JP2008121870A - 鳴きを低減する電磁ブレーキ - Google Patents
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【解決手段】電磁コイル2を埋設したフィールドコア1と、一側面にブレーキライニング8を有しモータ軸(回転軸)Msとともに回転するブレーキディスク7と、フィールドコア1とブレーキディスク7との間に配置されモータ軸(回転軸)Msの軸方向にのみ移動可能なアーマチュア4と、アーマチュア4をブレーキディスク7に圧接する方向に付勢する圧縮コイルばね(制動ばね)3とを備え、作動時に摩擦面で発生する鳴きを低減する電磁ブレーキにおいて、作動時にブレーキライニング8の摩擦面8aに対して圧接するアーマチュア4の摩擦面5に円周方向に間隔をおいて複数の凹部5aを形成したものである。
【選択図】図2
Description
したがって、スティックスリップ現象に基づく鳴きを低減することができる。
また、鳴きを低減させるために前記アーマチュアの摩擦面に複数の凹部を形成するだけで弾性部材を使用していないので、ブレーキギャップ調整作業を困難にすることがない。
したがって、スティックスリップ現象に基づく鳴きを低減することができる。
また、鳴きを低減させるために前記アーマチュアの摩擦面および前記受圧プレートの摩擦面にそれぞれ複数の凹部を形成するだけで弾性部材を使用していないので、ブレーキギャップ調整作業を困難にすることがない。
すなわち、電磁コイル2を埋設したフィールドコア1と、一側面にブレーキライニング8を有しモータ軸(回転軸)Msとともに回転するブレーキディスク7と、フィールドコア1とブレーキディスク7との間に配置されモータ軸(回転軸)Msの軸方向にのみ移動可能なアーマチュア4と、アーマチュア4をブレーキディスク7に圧接する方向に付勢する圧縮コイルばね(制動ばね)3とを備え、作動時に摩擦面で発生する鳴きを低減する電磁ブレーキにおいて、作動時にブレーキライニング8の摩擦面8aに対して圧接するアーマチュア4の摩擦面5に円周方向に間隔をおいて複数の凹部5aを形成したものである。
その各実施例を以下に説明する。
図1は本発明の実施例1の無励磁作動形電磁ブレーキをブレーキモータに組み込んだ状態を示す軸方向の断面図である。図2は本発明の実施例1,2における、各摩擦面に複数の凹部を形成したアーマチュアおよび受圧プレートを示し、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。図3は図2に示す複数の凹部とその形状が相違する複数の凹部を示す図2に相当する図で、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。図4は図2,3に示す複数の凹部とその形状が相違する複数の凹部を示す図2,3に相当する図で、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。図5は図2,3,4に示す複数の凹部とその形状が相違する複数の凹部を示す図2,3,4に相当する図で、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。図6は図2,3,4,5に示す複数の凹部とその形状が相違する複数の凹部を示す図2,3,4,5に相当する図で、(A)はその側面図、(B)はその正面図である。
なお、図2(B)においては斜線部が各凹部5aを示している。また、各凹部5a間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図2(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング8の摩擦面8aを示している。また、図2(B)に示すように、複数の凹部5aの各々は、その外径側の一部がブレーキライニング8の摩擦面8aに対して開放され、その内径側は閉鎖されており、かつその内径側の閉鎖位置はブレーキライニング8の摩擦面8aの内径側位置とほぼ一致している。また、各凹部5aの深さは、ブレーキ寿命の作動回数に耐え得る深さであり、電磁力(吸引動作)に影響の出ない程度である。
なお、図3(B)においては斜線部が各凹部5bを示している。また、各凹部5b間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図3(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング8の摩擦面8aを示している。また、ブレーキライニング8の摩擦面8aに対する各凹部5bの位置関係と、各凹部5bの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
なお、図5(B)においては斜線部が各凹部5dを示している。また、各凹部5d間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図5(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング8の摩擦面8aを示している。また、ブレーキライニング8の摩擦面8aに対する各凹部5dの位置関係と、各凹部5dの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
なお、図6(B)においては斜線部が各凹部5eを示している。また、各凹部5e間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図6(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング8の摩擦面8aを示している。また、ブレーキライニング8の摩擦面8aに対する各凹部5eの位置関係と、各凹部5eの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
そこで、アーマチュア4の摩擦面5の接触部5sが回転中のブレーキライニング8の摩擦面8aに圧接されることにより、ブレーキディスク7に制動力が作用し、モータ軸(回転軸)Msは回転を停止させられる。
なお、以下の効果についての説明は、アーマチュア4の摩擦面5に複数の凹部5aを形成した場合を例に説明しているが、各凹部5aに代えて、アーマチュア4の摩擦面5に上記凹部5b,5c,5d,5eを形成した場合も、各凹部5aを形成した場合と同様の効果を有するので、上記凹部5b,5c,5d,5eを形成した場合の効果の説明は省略する。
したがって、スティックスリップ現象に基づく鳴きを低減することができる。
また、鳴きを低減させるためにアーマチュア4の摩擦面5に複数の凹部5aを形成するだけで弾性部材を使用していないので、ブレーキギャップ調整作業を困難にすることがない。
図7は本発明の実施例2の無励磁作動形電磁ブレーキをブレーキモータに組み込んだ状態を示す軸方向の断面図である。
さらに、フィールドコア21の端面には図示していない圧縮コイルばね(制動ばね)を支持するばね支持孔が円周方向等間隔に形成されている。そして、図示していない圧縮コイルばね(制動ばね)は後述するアーマチュア24をフィールドコア21と反対方向に付勢している。また、3本のボルト26(1本のみ図示)の外周にはそれぞれスペーサ28とばね29が嵌め込まれている。
さらに、アーマチュア24には、3本のボルト26とその外周に嵌め込まれたスペーサ28とばね29とが貫通する3個の貫通孔(1個のみ図示)が円周方向等間隔に形成されている。そして、アーマチュア24はガイドピン37によって案内されてモータ軸(回転軸)Msの軸方向のみ移動が可能になっている。
なお、図2(B)においては斜線部が各凹部25a,32aを示している。また、各凹部25a,32a間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図2(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング34の摩擦面34aを示している。また、図2(B)に示すように、複数の凹部25a,32aの各々は、その外径側の一部がブレーキライニング34の摩擦面34aに対して開放され、その内径側は閉鎖されており、かつその内径側の閉鎖位置はブレーキライニング34の摩擦面34aの内径側位置とほぼ一致している。また、各凹部25a,32aの深さは、ブレーキ寿命の作動回数に耐え得る深さであり、電磁力(吸引動作)に影響の出ない程度である。
なお、図3(B)においては斜線部が各凹部25b,32bを示している。また、各凹部25b,32b間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図3(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング34の摩擦面34aを示している。また、ブレーキライニング34の摩擦面34aに対する各凹部25b,32bの位置関係と、各凹部25b,32bの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
なお、図4(B)においては斜線部が各凹部25c,32cを示している。そして、図4(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング34の摩擦面34aを示している。また、ブレーキライニング34の摩擦面34aに対する各凹部25c,32cの位置関係と、各凹部25c,32cの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
なお、図5(B)においては斜線部が各凹部25d,32dを示している。また、各凹部25d,32d間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図5(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング34の摩擦面34aを示している。また、ブレーキライニング34の摩擦面34aに対する各凹部25d,32dの位置関係と、各凹部25d,32dの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
なお、図6(B)においては斜線部が各凹部25e,32eを示している。また、各凹部25e,32e間の間隔は均等であってもよく、不均等であってもよい。そして、図6(B)において、仮想線で示す大小の同心円の間の領域が、ブレーキライニング34の摩擦面34aを示している。また、ブレーキライニング34の摩擦面34aに対する各凹部25e,32eの位置関係と、各凹部25e,32eの深さに関しては、図2についての説明と同じである。
なお、以下の効果についての説明は、アーマチュア24の摩擦面25に複数の凹部25aを形成し、さらに、受圧プレート31の摩擦面32に複数の凹部32aを形成した場合を例に説明しているが、各凹部25aに代えて、アーマチュア24の摩擦面25に上記凹部25b,25c,25d,25eを形成し、さらに、各凹部32aに代えて、受圧プレート31の摩擦面32に上記凹部32b,32c,32d,32eを形成した場合も、各凹部25aおよび各凹部32aを形成した場合と同様の効果を有するので、上記凹部25b,25c,25d,25eおよび上記凹部32b,32c,32d,32eを形成した場合の効果の説明は省略する。
したがって、スティックスリップ現象に基づく鳴きを低減することができる。
また、鳴きを低減させるためにアーマチュア24の摩擦面25および受圧プレート31の摩擦面32にそれぞれ複数の凹部25a,32aを形成するだけで弾性部材を使用していないので、ブレーキギャップ調整作業を困難にすることがない。
さらに、プレス加工を使用すれば、削り加工よりも各凹部25a,32aのエッジ部をなくすことができ、アーマチュア24の摩擦面25の接触部25sと各凹部25aの境目、および受圧プレート31の摩擦面32の接触部32sと各凹部32aの境目でのブレーキライニング34の摩擦面34aの制動がスムーズとなり、変形エネルギーが蓄えにくくなる。
2 電磁コイル
3 圧縮コイルばね(制動ばね)
4 アーマチュア
5 アーマチュアの摩擦面
5a,5b,5c,5d,5e 凹部
5s 接触部
6 ボルト
7 ブレーキディスク
8 ブレーキライニング
8a ブレーキライニングの摩擦面
9 フランジ付き調整ナット
10 ボルト
21 フィールドコア
22 電磁コイル
24 アーマチュア
25 アーマチュアの摩擦面
25a,25b,25c,25d,25e 凹部
25s 接触部
26 ボルト
27 ナット
28 スペーサ
29 ばね
31 受圧プレート
32 受圧プレートの摩擦面
32a,32b,32c,32d,32e 凹部
32s 接触部
33 ブレーキディスク
34 ブレーキライニング
34a ブレーキライニングの摩擦面
35 補強板
36 センタハブ
37 ガイドピン
g ギャップ
Mf モータフレーム
Mb モータブラケット
Ms モータ軸(回転軸)
Claims (3)
- 電磁コイルを埋設したフィールドコアと、一側面にブレーキライニングを有し回転軸とともに回転するブレーキディスクと、前記フィールドコアと前記ブレーキディスクとの間に配置され前記回転軸の軸方向にのみ移動可能なアーマチュアと、前記アーマチュアを前記ブレーキディスクに圧接する方向に付勢する制動ばねとを備え、作動時に摩擦面で発生する鳴きを低減する電磁ブレーキにおいて、
作動時に前記ブレーキライニングの摩擦面に対して圧接する前記アーマチュアの摩擦面に円周方向に間隔をおいて複数の凹部を形成したことを特徴とする鳴きを低減する電磁ブレーキ。 - 電磁コイルを埋設したフィールドコアと、両側面にブレーキライニングを有し回転軸とともに回転するブレーキディスクと、前記フィールドコアと前記ブレーキディスクとの間に配置され前記回転軸の軸方向にのみ移動可能なアーマチュアと、前記ブレーキディスクと対向して配置され前記フィールドコアに固定された受圧プレートと、前記アーマチュアを前記ブレーキディスクに圧接する方向に付勢する制動ばねとを備え、作動時に摩擦面で発生する鳴きを低減する電磁ブレーキにおいて、
作動時に前記ブレーキライニングの摩擦面に対して圧接する前記アーマチュアおよび前記受圧プレートの各摩擦面に円周方向に間隔をおいて複数の凹部を形成したことを特徴とする鳴きを低減する電磁ブレーキ。 - 前記複数の凹部の各々は、その外径側の一部が前記ブレーキライニングの摩擦面に対して開放され、その内径側は閉鎖されており、かつその内径側の閉鎖位置は前記ブレーキライニングの摩擦面の内径側位置とほぼ一致していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の鳴きを低減する電磁ブレーキ。
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