JP2008133010A - 収容体 - Google Patents
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Abstract
【課題】注出口部材に、ゴミや埃等の異物が付着することのない収容体を提供する。
【解決手段】本発明の収容体1は、柔軟な合成樹脂製のシート1aを重ねて溶着し、収容物が収容可能な本体3と、本体3の溶着領域に介在して取着され、本体内の収容物を注出可能にする注出部材10とを有する。この注出部材10は、収容物を取り出すための口部と、この口部に対して薄肉厚部を介して連結され、収容体の本体内部に向けて突出し、シート1aを摘むことで開封操作が可能な開封部材15とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の収容体1は、柔軟な合成樹脂製のシート1aを重ねて溶着し、収容物が収容可能な本体3と、本体3の溶着領域に介在して取着され、本体内の収容物を注出可能にする注出部材10とを有する。この注出部材10は、収容物を取り出すための口部と、この口部に対して薄肉厚部を介して連結され、収容体の本体内部に向けて突出し、シート1aを摘むことで開封操作が可能な開封部材15とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、液状の食品や調味料、化粧用品、液体洗剤、薬品等の流動体(以下、収容物と称する)を収容する収容体に関する。
従来、上記したような収容物を収容する収容体として、合成樹脂製のシート(プラスチックフイルム)を重ねて溶着(熱溶着)したものが知られている。このような収容体は、食品分野、化粧品やサニタリー用品などの日用品分野、事務用品分野、医療分野等、様々な分野で使用されている。
通常、このような収容体には、合成樹脂で一体成形された注出部材(スパウトとも称される)を前記合成樹脂製のシートに一体的に熱溶着し、注出部材に形成された注出口(口部)を介して、内部に収容された収容物を注出するものも知られている。前記注出部材は、その使用用途によって、一旦開封した後、再封止できる再封止機能を備えていることを要求されることがある。例えば、特許文献1には、合成樹脂シート間に熱溶着した注出部材である開封栓を開示しており、この開封栓は、口部から栓体部を開封した後、再び栓体部を口部に封入して再封止できるよう構成されている。
ところで、このような開封栓は、前記収容物を収容した本体から、外部に向けて突出した構成となっているため、ゴミや埃等が付着し易く、また、搬送時等、突出する開封栓によって嵩張ってしまうという問題がある。そこで、例えば、特許文献2には、注出口を備えた注出部材にゴミや埃等の異物が付着しないように、注出部材を覆う覆い部を形成した収容体が開示されている。この収容体は、注出部材を矩形の本体の角部に配設すると共に、その注出部材を覆い部で覆っており、実際の使用時には、覆い部に形成された脆弱部を破断することで覆い部を切り取って注出部材を露出させるよう構成されている。
特開平11−227808号
特開2005−298008号
ところで、上記した特許文献2に開示されている収容体は、角部に注出部材を配設して、その注出部材を覆うように覆い部を一体的に溶着する構成であるため、収容体の本体の上縁部における溶着領域に皺等が生じ易く、密封状態を完全にすることが困難であると共に、見栄えも低下するという問題がある。特に、このような構成の収容体では、本体の上縁部を未溶着状態にしておき、収容物を本体内に充填した後、上縁部を溶着することが多く、このような製造工程では、注出部材が上縁部の溶着領域近傍に位置するため、溶着時において、注出部材の膨らみによって皺が生じ易くなってしまう。
さらに、脆弱部を破断する際、その注出部材が邪魔になってしまい、注出部材を露出させるための開封操作が行い難いという問題がある。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、注出部材が外部に露出することのない収容体を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る収容体は、柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、収容物が収容可能な本体と、前記本体の溶着領域に介在して取着され、本体内の収容物を注出可能にする注出部材とを有しており、前記注出部材は、前記収容物を取り出すための口部と、この口部に対して薄肉厚部を介して連結され、前記収容体の本体内部に向けて突出し、前記シートを摘むことで開封操作が可能な開封部材とを有することを特徴とする。
上記した構成の収容体では、収容物を注出する際、収容体の本体を構成するシートを指で摘むことで開封部材を摘み、薄肉厚部が破断されるように開封部材を操作することで口部が開口状態となる。開封部材は、収容体の本体内に突出しており外部に露出していないことから、溶着工程時に妨げになることはなく、溶着部に皺等が生じることはない。また、開封部材が外部に露出しないことから、開封部材にゴミや埃等の異物が付着することもなく、更に、開封部材を再封止できるような構成では、開封操作後の開封部材は、収容体の本体の内部に位置するため、開封部材にゴミや埃等の異物が付着するようなこともない。
本発明の収容体によれば、注出口部分が外部に突出することがないため、収容物を収容する本体の溶着部に皺等が生じることが少なく、また、開封部材にゴミや埃等の異物が付着することを防止できる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本実施形態に係る収容体の全体構成を示す図である。収容体1を構成する本体3は、比較的安価な材料である柔軟な合成樹脂シート1aを複数枚重ね、その周囲を溶着することによって作成され、その内部空間に上述した各種流動体(収容物)が充填される。この場合、本体の構成については、特定の形状に限定されることはなく、図に示すような袋状に構成されていても良いし、例えば、自立体容器として構成されていても良い。なお、図において、合成樹脂シート1aの溶着領域は斜線部によって示されている。
図1は、本実施形態に係る収容体の全体構成を示す図である。収容体1を構成する本体3は、比較的安価な材料である柔軟な合成樹脂シート1aを複数枚重ね、その周囲を溶着することによって作成され、その内部空間に上述した各種流動体(収容物)が充填される。この場合、本体の構成については、特定の形状に限定されることはなく、図に示すような袋状に構成されていても良いし、例えば、自立体容器として構成されていても良い。なお、図において、合成樹脂シート1aの溶着領域は斜線部によって示されている。
前記溶着領域のいずれかには、本体3に充填された収容物を注出するための注出部材10が溶着される。本実施形態では、前記シート1aは、略矩形形状に裁断されており、上縁部3aと一側縁部3bとを斜めに裁断して傾斜縁部3cを形成し、この傾斜縁部3cを溶着する際に注出部材10を介在させて溶着するようにしている。
また、本実施形態の本体3には、上記した位置に取着される注出部材10を覆うように、覆い部3Aが一体的に形成されている。この覆い部3Aは、前記上縁部3a、一側縁部3b、或いは傾斜縁部3cを溶着する際に一体的に形成することが可能であり、使用前状態の注出部材10を覆い、ゴミや埃等の異物が付着しないようにしている。この覆い部3Aには、使用時に、指で摘まんで破袋して離脱できるように、切欠3fを形成しておくことが好ましい(切欠3fは形成されていなくても良い)。
なお、図に示す構成の収容体は、側縁部3b及び傾斜縁部3cを溶着し(傾斜縁部3cの溶着時に注出部材10が溶着される)、かつ上縁部3aを未溶着な状態としておき、この状態で本体3内に収容物を充填した後、上縁部3aを溶着することで、収容物が充填された収容体が完成される。
図2は、前記注出部材10の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は底面図である。
注出部材10は、上記したように裁断された合成樹脂シート1a同士の溶着工程時において、一体的に合成樹脂シートに介在した状態で溶着される。このため、注出部材10の溶着部11には、合成樹脂シートと溶着しやすい断面舟形形状(断面円形状であっても良い)の溶着面11aが形成されている。また、注出部材10には、収容物を取り出す(通過させる)ための注出口(口部)12が形成されている。注出口12は、注出部材10の溶着部11を貫通しており、注出口12の内周部に後述する開封部材15が破断できるように一体的に連結されている。
前記注出口12及び開封部材15が一体形成された注出部材10は、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂によって一体成形されている。前記注出口12は、略円形状の開口を形成するようになっており、その内周面には、周方向に沿う薄肉厚部14を介して開封部材15が連結されている。この場合、薄肉厚部14は、収容物が漏れることなく、かつ使用時において、開封部材15の引き裂き動作によって引き裂かれる部分であり、その肉厚は、略0.2〜0.3mm程度に設定されている。
前記薄肉厚部14を介して連結される開封部材15は、注出口12を閉塞するように底壁16aを備えた略円柱形状の嵌入部16を有しており、前記底壁16aの外周に、周方向に沿った切込みを形成することで前記薄肉厚部14が形成されている。また、嵌入部16は、溶着部11から突出する首部16bを備えており、この首部16bには、周方向に突出する突起16cが形成されている。この突起16cは、開封部材15の開封操作後に嵌入部16を注出口12に嵌合した際に、注出口12の内周面と密着するようになっており、底壁16aと共に収容物を再封止する封止部としての機能を有している。なお、この突起は、図に示す構成では、1個所だけ形成されているが、軸方向に沿って複数箇所形成しておけば、シールをより確実にすることが可能となる。
前記開封部材15は、前記首部16bに一体的に連結されており、薄板状で所定の大きさ(親指と人差し指で摘める程度の大きさ)の摘み部17を有している。すなわち、摘み部17を、本体3を介在した状態で摘み、それを折り曲げることで、前記薄肉厚部14が破断され、開封部材15は溶着部11から離脱する。
この場合、開封部材15と溶着部11との間に、両者を連結する連結片18を形成しておくことが望ましい。このような連結片18を形成しておくことで、開封部材の摘み部17を容易に摘むことができ、収容物注出後の再封止作業を行い易くすることが可能になる。なお、この連結片18は、注出部材10を成型する際に、一体形成することが可能である。
上記のような構成において、収容物を取り出す際の作用について説明する。
まず、図1に示した状態において、切欠3f部分から切り裂き覆い部3Aを除去して注出部材10が取着されている領域を露出させる(図3(a)参照)。
まず、図1に示した状態において、切欠3f部分から切り裂き覆い部3Aを除去して注出部材10が取着されている領域を露出させる(図3(a)参照)。
次いで、開封部材15の摘み部17を、本体3を介在した状態で摘み、それを折り曲げる。これにより、図2(a)で示した薄肉厚部14が破断され(図3(b)参照)、開封部材15は溶着部11から離脱し、上記した注出口12が開口状態となって、収容物を注出することが可能になる。この際、開封部材15は、上記した連結片18により溶着部11に垂れ下がった状態、すなわち、本体3の内部に落下しない状態となる。
そして、収容物全てを使い切らないような場合、溶着部11の近傍に垂れ下がっている開封部材の摘み部17を摘み、その嵌入部16を注出口12に嵌入することで(図3(c)参照)、突起16cが注出口12の内周面と密着し、本体内の収容物が漏れ出ることのないように再封止される。
上記した構成の収容体によれば、注出口12を有する注出部材10が外部に突出することがないため、搬送時等において邪魔になることは無く、また、従来のように、突出(露出)する注出部材にゴミや埃等の異物が付着して外観が低下するようなことがなくなる。
また、図1に示すように、収容体1の本体3に、破断される覆い部3Aを形成するような場合、開封部材15は、収容体の本体内に突出して外部に露出していないことから、溶着工程時に妨げになることはなく、溶着部となる上縁部3aや一側縁部3bに皺等が生じることはない。また、覆い部3Aを切欠3fから破断する際、注出部材10が邪魔になることがないため、破断操作が行い易くなる。さらに、開封部材15は、開封後に本体3の内部に位置して外部に露出することはないため、上記したように再封止する場合、開封操作後の開封部材17にゴミや埃等の異物が付着するようなこともない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、合成樹脂シート1aの形状、注出部材10が取着される位置、注出部材の構成(例えば、溶着部11の形状、注出口12の形状、開封部材15の形状など)については適宜変形することが可能である。また、収容物の充填方法についても、適宜変形することが可能である。
1 収容体
1a 合成樹脂シート
3 本体
3A 覆い部
10 注出部材
11 溶着部
12 注出口
14 薄肉厚部
15 開封部材
16 嵌入部
16a 底壁
16c 突起
17 摘み部
18 連結片
1a 合成樹脂シート
3 本体
3A 覆い部
10 注出部材
11 溶着部
12 注出口
14 薄肉厚部
15 開封部材
16 嵌入部
16a 底壁
16c 突起
17 摘み部
18 連結片
Claims (5)
- 柔軟な合成樹脂製のシートを重ねて溶着し、収容物が収容可能な本体と、前記本体の溶着領域に介在して取着され、本体内の収容物を注出可能にする注出部材とを有する収容体において、
前記注出部材は、前記収容物を取り出すための口部と、この口部に対して薄肉厚部を介して連結され、前記収容体の本体内部に向けて突出し、前記シートを摘むことで開封操作が可能な開封部材とを有することを特徴とする収容体。 - 前記開封部材は、前記口部の内周面に対して前記薄肉圧部を介して連結されており、前記口部に対して再封止可能な封止部を有することを特徴とする請求項1に記載の収容体。
- 前記開封部材は、前記注出部材に対して連結部材によって連結されていることを特徴とする請求項2に記載の収容体。
- 前記開封部材は、平板状の摘み部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の収容体。
- 前記シートの縁部に、前記注出部材を露出させないようにする覆い部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の収容体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006320451A JP2008133010A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | 収容体 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008133010A true JP2008133010A (ja) | 2008-06-12 |
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ID=39558142
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JP (1) | JP2008133010A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03121930A (ja) * | 1989-10-05 | 1991-05-23 | Aisin Aw Co Ltd | 車両用モータの配線接続装置 |
JPH10305850A (ja) * | 1997-05-02 | 1998-11-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 注出具付き包装袋 |
JP2005067700A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-03-17 | Showa Marutsutsu Co Ltd | 連結システム |
-
2006
- 2006-11-28 JP JP2006320451A patent/JP2008133010A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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JPH03121930A (ja) * | 1989-10-05 | 1991-05-23 | Aisin Aw Co Ltd | 車両用モータの配線接続装置 |
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