JP2008121280A - 掘削状況表示装置付き掘削機械 - Google Patents

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Morihiko Matsubara
守彦 松原
Katsuharu Kenmori
克治 権守
Fumio Takahashi
文生 高橋
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Abstract

【課題】オペレータが掘削状況表示パネルを目視しながら現状のバケット位置及び所要の掘削範囲を正確に検知して、精度良く且つ効率的に掘削作業を進め得る掘削状況表示装置を提供する。
【解決手段】運転室106に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネル3をそなえた掘削機械において、掘削作業対象点10a近傍の状態を撮像するカメラ1からの撮像画像及び距離センサ2からの掘削作業対象点10までの距離検出信号に基づき算出された該掘削作業対象点10aを基準とした掘削作業領域を規定する複数の掘削境界線を併せて表示する掘削状況表示モニタ10、掘削作業対象点10aまでの距離及び掘削作業対象点10aから掘削境界線10b〜10eまでの距離を表示する掘削距離表示部13と、掘削作業対象点10a及び掘削境界線10b〜10eを設定して前記掘削状況表示モニタ3に表示せしめる操作を行なう境界線設定カーソル11とを配設してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の掘削機械に適用され、キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルをそなえた掘削機械において、掘削作業対象点及び該掘削作業対象点を基準とした掘削作業領域を規定する掘削境界線を表示する掘削状況表示モニタをそなえた掘削状況表示装置付き掘削機械に関する。
油圧ショベル等の掘削機械において、キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルをそなえ、オペレータが該掘削状況表示パネルを目視しながら掘削作業を行なうようにした掘削状況表示装置付き掘削機械の一つとして、特許文献1(特開2006−53922号公報)技術が提供されている。
かかる技術においては、キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルを設け、ビデオカメラ及び視認不可能物体の入力手段及びGPS等による作業領域や作業機械の位置の入力手段からの情報を制御装置に入力し、該制御装置において、オペレータの視界を遮る障害物を取り除いた状態の画像を掘削状況表示パネルの表示モニタに表示するようにして、オペレータの視認性を高めるように構成されている。
特開2006−53922号公報
油圧ショベル等の掘削機械において、キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルを設け、オペレータがこの掘削状況表示パネルを目視しながら所要の掘削地面を目標通り掘削するには、現状のバケット位置及び所要の掘削可能範囲を該掘削状況表示パネルから常時読み取って、掘削作業を行い得るようにすることが要求される。
しかしながら、前記特許文献1(特開2006−53922号公報)にて提供されている技術にあっては、キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルを設けて、オペレータが該掘削状況表示パネルを目視しながら掘削作業を行なうのに際し、オペレータの視界を遮る障害物を取り除いた状態の画像を掘削状況表示パネルの表示モニタに表示するようにして、オペレータの視認性を高めるようにしているにとどまり、現状のバケット位置及び所要の掘削可能範囲を掘削状況表示パネルから常時読み取って、掘削作業を効率的に行い得るようにする手段については示されていない。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑み、オペレータが掘削状況表示パネルを目視しながら現状のバケット位置及び所要の掘削範囲を正確に検知して、精度良く且つ効率的に掘削作業を進め得る掘削状況表示装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルをそなえた掘削機械において、前記掘削状況表示パネルは、前記掘削作業対象点、及び前記掘削作業対象点近傍の状態を撮像するカメラからの撮像画像及び距離センサからの前記掘削機械の基準点から前記掘削作業対象点までの距離検出信号に基づき算出された該掘削作業対象点を基準とした掘削作業領域を規定する複数の掘削境界線を併せて表示する掘削状況表示モニタと、機体の基準点から前記掘削作業対象点までの距離及び前記掘削作業対象点から前記掘削境界線までの距離を表示する掘削距離表示部と、前記掘削作業対象点及び掘削境界線を設定して前記掘削状況表示モニタに該掘削作業対象点及び掘削境界線を表示せしめる操作を行なう境界線設定カーソルとを配設してなることを特徴とする(請求項1)。
この発明において、具体的には次のように構成するのが好ましい。
(1)前記掘削状況表示モニタに表示される前記複数の掘削境界線は、前記掘削作業対象点に対して掘削方向前後に掘削方向に直角且つ平行な2本のX方向掘削境界線と、掘削作業対象点に対して掘削方向左右に掘削方向の2本のY方向掘削境界線とによって構成され、且つ前記2本のY方向掘削境界線は、前記機体から掘削方向前方に遠ざかるに従い該Y方向掘削境界線間の距離が小さくなるように傾斜した直線状に形成される(請求項2)。
(2)前記掘削距離表示部は、前記掘削作業対象点から前記2本のX方向掘削境界線までの距離及び前記掘削作業対象点から前記2本のY方向掘削境界線までの距離をそれぞれ表示せしめるように構成される(請求項3)。
(3)前記境界線設定カーソルは、中央部に配置された境界線設定ボタンと、該境界線設定ボタンから十字状に移動するカーソルとをそなえ、前記カーソルを十字状の縦溝に沿って移動させることにより前記X方向掘削境界線を変化させ、前記カーソルを十字状の横溝に沿って移動させることにより前記Y方向掘削境界線を変化させ、前記境界線設定カーソルの決定位置を前記境界線設定ボタンにて設定するように構成される(請求項4)。
尚、前記境界線設定カーソルは、X―Y2方向へ移動し任意の選択点で位置の設定ができるカーソルであれば良い。また、前記境界線設定カーソルとして、中立位置からX―Y2方向へ倒した傾斜角によって、X方向掘削境界線の掘削作業対象点からの距離及びY方向掘削境界線の掘削作業対象点からの距離を変化させるジョイスティックレバーで構成し、該ジョイスティックレバーの中立位置に前記掘削作業対象点のセット用ボタンをそなえるように構成することも可能である。
本発明によれば、掘削状況表示パネルに、現在の掘削バケット位置等の掘削作業対象点、及び該掘削作業対象点を基準とした掘削作業領域を規定する掘削境界線、つまり掘削作業対象点に対して掘削方向前後に掘削方向に直角な2本のX方向掘削境界線と掘削作業対象点に対して掘削方向左右に掘削方向の2本のY方向掘削境界線とよりなる掘削境界線(請求項2)、並びに機体の基準点から掘削作業対象点までの距離及び掘削作業対象点から前記X方向掘削境界線及びY方向掘削境界線までの距離を表示するので、オペレータは現状の掘削バケット位置を数値で認識できるとともに、現状の掘削バケット位置(掘削作業対象点)から、互いに直角なX、Y2方向への掘削可能範囲を、掘削状況表示モニタ及び掘削距離表示部を目視するのみで定量的に且つ容易に判断することができる。
従って本発明によれば、掘削作業対象点近傍の状態を撮像するカメラ、掘削作業対象点までの距離を検出する距離センサ、掘削作業対象点及び掘削境界線を表示する掘削状況表示モニタをそなえた掘削状況表示パネル、及びカメラからの撮像信号及び距離センサからの距離検出信号に基づき掘削作業対象点及び掘削境界線の表示信号を前記掘削状況表示モニタに出力する制御手段を設けるという、比較的安価な装置で以って、オペレータは現状の掘削バケット位置及び掘削作業の目安となる掘削可能ライン(掘削境界線)を、掘削状況表示モニタを目視して得る視覚情報によって、精度良く所要の掘削範囲で以って掘削作業を進めることができる。
本発明において、前記掘削距離表示部を、前記掘削作業対象点から前記2本のX方向掘削境界線までの距離及び前記掘削作業対象点から前記2本のY方向掘削境界線までの距離をそれぞれ表示せしめるように構成すれば(請求項3)、オペレータは現在の掘削バケット位置(掘削作業対象点)から、互いに直角なX、Y2方向への掘削可能範囲を掘削距離表示部を目視するのみで、実際の数字で以って容易にかつ正確に検知することができ、掘削作業能率が向上する。
また本発明において、前記境界線設定カーソルを、中央部に配置された境界線設定ボタンと、該境界線設定ボタンから十字状に移動するカーソルとをそなえ、前記カーソルを十字状の縦溝に沿って移動させることにより前記X方向掘削境界線を変化させ、前記カーソルを十字状の横溝に沿って移動させることにより前記Y方向掘削境界線を変化させ、前記境界線設定カーソルの決定位置を前記境界線設定ボタンにて設定するように構成すれば(請求項4)、境界線設定カーソルをX―Y2方向に移動させるというきわめて簡単な操作によって、掘削状況表示モニタに表示されるX方向掘削境界線及びY方向掘削境界線を所要の掘削範囲境界位置に正確に設定できるとともに、かかる境界線設定カーソルをオペレータの目視線上にある掘削状況表示パネルに設置することにより該境界線設定カーソルを操作し易くなり、掘削作業能率のさらなる向上が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の油圧ショベルによる掘削状況及び掘削状況表示制御装置の全体構造を示す図3〜図4において、この実施形態は油圧ショベル100を含んでおり、該油圧ショベル100は油圧ショベル本体(上部旋回体)100a、該油圧ショベル本体(上部旋回体)100aの上部に取り付けられ運転室106をそなえたキャビン101、下部走行体(クローラ)104、ブーム102、該ブーム102の先端に取り付けられた掘削用のバケット103をそなえている。また図3〜4において、走行地面は符号110で、掘削地面は符号111で、オペレータは符号107でそれぞれ示されている。
図3〜4において、ビデオカメラ、CCDカメラ等のカメラ1は、前記キャビン101の上部(掘削地面111からの高さH)に取り付けられ、図3のように、油圧ショベル本体100aの前方つまり掘削方向に距離Lをおいたバケット103の掘削部中心である掘削作業対象点10a近傍を撮像している。
また符号2で示す距離センサは、前記キャビン101の上部に取り付けられて、該取付部(油圧ショベル本体100aの基準点)から前記掘削作業対象点10aまでの距離を検出している。
符号3で示す掘削状況表示パネルは、前記運転室106前部(必ずしも前部でなくてもよい)のオペレータ107が視認し易い部位に取り付けられている。
次に、図1〜2及び図5に基づき、本発明の要旨である油圧ショベルにおける掘削状況表示装置の構成及び作用、効果について説明する。
図5において、前記カメラは符号1、前記距離センサは符号2、掘削モニタ制御手段は符号30で示されており、前記カメラ1からの掘削作業対象点10a近傍の撮像信号、及び前記距離センサ2からの油圧ショベル本体100aの基準点から前記掘削作業対象点10aまでの距離の検出信号は、前記掘削モニタ制御手段30に入力されるようになっている。
符号11で示される境界線設定カーソル11は、詳細を後述するように、前記掘削作業対象点10a及び掘削境界線10b〜10eを設定して、掘削対象点、境界線表示モニタ10(図5参照)に該掘削作業対象点10a及び掘削境界線10b〜10eを表示せしめる操作信号を掘削モニタ制御手段30に入力するものである。
前記掘削モニタ制御手段30にて算出された表示出力信号は、詳細を後述する掘削対象点、境界線表示モニタ10及び掘削距離表示部13に入力されるようになっている。
前記掘削状況表示パネル3を示す図1(A)において、該掘削状況表示パネル3は、上部に掘削対象点、境界線表示モニタ10が配置され、下部に掘削距離表示部13及び境界線設定カーソル11が横並びに配置された構成となっている。
前記掘削対称点、境界線表示モニタ10は、図2に示されるように、油圧ショベル100の要部平面形状が図形表示され、該油圧ショベル100のバケット103の接地部中心を掘削作業対象点10aに設定している。100aは油圧ショベル本体を示す。
そして、該掘削作業対象点10aを基準として設定した掘削作業領域(図2の斜線部)を規定する掘削境界線として、該掘削作業対象点10aに対して掘削方向前後に掘削方向に直角な2本のX方向掘削境界線10b及び10c、並びに該掘削作業対象点10aに対して掘削方向左右に掘削方向の2本のY方向掘削境界線10d及び10eを表示している。
ここで、前記掘削方向の2本のY方向掘削境界線10d及び10eは、図3〜4に示すように、キャビン101の運転室106が油圧ショベル本体100aの上部にあることを勘案して、油圧ショベル本体100aから掘削方向前方に遠ざかるに従い該Y方向掘削境界線の距離S3,S4が小さくなるように傾斜した直線状に形成する一方、前記X方向掘削境界線10b及び10cは、掘削方向直角に互いに平行に形成している。
また、前記掘削距離表示部13は、前記図1(B)に示されるように、中央部表示枠13aに前記油圧ショベル本体100aの基準点から前記掘削作業対象点10aまでの距離
(検出値または設定値)が表示され、上下の表示枠13b及び13cには前記掘削作業対象点10aからX方向掘削境界線10b及び10cまでの距離S1及びS2(図2参照)が表示され、左右の表示枠13d及び13eには前記掘削作業対象点10aからY方向掘削境界線10d及び10eまでの距離S3及びS4(図2参照)が表示されている。
このように構成すれば、前記掘削対称点、境界線表示モニタ10に掘削距離表示部13を付設し、該掘削距離表示部13に掘削作業対象点10aから2本のX方向掘削境界線10b,10c及び2本のY方向掘削境界線10d,10eまでの距離をそれぞれ表示するようにしたので、オペレータ107は現状のバケット位置及び現状のバケット位置(掘削作業対象点10a)から、互いに直角なX、Y2方向への掘削可能範囲を掘削距離表示部13を目視するのみで実際の数字で以って容易にかつ正確に検知することができる。
また、前記境界線設定カーソル11は、前記掘削作業対象点10a及びX方向掘削境界線10b,10cあるいはY方向掘削境界線10d,10eの位置を設定して、該掘削作業対象点10aの位置及びX方向掘削境界線10b,10cあるいはY方向掘削境界線10d,10eの位置を表示せしめる操作信号を前記掘削対象点、境界線表示モニタ10に
入力するもので、図1(A)に示されるように、中央部に境界線設定ボタン12を配置して十字状に移動するカーソルに構成され、カーソルを十字状の縦溝11aに沿って移動させることにより前記X方向掘削境界線10b及び10cを変化させ、カーソルを十字状の横溝11bに沿って移動させることにより前記Y方向掘削境界線10d及び10eを変化させ、前記境界線設定カーソル11の位置が決まったら前記境界線設定ボタン12を押すことによって、前記X方向掘削境界線10b,10cあるいはY方向掘削境界線10d,10eの位置をロックするようになっている。
このように構成すれば、境界線設定カーソル11をX方向及びY方向の2方向に移動させるというきわめて簡単な操作によって、掘削対称点、境界線表示モニタ10に表示されるX方向掘削境界線10b,10c及びY方向掘削境界線10d,10eを所要の掘削範囲境界位置に正確に設定できることとなる。
尚、前記境界線設定カーソル11は、X―Y2方向へ移動しX方向掘削境界線10b,10cあるいはY方向掘削境界線10d,10eの任意の選択点で位置の設定ができるカーソルを用いる。
また、前記境界線設定カーソル11として、中立位置からX―Y2方向へ倒した傾斜角によって、X方向掘削境界線10b,10cの掘削作業対象点10aからの距離及びY方向掘削境界線10d,10eの掘削作業対象点10aからの距離を変化させるジョイスティックレバーで構成し、該ジョイスティックレバーの中立位置に前記掘削作業対象点10aのセット用ボタン12をそなえるように構成することも可能である。
次に図5に基づき、前記掘削モニタ制御手段30による前記掘削状況表示パネル3への表示動作について説明する。
先ず油圧ショベル100の機体を移動して、バケット103を掘削作業位置に設定し、カメラ1により掘削作業対象点10a近傍を撮像して掘削モニタ制御手段30に入力するまた、距離センサ2により該距離センサ2の取付点から前記掘削作業対象点10aまでの距離L(図3参照)を計測して前記掘削モニタ制御手段30に入力する。
前記カメラ1からの撮像信号を、X−Y座標を入れること等の画像処理を行ってから、前記掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面に撮像画像を表示する。また、前記距離センサ2からの前記距離Lの計測値と掘削対象点、境界線表示モニタ10上の長さとの距離関係を算出し、この距離比を記憶しておく。
次いで、前記境界線設定カーソル11を操作して、前記掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面中の基準位置に、前記撮像画像により該掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面に表示されている油圧ショベル100のバケット103中心を合わせることにより掘削作業対象点10aを設定し、該掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面上に前記掘削作業対象点10aを表示する。
次いで、前記バケット103を掘削作業位置(前記掘削作業対象点10aに相当する位置)からの所要の掘削範囲、つまり掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面上における前記掘削作業対象点10aからX方向掘削境界線10b,10cまでの長さS1、S2に相当する掘削方向線上の実際の掘削範囲長さ及び前記掘削作業対象点10aからY方向掘削境界線10d,10eまでの長さS3、S4に相当する掘削方向に直角線上の実際の掘削範囲長さを設定する。
この掘削範囲長さを、前記のようにして算出した距離センサ2からの距離Lの計測値と掘削対象点、境界線表示モニタ10上の長さとの距離比を用いて、掘削対象点、境界線表示モニタ10上における掘削作業対象点10aからX方向掘削境界線10b,10cまでの長さS1、S2及び掘削作業対象点10aからY方向掘削境界線10d,10eまでの長さS3、S4を算出し、掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面上のX方向掘削境界線10b,10c及びY方向掘削境界線10d,10eの位置を設定する。
次いで、前記境界線設定カーソル11を操作して、前記掘削モニタ制御手段30に前記X方向掘削境界線10b,10c及びY方向掘削境界線10d,10eの位置を入力し、前記掘削モニタ制御手段30により掘削対象点、境界線表示モニタ10上にX方向掘削境界線10b,10c及びY方向掘削境界線10d,10eを表示せしめる。
また、前記掘削作業対象点10aまでの距離L、及び前記ステップ(7)で設定したX方向掘削境界線10b,10cまでの長さS1、S2及び掘削作業対象点10aからY方向掘削境界線10d,10eまでの長さS3、S4に相当する実際の掘削範囲長さを、図1(B)に示されるように、前記掘削距離表示部13に表示する。
以上の動作により、オペレータ107は、前記掘削対象点、境界線表示モニタ10の画面に表示された前記の表示内容を見ながら掘削作業を行うことができる。
以上の実施形態によれば、掘削状況表示パネル3に、現在のバケット103位置を示す掘削作業対象点10a、及び該掘削作業対象点10aを基準とした掘削作業領域を規定する掘削境界線、つまり掘削作業対象点10aに対して掘削方向前後に掘削方向に直角な2本のX方向掘削境界線10b,10cと掘削作業対象点に対して掘削方向左右に掘削方向の2本のY方向掘削境界線10d,10eとよりなる掘削境界線、並びに機体の基準点から掘削作業対象点10aまでの距離L及び掘削作業対象点10aから前記X方向掘削境界線10b,10c及びY方向掘削境界線10d,10eまでの距離を表示するので、オペレータ107は現状のバケット位置を数値で認識できるとともに、現状のバケット103の位置(掘削作業対象点10a)から、互いに直角なX、Y2方向への掘削可能範囲を、前記掘削状況表示パネル3内の掘削対象点、境界線表示モニタ10及び掘削距離表示部13を目視するのみで定量的に且つ容易に判断することができる。
従ってかかる実施形態によれば、掘削作業対象点10a近傍の状態を撮像するカメラ1、掘削作業対象点までの距離を検出する距離センサ2、掘削作業対象点10a及び掘削境界線を表示する掘削対象点、境界線表示モニタ10をそなえた掘削状況表示パネル3、及びカメラ1からの撮像信号及び距離センサ2からの距離検出信号に基づき掘削作業対象点10a及び掘削境界線(X方向掘削境界線10b,10c及びY方向掘削境界線10d,10e)の表示信号を前記掘削対象点、境界線表示モニタ10に出力する掘削モニタ制御手段30を設けるという、比較的安価な装置で以って、オペレータ107は現状のバケット位置及び掘削作業の目安となる掘削可能ライン(掘削境界線)を、掘削対象点、境界線表示モニタ10を目視して得る視覚情報によって、精度良く所要の掘削範囲の掘削作業を進めることができる。
本発明は、この実施形態に示される油圧ショベルに限らず、トラクタショベル、バックホー等、バケットで地面を掘削する掘削機械全般に適用できる。
本発明によれば、オペレータが掘削状況表示パネルを目視しながら現状のバケット位置及び所要の掘削範囲を正確に検知して、精度良く且つ効率的に掘削作業を進め得る掘削状況表示装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルにおける掘削状況表示パネルを示し、(A)は掘削状況表示パネルの平面図、(B)は掘削距離表示部の平面図である。 前記実施形態における掘削対象点、境界線表示モニタの平面図である。 前記実施形態に係る油圧ショベルによる掘削状況及び掘削状況表示制御装置の全体構造を示す概略側面図である。 前記実施形態におけるキャビン部の配置を示す部分側面図である。 前記実施形態における掘削状況表示制御装置の全体構成を示す制御ブロック図である。
符号の説明
1 カメラ
2 距離センサ
3 掘削状況表示パネル
10 掘削対象点、境界線表示モニタ
10a 掘削作業対象点
10b,10c X方向掘削境界線
10d,10e Y方向掘削境界線
11 境界線設定カーソル
13 掘削距離表示部
30 掘削モニタ制御手段
100 油圧ショベル
100a 油圧ショベル本体
101 キャビン
103 バケット
106 運転室
107 オペレータ
111 掘削地面

Claims (4)

  1. キャビンの運転室に掘削作業状況を表示する掘削状況表示パネルをそなえた掘削機械において、前記掘削状況表示パネルは、前記掘削作業対象点、及び前記掘削作業対象点近傍の状態を撮像するカメラからの撮像画像及び距離センサからの前記掘削機械の基準点から前記掘削作業対象点までの距離検出信号に基づき算出された該掘削作業対象点を基準とした掘削作業領域を規定する複数の掘削境界線を併せて表示する掘削状況表示モニタと、機体の基準点から前記掘削作業対象点までの距離及び前記掘削作業対象点から前記掘削境界線までの距離を表示する掘削距離表示部と、前記掘削作業対象点及び掘削境界線を設定して前記掘削状況表示モニタに該掘削作業対象点及び掘削境界線を表示せしめる操作を行なう境界線設定カーソルとを配設してなることを特徴とする掘削状況表示装置付き掘削機械。
  2. 前記掘削状況表示モニタに表示される前記複数の掘削境界線は、前記掘削作業対象点に対して掘削方向前後に掘削方向に直角且つ平行な2本のX方向掘削境界線と、掘削作業対象点に対して掘削方向左右に掘削方向の2本のY方向掘削境界線とによって構成され、且つ前記2本のY方向掘削境界線は、前記機体から掘削方向前方に遠ざかるに従い該Y方向掘削境界線間の距離が小さくなるように傾斜した直線状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のことを特徴とする掘削状況表示装置付き掘削機械。
  3. 前記掘削距離表示部は、前記掘削作業対象点から前記2本のX方向掘削境界線までの距離及び前記掘削作業対象点から前記2本のY方向掘削境界線までの距離をそれぞれ表示せしめるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の掘削状況表示装置付き掘削機械。
  4. 前記境界線設定カーソルは、中央部に配置された境界線設定ボタンと、該境界線設定ボタンから十字状に移動するカーソルとをそなえ、前記カーソルを十字状の縦溝に沿って移動させることにより前記X方向掘削境界線を変化させ、前記カーソルを十字状の横溝に沿って移動させることにより前記Y方向掘削境界線を変化させ、前記境界線設定カーソルの決定位置を前記境界線設定ボタンにて設定するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の掘削状況表示装置付き掘削機械。
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