JP2008115813A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの切替手段で3種類の排気状態に切り替えることのできる内燃機関の排気浄化装置を提供すること。
【解決手段】内燃機関1が排出した排気ガスが流れる排気管11に、主通路20とメインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とを形成し、主通路20とメインバイパス通路25とは、双方の上流側で分岐させる。また、吸着材通路30とサブバイパス通路35とは、主通路20の下流側に接続し、吸着材通路30にはHC吸着材55を設ける。さらに、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とは、集合部45に接続し、集合部45には、第1状態と第2状態と第3状態とに切り替え可能な切替バルブ60を設ける。これにより、切替バルブ60を切り替えることによって、排気ガスの流れ方を3通りにすることができ、1つの切替バルブ60で3種類の排気状態に切り替えることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関するものである。特に、この発明は、排気通路を複数の通路に分岐させ、内燃機関の運転状況に応じて排気ガスが流れる通路を切り替えることのできる内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
従来の内燃機関では、排気ガスの通路中に、排気ガスの浄化手段である触媒を2つ設け、内燃機関の運転状態に応じて2つの触媒を使い分けているものがある。この場合、排気ガスの通路を2つの通路に分岐させ、それぞれの通路に、特性の異なる触媒を設けている。さらに、2つの通路が分岐している部分に切替手段である切替えバルブを設け、内燃機関の運転状況に応じて切替えバルブを切り替えることにより、2つの通路のうち、いずれかの通路に排気ガスを流すことができる。これにより、運転状況に応じて、排気ガスを通過させる触媒を切り替えることができる。
例えば、特許文献1に記載の内燃機関の排気浄化装置では、排気通路を2つの通路に分岐させ、この分岐している部分に、排気ガスが流れる通路を切り替え可能な切替えバルブを設けている。さらに、分岐した通路のうち一方の通路には、内燃機関の運転時に、予混合圧縮着火燃焼や低温燃焼が行なわれた場合に生じる未燃排気物を浄化するための触媒を設け、他方の通路には、通常燃焼が行なわれた場合に生じる排気物を浄化する触媒を設けている。これにより、内燃機関の運転状態に応じて、切替えバルブを切り替えることにより、運転状態に応じた触媒に排気ガスを流すことができ、排気ガスを適切に浄化することができる。
特開2005−30284号公報
このように、内燃機関の運転状態に応じて排気ガスが通る通路を切り替える場合、つまり、排気ガスの流れの状態である排気状態に応じて排気ガスが通る通路を切り替える場合において、特許文献1に記載の内燃機関の排気浄化装置のように、切り替える基準となる排気状態が2種類の場合には、切替えバルブは1つのみで切り替えることできる。しかし、切り替える基準となる排気状態が3種類の場合には、切替えバルブは複数必要になる。この場合、排気浄化装置が複雑化し、また、製造コストも上昇する虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、1つの切替手段で3種類の排気状態に切り替えることのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内側に内燃機関の排気ガスが流れる第1通路と、内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記第1通路の上流側の端部と接続される第2通路と、内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記第1通路の下流側の端部と接続される第3通路と、内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記第1通路の下流側の端部と接続される第4通路と、前記排気ガスの流れ方向における前記第2通路の下流側の端部と、前記第3通路の下流側の端部と、前記第4通路の下流側の端部とが接続された集合部と、内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記集合部に接続される集合通路と、前記第3通路内に配設され、且つ、前記第3通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能な第3浄化手段と、前記集合部に配設され、且つ、第3通路と前記集合通路とを連通すると共に前記第2通路と前記第4通路とを閉止する第1状態、または、前記第3通路と前記第4通路と前記集合通路とを連通すると共に前記第2通路を閉止する第2状態、または、前記第2通路と前記第3通路と前記第4通路と前記集合通路とを連通する第3状態に切り替え可能な切替手段と、を備えることを特徴とする。
この発明では、第2通路と第3通路と第4通路と集合通路が接続された集合部に、第1状態と第2状態と第3状態とに切り替え可能な切替手段を設けている。また、第3通路には、第3浄化手段を設けている。このように、切替手段、及び第3浄化手段を設けているので、切替手段を切り替えることにより、3種類の排気状態にすることができる。つまり、切替手段を第1状態に切り替えた場合には、排気ガスを、第2通路と第4通路とは通さずに、第3通路を通すことにより、第3浄化手段を通過させて集合通路に流すことができる。また、切替手段を第2状態に切り替えた場合には、排気ガスを、第2通路は通さずに、主に第4通路を通して集合通路に流すことができる。即ち、切替手段を第2状態に切り替えた場合には、第3通路と第4通路とが集合通路に連通するが、第3通路には第3浄化手段が設けられている。このため、第3通路では第3浄化手段が排気抵抗になるので、第3通路と第4通路との上流側に位置する第1通路から流れた排気ガスは、第3通路には流れ難くなり、主に第4通路を通って集合通路に流れる。
また、切替手段を第3状態に切り替えた場合には、排気ガスを、主に第2通路を通して集合通路に流すことができる。即ち、切替手段を第3状態に切り替えた場合には、第2通路と第3通路と第4通路は、全て集合通路に連通するが、第2通路と集合通路とを連通させた場合には、第2通路内の圧力は、当該第2通路の上流側の端部が接続される第1通路内の圧力よりも低くなる。このため、内燃機関から第1通路及び第2通路に向けて流れる排気ガスは、ほぼ全て第2通路に流れ、第3通路及び第4通路には流れ難くなる。このため、切替手段を切り替えて第3状態にした場合には、排気ガスは、主に第2通路を通って集合通路に流れる。このように、第2通路と第3通路と第4通路と集合通路を集合部に接続し、さらに集合部に切替手段を設けて、この切替手段を切り替えることにより、排気ガスの流れ方を3通りの流れ方にすることができる。この結果、1つの切替手段で3種類の排気状態に切り替えることができる。
また、この発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、さらに、前記第1通路には、前記第1通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能な第1浄化手段が設けられており、前記集合通路には、前記集合通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能な第2浄化手段が設けられていることを特徴とする。
この発明では、第1通路に第1浄化手段を設け、集合通路に第2浄化手段を設けているので、内燃機関の運転状態に応じて、排気ガスを流す浄化手段を変化させることができる。つまり、切替手段を第1状態または第2状態に切り替えた場合には、排気ガスは第2通路には流れず、第1通路に流れるため、この状態における排気ガスは、第1浄化手段と第2浄化手段とにより浄化される、または、第1浄化手段と第2浄化手段と第3浄化手段とにより浄化される。また、切替手段を第3状態に切り替えた場合には、排気ガスは第1通路には流れず、第2通路に流れるため、この状態における排気ガスは、第2浄化手段のみによって浄化される。
このように、切替手段によって排気ガスの流れ方を切り替えることができる場合において、第1通路に第1浄化手段を設け、集合通路に第2浄化手段を設けることにより、切替手段を切り替えた際に、排気ガスが流れる浄化手段を変化させることができる。これにより、内燃機関から排出される排気ガスを、内燃機関の運転状態に応じた適切な浄化手段で浄化することができる。この結果、より確実に排気ガスを浄化することができる。
また、この発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、前記第3浄化手段は、前記第2浄化手段が前記排気ガスを浄化することのできる温度よりも低い温度で前記第3通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能であることを特徴とする。
この発明では、第3浄化手段は、第2浄化手段が排気ガスを浄化することのできる温度よりも低い温度で排気ガスの浄化が可能であるため、より確実に排気ガスを浄化することができる。例えば、内燃機関の冷間始動時など、第2浄化手段や第3浄化手段の温度が低く、第2浄化手段の温度が、排気ガスを効率よく浄化することができる温度に達してない場合には、切替手段を切り替えて第1状態にすることにより、排気ガスを第3浄化手段に流すことができる。この結果、より確実に排気ガスを浄化することができる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、1つの切替手段で3種類の排気状態に切り替えることのできる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例に係る排気浄化装置が設けられた内燃機関の概略図である。同図に示す内燃機関1は、内部に燃焼室5が形成されたシリンダヘッド2とシリンダブロック3とを有しており、シリンダブロック3内には当該シリンダブロック3内を往復運動可能に設けられたピストン4が配設されている。また、燃焼室5はピストン4の上死点側に位置しており、当該燃焼室5には吸気通路である吸気管10と、排気通路である排気管11とが接続されている。このうち、吸気管10と燃焼室5との接続部分には、吸気バルブ12が設けられており、排気管11と燃焼室5との接続部分には、排気バルブ13が設けられている。また、この燃焼室5には、点火プラグ6が設けられている。
また、排気管11は排気浄化装置15の一部を構成しており、当該排気管11は、それぞれ内側に内燃機関1運転時の排気ガスが流れる第1通路である主通路20と、第2通路であるメインバイパス通路25と、第3通路である吸着材通路30と、第4通路であるサブバイパス通路35とを有している。
このうち、主通路20とメインバイパス通路25とは、排気管11内を流れる排気ガスの流れ方向における主通路20の上流側の端部である主通路上流側端部21と、メインバイパス通路25の上流側の端部であるメインバイパス通路上流側端部26とが接続されている。つまり、排気管11は、排気ガスの流れ方向おける所定の位置で、主通路20とメインバイパス通路25との2方向に分岐している。このように2方向に分岐している主通路20とメインバイパス通路25とは、主通路20よりもメインバイパス通路25の方が、排気管11における主通路20とメインバイパス通路25との上流側に位置する部分に対して、より直線的に形成されている。
さらに、吸着材通路30とサブバイパス通路35とは、主通路20に接続されている。詳しくは、排気管11内を流れる排気ガスの流れ方向における主通路20の下流側の端部である主通路下流側端部22に、吸着材通路30の上流側の端部である吸着材通路上流側端部31と、サブバイパス通路35の上流側の端部であるサブバイパス通路上流側端部36とが接続されている。また、この吸着材通路30とサブバイパス通路35とは、並んで設けられている。
また、これらのメインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35とは、それぞれの下流側の端部が集合部45に接続されている。詳しくは、集合部45には、排気管11内を流れる排気ガスの流れ方向におけるメインバイパス通路25の下流側の端部であるメインバイパス通路下流側端部27と、吸着材通路30の下流側の端部である吸着材通路下流側端部32と、サブバイパス通路35の下流側の端部であるサブバイパス通路下流側端部37とが接続されている。さらに、この集合部45には、集合通路40が接続されている。この集合通路40は、排気管11内を流れる排気ガスの流れ方向における上流側の端部である集合通路上流側端部41が集合部45に接続されている。
このように、集合部45に接続されるメインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とのうち、メインバイパス通路25と集合通路40とは、集合部45を挟んで互いに反対側に設けられており、集合部45内においてメインバイパス通路25が開口している部分と集合通路40が開口している部分とは、互いに対向している。つまり、メインバイパス通路25と集合通路40とは、集合部45の近傍では、集合部45を挟んで直線的に配設されている。また、集合部45に接続される吸着材通路30とサブバイパス通路35とは、直線的に配設される主通路20と集合通路40との形成方向に交差する向きで集合部45に並んで接続されている。また、この吸着材通路30とサブバイパス通路35とは、集合部45における集合通路40寄りの位置に吸着材通路30が接続されており、メインバイパス通路25寄りの位置にサブバイパス通路35が接続されている。
また、排気管11内には、内側に排気ガスを浄化する浄化手段である触媒50が複数設けられている。この複数の触媒50は、主通路20と集合通路40とに設けられており、主通路20には、内側に排気ガスを浄化する触媒50のうち第1浄化手段である第1触媒51が配設されている。詳しくは、第1触媒51は、主通路20内における主通路上流側端部21と主通路下流側端部22との間に位置している。
また、集合通路40には、内側に排気ガスを浄化する触媒50のうち第2浄化手段である第2触媒52が配設されている。詳しくは、第2触媒52は、集合通路40内における集合通路上流側端部41よりも下流側に配設されている。これらの第1触媒51と第2触媒52とは、HC(炭化水素)と、CO(一酸化炭素)と、NOx(窒素酸化物)との3物質を酸化・還元反応によって同時に除去する、いわゆる三元触媒となっている。また、第1触媒51と第2触媒52とでは、浄化温度は同じであるが、排気ガスは、流れ方向で放熱し温度勾配を持つため、第2触媒52よりも、排気ガスの流れ方向において上流側に位置する第1触媒51の方が、高温に晒されることになる。
また、吸着材通路30には、内側に排気ガスを浄化する第3浄化手段であるHC吸着材55が配設されている。このHC吸着材55は、吸着材通路30における吸着材通路上流側端部31と吸着材通路下流側端部32との間に配設されている。このHC吸着材55は、第1触媒51や第2触媒52が酸化・還元反応によって排気ガスを効率よく浄化することのできる温度である活性温度よりも低い温度で、HCを吸着可能になっている。これにより、HC吸着材55は、第2触媒52が排気ガスを浄化することのできる温度よりも低い温度で、吸着材通路30内を流れる排気ガスに含まれるHCを吸着することにより、吸着材通路30内を流れる排気ガスの浄化が可能に設けられている。また、このHC吸着材55は、HCを吸着可能な温度よりも高温の所定の温度である脱離温度まで温度が上昇した場合には、吸着したHCを脱離する。
また、集合部45には、切替手段である切替バルブ60が配設されている。この切替バルブ60は、集合部45内に設けられており、集合部45内におけるメインバイパス通路25が接続されている部分の近傍に設けられている。また、この切替バルブ60には、当該切替バルブ60を作動させることのできる切替作動手段であるサーボモータ70が接続されている。さらに、このサーボモータ70は、当該サーボモータ70の作動を制御可能な電気回路である制御回路71に接続されている。また、切替バルブ60は、このようにサーボモータ70によって作動することにより、集合部45に接続される通路の連通や閉止を行なうことができるように形成されており、これにより、集合部45内を流れる排気ガスの流れを切り替え可能に設けられている。
また、排気管11には、排気管11内を流れる排気ガスに含まれる酸素濃度と、未燃の燃料の濃度、即ち未燃ガス濃度との割合である空燃比を検出するA/Fセンサ76と、排気管11内を流れる排気ガスに含まれる酸素濃度を検出するO2センサ77とが設けられている。このうち、A/Fセンサ76は、排気管11において排気管11が主通路20とメインバイパス通路25とに分岐している部分よりも排気ガスの流れ方向における上流側に設けられている。つまり、A/Fセンサ76は、排気管11における内燃機関1との接続部分と、主通路上流側端部21、またはメインバイパス通路上流側端部26との間に配設されている。また、O2センサ77は、集合通路40における第2触媒52の近傍で、排気ガスの流れ方向における第2触媒52の上流側に設けられている。つまり、O2センサ77は、集合通路40における集合通路上流側端部41と第2触媒52との間に配設されている。
また、前記吸気管10には、燃料を吸気管10内に噴射する燃料供給手段であるインジェクタ75が配設されており、当該インジェクタ75は、燃料を吸気管10内に噴射することにより内燃機関1に対して燃料を供給可能に設けられている。
これらのインジェクタ75、A/Fセンサ76、O2センサ77及び制御回路71は、全て当該内燃機関1を搭載する車両(図示省略)の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)80に接続されている。
このECU80には、処理部81、記憶部85及び入出力部86が設けられており、これらは互いに接続され、互いに信号の受け渡しが可能になっている。また、ECU80に接続されているインジェクタ75、A/Fセンサ76、O2センサ77及び制御回路71は、入出力部86に接続されており、入出力部86は、これらのインジェクタ75やセンサ等との間で信号の入出力を行なう。また、記憶部85には、本発明に係る内燃機関1の排気浄化装置15を制御するコンピュータプログラムが格納されている。この記憶部85は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、またはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、或いはこれらの組み合わせにより構成することができる。
また、処理部81は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)により構成されており、少なくとも、内燃機関1の運転状態を取得する運転状態取得部82と、サーボモータ70の作動を介して切替バルブ60の作動を制御する切替バルブ制御部83とを有している。
当該排気浄化装置15が有する切替バルブ60の制御は、車両の各部に設けられたセンサ等による検出結果に基づいて、処理部81が前記コンピュータプログラムを当該処理部81に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、演算の結果に応じて制御回路71を介してサーボモータ70を作動させることにより、切替バルブ60を制御する。その際に処理部81は、適宜記憶部85へ演算途中の数値を格納し、また格納した数値を取り出して演算を実行する。なお、このように排気浄化装置15を制御する場合には、前記コンピュータプログラムの代わりに、ECU80とは異なる専用のハードウェアによって制御してもよい。
図2は、図1のA部詳細図である。集合部45内に設けられる切替バルブ60は、回動軸61を有しており、この回動軸61を中心として回動可能に設けられている。さらに、切替バルブ60は、メインバイパス通路遮蔽部62とサブバイパス通路遮蔽部63とを有している。このうち、メインバイパス通路遮蔽部62は、板状の形状で回動軸61に接続されている。また、サブバイパス通路遮蔽部63は、メインバイパス通路遮蔽部62と同様に板状の形状で形成されると共にメインバイパス通路遮蔽部62と一体に形成されており、メインバイパス通路遮蔽部62において回動軸61に接続されている側の端部の反対側に位置する端部に設けられている。換言すると、サブバイパス通路遮蔽部63は、メインバイパス通路遮蔽部62における回動軸61側の端部の反対側に位置する端部が、所定の方向に突出して、或いは折り曲げられて形成されている。
また、集合部45には、当該集合部45において吸着材通路30とサブバイパス通路35とが接続されている側の反対側の位置に、切替バルブ60を格納可能な格納部46が設けられている。この格納部46は、吸着材通路30とサブバイパス通路35とが集合部45に接続されている部分から離れる方向に突出して区画された部屋状に形成されている。格納部46は、このように形成されることにより、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35とのいずれに通路も集合通路40に対して遮蔽しない状態に切替バルブ60を切り替えた際に(図4参照)、切替バルブ60が排気ガスの流れを遮らないように、切替バルブ60全体を格納可能になっている。
また、切替バルブ60は、メインバイパス通路25が集合部45に接続されている部分の近傍に設けられており、回動軸61が、格納部46におけるメインバイパス通路25寄りの部分に位置して配設されている。さらに、切替バルブ60は、メインバイパス通路遮蔽部62の端部に設けられるサブバイパス通路遮蔽部63が、メインバイパス通路遮蔽部62の両側面64のうち、メインバイパス通路25側の側面64が位置する側に突出する向きで配設されている。
また、メインバイパス通路25におけるメインバイパス通路下流側端部27付近、即ち、集合部45に接続されている部分の付近には、その内側に、メインバイパス通路25の内壁から突出して形成された係止部68が設けられている。この係止部68は、メインバイパス通路25の内側において、切替バルブ60の回動軸61から離れた位置、或いはメインバイパス通路25の内側において、切替バルブ60の回動軸61側に位置する部分の反対側の位置に設けられている。
この実施例に係る内燃機関1の排気浄化装置15は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。内燃機関1を運転すると、吸気管10に設けられたインジェクタ75から吸気管10内に燃料を噴射することにより、吸気管10内を流れる空気と燃料とが混合し、吸気管10内で燃料と空気との混合気が作られる。この混合気は、吸気バルブ12が開いた際に吸気管10から燃焼室5内に入り込む。燃焼室5内に入り込んだ混合気は、点火プラグ6が点火した際に着火し、燃焼室5内で燃焼する。このように燃焼室5内で燃料が燃焼してピストン4を押し下げることにより、内燃機関1は作動する。燃料の燃焼後のガスは、排気ガスとなって排気バルブ13が開いた際に排気管11の方向に流れ、燃焼室5内から排出される。
また、内燃機関1の運転時には、A/Fセンサ76によって排気管11に流れる排気ガス中の酸素濃度と未燃焼ガスの濃度と割合を検出し、O2センサ77で第2触媒52の上流側の位置での排気ガス中の酸素濃度を検出して、検出した結果をECU80に伝達する。ECU80では、これらのセンサ類による検出結果より、インジェクタ75から吸気管10内に噴射する燃料の量を調整し、燃焼室5に供給する混合気の空燃比を調整する。
また、内燃機関1の運転時には、センサ類による検出結果より、内燃機関1の運転状態を取得し、この運転状態に応じてサーボモータ70を作動させて切替バルブ60を切り替える。つまり、内燃機関1の運転状態に応じてECU80から制御回路71に対して制御信号を送信する。制御信号を受けた制御回路71は、ECU80からの制御信号に沿ってサーボモータ70に作動電流を供給し、サーボモータ70を作動させる。制御回路71からの作動電流によって作動するサーボモータ70は、さらに、当該サーボモータ70に接続された切替バルブ60を作動させる。この切替バルブ60は、集合部45に接続される通路の連通や閉止を行なうことができるように形成されているため、切替バルブ60が作動した場合には、集合部45内を流れる排気ガスの流れが切り替えられる。
具体的には、切替バルブ60は、吸着材通路30と集合通路40とを連通すると共にメインバイパス通路25とサブバイパス通路35とを閉止する第1状態、または、吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とを連通すると共にメインバイパス通路25を閉止する第2状態、または、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とを連通する第3状態に切り替え可能に形成されている。このように、切替バルブ60を切り替えることにより、集合部45を通って集合通路40に流れる排気ガスの流れが切り替えられるため、これに伴い、排気管11内を流れる排気ガスの経路が切り替えられる。
この切替バルブ60を、内燃機関1の運転状態に応じて切り替える場合には、センサ類の検出結果より、内燃機関1の運転状態を、ECU80の処理部81が有する運転状態取得部82によって取得する。運転状態取得部82によって取得した内燃機関1の運転状態が冷間始動直後であること、即ち、触媒50の温度が活性温度よりも低い状態であることを示している場合には、ECU80の処理部81が有する切替バルブ制御部83は、切替バルブ60が第1状態に切り替わるように制御回路71に制御信号を送信する。制御信号を受けた制御回路71は、サーボモータ70に対して作動電流を供給し、サーボモータ70を作動させる。このようにサーボモータ70が作動することにより、このサーボモータ70によって切替バルブ60は回動軸61を中心として回動する。
このように、サーボモータ70が作動することによって回動する切替バルブ60は、ECU80の切替バルブ制御部83が、切替バルブ60が第1状態に切り替わるように制御回路71に制御信号を送信した場合には、サブバイパス通路遮蔽部63によってサブバイパス通路35のサブバイパス通路下流側端部37を閉止する(図2参照)。さらに、切替バルブ60は、メインバイパス通路遮蔽部62とサブバイパス通路遮蔽部63とによって、メインバイパス通路25のメインバイパス通路下流側端部27を閉止する。これにより、メインバイパス通路25とサブバイパス通路35とは集合部45の内部に対して遮蔽される。これに対し、吸着材通路30と集合通路40とは、切替バルブ60には閉止されないので、これらは集合部45の内部に対して連通している。このため、吸着材通路30と集合通路40とは、集合部45を介して連通しているので、切替バルブ60が第1状態の場合には、吸着材通路30と集合通路40とは連通すると共に、メインバイパス通路25とサブバイパス通路35とは閉止される。
この状態で内燃機関1を運転すると、内燃機関1から排出されて排気管11内を流れる排気ガスは、メインバイパス通路下流側端部27が切替バルブ60によって閉止されているため、主通路20とメインバイパス通路25とに分岐している部分ではメインバイパス通路25内には流れずに主通路20内に流れる。主通路20内に流れた排気ガスは、主通路20内に設けられた第1触媒51を通過する。その際に、第1触媒51は排気ガスによって暖められる。
さらに、この排気ガスは、主通路20内を下流方向に流れ、吸着材通路30とサブバイパス通路35とが設けられている方向に流れるが、主通路20に接続されている吸着材通路30とサブバイパス通路35とのうち、サブバイパス通路35は、サブバイパス通路下流側端部37が切替バルブ60によって閉止されている。このため、主通路20内を流れる排気ガスはサブバイパス通路35には流れずに吸着材通路30に流れる。このように、排気ガスは吸着材通路30に流れるが、この吸着材通路30にはHC吸着材55が設けられている。このHC吸着材55は、触媒50の活性温度よりも低い温度で排気ガス中のHCを吸着可能に設けられているため、内燃機関1の冷間始動時でも、HCを吸着することができる。このため、HC吸着材55は、吸着材通路30内を流れることによりHC吸着材55を通過する排気ガス中のHCを吸着する。
吸着材通路30内を流れ、HC吸着材55がHCを吸着することによりHCが除去された排気ガスは、吸着材通路下流側端部32側から集合部45内に流れる。切替バルブ60が第1状態の場合には、メインバイパス通路25とサブバイパス通路35とは閉止されており、吸着材通路30と集合通路40とは集合部45を介して連通しているため、吸着材通路30から集合部45内に流れた排気ガスは、集合通路40内に流れる。集合通路40内に流れた排気ガスは、当該集合通路40内に設けられた第2触媒52を通過する。その際に、第2触媒52は排気ガスによって暖められる。第2触媒52を通過した排気ガスは、その後、消音装置(図示省略)等を通過した後、大気中に放出される。
図3は、図2の切替バルブを第2状態にした場合における要部詳細図である。また、ECU80の運転状態取得部82によって取得した内燃機関1の運転状態が、HC吸着材55がHCを吸着し、且つ、HCの離脱温度に達する直前であることを示している場合、または、内燃機関1の通常運転時を示している場合には、ECU80の切替バルブ制御部83は、切替バルブ60が第2状態に切り替わるように制御回路71に制御信号を送信する。制御信号を受けた制御回路71はサーボモータ70を作動させ、このサーボモータ70の作動によって切替バルブ60は回動軸61を中心として回動する。
このように、ECU80の切替バルブ制御部83が、切替バルブ60が第2状態に切り替わるように制御回路71に制御信号を送信した場合には、切替バルブ60は回動軸61を中心として回動し、サブバイパス通路遮蔽部63がメインバイパス通路25内に入り込んだ状態になる。切替バルブ60が回動軸61を中心として回動することによりメインバイパス通路25内に入り込んだサブバイパス通路遮蔽部63は、メインバイパス通路25内に設けられた係止部68に当接し、切替バルブ60は、サブバイパス通路遮蔽部63が係止部68に当接した状態で停止する。これにより、切替バルブ60のメインバイパス通路遮蔽部62は、メインバイパス通路25のメインバイパス通路下流側端部27を閉止する。従って、メインバイパス通路25は、切替バルブ60によって集合部45の内部に対して遮蔽される。
また、この状態では、切替バルブ60は、サブバイパス通路遮蔽部63がメインバイパス通路25内に入り込んでいるので、切替バルブ60において集合部45の内部に位置する部分が低減する。このため、切替バルブ60は、集合部45におけるメインバイパス通路25寄りの位置に接続されているサブバイパス通路35を遮ることなく、メインバイパス通路下流側端部27を閉止する。従って、サブバイパス通路35は切替バルブ60によって閉止されないので、サブバイパス通路35は集合部45の内部に対して連通した状態になる。
さらに、吸着材通路30と集合通路40も、切替バルブ60には閉止されないので、これらは集合部45の内部に対して連通する。このため、吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とは、集合部45を介して連通するので、切替バルブ60が第2状態の場合には、吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とは連通すると共に、メインバイパス通路25は閉止される。
この状態で内燃機関1を運転すると、内燃機関1から排出されて排気管11内を流れる排気ガスは、メインバイパス通路下流側端部27が切替バルブ60によって閉止されているため、主通路20とメインバイパス通路25とに分岐している部分ではメインバイパス通路25内には流れずに主通路20内に流れる。主通路20内に流れた排気ガスは、主通路20内に設けられた第1触媒51を通過し、第1触媒51によって浄化される。
さらに、この排気ガスは、主通路20内を下流方向に流れ、吸着材通路30とサブバイパス通路35とが設けられている方向に流れるが、主通路20に接続されている吸着材通路30とサブバイパス通路35とのうち、吸着材通路30内には、HC吸着材55が配設されている。このため、吸着材通路30は排気ガスが流れる際における排気抵抗が大きくなっており、排気ガスは、吸着材通路30内を流れ難くなっている。これにより、主通路20内を流れる排気ガスは、吸着材通路30内には流れずに、サブバイパス通路35を流れる。このように、主通路20を流れる排気ガスは、サブバイパス通路35内を通ってサブバイパス通路下流側端部37側から集合部45内に流れるので、HC吸着材55を通過することなく集合部45内に流れる。従って、排気ガスは、HC吸着材55が吸着したHCを脱離させることなく、集合部45内に流れる。
また、切替バルブ60が第2状態の場合には、メインバイパス通路25は閉止されており、吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とは集合部45を介して連通しているため、サブバイパス通路35から集合部45内に流れた排気ガスは、集合通路40内に流れる。集合通路40内に流れた排気ガスは、当該集合通路40内に設けられた第2触媒52を通過する。その際に、排気ガスは、第2触媒52を暖める、または、排気ガスは、第2触媒52によって浄化される。第2触媒52を通過した排気ガスは、その後、消音装置等を通過した後、大気中に放出される。
図4は、図2の切替バルブを第3状態にした場合における要部詳細図である。また、ECU80の運転状態取得部82によって取得した内燃機関1の運転状態が、高回転・高負荷で運転中、または、フューエルカット状態であることを示している場合には、ECU80の切替バルブ制御部83は、切替バルブ60が第3状態になるように制御回路71に制御信号を送信する。制御信号を受けた制御回路71はサーボモータ70を作動させ、このサーボモータ70の作動によって切替バルブ60は回動軸61を中心として回動する。
このように、ECU80の切替バルブ制御部83が、切替バルブ60を第3状態になるように制御回路71に制御信号を送信した場合には、切替バルブ60は回動軸61を中心として回動し、切替バルブ60全体が集合部45の格納部46に位置した状態になる。これにより、切替バルブ60は、集合部45に接続されるメインバイパス通路25、吸着材通路30、サブバイパス通路35、及び集合通路40のいずれの通路も閉止しないので、これらの通路は、全て集合部45の内部に対して連通した状態になる。
また、このように、集合部45に接続されるメインバイパス通路25、吸着材通路30、サブバイパス通路35、集合通路40が集合部45の内部に対して連通した状態になることにより、これらの通路は、集合部45を介して連通する。従って、切替バルブ60が第3状態の場合には、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とは連通する。その際、切替バルブ60は、格納部46に位置しているため、メインバイパス通路25から集合通路40までの排気ガスの流れを遮らない状態になっている。
この状態で内燃機関1を運転すると、内燃機関1から排出されて排気管11内を流れる排気ガスは、メインバイパス通路25が閉止されていないため、排気ガスはメインバイパス通路25内に流れる。つまり、主通路20とメインバイパス通路25とでは、主通路20よりもメインバイパス通路25の方が、排気管11における主通路20とメインバイパス通路25との上流側に位置する部分に対して、より直線的に形成されている。このため、排気ガスが流れる際の排気抵抗は、主通路20よりもメインバイパス通路25の方が小さくなっている。また、主通路20には第1触媒51が設けられており、メインバイパス通路25には触媒50は設けられていないため、これによっても、主通路20よりもメインバイパス通路25の方が、排気抵抗が小さくなっている。従って、メインバイパス通路25が閉止されていない場合には、主通路20とメインバイパス通路25の上流側に位置する排気管11内を流れる排気ガスは、ほぼ全てがメインバイパス通路25内に流れる。
さらに、この排気ガスは、メインバイパス通路25が接続された集合部45内に流れる。また、切替バルブ60が第3状態の場合には、集合部45に接続されるメインバイパス通路25、吸着材通路30、サブバイパス通路35、及び集合通路40は、全て集合部45を介して連通しているため、メインバイパス通路25から集合部45内に流れた排気ガスは、集合通路40内に流れる。
その際に、第3状態における切替バルブ60は格納部46に格納されているため、集合部45内を流れる排気ガスの排気抵抗にはなり難い状態になっている。また、メインバイパス通路25と集合通路40とは、集合部45の近傍では集合部45を挟んで直線的に配設されているため、メインバイパス通路25から集合部45内に流れ、さらに集合通路40内に流れる排気ガスは、排気抵抗が小さくなっている。これらのため、集合部45を介してメインバイパス通路25から集合通路40に流れる排気ガスは、排気抵抗が小さい状態でメインバイパス通路25から集合通路40に流れる。
集合通路40内に流れた排気ガスは、当該集合通路40内に設けられた第2触媒52を通過する。その際に、排気ガスは、第2触媒52によって浄化される。第2触媒52を通過した排気ガスは、その後、消音装置等を通過した後、大気中に放出される。
また、ECU80の運転状態取得部82によって取得した内燃機関1の運転状態が、HC吸着材55に排気ガスを流すことによりHC吸着材55の温度をHCの脱離温度に上昇させることができ、且つ、第2触媒52が活性温度に達していることを示している場合には、ECU80の切替バルブ制御部83は、切替バルブ60が第1状態になるように制御回路71に制御信号を送信する。これにより、制御信号を受けた制御回路71はサーボモータ70を作動させ、このサーボモータ70の作動によって切替バルブ60は第1状態に切り替えられる。切替バルブ60が第1状態に切り替えられた場合には、吸着材通路30と集合通路40とは連通すると共に、メインバイパス通路25とサブバイパス通路35は閉止される(図2参照)。
この状態で内燃機関1を運転すると、内燃機関1から排出されて排気管11内を流れる排気ガスは、主通路20とメインバイパス通路25とに分岐している部分ではメインバイパス通路25内には流れずに主通路20内に流れる。主通路20内に流れた排気ガスは、主通路20内に設けられた第1触媒51を通過し、第1触媒51によって浄化される。
さらに、この排気ガスは、主通路20内を下流方向に流れ、切替バルブ60によって閉止されているサブバイパス通路35内には流れずに、吸着材通路30内に流れる。このように、排気ガスは吸着材通路30内に流れた排気ガスは、吸着材通路30を通過する際に、吸着材通路30に設けられたHC吸着材55を通過するが、この排気ガスはHC吸着材55の温度をHCの脱離温度に上昇させることができる温度になっている。このため、この排気ガスがHC吸着材55を通過することにより、HC吸着材55は温度が上昇してHCの脱離温度に達し、HCはHC吸着材55から脱離する。HC吸着材55から脱離したHCは、吸着材通路30を流れる排気ガス中に放出される。
吸着材通路30内を流れ、HC吸着材55から脱離したHCを含む排気ガスは、吸着材通路下流側端部32側から集合部45内に流れる。切替バルブ60が第1状態の場合、吸着材通路30から集合部45内に流れた排気ガスは、集合通路40内に流れる。集合通路40内に流れた排気ガスは、当該集合通路40内に設けられた第2触媒52を通過して第2触媒52によって浄化され、HC吸着材55から脱離したHCも第2触媒52によって除去される。第2触媒52を通過した排気ガスは、その後、消音装置等を通過した後、大気中に放出される。
以上の内燃機関1の排気浄化装置15は、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40とが接続された集合部45に、第1状態と第2状態と第3状態とに切り替え可能な切替バルブ60を設けている。また、吸着材通路30には、HC吸着材55を設けている。このように、集合部45には切り替え可能な切替バルブ60を設け、吸着材通路30にはHC吸着材55を設けているので、切替バルブ60を切り替えることにより、3種類の排気状態にすることができる。
つまり、切替バルブ60を第1状態に切り替えた場合には、排気ガスを、メインバイパス通路25とサブバイパス通路35とは通さずに、吸着材通路30を通すことにより、HC吸着材55を通過させて集合通路40に流すことができる。また、切替バルブ60を第2状態に切り替えた場合には、排気ガスを、メインバイパス通路25は通さずに、主にサブバイパス通路35を通して集合通路40に流すことができる。即ち、切替バルブを第2状態に切り替えた場合には、吸着材通路30とサブバイパス通路35とが集合通路40に連通するが、吸着材通路30にはHC吸着材55が設けられている。このため、吸着材通路30ではHC吸着材55が排気抵抗になるので、吸着材通路30とサブバイパス通路35との上流側に位置する主通路20から下流方向に流れる排気ガスは、吸着材通路30には流れ難くなり、主にサブバイパス通路35を通って集合通路40に流れる。
また、切替バルブ60を第3状態に切り替えた場合には、排気ガスを、主にメインバイパス通路25を通して集合通路40に流すことができる。即ち、切替バルブ60を切り替えて第3状態にした場合には、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35は、全て集合通路40に連通するが、メインバイパス通路25と集合通路40とを連通させた場合には、メインバイパス通路25の圧力損失はほぼ直線状であり、また主通路20内には第1触媒51が配設されているため、主通路20の圧力損失よりも低くなる。このため、内燃機関1から主通路20及びメインバイパス通路25に向けて流れる排気ガスは、ほぼ全てメインバイパス通路25に流れ、吸着材通路30及びサブバイパス通路35には流れ難くなる。従って、切替バルブ60を第3状態に切り替えた場合には、排気ガスは、主にメインバイパス通路25を通って集合通路40に流れる。このように、メインバイパス通路25と吸着材通路30とサブバイパス通路35と集合通路40を集合部45に接続し、さらに集合部45に切替バルブ60を設けて、この切替バルブ60を切り替えることにより、排気ガスの流れ方を3通りの流れ方にすることができる。この結果、1つの切替バルブ60で3種類の排気状態に切り替えることができる。
また、排気ガスが流れる状態を3種類の状態に切り替えることを可能にする場合に、1つの切替バルブ60で3種類の排気状態に切り替えることができるので、排気浄化装置15の簡素化を図ることができる。この結果、容易に製造することができ、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、主通路20に第1触媒51を設け、集合通路40に第2触媒52を設けているので、内燃機関1の運転状態に応じて、排気ガスを流す触媒50を変化させることができる。つまり、切替バルブ60を第1状態または第2状態に切り替えた場合には、排気ガスはメインバイパス通路25には流れず、主通路20に流れるため、この状態における排気ガスは、第1触媒51と第2触媒52とにより浄化される、または、第1触媒51と第2触媒52とHC吸着材55とにより浄化される。また、切替バルブ60を第3状態に切り替えた場合には、排気ガスは主通路20には流れず、メインバイパス通路25に流れるため、この状態における排気ガスは、第2触媒52のみによって浄化される。
このように、切替バルブ60によって排気ガスの流れ方を切り替えることができる場合において、主通路20に第1触媒51を設け、集合通路40に第2触媒52を設けることにより、切替バルブ60を切り替えた際に、排気ガスが流れる触媒50を変化させることができる。これにより、内燃機関1から排出される排気ガスを、内燃機関1の運転状態に応じた適切な触媒50で浄化することができる。この結果、より確実に排気ガスを浄化することができる。
また、HC吸着材55は、第2触媒52が排気ガスを浄化することのできる温度よりも低い温度で排気ガスの浄化が可能であるため、より確実に排気ガスを浄化することができる。例えば、内燃機関1の冷間始動時など、第2触媒52やHC吸着材55の温度が低く、第2触媒52の温度が、排気ガスを効率よく浄化することができる温度である活性温度に達してない場合には、切替バルブ60を第1状態に切り替えることにより、排気ガスをHC吸着材55に流すことができる。この結果、より確実に排気ガスを浄化することができる。
また、HC吸着材55が、HCの脱離温度直前である場合に切替バルブ60を第2状態に切り替えることにより、排気ガスはサブバイパス通路35に流れるので、HC吸着材55には流れないようにすることができる。これにより、第2触媒52が活性温度に達するまでは、HC吸着材55からHCを脱離させないようにすることができ、この結果、排気ガス中の未燃排気物が外部に放出されることを抑制することができる。
また、内燃機関1が高回転・高負荷で運転している場合に、切替バルブ60を第3状態に切り替えることより、第1触媒51とHC吸着材55とをバイパスすることができるので、背圧を低減することができる。これにより、内燃機関1の運転性能の向上を図ることができる。また、第1触媒51と第2触媒52とでは、排気ガスの流れ方向において上流側に位置する第1触媒51の方が、高温に晒され易くなっているため、内燃機関1が高回転・高負荷で運転している際における排気ガスである高温の排気ガスが主通路20内に流れて第1触媒51を通過すると、第1触媒51は温度が高くなり過ぎて、熱劣化が生じる虞がある。従って、内燃機関1が高回転・高負荷で運転している場合には、切替バルブ60を第3状態に切り替えて高温の排気ガスをメインバイパス通路25に流すことにより、第1触媒51の劣化を抑制できる。
また、内燃機関1のフューエルカット時に、切替バルブ60を第3状態に切り替えることにより、第1触媒51をバイパスすることができるので、第1触媒51の熱劣化を抑制することができる。つまり、フューエルカット時における排気ガスは、燃料が燃焼されていないため排気ガス中の酸素の含有量が高くなっている。このため、このリーンガスが主通路20内に流れ、第1触媒51の周囲がリーン雰囲気になった場合には、第1触媒51にはリーンガス中の酸素によってシンタリングが生じる虞があり、これにより第1触媒51は劣化する虞がある。従って、フューエルカット時には、切替バルブ60を第3状態に切り替えてリーンガスをメインバイパス通路25に流し、高温のリーンガスが第1触媒51に流れないようにすることにより第1触媒51の劣化を抑制できる。
なお、上述した内燃機関1の排気浄化装置15では、サーボモータ70等を使用して切替バルブ60を作動させて切り替えているが、切替バルブ60の切り替えは、サーボモータ70等以外により行なってもよい。内燃機関1の運転中に切替バルブ60の切り替えを確実に行なえるものであれば、サーボモータ70等以外のものを使用してもよい。
以上のように、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、排気管がバイパス通路を有している場合に有用であり、特に、触媒をバイパスする機構を有している場合に適している。
本発明の実施例に係る排気浄化装置が設けられた内燃機関の概略図である。 図1のA部詳細図である。 図2の切替バルブを第2状態にした場合における要部詳細図である。 図2の切替バルブを第3状態にした場合における要部詳細図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ピストン
5 燃焼室
6 点火プラグ
10 吸気管
11 排気管
12 吸気バルブ
13 排気バルブ
15 排気浄化装置
20 主通路
21 主通路上流側端部
22 主通路下流側端部
25 メインバイパス通路
26 メインバイパス通路上流側端部
27 メインバイパス通路下流側端部
30 吸着材通路
31 吸着材通路上流側端部
32 吸着材通路下流側端部
35 サブバイパス通路
36 サブバイパス通路上流側端部
37 サブバイパス通路下流側端部
40 集合通路
41 集合通路上流側端部
45 集合部
46 格納部
50 触媒
51 第1触媒
52 第2触媒
55 HC吸着材
60 切替バルブ
61 回動軸
62 メインバイパス通路遮蔽部
63 サブバイパス通路遮蔽部
64 側面
68 係止部
70 サーボモータ
71 制御回路
75 インジェクタ
76 A/Fセンサ
77 O2センサ
80 ECU
81 処理部
82 運転状態取得部
83 切替バルブ制御部
85 記憶部
86 入出力部

Claims (3)

  1. 内側に内燃機関の排気ガスが流れる第1通路と、
    内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記第1通路の上流側の端部と接続される第2通路と、
    内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記第1通路の下流側の端部と接続される第3通路と、
    内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記第1通路の下流側の端部と接続される第4通路と、
    前記排気ガスの流れ方向における前記第2通路の下流側の端部と、前記第3通路の下流側の端部と、前記第4通路の下流側の端部とが接続された集合部と、
    内側に前記排気ガスが流れると共に、前記排気ガスの流れ方向における上流側の端部が前記集合部に接続される集合通路と、
    前記第3通路内に配設され、且つ、前記第3通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能な第3浄化手段と、
    前記集合部に配設され、且つ、第3通路と前記集合通路とを連通すると共に前記第2通路と前記第4通路とを閉止する第1状態、または、前記第3通路と前記第4通路と前記集合通路とを連通すると共に前記第2通路を閉止する第2状態、または、前記第2通路と前記第3通路と前記第4通路と前記集合通路とを連通する第3状態に切り替え可能な切替手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. さらに、前記第1通路には、前記第1通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能な第1浄化手段が設けられており、
    前記集合通路には、前記集合通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能な第2浄化手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記第3浄化手段は、前記第2浄化手段が前記排気ガスを浄化することのできる温度よりも低い温度で前記第3通路内を流れる前記排気ガスの浄化が可能であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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