JP2008131689A - 電動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両駆動力を発生する電動機を搭載した電動車両において、車輪スリップ発生時にリアクトルを含むチョッパタイプの昇圧コンバータでの過電流発生を確実に防止する。
【解決手段】スリップ検出部230は、回転角センサ出力に基づき電動機のスリップ発生を検出する。スイッチング停止指示部240は、スリップ検出部230の検出結果に基づき、スリップ発生中にスイッチング停止指示フラグSTFTをオンする。デューティー算出部210は、昇圧コンバータでの電圧変換動作を制御するデューティー比DTおよび動作モード信号MDを生成する。スイッチング信号生成部220は、スリップ非発生時にはデューティー比DTに従ったスイッチング動作が行なわれるように昇圧コンバータのスイッチング制御信号S1,S2を生成する一方で、スリップ発生時には昇圧コンバータでのスイッチング動作を停止するようにスイッチング制御信号S1,S2を生成する。
【選択図】図2

Description

この発明は、電動車両に関し、より特定的には、直流電源の出力電圧をコンバータによって昇圧して車両駆動用モータを駆動制御する構成を備えた電動車両に関する。
近年、環境に配慮した自動車として、モータによって車両駆動力を発生する電動車両である、ハイブリッド自動車および電気自動車が大きな注目を集めている。そして、ハイブリッド自動車はその実用化が着実に進められている。
ハイブリッド自動車は、従来のエンジンに加えて、車両駆動力を発生可能なモータをさらに備え、かつ、直流電源からの供給電力をモータ駆動電力に変換する電力変換装置を搭載した自動車である。つまり、エンジンを駆動することにより車両駆動力を得るとともに、直流電源からの直流電力を電力変換装置によって交流電力に変換し、その変換した交流電力によりモータを回転することによっても車両駆動力を得ることが可能なものである。また、電気自動車は、直流電源からの直流電力を電力変換装置によってモータ駆動電力に変換し、変換した電力によりモータを回転することによって車両駆動力を得る構成を有する。
このような電動車両において、直流電源の出力電力をモータ駆動電力に変換する電力変換装置を、直流電源の出力電圧を昇圧可能な昇圧コンバータと、昇圧コンバータの出力電圧(直流)を交流電圧に変換してモータに印加するインバータとを含む構成とすることが、たとえば特開2003−244801号公報(以下、特許文献1)に開示されている。特許文献1のような構成では、コンバータによって直流電源の直流電圧を昇圧してインバータの入力電圧とすることによって、モータに印加される交流電圧振幅を可変制御することが可能となる。この結果、モータの動作状態(代表的には、回転数およびトルク)に応じて電圧振幅を適切に可変制御することにより、モータを高効率で駆動制御することが可能となる。
ここで、モータ出力によって車両駆動力、すなわち車輪の回転力を得る電動車両では、路面状況等により車輪にスリップが生じた場合に、モータの回転数(以下、本明細書では単位時間当たりの回転数をいうものとする)が急激に上昇する。スリップ発生時には、モータのトルク指令値が不変のままでモータ回転数が急上昇するためモータ出力が増加し、直流電源(代表的にはバッテリ)からモータ駆動のために持ち出される電流(電力)が瞬間的に増大してしまう。このため、スリップ発生時に上記電力変換装置を過電流から保護するための構成が必要となる。
スリップ発生時の対処について、特開2006−149023号公報(以下、特許文献2)には、特許文献1と同様の昇圧コンバータを含む電力変換装置の構成において、スリップ発生時にはトルク制限をかけるモータトラクション制御が必要であることが開示される。さらに、特許文献2は、モータトラクション制御の実行により発生した余剰電力により、昇圧コンバータへ電流が流れ込んで過電流が発生することを防止するための制御構成を開示する。具体的には、駆動輪のスリップ発生時には、スリップ発生時点で作動している負荷による電力使用を残すことにより、モータトラクション制御によって生じた電力余剰によって昇圧コンバータに過電流が発生することが回避される。
また、特開2005−176419号公報(以下、特許文献3)は、エンジンによって駆動される主駆動輪とモータによって駆動可能な従駆動輪とが区別されたハイブリッド車両において、主動輪のスリップ発生時におけるモータ制御を開示している。
特開2003−244801号公報 特開2006−149023号公報 特開2005−176419号公報
特許文献1および2のように、昇圧コンバータによってインバータ入力電圧を可変制御可能とした電力変換装置を搭載する電動車両では、特許文献2に開示されるように、スリップ発生時にモータトラクション制御を行なってトルク指令値を低減することにより、電力変換装置内の昇圧コンバータでの過電流発生防止を図ることが可能である。
しかしながら、モータトラクション制御では、トルク指令値の低下に追従したトルク制御(モータ電流制御)の制御応答性が問題となり、その制御遅れの状況によっては、スリップ発生後の初期において、過大電流が発生して昇圧コンバータ内の電力用半導体スイッチング素子を損傷させる可能性がある。
特に、特許文献1および2に開示されるように、回路構成を簡素化するために、リアクトルを含むチョッパタイプの昇圧コンバータを用いる場合には、リアクトル電流にリップルが必然的に発生するので、この電流リップルにより電力用半導体スイッチング素子に瞬間的な過大電流が発生し易くなる。さらに、スリップ発生時にバッテリからの持出し電流が増加すると、リアクトルに磁気飽和が発生してインダクタンスが低下する可能性がある。インダクタンスが低下すると電流リップルが増大するため、上記のような構成の昇圧コンバータでは、スリップ発生時の過大電流の発生が特に懸念される。
なお、上記特許文献1では、車両駆動用モータの回生発電時に昇圧コンバータの入側に接続された直流負荷系に過電圧が印加されることを防止するための制御装置の構成が開示されるものの、スリップ発生時の対策については何ら言及されていない。
また、特許文献3では、車両電源の出力を昇圧回路によって昇圧してモータ開示電流を発生させることを開示しているが、昇圧回路の具体的構成およびスリップ発生時の過電流対策については何ら言及されておらず、特に、リアクトルを含むチョッパタイプの昇圧コンバータについてのスリップ発生時の過電流防止については、何ら開示されていない。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、車輪の駆動力を発生するように構成された電動機を搭載した電動車両における車輪すなわち電動機のスリップ発生時に、リアクトルを含むチョッパタイプの昇圧コンバータに過電流が発生することを確実に防止可能な電動車両の制御構成を提供することである。
この発明による電動車両は、電動機と、電力変換装置と、電力変換装置による電力変換動作を制御する制御装置とを備える。電動機は、車輪の駆動力を発生するように構成される。電力変換装置は、直流電源および電動機の間に接続され、直流電源からの供給電力を電動機の駆動電力に変換するように構成される。さらに、電力変換装置は、直流電源の出力電圧を電圧指令値に従った直流電圧に変換して電源線に出力するための第1の電圧変換器と、電源線の直流電圧を電動機の駆動電圧に変換するように構成された第2の電圧変換器とを含む。第1の電圧変換器は、電圧指令値に従った直流電圧への変換動作のために制御装置からの制御信号に従ってスイッチングされる電力用半導体スイッチング素子と、リアクトルとを含む。リアクトルは、電源線および直流電源間の電流経路上に接続されて、電力用半導体スイッチング素子によってスイッチングされた電圧が両端に印加される。そして、制御装置は、電動機のスリップを検出するスリップ検出部と、スイッチング停止指示部とを含む。スイッチング停止指示部は、スリップ検出部によるスリップ検出時に、第1の電圧変換器を構成する電力用半導体スイッチング素子によるスイッチング動作を停止させる。
好ましくは、スイッチング停止指示部は、スリップ検出時に、電力用半導体スイッチング素子をオフ状態に維持させる。また好ましくは、スイッチング停止指示部は、スリップ検出時に、電力用半導体スイッチング素子をオン状態に維持させる。
この発明による電動車両によれば、車輪のスリップに伴い電動機の回転数が急上昇してスリップが検出された場合には、リアクトルを含むチョッパタイプの第1の電圧変換器(昇圧コンバータ)を構成する電力用半導体スイッチング素子をオン状態あるいはオフ状態に維持することによってスイッチング動作を停止する。これにより、スリップ発生に伴って電動機での消費パワーが瞬間的に増大することに伴い、直流電源から電動機に向けて、大きな電流リップルを含む大電流が昇圧コンバータを通過することを防止できる。この結果、スリップ発生時に、昇圧コンバータを構成する電力用半導体スイッチング素子に過大電流が発生することを確実に防止することが可能となる。
あるいは好ましくは、電動機は、回生制動時に交流電力を発電する。そして、第2の電圧変換器は、さらに、回生制動時に電動機が発電した交流電圧を直流電圧に変換して電源線に出力するように構成される。電力用半導体スイッチング素子は、電源線およびリアクトルの間に電気的に接続される第1のスイッチング素子を含み、リアクトルは、第1のスイッチング素子と直流電源の間に電気的に接続される。さらに、スイッチング停止指示部は、スリップ検出時に、第1のスイッチング素子をオン状態に維持させる。
さらに好ましくは、電力用半導体スイッチング素子は、第1のスイッチング素子およびリアクトルの接続点と接地配線との間に電気的に接続された第2のスイッチング素子を含む。そして、スイッチング停止指示部は、スリップ検出時に、第2のスイッチング素子をオフ状態に維持させる。
このような構成とすることにより、第1および第2のスイッチング素子とリアクトルによって構成された第1の電圧変換器(昇圧コンバータ)において、スリップ発生直後には、第1のスイッチング素子をオン状態に固定することにより、大きな電流リップルを含むリアクトル電流が発生して、第1のスイッチング素子を通過することを防止できる。また、スリップ発生後にグリップが発生して電動機の回転数が急激に低下した場合にも、これに伴う電動機による発電電力を直流電源へ逃がす経路を形成することができるので、電力変換装置内に過電圧が発生することを防止することができる。
この発明によれば、車輪の駆動力を発生するように構成された電動機を搭載した電動車両における車輪すなわち電動機のスリップ発生時に、リアクトルを含むチョッパタイプの昇圧コンバータに過電流が発生することを確実に防止することができる。
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本発明の実施の形態による電動車両の一例として示されるハイブリッド車両100の構成を説明するブロック図である。
図1を参照して、ハイブリッド車両100は、エンジン110と、動力分割機構120と、モータジェネレータMG1,MG2と、減速機130と、駆動軸140および車輪(駆動輪)150を備える。ハイブリッド車両100は、さらに、モータジェネレータMG1,MG2を駆動制御するための、直流電圧発生部10♯と、平滑コンデンサC0と、インバータ20,30と、制御装置50とを備える。
エンジン110は、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関により構成される。エンジン110には、冷却水の温度を検知する冷却水温センサ112が設けられる。冷却水温センサ112の出力は、制御装置50へ送出される。
動力分割機構120は、エンジン110の発生する動力を、駆動軸140への経路とモータジェネレータMG1への経路とに分割可能に構成される。動力分割機構120としては、サンギヤ、プラネタリギヤおよびリングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を用いることができる。たとえば、モータジェネレータMG1のロータを中空としてその中心にエンジン110のクランク軸を通すことで、動力分割機構120にエンジン110とモータジェネレータMG1,MG2とを機械的に接続することができる。具体的には、モータジェネレータMG1のロータをサンギヤに接続し、エンジン110の出力軸をプラネタリギヤに接続し、かつ、出力軸125をリングギヤに接続する。モータジェネレータMG2の回転軸とも接続された出力軸125は、減速機130を介して駆動輪150を回転駆動するための駆動軸140に接続される。なお、モータジェネレータMG2の回転軸に対する減速機をさらに組込んでもよい。
モータジェネレータMG1は、エンジン110によって駆動される発電機として動作し、かつ、エンジン110の始動を行なう電動機として動作するものとして、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成される。
同様に、モータジェネレータMG2は、出力軸125および減速機130を介して、駆動軸140へ出力が伝達される車両駆動力発生用としてハイブリッド車両100に組込まれる。さらに、モータジェネレータMG2は、車輪150の回転方向と反対方向の出力トルクを発生することによって回生発電を行なうように電動機および発電機への機能を併せ持つように構成される。
次に、モータジェネレータMG1,MG2を駆動制御する構成について説明する。
直流電圧発生部10♯は、走行用バッテリBと、平滑コンデンサC1と、昇圧コンバータ15とを含む。走行用バッテリBとしては、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池を適用可能である。なお、以下、本実施の形態では、二次電池で構成された走行用バッテリBを「直流電源」とする構成について説明するが、走行用バッテリBに代えて、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置を適用することも可能である。
走行用バッテリBが出力するバッテリ電圧Vbは電圧センサ10によって検知され、走行用バッテリBに入出力されるバッテリ電流Ibは電流センサ11によって検知される。さらに、走行用バッテリBには、温度センサ12が設けられる。なお、走行用バッテリBの温度が局所的に異なる可能性があるため、温度センサ12は、走行用バッテリBの複数箇所に設けてもよい。電圧センサ10、電流センサ11および温度センサ12によって検出された、バッテリ電圧Vb、バッテリ電流Ibおよびバッテリ温度Tbは、制御装置50へ出力される。
平滑コンデンサC1は、接地ライン5および電源ライン6の間に接続される。なお、走行用バッテリBの正極端子および電源ライン6の間、ならびに、走行用バッテリBの負極端子および接地ライン5の間には、車両運転時にオンされ、車両運転停止時にオフされるリレー(図示せず)が設けられる。
昇圧コンバータ15(以下、単にコンバータとも称する)は、リアクトルL1と、スイッチング制御される電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」と称する)Q1,Q2とを含む。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと電源ライン6の間に接続される。また、平滑コンデンサC0は、電源ライン7および接地ライン5の間に接続される。
スイッチング素子Q1およびQ2は、電源ライン7および接地ライン5の間に直列に接続される。電力用半導体スイッチング素子Q1およびQ2のオンオフは、制御装置50からのスイッチング制御信号S1およびS2によって制御される。
この発明の実施の形態において、スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列ダイオードD1,D2が配置されている。
このように、昇圧コンバータ15は、電源ライン6および7の間に形成される電流経路上に接続されるリアクトルL1を含むチョッパ型回路として構成される。リアクトルL1の両端には、スイッチング素子Q1,Q2のオン・オフによりスイッチングされた電圧が印加される。
インバータ20および30の直流電圧側は、共通の接地ライン5および電源ライン7を介して、コンバータ15と接続される。
インバータ20は、電源ライン7および接地ライン5の間に並列に設けられる、U相アーム22と、V相アーム24と、W相アーム26とから成る。各相アームは、電源ライン7および接地ライン5の間に直列接続されたスイッチング素子から構成される。たとえば、U相アーム22は、スイッチング素子Q11,Q12から成り、V相アーム24は、スイッチング素子Q13,Q14から成り、W相アーム26は、スイッチング素子Q15,Q16から成る。また、スイッチング素子Q11〜Q16に対して、逆並列ダイオードD11〜D16がそれぞれ接続されている。スイッチング素子Q11〜Q16のオンオフは、制御装置50からのスイッチング制御信号S11〜S16によって制御される。
モータジェネレータMG1は、固定子に設けられたU相コイル巻線U1、V相コイル巻線V1およびW相コイル巻線W1と、図示しない回転子とを含む。U相コイル巻線U1、V相コイル巻線V1およびW相コイル巻線W1の一端は、中性点N1で互いに接続され、その他端は、インバータ20のU相アーム22、V相アーム24およびW相アーム26とそれぞれ接続される。インバータ20は、制御装置50からのスイッチング制御信号S11〜S16に応答したスイッチング素子Q11〜Q16のオンオフ制御(スイッチング制御)により、直流電圧発生部10♯およびモータジェネレータMG1の間での双方向の電力変換を行なう。
具体的には、インバータ20は、制御装置50によるスイッチング制御に従って、電源ライン7から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG1へ出力することができる。これにより、モータジェネレータMG1は、指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ20は、エンジン110の出力を受けてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を制御装置50によるスイッチング制御に従って直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ライン7へ出力することもできる。
インバータ30は、インバータ20と同様に構成されて、スイッチング制御信号S21〜S26によってオンオフ制御されるスイッチング素子Q21〜Q26および、逆並列ダイオードD21〜D26を含んで構成される。
モータジェネレータMG2は、モータジェネレータMG1と同様に構成されて、固定子に設けられたU相コイル巻線U2、V相コイル巻線V2およびW相コイル巻線W2と、図示しない回転子とを含む。モータジェネレータMG1と同様に、U相コイル巻線U2、V相コイル巻線V2およびW相コイル巻線W2の一端は、中性点N2で互いに接続され、その他端は、インバータ30のU相アーム32、V相アーム34およびW相アーム36とそれぞれ接続される。
インバータ30は、制御装置50からのスイッチング制御信号S21〜S26に応答したスイッチング素子Q21〜Q26のオンオフ制御(スイッチング制御)により、直流電圧発生部10♯およびモータジェネレータMG2の間での双方向の電力変換を行なう。
具体的には、インバータ30は、制御装置50によるスイッチング制御に従って、電源ライン7から受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG2へ出力することができる。これにより、モータジェネレータMG2は、指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ30は、車両の回生制動時、車輪150からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を制御装置50によるスイッチング制御に従って直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電源ライン7へ出力することができる。
なお、ここでいう回生制動とは、ハイブリッド車両を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
モータジェネレータMG1,MG2の各々には電流センサ27および回転角センサ(たとえばレゾルバ)28が設けられる。三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように電流センサ27は2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置すれば足りる。回転角センサ28は、モータジェネレータMG1,MG2の図示しない回転子の回転角θを検出し、その検出した回転角θを制御装置50へ送出する。制御装置50では、回転角θに基づきモータジェネレータMG1,MG2の回転数Nmt(あるいは回転角速度ω)を算出することができる。
これらのセンサによって検出された、モータジェネレータMG1のモータ電流MCRT(1)およびロータ回転角θ(1)ならびに、モータジェネレータMG2のモータ電流MCRT(2)およびロータ回転角θ(2)は、制御装置50へ入力される。さらに、制御装置50は、モータ指令としての、モータジェネレータMG1のトルク指令値Tqcom(1)および回生動作を示す制御信号RGE(1)、ならびに、モータジェネレータMG2のトルク指令値Tqcom(2)および回生動作を示す制御信号RGE(2)の入力を受ける。
電子制御ユニット(ECU)で構成される制御装置50は、マイクロコンピュータ(図示せず)、RAM(Random Access Memory)51およびROM(Read Only Memory)52
を含んで構成される。制御装置50は、所定のプログラム処理に従って、上位の電子制御ユニット(ECU)から入力されたモータ指令に従ってモータジェネレータMG1,MG2が動作するように、コンバータ15およびインバータ20,30のスイッチング制御のためのスイッチング制御信号S1,S2(コンバータ15)、S11〜S16(インバータ20)、およびS21〜S26(インバータ30)を生成する。すなわち、制御装置50は、コンバータ15およびインバータ20,30による電力変換動作を制御する。
さらに、制御装置50には、走行用バッテリBに関する、充電率(SOC:State Of Charge)や充放電制限を示す入出力可能電力Win,Wout等の情報が入力される。これにより、制御装置50は、走行用バッテリBの過充電あるいは過放電が発生しないように、モータジェネレータMG1,MG2での消費電力および発電電力(回生電力)を必要に応じて制限する機能を有する。
また、本実施の形態では、単一の制御装置(ECU)50によってインバータ制御におけるスイッチング周波数を切換える機構について説明したが、複数の制御装置(ECU)の協調動作によって同様の制御構成を実現することも可能である。
図1の構成において、走行用バッテリBは本発明における「直流電源」に対応し、昇圧コンバータ15は、本発明での「第1の電圧変換器」に対応する。特に、昇圧コンバータ15では、スイッチング素子Q1が本発明での「第1のスイッチング素子」に対応し、スイッチング素子Q2が本発明での「第1のスイッチング素子」に対応する。また、電源ライン7は、本発明での「電源線」に対応し、インバータ30は、本発明での「第2の電力変換器」に対応する。さらに、走行用バッテリBおよびモータジェネレータMG2の間で電力変換を行なう、昇圧コンバータ15およびインバータ30を含む回路系によって本発明での「電力変換装置」が構成される。
次に、モータジェネレータMG1,MG2の駆動制御におけるコンバータ15およびインバータ20,30の動作について説明する。
コンバータ15の昇圧動作時には、制御装置50は、モータジェネレータMG1,MG2の運転状態に応じて直流電圧VH(インバータ20,30の直流側電圧に相当するこの直流電圧を、以下「システム電圧VH」とも称する)の電圧指令値VH♯(以下、システム電圧指令値VH♯とも称する)を設定し、システム電圧指令値VH♯および電圧センサ13の検出値に基づいて、コンバータ15の出力電圧がシステム電圧指令値VH♯と等しくなるようにスイッチング制御信号S1,S2を生成する。
コンバータ15は、昇圧動作時には、走行用バッテリBから供給された直流電圧(バッテリ電圧)Vbを、システム電圧指令値VH♯に従って直流電圧変換し、昇圧したシステム電圧VHを電源ライン7に出力する。電源ライン7に出力されたシステム電圧VHは、インバータ20,30へ共通に供給される。より具体的には、制御装置50からのスイッチング制御信号S1,S2に応答して、スイッチング素子Q1,Q2のデューティー比(オン期間比率)が設定され、昇圧比は、デューティー比に応じたものとなる。
また、コンバータ15は、回生制動に伴う降圧動作時には、平滑コンデンサC0を介してインバータ20,30から供給された直流電圧(システム電圧)を降圧して走行用バッテリBを充電する。より具体的には、制御装置50からのスイッチング制御信号S1,S2に応答して、スイッチング素子Q1のみがオンする期間と、スイッチング素子Q1,Q2の両方がオフする期間とが交互に設けられ、降圧比は上記オン期間のデューティー比に応じたものとなる。
平滑コンデンサC0は、電源ライン7に出力されたコンバータ15からの直流電圧(システム電圧)を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ20,30へ供給する。電圧センサ13は、平滑コンデンサC0の両端の電圧、すなわち、システム電圧VHを検出し、その検出値を制御装置50へ出力する。
インバータ30は、制御装置50からのスイッチング制御信号S21〜S26に応答したスイッチング素子Q21〜Q26のオン・オフ動作(スイッチング動作)により、トルク指令値Tqcom(2)に従ったトルクが出力されるように、モータジェネレータMG2を駆動する。トルク指令値Tqcom(2)は、運転状況に応じたモータジェネレータMG2への出力(トルク×回転数)要求に従って、正値(Tqcom(2)>0)、零(Tqcom(2)=0)、または負値(Tqcom(2)<0)に適宜設定される。
特にハイブリッド車両の回生制動時には、モータジェネレータMG2のトルク指令値は負に設定される(Tqcom(2)<0)。この場合には、インバータ30は、スイッチング制御信号S21〜S26に応答したスイッチング動作により、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧(システム電圧)を電源ライン7へ出力する。電源ライン7へ出力された直流電圧は、平滑コンデンサC0を介してコンバータ15へ供給する。
また、インバータ20は、上記のインバータ30の動作と同様に、制御装置50からのスイッチング制御信号S11〜S16に従ったスイッチング素子Q11〜Q16のオンオフ制御により、モータジェネレータMG1が指令値に従って動作するように電力変換を行なう。
このように、制御装置50がトルク指令値Tqcom(1),Tqcom(2)に従ってモータジェネレータMG1,MG2を駆動制御することにより、ハイブリッド車両100では、モータジェネレータMG2での電力消費による車両駆動力の発生、モータジェネレータMG1での発電による走行用バッテリBの充電電力またはモータジェネレータMG2の消費電力の発生、およびモータジェネレータMG2での回生制動動作(発電)による走行用バッテリBの充電電力の発生を、車両の運転状態に応じて適宜に実行できる。
次に、昇圧コンバータ15の制御構成について説明する。図2は、この発明の実施の形態に従う電動車両における昇圧コンバータ15の制御構成を説明する概略ブロック図である。図2に示す各機能ブロックは、制御装置50による制御処理によって実現されるものである。
図2を参照して、制御装置50は、デューティー算出部210と、スイッチング信号生成部220と、スリップ検出部230と、スイッチング停止指示部240とを含む。
デューティー算出部210は、電圧センサ13によって検出された直流電圧VH、システム電圧指令値VH♯、および走行用バッテリBからの直流電圧Vbに基づき、コンバータ15の動作モード信号MDを設定するとともに、コンバータ15でのデューティー比DTを算出する。たとえば、デューティー比DTは、直流電圧Vbに対するシステム電圧指令値VH♯の比(=VH♯/Vb)に基づくフィードフォワード制御と、直流電圧VHの電圧指令値VH♯に対する偏差(=VH−VH♯)に基づくフィードバック制御とを組合せて設定される。
動作モード信号MDは、走行用バッテリBからモータジェネレータMG1,MG2へ向けて電力供給する場合には、コンバータ15が昇圧動作を含む「供給モード」で動作することを示すレベルに設定される。このとき、スイッチング信号生成部220は、デューティー比DTに従ってスイッチング素子Q1,Q2が交互にオンされるように、スイッチング制御信号S1,S2を生成する。なお、Vb=VH♯のとき等、コンバータ15による昇圧動作が不要なときには、スイッチング素子Q1がオン固定され、スイッチング素子Q2がオフ固定される。
また、動作モード信号MDは、モータジェネレータMG1,MG2からの電力を走行用バッテリBへ回生する場合には、コンバータ15が降圧動作を含む「回生モード」で動作することを示すレベルに設定される。このとき、スイッチング信号生成部220は、スイッチング素子Q1,Q2の両方がオフされる期間およびスイッチング素子Q1のみがオンされる期間がデューティー比DTに従って設けられるように、スイッチング制御信号S1,S2を生成する。なお、Vb=VH♯のとき等、コンバータ15による降圧動作が不要なときには、スイッチング素子Q1がオン固定され、スイッチング素子Q2がオフ固定される。
スリップ検出部230およびスイッチング停止指示部240は、車両駆動力を発生するモータジェネレータMG2のスリップ発生時、すなわち回転数急上昇時において、昇圧コンバータ15のスイッチング動作を特別に制御するための機能ブロックである。
スリップ検出部230は、回転角センサ28からの出力に基づき、回転角速度ω(deg/s)の時間変化に基づき、モータジェネレータMG2のスリップ発生、すなわちモータジェネレータMG2の回転数の急上昇を検知する。具体的には、回転角速度ωの時間微分値(単位時間での変化量)が所定の判定値を超えた場合に、スリップ検出フラグSPDを「オン」し、一旦スリップを検出した後は、さらに回転角速度ωを監視してスリップが解消するまでの間、スリップ検出フラグSPDを「オン」に維持する。スリップ検出部230は、上記以外のときには、スリップ検出フラグSPDを「オフ」する。
スイッチング停止指示部240は、スリップ検出フラグSPDが「オン」のとき、すなわち、スリップ発生時には、コンバータ15でのスイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作を停止させるために、スイッチング停止指示フラグSTFTを「オン」する一方で、それ以外のときにはスイッチング停止指示フラグSTFTを「オフ」する。
スイッチング信号生成部220は、スイッチング停止指示フラグSTFTが「オフ」のとき、すなわち、スリップの非発生時には、上述のように、デューティー算出部210からの動作モード信号MDおよびデューティー比DTに従って、スイッチング制御信号S1,S2を生成する。
一方、スイッチング停止指示フラグSTFTが「オン」のとき、すなわち、スリップ発生時には、スイッチング信号生成部220は、スイッチング素子Q1をオン状態またはオフ状態に維持するようにスイッチング制御信号S1を固定し、かつ、スイッチング素子Q2をオフ状態に維持するようにスイッチング制御信号S2を固定する。
次に図3〜図5を参照して、スリップ発生時における昇圧コンバータ15での過電流発生メカニズムを説明する。
図3に示されるように、モータジェネレータMG2は、動作点300での動作時にスリップが発生すると、トルク指令値が不変のまま回転数が上昇して、動作点310に移行する。これにより、モータジェネレータMG2での消費パワー(トルク×回転数)は急激に増加する。
さらに、図4の共線図に示すように、慣性の大きいエンジンの回転数はすぐには下がらないため、動力分割機構120のギヤ比に従って、モータジェネレータMG2の回転数上昇に伴い、モータジェネレータMG1の回転数が下降する。このため、モータジェネレータMG1による発電量が減少する。
この結果、図5に示されるように、コンバータ15による直流電圧変換、すなわち、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチングによる昇圧動作を継続する場合には、時刻t0でのスリップ発生に伴うモータジェネレータMG2での消費パワー増大に応答して、走行用バッテリBから持出される電流Ibが急増する。
図1の回路構成から理解されるように、コンバータ15による直流電圧変換動作時には、バッテリ電流Ibは、スイッチング素子Q1,Q2の通過電流に対応するので、バッテリ電流Ibは、コンバータ15でのスイッチング動作に伴いリアクトルL1で生じる電流リップルが重畳された波形となる。さらに、上述のようにバッテリ電流Ib、すなわちリアクトルL1の通過電流(リアクトル電流)が増大するのに伴い、リアクトルL1では、磁気飽和の発生によりインダクタンスが低下する。
ここで、リアクトル電流IL、リアクトル印加電圧VLおよびインダクタンスLの間には、下記(1)式の関係が成立する。
VL=L・(dIL/dt)…(1)
したがって、電流増大による磁気飽和によってリアクトルL1のインダクタンスLが低下するのに伴い、同一の電圧(スイッチング素子Q1,Q2によってスイッチングされる電圧)の印加に対する、電流変化量dIL/dtが増加する。この結果、電流リップルの振幅が増大する。
この結果、スリップ発生時には、コンバータ15による昇圧動作を継続すると、バッテリ電流Ibの平均値の増大およびリップルの増大により、コンバータ15を構成するスイッチング素子Q1,Q2(特に、スイッチング素子Q1)について、通過電流が過大となって故障発生に至る可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、スリップ発生時にはスイッチング停止指示フラグSTFTが「オン」されることにより、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作を停止する。好ましくは、スイッチング素子Q2をオフ状態に固定するとともに、スイッチング素子Q1をオン状態に固定する。これにより、コンバータ15の電圧変換動作(昇圧動作)が停止されて、出力電圧VHは、走行用バッテリBの出力電圧Vbと同等となる。
図6に示されるように、スイッチング動作の停止によりバッテリ電流Ibにはリップルが発生しなくなり、さらに、モータジェネレータMG2の誘起電圧が回転数上昇によりコンバータ15の出力電圧(すなわち、直流電圧Vb)より高くなると、コンバータ15からインバータ30およびモータジェネレータMG2へ向かう方向へ電流を供給することができなくなる。この結果、バッテリ電流Ib、すなわち、コンバータ15のスイッチング素子Q1の通過電流の上昇が抑制される。これにより、スリップ発生に伴うコンバータ15のスイッチング素子が過大通過電流により故障することを防止できる。
なお、コンバータ15での電圧変換動作(昇圧動作)の停止により、モータジェネレータMG2への電流供給が不能となると、モータジェネレータMG2の出力パワーが必然的に低下する。この結果、たとえば図3に点線で示すように、動作点320への移行が発生して出力トルクが減少する。ただし、この現象は、スリップ発生時にトルク指令値を減少させるモータトラクション制御(たとえば、特許文献2)と同様の動作であり、ハイブリッド車両100の運転性を極端に損なうものとはならない。
また、スイッチング停止指示フラグSTFTが「オン」されたときに、スイッチング素子Q1,Q2の両方をオフ状態に固定しても、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作を停止して、コンバータ15での電圧変換動作(昇圧動作)を停止させることが可能である。すなわち、このような制御構成としても、バッテリ電流Ib、すなわち、コンバータ15のスイッチング素子Q1の通過電流の上昇を回避することができる。
しかしながら、スイッチング素子Q1をオフすると、バッテリ電流Ibの急激な遮断によりモータジェネレータMG2の出力急変や、コンバータ15,インバータ20,30内での大きな電圧、電流変化の発生が懸念される。また、スリップと連続して車輪グリップが発生してモータジェネレータMG2の回転数が減少した際に、モータジェネレータMG2による発電電力を走行用バッテリBへ回生する経路を確保する必要性からも、スリップ発生時には、スイッチング素子Q1を固定的にオンし、かつ、スイッチング素子Q2を固定的にオフする形態にてコンバータ15でのスイッチング動作を停止することが好ましい。
図7は、この発明の実施の形態によるスリップ発生時のコンバータ制御を説明するフローチャートである。図7に示すフローチャートに従う制御処理は、制御装置50により所定周期毎に所定プログラム(サブルーチン)を実行することによって実現される。
図7を参照して、制御装置50は、ステップS100により、回転角センサ28の出力に基づきモータジェネレータMG2の回転数(回転角速度ω)を検出する。さらに、制御装置50は、ステップS110により、ステップS100で検出されたモータジェネレータMG2の回転数(回転角速度ω)に基づくスリップ判定を実施する。すなわち、ステップS110の処理は、図2におけるスリップ検出部230の機能に相当する。
そして、制御装置50は、スリップ非発生時(ステップS110のNO判定時)には、ステップS120により、コンバータ15を構成するスイッチング素子Q1,Q2について、通常のデューティー制御を実行する。ステップS120の処理は、図2における、スイッチング停止指示フラグSTFTが「オフ」のときの、スイッチング信号生成部220による、デューティー算出部210からのデューティー比DTに従ったスイッチング制御信号S1,S2の生成機能に対応する。
これに対して、制御装置50は、スリップ発生時(ステップS110のYES判定時)には、ステップS130により、コンバータ15でのスイッチング動作を停止する。たとえば上記のように、スイッチング素子Q1をオン状態に固定し、スイッチング素子Q2をオフ状態に固定するように、スイッチング制御信号S1およびS2が生成される。すなわち、ステップS130の処理は、図2における、スイッチング停止指示フラグSTFTが「オン」のときのスイッチング信号生成部220によるスイッチング制御信号S1,S2の生成機能に対応する。
以上説明したように本実施の形態の電動車両によれば、リアクトルを含むチョッパタイプの昇圧コンバータによって車両駆動用モータ(モータジェネレータMG2)の駆動電力を供給する構成の電動車両において、駆動輪、すなわち車両駆動用モータのスリップ発生時に、昇圧コンバータにおけるスイッチング動作を停止させてリアクトル電流のリップル発生を防ぐことにより、昇圧コンバータを構成する電力用半導体スイッチング素子に過大電流が流れることを確実に防止することができる。これにより、昇圧コンバータの機器保護を図ることが可能となる。
なお、昇圧コンバータの回路構成は、図1に示されたものに限定されず、電力用半導体スイッチング素子のスイッチング動作により電流リップルが発生するリアクトルを含む回路構成であれば、本発明の適用が可能である。また、電動車両の構成についても、図1に示したハイブリッド車両に構成に限定されるものではなく、車両駆動用モータを搭載し、かつ、該車両駆動用モータに上記昇圧コンバータを介して電力供給を行なう構成であれば、本発明を適用することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態による電動車両の一例として示されるハイブリッド車両の構成を説明するブロック図である。 図1に示した昇圧コンバータの制御構成を説明する概略ブロック図である。 スリップ発生時のモータジェネレータの動作変化を説明する概念図である。 スリップ発生時のモータジェネレータおよびエンジンの回転数変化を説明する共線図である。 スリップ発生時にスイッチング動作を継続したときのリアクトル電流波形図である。 本発明の実施の形態によりスリップ発生時にスイッチング動作を停止したときのリアクトル電流波形図である。 本発明の実施の形態によるスリップ発生時のコンバータ制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
5 接地ライン、6,7 電源ライン、10 電圧センサ、10♯ 直流電圧発生部、11 電流センサ、12 温度センサ、13 電圧センサ、15 昇圧コンバータ、20 インバータ(MG1用)、22,24,26 各相アーム、27 電流センサ、28 回転角センサ、30 インバータ(MG2用)、32,34,36 各相アーム、50 制御装置、100 ハイブリッド車両、110 エンジン、112 冷却水温センサ、120 動力分割機構、125 出力軸、130 減速機、140 駆動軸、150 駆動輪(車輪)、210 デューティー算出部、220 スイッチング信号生成部、230 スリップ検出部、240 スイッチング停止指示部、300 動作点(スリップ発生前)、310 動作点(スリップ発生直後)、320 動作点(スリップ発生後スイッチング動作停止時)、B 走行用バッテリ、C0,C1 平滑コンデンサ、D1,D2 逆並列ダイオード(昇圧コンバータ)、D11〜D16,D21〜D26 逆並列ダイオード、DT デューティー比、STFT スイッチング停止指示フラグ、Ib バッテリ電流、L1 リアクトル、MCRT(1),MCRT(2) モータ電流、MD 動作モード信号、MG1 モータジェネレータ、MG2 モータジェネレータ(車両駆動用モータ)、N1,N2 中性点、Q1,Q2 電力用半導体スイッチング素子(昇圧コンバータ)、Q11〜Q16,Q21〜Q26 電力用半導体スイッチング素子(インバータ)、RGE(1),RGE(2) 制御信号、S1,S2 スイッチング制御信号(昇圧コンバータ)、S11〜S16,S21〜S26 スイッチング制御信号(インバータ)、SPD スリップ検出フラグ、Tb バッテリ温度、Tqcom(1),Tqcom(2) トルク指令値、U1,U2,V1,V2,W1,W2 コイル巻線、Vb バッテリ電圧、VH システム電圧(コンバータ出力電圧)、VH♯ システム電圧指令値、Win,Wout 入出力可能電力、θ(1),θ(2) ロータ回転角、ω 回転角速度。

Claims (5)

  1. 車輪の駆動力を発生するように構成された電動機と、
    直流電源および前記電動機の間に接続され、前記直流電源からの供給電力を前記電動機の駆動電力に変換するための電力変換装置と、
    前記電力変換装置による電力変換動作を制御する制御装置とを備え、
    前記電力変換装置は、
    前記直流電源の出力電圧を電圧指令値に従った直流電圧に変換して電源線に出力するための第1の電圧変換器と、
    前記電源線の直流電圧を前記電動機の駆動電圧に変換するように構成された第2の電圧変換器とを含み、
    前記第1の電圧変換器は、
    前記電圧指令値に従った直流電圧への変換動作のために前記制御装置からの制御信号に従ってスイッチングされる電力用半導体スイッチング素子と、
    前記電源線および前記直流電源間の電流経路上に接続されて、前記電力用半導体スイッチング素子によってスイッチングされた電圧が両端に印加されるリアクトルとを含み、
    前記制御装置は、
    前記電動機のスリップを検出するスリップ検出部と、
    前記スリップ検出部によるスリップ検出時に、前記第1の電圧変換器を構成する前記電力用半導体スイッチング素子によるスイッチング動作を停止させるスイッチング停止指示部とを含む、電動車両。
  2. 前記スイッチング停止指示部は、前記スリップ検出時に、前記電力用半導体スイッチング素子をオフ状態に維持させる、請求項1記載の電動車両。
  3. 前記スイッチング停止指示部は、前記スリップ検出時に、前記電力用半導体スイッチング素子をオン状態に維持させる、請求項1記載の電動車両。
  4. 前記電動機は、回生動作時に交流電力を発電し、
    前記第2の電圧変換器は、さらに、前記回生動作時に前記電動機が発電した交流電圧を直流電圧に変換して前記電源線に出力するように構成され、
    前記電力用半導体スイッチング素子は、前記電源線および前記リアクトルの間に電気的に接続される第1のスイッチング素子を含み、
    前記リアクトルは、前記第1のスイッチング素子と前記直流電源との間に電気的に接続され、
    前記スイッチング停止指示部は、前記スリップ検出時に、前記第1のスイッチング素子をオン状態に維持させる、請求項1記載の電動車両。
  5. 前記電力用半導体スイッチング素子は、前記第1のスイッチング素子および前記リアクトルの接続点と接地配線との間に電気的に接続された第2のスイッチング素子をさらに含み、
    前記スイッチング停止指示部は、前記スリップ検出時に、前記第2のスイッチング素子をオン状態に維持させる、請求項4記載の電動車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010158088A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Toyota Motor Corp 車両およびその制御方法

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