JP2008123945A - 押釦スイッチ - Google Patents

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将史 吉川
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【課題】 ドームコンタクトの動作によってレジストが損傷してしまうことを防止し、又、ドームコンタクトと絶縁体との位置ずれが発生することを防止し、それによって、不用意な導通をなくして信頼性を高めることが可能な押釦スイッチを提供すること。
【解決手段】 基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、上記ドームコンタクトの外周部に鍔部を設け該鍔部を介して上記絶縁体に当接されていることを特徴とするもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ドームコンタクトを使用した押釦スイッチに係り、特に、ドームコンタクトの形状を工夫することにより、又は、絶縁体の構成を改良することにより、接点外での不用意な導通をなくすことができるように工夫したものに関する。
ドームコンタクトを使用した従来の押釦スイッチの構成を図7及び図8を参照して説明する。まず、基板201があり、この基板201上には銅箔パターン203a、203bが設けられている。上記銅箔パターン203aは、図7(c)に示すように、略リング状に設けられていて、その一部を欠いた状態で設けられている。図中その切欠部を符号211で示す。一方、上記銅箔パターン203bは、図7(d)に示すように、銅箔パターン203aの内側に設けられていて、上記銅箔パターン203aの切欠部211を介して銅箔パターン203aの外側に引き出されている。
上記基板201上にはドームコンタクト205が設置されているとともにその上にはカバー207が設置されている。上記ドームコンタクト205は文字通りドーム形状をなしていて、上記カバー207の内側に貼り付いたような状態で設置されている。又、図8に示すように、上記ドームコンタクト205の外周部205aは下方に向かって所定角度で折り曲げられていて、その先端面205bはエッジ状に形成されている。又、上記ドームコンタクト207と銅箔パターン203bとの間であって上記切欠部211位置にはレジスト209が設置されている。
上記構成によると、非動作時には図7(a)に示すような状態にある。これに対して、カバー207を介してドームコンタクト205を押圧する動作時には図7(b)に示すような状態となる。すなわち、ドームコンタクト205の中心部が銅箔パターン203bに接触することになる。ドームコンタクト205の外周部は元々銅箔パターン203aに接触しているので、結局、ドームコンタクト205を介して銅箔パターン203a側と銅箔パターン203b側とが電気的に導通することになる。
尚、同種の押釦スイッチの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2等がある。
特開平06−342613号公報 特開2003−100169号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
既に説明したように、動作時には、ドームコンタクト205の中心部が押圧されて銅箔パターン203bに接触することになるが、その際、ドームコンタクト205の外周部は外周方向にスライドすることになる。その際、図7(d)及び図8に示すように、ドームコンタクト205の外周部205aの先端面205bはエッジ状になっているために、レジスト209の部分を傷付けてしまうことがある。レジスト209が損傷してしまうと、ドームコンタクト205の外周部が銅箔パターン203bに対しても接触してしまうことになり、接点外で導通してしまうという問題があった。
又、接点外での導通を発生させる別の要因としては、ドームコンタクト205を基板201上に設置する場合の位置ずれがあった。すなわち、ドームコンタクト205の基板201に対する位置がずれてしまうと、ドームコンタクト205の外周部がレジスト209の位置から外れてしまうことがあり、その場合も、接点外で導通してしまうものである。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、ドームコンタクトの動作によってレジストが損傷してしまうことを防止し、又、ドームコンタクトと絶縁体との位置ずれが発生することを防止し、それによって、不用意な導通をなくして信頼性を高めることが可能な押釦スイッチを提供することにある。
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1による押釦スイッチは、基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、上記ドームコンタクトの外周部には鍔部が設けられていて該鍔部を介して上記絶縁体に当接されていることを特徴とするものである。
又、請求項2による押釦スイッチは、請求項1記載の押釦スイッチにおいて、
上記鍔部は外周に向かって上向きに形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による押釦スイッチは、請求項1記載の押釦スイッチにおいて、 上記絶縁体は上記基板上に設置されるレジストであることを特徴とするものである。
又、請求項4による押釦スイッチは、請求項1記載の押釦スイッチにおいて、 上記絶縁体は上記ドームコンタクトに接着される粘着シートであることを特徴とするものである。
又、請求項5による押釦スイッチは、基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、上記絶縁体は上記ドームコンタクトに接着される粘着シートであることを特徴とするものである。
以上述べたように本願発明の請求項1による押釦スイッチは、基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、上記ドームコンタクトの外周部には鍔部が設けられていて該鍔部を介して上記絶縁体に当接されている構成になっているので、動作時においてドームコンタクトの外周部が外側に向かってスライドする場合においても、絶縁体の部分を損傷させるようなことはなく、よって、絶縁体が損傷してドームコンタクトと接点が接点外で導通してしまうようなことはなくなるものである。
又、請求項2による押釦スイッチは、請求項1記載の押釦スイッチにおいて、
上記鍔部は外周に向かって上向きに形成されているので、上記効果がより確実なものとなる。
又、請求項3による押釦スイッチは、請求項1記載の押釦スイッチにおいて、 上記絶縁体を上記基板上に設置されるレジストとした場合には、動作時においてドームコンタクトの外周部が外側に向かってスライドする場合においても、レジストの部分を損傷させるようなことはなく、よって、レジストが損傷してドームコンタクトと接点が接点外で導通してしまうようなことはなくなるものである。
又、請求項4による押釦スイッチは、請求項1記載の押釦スイッチにおいて、 上記絶縁体を上記ドームコンタクトに接着される粘着シートとした場合には、動作時においてドームコンタクトの外周部が外側に向かってスライドする場合においても、粘着シートの部分を損傷させるようなことはなく、よって、粘着シートが損傷してドームコンタクトと接点が接点外で導通してしまうようなことはなくなるものである。又、ドームコンタクトに粘着シートを貼り付けるようにしているので、ドームコンタクトと粘着シートとの間の位置ずれはなく、よって、粘着シートを貼り付けたドームコンタクトを基板上に設置する場合に若干の位置ずれがあっても、不用意な導通が生じるようなことはない。
又、請求項5による押釦スイッチは、基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、上記絶縁体は上記ドームコンタクトに接着される粘着シートとしているので、ドームコンタクトと粘着シートとの間の位置ずれはなく、よって、粘着シートを貼り付けたドームコンタクトを基板上に設置する場合に若干の位置ずれがあっても、不用意な導通が生じるようなことはない。
以下、図1乃至図3を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。まず、基板1があり、この基板1上には銅箔パターン3aと、銅箔パターン3bが設置されている。上記銅箔パターン3aは略リング状に設置されていて、その一部が切り欠かれた状態になっている。その切欠部を符号5で示す。又、銅箔パターン3aの一部3a´は外周放射方向に引き出されている。又、上記銅箔パターン3bは上記銅箔パターン3aの内周側に設置されていて、その一部3b´はそこから上記切欠部5を介して上記銅箔パターン3aの外周側に引き出されている。
上記銅箔パターン3a、銅箔パターン3bの上には絶縁体としてのレジスト7が設置されている。レジスト7の一部7aは上記切欠部5の位置において上記銅箔パターン3bの引出部3b´上に設置された状態になっている。
上記レジスト7の上にはドームコンタクト11が設置される。上記ドームコンタクト11は文字通りドーム形状をなしていて、その外周部には鍔部13が設けられている。又、上記ドームコンタクト11の上にはカバー(粘着フィルム)15が設置されている。上記鍔部13は、図3(c)に示すように、所定角度で外周方向に向かって上向きに形成されている。
因みに、この実施の形態の場合には上記所定角度は5.00°である。
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、非動作時には図2(a)に示すような状態にある。ドームコンタクト11の外周部は銅箔パターン3aに接触した状態にある。一方、ドームコンタクト11の中心部は何等押圧されていないので上方に膨らんだ状態にあり、銅箔パターン3bに対して非接触の状態にある。
次に、動作時であるが、図2(b)に示すように、ドームコンタクト11の中心部が押圧されて銅箔パターン3bに対して接触した状態にある。それによって、銅箔パターン3a側と銅箔パターン3b側がドームコンタクト11を介して電気的に導通することになる。その際、ドームコンタクト11の外周部は鍔部13となっているので、図2(c)に示すように、レジスト7aの上を円滑にスライドすることになり、その際、レジスト7aを損傷させるようなこともない。
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
すなわち、ドームコンタクト11の外周部に鍔部13を設けた構成になっていて従来のようにエッジ状の部分がレジスト7aに当たった構成ではないので、動作時においてドームコンタクト11の外周部が外側に向かってスライドする場合においても、レジスト7aの部分を損傷させるようなことはない。よって、レジスト7aが損傷してドームコンタクト11と銅箔パターン3bが接点外で導通してしまうようなことはない。
特に、上記鍔部13は図3(c)に示すように外周方向に向かって上向きに設けられているので、鍔部13の先端面がレジスト7aに当たることを確実に防止することができ、よって、レジスト7aを削ってしまうようなことを確実に防止することができる。
次に、図4及び図5を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態の場合には、前記第1の実施の形態の場合におけるレジストの代わりに粘着シート51を使用するようにしたものである。すなわち、ドームコンタクト11側に粘着シート51を貼り付けておき、その状態で基板1上に設置するようにしたものである。上記粘着シート51の一部51aが銅箔パターン3bの引出部3b´上に設置されることになり、その上にドームコンタクト11の鍔部13が設置されることになる。
その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
したがって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができるものである。
又、ドームコンタクト11側に粘着シート51を貼り付けるようにしているので、ドームコンタクト11と粘着シート51との間の位置ずれはなく、よって、粘着シート51を貼り付けたドームコンタクト11を基板1上に設置する場合に若干の位置ずれがあっても、不用意な導通が生じるようなことはない。
次に、図6を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態の場合には、前記第2の実施の形態の場合におけるドームコンタクトを鍔部を備えないドームコンタクト61として構成した例を示すものである。
その他の構成は前記第2の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
よって、この第3の実施の形態の場合には、ドームコンタクト61に対して粘着シート51を貼り付けた構成による効果を奏することができる。すなわち、ドームコンタクト61と粘着シート51との間の位置ずれはなく、よって、粘着シート51を貼り付けたドームコンタクト61を基板1上に設置する場合に若干の位置ずれがあっても、不用意な導通が生じるようなことはない。
尚、本発明は前記第1〜第3の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、接点の構成は図示したものに限定されず、様々な接点の構成が考えられる。
その他図示した構成はあくまで一例である。
本発明は、ドームコンタクトを使用した押釦スイッチに係り、特に、ドームコンタクトの形状を工夫することにより、又は、絶縁体の構成を改良することにより、接点外での不用意な導通をなくすことができるように工夫したものに関し、例えば、各種電子機器の入力操作部において使用されるパネルスイッチに好適である。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、押釦スイッチの構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2(a)は非動作時における押釦スイッチの状態を示す断面図、図2(b)は、動作時における押釦スイッチの状態を示す断面図、図2(c)は図2(a)のc部を拡大して示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)はドームコンタクトの平面図、図3(b)は図3(a)のb−b断面図、図3(c)は図3(b)のc部を拡大して示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、押釦スイッチの構成を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図4(a)は非動作時における押釦スイッチの状態を示す断面図、図4(b)は動作時における押釦スイッチの状態を示す断面図、図4(c)は図4(a)のc部を拡大して示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、押釦スイッチの構成を示す分解斜視図である。 従来例を示す図で、図7(a)は非動作時における押釦スイッチの状態を示す断面図、図7(b)は動作時における押釦スイッチの状態を示す断面図、図7(c)は銅箔パターンとドームコンタクトとレジストとの関係を示す平面図図、図6(d)は図(a)のd部を拡大して示す断面図である。 従来例を示す図で、図8(a)はドームコンタクトの平面図、図8(b)は図8(a)のb−b断面図、図8(c)は図8(b)のc部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
1 基板
3a 銅箔パターン
3b 銅箔パターン
5 切欠部
7 レジスト
7a レジストの一部
11 ドームコンタクト
13 フランジ部
15 カバー
51 粘着シート




















Claims (5)

  1. 基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、
    上記ドームコンタクトの外周部に鍔部が設けられていて該鍔部を介して上記絶縁体に当接されていることを特徴とする押釦スイッチ。
  2. 請求項1記載の押釦スイッチにおいて、
    上記鍔部は外周に向かって上向きに形成されていることを特徴とする押釦スイッチ。
  3. 請求項1記載の押釦スイッチにおいて、
    上記絶縁体は上記基板上に設置されるレジストであることを特徴とする押釦スイッチ。
  4. 請求項1記載の押釦スイッチにおいて、
    上記絶縁体は上記ドームコンタクトに接着される粘着シートであることを特徴とする押釦スイッチ。
  5. 基板と、上記基板上に設けられた複数の接点と、上記基板上に設置された絶縁体と、上記絶縁体上に設置され押圧されることにより上記複数の接点に選択的に接触して所望の導通状態を得るドームコンタクトと、を具備してなる押釦スイッチにおいて、
    上記絶縁体は上記ドームコンタクトに接着される粘着シートであることを特徴とする押釦スイッチ。
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