JP2008126939A - 頭部保護エアバッグ - Google Patents

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Masao Kino
雅夫 木野
Sunao Yamamoto
直 山本
Hiroshi Masuda
泰士 増田
Mikine Hayashi
幹根 林
Hitoshi Kawabe
仁志 川辺
Yukisachi Tanaka
志幸 田中
Kikuyo Yokoi
希久代 横井
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【課題】外周縫製部を備えていても、ガスシール性を良好にできる頭部保護エアバッグを提供すること。
【解決手段】頭部保護エアバッグ20は、2枚の基布18の外周縁相互を縫合して形成される外周縫製部33を備える。外周縫製部33は、ともに、上糸と下糸とからなる同じ縫糸28を使用したミシン縫いとして、外周側に位置する外側縫目34と、内周側に位置する内側縫目37と、の二本縫いとしている。外側縫目34は、エアバッグの内圧上昇時に糸切れを防止可能な上・下糸の縫い合わせ35のピッチPOとして縫製されている。内側縫目37は、エアバッグの内圧上昇時、外側縫目34への緩衝作用を奏し、かつ、内側縫目37に隣接する基布18の布切れを防止できるように、使用する縫糸28を破断可能に、縫い合わせ38のピッチPIが、外側縫目34の縫い合わせ35のピッチPOより、大きくしている。
【選択図】図2

Description

本発明は、膨張用ガスの流入時、折り畳まれて収納された車両のサイドウインドの上方側から展開して、サイドウインドの車内側を覆うように、展開膨張する頭部保護エアバッグに関し、特に、2枚の基布の外周縁相互を縫合して形成される外周縫製部を備えて構成される縫製タイプの頭部保護エアバッグに関する。
従来、頭部保護エアバッグでは、2枚の基布の外周縁相互を縫合して形成される外周縫製部を備えて構成される縫製タイプのものがあった(例えば、特許文献1参照)。このエアバッグでは、ガスシール性を良好にするように、外周縫製部が、上糸と下糸とからなる同じ縫糸を使用したミシン縫いとして、外周側に位置する外側縫目と、内周側に位置する内側縫目と、の二本縫いとして、構成されていた。
特開2000−52902号公報
しかし、従来の頭部保護エアバッグでは、膨張用ガスを流入させた内圧上昇時、内側縫目の縫糸が破断せずに、内側縫目に隣接している基布に布切れが発生する場合があり、その場合には、外側縫目がガスシール性を確保していても、内側縫目の部位から膨張用ガスが流出してしまい、外周縫製部を二本縫いする意義がなくなってしまう。そして、外周縫製部にシール剤を併用していなければ、一層、内側縫目に隣接する基布に布切れが発生すれば、その部位からの膨張用ガスの流出量が多くなってしまう。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、外周縫製部を備えていても、ガスシール性を良好にできる頭部保護エアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグは、膨張用ガスの流入時、折り畳まれて収納された車両のサイドウインドの上方側から展開して、サイドウインドの車内側を覆うように、展開膨張するとともに、2枚の基布の外周縁相互を縫合して形成される外周縫製部を備えて構成される頭部保護エアバッグであって、
外周縫製部が、ともに、上糸と下糸とからなる同じ縫糸を使用したミシン縫いとして、外周側に位置する外側縫目と、内周側に位置する内側縫目と、の二本縫いとして、構成されるとともに、
外側縫目が、エアバッグの内圧上昇時に糸切れを防止可能な上糸と下糸との縫い合わせのピッチとして縫製され、
内側縫目が、エアバッグの内圧上昇時、外側縫目への緩衝作用を奏し、かつ、内側縫目に隣接する基布の布切れを防止できるように、使用する縫糸を破断可能に、上糸と下糸との縫い合わせのピッチを、外側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチより、大きくしていることを特徴とする。
本発明に係る頭部保護エアバッグでは、膨張用の流入時に、内圧が急激に上昇して、内側縫目にガス圧に伴なう基布の張力が加わる際、内側縫目に隣接する基布に布切れが生じようとしても、布切れを生じさせずに、縫糸(上糸と下糸との少なくとも一方)が破断する。そして、外側縫目に隣接する基布には、内側縫目に作用した基布の張力が、一旦、内側縫目の縫糸が破断によって、緩和されて作用することとなり、外側縫目に隣接する基布の布切れが防止される。また、外側縫目では、エアバッグの内圧上昇時に糸切れを防止可能な上糸と下糸との縫い合わせのピッチとして縫製されており、糸切れが防止される。その結果、内側縫目の縫糸の破断はあるものの、内側縫目や外側縫目に隣接する基布の布切れが防止され、また、外側縫目の糸切れも防止されることから、外周縫製部の外側縫目からのガス漏れが防止される。
したがって、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、外周縫製部を備えていても、ガスシール性を良好にすることができる。
また、本発明に係る頭部保護エアバッグでは、シール剤を併用しなくとも、良好なガスシール性を確保でき、また、内側縫目と外側縫目とは、上糸と下糸との縫い合わせのピッチを変えるだけで、同じ縫糸を使用したミシン縫いで外周縫製部を製造できることから、製造工数・製造コストの上昇を抑えることができる。
そして、内側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチは、外側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチの1.2〜1.8倍の範囲内とすることが望ましい。すなわち、内側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチが、外側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチの1.2倍未満であれば、内側縫目における縫糸の糸切れの強度が、外側縫目の縫糸の糸切れの強度と差が付き難く、内側縫目に隣接する基布の布切れを招く虞れが生じ、また、内側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチが、外側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチの1.8倍を超えれば、内側縫目の糸切れの強度が、低下し過ぎて、内側縫目の縫糸の糸切れ時、外側縫目に隣接する基布に対する引張力の緩衝作用を、十分に確保できなくなり、外側縫目に隣接する基布に布切れを生じさせる虞れが生じ、好ましくない。
また、外側縫目と内側縫目との間の距離は、3〜8mmの範囲内に設定することが望ましい。外側縫目と内側縫目との間の距離が3mm未満では、ミシン縫いする際の針穴が接近しすぎて、エアバッグの内圧上昇時に、内側縫目や外側縫目の近傍の基布に、布切れが生じ易くなり、また、外側縫目と内側縫目との間の距離が、8mmを超えては、内側縫目の縫糸の糸切れによる外側縫目近傍の基布における引張力の緩衝作用が低減してしまい、外周縫製部を二本縫いする意義が阻害されることから、好ましくない。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1,2に示すように、実施形態の頭部保護エアバッグ(以下、特に断らない限り、単にエアバッグとする)20は、車両Vに搭載される頭部保護用のエアバッグ装置Mに使用されるものである。このエアバッグ装置Mは、エアバッグ20と、インフレーター12と、取付ブラケット10,13と、エアバッグカバー8と、を備えて構成されている。そして、エアバッグ20は、車両Vの車内側におけるサイドウインドW1,W2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方側までの範囲に、折り畳まれて収納されている。
インフレーター12は、図1,2に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、エアバッグ20における膨張用ガスを流入させるための接続口部22に挿入され、周囲から締め付けるクランプ15を利用して、エアバッグ20と連結されている。そして、インフレーター12は、取付ブラケット13を利用して、センターピラー部CPの上方付近におけるルーフサイドレール部RRのインナパネル2に、ルーフヘッドライニング5の下縁に覆われて、取付固定されている。なお、インナパネル2は、車両Vのボディ(車体)1側の部材である。また、取付ブラケット13は、板金製として、インフレーター12を保持し、取付ボルト14を利用して、インナパネル2に固定されている。
各取付ブラケット10は、板金製として、エアバッグ20の各取付部40に取り付けられ、取付ボルト11によって、各取付部40をインナパネル2に取付固定している。
エアバッグカバー8は、フロントピラー部FPに配置されるフロントピラーガーニッシュ4とルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5とのそれぞれの下縁側から構成されている。なお、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とは、合成樹脂製とし、フロントピラー部FPとルーフサイドレール部RRとにおいて、それぞれ、ボディ1のインナパネル2における車内側に、取付固定されている。また、ルーフヘッドライニング5は、フロントピラー部FPの上方付近から、センターピラー部CPの上方を経て、リヤピラー部RPの上方付近まで、配設されている。
エアバッグ20は、図1〜3に示すように、ポリアミド等からなる2枚の基布18を縫製して、製造されている。このエアバッグ20は、インフレーター12からの膨張用ガスGを流入させて、折り畳み状態から展開して、サイドウインドW1,W2やセンターピラー部CP、リヤピラー部RPのセンターピラーガーニッシュ7、リヤピラーガーニッシュ6の車内側を覆うように、展開膨張する。そして、エアバッグ20は、膨張用ガスGを流入させて二枚の基布18を相互に離すように膨らむガス流入部21と、膨張用ガスGを流入させない非流入部32と、を備えて構成されている。
ガス流入部21は、接続口部22と保護膨張部24とから構成されている。接続口部22は、エアバッグ20の上縁20a側における前後方向の略中間部位から上方に延びるように、筒状に配設され、インフレーター12からの膨張用ガスGをガス流入部21内に流入させるように、形成されている。
保護膨張部24は、車両Vのシートに着座した乗員の頭部を保護するエリアであり、前席用保護部25と後席用保護部26とを備えて構成されている。前席用保護部25は、エアバッグ20の前部側に配置され、エアバッグ20の展開膨張時、車両Vの前席の側方に配置されて、前席側方のサイドウインドW1を覆うように膨張する。後席用保護部26は、エアバッグ20の後部側に配置され、エアバッグ20の展開膨張時、車両Vの後席の側方に配置されて、後席側方のサイドウインドW2を覆う。そして、保護膨張部24は、厚さを規制する区画部42,45により、小さな容積の種々の形状のセル24aを膨張させるように、区画されている。
非流入部32は、二枚の基布18相互を、縫糸28によって縫製して形成されて、エアバッグ20の外周縁側の外周縫製部33と、エアバッグ20のガス流入部21の領域内に配置される内周縫製部44,47と、を備えて構成されている。外周縫製部33は、エアバッグ20の外周縁に配置されて、ガス流入部21の外周縁を区画するように形成されている。内周縫製部44は、後席用保護部26の領域内に配設されて、横置きY字形状の区画部45を構成している。内周縫製部47は、前席用保護部25と後席用保護部26との間に配置された略長方形状の板状部48の外周縁を形成している。外周縫製部33は、前席用保護部25におけるエアバッグ20の下縁20b側から、前席用保護部25の領域内に侵入するように、前後方向に沿って並設される三本のI字形状の区画部42を配設させている。
そして、エアバッグ20の上縁20a側には、外周縫製部33の上方側に、複数の取付部40が形成されている。各取付部40は、エアバッグ20の上縁20a側から上方へ突出するように配置されて、インナパネル2に取り付けるための取付ブラケット10が固着されることとなる。各取付部40には、取付ボルト11を挿通させる取付孔40aが、開口されている。
また、エアバッグ20の前縁側には、基布18と同じ材料から形成された三角板状の板状部50が縫合されている。内周縫製部47に囲まれた長方形板状の板状部48や板状部50は、エアバッグ20の全体形状を確保するとともに、ガス流入部21の容積を小さくして、膨張完了までの時間を短くするために、配設されている。なお、板状部50にも、取付孔40aを備えた取付部40が形成されている。
そして、実施形態のエアバッグ20の外周縫製部33は、ともに、上糸29と下糸30とからなる同じ縫糸28を使用したミシン縫いとして、外周側に位置する外側縫目34と、内周側に位置する内側縫目37と、の二本縫いとして、構成されている(図4,5参照)。外側縫目34は、図2,4に示すように、エアバッグ20の内圧上昇時に糸切れを防止可能な上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOとして縫製されている。また、内側縫目37は、図2,5に示すように、エアバッグ20の内圧上昇時、外側縫目34への緩衝作用を奏し、かつ、内側縫目37に隣接する基布18の布切れを防止できるように、使用する縫糸28を破断可能に、上糸29と下糸30との縫い合わせ38のピッチPIを、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOより、大きくしている。
具体的には、内側縫目37の上糸29と下糸30との縫い合わせ38のピッチPIが、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOの1.2〜1.8倍の範囲内の1.5倍として、3mmとしている。
なお、実施形態では、基布18が、ポリアミド製の470dtexの糸を46本/インチで平織りした平織物としており、縫糸28(上糸29と下糸30)は、ポリアミド製の1400dtexのものが使用されている。そして、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOは、エアバッグ20の内圧上昇時に糸切れを防止可能な範囲では、2mm以上であり、また、ピッチPOが大きすぎれば、隣接する縫い合わせ35間からのガス漏れが生ずることから、ピッチPOは、2.5mm以下である。すなわち、ガス漏れの生じない外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOは、2〜2.5mmであり、実施形態では、外側縫目34のピッチPOを2mmとしている。
また、外側縫目34と内側縫目37とは、相互の間の距離Lが、3〜8mmの範囲内の5mmに設定されて、縫製されている。
このエアバッグ20を、車両Vに搭載するまでの工程を説明すると、まず、エアバッグ20を平らに展開させて、エアバッグ20の下縁20b側を上縁20a側に接近させるように、ロール折りや蛇腹折りを併用してエアバッグ20を折り畳む。
そして、エアバッグ20を折り畳んだ後には、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないテープにより、エアバッグ20の所定箇所をくるむとともに、インフレーター12,取付ブラケット10,13を取り付けて、エアバッグ組付体を形成する。
その後、各取付ブラケット10,13を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させ、各取付孔40aを挿通させる等して、取付ボルト11,14を締め付け、各取付ブラケット10,13をインナパネル2に固定して、エアバッグ組付体をボディ1に取り付ける。ついで、インフレーター12に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、リヤピラーガーニッシュ6、センターピラーガーニッシュ7をボディ1に取り付ければ、エアバッグ装置Mを、車両Vに搭載することができる。
そして、エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、インフレーター12が作動されれば、インフレーター12からの膨張用ガスGが、図2の二点鎖線に示すように、接続口部22から保護膨張部24に流入し、保護膨張部24が、折りを解消させつつ、展開し、さらに、膨張し始める。そして、エアバッグ20は、くるんでおいた図示しないテープを破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5の下縁側のエアバッグカバー8を押し開いて、図1の二点鎖線に示すように、下方へ突出しつつ、サイドウインドW1,W2,センターピラー部CP,リヤピラー部RPの車内側Iを覆うように、大きく展開膨張することとなる。
この時、実施形態のエアバッグ20では、膨張用の流入時に、内圧が急激に上昇して、図6のA,Bに示すように、内側縫目37にガス圧に伴なう基布18の張力TMが加わる際、内側縫目37に隣接する基布18に布切れが生じようとしても、布切れを生じさせずに、図6のCに示すように、縫糸28(上糸29と下糸30との少なくとも一方)が破断する。そして、外側縫目34に隣接する基布18には、内側縫目37に作用した基布18の張力TMが、一旦、内側縫目37の縫糸28が破断によって、緩和された張力TSとして作用することとなり、外側縫目34に隣接する基布18の布切れが防止される。また、外側縫目34では、エアバッグ20の内圧上昇時に糸切れを防止可能な上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOとして縫製されており(図2,4参照)、糸切れが防止される。その結果、内側縫目37の縫糸28の破断はあるものの、内側縫目37や外側縫目34に隣接する基布18の布切れが防止され、また、外側縫目34の糸切れも防止されることから、外周縫製部33の外側縫目34からのガス漏れが防止される。
したがって、実施形態の頭部保護用のエアバッグ20では、外周縫製部33を備えていても、ガスシール性を良好にすることができる。
また、実施形態のエアバッグ20では、シール剤を併用しなくとも、良好なガスシール性を確保でき、また、内側縫目37と外側縫目34とは、上糸29と下糸30との縫い合わせ38,35のピッチPI,POを変えるだけで、同じ縫糸28を使用したミシン縫いで外周縫製部33を製造できることから、製造工数・製造コストの上昇を抑えることができる。
そして、内側縫目37の上糸29と下糸30との縫い合わせ38のピッチPIは、実施形態の場合、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOの1.5倍としたが、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOの1.2〜1.8倍の範囲内とすることが望ましい。すなわち、内側縫目37の上糸29と下糸30との縫い合わせ38のピッチPIが、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOの1.2倍未満であれば、内側縫目37における縫糸28の糸切れの強度が、外側縫目34の縫糸28の糸切れの強度と差が付き難く、内側縫目37に隣接する基布18の布切れを招く虞れが生じ、また、内側縫目37の上糸29と下糸30との縫い合わせ38のピッチPIが、外側縫目34の上糸29と下糸30との縫い合わせ35のピッチPOの1.8倍を超えれば、内側縫目37の糸切れの強度が、低下し過ぎて、内側縫目37の縫糸28の糸切れ時、外側縫目34に隣接する基布18に対する引張力の緩衝作用を、十分に確保できなくなり、外側縫目34に隣接する基布18に布切れを生じさせる虞れが生じ、好ましくないからである。
また、外側縫目34と内側縫目37との間の距離Lは、実施形態の場合、5mmとしているが、3〜8mmの範囲内とすることが望ましい。外側縫目34と内側縫目37との間の距離Lが3mm未満では、ミシン縫いする際の針穴NH(図4,5参照)が接近しすぎて、エアバッグ20の内圧上昇時に、内側縫目37や外側縫目34の近傍の基布18に、布切れが生じ易くなり、また、外側縫目34と内側縫目37との間の距離Lが、8mmを超えては、内側縫目37の縫糸28の糸切れによる外側縫目34の近傍の基布18における引張力の緩衝作用が低減してしまい、外周縫製部33を二本縫いする意義が阻害され、好ましくないからである。
なお、実施形態では、ポリアミド製の470dtexの糸を46本/インチとして平織りした基布18を使用し、ポリアミド製の1400dtexの縫糸28(上糸29と下糸30)を使用した場合を例示したが、他に、ポリアミド製の470dtexの糸を46本/インチとして平織りした基布18を使用して、ポリアミド製の1867dtexの縫糸28(上糸29と下糸30)を使用したり、あるいは、ポリアミド製の370dtexの糸を58本/インチとした平織物の基布18を使用し、ポリアミド製の1400dtexの縫糸28(上糸29と下糸30)を使用してもよい。
また、本発明のように二本縫いする際の内側縫目における上糸と下糸との縫い合わせのピッチを、外側縫目における上糸と下糸との縫い合わせのピッチより、大きくして、外側縫目のガスシール性を確保する構成は、頭部保護エアバッグのみならず、運転席用や助手席用等のエアバッグ内に配設する整流布やインナバッグに適用してもよい。すなわち、平板状の基布を折り重ねて二本縫いして筒状に形成したり、あるいは、二枚の基布を重ねて二本縫いして袋状に形成するような場合の内側縫目と外側縫目との構成に、本発明を適用してもよい。
本発明の一実施形態のエアバッグが使用される頭部保護用のエアバッグ装置の車両搭載状態を示す概略正面図である。 実施形態のエアバッグの正面図である。 実施形態のエアバッグにおける膨張時の部分横断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 実施形態のエアバッグの外周縫製部における外側縫目を示す断面図である。 実施形態のエアバッグの外周縫製部における内側縫目を示す断面図である。 実施形態のエアバッグの内圧上昇時における外周縫製部の状態を順に説明する断面図である。
符号の説明
18…基布、
20…エアバッグ、
28…縫糸、
29…上糸、
30…下糸、
33…外周縫製部、
34…外側縫目、
35…(外側縫目の)縫い合わせ、
37…内側縫目、
38…(内側縫目の)縫い合わせ、
PO…(外側縫目の縫い合わせの)ピッチ、
PI…(内側縫目の縫い合わせの)ピッチ、
L…(外側縫目と内側縫目との間の)距離、
V…車両、
W1・W2…サイドウインド、
G…膨張用ガス、
M…頭部保護用のエアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 膨張用ガスの流入時、折り畳まれて収納された車両のサイドウインドの上方側から展開して、前記サイドウインドの車内側を覆うように、展開膨張するとともに、2枚の基布の外周縁相互を縫合して形成される外周縫製部を備えて構成される頭部保護エアバッグであって、
    前記外周縫製部が、ともに、上糸と下糸とからなる同じ縫糸を使用したミシン縫いとして、外周側に位置する外側縫目と、内周側に位置する内側縫目と、の二本縫いとして、構成されるとともに、
    前記外側縫目が、前記エアバッグの内圧上昇時に糸切れを防止可能な上糸と下糸との縫い合わせのピッチとして縫製され、
    前記内側縫目が、前記エアバッグの内圧上昇時、前記外側縫目への緩衝作用を奏し、かつ、前記内側縫目に隣接する前記基布の布切れを防止できるように、使用する縫糸を破断可能に、上糸と下糸との縫い合わせのピッチを、前記外側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチより、大きくしていることを特徴とする頭部保護エアバッグ。
  2. 前記内側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチが、前記外側縫目の上糸と下糸との縫い合わせのピッチの1.2〜1.8倍の範囲内としていること特徴とする請求項1に記載の頭部保護エアバッグ。
  3. 前記外側縫目と前記内側縫目との間の距離が、3〜8mmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の頭部保護エアバッグ。
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