JP2008130178A - 光学素子及び光学素子ユニット並びに光学素子製造方法 - Google Patents

光学素子及び光学素子ユニット並びに光学素子製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ディスクと対物レンズとの直接的な接触を防止でき、突き出し部に起因するバリ等が発生しても光ディスクの記録再生に悪影響を与えない光学素子を得る。
【解決手段】光学機能部とフランジ部を有し、光学機能部のNA値が0.7以上であって、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有し、第1の光学機能面のほうが第2の光学機能面よりも曲率が小さく、フランジ部の第1の光学機能面側の面に複数の凹部又は凸部が設けられており、フランジ部の第1の光学機能面側の面に、弾性を有する材料からなる保護部材を設けた光学素子とする。
【選択図】図7

Description

本発明は樹脂成形用金型で製造される光学素子及びこの光学素子用いた光学素子ユニット並びに光学素子製造方法に関するものである。
従来より、CD、DVD等の光情報記録媒体への記録、又は再生用の光ピックアップ装置用の光学素子である対物レンズは、樹脂成形されたプラスチックレンズが使用されている。
プラスチックレンズはガラスモールドレンズに比べ、比重が小さくこのため軽量化が可能である。このため、レンズを駆動するアクチュエータへの負荷を軽減でき、且つ慣性モーメントが小さいため、その応答性を向上させることが容易である利点を有している。
このような樹脂成形による光ピックアップ装置用の対物レンズとして、レンズの外周部にフランジ部を設け、基準面側のフランジ面を基準となる面と段差をつけた低い面の2つの面に形成し、入子と入子が挿入される周辺部の金型の嵌合する位置を、段差をつけた低い面又はレンズ最外周部に位置させたプラスチックレンズが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、異なる規格の光ディスクに対し互換性を有する対物レンズも知られている。
特開平9−131802号公報
特許文献1の対物レンズの断面形状では、異なる規格の光ディスクに対し互換性を有するものとした場合、保護層厚の厚い光ディスクに対しては、ディスクと対物レンズの間の距離であるワーキングディスタンスが小さくなり振動等の外乱によって、ディスクと対物レンズが接触する危険性を有する問題がある。
また、高いNA値を有する対物レンズを成形する場合、一方の光学機能面を形成する金型を突き出して離型させる方法では、2つの光学機能面間で偏心等のズレを生じる恐れがあり、これを防止するため、有効径の小さいディスク側に面する光学機能面側のフランジ面に突き出し部を配置することが考えられる。しかしながら、突き出し部と嵌合している金型部と突き出し部との間に隙間(クリアランス)があることにより樹脂材料流入時にその隙間に樹脂が入り込むことから、また突き出し部がフランジ部に圧接することにより、対物レンズが離型する際に突き出し部跡近傍に変形を生じることから、フランジ部に突き出し部の跡である複数の凹部や凸部と共に、その凹部や凸部の周りにバリが生じてしまうという問題がある。更に、そのバリがディスクに接触する危険性がある問題や、バリが飛散して光ディスクの記録再生に悪影響を与える危険性を有するという問題がある。
本発明は上記問題に鑑み、光ディスクと対物レンズとの直接的な接触を防止でき、突き出し部に起因するバリ等が発生しても光ディスクの記録再生に悪影響を与えない光学素子及び光学素子ユニットを得ることを目的とするものである。
上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.光学機能部と該光学機能部の周辺にフランジ部を有し、前記光学機能部のNA値が0.7以上であって、前記光学機能部は、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有し、前記第1の光学機能面のほうが前記第2の光学機能面よりも曲率が小さく、前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面に複数の凹部又は凸部が設けられており、前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面に、弾性を有する材料からなる保護部材を設けたことを特徴とする光学素子。
2.前記保護部材は、前記凹部又は凸部とは異なる位置に設けられていることを特徴とする1に記載の光学素子。
3.前記保護部材は、前記凹部又は凸部の上に設けられていることを特徴とする1に記載の光学素子。
4.前記保護部材は、前記凹部又は凸部より大きい形状の凹部を有することを特徴とする1〜3のいずれかに記載の光学素子。
5.光学素子と鏡枠とを有する光学素子ユニットであって、前記光学素子は、光学機能部と該光学機能部の周辺にフランジ部を有し、前記光学機能部のNA値が0.7以上であって、前記光学機能部は、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有し、前記第1の光学機能面のほうが前記第2の光学機能面よりも曲率が小さく、前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面に複数の凹部又は凸部が設けられており、前記鏡枠は、前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面の少なくとも一部を覆う弾性を有する材料からなる保護部材を有していることを特徴とする光学素子ユニット。
6.光学機能部と該光学機能部の周辺にフランジ部を有し、前記光学機能部のNA値が0.7以上であって、前記光学機能部は、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有する光学素子製造方法において、樹脂成形用金型に樹脂を流入させ成形する工程と、前記樹脂成形用金型の型開き後に前記フランジ部を突き出して離型させる工程と、前記フランジ部の前記突き出し部側の面に保護部材を設ける工程と、を有することを特徴とする光学素子製造方法。
本発明によれば、光ディスクと対物レンズとの直接的な接触を防止でき、突き出し部に起因するバリ等が発生しても光ディスクの記録再生に悪影響を与えない光学素子及び光学素子ユニットを得ることが可能となる。
以下、実施の形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態に係る光学素子である光ピックアップ装置用対物レンズの一例を示す側面図である。
同図に示す光ピックアップ装置用対物レンズ1(以下、対物レンズとも称す)は、光学機能部である光学機能面1aと光学機能面1b及びこの光学機能面の周辺に形成された鍔状のフランジ部1fを有している。なお、以下で、円形の光学機能面及び円形のフランジ部を有するもので説明するが、フランジ部1fが部分的に形成されたものや外形が矩形状のものであってもよい。また、光学機能面1a、1bの少なくとも一方に輪帯状の段差を有する回折面等の光路差付与構造が形成されたものであってもよい。
同図に示す対物レンズ1は、光ピックアップ装置においては、光学機能面1bが光ディスク側に面し、光学機能面1aが光源側に面するように配置されることが好ましい。なお、本実施の形態においては、光ディスク側に面する光学機能面1bが第1の光学機能面に相当し、光源側に面する光学機能面1aが第2の光学機能面に相当する。
同図に示すように、第2の光学機能面(光学機能面1a)は光ディスク側に面する第1の光学機能面(光学機能面1b)より曲率が大きく、更に、有効径は第2の光学機能面(光学機能面1a)が第1の光学機能面(光学機能面1b)より大きいことが好ましい。また、第2の光学機能面の有効径は0.3mm以上7mm以下であることが好ましく、0.5mm以上4mm以下であればより好ましい。
図2は、図1に示す対物レンズ1を製造するための樹脂成形用金型の概略構成を示す断面図である。
なお、以下の図においては、説明の重複を避けるため、同機能部材には同符号を付与して説明する。
同図に示す樹脂成形用金型は、パーティングラインPLを境にして第1の金型部である金型部11と第2の金型部である金型部12で構成されている。また、金型部11が可動側、金型部12が固定側の金型に相当する。
金型部11には、対物レンズ1の光学機能面1bを形成するための形状11bが形成されている。更に、対物レンズ1のフランジ部1fの位置には突き出し部13が、例えば円周上の4箇所に、設けられている。この突き出し部13は、金型部11に対し相対的にフランジ部1f側に移動可能とされている。この突き出し部13と金型部11は、直径のクリアランス0.001〜0.06mmで嵌合しており、更に図示の如く、金型部11内部では、突き出し部13と金型部11との間には大きな隙間が形成されている。
金型部12は、対物レンズ1の光学機能部のうち有効径が大きい方の光学機能面である光学機能面1a(第2の光学機能面)を形成するための形状12aと、フランジ部1fの第2の光学機能面側の面とが、同一部材により一体に形成されている。また、光学機能面1a(第2の光学機能面)とフランジ部1fの第2の光学機能面側の面との間には凹部を形成せず、それぞれの延長線を繋いだ形状に形成されている。なお、本明細書で言うところの、それぞれの延長線を繋いだ形状とは、上記のみに限るものでなく、それぞれの延長線の交点近傍でそれぞれの延長線に接するような角丸め(R)で接続した形状をも含むものである。
パーティングラインPLは、金型部11のフランジ部1fの深さが、金型部12のフランジ部の深さより深くなる位置に設定されている。また、1gはゲートであり、ここから溶融した樹脂材料が射出される。
図3は、図2に示す樹脂成形用金型の型開き状態及び突き出し部の作動状態を示す図である。同図(a)は型開き状態を示し、同図(b)は突き出し部の作動状態を示している。
以下、図2及び図3を用いて対物レンズ1の成形工程を説明する。
図2に示す状態で、ゲート1gから溶融状態の樹脂材料が流し込まれる。この時、突き出し部13と金型部11に形成されたクリアランスから、金型内部の気体が流出する。この金型内部の脱気に関しては、真空ポンプ等の吸気する機器及びOリング等を用いた金型内部密封機構を設け、金型に溶融された樹脂材料が流入される前に吸引して事前に脱気しておく方法、金型に溶融された樹脂材料の流入中に吸引を行って脱気する方法、金型に溶融された樹脂材料が流入される前より吸引を開始し、流入中も吸引を行って脱気する方法等が用いられるとより好ましく、このようにすることにより、金型の形状の対物レンズ1への転写性がより向上し、より高精度の光学機能面1a、1bを形成することが可能となる。
次いで、図3(a)に示すように、金型11が金型12から離間するよう移動する。この時、対物レンズ1は、金型11側に残った状態となる。
この後、図3(b)に示すように、金型11からフランジ部1fに相当する位置に配置された突き出し部13を図示矢印方向に突出させて対物レンズ1を離型させることで、ゲート1gが付いた状態の対物レンズ1となる。この突き出し部13は、複数箇所に設けられており、それぞれの突き出し部13の作動は同時もしくは異なったとしても突き出しタイミングの差が0.5秒以内に収まって、全ての突き出しが完了するようになっていることが、対物レンズ1の変形を防止する上で好ましい。
図4は、図2に示す樹脂成形用金型で製造された、ゲート1gが付いた状態の対物レンズ1を示す図である。同図(a)は対物レンズ1を突き出し部側から見た平面図、同図(b)は側面図である。
同図(a)は、突き出し部が略90度間隔でフランジ部1f上の13nで示す4箇所に配置された場合を示している。この突き出し部による、突き出し部跡は、その後の光ヘッド部への組み込み時に、光学機能面1aと1bの判別をする指標となり、組み込みをより容易にする効果をも有している。
この突き出し部による、突き出し部跡は凹部となっていることが好ましいが、フランジ部の突き出し部に相当する位置に凸部を設けるようにしてもよい。この場合、フランジ部は複数の凸部を有することになる。また、同図に示すように円形であることが好ましい。更に、突き出し部すなわち、凹部の数は良好な成形性を保ちつつ離型するという観点から2〜4個程度が好ましい。
更に、突き出し部が当接する面は、有効径がD1とD2の2つの光学機能面のうち、有効径の小さいD1側の光学機能面側、即ち光学機能面1b(第1の光学機能面)側のフランジ部に設けられることが望ましい。このようにすることにより、フランジ部1fを含む対物レンズ外形を小さく保ったままで突き出し部を大きく形成することができる。また、同図(b)に示すフランジ部1fの光軸垂直方向の幅Wは0.1mm以上2.0mm以下に形成するのが好ましく、0.3mm以上1.0mm以下に形成するのがより好ましい。このような寸法に形成することで、以降で説明する保護部材を適切な大きさで問題なく設けることができる。
なお、同図に示すゲート1gが付いた状態の対物レンズ1から、ゲート1gは除去されて用いられる。
図5は、対物レンズ1のフランジ部1fに発生するバリを示す拡大断面図である。同図(a)は、突き出し部13の突き出す面が金型11より突出している場合に発生するバリを誇張して示し、同図(b)は、突き出し部13の突き出す面が金型11より奥まっている場合に発生するバリを誇張して示している。
同図(a)に示す、突き出し部13により凹部が形成される場合、同図(b)に示す、突き出し部13により凸部が形成される場合共に、バリは破線で示す突き出し部13と金型11の境界線上に発生する。
上記のようにして成形された対物レンズ1のフランジ部1fの第1の光学機能面側の面に弾性を有する材料からなる保護部材が設けられる。
以下に、本実施の形態に係る保護部材について説明する。
図6は、本実施の形態に係る保護部材14の一例を示す図である。同図(a)は保護部材14が設けられた対物レンズ1を第1の光学機能面1b側から見た図であり、同図(b)は鏡枠31に取り付けられた状態で、同図(a)に示すF−F線で切断した断面図である。
同図(a)に示すように、保護部材14は、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面上の突き出し部13により形成される凹部又は凸部13nとは異なる位置に設けられている。保護部材14は両面テープ、接着剤等で接着固定されている。
更に、同図(b)に示すように、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面から第1の光学機能面1bの光軸上の高さをd1とし、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面からの保護部材14の高さをd2としたとき、d1<d2となるように、保護部材14の厚さは設定されている。また、保護部材14は凹部又は凸部13nの周辺に発生するバリよりも光ディスク側に突出している。即ち、光ディスク側では保護部材14が最も突出することになり、振動等により光ディスクと接触する場合でも、保護部材14が光ディスクと接触することになって、対物レンズ1との直接的な接触を防止することができる。
図7は、本実施の形態に係る保護部材14のその他の例を示す図である。同図(a)は保護部材14が設けられた対物レンズ1を第1の光学機能面1b側から見た図であり、同図(b)は鏡枠31に取り付けられた状態で、同図(a)に示すF−F線で切断した断面図である。同図(c)は保護部材14周辺の拡大断面図である。
同図(a)に示すように、保護部材14は、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面上の突き出し部13により形成される凹部13nの上に設けられている。保護部材14は両面テープ、接着剤等で接着固定されている。なお、図7の例においては、全ての凹部13nの上に保護部材14が設けられており、この様な態様が好ましいが、全てではなく一部の凹部13nの上にのみ保護部材13を設けるようにしてもよい。
更に、同図(b)に示すように、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面から第1の光学機能面1bの光軸上の高さをd1とし、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面からの保護部材14の高さをd2としたとき、d1<d2となるように、保護部材14の厚さは設定されている。
また、同図(c)に示すように、保護部材14のフランジ部1f側には、図示の如く突き出し部13により形成されたフランジ部1fの凹部13nより大きい形状の凹部14nを有している。これにより、突き出し部13の境界に発生するバリは、保護部材14の凹部14n内で覆われている。
図8は、図7に示す保護部材14をフランジ部1fに凸部13nを有する対物レンズ1に適用した場合を示す図である。同図(a)は保護部材14が設けられた対物レンズ1を第1の光学機能面1b側から見た図であり、同図(b)は鏡枠31に取り付けられた状態で、同図(a)に示すF−F線で切断した断面図である。同図(c)は保護部材14周辺の拡大断面図である。
同図(a)は、図7(a)と同様であるので説明は省略する。
同図(b)に示すように、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面から第1の光学機能面1bの光軸上の高さをd1とし、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面からの保護部材14の高さをd2としたとき、d1<d2となるように、保護部材14の厚さは設定されている。
また、同図(c)に示すように、保護部材14のフランジ部1f側には、図示の如く突き出し部13により形成されたフランジ部1fの凸部13nより大きい形状の凹部14nを有している。これにより、突き出し部13の境界に発生するバリは、保護部材14の凹部14n内で覆われている。
図9は、本実施の形態に係る保護部材のその他の例を示す図である。同図(a)は保護部材14が設けられた対物レンズ1を第1の光学機能面1b側から見た図であり、同図(b)は鏡枠31に取り付けられた状態で、同図(a)に示すF−F線で切断した断面図である。同図(c)は保護部材14周辺の拡大断面図である。
同図(a)は、図7(a)と同様であるので説明は省略する。
同図(b)に示すように、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面から第1の光学機能面1bの光軸上の高さをd1とし、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面からの保護部材14の高さをd2としたとき、d1<d2となるように、保護部材14の厚さは設定されている。
また、同図(c)に示すように、保護部材14の断面は平坦な矩形であり、突き出し部13と金型11の境界に相当する箇所に発生するバリを、その弾性により変形吸収し覆っている。また、図では突き出し部13により形成される突き出し部跡が凹部の場合を示しているが、凸部の場合でも良い。その場合は、突き出し部13と金型11の境界に相当する箇所に発生するバリと凸部の両方を、その弾性により変形吸収し覆うような形式となる。
なお、上記の例以外に、突き出し部13による凹部13n内に挿入できる凸部を保護部材14に形成してもよい。
図10は、本実施の形態に係る保護部材のその他の例を示す図である。同図(a)は保護部材14が設けられた対物レンズ1を第1の光学機能面1b側から見た図であり、同図(b)は鏡枠31に取り付けられた状態で、同図(a)に示すF−F線で切断した断面図である。同図(c)は保護部材14周辺の拡大断面図である。
同図(a)に示すように、保護部材15はリング状に形成されており、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面上に両面テープ、接着剤等で接着固定されている。リング状の保護部材15は、突き出し部13により形成される凹部13nを含むフランジ部1fの少なくとも一部を包括して設けられている。
同図(b)に示すように、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面から第1の光学機能面1bの光軸上の高さをd1とし、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面からの保護部材15の高さをd2としたとき、d1<d2となるように、保護部材15の厚さは設定されている。
また、同図(c)に示すように、保護部材15のフランジ部1f側には、図示の如く突き出し部13により形成されたフランジ部1fの凸部13nより大きい溝形状の凹部15nを有している。これにより、突き出し部13の境界に発生するバリは、保護部材15の凹部15n内で覆われている。
なお、図10では保護部材15は全周で繋がっているリング状のもので説明したが、図13に示すように、リングを一箇所以上切断した形状であるCリング状に形成されていても良い。また、その切断部21は特に一つの直線に限るものではなく、製造方法や用途によって複数の直線で形成されていても、曲線で形成されていても、直線と曲線の組合せで形成されていても良い。このようにCリング状に形成されている場合も、一つもしくは図13(b)、(c)に示すような複数のCリング状の保護部材15は、突き出し部13により形成される凹部13nを含むフランジ部1fの全部分もしくは一部分を包括して設けられる形式となる。
図11は、本実施の形態に係るリング状の保護部材15の形状例を示す正面図と断面図である。なお、同図に示す正面図はフランジ部1fに接着される側の面を示している。
同図(a)に示す保護部材15は、図10で説明したものであり、溝形状の凹部15nの溝幅は、対物レンズのフランジ部の凹部又は凸部を覆うことができるよう凹部又は凸部の直径より大きい寸法で形成されている。
同図(b)に示す保護部材15は、等厚の断面形状を有したものである。この形状の保護部材15は、突き出し部の境界に発生するバリを、また突き出し部13により形成される突き出し部跡が凸部の場合はその凸部も含めて、その弾性により変形吸収し覆うものである。
同図(c)に示す保護部材15は、フランジ部に凹部が形成されているものに用いられるものであり、凹部に挿入される突起部15tが形成されたものである。突起部15tは、フランジ部の凹部に対応した位置で、凹部より小さい寸法で、凹部の深さより浅く形成されていることが好ましい。
同図(d)に示す保護部材15は、フランジ部に凹部または凸部が形成されているものに用いられるものであり、凹部または凸部を覆うことができるように、窪み部15nが形成されたものである。窪み部15nは、フランジ部の凹部または凸部に対応した位置で、凹部または凸部の直径よりも大きい寸法で、突き出し部13の境界に発生するバリや凸部の突起量よりも深く形成されていることが好ましい。
図7〜図11において説明した構成とすることにより、振動等により光ディスクと接触する場合でも、保護部材14が光ディスクと接触し、対物レンズ1との直接的な接触を防止することができると共に、バリが発生しても、保護部材14がその周りを覆っており、これによりバリの飛散を防止でき、光ディスクの記録再生への悪影響を防止することができる。
また、対物レンズを鏡枠に組み込む際に、上記の保護部材が第1、第2の光学機能面を区別する指標ともなり、組み込みをより容易にする効果をも奏するものである。
図12は、本実施の形態に係る、弾性体からなる保護部材16を鏡枠31に設けた光学素子ユニットの例を示す断面図である。
同図に示す光学素子ユニットは、鏡枠31に対物レンズ1が取り付けられた後、保護部材16が鏡枠31に接着固定されている。
この場合にも、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面から第1の光学機能面1bの光軸上の高さをd1とし、フランジ部1fの第1の光学機能面側の面からの保護部材16の高さをd2としたとき、d1<d2となるように、保護部材16の厚さは設定されている。このように、保護部材16を鏡枠31に設けても、光ディスク側では保護部材16が最も突出することになり、振動等により光ディスクと接触する場合でも、保護部材16が光ディスクと接触することになって、対物レンズ1との直接的な接触を防止することができる。また、鏡枠に設けた保護部材により、凹部や凸部を覆うようにしてもよい。
なお、保護部材に用いられる弾性を有する材料としては、十分な強度を有し、保護部材が光ディスクと衝突しても光ディスクを傷つけない素材であれば特に限定されるものではない。
保護部材に用いられる材料としては、例えばシリコーンゴムを用いることができる。シリコーンゴムを用いる場合、JIS−Aに準じて測定されるゴム硬度が40°以下であることが好ましい。更に好ましくは、ゴム硬度が20°〜30°である。
シリコーンゴムとしては、直鎖状で高重合度のポリオルガノシロキサンで天然ゴムなどと同様に取り扱える、いわゆるミラブル型シリコーンゴムや、架橋性基を有するポリオルガノシロキサンでペースト状や流動性の液状物を型に注入することによりゴム弾性体となるRTVゴムなどの液状シリコーンゴムなどを使用できる。また、液状シリコーンゴムとしては、付加型液状シリコーンゴムあるいは縮合型液状シリコーンゴムの何れも使用できる。なお、シリコーンゴムは一般的に、生ゴムに、加硫材、加工助剤、ゴム硬度調整用の充填剤などを配合してなるものである。また、シリコーンゴムにポリウレタン粒子やフッ素樹脂粉末を配合することによりゴム硬度を調整するようにしてもよい。なお、液状ゴムを塗布して硬化させてもよい。
シリコーンゴムの主原料である生ゴム(シリコーンポリマー)としては、ジメチル系生ゴム、メチルビニル系生ゴム、メチルフェニルビニル系生ゴム、メチルフルオロアルキル系生ゴムなどが挙げられる。入手が容易であり、安価であることから、ジメチル系生ゴムを用いたシリコーンゴムを使用することが好ましい。
シリコーンゴムの他にも、ブチル系のゴムや樹脂を用いることが出来る。或いは、樹脂やゴムの成形品に皮や布などで表面加工を施したものを用いてもよい。
他にも以下の樹脂組成物を用いることができる。ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPSと略称する)、ポリアセタール樹脂(ポリオキシメチレン(POM)系など)、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、液晶性樹脂(以下、LCPと略称する)等。これらの合成樹脂は単独でも、あるいは混合樹脂でも使用できる。
これらの中でも、保護部材の高弾性率要求を十分に満足できる繊維状充填材を配合したPPS組成物やLCP組成物が好ましい。
特に、LCPは高弾性率に加え、減衰力特性も優れ、また、レンズホルダおよびレンズプロテクタ内での配向性に優れるため好ましい。LCPは、異方性溶融相を形成し得る芳香族ポリエステル(液晶ポリエステル)、芳香族ポリエステルイミド(液晶ポリエステルイミド)、芳香族ポリエステルアミド(液晶ポリエステルアミド)、ポリカーボネート(液晶ポリカーボネート)類が挙げられる。
繊維状充填材は、無機質繊維及び有機質繊維いずれであっても使用できる。例えば、ガラス繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、タングステン心線もしくは炭素繊維などにボロンもしくは炭化珪素などを蒸着したいわゆるボロン繊維もしくは炭化珪素繊維、芳香族ポリアミド繊維など、また各種のウィスカ類が例示できる。また、これらの繊維表面をエポキシ系やアミノ系のシランカップリング剤で処理した繊維であってもよい。
他に、エポキシ系接着剤や、アクリル系接着剤を用いてもよい。
本実施の形態に係る光学素子である光ピックアップ装置用対物レンズの一例を示す側面図である。 図1に示す対物レンズを製造するための樹脂成形用金型の概略構成を示す断面図である。 図2に示す樹脂成形用金型の型開き状態及び突き出し部の作動状態を示す図である。 図2に示す樹脂成形用金型で製造された、ゲートが付いた状態の対物レンズを示す図である。 対物レンズのフランジ部に発生するバリを示す拡大断面図である。 本実施の形態に係る保護部材の一例を示す図である。 本実施の形態に係る保護部材のその他の例を示す図である。 図7に示す保護部材をフランジ部に凸部を有する対物レンズに適用した場合を示す図である。 本実施の形態に係る保護部材のその他の例を示す図である。 本実施の形態に係る保護部材のその他の例を示す図である。 本実施の形態に係るリング状の保護部材の形状例を示す正面図と断面図である。 本実施の形態に係る、弾性体からなる保護部材を鏡枠に設けた光学素子ユニットの例を示す断面図である。 本実施の形態に係る保護部材をCリング状に形成した例を示す図である。
符号の説明
1 対物レンズ
1b 第1の光学機能面
1a 第2の光学機能面
1f フランジ部
1g ゲート部
11、12 金型
13 突き出し部
14、15、16 保護部材
31 鏡枠

Claims (6)

  1. 光学機能部と該光学機能部の周辺にフランジ部を有し、
    前記光学機能部のNA値が0.7以上であって、
    前記光学機能部は、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有し、
    前記第1の光学機能面のほうが前記第2の光学機能面よりも曲率が小さく、
    前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面に複数の凹部又は凸部が設けられており、
    前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面に、弾性を有する材料からなる保護部材を設けたことを特徴とする光学素子。
  2. 前記保護部材は、前記凹部又は凸部とは異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記保護部材は、前記凹部又は凸部の上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  4. 前記保護部材は、前記凹部又は凸部より大きい形状の凹部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 光学素子と鏡枠とを有する光学素子ユニットであって、
    前記光学素子は、光学機能部と該光学機能部の周辺にフランジ部を有し、
    前記光学機能部のNA値が0.7以上であって、
    前記光学機能部は、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有し、
    前記第1の光学機能面のほうが前記第2の光学機能面よりも曲率が小さく、
    前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面に複数の凹部又は凸部が設けられており、
    前記鏡枠は、前記フランジ部の前記第1の光学機能面側の面の少なくとも一部を覆う弾性を有する材料からなる保護部材を有していることを特徴とする光学素子ユニット。
  6. 光学機能部と該光学機能部の周辺にフランジ部を有し、
    前記光学機能部のNA値が0.7以上であって、
    前記光学機能部は、互いに向かい合う第1の光学機能面と第2の光学機能面とを有する光学素子製造方法において、
    樹脂成形用金型に樹脂を流入させ成形する工程と、
    前記樹脂成形用金型の型開き後に前記フランジ部を突き出して離型させる工程と、
    前記フランジ部の前記突き出し部側の面に保護部材を設ける工程と、を有することを特徴とする光学素子製造方法。
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