明される。電離放射線と多数の抗癌剤はDNAに損傷を生じるので、これらの治療物質の効果はその遺伝子毒性に起因するみなされる。しかし、これらの物質により生じる細胞損傷によって治療活性を完全に解明できる訳ではない(ChabnerとMeyers,前出)。ここ数年の間にプログラム死又はアポトーシスの機序の研究と理解により、腫瘍細胞が細胞毒性物質に対する感受性を獲得又は喪失する機序が見直されるようになった。多くの毒性刺激は代謝機能不全を誘発するのに不十分な量であってもアポトーシスを誘導する。腫瘍細胞にアポトーシス応答を誘導する機能は治療効力を決定すると考えられる。
本願出願人は、過増殖細胞の破壊に特に有効な新規治療法を今般開発した。上述のように、本発明による治療法は癌細胞シグナル伝達経路を遮断する遺伝子と化学療法及び/又は放射線療法剤の2種の治療物質の併用に主に基づく。本発明は実際に、これらの2種の物質の併用に結び付けられる特に大きな相乗効果を解明した結果である。
従って、本発明の第1の主題は過増殖症の治療に同時、別時点又は順次使用するための、癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断する1種以上の核酸と抗癌治療物質の医薬的併用である。
上述のように、本発明は主に所定の遺伝子産物と抗癌治療物質の相乗効果の解明に依拠する。この併用は低用量で強力な効果を生じる。従って、本発明は特に有利な過増殖症の治療手段を提供する。
後述するように、選択する遺伝子及び化学又は放射線療法剤に応じて、本発明の併用療法の2成分は同時に使用してもよいし、別時点で使用してもよいし、順次使用してもよい。同時に使用する場合には、2種の物質を同時に細胞でインキュベートするか又は患者に投与する。本発明のこの実施態様によると、2種の物質を別々に包装しておき、使用時に混合して一緒に投与する。より一般には、両者を混合せずに同時に投与する。特に、2種の物質を異なる経路で投与してもよい。別の実施態様では、2種の物質を時間的にずらして投与する。
本発明の範囲内で使用される核酸はデオキシリボ核酸(DNA)でもリボ核酸(RNA)でもよい。DNAとしては、相補的DNA(cDNA)、ゲノムDNA(gDNA)、ハイブリッド配列又は合成もしくは半合成配列が挙げられる。更に、例えばそのヌクレアーゼ耐性、浸透又は細胞ターゲッティング、治療効力等を増加するように化学修飾した核酸でもよい。これらの核酸はヒト、動物、植物、細菌、ウイルス、合成等の起源のものでよい。これらの核酸は当業者に公知の任意の方法、特にバンクスクリーニング、化学的合成、又はバンクスクリーニングにより得られた配列の化学的もしくは酵素修飾を含む混合法により得られる。後述するように、これらの核酸は更にプラスミド、ウイルス又は化学的ベクター等のベクターに組込んでもよい。
上述のように、本発明による核酸は癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断することが可能な核酸である。これらの核酸を以下の文中では「癌遺伝子中和細胞内エレメント」又はONIEと呼ぶ。細胞形質転換をもたらすシグナル伝達経路は多数存在する。細胞増殖は、膜レセプター(Gタンパク質)、癌遺伝子、酵素(タンパク質キナーゼ、ファルネシルトランスフェラーゼ、ホスホリパーゼ等)、ヌクレオシド(ATP、AMP、GDP、GTP等)、活性化因子[グアノシン交換因子(GRF、GAP、RAF等)、転写因子等]等の多数の因子に左右される。これらの種々の因子の例えば構造、活性、コンホメーション等の変動は細胞増殖の異常現象に関係がある。例えば、膵臓腺癌の90%は12番目のコドンに突然変異を含む癌遺伝子Ki−rasをもつ(Almogueraら,Cell 53 (1988) 549)。また、結腸腺癌と甲状腺癌(50%)、又は肺癌腫及び骨髄性白血病(30%、Bos,J.L.Cancer Res.49 (1989) 4682)でも突然変異ras遺伝子の存在が立証されている。今日では、その突然変異形が細胞増殖異常の原因であると思われる多数の他の癌遺伝子(myc、fos、jun、ras、myb、erb等)が同定されている。また、特に結腸直腸癌、乳癌、肺癌、胃癌、食道癌、Bリンパ腫、卵巣癌、膀胱癌等の多数の癌にはp53の突然変異形が検出される。本発明の範囲内で使用される核酸は、細胞増殖に関与するこれらの因子の1種に干渉し、その活性を少なくとも部分的に阻害することが可能な核酸である。本発明の核酸が特に対象とする因子は、細胞増殖異常時に優先的又は特異的に出現する因子(活性化癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子の突然変異体等)である。
本発明の範囲内で使用される核酸は種々のものを利用できる。好ましくは、
−アンチセンス核酸、
−標的癌性タンパク質に直接結合してこれを中和することが可能なオリゴリボヌクレオチド(リガンドRNA)、
−オリゴマー化することが可能な負の優性をもつタンパク質をコードし、こうして不活性な複合体を産生する核酸、
−癌性タンパク質に対する細胞内抗体(例えば抗体からの固有鎖をもつ可変フラグメント)をコードする核酸(ScFv)、−腫瘍抑制遺伝子である。
本発明の第1の好適実施態様によると、核酸は癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断するポリペプチド又はタンパク質をコードするDNA又はRNAである。より詳細には、ポリペプチド又はタンパク質は負の優性物質、ScFv及び腫瘍抑制物質から選択される。
より好ましくは、負の優性物質はGAPタンパク質のN末端領域、Gbr3−3タンパク質又はEtsタンパク質の突然変異体から構成される。ScFvについては、突然変異rasタンパク質又は因子GAPに対するScFvである。腫瘍抑制タンパク質としてはp53、Rb、waf1、p21、DCC又はMTSが有利である。
本発明の別の好適実施態様によると、核酸は癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断するRNAをコードするDNAである。より詳細には、RNAは標的核酸の転写及び/又は翻訳を阻止することが可能な相補的RNA(アンチセンスRNA)、リボザイム又はリガンドRNAである。好適1例は抗KirasアンチセンスRNAである。
更に本発明の好適実施態様によると、核酸は場合により化学修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチドである。特に、例えば国際出願公開第WO94/08003号に記載されているホスホジエステル骨格をもつ化学修飾オリゴヌクレオチド(例えばオリゴヌクレオチドホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホラミデート及びホスホロチオエート)である。αオリゴヌクレオチドや、アクリル化合物等の物質と結合したオリゴヌクレオチドでもよい。
本発明の特に好適な実施態様では、核酸はベクターに組込まれる。使用するベクターは化学起源(リポソーム、ナノ粒子、ペプチド複合体、カチオン脂質等)でもよいし、ウイルス起源(レトロウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、AAV、ワクシニアウイルス等)でもよいし、プラスミドベクターでもよい。本発明で使用する核酸は局所、経口、非経口、鼻腔内、静脈内、筋肉内、皮下、眼内、経皮等の経路で投与するように調合することができる。好ましくは、核酸は注射可能な形態で使用される。従って、核酸は特に治療部位のレベルに直接注射するために、注射可能な調合物に医薬的に許容可能な任意のキャリヤーと混合し得る。特に滅菌等張溶液でもよいし、場合に応じて滅菌水又は生理的血清を加えると注射可能な溶液を構成できる乾燥、特に凍結乾燥組成物としてもよい。患者の腫瘍に核酸を直接注射すると、患部組織のレベルに治療効果を集中できるので有利である。核酸の使用量は種々のパラメーター、特に遺伝子、ベクター、使用する投与方法、該当疾病又は必要な治療期間に応じて適応できる。
本発明の実施に使用される抗癌治療物質は化学療法又は放射線療法の当業者に現在使用されている任意物質であり得る。特に、シスプラチン、タキソイド、エトポシド、TNF、アドリアマイシン、カンプトテシン、分裂紡錘体毒(ビンカアルカロイド、ナベルビン等)、X線、UV線等が挙げられる。化学療法剤としてタキソイドを使用することにより特に有利な結果が得られた。抗癌化学療法剤は慣用経路により投与する。一般には、非経口経路で投与する。
上述のように、2種の物質は同時に投与してもよいし、別時点で投与してもよいし、順次投与してもよい。本発明の特に好適な実施態様では、まず最初に核酸を投与し、その後、この核酸が細胞により発現できるようになったら抗癌治療物質を投与する。
本発明の特に好適な実施態様は、過増殖症の治療に同時、別時点又は順次使用するための、1種以上の腫瘍抑制遺伝子とタキソイドの医薬的併用に関する。より好ましくは、抑制遺伝子は野生型タンパク質p53又はタンパク質waf1(p21)をコードする。
従って、本発明は過増殖細胞の破壊に特に有効な方法を提供する。本発明は核酸と化学療法剤の存在下で細胞を同時又は順次インキュベートすることにより、インビトロ即ちエクスビボで使用することができる。従って、本発明は過増殖細胞又は該細胞の一部を上記のような核酸及び化学療法剤と接触させることを特徴とする過増殖細胞の破壊方法にも関する。
本発明は過増殖(即ち異常増殖)細胞を破壊するためにインビボで使用すると有利である。本発明は例えば腫瘍細胞又は血管壁の平滑筋細胞(再発狭窄症)の破壊に適用できる。本発明は活性化癌遺伝子が関与する癌の治療に特に適している。このような癌としては例えば、結腸腺癌、甲状腺癌、肺癌腫、骨髄性白血病、結腸直腸癌、乳癌、肺癌、胃癌、食道癌、Bリンパ腫、卵巣癌、膀胱癌、膠芽腫等を挙げることができる。
アンチセンス核酸の使用
アンチセンス核酸による標的遺伝子の発現の調節は、増殖治療アプローチの1つである。このアプローチは核酸が他の核酸の相補的領域に特異的にハイブリダイズして所定の遺伝子の発現を特異的に阻害する能力に依拠する。この阻害は翻訳レベル又は転写レベルで行われ得る。
アンチセンス核酸は標的細胞メッセンジャーRNAと選択的にハイブリダイズしてそのタンパク質翻訳を阻止することが可能な核酸である。これらの核酸は、従来のワトソン・クリック型の相互作用により、標的mRNAと共にRNA/mRNA又はDNA/mDNA型の二本鎖領域を局所的に形成する。例えば、細胞mRNAの相補的オリゴヌクレオチドであって、標的細胞に導入される小寸法の合成オリゴヌクレオチドが挙げられる。このようなオリゴヌクレオチドは例えばヨーロッパ特許第92574号に記載されている。また、標的細胞で発現して細胞mRNAの相補的RNAを生じるようなDNA配列でもよい。このような配列は例えばヨーロッパ特許第140308号に記載されている。
より最近では、標的遺伝子の発現を調節することが可能な新規型の核酸が明らかにされている。これらの核酸は細胞mRNAとはハイブリダイズせず、二本鎖ゲノムDNAと直接ハイブリダイズする。この新規アプローチは、所定の核酸がDNAの二重螺旋の大きい溝で特異的に相互作用することができ、局所的に三重螺旋を形成して標的遺伝子の転写の阻害をもたらすという事実の解明に依拠する。これらの核酸はオリゴプリン−オリゴピリミジンのレベル、即ち1本の鎖上にオリゴプリン配列をもち、相補鎖上にオリゴピリミジン配列をもつ領域のレベルでDNAの二重螺旋を選択的に認識し、このレベルで局所的に三重螺旋を形成する。第3の鎖(オリゴヌクレオチド)の塩基はワトソン・クリック塩基対のプリンと共に水素結合(フーグスティーン又は逆フーグスティーン結合)を形成する。このような核酸は特にHeleneによりAnti−Cancer drug design 6 (1991) 569に記載されている。
本発明によるアンチセンス核酸は、アンチセンスRNA又はリボザイムをコードするDNA配列でもよい。こうして産生されるアンチセンスRNAは標的mRNA又はゲノムDNAと相互作用し、それと共に二重又は三重螺旋を形成することができる。本発明によるアンチセンス核酸は、場合により化学修飾され、標的遺伝子又はRNAと直接相互作用することが可能なアンチセンス(オリゴヌクレオチド)配列でもよい。
好ましくは、本発明によるアンチセンス核酸は癌遺伝子、又は活性化癌遺伝子の特定領域、特にras癌遺伝子に対する。
リガンドRNAの使用
リガンドRNAは、所与の標識、特にタンパク性の所与の標的に高特異性且つ高親和性の小寸法のオリゴヌクレオチドである。このようなリガンドRNAの製造及び同定は特に国際出願公開第WO91/19813号に記載されている。本発明の特定の実施態様によると、適当なウイルス又は非ウイルスベクターを介して細胞内で発現されるKi−rasタンパク質の小さい特定RNAを上記化学療法又は放射線療法剤と併用することができる。
負の優性物質
負の優性物質は癌遺伝子シグナル伝達経路のアンタゴニストポリペプチドである。この拮抗作用は、ポリペプチドが癌遺伝子シグナル伝達のキーエレメントと接触し、細胞内でこのシグナル伝達に天然に使用されるポリペプチドと競合するときに発揮される。使用されるアンタゴニストポリペプチドは非常に多くの場合には、癌遺伝子シグナルを伝播させることが可能な領域を欠失する天然ポリペプチドの疑似体である。
本発明の実施に好適な負の優性物質のうちでは、GAPタンパク質の末端NH2領域、Grb3−3タンパク質又はETSタンパク質の突然変異形をコードする核酸を挙げることができる。
国際出願公開第WO94/03597号は、タンパク質GAP−Rasの末端NH2領域の過剰発現により突然変異ras遺伝子の発現後に形質転換された細胞の発癌性が特異的に阻害できたことを立証している。本願の実施例1は、領域GAP (170〜702)の過剰発現が非小細胞肺癌(H460)と呼ばれるヒト細胞のアポトーシスを誘導することを示す。実施例2は更に、シスプラチン、カンプトテシン又はタキソテレ等の物質を細胞生存に無効な濃度でヒト腫瘍細胞の培地に加えると、構築物GAP(170〜702)により誘導されるアポトーシス効果が非常に大幅に増加することを示す。
本願の実施例1は更に細胞H460におけるgrb3−3遺伝子の活性について記載する。Grb3−3の推定配列及び機能はScience 1994に記載されている。実施例2は同様に、シスプラチン、カンプトテシン又はタキソテレ等の物質を細胞生存に無効な濃度でヒト腫瘍細胞の培地に加えると、Grb3−3遺伝子の導入により誘導されるアポトーシス効果が非常に大幅に増加することを示す。
これらの実施例は、遺伝子導入によるアポトーシスの誘導ストラテジーに種々の化学療法剤を有効に併用できることを明白に立証するものである。
ScFv
ScFvは抗体の分子と同等の結合性質をもつ細胞内活性分子である。より詳細には、抗体のL鎖の可変領域の連結部位に対応するペプチドを、ペプチドリンカーにより抗体のH鎖の可変領域の結合部位に対応するペプチドに連結することにより構成される分子である。本願出願人は、このようなScFvを遺伝子導入によりインビボで産生できることを示した(国際出願公開第WO94/29446号参照)。
より詳細には、本願はScFvを種々の細胞区画で発現させることにより癌遺伝子タンパク質を中和できることを示す。本発明の1実施態様によると、rasタンパク質の形質転換能を中和するScFvの細胞内産生を可能にする核酸を化学療法剤と併用する。このような併用により多大な相乗効果が生じる(実施例2参照)。
腫瘍抑制物質
本発明の範囲内で使用可能な腫瘍抑制遺伝子としては、特にp53、p21、Rb、rap1A、DDC、WAF及びMTS遺伝子を挙げることができる。より特定的には、p53、Rb又はWaf遺伝子を使用する。
p53遺伝子は53kDaの核タンパク質をコードする。この遺伝子の欠失及び/又は突然変異による突然変異形はヒト癌の大部分の発生に関与する(Bakerら,Science 244 (1989) 217)。これらの突然変異形は癌遺伝子rasと協働してマウス繊維芽細胞を形質転換させることも可能である。他方、天然p53をコードする野生型遺伝子は種々の癌遺伝子の組み合わせをトランスフェクトした齧歯目繊維芽細胞で形質転換中心の形成を阻害する。最近のデータは、p53タンパク質がそれ自体転写因子であり、他の腫瘍抑制遺伝子の発現を刺激するらしいと強調している。また、血管平滑筋細胞の増殖に及ぼすp53の効果も最近明らかにされた(Epsteinら,Science 151 (1994))。 Rb遺伝子は、細胞を休止期にすることによりその分裂を抑制する機能をもつ約927アミノ酸の核リンタンパク質(Friendら,Nature 323 (1986) 643)の合成を決定する。Rb遺伝子の不活化形態は種々の腫瘍、特に網膜芽腫や骨肉腫等の間葉腫で問題にされている。腫瘍細胞内で不活化状態であったこの遺伝子をこれらの腫瘍細胞に再導入すると正常状態に戻り、発癌性を失う(Huangら,Science 242 (1988) 1563)。最近になって正常Rbタンパク質は細胞増殖に不可欠な遺伝子である癌原遺伝子c−fosの発現を抑制するが、その突然変異形はそうでないことが立証された。
WAF及びMTS遺伝子とその抗腫瘍性は文献に記載されている(Cell 75 (1993)817; Science 264 (1994) 436)。
実施例3はタキソールの誘導体とp53遺伝子の有効な併用の1例を示す。タキソールは種々の培養腫瘍細胞系にアポトーシスを誘導する(Proceedings of the American Association for Cancer Research Vol. 35,march 1994, Bhallaら,p306,Seiterら,p314,Saundersら,p317)。p53は種々の細胞型にアポトーシスを誘導する。本発明者らは、タキソールの誘導体とp53を併用すると、ヒト腫瘍細胞のアポトーシスが誘導されることを今般立証することができた。特に、p53の効果に耐性のH460細胞の特定クローンを増加用量のタキソテレの存在下で培養した。実施例3は、野生型p53を発現しない細胞で完全に無効な濃度のタキソテレで処理後に細胞が死滅することを明白に立証する。
Waf1(野生型p53、Activated Fragment Cell,75,817,1993)又はp21(Nature,366,701,1993)は野生型p53の過剰発現により誘導される。Waf1は野生型p53の過剰発現後にG1期又はアポトーシスで停止した細胞中に出現するが、p53から独立してG1期又はアポトーシスで停止した細胞中には出現しない(Cancer Res,54,1169,1994)。Waf1は野生型p53と同様に有効に腫瘍細胞の増殖を低下させる。Waf1遺伝子とタキソールの誘導体を併用した場合にも、過剰増殖細胞の破壊に相乗効果を生じる。
抗癌治療物質
本発明による併用療法で使用可能な抗癌治療物質は当業者に公知の全化学療法剤又は放射線療法剤から選択することができる。特に、シスプラチン、タキソイド、エトポシド、TNF、アドリアマイシン、カンプトテシン、分裂紡錘体毒等を挙げることができる。これらの種々の物質は市販されている。
これらの物質のうちでは、タキソイドが好適実施態様の1つである。従って、本発明の範囲内でより特定的に使用できるタキソイドは一般式:
Figure 2008133291
(式中、R及びRは各々水素原子を表すか、R又はRの一方は水素原子を表し、他方はヒドロキシ、アシルオキシ又はアシルカルボニルオキシ基を表すか、Rは水素原子を表し且つRはα位メチル基の炭素原子と共に結合を形成してシクロプロパン環を形成し、R又はRの一方は水素原子を表し、他方はヒドロキシ基を表すか、RとRは一緒になってカルボニル基を形成し、R及びRは各々水素原子を表すか、R又はR基の一方は水素原子を表し、他方はヒドロキシ、アシルオキシ、アシルカルボニルオキシ又はアルコキシメチルカルボニルオキシ基を表すか、RとRは一緒になってカルボニル基を形成し、R及びRは各々水素原子を表すか、又はRとRは一緒になって結合を形成し、Rはアルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキルオキシ又はフェニル基を表し、Arは場合によりハロゲン原子、アルキル、アルコキシ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、アルコキシカルボニルアミノもしくはトリフルオロメチル基、又は窒素、酸素及び硫黄原子から選択される同一もしくは異なる1個以上のヘテロ原子を含む芳香族複素5員環基から選択される同一又は異なる1個以上の原子又は基により置換されたフェニル基を表し、但し、アルキル基と他の基のアルキル部分は直鎖又は分枝鎖状の1〜8個の炭素原子を含み、アルケニル基は2〜8個の炭素原子を含むものとする)により表される化合物である。
が水素原子を表し、Rが水素原子もしくはヒドロキシ基を表すか又はRがα位メチル基の炭素原子と共に単結合を形成し、RとRが一緒になってカルボニル基を形成し、Rが水素原子を表し且つRが水素原子、ヒドロキシ、アセチルオキシもしくはメトキシアセチルオキシ基を表すか、又はRとRが一緒になってカルボニルを形成し、Rがt−ブトキシ基又はフェニル基を表すタキソイドが特に有利である。
以下の物質を特に挙げることができる。
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル(ドセタキセル又はTaxotere(登録商標));
−(2R,3S)−3’−ベンゾイルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4,10β−ジアセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β−ジヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル(パクリタキセル);
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,10β−ジヒドロキシ−7β,10β−メチレン−19−ノル−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4,10β−ジアセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β−ヒドロキシ−7β,10β−メチレン−19−ノル−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(2−フルオロフェニル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(4−クロロフェニル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(4−メトキシフェニル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(4−フルオロフェニル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−アダマンチルオキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ペンチルオキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−(1−メチルシクロヘキシル)オキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−(1−メチルシクロプロピル)オキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−(1−メチルシクロペンチル)オキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−(1,1−ジメチル−2−プロピン)イルオキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,9β,10β−テトラヒドロキシ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β−ジヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(2−チエニル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(2−フリル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−(3−チエニル)−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β,10β−トリヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,10β−ジヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β,7β−ジヒドロキシ−9,10−ジオキソ−11−タキセン−13α−イルエステル;
−(2R,3S)−3’−t−ブトキシカルボニルアミノ−3’−フェニル−2’−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1β−ヒドロキシ−9−オキソ−11−タキセン−13α−イルエステル。
これらの種々の化合物は例えば参考資料として本願明細書の一部とする国際出願公開第WO94/13654号及びWO92/09589号に記載の方法により得られる。
本発明に関してはタキソール、ドセタキセル又はパクリタキセルを使用すると特に有利である。
核酸投与ベクター
核酸は治療部位のレベルにそのまま注射してもよいし、破壊即ち治療しようとする細胞と共に直接インキュベートしてもよい。実際には、核酸が特定ベクターを介さずそのまま細胞に侵入できたと報告されている。しかし、本発明の範囲内では投与ベクターを使用して(i)細胞侵入効力、(ii)ターゲッティング、(iii)細胞外及び細胞内安定性を改善できるようにすることが好ましい。
種々の型のベクターを使用することができる。ベクターはウイルスベクターでも非ウイルスベクターでもよい。
ウイルスベクター
ウイルスベクターの使用はウイルスの天然トランスフェクション性質に依拠する。従って、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、レトロウイルスを使用でき、ごく最近ではアデノ随伴ウイルスも使用できる。これらのベクターはトランスフェクションの点で特に有効であることが判明した。
特にアデノウイルスについては、構造と性質が少しずつ異なる種々の血清型が特性決定されている。これらの血清型のうち、本発明の範囲内では2もしくは5型ヒトアデノウイルス(Ad2又はAd5)又は動物由来のアデノウイルス(国際出願公開第WO94/26914号参照)を使用するのが好ましい。本発明の範囲内で使用可能な動物由来のアデノウイルスのうちでは、イヌ、ウシ、マウス(例えばMav1,Beardら,Virology 75 (1990) 81)、ヤギ、ブタ、トリ又はサル(例えばSAV)由来のアデノウイルスを挙げることができる。好ましくは、動物由来のアデノウイルスはイヌアデノウイルス、より好ましくはアデノウイルスCAV2[例えばマンハッタン株又はA26/61(ATCC VR−800)]である。好ましくは、本発明の範囲内ではヒトもしくはイヌ由来又は混合アデノウイルスを使用する。
好ましくは、本発明の欠陥アデノウイルスはITRと、キャプシド包囲を可能にする配列と、着目核酸を含む。より好ましくは、本発明のアデノウイルスのゲノムにおいて、少なくとも領域E1は非機能的である。着目ウイルス遺伝子は当業者に公知の任意の方法、特に完全抑圧、置換、部分欠失又は着目遺伝子への1個以上の塩基の付加により非機能的にすることができる。このような修飾は例えば遺伝子工学技術又は突然変異誘発物質による処理により(単離DNAで)インビトロ又はin situで得られる。他の領域を修飾してもよい(E2、E3、E4、L1〜L5等)。
本発明による欠陥組換えアデノウイルスは当業者に公知の任意の方法により作成することができる(Levreroら,Gene 101 (1991) 195; ヨーロッパ特許第185573号; Graham,EMBO J.3(1984) 2917)。特に、前記欠陥組換えアデノウイルスはアデノウイルスと特に着目DNA配列をもつプラスミドの相同的組換えにより作成することができる。相同的組換えは適当な細胞系に上記アデノウイルスとプラスミドを同時トランスフェクション後に生じる。使用する細胞系は好ましくは(i)前記要素により形質転換可能であり、(ii)組換えの危険を避けるように好ましくは組込み形態で欠陥アデノウイルスのゲノムの部分を相補することが可能な配列を含むべきである。細胞系の例としては、特にアデノウイルスAd5のゲノムの左側部分(12%)をそのゲノムに組み込んだヒト胚腎臓系293(Grahamら,J.Gen.Virol.36 (1977) 59)を挙げることができる。アデノウイルスに由来するベクターの構築法は国際出願公開第WO94/26914号及び仏国特許出願第93 08596号にも記載されている。
その後、増殖したアデノウイルスを実施例に記載するような慣用分子生物学技術により回収及び精製する。
アデノ随伴ウイルス(AAV)については、感染細胞のゲノムに安定且つ部位特異的に組込まれる比較的小寸法のDNAをもつウイルスである。アデノ随伴ウイルスは細胞増殖、形態又は分化に影響することなく広範な細胞に感染することができる。また、ヒトの病理に関与しないと思われる。AAVのゲノムはクローニングされ、配列及び特性を決定されている。このようなゲノムは約4700塩基を含み、各末端にウイルス複製起点として機能する約145塩基の逆方向反復領域(ITR)を含む。ゲノムの残余はキャプシド包囲機能をもつ2つの主領域に分けられ、ゲノムの左側はウイルス複製とウイルス遺伝子の発現に関与するrep遺伝子を含み、ゲノムの右側はウイルスのキャプシドタンパク質をコードするcap遺伝子を含む。
AAVに由来するベクターを遺伝子のインビトロ及びインビボ導入に使用することは文献に記載されている(特に国際出願公開第WO91/18088号、同WO93/09239号、米国特許第4,797,368号、同第5,139,941号、ヨーロッパ特許第488528号参照)。これらの特許出願はAAVに由来し、rep及び/又はcap遺伝子を欠失し、着目遺伝子で置換した種々の構築物と、前記着目遺伝子を(培養細胞に)インビトロ又は(生物に直接)インビボ導入するための前記構築物の使用について記載している。本発明による欠陥組換えAAVは、AAVの2つの逆方向反復領域(ITR)を両端にもつ着目核酸配列を含むプラスミドと、AAVのキャプシド包囲遺伝子(rep及びcap遺伝子)をもつプラスミドをヒト補助ウイルス(例えばアデノウイルス)に感染した細胞系に同時トランスフェクトすることにより作成できる。生成した組換えAAVをその後、慣用技術により精製する。
ヘルペスウイルス及びレトロウイルスについては、組換えベクターの構築は文献に広く記載されており、特にBreakfieldら,New Biologist 3 (1991) 203; ヨーロッパ特許第453242号及び同178220号; Bersteinら,Genet.Eng.7 (1985) 235; McCormick,BioTechnology 3 (1985) 689等を参照されたい。特に、レトロウイルスは分裂中の細胞に選択的に感染する組込みウイルスである。従って、レトロウイルスは癌に適用するのに有利なベクターである。レトロウイルスのゲノムは主に2つのLTRと、1つのキャプシド包囲配列と、3つのコーディング領域(gag、pol及びenv)を含む。レトロウイルスに由来する組換えベクターでは、gag、pol及びenv遺伝子の全部又は一部が一般に欠失しており、着目異種拡散配列で置換されている。これらのベクターは特にMoMuLV(「モロニーマウス白血病ウイルス」、MoMLVとも呼ぶ)、MSV(「モロニーマウス肉腫ウイルス」)、HaSV(「ハーベー肉腫ウイルス」)、SNV(「脾臓壊死ウイルス」)、RSV(「ラウス肉腫ウイルス」)又はフレンドウイルス等の種々のレトロウイルスから作成することができる。
着目配列を含む組換えレトロウイルスを構築するためには、一般には特にLTRとキャプシド包囲配列と前記着目配列を含むプラスミドを構築した後、プラスミドに欠損レトロウイルス機能をトランス位に導入することが可能な所謂キャプシド包囲細胞系にトランスフェクトするために使用する。従って、キャプシド包囲系は一般にgag、pol及びenv遺伝子を発現することが可能である。このようなキャプシド包囲系は従来技術に記載されており、特にPA317系(米国特許第4,861,719号)、PsiCRIP系(WO90/02806号)及びGP+envAm−12系(WO89/07150号)が挙げられる。更に、組換えレトロウイルスはLTRのレベルに転写活性を抑制するための修飾を含んでいてもよく、gag遺伝子の一部を含む延長キャプシド包囲配列を含んでもよい(Benderら,J.Virol.61 (1987) 1639)。生成した組換えレトロウイルスをその後、慣用技術により精製する。
本発明の実施にあたっては、欠陥組換えアデノウイルス又はレトロウイルスを使用すると特に有利である。これらのベクターは実際に腫瘍細胞に遺伝子を導入するのに特に有利な性質をもつ。
非ウイルスベクター
本発明によるベクターは真核細胞における核酸の導入及び発現を助長することが可能な非ウイルス物質でもよい。化学的又は生化学的ベクターは簡便さ、安全性、更にはトランスフェクトしようとするDNAの寸法に関する理論的制限がないことから天然ウイルスの代替物として特に有利である。
これらの合成ベクターは2つの主機能、即ちトランスフェクトしようとする核酸を圧縮する機能と、その細胞固定と細胞膜及び場合により2つの核膜の通過を助長する機能をもつ。核酸のポリアニオン性を緩和するために、非ウイルスベクターは全てポリカチオン電荷をもつ。
開発されている合成ベクターのうちでは、ポリリシン型のカチオンポリマー、(LKLK)n、(LKKL)n、ポリエチレンイミン及びDEAEデキストラン又はカチオンもしくはリポフェクタント脂質が最も有利である。合成ベクターはDNAを圧縮して細胞膜との結合を助長する性質をもつ。これらの合成ベクターのうちでは、リポポリアミン(リポフェクタミン、トランスフェクタム等)及び種々のカチオン又は中性脂質(DOTMA、DOGS、DOPE等)を挙げることができる。ごく最近では、グラフトしたい細胞型の表面に存在する膜レセプターのリガンドとカチオンポリマーとの間の化学結合により複合体を膜に固定させながらカチオンポリマーによりDNAを圧縮する原理を利用して、レセプターに媒介される標的トランスンフェクションの概念が生まれた。トランスフェリン、インシュリン又は肝細胞のアシアログリコプロテインのレセプターのターゲッティングも報告されている。
投与プロトコール
本発明による好適な投与プロトコールではまず核酸を投与し、次いで治療物質を投与する。好適使用方法では、最大の分裂細胞で最大の発現を得るように(例えば連続5日間)トランス遺伝子の投与を繰り返した後、化学療法による治療を行う。
複数の病変部位に直接腫瘍内注射するか又はこの型の経路に適した緩衝液を用いてアテローム病変と接触させることにより、核酸を病変に接触投与すると有利である。化学療法剤は現行臨床プロトコールに従って投与する。
ウシ胎児血清10%を含むRPMI 1640培地で培養したH460細胞に、領域GAP[170〜702]又はタンパク質Grb3−3をコードするcDNAと、能動的にトランスフェクトした細胞にゲネチシン耐性を付与する遺伝子(Neo)とをトランスフェクトする。前記cDNAはプラスミドに組込んでその発現をウイルスプロモーター(pSV−GAP[170〜702]、pSV−Grb3−3及びpSV−Neo)の制御下におき、トランスフェクタント物質としてリポフェクタミンを用いてH460細胞に導入する。トランスフェクションから15〜20日後にH460/Neo(培地中400μg/mlのゲネチシンの存在に耐性)細胞を選択して定量する。種々のトランスフェクション条件下のNeoコロニー数の定量を表す実験の結果を図1に要約する(pSV−Oli:着目cDNAをもたず、従って、ゲネチシンによる選択の効果を制御し得る対照プラスミド)。
実施例1に記載したようにトランスフェクトしたH460細胞をゲネチシンによる選択中に種々の濃度のタキソテレ、シスプラチン又はカンプトテシンで数日間処理する。化学療法剤に耐性のH460/Neo細胞を実施例1に記載したように定量する。pSV−Neo(●)、pSV−Neo+pSV−GAP[170〜702](▲)又はpSV−Neo+pSV−Grb3−3(▼)をトランスフェクトしたH460細胞のタキソテレ(A)、シスプラチン(B)又はカンプトテシン(C)感受性を、化学療法剤で処理せずに同様にトランスフェクトした細胞と比較して示す。種々の指定薬剤で処理後のコロニー数の定量を表す実験の結果を図2に要約する。
野生型p53タンパク質(p53WT)をコードするcDNAをプラスミドpcDNA3に組込んでプロモーターCMVの制御下におき、H460細胞にトランスフェクトする。プラスミドpcDNA3はプロモーターSV40の制御下のNeo遺伝子も含む。pcDNA3又はpcDNA3−p53WTをトランスフェクトした細胞を実施例1に記載したように選択及び単離する。pcDNA3−p53WTをトランスフェクトしたゲネチシン耐性細胞で特異抗体を用いてウェスタンブロットによりp53の存在を確認する。図3は代表的実験の結果を要約するものであり、同図はpcDNA3又はpcDNA3−p53WTのトランスフェクション後に得られたコロニーの数(A)と、タキソテレ処理に対する単離クローンの感受性(B)を示す。
種々のトランスフェクション条件下のNeoRコロニー数の定量を表す実験の結果を示す図である。 種々の指定薬剤で処理後のコロニー数の定量を表す実験の結果を示す図である。 pcDNA3又はpcDNA3−p53WTのトランスフェクション後に得られたコロニーの数(A)、およびタキソテレ処理に対する単離クローンの感受性(B)を示す図である。

Claims (22)

  1. 過増殖症の治療に同時、別時点又は順次使用するための、癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断する1種以上の核酸と抗癌治療物質の医薬的併用。
  2. 核酸が癌細胞シグナル伝達経路を少なくとも部分的に遮断する物質をコードするデオキシリボ核酸(DNA)又はリボ核酸(RNA)であることを特徴とする請求項1に記載の併用。
  3. 核酸がアンチセンスRNAをコードするDNAであることを特徴とする請求項2に記載の併用。
  4. 核酸がリガンドRNAをコードするDNAであることを特徴とする請求項2に記載の併用。
  5. 核酸が負の優性物質をコードするDNAであることを特徴とする請求項2に記載の併用。
  6. 核酸がScFvをコードするDNAであることを特徴とする請求項2に記載の併用。
  7. 核酸が腫瘍抑制タンパク質をコードするDNAであることを特徴とする請求項2に記載の併用。
  8. 核酸が場合により化学修飾されたアンチセンスオリゴヌクレオチドであることを特徴とする請求項1に記載の併用。
  9. 核酸がベクターに組込まれていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の併用。
  10. ベクターがリポソーム、ナノ粒子、ペプチド複合体、カチオン脂質及びリポポリアミンから選択されることを特徴とする請求項9に記載の併用。
  11. ベクターがレトロウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、AAV、ワクシニアウイルスに由来するウイルスベクターであることを特徴とする請求項9に記載の併用。
  12. 核酸を治療部位のレベルに直接投与することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の併用。
  13. 抗癌治療物質がシスプラチン、タキソイド、エトポシド、TNF、アドリアマイシン、カンプトテシン、ビンカアルカロイド及びナベルビンから選択される化学療法剤であることを特徴とする請求項1に記載の併用。
  14. 抗癌化学療法剤がタキソイドであることを特徴とする請求項13に記載の併用。
  15. 抗癌化学療法剤がタキソール、ドセタキセル及びパクリタキセルから選択されることを特徴とする請求項14に記載の併用。
  16. 抗癌化学療法剤を非経口経路で投与することを特徴とする請求項13から15のいずれか一項に記載の併用。
  17. 核酸と抗癌化学療法剤を同時に使用することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の併用。
  18. 核酸を抗癌化学療法剤よりも前に投与することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の併用。
  19. 過増殖症の治療に同時、別時点又は順次使用するための、1種以上の腫瘍抑制遺伝子とタキソイドの医薬的併用。
  20. 抑制遺伝子が野生型p53タンパク質をコードすることを特徴とする請求項19に記載の併用。
  21. 抑制遺伝子がwaf1タンパク質をコードすることを特徴とする請求項19に記載の併用。
  22. 抗癌治療物質が放射線療法剤であることを特徴とする請求項1に記載の併用。
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