JP2008126593A - 透明素材への模様形成方法及び模様が形成された透明素材 - Google Patents

透明素材への模様形成方法及び模様が形成された透明素材 Download PDF

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Abstract

【課題】写真や絵画その他の精密な模様・デザインを透明素材の表面に低コストで効率的かつ精密に再現でき、大量の透明素材に対して同一の模様を付加できる模様の形成方法を提供する。
【解決手段】ローラ表面に施した第1の銅メッキ層に対して彫刻機により所定パターンを彫り込み、その表面に剥離剤を付与した後に更に第2の銅メッキ層を施し、上層の第2の銅メッキ層を剥がして得た銅メッキシート8を熱可塑性を有する透明樹脂であるアクリルガラス10に重ねて熱転写により所定パターンを形成する透明素材への模様形成方法。
【選択図】図4

Description

この発明は、建物や屋内の仕切りに採光用として使われる例えばアクリル製のガラス(以下、アクリルガラスという)等の透明素材の表面に、各種絵画や人物写真のようなデザインを表面に浮き出させるための模様形成方法に関するものである。
各種建物の窓やショーケースの外殻には、採光用や展示用の目的として透明素材が必要であり、従来より酸化珪素を主成分とする普通のガラスが用いられていたが、同じ透明素材である樹脂製のアクリルガラスは、加工が容易であり、酸化珪素主体のガラスに比較して軽量であり、更に破損した際の人体への損傷度合いが低い等の理由から、従来のガラス材との代替えとして使用されてきており、また、机、看板、インテリア、内装用等の従来のガラス材より広範囲の用途に使用されてきている。
最近は、アクリルの加工容易性を利用して、アクリルガラス表面に凹凸を形成した装飾を加えたものも多数提案されてきており、その方法としては、まず、アクリルガラスの射出成形の際に使用する金型表面にアクリルガラス表面に表す凹凸と逆の凹凸を設けておくことによって形成されるものや、同じく金属製の金型を熱しながらアクリル表面に当てて、アクリルの表面を軟化させて金型表面と一致させることで、金型表面の模様をアクリル表面に写す熱転写という方法もある。
上記した金型の表面に凹凸模様を形成する方法としては、金型の表面にフォトレジストを塗布した後、フィルム状のフォトマスクを成形して露光及び現像を行い、この金型にエッチングにより金型表面にフォトマスクに形成されたパターンを得る方法がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
一方、金型を使わずに、ガラス材やアクリルガラス等の樹脂材の表面にレーザー光を照射することで、直接アクリルガラス表面に写真や絵柄、文字を描画する方法も提案されており(例えば、特許文献3参照)、レーザー光の大きさや強さを制御することで、写真様模様を含めて、アクリル表面に微細な表現を行うことができ、これを利用してアクリル表面に人物の写真様模様等を形成し、一品製作の記念品等が製作されている。
また、通常の酸化珪素を主体としたガラスに対しては、従来よりサンドブラスト法により装飾加工を施す技術があったが、ガラス表面にマスキング材を塗布した後、低出力レーザー光によりマスキング材を消失加工させた後、サンドブラストを行うことにより、ガラス表面に極めて微細かつ高度な加工を行う方法も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−345286号公報 特許第3718588号公報 特開2001−310600号公報 特開2000−280695号公報
ところで、前述の特許文献1又は特許文献2のようにエッチングによって金型を得るものは、フッ素等の薬品によって金属を腐食させて金属表面に凹凸を形成するものであり、腐食断面が長方形のものしか得られず、また薬品への浸漬時間等や全体の腐食度の不均一等の理由で自由な凹凸が再現できないことや微細な部分で再現性が劣ることになり、写真や絵画等の繊細なデザインを表した凹凸を得ることは困難であった。
更に、エッチング溶液への浸漬作業が必要であり、ドアや部屋の仕切り板用のアクリルガラスに用いる金型を作ろうとすると、金型が大きくなり過ぎ、エッチング槽が大型化しエッチング液も大量に必要となり、高コストとなる問題もあった。
また、特許文献3のように、ガラス材や樹脂材表面にレーザービームを照射することにより被加工物を直接加工する方法については、微細な加工が行え写真や絵画など、種々の表現が可能となるため、アクリルへの写真状の模様形成による記念品等の作成に使用されるが、レーザー装置のコストがかかる問題や、被加工物も一回製作品となり、建物用のアクリルガラス等の同一物品を大量に用いるもののような大量生産品には向かない問題点があった。
また、特許文献4のように、レーザー光を用いて、マスキング材を消失加工した後、サンドブラストを行う方法は、加工性の低いガラス表面に微細な模様を得ることができるが、サンドブラストの粒より小さな凹凸の加工は不可能であり、微細な部分では加工が粗くなる問題があり、また、被加工物に直接加工を行うため、一品制作物や記念品では良いが、建物用窓ガラス表面の装飾など、大量の物品に対して同一の処理を行うにはコストがかかりすぎるという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決し、写真や絵画その他の精密な模様・デザインをアクリルガラス等の透明素材の表面に低コストで効率的かつ精密に再現でき、大量の透明素材に対して同一の模様を付加できるような模様の形成方法を提供するものである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、透明素材の表面に模様を形成する方法であって、ローラ表面に第1の銅メッキ層を施す工程と、第1の銅メッキ層に対して彫刻機により所定パターンを彫り込む工程と、第1の銅メッキ層の表面に剥離剤を付与した後に更に第2の銅メッキ層を施す工程と、上層の第2の銅メッキ層を剥がして銅メッキシートを得る工程と、この銅メッキシートを熱可塑性を有する透明樹脂に重ねて熱転写により透明樹脂表面に所定パターンを形成する工程とからなることを特徴とする透明素材への模様形成方法である。
請求項2の発明は、上記請求項1に記載の透明素材への模様形成方法における熱可塑性を有する透明樹脂をアクリルガラスとした構成を採用したものである。
請求項3の発明は、透明素材の表面に模様を形成する方法であって、ローラ表面に第1の銅メッキ層を施す工程と、第1の銅メッキ層に対して彫刻機により所定パターンを彫り込む工程と、第1の銅メッキ層の表面に剥離剤を付与した後に更に第2の銅メッキ層を施す工程と、上層の第2の銅メッキ層を剥がして銅メッキシートを得る工程と、この銅メッキシートを熱可塑性を有する透明樹脂製シートに重ねて熱転写により透明樹脂製シート表面に所定パターンを形成する工程と、該透明樹脂製シートを透明素材に貼り付ける工程とからなる透明素材への模様形成方法である。
請求項4の発明は、上記請求項3に記載の透明素材への模様形成方法における上記熱転写により透明樹脂製シート表面に所定パターンを形成する工程において、銅メッキシートの所定パターンが転写された面を外側にしてロールを形成し、該ロールを熱した状態で透明樹脂製シートの上を転がして所定パターンを熱転写する構成を採用したものである。
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載の透明素材への模様形成方法における上記透明樹脂製シートをポリカーボネート製シートとした構成を採用したものである。
請求項6の発明は、上記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法により模様が形成された透明素材である。
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、熱転写用の金型のパターンを、ローラに対する機械的彫刻により行うので、精密かつ微細なパターンの凹凸が再現性良く得られ、該パターンの制御により、得られた金型は精度が良く、この金型を用いて熱転写により所定パターンが転写成形された熱可塑性を有する透明樹脂の表面には、ミクロン単位での描写が行われており、写真や絵画等の微細な表現が可能となっている。
また、熱転写に用いる第2銅メッキ層からなる銅メッキシートの大きさは、ローラの大きさ、即ち、ローラの長さ方向寸法と、ローラの胴回り外周寸法とからなる長方形の形状の金型を得ることができるので、透明素材を適用する場所の大型化に伴うデザインの大型化にもローラを大型化することで容易に対応でき、大型窓、ショーケース、ドア、大型看板用の透明素材に模様を形成するための金型等、従来のエッチング法等ではコスト的に困難であった大型の金型であっても容易に模様を転写することができる。
また、エッチング法を用いた金型のようにパターンの局所的な精度のムラが生じないので、大型化しても模様の高い精度が維持できる。
また、金型を用いた熱転写により模様を付与するので、大量の製品に対して同じ模様を付与できるので、従来のレーザーを用いたものと同等な繊細かつ精密な写真や絵画が描かれた窓やドアを、従来のレーザー光やサンドブラストを用いた方法では得られなかった同一模様の透明素材を同一の品質を保ちつつ低コストで量産することができるようになる。
更に、第2の銅メッキ層を熱転写用の金型として用いるので、第2の銅メッキ層を取り外した後の第1の銅メッキ層に、再び第2の銅メッキ層をメッキするのを繰り返すことで、半永久的に同じ金型が作成でき、同一模様を付した物品の大量生産が可能となった。
請求項2に記載の発明によれば、透明素材として広範囲に使用されているアクリルガラスに使用すれば、アクリルガラスの熱転写の容易性とその応用範囲の広さから、用途は無限に広がり、例えば模様を付けたアクリルガラスに他のアクリルガラスを数枚重ねて貼り合わせて熱溶着すれば、厚さ数十センチの模様付きの水族館の水槽用アクリルガラス等が得られる。
請求項3の発明によれば、熱可塑性を有する透明樹脂製シートに重ねて熱転写により透明樹脂製シート表面に所定パターンを形成した後、該透明樹脂製シートを透明素材に貼り付けることで、熱転写が不可能な酸化珪素を主成分とする普通のガラスや融点の高い透明素材であっても簡単に写真を表現したような繊細な模様付けをすることができる。
請求項4の発明によれば、熱可塑性を有する透明樹脂製シートであれば、アクリル板のようなものに比べて、比較的短時間で表面を溶融させることができるので、銅メッキシートの所定パターンが転写された面を外側にしてロールを形成し、該ロールを熱した状態で透明樹脂製シートの上を転がすだけで透明樹脂製シート模様が形成され、短時間で模様付け作業を行うことができる。
請求項5の発明のように、熱可塑性を有する透明樹脂製シートとしてポリカーボネートが融点の低さや加工の容易性から、熱転写性、コスト、加工性から最適な材料となる。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の方法により、低コストで写真のような精密な模様が表面に表れた透明素材となり、種々の用途に適用することができる。
以下、この発明を、図面図1乃至図7に基づいて説明する。
[金型形成方法]
まず、図1は、この発明に使用されるローラ1を示すもので、グラビア印刷等に使用される印刷用ローラと同様のもので、本体が鉄製からなる円柱状をしており、その幅W及びローラの半径Rは製造する熱転写用の金型の大きさにより任意のものである。
次に、図2(A)と(B)に示すように、ローラ1の表面に対し、全体に厚さ100〜150μm程度、ビッカス硬度230〜260程度の第1の銅メッキ層2を施す。
第1の銅メッキ層2の厚さや硬度の調整は、メッキに使用する薬品(塩酸、硫酸、添加剤)や、温度、液温度、電流、ローラ回転等を適宜調整して行うようにする。
第1の銅メッキ層2が表面に施されたローラ1に対して、銅の表面を研磨加工し、凹凸のない鏡面仕上げとする。
次に、図2(C)に示すように、ダイヤモンド等の硬質の材質からなる針3を用いて彫刻を行う彫刻機により、鏡面仕上げされた第1の銅メッキ層2の表面に対して、所定パターンの彫刻による凹部4の形成を行う。
ここで用いる彫刻機としては、大日本スクリーン株式会社製の商品名バルカス彫刻機、ハイデルベルク社製の商品名ヘリオ、米国オハイオ社製彫刻機などが挙げられる。
彫刻は、ローラを回動させながら彫刻機の針3でローラ表面を掘削するものであるが、彫刻機の針が前後する動きと、ローラの回動を予めプログラムされたパターンにより制御して行い、第1の銅メッキ層2の表面に所望の深さと長さの溝や孔状の凹部4を形成してゆく。
凹部4の形状は、穴状、溝状、ドット状、台形状、曲面形状等、目的とするパターンに応じて種々のものを掘削可能であるが、その深さは、通常は約20μm程度で行い、最大約60μmまで掘ることが可能である。
所定パターンの凹部4を形成したローラの第1の銅メッキ層2の表面に対し、図2(D)に示すように、剥離剤を塗布した後、更に12μm程度のクローム、ニッケル等の金属膜5を表面に施す。
更に、図2(E)に示すように、第1の銅メッキ層3表面の金属膜5が施された上に銅メッキによる第2の銅メッキ層6を施す。
第2の銅メッキ層6の厚さは任意であるが、あまり厚くしすぎると、その後の剥離作業等に支障が出るおそれがあるので、剥離性を考慮すれば300μm程度までが好ましい。
第2の銅メッキ層6の表面は、第1の銅メッキ層2の凹部4が形成された部分が若干凹んでいるので、再び表面を研磨加工し、凹凸のない鏡面仕上げとする。
図2(F)に示すように、メッキ完了後に、上層である第2の銅メッキ層6を、金属膜5と共に剥離すると、第2の銅メッキ層6は、内側に第1の銅メッキ層2に対して彫り込んだ凹部4が凸部7に転写されて形成された銅メッキシート8となる。
なお、第2の銅メッキ層6を剥がした後のローラ1の第1のメッキ層2に対して、図2(D)乃至(F)の作業を繰り返せば、同じパターンと精度を有する銅メッキシート8を大量に生産することができる。
上記製造方法において、図2(C)で示す凹部4の掘削は、彫刻機のダイヤモンド針3による機械的掘削であるので、数μm単位での精度による細かい彫り込みが可能であり、例えば図3(A)に示すように、ダイヤモンド針3で第1の銅メッキ層2の表面に凹部4を細かくミクロン単位で凹凸面を形成するようにしておけば、図3(B)に示すように、得られた銅メッキシート8の凸部7についても細かな凹凸面が形成される。
また、第1の銅メッキ層2に形成される凹部4は、エッチングで形成する時のように断面が長方形に限られることがなく、角度又は深度は彫刻機の彫刻パターンを適宜変更することでその形状を自由に変更することができる。
[転写方法その1]
次に、図4(A)に示すように、この第2層の銅メッキ6を剥がして得た銅メッキシート8の、凸部7が転写された方と反対の面に例えばアルミニウム9等の熱伝導率の良い金属板を貼り付ける。
この銅メッキシート8とアルミニウム板9との積層体を、アクリルガラスの融点である約240℃付近まで加熱し、銅メッキシート8をアクリルガラス10に押し付ける。
すると、図4(B)に示すように、加熱された銅メッキシート8に触れたアクリルガラス10の表面が溶融し、銅メッキシート8の凸部7がアクリルガラス10の表面に転記されて凹部となり模様が形成される。
熱転写終了後、銅メッキシート8をアクリルガラス10から剥がせば、アクリルガラス10の表面には、銅メッキシート8条の凸部7に対応した凹部11が形成されており、この凹部11は、ダイヤモンド針3により第1の銅メッキ層2表面に形成された凹部4と同じ配置、大きさのもとなる。
[転写方法その2]
次に、他の実施形態を説明すると、図2(F)で得られた第2の銅メッキ層6を引き剥がした銅メッキシート8を、図5(A)に示すように、凸部7を有する面を外側にして、別のロール体12の外周に巻回して丸めて、ロール状にする。
その後、図5(B)に示すように、ロール体12を熱しながら、厚さ0.3〜0.5mm程度のシート状のポリカーボネート製シート13上に転がしてゆき、熱転写により銅メッキシート8の凹部7をポリカーボネート製シート13上に転写してゆく。
ポリカーボネート製シート13のように比較的薄く融点が低いものに対しては、このようにロール体12と共に銅メッキシート8を加熱して被加工物上を転がしてゆくという短時間の加熱によっても表面に模様を転写することができ、模様が転記されたポリカーボネート製シート13には、凸部7に対応した凹部14からなる模様が形成されている。
模様が形成されたポリカーボネート製シート13を、図5(C)に示すように、(酸化珪素を主成分とするガラスやアクリルガラスなど素材を問わない)透明素材15に貼り付ければ、透明素材15にポリカーボネート製シート13に転記された模様が得られるようになる。
[透明素材の例]
図6(A)は、上記銅メッキシート8を利用して得た、アクリルガラス10に写真を転記したものであり、銅メッキシート8の凸部7の部分がアクリルガラス10に凹部11として転記されるので、結果としてダイヤモンド針3で作成された凹部4からなる模様が、アクリルガラス10の表面に再現されることになる。
この例のアクリルガラス10によれば、凹部11の形状と配置は、例えば図6(B)の拡大図に示すように、円形の凹部11を格子状に規則正しく並べ、各凹部11の大きさや深さを白黒写真における濃淡に比例させれば、これら種々の大きさや深さの凹部11が多数並んで表現された模様は、アクリルガラス10の表面を離れて肉眼で見たときに図6(A)のように、写真と同じような視認性が得られる。
なお、各凹部11の大きさや深さの決定は、写真をパソコンに取り込んで各格子状に並んだドットにおける画像濃度から、各凹部11の大きさ深さを決定して、図2(C)における凹部4の彫刻作業に反映させれば良い。
これら凹部11の大きさや深さ、或いは凹部の形の精密さの制御はエッチング法やサンドブラスト法では得られず、また、レーザー光による加工であれば同様な精密加工が可能であるが一品制作物となるのに対し、この実施例の方法によれば大量生産に向き、ビルの内装や仕切り板、ドア等に対する同一の写真や絵画のような精密な模様を形成することに向く。
また、この方法では、写真の濃淡を円形の凹部11の大きさや深さにより表現したが、濃淡表現はこれに限定されず、写真を取り込んだ各種パソコンで濃淡をディザ処理等の既知の処理を行って、第1の銅メッキ層2に対する凹部4の形状や大きさを適宜決定して彫刻作業を行えば良い。
また、当該方法によれば、エッチングやサンドブラスト法のように、凹部の深さが制限されることがなく、第1の銅メッキ層2の厚みを充分に取れば、ダイヤモンド針3により第1の銅メッキ層2を深く研削して深い凹部4を得ることもできる。
図7に示すように、第1の銅メッキ層2に対して深い凹部4を形成しておけば、凹部11がより立体的になったアクリルガラス10を得ることができる。
また、この発明の方法により写真様の模様が形成された面を内側にして透明素材により密閉空間を設け、内部にプラズマを発生させれば、空間に色彩が付与された写真様模様が浮き出ることで、斬新な装飾効果が得られる。
また、上記した方法では、熱転写用金型となる銅メッキシート8の凸部7に対する、透明素材である透明樹脂には凹部11、透明樹脂シートには凹部15と、凹部のみの表現となったが、凸部7が形成された銅メッキシート8を更にロール状にして上部に銅メッキを重ねることにより、凹部による所定パターンが形成された金型が得られることになり、この金型によれば熱転写により凸部表現による模様が形成された透明素材を得ることもできる。
この発明の製造方法で利用するローラの斜視図である。 (A)〜(F)はこの発明の模様形成方法を示す要部拡大断面図である。 (A)はローラの第1の銅メッキ層に凹部を形成する際の一部拡大断面図であり、(B)は凹部が転写された銅メッキシートの一部拡大断面図である。 (A)〜(C)はこの発明の模様形成方法を示す断面図である。 (A)〜(C)はこの発明の他の模様形成方法を示す説明図である。 この発明により模様が形成されたアクリルガラスであり、(A)は正面図、(B)は一部拡大図である。 この発明により模様が形成された他の例のアクリルガラスの斜視図である。
符号の説明
1 ローラ
2 第1の銅メッキ層
3 ダイヤモンド針
4 凹部
5 金属膜
6 第2の銅メッキ層
7 凸部
8 銅メッキシート
9 アルミニウム板
10 アクリルガラス
11 凹部
12 ロール体
13 ポリカーボネート製シート
14 凹部
15 透明素材

Claims (6)

  1. 透明素材の表面に模様を形成する方法であって、ローラ表面に第1の銅メッキ層を施す工程と、第1の銅メッキ層に対して彫刻機により所定パターンを彫り込む工程と、第1の銅メッキ層の表面に剥離剤を付与した後に更に第2の銅メッキ層を施す工程と、上層の第2の銅メッキ層を剥がして銅メッキシートを得る工程と、この銅メッキシートを熱可塑性を有する透明樹脂に重ねて熱転写により透明樹脂表面に所定パターンを形成する工程とからなることを特徴とする透明素材への模様形成方法。
  2. 熱可塑性を有する透明樹脂をアクリルガラスとした請求項1に記載の透明素材への模様形成方法。
  3. 透明素材の表面に模様を形成する方法であって、ローラ表面に第1の銅メッキ層を施す工程と、第1の銅メッキ層に対して彫刻機により所定パターンを彫り込む工程と、第1の銅メッキ層の表面に剥離剤を付与した後に更に第2の銅メッキ層を施す工程と、上層の第2の銅メッキ層を剥がして銅メッキシートを得る工程と、この銅メッキシートを熱可塑性を有する透明樹脂製シートに重ねて熱転写により透明樹脂製シート表面に所定パターンを形成する工程と、該透明樹脂製シートを透明素材に貼り付ける工程とからなる透明素材への模様形成方法。
  4. 上記熱転写により透明樹脂製シート表面に所定パターンを形成する工程において、銅メッキシートの所定パターンが転写された面を外側にしてロールを形成し、該ロールを熱した状態で透明樹脂製シートの上を転がして所定パターンを熱転写することを特徴とする請求項3に記載の透明素材への模様形成方法。
  5. 上記透明樹脂製シートをポリカーボネート製シートとした請求項3又は4に記載の透明素材への模様形成方法。
  6. 上記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法により模様が形成された透明素材。
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