JP2008116637A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーナレスシステムの画像形成装置において画像面積率によらず常に安定した感光体への滑剤塗布を行うことができ、長期間にわたり安定した高品質なカラー画像を得ることのできるようにする
【解決手段】現像装置が、(1)現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を有する供給搬送路と、(2)現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を供給搬送部材と同方向に搬送する回収搬送部材を有する回収搬送路と、(3)現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送部材を有し、供給搬送路から現像剤担持体へ供給されなかった余剰現像剤と回収搬送路からの回収現像剤とを攪拌した現像剤を供給搬送部材と逆方向に供給搬送路へ循環供給する攪拌搬送路とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファックスなどの画像形成装置に関する。特に潜像担持体(感光体)上の転写残トナーを回収するためのクリーナ部を有さずに現像部にて転写残トナーを回収するクリーナレス方式の画像形成装置に関するものである。
従来、転写効率の向上や帯電ハザードからの感光体の保護を目的として、感光体へ滑剤を塗布することが行われている。その主たる塗布形式としては、クリーニング部に固形化滑剤バーを備え、ブラシなどの滑剤塗布手段を用いて、感光体に滑剤を塗布するというものである。一方、近年の画像形成装置の小型化や低コスト化の要望から、感光体上の残トナーを回収するための個別クリーニング部材を設けない所謂クリーナレス方式が採用されつつある(特許文献1など)。このクリーナレス方式においても感光体への滑剤塗布が必要であるが、固形化滑剤バーを設置すると感光体周りの嵩が増し、装置の小型化が困難となるという問題があった。
そこで粉末状の滑剤を現像装置に混入し、現像装置から感光体へ滑剤を供給するという方式を採用することが考えられた(特許文献2、特許文献3)。しかしながら、現像から感光体へ滑剤を供給する系において、従来構成の二軸攪拌現像装置を用いて画像形成(とりわけカラー画像の形成)を行った場合、経時的に画像にスジ上の画像不良が発生した。この不良位置について解析したところ、スジ状の画像不良発生部に対応する感光体軸方向位置において感光体の摩擦係数が高くなっているということが分かった。その位置において転写率の低下による転写不良を生じ、更には帯電ローラの汚れが発生することによって帯電電位が部分的に低下していることも分かった。これは、その部分において滑剤供給が不足していることを意味し、またその部分は感光体に対向する現像スリーブにおいて、現像部の剤循環部における下流部分の位置に対応している。
その原因については次のように考察できる。二軸攪拌方式の現像装置においては現像に使用した現像剤が供給スクリュー上に落下し、またすぐに現像に使用されてしまうため、高画像面積率の画像を連続で出力した場合には供給スクリュー下流に行くにつれて現像剤のトナー濃度が低下していき、現像スリーブの軸方向の下流位置においてはトナー濃度が低下した現像剤が汲み上げられ、感光体と接触して現像が行われることになる。即ち、粉末状の滑剤を現像装置に混入する様式においては、トナー濃度に比例して感光体へ滑剤が供給されるため、高画像面積率の画像の連続出力を行うと滑剤の塗布ムラが生じて、現像軸方向下流部に対向する感光体部分においては滑剤の塗布量が減り、結果として転写不良や感光体フィルミングによる画像不良が発生したのである。よって従来の二軸方式の現像装置による滑剤塗布方式では、長期間安定な画像形成が行えないという課題があった。特にクリーナレス方式においては転写効率の低下によって発生する転写残トナーはそのまま帯電部と現像部に侵入するため、帯電部におけるトナー汚れによる帯電電位低下や現像部での回収不良による残像発生などの不具合が発生して、長期間安定な画像形成が行えないという課題があった。
特開2005−227453号公報 特開平11−184340号公報 特許第3754630号公報
本発明の課題は、クリーナレスシステムにおいて画像面積率によらず常に安定した感光体への滑剤塗布を行うことができ、長期間にわたり安定した高品質なカラー画像を得ることのできるようにすることである。
上記課題は、本発明にしたがって、静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電装置と、少なくとも脂肪酸金属塩が添加された2成分現像剤を収納し前記静電潜像を現像してトナー像として顕像化する現像装置と、前記像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像装置は、非磁性スリーブと該スリーブ内に配された磁界発生手段とを備え現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する現像剤担持体を有しており、前記転写手段によって転写されずに前記像担持体上に残留したトナーを前記現像装置で回収する所謂クリーナレスタイプの画像形成装置において、前記現像装置が、
(1)前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を有する供給搬送路と、
(2)前記現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記供給搬送部材と同方向に搬送する回収搬送部材を有する回収搬送路と、
(3)現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送部材を有し、前記供給搬送路から現像剤担持体へ供給されなかった余剰現像剤と前記回収搬送路からの回収現像剤とを攪拌した現像剤を前記供給搬送部材と逆方向に前記供給搬送路へ循環供給する攪拌搬送路と
を備えることで、解決される。前記供給搬送路と前記攪拌搬送路とがほぼ水平に配置されており、かつ前記回収搬送路は前記供給搬送路および前記攪拌搬送路よりも上方に配置されていれば、好適である。
静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電装置と、少なくとも脂肪酸金属塩が添加された2成分現像剤を収納し前記静電潜像を現像してトナー像として顕像化する現像装置と、前記像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像装置は、非磁性スリーブと該スリーブ内に配された磁界発生手段とを備え現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する現像剤担持体を有しており、前記転写手段によって転写されずに前記像担持体上に残留したトナーを前記現像装置で回収する所謂クリーナレスタイプの画像形成装置において、前記現像装置が、
(1)前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を有する供給搬送路と、
(2)前記現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記供給搬送部材と逆方向に搬送する回収搬送部材を有する回収搬送路と
を備え、前記供給搬送路と前記回収搬送路が、前記現像剤担持体の軸線方向での画像領域内においては隔てられていることによっても上記課題は解決される。
少なくとも未使用のトナーが入ったトナー貯蔵部と、該トナー貯蔵部の所定量のトナーを現像装置へ移送するトナー補給装置とを備え、前記脂肪酸金属塩は予め未使用のトナーと混合されてトナー貯蔵部に蓄えられ、トナー補給装置によってトナーとともに現像装置へ供給されるのが、好ましい。前記トナー補給装置によって脂肪酸金属塩が、前記回収搬送路中で現像装置へ補給されるようになっているのも、好都合である。前記現像剤担持体の回転方向は、前記像担持体の回転方向と同方向(すなわち対向部分において逆(カウンタ)方向に移動する)であるのがよい。前記帯電装置にはAC電圧が重畳印加された帯電ローラを用いるのが、一層好都合である。そして、前記帯電ローラは前記像担持体と一定の間隙を有して設置されていれば、なおよい。転写工程後と帯電工程前の間に、像担持体と接触するトナー散らし部材を設ければ、好適である。前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であるのがよく、特に前記ステアリン酸亜鉛の添加量が、トナー重量に対して0.01〜5%であるのがよい。前記2成分現像剤を構成するトナーは、重量平均粒径が3〜8μmで、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあれば、好ましい。また前記2成分現像剤を構成するトナーは、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜150の範囲にあるのがよい。そして前記2成分現像剤を構成するトナーは、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3g/cm以上の微粒子が外添加されているのが好都合である。
請求項1に係る発明によれば、現像装置が、現像後の現像剤を全て回収部にて回収し供給部に戻さない3軸構成である一方向循環方式であることによって出力画像によらず常に一定のトナー濃度の現像剤を現像剤担持体に供給することができるため、像担持体へは軸方向に均一な滑剤の塗布を行うことが可能である。また滑剤として脂肪酸金属塩を用いているので、潤滑性に優れ、かつ電界によって容易に像担持体表面に転移し易いため、像担持体へ安定的に滑剤を塗布することが可能となる。
現像装置の現像剤循環経路において現像剤に剤ストレスがかかる部分があると、トナーが現像装置内で固着したりキャリアにトナーがスペントしたりして現像剤の寿命が著しく短命化するという問題があるが、請求項2に係る発明によれば、現像剤の持ち上げは現像剤担持体で行い、現像剤循環部にて現像剤を押し上げる部分をなくすことで無駄なストレスをかけることがなく、長期的に安定した脂肪酸金属塩の供給を行うことができる。また装置のコンパクト化を図ることもできる。
請求項3に係る発明によれば、現像装置が、現像後の現像剤を全て回収部にて回収し供給部に戻さない2軸構成である一方向循環方式であることによって出力画像によらず常に一定のトナー濃度の現像剤を現像剤担持体に供給することができるため、像担持体へは軸方向に均一な滑剤の塗布を行うことが可能となる。また滑剤として脂肪酸金属塩を用いることにより、潤滑性に優れ、かつ電界によって容易に感光体表面に転移し易いため、像担持体へ安定的に滑剤を塗布することが可能となる。更には現像装置の小型化を図ることができ、更なる小型化したクリーナレス装置を提供することができる。
請求項4に係る発明によれば、トナー補給とともに現像装置へ脂肪酸金属塩が供給されるので、脂肪酸金属塩を別途に供給する必要がなく、メンテナンス性に優れる。請求項5に係る発明によれば、回収搬送路にて脂肪酸金属塩の補給を行うことで、補給された脂肪酸金属塩の搬送距離を長くすることができ、拡散性が高まる。更には回収部から攪拌部、攪拌部から供給部の二回の受け渡し部を通過することで確実に現像剤中に脂肪酸金属塩が分散される。よって現像装置内の脂肪酸金属塩の濃度を一定に保つことができ、脂肪酸金属塩の像担持体への安定した塗布が可能となる。また補給トナーの分散性も向上するため、画像濃度安定性を保つことが可能となる。クリーナレス方式において現像での転写残トナーの回収効率が悪いと次の画像形成時に前の画像での転写残トナーが付着する残像が発生するが、請求項6に係る発明によれば、現像剤担持体の回転を像担持体とカウンタ方向にすることで機械的な摺擦力を高め、像担持体からの転写残トナーの回収効率を高めることが可能となる。それにより残像の発生しない、クリーナレス方式での安定した画像形成が可能となる。請求項7に係る発明によれば、像担持体表面磨耗が激しくなるAC帯電の系にでも脂肪酸金属塩が保護膜として働くために像担持体の長寿命化に寄与できるとともに、AC帯電による帯電電位安定性も得られて画質が向上する。
クリーナレスシステムにおいては転写残トナーがそのまま帯電部に進入するため、帯電装置を像担持体に接触させて使用する場合にはトナーや脂肪酸金属塩が帯電装置表面に付着して、その表面を汚し、帯電不良を引き起こすという問題がある。請求項8に係る発明によれば、非接触配置とすることによりトナーおよび脂肪酸金属塩の帯電ローラ表面への付着を防止することができ、帯電ローラの長寿命化がなされる。よって粒状性や色再現性の優れたカラー画質を長期的に安定して得ることができる。
縦ラインなどの画像パターンで発生する転写残トナーは現像で回収しづらく、残像が発生する恐れがある。請求項9に係る発明によれば、転写残トナーを軸線方向に散らす部材を設けるので、帯電や現像に部分的に固まって進入する転写残トナーを減らし、帯電ローラ汚れによる帯電不良や現像回収不良のリスクを低減できる。
請求項10に記載のステアリン酸亜鉛は、副作用が少なく、かつ像担持体上への延展性に優れている。請求項11に記載の発明によれば、添加量が0.01〜5%であるので、像担持体の摩擦係数を低く維持するように、現像装置から像担持体へ安定してステアリン酸亜鉛を供給することが可能となる。添加量が0.01%未満であると、像担持体軸方向全域へステアリン酸亜鉛を塗布することが困難となり、塗布ムラが生じる。一方、添加量が5%を超えてステアリン酸亜鉛が現像装置内に滞留すると、現像剤の帯電量低下および流動性の悪化による現像不良を引き起こすために好ましくない。
請求項12に記載の発明によれば、粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よってより少ない現像剤容量で長期間の画像形成が可能となり装置の小型化に寄与する。また微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。なお、平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下といった不具合が発生し易い。平均粒径(D4)が8μmを超えると、現像剤の流動性が悪化するとともに、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しく長期間画質を安定に維持することが困難となる。請求項13に記載の発明によれば、トナーが球形に近いことにより、転写率が向上するために転写残トナーの低減を図ることができる。それにより帯電ローラ汚れなどの不具合が低減され、クリーナレスシステムにおける長期にわたる安定画像形成に寄与する。請求項14に記載の発明によれば、経時的なトナーへの外添剤の埋没が少なく、現像剤の帯電特性および転写特性の変化が小さいため、更に長期的に安定した現像や転写を行うことが可能となり、クリーナレスシステムにおける長期にわたる安定画像形成に寄与する。
本発明に係る画像形成装置の一例を図1を用いて説明する。
この画像形成装置100は、各色(y:イエロー、m:マゼンタ、c:シアン、k:ブラック)のトナー像を形成するプロセスカートリッジ(90y,90m,90c,90k)と、各色のトナー像を重ね合わせて搬送する中間転写ベルト6と、記録材を収納する用紙収納部(P1,P2)と、用紙を搬送する用紙搬送部Pと、中間転写ベルト上のトナー像を記録材へ転写する二次転写部62と、記録材上の未定着トナー像を定着させるためベルトなどを用い加熱手段を備えた定着部8と、未使用トナーを収納するトナー収納容器(52y,52m,52c,52k)と、図示しない画像処理部などから主に構成されている。
上記プロセスカートリッジにつき、図2を用いて説明する。プロセスカートリッジ90(簡単のため各カラーを示す英小文字は省略する)は、像担持体である感光体1と、帯電ローラなどの帯電装置2と、現像装置4と、転写後の転写残トナーを散らすブラシ部材7などから構成されている。
これら図1、図2を用いて画像形成動作について説明する。不図示のPCやスキャナなどの入力装置から画像出力命令が画像形成装置へ送られると、画像信号は画像処理部にて画像処理されて各色(YMCK)の信号に分解された後に露光装置30へ送られる。露光装置としては、例えばレーザ光源とポリゴンミラーなどを用いたレーザスキャン方式の露光方式などが用いられる。各色のプロセスカートリッジでは感光体1が駆動し、帯電装置2により感光体1が一様帯電される。その後、露光装置30より画像信号に応じた露光3が行われ、感光体上に静電潜像が形成される。その静電潜像は現像装置4により現像されることでトナー像として顕像化される。感光体上のトナー像は転写ローラ61へのバイアス印加により中間転写ベルト6へと転写される。転写後に感光体上に残った転写残トナーはブラシ部材7により感光体上で散らされて、帯電装置を通過後、現像装置4によって回収される。その一方で、次の画像形成のための帯電が行われるというサイクルで動作がなされる。また消費されたトナーを補うために、トナー収納容器52から各現像装置4へトナー補給手段を用いて補給される。
中間転写ベルト6へのトナー像の転写は、各色のプロセスカートリッジ(90y,90m,90c,90k)から順次行われ、中間転写ベルト上にて各色のトナー像が重ね合わせられる。記録材は例えば用紙収納部P1より用紙搬送部Pを通り、二次転写部62において、トナー像を転写される。未定着のトナー像をのせた記録材が定着部8に進むことで、熱と圧力によりトナーが記録材に融着して定着される。そして画像形成装置外へと出力されて画像形成が終了する。
次に現像装置4についての詳細説明を行う。先ず図3において現像装置4の構成を説明する。現像装置4は主に現像ローラ41、回収スクリュー43bを備えた回収搬送路43a、供給スクリュー44bを備えた供給搬送路44a、攪拌スクリュー45bを備えた攪拌搬送路45a、現像剤層規制部材42、回収部ケーシング46a、回収ケーシング先端部46b、トナー濃度センサ47などから構成されている。後述する脂肪酸金属塩が添加された現像剤は、現像装置内部にて各搬送路を搬送部材によって搬送循環する。
回収スクリュー43bの軸中心位置は、現像ローラ41のそれよりも下方に、かつ、供給スクリュー44bと攪拌スクリュー45bのそれよりも上方になるように、回収部が配置されている。供給搬送路44aと攪拌搬送路45aは端部にて連通しており、現像剤が循環するようになっている。その他の部分ではケースにより仕切られていて供給搬送路と攪拌搬送路の間で現像剤の移動はない。本例の現像ローラの外径は18mm、各スクリューの外径は14mm、軸径は5mmとした。また各スクリューのスクリューピッチは25mmとした。なおこれらの値は発明を限定するものではない。
現像ローラ41の回転方向は、感光体1の回転方向とは逆(カウンタ)方向に回転する。これにより感光体上の転写残トナーの回収性が向上する。なお感光体に対する現像ローラの線速比は1.5倍とした。
図4に示すように現像ローラ41は内部に固定された磁界発生手段41bと回転可能な非磁性の現像スリーブ41aから主に構成されている。内部に固定された磁石(N1,S2,N2,N3,S1)により現像スリーブ周りには磁界が発生するが、そのスリーブ表面における磁束密度の法線成分を図示する。供給搬送路44aから現像ローラ41へ現像ローラ41内の磁極N3により汲み上げられた現像剤は、現像剤層規制部材42により薄層化され、感光体1と近接する現像領域(現像磁極N1の位置)に搬送されて現像が行われる。現像領域を通過した回収現像剤は反発磁極N2、N3により現像ローラ41から離れ、回収搬送部43aに落下する。ここで図4において、回収ケーシング先端部46bと現像ローラ41の近傍の位置(点線部)における現像スリーブ41a表面の磁束密度の法線成分の値は10mT以下にする必要がある。10mT(ミリテスラ)を超えると一度現像ローラ41より離れた現像剤が再び現像ローラに付着し供給搬送部へと進入してしまうおそれがある。
また回収ケーシング端部と現像ローラ41は当接することなく、所定の間隙を保って設置することが望ましい。本例においては、回収ケーシング先端部46bは薄いリン青銅板を回収ケーシング46aの端部に貼り付けてあり、現像ローラ41とのギャップを1mmに管理してある。例えば回収ケーシング端部部材46bをマイラなどの部材を用いて現像ローラ41に当接させて設置した場合、供給への回収剤戻りは初期的には防止できるものの、連続運転時にはマイラと現像ローラ41と間での摩擦が生じているところにトナーが入り込んで融着し、スリーブへのトナー固着や現像剤の凝集などの不具合を生じてしまう。
次に現像剤の流れについて図5および図6を用いて説明する。
回収搬送路43aにおける回収現像剤は下流にて量を増やしながら回収スクリュー43bにより搬送されていき、開口部46cから下部の攪拌搬送路45aに落下する。回収搬送路上にてトナー補給手段5により未使用トナー5aが補給される。特にトナー補給を前記開口部46cの上方より行うことにより、回収剤の落下時に混ざりながらトナー補給がなされるため攪拌性が良くなる。また回収部端部にトナー補給手段が設置可能なため、更なるコンパクト化を図ることができる。
トナー補給手段5としては、図7に示すような一軸偏心スクリューポンプ(通称:モーノポンプ)を使用することができる。トナー収納容器52には、脂肪酸金属塩が予め添加された未使用トナーが貯蔵されており、連結されたトナー補給搬送チューブ51を介してトナー補給手段5へと送り込まれる。またトナーバンクなどに一時的にトナーを溜めておいてからトナーを現像装置へ搬送する構成でもよい。トナー収納容器52には円筒状のトナーボトルなどを用いることができ、ボトル側面の螺旋状の突起によってボトル回転でトナーがボトル開口部へと搬送されるような構造になっている。なおトナー収納容器52はボトル形状に限定されるものでなく、フレキシブルな形状であっても構わない。
モーノポンプは、図7(b)に示すように、金属または樹脂などの剛性部材を用いて偏心させたスクリュー形状のローラ50Aとゴム材料により内側が2条のスクリュー形状とされたステータ50Bとこれら両部材を内包するホルダ50Cから成っており、このモーノポンプにチューブであるトナー補給搬送路51の一端が取り付けられて、トナー収納容器52とつながっている。駆動モータ50Dによりローラ50Aが回転するとポンプ内に吸引圧力が発生し、チューブ51内を吸引負圧化することになり、収納容器52内のトナーを吸引力により移送し、補給口50Fより現像装置内へ供給することが可能となる。また駆動モータ50Dにつながれた補給クラッチ50Eによってローラ50Aへの回転動作(時間)が制御されることでトナーの補給量を細かく設定することができる。トナー補給動作は、現像装置内の現像剤中のトナー濃度が一定化されるように、主にトナー濃度センサ47の出力値から必要トナー量が算出されて行われる。
攪拌搬送路45aには前記回収搬送路43aからの回収剤と、供給搬送路44aからの余剰現像剤とが流入する。これらの現像剤を攪拌しつつ搬送してトナー濃度を均一化させて、供給搬送路44a上流へ現像剤を供給する。供給搬送路44aは現像ローラ41へ現像剤を供給しつつ、その量を減らしながら下流へ現像剤を搬送する。本例においては、現像スリーブの回転数を425rpm、各スクリューの回転数を480rpmとした。この数値に限定されるものではないことは勿論である。
現像装置の他の構成を図8、図9を用いて説明する。
現像装置4は主に現像ローラ41、回収スクリュー43bを備えた回収搬送路43a、供給スクリュー44bを備えた供給搬送路44a、現像剤層規制部材42、トナー濃度センサ47などから構成される。後述する脂肪酸金属塩が添加された現像剤は現像装置内部にて各搬送路を搬送部材によって搬送循環する。
回収搬送路43aと供給搬送路44aは水平に並んで設置されており、端部にて連通している。また現像ローラ41のある画像形成領域においてはケースにより仕切られており、供給搬送路と回収搬送路間で現像剤の移動はない。一方、回収搬送路上にてトナー補給がなされるが、回収搬送路は補給されたトナーを攪拌する機能を兼ね備えている。
供給搬送路にある現像剤は現像ローラ41内部の固定磁極による磁力により現像ローラ上に汲み上げられ、現像剤層規制部材42により一定量の層厚にされた後、スリーブの動きにより回転方向に搬送される。そして感光体1と対向する現像領域に搬送され現像が行われた後、現像ローラ内部の磁極により現像剤が現像ローラ41から分離されて、回収搬送路上に落下する。
以上の現像剤の流れを軸線方向に模式的に示したものが図9である。ここでは図8のA部分について主に図示している。図中の矢印は現像剤の流れの方向を示し、白抜き矢印は供給搬送路および回収搬送路を循環する現像剤で、その矢印の大きさが量を表している。一方、黒矢印は現像ローラを介して移動する現像剤を表し、供給搬送路から現像ローラに汲み上げられる現像剤と、現像後に回収搬送路へ戻る現像剤をそれぞれ表している。また回収搬送路の上流側端部においてはトナー補給部よりトナーが補給される。
供給搬送路中の現像剤は、現像ローラ41のある画像形成領域において一定量の現像剤が汲み上げられて下流に行くに従い現像剤量を減らしながら移動し、端部において回収搬送路へ送られる。回収搬送路では上流においてトナー補給がなされて、画像形成領域において現像後の回収現像剤が戻り、下流に行くに従い現像剤量を増やしながら、かつ補給トナーと攪拌されながら移動する。そして端部において攪拌されて所望のトナー濃度になった現像剤が供給搬送路に送られる。以上の現像剤循環サイクルを繰り返す。
本例の現像ローラの外径は18mm、各スクリューの外径は14mm、軸径は5mmとした。また各スクリューのスクリューピッチは25mmとした。これらの値は発明を限定するものではない。
現像ローラ41の回転方向は、感光体1の回転方向とは逆(カウンタ)方向に回転する。これにより感光体上の転写残トナーの回収性が向上している。なお感光体に対する現像ローラの線速比は1.5倍とした。
次に本発明に用いられる現像剤の特性について説明する。キャリアについては、体積平均粒径が20〜60μmが好ましい。平均粒径が60μm以下の小粒径のキャリアを用いることで、現像能力を低下させることなく、汲み上げ量を低減することができ、現像装置内で循環する現像剤量を低減することができる。特にストレスのかかる現像剤層規制部材を通過する現像剤量が少なくなることから、長寿命化に寄与する。更には現像領域における磁気ブラシがより緻密になるために、更なる高画質化や画質の安定性が達成される。なおキャリアの平均粒径が60μmより大きいと現像剤循環部でオーバーフローが起き易くなり、安定な剤循環を行うことができない。また20μmより小さいと感光体にキャリアが付着したり、現像装置からキャリアが飛散しやすくなるという不具合が発生する。
キャリアの平均粒径測定については、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7[μm]以上、125[μm]以下のレンジ設定で行うことができる。
次にトナー特性について説明する。粒径について、トナーの重量平均粒径は3〜8μmが好ましい。粒径が小さく、かつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって現像における濃度変動を小さくすることができる。また600dpi以上の微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。一方、重量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下といった現象が発生し易い。重量平均粒径(D4)が8μmを超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。
また、同時に重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を挙げることができる。以下に測定方法について述べる。先ず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)を使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満の粒子を対象とする。
トナーの形状係数SF−1は100〜150、形状係数SF−2は100〜150の範囲にあることが好ましい。図10、図11は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合,トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算する。トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触となるためにトナー同士の吸着力は弱まり、したがって流動性が高くなる。ゆえに剤の循環性が向上するため、ストレスが小さくなり、長期的に安定した一方向循環を行うことが可能となる。また、トナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。一方、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが150を超えると、流動性が悪化し、剤循環性が悪いために好ましくない。また転写率が低下するため好ましくない。
本発明に係るトナーは、トナーの粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3mg/cm以上の微粒子(以下、単に微粒子という)を付着させたものである。なお、通常の流動性向上剤にシリカなどがよく用いられるが、例えば、このシリカの平均一次粒径は通常10〜30nm、嵩密度は0.1〜0.2mg/cmである。
トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また微粒子は、トナー粒子、感光体、帯電付与部材との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので、付着力低減効果が大きく、現像・転写効率の向上に有効である。また現像剤の流動性が高まるためにストレスの低減効果があり、長寿命化にも寄与する。この特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自体のフィルミングの低減効果を発揮する。しかも微粒子として、平均一次粒径が50〜500μmの範囲のものを用いると、極めて小粒径であるため、トナーの粉体流動性を低下させることがない。更に、詳細は明らかでないが、表面処理された微粒子はトナーに外部添加されても、仮にキャリアを汚染した場合においても現像剤劣化の度合が少ない。よって経時的にトナーの流動性および帯電性の変化が少ないため、長期的に現像剤の循環を安定に行うことができる。また画質の安定性も高くなる。
微粒子の平均一次粒径(以下、平均粒径という)として、50〜500nmのものが用いられ、特に100〜400nmのものが好ましい。50nm未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してしまい付着力低減効果が得られない。一方、500nmよりも大きいと、トナー自体の接触面積と同レベルのオーダーとなり、付着力低減効果が得られず、転写率の向上やストレス低減効果が得られない。嵩密度が0.3mg/cm未満では、流動性向上への寄与はあるものの、トナーや微粒子の飛散性および付着性が高くなるために、付着力低減効果が得られない。
本発明の微粒子において、無機化合物としては、SiO、TiO、Al、MgO、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO(TiO、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO、SrTiOなどを例示することができ、好ましくはSiO、TiO、Alが挙げられる。特にこれら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシランなどで疎水化処理が施されていてもよい。
また,有機化合物の微粒子としては、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られ易い点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
なお、微粒子の嵩密度は下記の方法により測定した。100mlのメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100mlにした。その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。
嵩密度(g/cm)=微粒子量(g/100ml)÷100
本発明に係る微粒子をトナー表面に外添加し付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を、各種の公知混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後に、乾燥させる方法などがある。
更に本発明においては、感光体表面への潤滑性付与、および帯電プロセスからの感光体表面保護を目的として、現像剤中に脂肪酸金属塩を含有させる。本発明で用いられる脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸鉛、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸マグネシウム、ラウリン酸リチウム、ラウリン酸鉛、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、二塩基性ステアリン酸鉛などが挙げられるが、中でもステアリン酸亜鉛が、最も副作用が少なく、かつ感光体上への延展性にも優れていることから好適に使用することができる。添加量としてはトナー重量に対して0.01〜5%の範囲が好ましい。0.01%以下であると感光体表面への潤滑性付与が十分に行われない。また5%以上になると現像剤特性への影響が大きくなり、帯電量が低下してトナー飛散の原因となる、或いは流動性が悪化して十分に現像ローラ上に現像剤が汲み上げられないなどの不具合が発生するために好ましくない。なお本発明においては、これらの脂肪酸金属塩のうち一種のみを用いても、或いは二種以上を混合して用いても良い。
次に、帯電装置2について説明する。帯電装置2は、近接放電を用いて感光体を帯電する。近接放電を用いて感光体を帯電する方法としては、回動可能なローラ状の帯電部材(以下、帯電ローラという)を感光体に接触させて配置する接触帯電方式と、帯電ローラを感光体に非接触に配置する非接触帯電方式とがある。本例においては非接触帯電方式を用いている。本発明は接触帯電方式にも適用できるが、接触帯電方式においては感光体表面との接触性を向上させ、かつ感光体に機械的ストレスを与えない弾性部材を用いることが好ましい。しかし弾性部材を用いた場合には帯電ニップ幅が広くなり、これによって帯電ローラ側にトナーや脂肪酸金属塩が付着し易くなることがある。よって高耐久化のためには、非接触帯電方式を採用する方が有利である。本例においては、感光体表面における少なくとも画像形成領域に対して所定の帯電ギャップをもって対向するよう帯電ローラ2を配置した非接触帯電方式を採用した。
図12において、帯電ローラは軸部21aとローラ部21bとから構成されている。ローラ部21bは軸部21aの回転によって回動可能であり、感光体1表面のうち画像が形成される画像形成領域11に対向する部分は感光体1と非接触である。帯電ローラは、その長手方向(軸方向)の寸法が画像形成領域よりも少し長く設定されており、その長手方向の両端部にスペーサ22を設けている。これら2つのスペーサを感光体表面両端部の非画像形成領域12に当接させることによって、感光体1と帯電ローラとの間に微小なギャップ14を形成している。この微小なギャップ14は、帯電ローラと感光体1との最近接部における距離が5〜100μmに維持できるよう構成している。このギャップ14のより好ましい範囲は、30〜65μmであり、本例では、50μmに設定した。また軸部21aをスプリングからなる加圧バネ15によって感光体側に加圧している。これにより、微小なギャップ14を精度よく維持することができる。また帯電ローラはスペーサ22を介して感光体表面に連れ回って回転する。
帯電ローラには帯電用の電源(図示せず)を接続している。これにより、感光体表面と帯電ローラ表面との間の微小な空隙での近接放電により、感光体表面を均一に帯電する。印加電圧は、本発明においては直流成分であるDC電圧に交流成分であるAC電圧を重畳した交番電圧を用いている。帯電ローラに印加する印加電圧としてDC電圧にAC電圧を重畳させた交番電圧を印加すると、微小ギャップ変動による帯電電位のばらつきなどの影響が抑制されて均一な帯電が可能となる。
帯電ローラは、円柱状を呈する導電性支持体としての芯金と、芯金の外周面上に形成された抵抗調整層を有する。帯電ローラの表面は硬質であることが望ましい。ローラ部材としてはゴム部材も使用できるが、ゴム部材も容易にに変形し易い部材であると感光体1との微小ギャップ14の均一な維持が困難となり、作像条件によっては帯電ローラの中央部のみが感光体表面に突発的に接触する可能性がある。帯電ローラが感光体表面に局所的/突発的に接触することで生じ得る、トナーや脂肪酸金属塩の乱れに対応することは困難であるため、非接触帯電方式を使用する場合には、たわみが少ない硬質の部材が望ましい。
表面が硬質な帯電ローラの具体例としては、例えば、抵抗調整層を高分子型イオン導電剤が分散する熱可塑性樹脂組成物(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンおよびその共重合体など)により形成し、抵抗調整層の表面を硬化剤により硬化皮膜処理したものが挙げられる。また硬化皮膜処理は、例えば、イソシアネート含有化合物を含む処理溶液に抵抗調整層を浸漬させることにより行われるが、抵抗調整層の表面に改めて硬化処理皮膜層を形成することにより行われてもよい。本例では、帯電ローラをφ10mm(直径10mm)で形成した。
次にトナー散らし部材について説明する。その一例を図13aに示す。図13aでは、トナー散らし部材はブラシローラ7aであり、金属基材72aの周囲にブラシ繊維71aが植毛された構成となっている。ここでは導電性ナイロン繊維などを用い、ブラシの外径はφ10mmとした。なおこのブラシローラは回転可能でもよく、また金属基材に電圧を印加してもよい。また他の一例としては、図13bに示すように、ローラ形状でなく、平板の基材72b上にブラシ繊維72bを植毛した構成でもよい。軸線方向に揺動するような機構を設けても良い。
最後に、画像形成装置の他の形態を図14、図15に示す。これは図1(画像形成装置全体)、図2(プロセスカートリッジ)において現像装置の構成を図3から図8のものに変えた形態である。それぞれの機能と動作は図1、図2と同様なため説明は省略する。ただし図1の画像形成装置に比べて図14の画像形成装置は大幅な小型化が達成されている。
図1、図2に示す画像形成装置の構成において、本発明に係る一方向循環現像装置(図3や図8)と従来の二軸攪拌現像装置(特開2001−290369号公報などに示された現像装置:現像ローラへの現像剤供給用のオーガおよび回収用のオーガおよびトナー補給後の搬送攪拌用オーガおよび2つの搬送路で構成され、現像ローラの下方に現像剤供給用オーガが水平方向で配置されている)とを用いて、耐久試験を行った。ここでは出力画像を誤差因子として、ランダムなパターンが発生するようにしてた。結果、二軸現像装置では20000枚ほどで画像に黒スジなどの異常が発生したのに対して、本発明の一方向循環現像装置では50000枚以上の耐久性が得られることが分かり、脂肪酸金属塩の感光体への塗布が経時的に適正に行われることで安定した画像形成が長期間行われることを確認できた。
画像形成装置の内部構成を示した中央断面図である。 図1の画像形成装置におけるプロセスカートリッジを示した概略図である。 本発明の特徴をなす現像装置の概略断面図である。 図4の現像装置におけるスリーブ表面での磁束密度の法線成分を示す図である。 現像装置の斜視図である。 図3において現像装置の上部をA、下部をBとしたときにそれぞれにおける現像剤の流れ(矢印)を示したものである。 トナー補給手段の一例を示すもので、(a)はトナー収納容器との接続関係、(b)はトナー補給手段である一軸偏心スクリューポンプの構成を詳細に示す断面である。 別の現像装置の概略断面図である。 現像剤の流れを説明する観念図である。 形状係数SF-1、SF-2を説明するためのトナー形状模式図である。 トナー形状を模式的に示す図である。 本発明の画像形成装置に用いる帯電装置の図である。 トナー散らし部材の図であり、(a)と(b)は異なる構成を示している。 画像形成装置の他の形態を示す概略断面図である。 図14の画像形成装置におけるプロセスカートリッジを示した概略図である。
符号の説明
1 感光体(像担持体)
4 現像装置
5 トナー補給手段
41 現像ローラ
42 現像剤層規制部材
43a 回収搬送路
43b 回収スクリュー
44a 供給搬送路
44b 供給スクリュー
45a 攪拌搬送路
45b 攪拌スクリュー
46a 回収部ケーシング
46b 回収ケーシング先端部
47 トナー濃度センサ

Claims (14)

  1. 静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電装置と、少なくとも脂肪酸金属塩が添加された2成分現像剤を収納し前記静電潜像を現像してトナー像として顕像化する現像装置と、前記像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像装置は、非磁性スリーブと該スリーブ内に配された磁界発生手段とを備え現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する現像剤担持体を有しており、前記転写手段によって転写されずに前記像担持体上に残留したトナーを前記現像装置で回収する所謂クリーナレスタイプの画像形成装置において、
    前記現像装置は、
    (1)前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を有する供給搬送路と、
    (2)前記現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記供給搬送部材と同方向に搬送する回収搬送部材を有する回収搬送路と、
    (3)現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送部材を有し、前記供給搬送路から現像剤担持体へ供給されなかった余剰現像剤と前記回収搬送路からの回収現像剤とを攪拌した現像剤を前記供給搬送部材と逆方向に前記供給搬送路へ循環供給する攪拌搬送路と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記供給搬送路と前記攪拌搬送路とがほぼ水平に配置されており、かつ前記回収搬送路は前記供給搬送路および前記攪拌搬送路よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 静電潜像を担持する像担持体と、像担持体を帯電する帯電装置と、少なくとも脂肪酸金属塩が添加された2成分現像剤を収納し前記静電潜像を現像してトナー像として顕像化する現像装置と、前記像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像装置は、非磁性スリーブと該スリーブ内に配された磁界発生手段とを備え現像剤を磁気ブラシとして担持搬送する現像剤担持体を有しており、前記転写手段によって転写されずに前記像担持体上に残留したトナーを前記現像装置で回収する所謂クリーナレスタイプの画像形成装置において、
    前記現像装置は、
    (1)前記現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を攪拌搬送するとともに、現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送部材を有する供給搬送路と、
    (2)前記現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を前記供給搬送部材と逆方向に搬送する回収搬送部材を有する回収搬送路と
    を備え、前記供給搬送路と前記回収搬送路が、前記現像剤担持体の軸線方向での画像領域内においては隔てられていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 少なくとも未使用のトナーが入ったトナー貯蔵部と、該トナー貯蔵部の所定量のトナーを現像装置へ移送するトナー補給装置とを備え、
    前記脂肪酸金属塩は予め未使用のトナーと混合されてトナー貯蔵部に蓄えられ、トナー補給装置によってトナーとともに現像装置へ供給されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー補給装置によって脂肪酸金属塩が、前記回収搬送路中で現像装置へ補給されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像剤担持体の回転方向は、前記像担持体の回転方向と同方向であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記帯電装置にはAC電圧が重畳印加された帯電ローラを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記帯電ローラは前記像担持体と一定の間隙を有して設置されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 転写工程後と帯電工程前の間に、像担持体と接触するトナー散らし部材を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記ステアリン酸亜鉛の添加量が、トナー重量に対して0.01〜5%であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記2成分現像剤を構成するトナーは、重量平均粒径が3〜8μmで、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記2成分現像剤を構成するトナーは、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜150の範囲にあることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  14. 前記2成分現像剤を構成するトナーは、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が50〜500nmで、嵩密度が0.3g/cm以上の微粒子が外添加されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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