JP2008118379A - 撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影シーンや撮影者に関わらず、簡単な構成で手ぶれ補正を行うことができる撮影装置を提供する。
【解決手段】センサにより装置の動きを検出する動き検出部13と、動き検出部13の検出結果を周波数変換し所定の周波数帯域に分割する周波数変換部14と、周波数変換部14の結果を分析する周波数分析部15と、周波数分析部15の結果により補正曲線を周波数シフトさせる補正曲線シフト部16と、補正曲線シフト部16で設定された補正曲線に従って信号処理部2における画像を補正する補正制御部17とを備え、補正曲線シフト部16は、動き補正量を大きくする場合は、補正曲線の標準値を高周波側へシフトさせる。
【選択図】図1
【解決手段】センサにより装置の動きを検出する動き検出部13と、動き検出部13の検出結果を周波数変換し所定の周波数帯域に分割する周波数変換部14と、周波数変換部14の結果を分析する周波数分析部15と、周波数分析部15の結果により補正曲線を周波数シフトさせる補正曲線シフト部16と、補正曲線シフト部16で設定された補正曲線に従って信号処理部2における画像を補正する補正制御部17とを備え、補正曲線シフト部16は、動き補正量を大きくする場合は、補正曲線の標準値を高周波側へシフトさせる。
【選択図】図1
Description
本発明は、様々な状況下で最適な手ぶれ補正を実現するため、補正曲線を周波数軸に対してシフトさせるという簡易な手法を用いる装置を具備した、撮影装置に関するものである。
ビデオカメラやデジタルカメラに代表される撮影装置は、広範囲に普及している。この撮影装置において、ユーザーの利便さを考慮しオートフォーカス機能、オートアイリス機能、オートホワイトバランス機能、手ぶれ補正機能を具備した製品が多数存在する。中でも手ぶれ補正機能については、数年前までは高級機のみに搭載されていたが、最近では普及機にも搭載されていることが多い。
手ぶれ補正機能は、撮影装置の揺れや振動などの動き(所謂、手ぶれ)を検出する動き検出手段と、動き検出手段で検出された撮像装置の動きを打ち消すように信号処理または光学制御を行う動き補正手段の技術から構成されている。動き検出手段は、例えば角速度センサ、加速度センサ、速度センサに代表されるセンサにより、撮影装置の揺れや振動などによる動きを検出する手段や、撮像素子から入力される複数フレームの画像の相関に基づいて動きの有無や動き量など検出する手段が用いられている。また、動き補正手段は、動き検出手段の検出結果を元に、動きの方向に合わせてレンズに代表される光学機構を、直接機械的に動作させることにより制御する方法(所謂、光学式手ぶれ補正方法)や、あらかじめ記録する画素サイズよりも大きい画素サイズの画像を、撮像素子から信号処理部へ入力しておき、動きが発生した部分に合わせて画像を意図的に切り出す方法(所謂、電子式手ぶれ補正方法)が、主に用いられている。しかしながら、光学機構駆動部及び撮像素子のサイズには限界があるため、完全に動きを補正することは不可能である。
撮影装置において、手ぶれが発生すると、手ぶれが発生しない状態と比較して画像の画質が大きく劣化する。ここで言う「劣化」とは、静止画、動画共に当てはまり、画像のボケや乱れのことを指す。
さらに、手ぶれを防止できなければ、動画像符号化の際に生成される符号量が過多となる傾向にある。なぜならば、手ぶれ発生により、フレーム間の相関が少なくなるため動画像符号化部において動きベクトルが多数発生し、その分符合量が多くなるからである。撮影装置において、動画像符号化の際に生成符号量が多くなると、主に以下の3つの問題が発生する。
1.撮像装置内の各回路を制御する中央演算処理部(CPU)において、負荷が大きくなり、ハングアップする
2.SDRAM(synchronous dynamic random access memory)に代表される各種内部メモリーとCPUとのアクセスバスがオーバーフロー状態になる
3.シリコンメモリーやハードディスクに代表される各種外部情報媒体への書き込み速度が間に合わない(外部情報媒体へデータを記録する際に一時的にデータを格納しておく出力バッファが、オーバーフロー状態になる)。
2.SDRAM(synchronous dynamic random access memory)に代表される各種内部メモリーとCPUとのアクセスバスがオーバーフロー状態になる
3.シリコンメモリーやハードディスクに代表される各種外部情報媒体への書き込み速度が間に合わない(外部情報媒体へデータを記録する際に一時的にデータを格納しておく出力バッファが、オーバーフロー状態になる)。
これらの問題が発生すると、システム全体が破綻する可能性があるため、これを防止する必要がある。特に、低ビットレート記録においては、このような破綻が発生しやすくなる。ユーザー側から見れば、その破綻は、システムのフリーズ、動画のコマ落ち、動画と共に記録されるはずの音声が記録できていない等の現象として現れる。
さて、従来の手ぶれ補正技術は、例えば特許文献1の技術にて提案されている。この技術は、映像の振動を抑圧するのに必要な振動量検出手段を、角速度を検出する角速度検出手段で構成し、角速度検出手段により検出した振動量検出信号をもとに上記映像信号の振動を抑制する画像振動抑制手段を、固体撮像装置のレンズあるいは固体撮像素子等を機械的に移動させる手段により構成するものである。
しかし、特許文献1に開示されている技術では以下のような問題がある。特許文献1に限らず、従来の手ぶれ補正手法では、撮影者が立っている場所や撮影する人物が異なると、手ぶれ防止が可能となる場合もあれば、不可能となる場合がある。なぜならば、どのような条件であっても手ぶれを補正するためには、補正処理を適応的に変更する必要があるからである。例えば、撮影者が立っている場所が平坦な道路と斜面とでは、直立静止時や歩行時における安定度が異なるため、手ぶれの量や動き周波数が異なる。また、撮影者の体型が異なれば(例えば、大人と子供)、撮影装置を把持する手の大きさや、体の大きさや、直立静止時または歩行時における安定度が異なるため、手ぶれ量や動き周波数が異なる。また、撮影装置の仕様によって手ぶれ量や動き周波数が異なる。すなわち、撮影装置の重量が重ければ安定するため動き周波数は低くなるが、撮影装置が軽ければ不安定となるため動き周波数は高くなる。
それを改善することを目的とした適応的な手ぶれ補正手法が、例えば特許文献2にて提案されているが、簡易な手法ではないため新たにハードウェアまたはソフトウェアを準備し、CPU負荷を大きくする原因となっている。
特公平1−53957号公報
特開2004−158902号公報
上記のように特許文献1及び2に開示されている構成では、撮影シーン、撮影者、撮影装置の仕様によっては、手ぶれなどによる動きを補正できない可能性があるという問題がある。また、撮影シーンなどに応じて動き補正が可能な構成とするためには、ハードウェアやソフトウェアの追加が必要となるため、コストアップになったり、CPU負荷が大きくなってしまうという問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、撮影シーンや撮影者に関わらず、簡単な構成で動き補正を行うことができる撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の撮影装置は、入射される光を電気信号に変換する撮像部と、前記撮像部から出力される電気信号を信号処理して画像データを生成する信号処理部と、前記信号処理部で生成された画像データを符号化処理し、少なくとも量子化部及び可変長符号化部を含んだ画像符号化部と、前記画像符号化部で符号化された画像データを情報媒体に記録可能な記録制御部とを備えた撮影装置であって、センサにより装置本体の動きを検出する動き検出部と、前記動き検出部の検出結果を周波数変換し、所定の周波数帯域に分割する周波数変換部と、前記周波数変換部の結果を分析する周波数分析部と、前記周波数分析部の結果により補正曲線を周波数シフトさせる補正曲線シフト部とを備え、前記補正曲線シフト部は、動き補正量を大きくする場合は、前記補正曲線の標準値を高周波側へシフトさせるものである。
本発明の撮影装置は、撮影シーンや撮影者にかかわらず、手ぶれを確実に防止することが可能である。
さらに、手ぶれ防止することにより、符号化時の符号量を縮小することができ、より効率のよい符号化を実施し、高画質な画像を得ることが可能である。
また、様々な手ぶれ補正技術に対応することができ、汎用的なシステム構築が可能である。
本発明の撮影装置は、前記補正制御部は、前記補正曲線シフト部で設定された補正曲線に従って、前記撮像部におけるレンズを光軸に対して略直交方向に駆動させて光軸を動かして、画像の動きを補正する構成としてもよい。この構成により、光学式手ぶれ補正機能を搭載した撮像装置にも利用可能である。
また、前記補正曲線シフト部は、補正曲線のシフト量をユーザーが任意に設定可能である構成としてもよい。この構成により、使い勝手を向上させることができる。
また、動きを検出する動き検出回路と、前記動き検出回路の出力を周波数変換し、所定の周波数帯域に分割する周波数変換回路と、前記周波数変換回路の出力に基づき、補正曲線を周波数シフトする補正曲線シフト回路と、前記補正曲線シフト回路で設定した補正曲線に従って、画像データを補正する補正制御回路とを集積した集積回路で構成することができる。この構成により、部品点数の削減、省スペース化、低コスト化が可能になる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における撮影装置の実施方法を示すブロック図である。図2は、実施の形態1における補正曲線のシフトを表している。なお、本実施の形態では、撮影装置の一例として撮像装置を挙げ、さらに撮像装置の一例としてビデオカメラを一例として挙げて説明している。撮像装置は、ビデオカメラに限らず、デジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話端末などに応用が可能である。
図1は、実施の形態1における撮影装置の実施方法を示すブロック図である。図2は、実施の形態1における補正曲線のシフトを表している。なお、本実施の形態では、撮影装置の一例として撮像装置を挙げ、さらに撮像装置の一例としてビデオカメラを一例として挙げて説明している。撮像装置は、ビデオカメラに限らず、デジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話端末などに応用が可能である。
図1において、撮像部1は、レンズなどを介して入射される光学画像を撮像して電気信号(画像信号)に変換して出力する撮像素子を備えている。また、撮像部1は、ズームレンズやフォーカスレンズなどのレンズ、入射光量を制限する絞り、撮像素子などから構成され、撮像素子は例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどから構成されるが、これらに限定されるものではない。
カメラ信号処理部2は、撮像部1から出力される画像信号に対して、各種信号処理を施す。信号処理の内容としては、例えば、撮像部1からのアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する処理、輪郭強調処理、ノイズ除去処理などであるが、これらに限定されるものではない。また、カメラ信号処理部2は、動き補正部18からカメラ信号処理制御部3を介して制御されることにより、画像の動き補正(電子式手ぶれ補正)を行う信号処理を実行することができる。なお、動き補正の詳しい説明については後述する。
カメラ信号処理制御部3は、所望のカメラ信号を得るためにカメラ信号処理部2を制御する。
入力バッファ部4は、カメラ信号処理部2から出力される画像信号を一時的に記憶する記憶手段であり、後段の画像符号化部20へデータ入力を行う際に使用するものである。なお、カメラ信号処理部2、カメラ信号処理制御部3、および入力バッファ部4で信号処理部を構成している。
画像符号化処理部20は、入力バッファ部4から出力される画像信号を符号化処理(圧縮処理)するものであり、動き補償部5、周波数変換部6、量子化部7、および可変長符号化部8を備えている。
動き補償部5は、入力バッファ部4から出力される画像信号に対して、動き補償を施す。動き補償の予測方式としては、半画素動き補償、双方向予測、8×8ブロック動き補償、片方向動きベクトルの内分による双方向予測、フレーム/フィールド予測などがある。
周波数変換部6は、動き補償部5において動き補償された画像信号に対して、周波数変換処理を行う。具体的には、画像データの高周波成分と低周波成分の割合を数値化する離散コサイン変換処理(DCT処理)を行う。
量子化処理部7は、周波数変換部6において周波数変換された画像信号に対して、量子化処理を行う。具体的には、画像の階調やグラデーションを表現する段階を数値(量子化ビット数)で表現する処理である。
可変長符号化処理部8は、量子化部7において量子化された画像信号に対して、可変長符号化処理を行う。具体的には、画像データの信号文字列を一定のビット毎に区切り、出現頻度が高い文字列に対してより短い符号を与えていく処理を行う。符号化の手法としては、例えばハフマン符号化処理がある。ここで、動画符号化の場合は動き補償部5を機能させ、静止画像符号化の場合は動き補償部5の処理を省略する。
符号化制御部9は、動画像符号化部20に対して画像信号の符号量を所定の符号量になるように設定するための制御を行うものである。
出力バッファ部10は、画像符号化部20(可変長符号化部8)からの画像信号を一時的に記憶するものであり、後述する情報媒体12に対して画像信号の記録制御を行う際に用いるものである。
情報媒体12は、出力バッファ部10から出力される画像信号を記録する情報媒体で、本実施の形態では、シリコンメモリーやハードディスクドライブなどを想定しているが、少なくともデジタル画像信号を記録可能であればこれらに限定されるものではない。
動き補正部18は、動き検出部13、周波数変換部14、周波数分析部15,補正曲線シフト部16、および補正制御部17を備えている。
動き検出部13は、撮像装置の振れや揺れを検出するものであり、主に撮影者が撮像装置を手に把持して撮影操作を行っている際に生じる手ぶれを検出することを目的とする。動き検出部13は、本実施の形態では角速度センサや加速度センサや速度センサに代表される動きセンサによる検出方法、もしくは、撮像素子から入力される複数フレームの動画像における時間的相関(例えばフレーム相関)に基づき動きを検出する方法を想定しているが、動きを検出することが可能な手法であればこれらに限定されるものではない。
周波数変換部14は、動き検出部13から入力されるデータを周波数情報に変換し、所定の周波数帯域に分割する。ここで用いる手法は、例えば高速フーリエ変換(FFT処理)や離散コサイン変換(DCT処理)等が想定されるが、その手法は問わない。
周波数分析部15は、周波数変換部14から入力されるデータを元に、発生している動き周波数をリアルタイムに分析する。分析方法としては、例えば回帰分析がある。なお、分析方法としては、高速処理が望ましいため、単純な数式で表現することを想定しているが、そのアルゴリズムは問わない。また、回帰分析の手法には、1次回帰や指数回帰など多くの手法があるが、どの手法を使用して分析を行ってもよい。また、回帰分析を行う際の対象データ数は、少ない方がCPUにかかる負担を軽減できる。
補正曲線シフト部16は、周波数分析部15から入力されるデータを元に、動き周波数のデフォルト(標準値)との差分をとり、補正曲線を周波数帯域においてシフトさせる。補正曲線の一例を図2に示すが、詳しい説明は後述する。
補正制御部17は、補正曲線シフト部16から入力される結果を元に、後述する動き補正動作を実際に制御する。具体的には、補正曲線シフト部16から入力される補正結果に基づき、動き補正の補正量や補正方向を演算する。例えば、光学式手ぶれ補正装置を搭載している場合は、撮像部1における動き補正用レンズをどの方向にどれだけシフトさせるかを演算するのである。演算結果は、本実施の形態のように電子式手ぶれ補正の場合は、カメラ信号処理制御部3へ出力する。また、光学式手ぶれ補正の場合は、撮像部1へ出力する。
なお、動き補正部18において制御される動き補正方法は、動き方向に合わせてレンズに代表される光学機構を、直接機械的に動作させることにより制御する手法(光学式手ぶれ補正)や、あらかじめ撮像素子から信号処理部へ記録する画素サイズよりも大きい画素サイズの画像を入力しておき、動きが発生した部分に合わせて画像を意図的に切り出す手法(電子式手ぶれ補正)を想定しているが、動きを補正することが可能な手法であればこれらに限定されるものではない。
以下、動作について説明する。
まず、通常の撮影動作について説明する。
図1において、レンズ(不図示)や絞りなどを介して入射される光は、撮像部1における撮像素子の撮像面に結像される。撮像素子は、結像している光を電気信号(画像信号)に変換して、カメラ信号処理部2へ出力する。カメラ信号処理部2は、入力される画像信号(アナログ信号)をデジタル信号へと変換し、オートホワイトバランス、ローパスフィルタリング、輪郭強調処理、ノイズ除去処理等、様々なカメラ信号処理が実施される。カメラ信号処理部2にてデジタル信号処理された画像情報は、入力バッファ部4に一時保存される。
次に、画像符号化部20は、入力バッファ部4に記憶されている画像情報に対して符号化処理を施す。具体的には、動き補償部5にて動き補償を行い、周波数変換部6で周波数変換を行う。ここで周波数変換には、DCT処理やウェーブレット変換処理といった様々な変換を適用可能とする。量子化部7は、周波数変換部6において周波数変換された情報に対して量子化処理を行い、可変長符号化部8にて量子化された情報を可変長符号化する。
可変長符号化部8で可変長符号化された情報は、情報媒体12へ入力するために出力バッファ部10に一時保存され、その後情報媒体12へ送られ保存される。なお、この出力バッファ部10及びそれに付随する情報媒体12は複数設けてもよい。
次に、動き補正動作について説明する。
図1において、動き補正動作の概要としては、動き検出部13で撮影装置の動きを検出し、そのデータを周波数変換部14へ送り、所定の周波数帯域に分割する。次に、周波数分析部15でデータ分析をして補正曲線を生成する。次に、補正曲線シフト部16で補正曲線を所定量シフトさせる。次に、補正制御部17で補正曲線シフト部16から入力されるデータを元に、撮像部1またはカメラ信号処理制御部3に対して画像補正を行うように制御信号を出力する。
一般的な動き補正は、動きの周波数特性を検出し、その周波数特性に基づいて動き検出部が検出した動きが手ぶれか否かを判断する。そして、手ぶれが発生したと判断された場合に限り、動き補正動作を実施する。また、手ぶれが発生していないと判断された場合(パン動作やチルト動作など)は、動き補正動作を実施しない。
その際、動き周波数により動き補正量が定められており、例えば動き周波数が小さい場合は動き補正量を小さくし、逆に動き周波数が大きい場合は動き補正量を大きくする。例えば、撮像装置が重たい場合は、撮影時の挙動が安定するため、発生する手ぶれによる動き周波数は低いので、動き補正量を少なくする。また、撮像装置1の重量が軽い場合は、撮影時の挙動が安定しないため、発生する手ぶれによる動き周波数は高いので、動き補正量を大きくする。特に近年、小型軽量化が進む撮影装置においては、手ぶれによって発生する動き周波数は高くなる傾向にある。なお、動き補正量は、撮影装置の製造者側が意図的に設定するものであり、通常は、手ぶれであると判断できそうな周波数帯の補正量を大きくし、手ぶれであると判断できない周波数帯の補正量を小さくする。また、動き検出のサンプリング数を多くすれば、より手ぶれか否かの判断がしやすくなる。しかしながら、徒に動き検出のサンプリング数を多くするとCPUの負荷が増加し、システム全体の動作が遅くなる可能性があるので注意する必要がある。
図1において、加速度センサや角速度センサに代表される動き検出部13により、動きデータが周波数変換部14に入力されるとする。周波数変換部14において、フーリエ変換や離散コサイン変換など周波数帯域に分割できる手法を用い、入力データを周波数変換し帯域分割する。そのデータを周波数分析部に入力し、その中でデータを単純化するためにサンプリングを施す。処理の高速化を目標とし、ここでは一例として、サンプリングは1Hz毎とし、周波数毎にサンプリング数をカウントし、更に最終的に総サンプリング数で除算する。すると周波数分析部におけるデータは、数式1のようなデータとなる。
ここで得られるデータは、平均動き周波数をTEBUREとした時、TEBUREは、各サンプリング周波数をH(n)(ここではサンプリングは1Hz毎としているので、H(n)=nとなる)、各サンプリング数をhn(n=1,2,3…)とした時、下記数式1に示す関係にある。
TEBURE=H(1)*h1+H(2)*h2+…+H(n)*hn/(h1+h2+…+hn) ・・・(数式1)
手ぶれが発生している場合、この数値が動き周波数として有効なデータとなるが、例えばビデオカメラやデジタルカメラは三脚への取り付けや、パン動作またはチルト動作での撮影が想定される。その場合、TEBURE値は非常に小さい値になりやすい。従って、TEBURE値が極端に小さい値や大きい値であった場合、その値を無視するような制限を設けた方がより有効なデータが得やすくなる。なお、その制限は、H(n)取得時にH(n)自体に制限を設けても良く、そのアルゴリズムは問わない。
次に、TEBURE値を補正曲線シフト部16に入力する。補正曲線シフト部16においては、図2に示すようなTEBURE値の標準値TEBURE_DEFを設けておき、TEBURE_DEF値において動き補正が最も効果的に働く曲線とする。即ち、TEBURE_DEF値とは、一般的な動き周波数として設定しておく。なお、補正曲線は事前に準備しておき、TEBURE_DEF値や補正曲線は設定者が自由に設定できるものとする。その標準値TEBURE_DEFとTEBURE値との差分だけ、補正曲線を周波数帯域においてシフトさせる。図2において、破線で示す特性は標準値TEBURE_DEFの補正曲線、実線で示す特性はシフト後の補正曲線である。これらの値は、動き補正を実施する上で発生する値を利用しており、補正曲線を単純にシフトしているため、新たなハードウェアまたはソフトウェアを追加する必要がない。したがって、大きなコストアップを必要とせずに容易に実現することができる。
なお、補正曲線のシフトするタイミングに関しては、特に問わない。例えば、情報媒体12に撮影されている画像データを記録している時に、補正曲線をシフトさせると動き補正の振る舞いが不自然になってしまう可能性があるため、カメラスルー時(撮像部2において撮像動作を行っているが、情報媒体12への画像データの記録は行われていない状態)のみに補正曲線をシフトさせる処理を施しても良い。ここで得られた新たな補正曲線を補正制御部17に入力する。
補正制御部17は、入力される補正曲線に基づいて、撮像部1またはカメラ信号処理制御部3に対して、画像補正を行うように制御する。例えば、撮像部1に対しては、撮像装置の動き方向(手ぶれの方向)に合わせて、レンズに代表される光学機構を直接機械的に動作させることにより、画像の動き補正を行うことができる(所謂、光学式手ぶれ補正)。また、カメラ信号処理制御部3に対しては、あらかじめ撮像部1からカメラ信号処理部3へ、最終的に記録する画素サイズよりも大きい画素サイズの画像を入力しておき、撮像装置の動きが発生した部分に合わせて画像を意図的に切り出すことにより、画像の動き補正を行うことができる(所謂、電子式手ぶれ補正)。なお、図1において、動き補正部18からカメラ信号処理制御部3に接続されている実線矢印が電子式手ぶれ補正の制御ラインを示し、撮像部1に接続されている点線矢印が光学式手ぶれ補正の制御ラインを示している。
ところで、撮影装置において手ぶれによる動きが発生すると、動きが発生していない状態と比較して画像が大きく劣化する。ここで言う劣化とは、静止画および動画に当てはまり、画像のボケや乱れのことを指す。
さらに、手ぶれによる撮像装置の動きが発生すれば、動画像符号化の際に生成符号量が過多となる傾向にある。なぜならば、手ぶれ発生により、動画像符号化部において動きベクトルが多数発生し、その分符号量が多くなるからである。
以上のように本実施の形態によれば、補正曲線シフト部16を備えて、撮影装置の仕様に応じて動き周波数の特性をシフトさせることにより、手ぶれなどによって撮影装置が動くことによる画像の画質劣化を低減することができる。さらに、画像の動き補正を行うことにより、画像符号化時の生成符号量を減らすことができ、システムの破綻を防止することができる。また、効率のよい符号化を実施し、高画質を得ることが可能である。
また、光学式や電子式など様々な手ぶれ補正技術に対応することができ、汎用的なシステム構築が可能である。
なお、図1における動き検出部13を動き検出回路で構成し、周波数変換部14を周波数変換回路で構成し,補正曲線シフト部16を補正曲線シフト回路で構成し、それらの回路を集積回路(IC)で集積化することができる。また、動き補正部18を集積回路(IC)で集積化することもできる。このように構成することで、部品点数の削減、省スペース化、低コスト化が可能になる。
また、本実施の形態では、補正曲線は撮影装置の製造者において、撮影装置の仕様(重量や重量バランスなど)に合わせて設定する構成としたが、補正曲線の設定はユーザーにおいて設定可能な構成としてもよい。その具体例について説明する。
まず、撮影者に応じて補正曲線を設定する場合は、撮像装置にユーザー登録メニューを追加し、ユーザー毎に補正曲線を設定することで可能である。すなわち、撮像装置にユーザー登録機能を備え、ユーザーが年齢や性別を入力することで、その年齢や性別に応じた補正曲線を自動的に設定される構成とすることができる。例えば、年齢が所定値未満(例えば12歳未満)の場合や、性別が女性の場合は、手ぶれが頻繁に発生すると考えられるため、補正量を大きくするように補正曲線を設定する。
また、撮影シーン(利用シーン)の情報を入力可能なメニューを追加し、入力される撮影シーン毎に補正曲線を設定することも可能である。すなわち、撮影装置に予めいくつかの撮影シーン(運動会や発表会など)を選択できるようにしておき、ユーザーが任意の撮影シーンを選択することで、その撮影シーンに応じた補正曲線を自動的に設定される構成とすることができる。例えば、運動会などの場合は、撮影者が撮像装置を手に把持して撮影することが多く、かつ被写体の動きが大きいため被写体に追随させて撮影を行うと、手ぶれが頻繁に発生すると考えられる。したがって、補正量が大きくなるように補正曲線を設定する。また、発表会などの場合は、撮像装置を三脚などに固定して撮影することが多いため、手ぶれがあまり発生しないと考えられる。したがって、補正量を小さくするように補正曲線を設定する。
また、撮影シーン(利用シーン)の情報を入力可能なメニューを追加し、入力される撮影シーン毎に補正曲線を設定することも可能である。すなわち、撮影装置に予めいくつかの撮影シーン(運動会や発表会など)を選択できるようにしておき、ユーザーが任意の撮影シーンを選択することで、その撮影シーンに応じた補正曲線を自動的に設定される構成とすることができる。例えば、運動会などの場合は、撮影者が撮像装置を手に把持して撮影することが多く、かつ被写体の動きが大きいため被写体に追随させて撮影を行うと、手ぶれが頻繁に発生すると考えられる。したがって、補正量が大きくなるように補正曲線を設定する。また、発表会などの場合は、撮像装置を三脚などに固定して撮影することが多いため、手ぶれがあまり発生しないと考えられる。したがって、補正量を小さくするように補正曲線を設定する。
よって、あらゆる撮影シーンや撮影する人物において手ぶれによる動きを有効に補正することは、画質向上にも大きく貢献することとなる。
本発明は、手ぶれなどによる機器の不必要な動きを検出し、その動きを補正することができる撮影装置に関し、その応用範囲は、少なくとも画像情報を情報媒体に記録可能な機器に有用である。その例としては、例えばビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置を始め、携帯電話端末や車載用撮影装置などがある。
1 撮像部
2 カメラ信号処理部
3 カメラ信号処理制御部
4 入力バッファ部
5 動き補償部
6 周波数変換部
7 量子化部
8 可変長符号化部
9 符号化制御部
10 出力バッファ部
12 情報媒体部
13 動き検出部
14 周波数変換部
15 周波数分析部
16 補正曲線シフト部
17 補正制御部
18 動き補正部
20 符号化部
2 カメラ信号処理部
3 カメラ信号処理制御部
4 入力バッファ部
5 動き補償部
6 周波数変換部
7 量子化部
8 可変長符号化部
9 符号化制御部
10 出力バッファ部
12 情報媒体部
13 動き検出部
14 周波数変換部
15 周波数分析部
16 補正曲線シフト部
17 補正制御部
18 動き補正部
20 符号化部
Claims (4)
- 入射される光を電気信号に変換する撮像部と、
前記撮像部から出力される電気信号を信号処理して画像データを生成する信号処理部と、
前記信号処理部で生成された画像データを符号化処理し、少なくとも量子化部及び可変長符号化部を含んだ画像符号化部と、
前記画像符号化部で符号化された画像データを情報媒体に記録可能な記録制御部とを備えた撮影装置であって、
センサにより装置本体の動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果を周波数変換し、所定の周波数帯域に分割する周波数変換部と、
前記周波数変換部の結果を分析する周波数分析部と、
前記周波数分析部の結果により補正曲線を周波数シフトさせる補正曲線シフト部とを備え、
前記補正曲線シフト部は、
動き補正量を大きくする場合は、前記補正曲線の標準値を高周波側へシフトさせることを特徴とする撮影装置。 - 前記補正制御部は、
前記補正曲線シフト部で設定された補正曲線に従って、前記撮像部におけるレンズを光軸に対して略直交方向に駆動させて光軸を動かして、画像の動きを補正する、請求項1記載の撮影装置。 - 前記補正曲線シフト部は、
補正曲線のシフト量をユーザーが任意に設定可能である、請求項1記載の撮影装置。 - 動きを検出する動き検出回路と、
前記動き検出回路の出力を周波数変換し、所定の周波数帯域に分割する周波数変換回路と、
前記周波数変換回路の出力に基づき、補正曲線を周波数シフトする補正曲線シフト回路と、
前記補正曲線シフト回路で設定した補正曲線に従って、画像データを補正する補正制御回路とを集積した集積回路。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010117602A (ja) * | 2008-11-13 | 2010-05-27 | Casio Computer Co Ltd | 撮像装置、および、プログラム |
JP2011223376A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Nikon Corp | 固体撮像装置および電子カメラ |
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2006
- 2006-11-02 JP JP2006299260A patent/JP2008118379A/ja active Pending
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