JP2008128529A - ヒートポンプサイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒加熱器に発生する熱ひずみを抑止することができるヒートポンプサイクル装置を提供すること。
【解決手段】低負荷時には、冷媒加熱器50へのエンジン冷却水の流入量Ginを、微小流入量Gaに制限する。微小流入量Gaは、冷媒加熱器50のプレート温度Tpを冷却水流入温度Twinを基準として所定の温度範囲内に維持するための流量とする。この所定の温度範囲は、三方弁90を切替制御して冷媒加熱器50へエンジン冷却水を流入させたとき、あるいは、エンジン冷却水の流入量Ginを増加したときに、冷却水流入温度Twinとプレート温度Tpとの温度差ΔTによって冷媒加熱器50に熱ひずみが発生しない、あるいはその大きさを許容できる程度の温度範囲である。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷媒加熱器を備えたヒートポンプサイクル装置に関する。
冷媒加熱器を備えたヒートポンプサイクル装置として例えば特許文献1に記載されているものが知られている。これは、蒸発器の冷媒流れ下流側に配置された冷媒加熱器に、圧縮機の駆動源であるエンジンのエンジン冷却水を流入させるようにしている。冷媒加熱器に流入したエンジン冷却水は、同じく冷媒加熱器内部に流入した冷媒と熱交換することでこの冷媒を加熱するのである。冷媒を加熱することで圧縮機で圧縮された後の冷媒圧力が高圧力化することとなるため、暖房能力向上を図ることができる。
一方、熱負荷が比較的低いときには、冷媒の加熱によって圧縮機で圧縮された後の冷媒圧力が無用に高圧力化されることを防止するために、冷媒加熱器側への冷媒流入を規制している。
特開2000−154950号公報
ところで、上記従来装置では、熱負荷が増大したときに冷媒加熱器へのエンジン冷却水を流入させると以下の問題点があった。即ち、冷媒で冷却され続けた冷媒加熱器内にエンジン冷却水を流入させるため、冷媒加熱器が急激に加熱されることで熱ひずみが生じ、この熱ひずみによる疲労で冷媒加熱器本体の寿命が縮小するのである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、冷媒加熱器に発生する熱ひずみを抑止することができるヒートポンプサイクル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された前記冷媒を加熱対象物と熱交換させることで前記冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器を流出した冷媒を第1熱源と熱交換させることで前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、第2熱源で発生した熱を吸熱した熱媒体を流入させ、前記熱媒体と前記蒸発器を流出した前記冷媒とで熱交換させることで前記冷媒を加熱する冷媒加熱器と、前記冷媒加熱器へ流入させる前記熱媒体の流入量を調整する媒体流入量調整手段と、前記冷媒加熱器に流入する熱媒体の温度(媒体流入温度)を検出する媒体流入温度検出手段と、前記冷媒加熱器の温度に関連する関連温度を検出する関連温度検出手段と、前記関連温度検出手段で検出される前記関連温度が、前記媒体温度検出手段で検出される前記媒体温度を基準として所定の温度範囲内に維持されるように前記媒体流入量調整手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の所定の温度範囲とは、冷媒加熱器へ熱媒体を流入させたとき、あるいは熱媒体の冷媒加熱器への流入量を増加したときに、熱媒体の流入に起因する冷媒加熱器の温度変化があっても冷媒加熱器に熱ひずみが発生しない、あるいはその大きさを許容できる程度の温度範囲のことである。
請求項1の発明によれば、冷媒加熱器は、内部に流入する熱媒体によって所定範囲内の温度となるように予備的に加熱されている。このため、冷媒加熱器へ流入させる熱媒体の流入量を増加させたとしても、流入した熱媒体と冷媒加熱器との温度差は低減されていることで、冷媒加熱器に急激な温度変化を生じさせることがない。これにより、冷媒加熱器で発生する熱ひずみを抑止することができる。
また、冷媒加熱器に補強等の熱ひずみ対策を施す必要がないため、低コスト化を図ることができる。
請求項2の発明では、前記凝縮器の熱負荷に応じて前記流入量を決定する流量決定手段を備え、前記制御手段は、前記流量決定手段により決定された前記流入量を限度として前記媒体流入量調整手段を制御することを特徴としている。
請求項2の発明によれば、冷媒に対する過度な加熱を防止して加熱対象物を適切に加熱することができるとともに、冷媒加熱器を効果的に予備加熱することができる。
請求項3の発明では、前記関連温度検出手段は、前記冷媒加熱器の表面温度を検出する表面温度検出手段で構成されていることを特徴としている。
請求項4の発明では、前記関連温度検出手段は、前記冷媒加熱器を流出する熱媒体の温度を検出する媒体流出温度検出手段で構成されていることを特徴としている。
請求項3及び請求項4の発明では、それぞれ冷媒加熱器の表面温度、冷媒加熱器を流出した熱媒体の温度が所定の温度となるように、熱媒体の流入量を調整する構成である。このようにしても、冷媒加熱器の温度を適切な温度に加熱することができる。
請求項5の発明では、前記圧縮機の駆動源及び前記第2熱源は、エンジンであり、前記熱媒体は、前記エンジンの排熱を吸熱するエンジン冷却水であることを特徴としている。
請求項5の発明は、いわゆるエンジン駆動式のヒートポンプサイクルに関するものである。この構成では、エンジンにより圧縮機を駆動しつつ、エンジンから発生した排熱を用いてサイクル中の冷媒を加熱することができる。
<第1の実施形態>
本発明の実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。本実施形態は、エンジンを駆動源とするエンジン駆動式の冷凍サイクル装置であり、全体構成を図1に示す。
本実施形態の冷凍サイクル装置は、室内空調に供されるものであり、冷房運転と暖房運転の2つの運転モードを有している。このうち、暖房運転時には、エンジン130からの排熱を回収利用するヒートポンプサイクルとして機能する。この冷凍サイクル装置は、室外機1と室内機2とから構成されており、サイクル中の冷媒循環経路には、圧縮機10、四方弁20、室内熱交換器30、室外熱交換器40、冷媒加熱器50が配されている。
圧縮機10は、エンジン130により駆動されるものであり、冷媒を圧縮し、圧縮後の高圧気相冷媒を吐出する。四方弁20は、運転モードに応じて圧縮機10の冷媒吐出側及び冷媒加熱器50の冷媒流入側のそれぞれを互い違いに室内熱交換器30及び室外熱交換器40に接続切替する。具体的には、冷房運転時には、圧縮機10の冷媒吐出側と室外熱交換器40とを接続するとともに、室内熱交換器30と冷媒加熱器50の冷媒流入側とを接続する。暖房運転には、圧縮機10の冷媒吐出側と室内熱交換器30とを接続するとともに、室外熱交換器40と冷媒加熱器50の冷媒流入側とを接続する。
圧縮機10と四方弁との間には、圧縮機10から吐出された冷媒と、その冷媒に含まれる潤滑油とを分離するオイルセパレータ60が配されている。このオイルセパレータ60で分離された潤滑油は、圧縮機10の冷媒吸引側に戻される。
室内交換機30は、複数備えられており、各室内熱交換器30に対応して設けられた送風ファン31により吹き付けられた室内空気と熱交換するようになっている。これらの室内熱交換器30は、暖房運転時には、室内空気を加熱して内部を流通する冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。また、冷房運転時には室内空気を冷却して内部を流通する冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。
室外熱交換器40は、複数備えられており、送風ファン41により吹き付けられた室外空気(第1熱源)と熱交換するようになっている。これらの室外熱交換器40は、冷房運転時には、室外空気を加熱して内部を流通する冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。また、暖房運転時には、室内空気を冷却して内部を流通する冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。
室内熱交換器30と室外熱交換器40との間には、気液分離器70及び膨張弁80が配置されている。気液分離器70は、液相冷媒と気相冷媒とを分離し、液相冷媒のみを外部に流出させるものである。膨張弁80は、気液分離器70よりも室外熱交換器40側に位置しており、冷房運転時には全開状態とされる一方、暖房運転時には弁開度の調整により室内熱交換器30を流出した冷媒を減圧膨張する。
各室内熱交換器30のうち気液分離器70に連なる配管には、それぞれ室内側膨張弁32及びストレーナ33が設けられている。室内側膨張弁32は、冷房運転時には、室外熱交換器40から流出する冷媒を減圧膨張する膨張弁として機能し、暖房運転時には全開状態とされる。また、ストレーナ33は、冷媒中の塵埃を除去するものであり、各室内側膨張弁32の冷媒流れ上下流側にそれぞれ設けられている。
冷媒加熱器50は、例えば、プレート式熱交換器により構成されており、内部を流通する冷媒をエンジン冷却水(熱媒体)により加熱するものである。この冷媒加熱器60内を流通させるエンジン冷却水の流量は、三方弁90の弁開度により調整されるようになっている。
この冷媒加熱器50には、図2に示すように、プレート表面温度(プレート温度Tp)を検出するための第1温度センサ51(関連温度検出手段)と、冷媒加熱器50に流入するエンジン冷却水の温度(冷却水流入温度Twin)を検出する第2温度センサ52(媒体流入温度検出手段)が設けられている。各温度センサ51,52の検出信号は、サイクル中の構成要素の動作を制御する制御装置200に出力されるようになっている。
冷媒加熱器50の冷媒流出側と圧縮機10の冷媒吸引側との間には、アキュムレータ100が配置されている。このアキュムレータ100は、冷媒加熱器50を流出した冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離し、分離後の気相冷媒を圧縮機10の冷媒吸引側に流出させるようになっている。
室外側と室内側とを連結する一対の冷媒配管には、それぞれ開閉バルブ110及びストレーナ120が設けられている。開閉バルブ110は、室外側と室内側との冷媒流路を開閉するものである。また、ストレーナ120は、室内熱交換器30に設けられたストレーナ33と同様である。
エンジン130(第2熱源)は、圧縮機10を駆動するものであり、負荷状態(圧縮機の圧縮能力)に応じて回転数を変更する。このエンジン130からの排熱は、内部を流通するエンジン冷却水に回収され、エンジン冷却水が冷却水回路140を流通することで、回収された排熱が外部に放熱され、あるいは冷媒加熱器50内を流通する冷媒に回収される。
エンジン冷却水回路140には、エンジン130と冷媒加熱器50との間を循環する加熱器側経路RAと、エンジン130とラジエター131との間を循環するラジエター側経路RBとの2つの経路が設けられている。この2つの経路RA,RBへの切替は、三方弁90(冷媒流量調整手段)の弁開度により調整されるようになっている。また、各経路RA,RBへ流入させるエンジン冷却水の流量比についてもこの三方弁90の弁開度により調整されるようになっている。
冷却水回路140には、エンジン130を流出したエンジン冷却水を上記の各経路RA,RB側に流通させることなくエンジン130に流入させるためのバイパス通路RCが形成されており、このバイパス通路RCと各経路RA,RB側との分岐点にはサーモ弁150が配されている。このサーモ弁150は、通過するエンジン冷却水の温度が所定温度(例えば、65℃)よりも低いときには、バイパス通路RC側へエンジン冷却水を流すように弁体を開く。また、エンジン冷却水の温度が所定温度以上となっているときには、各経路RA,RB側へエンジン冷却水を流すように弁体を開く。
また、バイパス通路RCとエンジン130のエンジン冷却水流入側との間には、エンジン冷却水を循環させるための冷却水ポンプ160が配されている。
図2に示した制御装置200(制御手段、流量決定手段)は、運転モード及び負荷状態に応じて、四方弁20、室内側膨張弁32、膨張弁80、三方弁90、エンジン130等の制御を行う。
本実施形態の構成は以上であり、続いてその動作について説明する。以下、冷房運転と暖房運転とに分けて説明する。
1.冷房運転時
制御装置200は、四方弁20を切替制御して、圧縮機10の冷媒吐出側と室外熱交換器40とを接続するとともに、室内熱交換器30と冷媒加熱器50の冷媒流入側とを接続する。そして、室内側膨張弁32の弁開度を負荷状態に応じて調整するとともに、膨張弁80を全開状態とする。
従って、サイクル中の冷媒は、圧縮機10、室外熱交換器40、室内熱交換器30、冷媒加熱器50の順番で流通し(図1中の破線矢印の方向に流通)、室内熱交換器30では、送風ファン31により吹き付けられた室内空気を冷却する。また、冷房運転時には、冷媒にエンジン130の排熱を回収させる必要がないため、三方弁90を制御して、エンジン冷却水をラジエター側経路RBに流通させる。
2.暖房運転時
制御装置200は、四方弁20を切替制御して、圧縮機10の冷媒吐出側と室内熱交換器30とを接続するとともに、室外熱交換器40と冷媒加熱器50の冷媒流入側とを接続する。そして、膨張弁80の弁開度を負荷状態に応じて調整するとともに、室内側膨張弁32を全開状態とする。
従って、サイクル中の冷媒は、圧縮機10、室内熱交換器30、室外熱交換器40、冷媒加熱器50の順番で流通し(図1中の実線矢印の方向に流通)、室内熱交換器30では、送風ファン31により吹き付けられた室内空気を加熱する。また、暖房運転時には、エンジン70の排熱を冷媒に回収させるために、三方弁90を制御してエンジン冷却水を加熱器側経路RAに流通させる。
「高負荷時」
ここで、室内熱交換器30の熱負荷が比較的高いときには、室内熱交換器30での加熱能力を保持すべく冷媒加熱器50にエンジン冷却水を流入させることによって冷媒を加熱する。冷媒加熱器50に流入させるエンジン冷却水の流入量Ginは、熱負荷に応じた流入量に調整する。流入量Ginの調整は、制御装置200により三方弁90の加熱器側経路RAへの弁開度を制御することにより行う。冷媒加熱器50にエンジン冷却水が流入しているときには、冷媒加熱器50は、エンジン冷却水により加熱されて所定の温度範囲に保持される。
「低負荷時」
室内空気が所望の温度に到達した、あるいは、室内熱交換器30のいくつかが休止状態に移行した等により、室内熱交換器30での熱負荷が低下したときには、室内熱交換器30の加熱能力を低減させるために冷媒加熱器50へのエンジン冷却水の流入量Ginを、微小流入量Gaに制限する(図3中(1)の領域)。
この微小流入量Gaは、プレート温度Tpを冷却水流入温度Twinを基準として所定の温度範囲内に維持するための流量である。また、所定の温度範囲とは、三方弁90を切替制御して冷媒加熱器50へエンジン冷却水を流入させたとき、あるいは、エンジン冷却水の流入量Ginを増加したときに、エンジン冷却水の流入に起因する冷媒加熱器50の温度変化があっても冷媒加熱器50に熱ひずみが発生しない、あるいはその大きさを許容できる程度の温度範囲のことである。
本実施形態では、所定の温度範囲は、三方弁90を切替制御してエンジン冷却水の流入量Ginを最大流入量Gmaxに増加したときに、エンジン冷却水流入に起因する冷媒加熱器50の温度変化によって発生する熱ひずみの大きさを許容できる程度の温度範囲としている。具体的には、冷却水流入温度Twinが65℃とされているときには、プレート温度Tpを20℃以上に維持できる微小流入量Gaとなるように三方弁90の弁開度を調整する。また、微小流量Gaとしているときの冷却水流入温度Twinとプレート温度Tpとの温度差ΔTは、約45℃となっている。
「負荷上昇時」
室内熱交換器50の熱負荷が低負荷状態から上昇したときには、熱負荷の上昇に応じた加熱能力を得るために、冷媒加熱器50へのエンジン冷却水の流入量Ginを増加させる。本実施形態では、三方弁90の弁開度を切替えてエンジン冷却水の流入量Ginを上述の微小流入量Gaから最大流入量Gmaxへと増加させる(図3中(2)の領域)。
流入量Ginが最大流入量Gmaxに増加したときには、冷媒加熱器60は、微小流入量Gaで内部に流入していたエンジン冷却水によりプレート温度Tpが20℃となるように予備的に加熱されているから、エンジン冷却水の流入量Ginが最大流入量Gmaxとされても、これらの温度差ΔTは45℃を越えることがない。そして、エンジン冷却水の流入量Ginの増加に伴って、プレート温度Tpが20℃から40℃へと上昇し、温度差ΔTは45℃から25℃まで減少する。
一方、従来構成においては、低負荷時等のエンジン冷却水による冷媒加熱が不要となっているときには、冷媒加熱器50へのエンジン冷却水の流入を中断しており、負荷上昇によってエンジン冷却水による冷媒加熱が必要となったときに、冷媒加熱器50へのエンジン冷却水の流入を開始するようにしている。
従って、冷媒加熱器50へのエンジン冷却水の流入を中断しているとき(流入量Ginがゼロのとき)には、冷媒加熱器50は冷媒によって冷却され続けることで低温となる。具体的には、プレート温度Tpは、冷媒によって冷却されることで−10℃程度となる(図4中(1)の領域)。
そして、負荷上昇によって、冷媒加熱器50へエンジン冷却水を流入させるために三方弁90の弁開度を切替えてその流入量Ginを最大流入量Gmaxとしたときには、65℃のエンジン冷却水が−10℃の冷媒加熱器50に流入するため、温度差ΔTは75℃となる。そして、冷媒加熱器50がエンジン冷却水により加熱されることで、プレート温度Tpが−10℃から40℃へと上昇するとともに、温度差ΔTが75℃から25℃まで減少する(図4中(2)の領域)。
ここで、三方弁90の切替制御時に過渡的に発生する熱ひずみの大きさは、温度差ΔTの変化幅(プレート温度Tpの変化温度)に比例することが判っている。三方弁90の切替前後における温度差ΔTの変化幅は、従来構成では75℃であるのに対して、本実施形態構成では1/3以下の20℃である。従って、本実施形態構成のように予備的に加熱する構成では、熱ひずみの大きさを従来構成の1/3以下に減少させることができる。
本実施形態によれば、冷媒加熱器50は、内部に流入するエンジン冷却水によって所定範囲内の温度となるように予備的に加熱されている。このため、冷媒加熱器50へ流入させるエンジン冷却水の流入量Ginを増加させたとしても、流入したエンジン冷却水と冷媒加熱器50との温度差ΔTが低減されていることで、冷媒加熱器50内部に急激な温度差を生じさせることがない。これにより、冷媒加熱器50で発生する熱ひずみを抑止することができる。また、冷媒加熱器50に補強等の熱ひずみ対策を施す必要がないため、低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、圧縮機10をエンジン130により駆動する構成としているから、このエンジン130により圧縮機10を駆動しつつ、エンジン130から発生した排熱を用いてサイクル中の冷媒を加熱することができる。
<第2の実施形態>
本発明に係る第2の実施形態について説明する。本実施形態では、制御装置200(流量決定手段)は、室内熱交換器30の熱負荷に基づいて冷媒加熱器50での冷媒加熱に必要とされるエンジン冷却水の流入量Gsを算出し、この算出された流入量Gs(算出流入量Gs)を限度として微小流量Gaを変更する構成である。
従って、上記実施形態のように、プレート温度Tpを20℃とするために必要となる微小流量Gaが、算出流入量Gsよりも少ない流量であるときには(Ga<Gs)、当該微小流量Gaでもってエンジン冷却水を冷媒加熱器50に流入させるようにすればよい。さらには、冷媒加熱器50に流入させるエンジン冷却水の流入量Ginを算出流入量Gsとしてもよい。これによって、三方弁90の切替前後における温度差ΔTの変化幅をより小さくして発生する熱ひずみを小さくすることができる。
一方、プレート温度Tpを20℃とするために必要となる微小流量Gaが、算出流入量Gsを超えているときには(Ga>Gs)、算出流入量Gsでもって冷媒加熱器50にエンジン冷却水を流入させる。この場合には、プレート温度Tpを所望の温度とすることが困難となるが、少なくとも算出流入量Gsは確保されているため三方弁90の切替前後の温度差ΔTは従来構成に比べて小さくすることができる。
本実施形態によれば、冷媒に対する過度な加熱を防止して室内空気を適切に加熱することができるとともに、冷媒加熱器50を効果的に予備加熱することができる。
<第3の実施形態>
本発明に係る第3の実施形態について図5を参照して説明する。本実施形態では、冷媒加熱器50を流出したエンジン冷却水の温度Twout(冷却水流出温度Twout)が、冷却水流入温度Twinを基準として所定範囲内の温度に維持されるように、冷媒加熱器50に流入させるエンジン冷却水の微小流入量Gaを決定する。
本実施形態では、冷媒加熱器50のエンジン冷却水流出側には、冷却水流出温度Twoutを検出するための第3温度センサ53(媒体流出温度検出手段)が設けられており、検出した温度に応じた検出信号を制御装置200に出力するようになっている。
流出後のエンジン冷却水は、冷媒加熱器50内部を流通することで冷媒加熱器50と熱交換するため、冷却水流出温度Twoutから冷媒加熱器50の温度を推定できる。そして、推定した冷媒加熱器50の温度(冷却水流出温度Twout)が冷却水流入温度Twinに対して所定の温度範囲となるように、三方弁90の弁開度を調整すれば良い。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
上記実施形態では、熱媒体としてエンジン冷却水を用いた構成であったが、例えば、エンジン130の排気、あるいはオイルクーラのオイルを熱媒体として、これらを冷媒加熱器60で熱交換させる構成であっても良い。
上記実施形態では、冷媒加熱器50はプレート式の熱交換器を用いた構成を示したが、2重管式の熱交換器やシェルアンドチューブ式の熱交換器により構成しても良い。
上記実施形態では、外部熱源としてエンジン130を用いたが、例えば、ガスヒータの燃焼熱を利用したものでもよい。
上記実施形態では、冷凍サイクル装置を室内空調に利用した例を示したが、例えば、冷温水機に利用することもできる。
第1の実施形態に係るヒートポンプサイクル装置の全体構成を示したブロック図である。 冷媒加熱器に配された温度センサの検出位置を示した概念図である。 本実施形態構成において、三方弁切替前後のプレート温度、冷却水流入温度、温度差、流入量の変化を示したグラフ群である。 従来構成において、三方弁切替前後のプレート温度、冷却水流入温度、温度差、流入量の変化を示したグラフ群である。 第3の実施形態において、冷媒加熱器に配された温度センサの検出位置を示した概念図である。
符号の説明
10…圧縮機
30…室内熱交換器(凝縮器)
40…室外熱交換器(蒸発器)
50…冷媒加熱器
51…第1温度センサ(関連温度検出手段)
52…第2温度センサ(媒体流入温度検出手段)
53…第3温度センサ(関連温度検出手段)
90…三方弁(流量調整手段)
130…エンジン
200…制御装置(制御手段、媒体流入量決定手段)
Gin…流入量
Ga…微小流入量
Tp…プレート温度(関連温度)
Twin…冷却水流入温度(媒体流入温度)
Twout…冷却水流出温度(関連温度)

Claims (5)

  1. 冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された前記冷媒を加熱対象物と熱交換させることで前記冷媒を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器を流出した冷媒を第1熱源と熱交換させることで前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    第2熱源で発生した熱を吸熱した熱媒体を流入させ、前記熱媒体と前記蒸発器を流出した前記冷媒とで熱交換させることで前記冷媒を加熱する冷媒加熱器と、
    前記冷媒加熱器へ流入させる前記熱媒体の流入量を調整する媒体流入量調整手段と、
    前記冷媒加熱器に流入する熱媒体の温度(媒体流入温度)を検出する媒体流入温度検出手段と、
    前記冷媒加熱器の温度に関連する関連温度を検出する関連温度検出手段と、
    前記関連温度検出手段で検出される前記関連温度が、前記媒体温度検出手段で検出される前記媒体温度を基準として所定の温度範囲内に維持されるように前記媒体流入量調整手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするヒートポンプサイクル装置。
  2. 前記凝縮器の熱負荷に応じて前記流入量を決定する流量決定手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記流量決定手段により決定された前記流入量を限度として前記媒体流入量調整手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプサイクル装置。
  3. 前記関連温度検出手段は、
    前記冷媒加熱器の表面温度を検出する表面温度検出手段で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートポンプサイクル装置。
  4. 前記関連温度検出手段は、
    前記冷媒加熱器を流出する熱媒体の温度を検出する媒体流出温度検出手段で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートポンプサイクル装置。
  5. 前記圧縮機の駆動源及び前記第2熱源は、エンジンであり、
    前記熱媒体は、前記エンジンの排熱を吸熱するエンジン冷却水であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のヒートポンプサイクル装置。
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JP2014025644A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Suzuki Motor Corp 車両の空調装置

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