JP2008124496A - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイズに拘わらず1枚当りの電圧が高い高電圧太陽電池モジュール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】短冊状セルの長辺と交叉するように第一の電極層、光電変換層、第二の電極層を除去してなる絶縁溝部8a,8bを設け、絶縁溝部により、それぞれの発電時の電流値が実質的に同じになるように区画され、それぞれが絶縁された複数のサブモジュール1a,1b,1c,1dと、複数のサブモジュールを直列に接続する接続手段9と、複数のサブモジュールを直列に接続した発電出力を取り出す正負極端子10a,10bと、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高電圧の太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
太陽光のエネルギを直接電気エネルギに変換する光電変換装置である太陽電池の種類として、各種のものが実用化されている。なかでも、薄膜太陽電池モジュールは、大面積化が容易であり、製造コストの低減が期待できる。
薄膜太陽電池モジュールの製造においては、PVD法、CVD法、スパッタリング法、及びイオンプレーティング法のような薄膜の堆積工程と、レーザーエッチング法のようなパターンニング工程とが組み合わせて行われる。薄膜太陽電池モジュールは、通常、1枚の基板上に複数の光電変換セルが電気的に直列接続された構造を採用している。
ところで、通常、太陽電池発電システムは所定の出力電圧を得るため、複数の電池モジュールを直列に接続した系統により構成される。実際の住宅屋根等への太陽電池設置に際しては、1つの系統に直列接続される電池モジュールの枚数が多くなると、同じ直列接続系統に属する電池モジュールが異なる複数の屋根面にわたって取り付けられることが起こる。例えば、日照条件(方位、傾斜角)の異なる2つの屋根面にわたり同一系統に属する電池モジュールを設置した場合に、その系統の発電能力は日照条件の悪いほうに、すなわち発電出力の小さいほうの電流値に抑えられてしまう。
また、1つの系統に直列接続される電池モジュールの枚数が多くなると、これをシステム化する場合の結線作業が煩雑になる。すなわち作業者は施工現場で直列に接続される電池モジュールの枚数を各系統毎に数えてそれを覚えておき、当該系統の接続作業が完了した後に次の系統の接続作業に移行して同じ枚数を数え直さなければならないので、作業内容が非常に煩雑になり作業者に負担がかかる。従って、1つの系統に属する電池モジュールの枚数はできるだけ少ないほうが望ましく、また1枚当りの電圧は高くするほうが望ましい。
ところで、従来の太陽電池モジュールにおいて1枚当りの出力電圧を高くする場合は、セルのピッチ間隔を狭くすることによりセル数を増大させていた。例えば、同サイズのモジュールにおいてセルのピッチ間隔を10mmとした場合と5mmとした場合とを単純に比較してみると、後者では前者の約2倍の電圧が得られる。
しかし、従来の太陽電池モジュールにおいてセルのピッチ間隔を過度に狭くしすぎると、各セル間の非発電部(直列接続部)の面積の割合が増大し、単位面積当たりの発電出力すなわち光電変換効率が低下してしまう。このため、限られた設置スペースでは大きな電力を得ることができない。
とくに一般住宅の屋根瓦の代替品として瓦型太陽電池モジュールを製作する場合は、モジュールサイズがほぼ決まっているので、低い電圧のものしか得られないという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、サイズに拘わらず1枚当りの電圧が高い太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る太陽電池モジュールは、基板上に、第一の電極層(たとえば透明電極層)、光電変換層、第二の電極層(たとえば裏面電極層)を順次積層してなるセルが、複数、短冊状に形成され、前記複数の短冊状セルは、互いの長辺が隣り合うように配列され、隣接するセル同士が直列に接続された太陽電池モジュールにおいて、前記短冊状セルの長辺と交叉するように第一の電極層、光電変換層、第二の電極層を除去してなる絶縁溝部を設け、前記絶縁溝部により、それぞれの発電時の電流値が実質的に同じになるように区画され、それぞれが絶縁された複数のサブモジュールと、前記複数のサブモジュールを直列に接続する接続手段と、前記複数のサブモジュールを直列に接続した発電出力を取り出す正負極端子と、を具備することを特徴とする。
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、基板上に、第一の電極層、光電変換層、第二の電極層を順次積層してなるセルが、複数、短冊状に形成され、前記複数の短冊状セルは、互いの長辺が隣り合うように配列され、隣接するセル同士が直列に接続された太陽電池モジュールにおいて、前記短冊状セルの長辺と交叉するように第一の電極層、光電変換層、第二の電極層を除去してなる絶縁溝部を設け、前記絶縁溝部により、それぞれの発電時の電流値が実質的に同じになるように区画され、それぞれが絶縁された複数のサブモジュールと、前記複数のサブモジュールを直列に接続する接続手段と、前記複数のサブモジュールを直列に接続した発電出力を取り出す正負極端子と、を具備することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法において、(a)各サブモジュールに属する複数セルの発電時における電流値の合計が実質的に同じになるように、全体を複数のサブモジュールに分離するための絶縁溝が形成されるべき予定線を設定する工程と、(b)前記絶縁溝予定線の起点にレーザー光の焦点が合うように、レーザー射出部と基板とを位置合せする工程と、(c)レーザー光の照射部位が前記絶縁溝予定線に沿って走査されるように前記レーザー射出部と基板とを相対的に移動させるとともに、前記絶縁溝予定線に沿って光電変換層および第二の電極層をそれぞれ除去して第1の絶縁溝部を形成するとともに、前記絶縁溝予定線に沿って第一の電極層、光電変換層および第二の電極をそれぞれ除去して第2の絶縁溝部を形成し、これら第1および第2の絶縁溝部により互いに絶縁されて素子分離された複数のサブモジュールを形成する工程と、(d)前記互いに絶縁された複数のサブモジュールを直列に接続するために、一方のサブモジュールに属するセルの第二の電極層と他方のサブモジュールに属するセルの第一の電極層とを配線等の接続手段により接続する工程と、(e)前記直列接続されたサブモジュール群の両端のサブモジュールの、一方のサブモジュールに属するセルの第二の電極層と、他方のサブモジュールに属するセルの第一の電極層に、発電出力を取り出す正負極端子を取り付ける工程と、を具備することを特徴とする。
上記の素子分離溝は、最初に幅広のレーザービームを照射して第1の絶縁溝部を形成した後に、同一の走査線に沿って幅狭のレーザービームを照射して第2の絶縁溝部を形成してもよいし、これとは逆に幅狭のレーザービームを照射して最初に第2の絶縁溝部を形成した後に、幅広のレーザービームを照射して第1の絶縁溝部を形成するようにしてもよい。また、図4、図11、図13、図16にそれぞれ示す各種の特殊レーザーエッチング装置を用いて第1及び第2の絶縁溝部を同時に形成するようにしてもよい。すなわち上記工程(c)では、特殊レーザーエッチング装置から少なくとも一部を重ね合わせた状態で異なる2つの波長のレーザー光を照射することにより第1及び第2の絶縁溝部を同時に形成することができる。
上記第2の絶縁溝部は、第1の絶縁溝部のなかに設けられ、第1の絶縁溝部よりも幅狭であることが望ましい。これにより第一の電極層たとえば透明電極層を構成する導電性物質が第2の絶縁溝部の側壁に再付着することが回避され、隣接するサブモジュール間における短絡が有効に防止されるようになる。
また、上記第2の絶縁溝部は、第1の絶縁溝部の両側に隣接するようにしてもよいし、第1の絶縁溝部の片側のみに隣接するようにしてもよい。第2の絶縁溝部の少なくとも一方側の側壁に透明電極層を構成する導電性物質が再付着しなければサブモジュール間の短絡は防止されるからである。
また、上記接続配線は、一方のサブモジュールに属するセルの第二の電極層と他方のサブモジュールに属するセルの第一の電極層とを接続する第1の配線部材と、前記一方のサブモジュールに属するセルの第一の電極層と出力端子(例えば正極)とを接続する第2の配線部材と、前記他方のサブモジュールに属するセルの第二の電極層と出力端子(例えば負極)とを接続する第3の配線部材と、前記第1の配線部材と前記第2の配線部材または第3の配線部材のいずれか一方との間に挿入され、前記第1の配線部材を前記第2の配線部材または第3の配線部材のいずれか一方から絶縁する絶縁性シートとを具備することが好ましい。接続配線は図7〜図10に示すように種々の方式を採用することができる。また、サブモジュールの数に応じて配線接続線を最短化することが望ましい。
なお、発電機能を有する光電変換層には、アモルファスシリコン(a−Si)、微結晶シリコン、薄膜結晶シリコン、化合物半導体およびこれらの2つ以上を複合化したものを用いることができる。
本発明によれば、製膜および通常のレーザーエッチング処理を終了した後に、セル分離溝に直交する線に沿って特殊レーザーエッチング法を用いて分離溝を形成し、分離溝により電気的に絶縁されたサブモジュールを相互に配線により接続するので、必要な高電圧の発電回路を得ることができる。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
なお、本説明においては、代表例として、基板にガラス、第一の電極層に透明電極、光電変換層にアモルファスシリコンpinシングル接合、第二の電極層に裏面電極を用いた場合を記載するが、これは特許請求の範囲を何ら制限するものではない。
先ず図1、図2、図5、図7、図8、図9、図10、図15を参照して種々の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュールについて説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の太陽電池モジュール1Aは、図1の(a)に示すように同面積の2つのサブモジュール1a,1bを配線9により直列に接続してなるものであり、正負1対の端子10a,10bを備えている。セル6は矩形基板2の短辺と平行に並ぶように短冊状に形成されている。各サブモジュール1a,1bは同数かつ同面積のセル6を有する。本実施形態の太陽電池モジュールのサイズは縦500mm×横420mmであり、各サブモジュール1a,1bには70個のセル6がそれぞれ形成されている。セル6のピッチ間隔は6.5mmとした。
図2に示すように、隣り合うセル6の裏面電極層5はセル分離溝7bによって互いに分離され、分離された隣接の裏面電極層5が光電変換層4および透明電極層3を介して互いに導通している。これにより裏面電極層5−透明電極層3−光電変換層4−裏面電極層5の繰り返し回路(セル直列回路)が形成されている。なお、正極端子10aは一方側サブモジュール1aのセル6の透明電極層3に接続され、負極端子10bは他方側サブモジュール1bのセル6の裏面電極層5に接続されている。また、裏面電極層5は保護絶縁膜としてのパッシベーション膜(図示せず)で覆われている。
2つのサブモジュール1a,1b間には絶縁溝としての素子分離溝8が基板2の幅方向端部から端部までにわたって一直線に形成されている。この素子分離溝8はサブモジュール1a,1bの発電面積が同じとなるように短冊状のセル6を長手中央で二分している。これにより第1のサブモジュール1aのセル6は第2のサブモジュール1bのセル6から絶縁されている。
図5に示すように、素子分離溝8は、幅広の第1の絶縁溝部8bと幅狭の第2の絶縁溝部8aとで構成され、パルス発振により生成されたレーザービームを使用したレーザスクライブ法により形成される。レーザービーム32,35は透明基板2の側から薄膜太陽電池モジュール1に入射されるようになっている。第1のレーザービーム32が照射された部分は光電変換層4および裏面電極層5が幅広に除去され、第1の絶縁溝部8bとなる。第2のレーザービーム35が照射された部分はさらに透明電極層3が幅狭に除去され、第2の絶縁溝部8aとなる。
第1の絶縁溝部8bの幅W1は200〜1000μmとし、第2の絶縁溝部8aの幅W2は100〜500μmとすることが望ましい。
このような素子分離溝8は、最初に第1のレーザービーム32を照射して第1の絶縁溝部8bを形成した後に、同一の走査線に沿って第2のレーザービーム35を照射して第2の絶縁溝部8aを形成してもよいし、これとは逆に第2のレーザービーム35を照射して最初に第2の絶縁溝部8aを形成した後に、第1のレーザービーム32を照射して第1の絶縁溝部8bを形成するようにしてもよい。また、図4に示す特殊レーザーエッチング装置20又は図11に示す特殊レーザーエッチング装置40を用いて第1及び第2の絶縁溝部8a,8bを同時に形成するようにしてもよい。
光電変換層4のうちレーザービーム32が照射された部分は、透明電極層3から離脱する。このとき、裏面電極層5のうちレーザービーム35が照射される部分は、光電変換層4が離脱するときに生じる圧力によって光電変換層4と共に離脱する。その結果として幅広の第1の絶縁溝部8bが形成される。
なお、図4に示す特殊レーザーエッチング装置20を用いて第1及び第2の絶縁溝部8a,8bを同時に形成する場合は、図3に示すように第1の絶縁溝部8bの幅W1は楕円レーザービーム断面の長軸32aの長さに等しく、第2の絶縁溝部8aの幅W2は楕円レーザービーム断面の長軸35aの長さに等しくなる。
この場合に、透明電極層3は幅広のレーザービーム32が照射されたとしても透明基板2から離脱しない。その結果、第1の溝部8bの内壁8dと第2の溝部8aの内壁8cとの位置がずれる。このように第1の内壁8dと第2の内壁8cとの位置がずれることにより、透明電極層3を構成する物質が第1の内壁8dに再付着しにくくなる。
第1及び第2の内壁8c,8dのシフト量ΔWは、およそ(W1−W2)/2となり、例えば50μm以上とすることが好ましい。ちなみに透明電極層3、光電変換層4、裏面電極層5の厚さは、それぞれ約0.7μm、約0.3μm、約0.3μmである。このように、シフト量ΔWは各層3,4,5の膜厚に比べて極めて大きい。従って、透明電極層3を構成する物質が離脱して第1の内壁8dに再付着することが有効に防止される。
内壁8c,8dのシフト量ΔWは、楕円レーザービーム32,35の長軸32a,35aの長さを制御することにより調整される。楕円レーザービーム32,35の長軸32a,35aの長さは後述の円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)22,23,27,28の曲率により調整することができる。
次に、図4を参照しながら特殊レーザーエッチング装置20について説明する。
特殊レーザーエッチング装置20は、第1のYAGレーザー発振器発振器21、シリンドリカル凹レンズ22、シリンドリカル凸レンズ23、ミラー24、ダイクロイックミラー25、第2のYAGレーザー発振器発振器26、凹レンズ27、凸レンズ28、シリンドリカル凸レンズ29、シリンドリカル凹レンズ30を備えている。
第1のYAGレーザー発振器21は、波長λ1(=532nm)のレーザービーム31を発振する。レーザービーム31は、シリンドリカル凹レンズ22およびシリンドリカル凸レンズ23を通過することにより拡大および変形され、断面が楕円形状の幅広のレーザービーム32となる。さらに、楕円レーザービーム32は、ミラー24により反射され、ダイクロイックミラー25に入射されるようになっている。
第2のYAGレーザー発振器26は、波長λ2(=1064nm)のレーザービーム33を発振する。レーザービーム33は、凹レンズ27及び凸レンズ28により径が拡大され、レーザービーム34が生成される。さらに、レーザービーム34は、シリンドリカル凸レンズ29及びシリンドリカル凹レンズ30によってy軸方向の径が縮小され、その断面が楕円形状のレーザービーム35となる。図3に示すように、楕円レーザービーム35の長軸35aはx軸方向になり、その短軸35bはy軸方向になる。同様に楕円レーザービーム32の長軸32aはx軸方向になり、その短軸32bはy軸方向になる。さらに、楕円レーザービーム35は、前述のダイクロイックミラー25に入射される。
ダイクロイックミラー25は、波長が600nm以下の光は反射するが、波長が600nmより大きい光は透過させるミラーである。このためダイクロイックミラー25は、第1のレーザービーム32を反射し、かつ、第2のレーザービーム35を通過させる。このダイクロイックミラー25により2つのレーザービーム32,35が同軸に重ね合わされ、薄膜太陽電池モジュール1に透明基板2のほうから入射される。
次に、上記の特殊レーザーエッチング装置20を用いて素子分離溝8を形成する場合について説明する。以下の説明ではレーザービーム32,35の入射方向(板厚方向)をz軸とし、レーザービーム32,35の走査方向(素子分離溝8の長手方向)をy軸とし、レーザービーム32,35の走査方向に直交する方向(セル分離溝7bの長手方向)をx軸とする。
図3に示すように、レーザービーム32,35は、断面がそれぞれ楕円形状をなしている。楕円レーザービーム32,35の長軸32a,35aはx軸方向に延び、短軸32b,35bはy軸方向に延びる。ここで、第1レーザービームの長軸32aの長さ2R1は200μm程度とし、第2レーザービームの長軸35aの長さ2R3は100μm程度とする。
図6は、横軸にレーザー照射位置をとり、縦軸にレーザービームの光強度(arb.unit)をとって、中心点Oを通りx軸方向に沿ったレーザービーム32,35の光強度の分布を示す特性線図である。x軸方向に沿ったレーザービーム32,35の光強度の分布は、概ねガウス分布である。この図において、中心領域はx2≦x≦x3が該当し、周辺領域はx1≦x≦x2及びx3≦x≦x4がそれぞれ該当する。
二重レーザービーム32,35は、その中心Oの近傍にある中心領域と、この中心領域を包囲する周辺領域とからなる。中心領域内におけるレーザービーム35の光強度は、図6に示すように、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも大きい。
一方、周辺領域におけるレーザービーム32の光強度は、図6に示すように、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも小さく、光電変換層4が透明電極層3から離脱する光強度ISCよりも大きい。かかる光強度を有する周辺領域は、意図的に、又は、積極的に形成されている。レーザービームの光強度は、一般にガウス分布に従って分布する。従って、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも大きい光強度を有するレーザービーム32には周辺領域に相当する光強度を有する領域となる。本実施形態のように、意図的に、又は、積極的に、周辺領域が広く設けられることは、短絡しにくい素子分離溝8が形成される点で有利である。
以上に説明された構造を有するレーザービーム32,35が、薄膜太陽電池モジュール1に入射され、走査されて、素子分離溝8が形成される。なお、レーザービーム32,35は公知の走査装置(図示されない)により走査される。
次に、図7〜図10を参照しながら配線方法について説明する。
素子分離されたモジュール1をラミネート処理装置(図示せず)に搬送し、図7に示すように、絶縁性接着シートとしてのEVAシート11、配線部材としての銅箔9a,9b,9c、保護カバーシート12を重ね合わせ、加熱下で一括に加圧プレスして一体化させる。EVAシート11の両短辺の近傍には孔11aが2つずつ開口している。
第1の銅箔9aは、孔11aに充填された導電性ペースト13を介して第1サブモジュール1aの一方端部セル6の透明電極層3に一端部が接触導通され、他端部がリード9を介して正極端子10aに接続されている。第2の銅箔9bは、孔11aに充填された導電性ペースト13を介して第2サブモジュール1bの一方端部セル6の透明電極層3に一端部が接触導通され、他端部が第1サブモジュール1aの一方端部セル6の裏面電極層5に接触導通されている。第3の銅箔9cは、孔11aに充填された導電性ペースト13を介して第2サブモジュール1bの一方端部セル6の裏面電極層5に一端部が接触導通され、他端部がリード9を介して負極端子10bに接続されている。なお、第2の銅箔9bと第3の銅箔9cとが交叉する部分には絶縁シート14が挿入されている。また、保護カバーシート12のほぼ中央には孔12aが設けられ、各リード9は孔12aを通って導出され、正負両端子10a,10bがモジュール外部に取り出されている。
正負両端子10a,10bは、図8に示すように1つの封止部(端子箱)15を介してモジュール1から取り出してもよいし、図9に示すように2つの封止部(端子箱)15を介してモジュール1から取り出してもよいし、図10に示すように保護カバーシート12の四隅に開口する孔12aを介してモジュール1からそれぞれ取り出すようにしてもよい。なお、図9および図10に示す配線接続構造では、2組のうち1組の正負端子10a,10bを互いに接続するため、モジュール1の大きさに応じてリード9を適当な長さとする必要がある。
次に、太陽電池モジュールの製造方法の概要について説明する。
太陽電池製造ラインのうち前半の区間は、ガラス基板2が搬送路上を次々に流れるようにコンピュータ制御された全自動一貫製造ラインとして構成され、ガラス基板2上に透明電極層3、光電変換層4、金属電極層5が順次積層形成され、汎用のレーザーエッチング装置によりセル接続部7aおよびセル分離溝7bが形成され、多数のセルを有する太陽電池モジュール(一次モジュール)が製造されるようになっている。
太陽電池製造ラインの後半の区間は、作業者が随時に介入するマン−マシン方式の半自動ラインとして構成され、特殊レーザーエッチング装置を用いて一次製品モジュールに素子分離溝を形成することにより複数のサブモジュールに分離され、電気的に分離されたサブモジュール同士が直列に接続され、高電圧特性を有する太陽電池モジュール(最終製品モジュール)が製造されるようになっている。
前半工程では、先ず基板2を洗浄処理装置により洗浄し、表面から付着異物を除去する。次いで、基板2をスパッタ装置(またはイオンプレーティング装置又は熱CVD装置)に搬入し、ガラス基板2の片面(洗浄面)に所定膜厚の透明電極層3を積層形成する。透明電極層3は、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2、ZnO2等の透明な導電性材料で形成されている。透明電極層3の膜厚は例えば650〜750nm程度とする。
次いで、汎用のレーザーエッチング装置に基板2を搬送し、透明電極層3を短冊状にパターンエッチングする。このエッチング工程でのレーザーエッチング装置の動作はセンサ(図示せず)からの位置検出信号に基づいてオンオフ制御され、最初の1本目の溝から最後の70本目の溝まで次々に形成される。
次いで、基板2をプラズマCVD製膜装置に搬送し、パターンエッチングされた透明電極層3の上にアモルファスシリコン(以下、a−Siという)からなる発電機能を有する光電変換層4を積層する。これによりレーザーエッチング溝が埋められてセル接続部7aとなる。a−Si光電変換層4の膜厚は250〜450nm程度とする。
次いで、レーザーエッチング装置に基板2を搬送し、a−Si光電変換層4を短冊状パターンにエッチングする。このエッチング工程でのレーザーエッチング装置の動作もセンサ(図示せず)からの位置検出信号に基づいてオンオフ制御される。
次いで、スパッタ装置(又はイオンプレーティング装置またはPVD装置)に基板2を搬送し、パターンエッチングされたa−Si光電変換層4の上に例えばアルミニウム等の金属からなる裏面電極層5を積層形成する。これによりレーザーエッチング溝が埋められてセル接続部7aとなる。裏面電極層5の膜厚は200〜550nm程度とする。
次いで、レーザーエッチング装置に基板2を搬送し、裏面電極層5を短冊状パターンにエッチングする。このエッチング工程でのレーザーエッチング装置の動作もセンサ(図示せず)からの位置検出信号に基づいてオンオフ制御されるようになっている。これにより70本のセル分離溝7bが形成される。このようにして製造された太陽電池モジュール1において、1つのセル6は約50V(晴天時)の起電力を有する。
次いで、上述のように素子分離溝8を形成し、上述のように複数のサブモジュールを直列に配線接続して端子を取り付け、ラミネート処理によりモジュールを保護カバーシートと一体化する。これにより高電圧太陽電池モジュール1Aが完成する。このようにして製造された高電圧太陽電池モジュール1Aの出力電圧(晴天時)は100Vである。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の太陽電池モジュール1Bは、図1の(b)に示すように同面積の3つのサブモジュール1a,1b,1cを配線9により直列に接続してなるものであり、正負1対の端子10a,10bを備えている。正極端子10aは第1サブモジュール1aのセル6の透明電極層3に接続され、負極端子10bは第3サブモジュール1cのセル6の裏面電極層5に接続されている。各サブモジュール1a,1b,1cは同数かつ同面積のセル6を有する。本実施形態の太陽電池モジュールのサイズは第1の実施形態と同様である。(縦500mm×横420mmであり、各サブモジュール1a,1bには70個のセル6がそれぞれ形成されている。セル6のピッチ間隔は6.5mmとした。)本実施形態では素子分離溝8の形成に図11に示す特殊レーザーエッチング装置40を用いた。
特殊レーザーエッチング装置40は、第1のYAGレーザー発振器発振器41、凹レンズ42、凸レンズ43、ミラー44、ダイクロイックミラー45、第2のYAGレーザー発振器発振器46、凹レンズ47、凸レンズ48、シリンドリカル凸レンズ49、シリンドリカル凹レンズ50を備えている。
第1のYAGレーザー発振器41は、波長λ1(=532nm)のレーザービーム51を発振する。レーザービーム51は、凹レンズ42と凸レンズ43を通過することにより拡大され、断面が円形状の幅広のレーザービーム52となる。さらに、レーザービーム52は、ミラー44により反射され、ダイクロイックミラー45に入射されるようになっている。
第2のYAGレーザー発振器46は、波長λ2(=1064nm)のレーザービーム53を発振する。レーザービーム53は、凹レンズ47及び凸レンズ48により径が拡大され、レーザービーム54が生成される。さらに、レーザービーム54は、シリンドリカル凸レンズ49及びシリンドリカル凹レンズ50によってy軸方向の径が縮小され、その断面が楕円形状のレーザービーム55となる。図12に示すように、楕円レーザービーム55の長軸55aはy軸方向になり、その短軸55bはx軸方向になる。さらに、楕円レーザービーム55は、前述のダイクロイックミラー45に入射される。
ダイクロイックミラー45は、波長が600nm以下の光は反射するが、波長が600nmより大きい光は透過させるミラーである。このためダイクロイックミラー45は、第1のレーザービーム52を反射し、かつ、第2のレーザービーム55を通過させる。このダイクロイックミラー45により2つのレーザービーム52,55が同軸に重ね合わされ、薄膜太陽電池モジュール1に透明基板2のほうから入射される。
レーザービーム52の光強度は、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも小さく、光電変換層4が透明電極層3から離脱する光強度ISCよりも大きい。レーザービーム52の径2R1は、概ね200nmである。
第1レーザービーム52の波長は、第1レーザービーム52が透明電極層3によって実質的に吸収されにくいように、400nmから650nmの波長域から選ばれることが望ましい。このように波長が選択されていることにより、光電変換層4のみが、より選択的にモジュール1から離脱される。
光電変換層4のうちレーザービーム52により照射された部分は、透明電極層3から離脱する。このとき、裏面電極層5のうち、レーザービーム52により照射された部分の直上にある部分5も、光電変換層4と共に離脱する。この結果、光電変換層4のうちレーザービーム52が照射された部分に、第1の絶縁溝部8bが形成される。
続いて、図5に示されているように、透明基板2側からレーザービーム55が入射される。
レーザービーム55の光強度は、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも大きい。レーザービーム55の径2R3は、概ね100μmである。
レーザービーム55は、図12に示されているように、第1の絶縁溝部8bの中心を通過するように走査される。このとき、レーザービーム55の中心が通過する第1走査線と、レーザービーム52の中心が通過する第2走査線とは、実質的に一致する。
レーザービーム55が走査された結果、第2の絶縁溝部8aが形成される。以上のようにして形成された第1及び第2の絶縁溝部8a,8bは素子分離溝8を構成する。
上述のように複数のサブモジュールを直列に配線接続して端子を取り付け、ラミネート処理によりモジュールを保護カバーシートと一体化する。これにより高電圧太陽電池モジュール1Bが完成する。このようにして製造された高電圧太陽電池モジュール1Bの出力電圧(晴天時)は150Vである。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の太陽電池モジュール1Cは、図1の(c)に示すように同面積の4つのサブモジュール1a,1b,1c,1dを配線9により直列に接続してなるものであり、正負1対の端子10a,10bを備えている。正極端子10aは第1サブモジュール1aのセル6の透明電極層3に接続され、負極端子10bは第4サブモジュール1cのセル6の裏面電極層5に接続されている。各サブモジュール1a,1b,1c,1dは同数かつ同面積のセル6を有する。本実施形態の太陽電池モジュールのサイズも第1の実施形態と同様である。縦500mm×横420mmであり、各サブモジュール1a,1bには70個のセル6がそれぞれ形成されている。セル6のピッチ間隔は6.5mmとした。
本実施形態では素子分離溝8の形成に図13に示す特殊レーザーエッチング装置60を用いた。
特殊レーザーエッチング装置60は、第1のYAGレーザー発振器61、凹レンズ62、凸レンズ63、ミラー64、ダイクロイックミラー65、第2のYAGレーザー発振器66、凹レンズ67、凸レンズ68を備えている。
第1のYAGレーザー発振器61は、波長λ1(=532nm)のレーザービーム71を発振する。レーザービーム71は、凹レンズ62と凸レンズ63を通過することにより拡大され、断面が円形状の幅広のレーザービーム72となる。さらに、レーザービーム72は、ミラー64により反射され、ダイクロイックミラー65に入射されるようになっている。
第2のYAGレーザー発振器66は、波長λ2(=1064nm)のレーザービーム73を発振する。レーザービーム73は、凹レンズ67及び凸レンズ68により径が拡大され、レーザービーム74が生成される。図14に示すように、2つのレーザービーム72,74は、一部が重なり合うようにして走査される。
ダイクロイックミラー65は、波長が600nm以下の光は反射するが、波長が600nmより大きい光は透過させるミラーである。このためダイクロイックミラー65は、第1のレーザービーム72を反射し、かつ、第2のレーザービーム75を通過させる。このダイクロイックミラー65により2つのレーザービーム52,55が同軸に重ね合わされ、薄膜太陽電池モジュール1に透明基板2のほうから入射される。
レーザービーム72の光強度は、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも小さく、光電変換層4が透明電極層3から離脱する光強度ISCよりも大きい。レーザービーム72の径2R1は、概ね200nmである。
第1レーザービーム72の波長は、第1レーザービーム72が透明電極層3によって実質的に吸収されにくいように、400nmから650nmの波長域から選ばれることが望ましい。このように波長が選択されていることにより、光電変換層4のみが、より選択的にモジュール1から離脱される。
光電変換層4のうちレーザービーム72により照射された部分は、透明電極層3から離脱する。このとき、裏面電極層5のうち、レーザービーム72により照射された部分の直上にある部分5も、光電変換層4と共に離脱する。この結果、光電変換層4のうちレーザービーム72が照射された部分に、第1の絶縁溝部8bが形成される。
続いて、図15に示されているように、透明基板2側からレーザービーム72,74が入射される。
レーザービーム74の光強度は、透明電極層3が透明基板2から離脱する光強度ITCOよりも大きい。レーザービーム74の径2R2は、概ね100μmである。
レーザービーム74は、図14に示されているように、第2の絶縁溝部8aの中心を通過するように走査される。このとき、レーザービーム72の中心が通過する第1走査線と、レーザービーム74の中心が通過する第2走査線とは、シフト距離Dだけずれている。
レーザービーム74が走査された結果、第2の絶縁溝部8aが形成される。以上のようにして形成された第1及び第2の絶縁溝部8a,8bは素子分離溝8を構成する。
上述のように複数のサブモジュールを直列に配線接続して端子を取り付け、ラミネート処理によりモジュールを保護カバーシートと一体化する。これにより高電圧太陽電池モジュール1Cが完成する。このようにして製造された高電圧太陽電池モジュール1Cの出力電圧(晴天時)は200Vである。
なお、図16に示す単一のレーザー発振器81を有するレーザーエッチング装置80を用いて素子分離溝8を形成してもよい。単一のレーザー発振器81を有するレーザーエッチング装置80を用いる場合について説明する。
異なる波長の2つのレーザービームは、図16に示す単一のレーザー発振器81を有する装置80により発振させることもできる。装置80は、YAGレーザー発振器81、SHG結晶82、ダイクロイックミラー83、凹レンズ84、凸レンズ85、ミラー86、ダイクロイックミラー87、凹レンズ88、凸レンズ89、ミラー90を備えている。
YAGレーザー発振器81は、波長λ2(=1064nm)を有するレーザービーム91を発振し、SHG結晶82に入射させる。SHG結晶82は、入射されたレーザー光の2次高調波を発生させる結晶である。但し、SHG結晶82の2次高調波への変換効率は100%ではない。SHG結晶82は、入射されたレーザー光と同一の波長のレーザー光と、入射されたレーザー光の2倍の波長を有するレーザー光の両者を出力する。
レーザービーム91がSHG結晶82に入射されると、波長λ1(=532nm)のレーザー光93と波長λ2(=1064nm)のレーザー光94との混合波であるレーザービーム92が生成される。レーザービーム92は、ダイクロイックミラー83に入射され、波長が600nm以下の光を通過し、波長が600nmより大きい光を反射するミラーである。ダイクロイックミラー53は、レーザービーム92のうち波長λ1を有する成分を通過させてレーザービーム93を凹レンズ84に入射させるとともに、レーザービーム92のうち波長λ2を有する成分を反射してレーザービーム94をミラー87に入射させる。
一方のレーザービーム93は、凹レンズ84及び凸レンズ85によって径が拡大され、断面が円形状の幅広のレーザービーム95となる。このレーザービーム95は、ミラー86を経由してダイクロイックミラー90に入射される。他方のレーザービーム94は、ミラー87により反射され、凹レンズ88及び凸レンズ89によって径が拡大され、断面が円形状の幅広のレーザービーム96となる。このレーザービーム96は、ダイクロイックミラー90に入射される。
ダイクロイックミラー90は、波長が600nm以下の光を反射し、波長が600nmより大きい光を通過させるミラーである。このダイクロイックミラー90により2つのレーザービーム95,96が同軸に重ね合わされ、薄膜太陽電池モジュール1に透明基板2のほうから入射される。
なお、レーザービーム96の波長λ2が、レーザービーム95の波長λ1のn倍(nは2以上の整数)であることは、レーザービーム95,96を発生させるレーザー光源を1つにすることができる点で好ましい。即ち、レーザービーム95と同一の波長を有するレーザービームを発生し、そのレーザービームを第n次高調波を発生する高調波発生素子に入射することにより、波長λ1を有するレーザービーム95と、波長λ2を有するレーザービーム96を一のレーザー光源で発生できる。なお、レーザービーム96の波長λ2は他の波長であることも可能である。
(比較例)比較例の太陽電池モジュール1Dは、図1の(d)に示すように素子分離溝8により不等分に分離されている。すなわち、比較例の第1のサブモジュール1aは、第2のサブモジュール1bのおよそ半分の発電面積である。このように分離された第1及び第2のサブモジュール1a,1bを直列に配線接続すると、モジュール1D全体としては第1のサブモジュール1aのほうの低い電圧値に抑えられるので、効率よく高電圧が得られない。また、比較例のモジュール1Dでは発電損失も大きくなる。
(a)は本発明の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュール(2つに等分割)を示す平面図、(b)は本発明の他の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュール(3つに等分割)を示す平面図、(c)は本発明の他の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュール(4つに等分割)を示す平面図、(d)は比較例の太陽電池モジュール(不等分割)を示す平面図。 アモルファスシリコン太陽電池モジュールを例としたセルの一単位を示す断面模式図。 太陽電池モジュールを素子分離するために用いられるレーザーエッチング法(二重レーザービーム方式)を説明するための平面模式図。 本発明の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュールの製造方法に用いたレーザーエッチング装置(二重レーザービーム方式)を示す概略構成図。 図3に示す太陽電池モジュールをA−A線で切断して素子分離溝の部分を拡大して示す断面図。 二重レーザービーム方式におけるレーザー光の強度分布を示す特性線図。 素子分離されたサブモジュール同士を直列接続する配線接続方法を説明するための分解斜視図。 図7の配線接続方法により製作された太陽電池モジュールを示す外観斜視図。 他の配線接続方法により製作された太陽電池モジュールを示す外観斜視図。 他の配線接続方法により製作された太陽電池モジュールを示す外観斜視図。 本発明の他の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュールの製造方法に用いたレーザーエッチング装置(二重レーザービーム方式)を示す概略構成図。 太陽電池モジュールを素子分離するために用いられるレーザーエッチング法(二重レーザービーム方式)を説明するための平面模式図。 本発明の他の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュールの製造方法に用いたレーザーエッチング装置(部分重複レーザービーム方式)を示す概略構成図。 太陽電池モジュールを素子分離するために用いられる他のレーザーエッチング法(部分重複レーザービーム方式)を説明するための平面模式図。 図14に示す太陽電池モジュールをB−B線で切断して素子分離溝の部分を拡大して示す断面図。 本発明の他の実施形態に係る高電圧太陽電池モジュールの製造方法に用いたレーザーエッチング装置(部分重複レーザービーム方式)を示す概略構成図。
符号の説明
1,1A,1B,1C…太陽電池モジュール、
1a,1b,1c,1d…サブモジュール、
2…ガラス基板、
3…第一の電極層(透明電極層、ITO膜)、
4…光電変換層(a−Si膜)、
5…第二の電極層(裏面電極層、金属電極膜)、
6…セル、
7a…セル接続部(透明電極分離部)、
7b…セル分離溝(セル境界溝)、
8…絶縁溝(素子分離溝)、
8a…第2の絶縁溝部(深い溝)、
8b…第1の絶縁溝部(浅い溝)、
9…接続配線、
9a,9b,9c…金属箔(配線部材)、
10a,10b…端子、
11…接着シート(EVAシート)、
12…裏面カバーシート、
12a…孔、
13…導電性ペースト(配線部材)、
14…絶縁シート、
15…端子箱、
20,40,60,80…レーザーエッチング装置、
21,26,41,46,61,66,81…レーザー発振器、
22,23,27〜30,42,43,47〜50,62,63,67,68,84,85,88,89…光学レンズ、
24,25,44,45,64,65,86,90…ミラー、
31〜35,51〜55,71〜74,91〜95…レーザー光、
32a,35a,55a…長径、
32b,35b,55b…短径。

Claims (3)

  1. 基板上に、第一の電極層、光電変換層、第二の電極層を順次積層してなる複数のセルが短冊状に形成され、前記複数のセルは、互いの長辺が隣り合うように配列され、隣接する該セル同士が直列に接続され、
    前記複数のセルの長辺と交叉するように第一の電極層、光電変換層、第二の電極層を絶縁する絶縁溝部を設け、前記絶縁溝部により、それぞれが絶縁された複数のサブモジュールを有する太陽電池モジュールにおいて、
    前記複数のサブモジュールを前記複数のセルの発電領域で前記第二の電極層側で交叉させて直列に接続する接続手段と、
    前記複数のサブモジュールを直列に接続した発電出力を取り出す正負極端子と、
    を具備することを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記複数のサブモジュールは、前記絶縁溝部により、それぞれの発電時の電流値が実質的に同じになるように区画されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記接続手段は、少なくとも前記接続手段が交叉する部分を絶縁する絶縁性シートを介して設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
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