JP2008130211A - ディスク読取装置のエスカッション - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスク挿入孔にシャッター機構を備えるディスク読取装置において、ディスクの2重挿入を防止する。
【解決手段】ディスク挿入孔にシャッターを備えるディスク読取装置のエスカッションであって、回動部材を介して取り付けられたカバーと、シャッターの開閉を行うためのシャッターノブとを備える。そして、カバーは、ディスク挿入孔にディスクを挿入可能な第1の位置と、ディスク挿入孔にディスクを挿入不可能な第2の位置との間で変位可能である。シャッターノブは、カバーが第1の位置にあるとき外部に露出し、カバーが第2の位置にあるときカバーに覆われる位置に配されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、CDやDVDなどのディスクの読取装置のエスカッションに関する。
DVD再生装置などは、通常、ディスクを一枚ずつ読み取り可能に構成されている。したがって、既にディスクが挿入されているにも関らず、さらにもう一枚のディスクが挿入されると、ディスクの傷つきや内部装置の破損の原因となる(特許文献1等参照)。
この点、ディスク再生中の誤挿入を防止すべく、ディスク挿入孔にシャッター機構を備えたディスク読取装置がある。かかるシャッターは、連結されたシャッターノブのスライド方向に応じて開閉する。また、ディスク読取装置は、かかるシャッターノブの位置がシャッターを開状態とする位置にスライドされたことを検出し、ディスクの排出処理を行う。
特開2005−259234号公報
しかし、シャッターが開いてからディスクが排出されるまでの短い時間に、新たなディスクが挿入されてしまう可能性もある。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、ディスク挿入孔にシャッター機構を備えるディスク読取装置において、ディスクの2重挿入を防止することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明では、ディスク挿入孔のシャッターを開状態とするための操作に、操作者の両手が必要となるようにする。そして、新たなディスクを挿入しようとする操作者に時間をかけさせ、その間にディスクを排出し、2重挿入を防止する。
例えば、本発明は、ディスク挿入孔にシャッターを備えるディスク読取装置のエスカッションであって、回動部材を介して取り付けられたカバーと、前記シャッターの開閉を行うためのシャッターノブとを備える。そして、前記カバーは、前記ディスク挿入孔にディスクを挿入可能な第1の位置と、前記ディスク挿入孔にディスクを挿入不可能な第2の位置との間で変位可能である。前記シャッターノブは、前記カバーが前記第1の位置にあるとき外部に露出し、前記カバーが前記第2の位置にあるとき当該カバーに覆われる位置に配されている。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態が適用された車載用のディスク再生装置10の正面からの外観図である。図2は、ディスク再生装置10を横から見た断面図である。
ディスク再生装置10は、例えば、CD(compact disc)再生装置、DVD(digital versatile disc)再生装置である。なお、ディスク再生装置10は、CD、DVD用に限定されず、2重挿入の可能性がある記録媒体、例えば、光や磁気でデータを記録可能な円盤型記録媒体の再生装置であってもよい。また、音楽やビデオの再生機能を備えていてもよいし、データを読み取って他の装置に送信する機能を備えていてもよい。
ディスク再生装置10は、筐体100とエスカッション200とを備える。
筐体100の内部には、ディスクに記録されたデータを読み取り再生する処理を行う回路基板が格納されている。筐体100には、外部機器との接続のためのコネクタ、放熱のための空気孔、車両に取り付けのための治具等が設けられている。筐体100は、その強度を保ち、内部回路を保護するため、鋼板などの金属で構成されている。
エスカッション200は、車両に取り付けられた場合に操作者に対して露出する部分である。そのため、所定の装飾がなされており、概ねプラスチックで構成される。
エスカッション200は、筐体100と結合し、ディスク再生装置10の前面を全体的に覆うエスカッション基盤201と、ディスクの受け入れ口であるディスク挿入孔210と、ディスク挿入孔210の開閉を制御するシャッター220と、シャッター220の開閉を制御するシャッターノブ230と、ディスク挿入孔210とシャッターノブ230とを同時に覆うことが可能な挿入孔カバー240と、を備えている。
ディスク挿入孔210は、挿入されるディスクの大きさに応じた、横長スリット状の孔である。ディスク挿入孔210は、シャッター220の動作により、開状態又は閉状態となる。
シャッター220は、ディスク挿入孔220を塞ぐことが可能な、上下に配された1対の横長のシャッター部材221からなる。上下のシャッター部材221は、それぞれ上下に移動可能である。上下のシャッター部材221の隙間が、ディスク挿入孔210となる。上下のシャッター部材221が相互に離れる方向に移動すると、両者の隙間が拡大し、ディスク挿入孔210は、開状態となる。一方、上下のシャッター部材221が近づく方向に移動すると、両者の隙間が狭まり、ディスク挿入孔210は、閉状態となる
シャッターノブ230は、左右にスライド可能であり、操作者がシャッター220の開閉を行う際に使用される。シャッターノブ230は、ディスク挿入孔210の長手方向の幅のほぼ中央で、ディスク挿入孔210の下(すなわち、挿入孔カバー240の長手方向の中央かつ下方)に配されている。シャッターノブ230は、公知の機構により、シャッター220に連結している。そして、シャッターノブ230が右側にスライドされるとシャッター220が開き、シャッターノブ230が左側にスライドされるとシャッター220が閉まるメカニズムになっている。
挿入孔カバー240は、ディスク挿入孔210を覆う部分242と、シャッターノブ230を覆う部分243からなる。また、挿入孔カバー240は、図2に示すように、その上端部241がヒンジ202を介してエスカッション基盤201に取り付けられている。そのため、挿入孔カバー240は、ヒンジ202を支点として回動可能である。この回動動作により、挿入孔カバー230は、開状態または閉状態との間で変位する。挿入孔カバー240の開状態では、ディスク挿入孔210及びシャッターノブ230は、挿入孔カバー240で覆われることなく操作者に対して露出する。開状態では、操作者は、ディスクの挿入及びシャッターノブ230の操作が可能である。一方、挿入孔カバー240の閉状態では、ディスク挿入孔210及びシャッターノブ230は、挿入孔カバー240で覆われる。閉状態では、操作者は、ディスクの挿入及びシャッターノブ230の操作が不可能である。
ヒンジ202には、挿入孔カバー240を、通常、閉状態に付勢するためのスプリングが配されている。このため、挿入孔カバー240は、操作者によりめくり上げられる等の力が加えられない限り、閉状態で保持される。
また、挿入孔カバー240は、操作者がめくり上げ易いように指を引っ掛けるためのツメ250を備えている。ツメ250は、挿入孔カバー240とエスカッション基盤201との間に隙間ができるように、盛り上がった形状となっている。ツメ250は、挿入孔カバー240のディスク挿入孔210を覆う部分242の左右いずれかの端部付近に設けている。これは、挿入孔カバー240をめくり上げる操作と、シャッターノブ230を操作とを、それぞれ別の手(すなわち両手)で行わせるためである。したがって、ツメ250は、通常の人が片手で操作した場合にツメ250を押さえるとシャッターノブ230に届かなくなる位置に配されるのが好ましい。
また、挿入孔カバー240の下端部244は、シャッターノブ230を覆う部分242に対して滑らかに(又は鈍角に)曲がっている。この理由を、図2及び図3を用いて説明する。
筐体100の、エスカッション200のディスク挿入孔210に対応する位置には、ディスク搬送部110が配されている。ディスク搬送部110は、操作者により挿入されたディスクが所定位置まで来たことを検知すると、搬送機構を駆動させて、挿入されたディスク80をデータ読取部(不図示)まで搬送する。また、ディスク搬送部110は、シャッターノブ230のスライド位置を検知する。具体的には、シャッターノブ230の右へのスライドを検知した場合、ディスク80の排出指示と判断して、搬送機構を駆動して、データ読取部に置かれているディスク80をディスク挿入孔210へ向けて搬送し、排出する。なお、かかるディスク搬送部110及びデータ読取部は、公知の構成で実現できる。
通常、ディスク80が排出されるまでの間、挿入孔カバー240は、操作者の指により、めくり上げられている。しかし、ディスク80が排出される前に操作者が指を離して、挿入孔カバー240が閉状態となってしまう場合がある(図2(A)参照)。かかる場合でも、ディスク搬送部110は、ディスク80の搬送を継続する。そして、挿入孔カバー240は、排出されるディスク80により、押し開けられることになる(図2(B)参照)。
かかる場合に、図3に示すように、挿入孔カバー240の下端部244に角(例えば、直角)があると、排出されるディスク80は、下端部244の角に引っかかってしまう。これでは、ディスク80の排出が完了できず、ディスク80の傷付きや、ディスク搬送部110の故障の原因となる場合がある。
これに対して、図2に示すように、挿入孔カバー240の下端部244を滑らかに曲げることで、挿入孔カバー240が閉状態であった場合でも、ディスク80は、下端部244に引っかかることなく、挿入孔カバー240を押し開けることができる。そして、ディスク80の排出を完了することができる(図2(B)〜(C)参照)。
なお、下端部244の縁245は、ディスク80に接触する可能性があるので、ディスク80が傷つかないように、エラストマー等の柔軟な材料で形成するのがよい。
次に、上記のように構成されるディスク再生装置10のエスカッション200の作用について説明する。
図4は、ディスク排出時のエスカッション200の状態変化を説明するための図である。図5は、ディスク排出時の、操作者の左手、右手、及びディスク再生装置10の状態変化を説明するための図である。
ここでは、ディスク80が既に挿入されているにも関らず、もう1枚のディスク81が挿入されそうになった場合について説明する。最初は、図4(A)の状態である。
操作者は、左手で、挿入孔カバー240のツメ250に指を引っ掛けて、挿入孔カバー240を開く。かかる左手は、次のディスク81を挿入して、挿入孔カバー240を閉じるまで、挿入孔カバー240を支えることになる。
この状態で、操作者は、シャッターノブ230を右にスライドさせる。このとき、操作者は、左手を使えないので、右手で操作することになる。シャッターノブ230が右にスライドされると、それに伴って、シャッター220が開き、ディスク挿入孔210が開状態となる(図4(B)、図4(C))。
ディスク80が挿入されていないと思っている操作者は、シャッター220を開けた後、右手で次のディスク81を取りに行く。そして、次のディスク81をつかんで、ディスク挿入孔210へと近づけていく。
一方、ディスク搬送部110は、シャッターノブ230が右にスライドされたことを検知して、ディスク排出処理を開始する。このとき、ディスク80がデータ読取部よりデータ読み取り状態にある場合、ディスク搬送部110は、データ読み取りを停止させた後、データ読取部に置かれたディスク80をディスク挿入孔210まで搬送し、排出する。こうして、操作者により次のディスク81がディスク挿入孔210に挿入させるまでの間に、既に挿入されていたディスク80が排出される。(図4(D))。
ここで操作者は、ディスク80が既に挿入されていたことに気づき、右手に持っていた次のディスク81を、どこかに置いて、排出されたディスク80を取り出す。そして、次のディスク81に持ち替えて、ディスク挿入孔210に挿入する(図4(E))。
ディスク搬送部110は、ディスク81が挿入されたことを検知すると、搬送機構を駆動させ、ディスク81をデータ読取部まで搬送する。
操作者は、シャッターノブ230を左にスライドさせる。これにともなって、シャッター220が閉まり、ディスク挿入孔210は閉状態となる(図4(F)、(G))。
操作者は、挿入孔カバー240から左手を離す。これにともなって、挿入孔カバー240が閉状態となる(図4(H))。
その後、データ読取部は、ディスク81からデータの読み取りを開始し、再生処理を行う。
以上、本発明の一実施形態について説明した。
上記実施形態によれば、操作者がディスクの挿入をしようとする場合、一方の手を用いカバーを開け、他方の手を用いシャッターを開け、その後、挿入しようとするディスクを取りに行くことになる。これにより、シャッターを開けてから、ディスクを挿入するまでの時間が長くなる。したがって、ディスク再生装置は、その間にディスクの排出を完了できるので、2重挿入を防止することができる。
また、シャッターノブは、スライド式であるので、操作にある程度の力が必要である。したがって、操作者に、挿入孔カバーを押さえる手と異なる手で操作するようにしむけることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、様々な変形が可能である。
例えば、シャッターノブの位置は、挿入孔カバーの中央の位置に限定されない。
また、操作者の手が添えてられていないと挿入孔カバーが閉じてしまうようにすればよいので、挿入孔カバーを開くためのツメを設ける代わりに、押されている限り挿入孔カバーの開状態を保持するボタンを設けてもよい。また、操作者の指の接触を検知するセンサを設置し、挿入孔カバーの開閉をモータ駆動にして、指の接触を検知しているときに限り、挿入孔カバーを開状態にするように駆動してもよい。
図1は、本発明の一実施形態が適用されたディスク再生装置の外観図である。 図2は、本発明の一実施形態が適用されたディスク再生装置の横断面図である。 図3は、ディスク再生装置の横断面図である。 図4は、ディスク排出時のディスク再生装置の状態変化を示す図である。 図5は、ディスク排出時の操作者の手およびディスク再生装置の状態変化を示す図である。
符号の説明
10…ディスク再生装置
100…筐体
200…エスカッション
201…エスカッション基盤
210…ディスク挿入孔
220…シャッター
230…シャッターノブ
240…挿入孔カバー
250…ツメ

Claims (4)

  1. ディスク挿入孔にシャッターを備えるディスク読取装置のエスカッションであって、
    回動部材を介して取り付けられたカバーと、
    前記シャッターの開閉を行うためのシャッターノブとを備え、
    前記カバーは、
    前記ディスク挿入孔にディスクを挿入可能な第1の位置と、前記ディスク挿入孔にディスクを挿入不可能な第2の位置との間で変位可能であり、
    前記シャッターノブは、
    前記カバーが前記第1の位置にあるとき外部に露出し、前記カバーが前記第2の位置にあるとき当該カバーに覆われる位置に配されている
    ことを特徴とするディスク読取装置のエスカッション。
  2. 請求項1に記載のエスカッションであって、
    前記カバーは、
    前記第2の位置となるように付勢されている
    ことを特徴とするディスク読取装置のエスカッション。
  3. 請求項1に記載のエスカッションであって、
    前記シャッターノブは、前記カバーの長手方向の幅のほぼ中央に配されており、
    前記カバーは、
    操作者の指を引っ掛けるためのツメを備え、
    当該ツメは、
    前記カバーの長手方向のいずれかの端部付近に配されている
    ことを特徴とするディスク読取装置のエスカッション。
  4. 前記シャッターノブは、
    スライド可能な構造を備え、
    前記シャッターは、前記シャッターノブのスライド方向に応じて開閉する
    ことを特徴とするディスク読取装置のエスカッション。
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