JP2004330271A - 透光性薄膜太陽電池の作製方法 - Google Patents

透光性薄膜太陽電池の作製方法 Download PDF

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年信 中田
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Abstract

【課題】良好な外観を有する透光性薄膜太陽電池を低コストで効率よく作製し得る方法を提供する。
【解決手段】透光性薄膜太陽電池の作製方法において、透光用溝または穴をレーザスクライブで形成する際に、2焦点レンズ(24)を含むレーザ出力ヘッド(50)を用いて互いに隣接する2列の透光用溝または穴を同時に形成することを特徴としている。その2焦点レンズは、それら2焦点軸間の中央軸の周りに回転可能であることが好ましく、それら2焦点軸の間隔が0.5〜2.0mmの範囲内で調整可能であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透光性薄膜太陽電池の作製方法に関し、特に、良好な外観を有する透光性薄膜太陽電池を低コストで効率よく作製し得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、炭酸ガス排出による地球温暖化防止の観点から、クリーンエネルギ源として、半導体太陽電池の利用の拡大が期待されている。半導体太陽電池の中でも、半導体結晶ウエハを利用する結晶系太陽電池に比べて、気相堆積による半導体薄膜を利用する薄膜系太陽電池は低コストで大面積に作製され得るので、特にその利用の拡大が期待されている。
【0003】
従来では、建築物用の大型の薄膜太陽電池は、ビルの屋上や家屋の屋根上に設置されるのが一般的である。しかし、最近では、日照空間の利用効率の改善の観点から、ビルの屋上や家屋の屋根上のみならず建築物の壁面上に薄膜太陽電池が設置されている。また、建築物の窓自体や採光屋根自体さらに商店街のアーケードの屋根自体などにも薄膜太陽電池を利用することが試みられている。ここで、建築物の採光屋根自体や窓自体またはアーケードの屋根自体などに薄膜太陽電池を利用する場合には、建築物内部やアーケードの照明光として、薄膜太陽電池が部分的に太陽光を透過する必要がある。
【0004】
太陽光の一部を透過し得る薄膜太陽電池の一例は、例えば特許文献1の特開平5−251723号公報において開示されている。
【0005】
図15と図16において、透光性薄膜太陽電池の一例が模式的に図解されている。図15は透光性薄膜太陽電池の背面を表す模式的平面図であり、図16は図15中の点線Aに沿って切り出した部分の模式的斜視図である。図15の透光性薄膜太陽電池1では、発電領域4において太陽光が部分的に透過し得る。
【0006】
図15と図16に図解された薄膜太陽電池1においては、ガラスなどの透明絶縁基板6上に透明電極層7、半導体光電変換層8、および裏面金属電極層9がスパッタやCVD(化学気相堆積)などを利用して順次積層されている。ガラス基板6としては、近年では約1m平方の大きさのものまで用いられている。透明電極層7としてはZnO、SnO、ITO(インジュウム錫酸化物)などが用いられ、金属電極層9としてはAg、Alなどが主に用いられている。各層7、8、9の堆積とエッチングまたはレーザスクライブなどによるパターニングとを繰り返して複数の短冊状光電変換セルが形成されており、それらの短冊状セルは短軸方向に電気的に直列接続された集積構造にされている。なお、図16中のセル間分離溝9aの間隔に対応する短冊状セルの短軸方向の幅は、通常は約10mmである。
【0007】
すなわち、隣接するセル間において裏面電極層9はセル間分離溝9aによって分離されているが、一つのセルの透明電極7は隣のセルの裏面電極9に接続されている。このような場合、発電領域内において、セル間分離溝9aによって1%未満の透光性は存在している。また、各層7、8、9は、周縁分離溝2によって、発電領域4と非発電領域5とに分離されている。このような周縁分離溝2は、各層7、8、9の周縁端部における透明電極7と裏面電極9との短絡欠陥などを分離するために設けられる。直列接続された複数セル中の両端のセル上には、バスバー(母線)電極3が設けられ、全セルからの出力電流はこれらのバスバー電極3から取り出される。
【0008】
透光性薄膜太陽電池1において、発電領域4が部分的に太陽光を透過し得るのは、図16に示されているように、通常は約1mm間隔で複数の光透過用溝10が形成されているからである。すなわち、半導体層8と金属電極層9が光透過用溝10によって除去されている。ただし、光透過用溝10はセル間分離溝9aに交差して形成されており、セル間分離溝9aの両側のセルは互の電気的直列接続が維持されている。なお、光透過用溝の代わりに、光透過用穴が形成されてもよいことは言うまでもない。
【0009】
図17と図18において、図16に示されているような透光性薄膜太陽電池の透光用溝10の形成方法が模式的に図解されている。図17は従来のレーザスクライブ装置を示すブロック図であり、図18はレーザビームの走査パターンを表す模式的平面図である。
【0010】
図17のレーザスクライブ装置において、レーザ発振器11から射出されたレーザビーム18はビームエクスパンダ12によってビーム径が拡張されたビーム18aになる。そのビーム18aはミラー13aによって方向が変えられた後に、ハーフミラー14によって2つのビーム19a、19bに分岐される。ハーフミラー14を透過したビーム19aは、レーザ出力ヘッド50aに含まれる単焦点レンズ15aによって、薄膜太陽電池17上に焦点合わせされて照射される。ハーフミラー14によって反射されたビーム19bは、そのミラー14からビーム中心間隔22だけ隔てられたミラー13bによって方向が変えられた後に、同様にレーザ出力ヘッド50bに含まれる単焦点レンズ15bによって薄膜太陽電池17上に焦点合わせされて照射される。薄膜太陽電池17はXYステージ16上に載置されており、そのXY平面内で自由に移動させられ得る。なお、ビーム中心間隔22は調節可能であるが、レーザ出力ヘッド50a、50bの大きさの関係などから、15mm程度以下にすることはできない。
【0011】
図18に示されているように、図17中の2つの分岐ビーム19a、19bは、まず薄膜太陽電池17の左側で、ビーム中心間隔22だけ離れた2つのビーム走査開始点21a、21bに照射される。そして、それらのビームに対して薄膜太陽電池17を相対的に移動させることによって、ビームが右方向に走査させられる。ビームの走査が薄膜太陽電池17の右側に達すれば、ビームの照射位置は透光用溝中心間隔に対応するシフト量23だけ相対的に下方へ移動させられる。その後に、ビームが左方向に移動させられ、ビームの走査が薄膜太陽電池17の左側に達すれば、再びビームの照射位置が下方にシフト量23だけ相対的に移動させられる。このようなビームの走査とシフトを繰り返すことによって、ビーム走査領域20a、20b内の破線と実線の直線で表されているような光透過用溝10a、10bが形成される。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−251723号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
薄膜太陽電池のスクライブにおいては、単一のレーザ出力ヘッドを有するレーザスクライブ装置を用いて1本ずつスクライブすることが通常一般的である。他方、図17のレーザスクライブ装置においては、スクライブ効率を倍増させようとして、2つのレーザ出力ヘッド50a、50bが設けられている。確かに、図17と図18に図解されているように、2つの分岐ビーム19a、19bを用いて同時に2本の透光用溝10a、10bをスクライブすることによって、透光用溝の形成効率を高めることができる。
【0014】
しかし、図17のレーザスクライブ装置は多くの光学部品を必要とし、複雑な構造を有していて高価である。また、2つのビームのそれぞれの条件調整やビーム中心間距離22の調整が煩雑であり、期待するほどには生産性が改善されない。さらには、2つのビーム19a、19b間で互いに光路が異なっているので、それらのビームにおけるパワーや断面形状が必ずしも同一ではなく、走査領域20aと20b(図18参照)において形成された透光用溝10aと10bの外観が同一になりにくい。走査領域20aと20bにおける透光用溝10aと10bの外観が互いに異なれば、透光性薄膜太陽電池としての商品価値が意匠的観点から低下する。
【0015】
このような先行技術における状況に鑑み、本発明は、良好な外観を有する透光性薄膜太陽電池を低コストで効率よく作製し得る方法を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、透光性薄膜太陽電池の作製方法において、透光用溝または穴をレーザスクライブで形成する際に、2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドを用いて互いに隣接する2列の透光用溝または穴を同時に形成することを特徴としている。
【0017】
なお、その2焦点レンズは、それら2焦点軸間の中心軸の周りに回転可能であることが好ましい。また、2焦点レンズは、それら2焦点軸の間隔が0.5〜2.0mmの範囲内で調整可能であることが好ましい。
【0018】
透光用溝または穴をレーザスクライブで形成するために、2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドの複数が同時に用いられてもよい。また、レーザスクライブに用いられる光源として、YAGレーザを用いることが好ましく、特にその第2高調波を用いることが好ましい。
【0019】
透光性薄膜太陽電池は透明絶縁基板上に順に積層された透明電極層、半導体光電変換層、および裏面金属電極層を含み、半導体層と金属電極層を貫通する透光用溝または穴が2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドを利用したレーザスクライブによって好ましく形成され得る。
【0020】
【発明の実施の形態】
透光性薄膜太陽電池の一般的な製造工程の例として、レーザ加工装置による透光用溝または穴の加工後に、
(1) 洗浄を実施、
(2) 洗浄に加えてアニールを実施、
(3) 洗浄工程としのブラシ洗浄に加えてアニールを実施
のいずれかを行うことによって、その太陽電池の高い出力性能を得ることができる。そのような高い出力特性の確保のために、アニール処理(例えば150℃で20分以上)は必須の工程である。そして、ブラシ洗浄工程とアニール処理を併用することが、透光性薄膜太陽電池の製造にもっとも好ましい。
【0021】
また、透光性薄膜太陽電池においては多数の透光用溝または穴を発電領域中に設けるので、セルに欠陥が生じて電流リークが生じやすい傾向にある。したがって、その非晶質半導体光電変換層が通常の膜厚よりも厚い330nm程度の場合に、いわゆるステブラーロンスキー効果による光劣化後の出力特性が最大になる。すなわち、透光性薄膜太陽電池の場合には、非晶質半導体光電変換層が300〜350nmの厚さ範囲内にあることが好ましい。
【0022】
図1のブロック図は、本発明の一実施形態において好ましく用いられ得るレーザスクライブ装置を模式的に図解している。この装置において、レーザ発振器11から射出されたレーザビーム18はビームエクスパンダ12によってビーム径が拡大されたビーム18aになる。ビーム18aは、ミラー13によって方向が変えられた後に、レーザ出力ヘッド50に含まれる2焦点レンズ24によって2つのビーム25a、25bに分割されて薄膜太陽電池上に照射される。このとき、2つのビームの中心間隔は2焦点レンズ24に含まれる2つの焦点軸の間隔33に対応している。薄膜太陽電池17はXYステージ16上に載置されており、そのXY平面内で自由に移動させられ得る。
【0023】
図2に示されているように、図1中の2つの分割ビーム25a、25bは、まず薄膜太陽電池17の左側で透光用溝中心間隔に対応するビーム走査線間隔28だけ離れた2つのビーム走査開始点27a、27bに照射される。そして、それらのビームに対して薄膜太陽電池17を相対的に移動させることによって、ビームが右方向に走査させられる。ビームの走査が薄膜太陽電池17の右側に達すれば、ビームの照射位置が下方にシフト量(透光用溝中心間隔の2倍)29だけ相対的に移動させられる。その後に、ビームが左方向に移動させられて、ビームの走査が薄膜太陽電池17の左側に達すれば、再びビームの照射位置が下方にシフト量29だけ相対的に移動させられる。このようなビームの走査とシフトを繰り返すことによって、ビーム走査領域26内の破線と実践の直線で表されているような光透過用溝10a、10bが形成される。
【0024】
図3は、図1中のレーザ出力ヘッド50に含まれる2焦点レンズの一例を模式的な平面図で図解している。この2焦点レンズ24は概略半円状の第1レンズ領域30aと第2レンズ領域30bを含んでおり、それらの領域は間隔33だけ隔てられた第1焦点軸51aと第2焦点軸51bを含んでいる。図1中のミラー13で反射されたビーム18aの中心軸は、2つの焦点軸間の中央軸Cに一致させられる。そして、薄膜太陽電池17は図3中の矢印32で表された方向に移動させられる。すなわち、図4に図解されているように、図2中のビーム走査線間隔28は図3中の焦点軸間隔33に対応している。図4において、第1と第2のビームスポット34a、34bは、薄膜太陽電池に対して矢印32の方向へ相対的に走査させられる。
【0025】
図5は、レーザ出力ヘッド50に含まれる2焦点レンズの他の例を模式的な平面図で図解している。図3に比べて図5の2焦点レンズに特徴的なことは、第1と第2のレンズ領域30a、30bが、それらの焦点軸51a、51b間の中央軸Cの周りに任意角度だけ回転させられ得ることである。そして、薄膜太陽電池17は図3中の矢印32で表された方向に移動させられる。すなわち、図6に図解されているように、中央軸Cの周りに任意角度だけ2焦点レンズ24を回転させることによって、図2中のビーム走査線間隔28は図3中の焦点軸間隔33以下の範囲内で自由に設定することができる。
【0026】
図7は、図5の2焦点レンズを用いたレーザスクライブを図解する模式的な平面図である。すなわち、図5の2焦点レンズを用いる場合には、図6から予想されるように、スクライブ開始点27とスクライブ終了点36とにおいて2つのビームスポットの位置が薄膜太陽電池17の外辺に平行にならない。このことは、透光性薄膜太陽電池の意匠的外観の観点からあまり好ましくない。また、バスバー電極3(図15参照)を形成すべき位置には透光用溝10を形成する必要がないが、その境界が明確には確定されないことになる。
【0027】
図8は、図5の回転可能な2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドの一例を模式的な平面図で図解している。このレーザ出力ヘッド37において、2焦点レンズ24は固定治具38によって回転部39に固定されている。これによって、2焦点レンズ24は、焦点軸51a、51b間の中央軸Cの周りで任意の角度で回転され得る。
【0028】
図9と図10は、レーザ出力ヘッド50に含まれる2焦点レンズのさらに他の例を模式的な平面図で図解している。図5に比べて、図9と図10に示された2焦点レンズに特徴的なことは、図9に示されているように第1と第2のレンズ領域30a、30bが相対的に剪断変位することができ、さらに図10に示されているようにそのような剪断変位した後に焦点軸51a、51b間の中央軸Cの周りに任意の角度で回転し得ることである。
【0029】
図9において理解されるように、第1と第2のレンズ領域30a、30bが相対的に剪断移動することによって、焦点軸間隔33が拡大し得る。しかし、2焦点レンズ24に対してその剪断変位の方向に平行に薄膜太陽電池を相対移動させても、図11に示されているようにレーザ走査線間隔28は変化しない。しかし、図10において理解されるように、剪断変位させた2焦点レンズ24を焦点軸51a、51b間の中央軸Cの周りに回転させて、それら焦点軸51a、51b間を結ぶ線分方向をレーザ走査方向32に直交するさせることによって、図12に示されているように拡大された焦点軸間隔33をレーザ走査線間隔28にすることができる。
【0030】
なお、焦点軸間隔33を拡大する方法として、図13に示されているように、焦点軸51a、51b間を結ぶ線分方向に沿って第1と第2のレンズ領域30a、30bを引き離す方法も考えられる。しかし、このような方法で焦点軸間隔33を拡大しようとすれば、第1と第2のレンズ領域30a、30b間にできる隙間を通過するレーザビームが無駄になるとともに、薄膜太陽電池上にノイズとして漏れる恐れもある。したがって、図13に示されているような2焦点レンズは実用的でないと考えられる。
【0031】
図14は、図9と図10に示された2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッド37の一例を模式的な平面図で図解している。このレーザ出力ヘッド37において、2焦点レンズ24は、剪断部40に固定されている。その剪断部40は固定治具38の直線状辺に沿って摺動できる。そして、固定治具38は、回転部39に係合されている。
【0032】
なお、以上の実施形態においては2焦点レンズを含む単一のレーザ出力ヘッドを用いるレーザスクライブが説明されたが、望まれる場合には、2焦点レンズを含む複数のレーザ出力ヘッドが図17の場合に類似して用いられてもよいことは言うまでもない。
【0033】
以上のように作製され得る透光性薄膜太陽電池において、全体として明暗を緩やかに設けて、任意の遮光性と意匠性を付与することができる。また、連続的に視覚されうる不連続透光用溝(間隔の狭い一連の穴)をセル間分離溝に交差するように設けることによって、出力低下を最小限にしつつ外観に優れる透光性薄膜太陽電池を得ることができる。
【0034】
さらに、透光性薄膜太陽電池の構成部材として、意匠性のあるガラスおよび意匠性のある封止材を用いることによって、容易に美観に優れる透光性薄膜太陽電池を得ることができる。意匠性のあるガラスとしては、(1)着色ガラス、(2)表面ブラストガラス、(3)表面にフィルムや塗料などを付着させたガラスなどを用いることができる。意匠性のある封止材としては、(1)着色樹脂、(2)絵やロゴを含む樹脂層やフィルムを用いることができる。
【0035】
本発明の製法で得られる透光性薄膜太陽電池の用途としては、投影表現用スクリーンとして用いることができる。この場合、本発明の製法に係る透光性薄膜太陽電池は、解像度と輝度のバランス、発電性能、および生産性に優れている。透光用溝の幅は10μm〜500μmであることが好ましく、その溝数は300本以上であって開口率が5%〜50%であることが好ましい。約1m平方の透光性薄膜太陽電池においては、透光用溝の間隔は0.5mm〜2mmであることが好ましい。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、良好な外観を有する透光性薄膜太陽電池を低コストで効率よく作製しうる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透光性薄膜太陽電池の製法に利用され得るレーザスクライブ装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の透光性薄膜太陽電池の製法におけるレーザビーム走査を示す模式的平面図である。
【図3】図1のレーザスクライブ装置に含まれる2焦点レンズの模式的平面図である。
【図4】図3の2焦点レンズによる2つのレーザビームスポットを示す模式的平面図である。
【図5】2つの焦点軸間の中央軸の周りに回転可能な2焦点レンズを示す模式的平面図である。
【図6】図5の2焦点レンズによる2つのレーザビームスポットを示す模式的平面図である。
【図7】図6のレーザビームスポットによる走査を示す模式的平面図である。
【図8】図5の2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドを示す模式的平面図である。
【図9】相対的に剪断変位可能な2つのレンズ領域を含む2焦点レンズを示す模式的平面図である。
【図10】相対的に剪断変位可能な2つのレンズ領域を含みかつ2つの焦点軸間の中央軸の周りに回転可能な2焦点レンズを示す模式的平面図である。
【図11】図9の2焦点レンズによる2つのレーザビームスポットを示す模式的平面図である。
【図12】図10の2焦点レンズによる2つのレーザビームスポットを示す模式的平面図である。
【図13】2つの焦点軸を結ぶ線分の中央でその線分方向に分離可能な2つのレンズ領域を含む2焦点レンズを示す模式的平面図である。
【図14】図10の2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドを示す模式的平面図である。
【図15】透光性薄膜太陽電池の背面側を示す模式的平面図である。
【図16】図15中の点線Aに沿って切り出した部分の模式的斜視図である。
【図17】2つのレーザ出力ヘッドを含む従来のレーザスクライブ装置を示すブロック図である。
【図18】図17のレーザスクライブ装置を用いたレーザビーム走査を示す模式的平面図である。
【符号の説明】
1 透光性薄膜太陽電池、2 周縁分離溝、3 バスバー電極、4 透光性発電領域、5 非発電領域、6 透明絶縁基板、7 透明電極層、8 半導体光電変換層、9 裏面金属電極、10、10a、10b 透光用溝、11 レーザ発振器、12 レーザエクスパンダ、13、13a、13b ミラー、14 ハーフミラー、15a、15b 単焦点レンズ、16 XYステージ、17 薄膜太陽電池、18、18a、19a、19b レーザビーム、20a、20b レーザビーム走査領域、21a、21b レーザビーム走査開始点、22 レーザビーム間隔、23 レーザビーム走査線のシフト量、24 2焦点レンズ、25a、25b 2焦点レンズで分割された2つのレーザビーム、26 レーザビーム走査領域、27、27a、27b レーザビーム走査開始点、28 レーザビーム走査線間隔、29 レーザビーム走査線のシフト量、30a、30b レンズ領域、32 レーザビーム走査方向、33 焦点軸間隔、34a、34b レーザビームスポット、36 レーザビーム走査終了点、37 2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッド、38固定治具、39 回転部、40 剪断移動部、50 レーザ出力ヘッド、51a、51b 焦点軸。

Claims (7)

  1. 透光性薄膜太陽電池の作製方法であって、透光用溝または穴をレーザスクライブで形成する際に、2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドを用いて互いに隣接する2列の透光用溝または穴を同時に形成することを特徴とする透光性薄膜太陽電池の作製方法。
  2. 前記2焦点レンズは、それら2焦点軸間の中央軸の周りに回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の作製方法。
  3. 前記2焦点レンズは、それら2焦点軸の間隔が0.5〜2.0mmの範囲内で調整可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の作製方法。
  4. 前記2焦点レンズを含むレーザ出力ヘッドの複数が同時に用いられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の作製方法。
  5. 前記レーザスクライブに用いられる光源はYAGレーザであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の作製方法。
  6. 前記レーザスクライブに用いられる光源はYAGレーザの第2高調波であることを特徴とする請求項5に記載の作製方法。
  7. 前記透光性薄膜太陽電池は透明絶縁基板上に順に積層された透明電極層、半導体光電変換層、および裏面金属電極層を含み、前記半導体層と前記金属電極層を貫通する前記透光用溝または穴が前記レーザスクライブによって形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の作製方法。
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