JP2008114478A - 積層成形体の成形方法並びに成形装置 - Google Patents

積層成形体の成形方法並びに成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】積層成形体の成形方法並びに成形装置であって、ソフト感を良好に維持するとともに、シャープな外観形状を確保する。
【解決手段】樹脂芯材20の表面に表皮30をモールドプレス成形工法、射出成形工法により一体化する際、表皮30をトップ層31裏面にクッション層32を裏打ちした積層シート材料を加熱軟化処理した後、成形上型50の型面に真空成形するとともに、アシストモデル80のモデル型84を成形上型50の型面に押し付け、表皮30を成形上型50による真空成形と、成形上型50とモデル型84とのプレス圧により、薄肉状に精度良く成形した後、アシストモデル80の下降途中にアシストモデル80から冷却用エアを表皮30に強制的に吹き付けて冷却を速める。従って、表皮30を精度良く短時間に薄肉で均一厚みを達成できるように成形できるとともに、熱的ダメージが表皮30に及ぶことを回避できる。
【選択図】図3

Description

この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージサイドトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に好適な積層成形体の成形方法並びに成形装置に係り、特に、クッション性能を良好に維持できるとともに、シャープな外観形状を忠実に現出できる積層成形体の成形方法並びに成形装置に関する。
従来から、ドアトリム、ラゲージサイドトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品としては、車体パネルへの取付剛性並びに形状保持性を備えた樹脂芯材の表面に表面風合い、並びにソフト感が良好な表皮を貼着して構成されることが多い。例えば、図11,図12を基にドアトリム1を例示して説明する。ドアトリム1は、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体貼着して構成されている。この樹脂芯材2としては、コスト、成形性等を考慮して、ポリプロピレン樹脂にフィラーを適宜混入した複合ポリプロピレン系樹脂材料が使用されている。また、表皮3としては、製品表面側からクロス3a、ポリウレタンフォーム3bからなる二層の積層シート材料が使用されている。この表皮3については、クロス3aにより良好な表面風合いを確保し、ポリウレタンフォーム3bのクッション性により、ソフト感を良好に維持できる機能を備えている。尚、図中符号1aはアームレストを示す。
次に、ドアトリム1の成形方法に使用する従来の成形装置4について、図13を基に説明する。成形装置4は、可動側である成形上型5と、その下方に位置する固定側の成形下型6と、成形下型6に連設されている射出機7とから大略構成されている。成形上型5は、シリンダ5aにより所定ストローク上下動可能に構成され、成形上型5の上下動作により、成形上下型5,6は、型締め、型開きが行なわれる。また、成形下型6には、射出機7から供給される溶融樹脂Mの樹脂通路として、ホットランナ6a、ゲート6bが設けられている。
そして、成形上下型5,6が型開き状態にある時、表皮3の周縁をクランプ枠8により保持した状態で成形上下型5,6内に投入する。次いで、成形上型5を所定ストローク下降操作して、図14に示すように、成形上下型5,6の型クリアランスが所定値に到達した時、射出機7から溶融樹脂Mがホットランナ6a、ゲート6bを通じて成形下型6の型面所定位置に分配供給される。
更に、成形上型5の下降動作が続行し、成形上下型5,6の型クリアランスが一定値になった時(成形上型5が下死点に到達した時)、溶融樹脂Mは、成形上下型5,6間のキャビティ形状に沿っていきわたり、所望厚みで所望形状の樹脂芯材2が成形されるとともに、この樹脂芯材2の表面に表皮3が一体貼着されて成形が完了する(図15参照)。従来の積層成形体及びその成形方法については、特許文献1に詳細に記載されている。
特開平10−138268号公報
このように、従来の成形装置4による樹脂芯材2と表皮3との同時成形においては、図14に示す溶融樹脂Mの供給時、溶融樹脂Mの熱により、表皮3におけるポリウレタンフォーム3b等のクッション層がダメージを受け、成形後、クッション性能が低下し、ソフト感に劣るという欠点が指摘されている。例えば、ショアC硬度は62程度である。
更に、表皮3の形状保持は、樹脂芯材2に依存しているため、アームレスト1aのコーナー部等、シャープな形状出しができず、外観意匠性についても良好なものとはいえなかった。例えば、アームレスト1a等のコーナー部の曲率はR5(Rは2.5が理想)である。加えて、表皮3の原反自体に絞模様が設けられている場合には、アームレスト1aのように、展開率の高い部位では絞模様が伸び、変形することから、外観意匠性を低下させる要因となっている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、クッション層を裏打ちしたクッション性能に優れた表皮を樹脂芯材の成形時、一体化してなる積層成形体の成形方法並びに成形装置であって、良好なソフト感が得られ、かつシャープな外観形状の現出が可能となる積層成形体の成形方法並びに成形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、成形上下型内に表皮をセットし、成形上下型間で形成されるキャビティ内に溶融樹脂を供給することで、樹脂芯材を所要形状に成形するとともに、この樹脂芯材の表面に表皮を一体化してなる積層成形体の成形方法において、前記成形上型に真空吸引機構が付設されているとともに、成形上下型内にアシストモデルが投入され、成形上下型内に加熱軟化処理された表皮を供給し、真空吸引機構を稼動させ、成形上型の型面に沿って表皮を真空成形するとともに、成形上下型内に投入したアシストモデルのモデル型をシリンダ駆動させ、成形上型の型面に向けて表皮をプレス圧着し、冷却用エアをアシストモデルのブロー孔を通じて表皮に吹き付け、成形上型とアシストモデルとの間で表皮を薄肉状に成形する表皮の予備成形工程と、表皮を成形上型に保持した状態でアシストモデルを成形上下型外部に退避させて、成形上型を所定ストローク下降操作し、成形上型が下死点に到達する直前、あるいは到達した後のいずれかのタイミングでキャビティ内に溶融樹脂を供給し、樹脂芯材を所望の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材の表面に表皮を積層一体化する樹脂芯材と表皮との一体化工程とからなることを特徴とする。
ここで、積層成形体は、樹脂芯材と表皮とから構成されており、樹脂芯材の素材として、熱可塑性樹脂が使用されている。この熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂、あるいは2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、熱可塑性樹脂中に充填剤を混入しても良く、充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子がある。更に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種添加剤が配合されても良い。一方、表皮としては、成形金型から絞模様を転写するために、熱可塑性樹脂シートの単一シート材料か、あるいは熱可塑性樹脂シートをトップ層として、その裏面にポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡樹脂成形体からなるクッション層を裏打ちした積層シート材料を使用する。尚、所望ならば、裏面にバッキングシートやメリヤス布等をラミネートしても良い。
上記積層成形体の用途としては、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージサイドトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に適用できる他に、鉄道車両等の内装パネルや、家屋の内装パネル等に適用することもできる。
更に、上記方法を実施する上で使用する成形装置は、樹脂芯材の表面に表皮を一体化してなる積層成形体を所要形状に成形する積層成形体の成形装置において、前記成形装置は、所定ストローク上下動する可動側の成形上型と、この成形上型の下方に位置する固定側の成形下型とを備え、成形上型には表皮を真空成形し、かつ表皮を成形上型面に保持するための真空吸引機構が配設される一方、表皮の真空成形時、成形上型の型面に表皮を押し付けるプレス圧着機能を有するとともに、表皮に冷却用エアを吹き付けるエアブロー機構を備えたアシストモデルが付設されていることを特徴とする。
次いで、前記表皮の予備成形工程に使用するアシストモデルは、成形下型の型面形状に合致した形状のモデル型と、このモデル型を成形上下型内の所定位置に投入するための搬送機構と、成形上型の型面に表皮を押し付けるためにモデル型を上下動させる昇降機構と、モデル型に開設されたブロー孔から冷却用エアを表皮に吹き付けるエアブロー機構とを備えている。
搬送機構としては、ベルトコンベア等の駆動機構により往復動作して、成形金型内部及び成形金型外部にそれぞれ位置決めできる搬送テーブルが好適である。また、昇降機構としては、この搬送テーブル上の複数個所にエアシリンダ、油圧シリンダ等のシリンダが取り付けられ、このシリンダの伸縮動作により、モデル型を支持する支持台座を上下動作させる機構を採用する。加えて、エアブロー機構としては、モデル型内にエアタンクを内蔵し、モデル型の型面に適宜ピッチ間隔でブロー孔を開設し、開閉バルブの開閉操作により、冷却用エアがブロー孔を通じてモデル型の型面から表皮に向けて吹き付けられることで、表皮を強制的に冷却する。
そして、本発明方法によれば、加熱軟化処理した表皮を型開き状態である成形上下型内に投入した後、成形上型の真空吸引機構が稼動することにより、表皮が成形上型の型面に沿って真空成形されるとともに、成形上型の型面上の表皮をモデル型によりプレス圧着し、更に、冷却用エアを表皮に吹き付けるため、表皮を成形上型の型面に沿って薄肉状に短時間で成形することができる。
次いで、真空吸引力により表皮を成形上型に保持した状態でキャビティ内に溶融樹脂が供給されるため、溶融樹脂からの熱的ダメージが表皮のクッション層に及ぶことが少なく、クッション層のクッション性能を良好に維持できる。また、表皮を製品形状に真空成形した状態で成形上型で保持し、溶融樹脂の供給を行なうため、溶融樹脂の流動性を良好に維持でき、製品のハイライト線等、シャープな外観形状を忠実に現出することができる。
更に、成形上型とアシストモデルとにより表皮の予備成形を行なう際、成形上型の型面から絞模様を良好に転写することができるとともに、成形上型からの真空圧、成形上型とアシストモデルとの間のプレス圧、並びにアシストモデルからのエアブロー圧により、コーナー部の形状出しを精度良く行なうことができる等、表皮の成形性を高めることができる。
以上説明した通り、本発明に係る積層成形体の成形方法は、成形上型に真空吸引機構を付設するとともに、エアブロー機構を備えたアシストモデルを成形上下型内に投入し、加熱軟化処理した表皮を成形上型の型面に沿って真空成形するとともに、アシストモデルにより成形上型の型面に添装された表皮をプレス圧着し、かつエアブローすることで、表皮を薄肉状に予備成形するというものであるから、型締め直前、あるいは型締め後に溶融樹脂を供給する際、表皮と成形下型との間に充分なクリアランスが確保されているため、表皮のクッション層に加わる熱的ダメージが少ない。更に、その形状保持をするために積層成形体はソフト感に優れ、かつシャープなハイライト線等、外観形状をシャープに現出することができる。また、樹脂の流動性を向上させることにより、成形性を高めることができ、しかも、エアブローにより表皮の冷却を短時間に行なえるため、成形サイクルを短縮化できるという種々の効果を有する。
更に、本発明に係る積層成形体の成形方法は、表皮を加熱軟化処理した後、成形上型とアシストモデルとの間で予備成形を行なうため、廉価な絞なしシートを使用しても、真空成形時に成形上型から絞模様を精度良く転写することができる。従って、展開率の高い部位においても絞流れ等の外観不良が生じることがなく、廉価で外観性能に優れた積層成形体を提供できるという効果を有する。
以下、本発明に係る積層成形体の成形方法並びに成形装置の実施例について、ドアトリムの成形方法及びそれに使用する成形装置の具体例を例示して詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図10は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明方法により成形したドアトリムを示す正面図、図2は同ドアトリムの構成を示す断面図、図3は本発明方法の概要を示す説明図、図4乃至図10は本発明に係るドアトリムの成形方法の各工程を示す説明図である。
まず、図1,図2において、ドアトリム10は、所望の曲面形状に成形され、図示しないドアパネルへの取付剛性並びに形状保持性を有する樹脂芯材20の表面に表面外観並びに表面感触に優れた表皮30を積層一体化して構成されている。尚、ドアトリム10には、各種付属部品が装着されている。例えば、中接部には、インサイドハンドルエスカッション11が取り付けられており、中接部の下方に位置するアームレスト12は、室内側に膨出する形状に成形され、アームレスト12の上面にプルハンドルユニット13、パワーウインドウスイッチエスカッション14が取り付けられている。また、アームレスト12の下方には、備品を収容できるドアポケット15が配備され、そのフロント側には、ドアトリム10と一体、あるいは別体にスピーカグリル16が取り付けられている。
そして、上記ドアトリム10における樹脂芯材20としては、熱可塑性樹脂の材料を使用し、後述するモールドプレス成形工法の他に射出成形工法等の各種成形工法を採用することができる。使用する熱可塑性樹脂材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。
一方、表皮30としては、本実施例ではトップ層31、クッション層32の二層積層体からなるシート材料が使用されており、トップ層31としては、TPO(サーモプラスチックオレフィン)樹脂、PVC樹脂、PP樹脂等の熱可塑性樹脂シートが使用され、クッション層32としては、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡樹脂シートが使用されている。
ところで、本発明方法により形成されたドアトリム10は、従来のモールドプレス成形工法、真空成形工法に比べ、製品のソフト感並びに製品の外観形状(シャープ形状)が表1に示すように改善されている。
Figure 2008114478
すなわち、ショアC硬度が56であり、優れたクッション性能を備えているとともに、R2.5のように、成形金型のRとほぼ等しいRを備えている。更に、ドアトリム10における表皮30の外観は、成形金型から絞模様が転写され、絞模様の再現が非常に良好であり、意匠性においても優れたものとなっている。
次いで、図3に基づいて、上記ドアトリム10の製造方法の概要について説明する。まず、本発明方法に使用する成形装置40は、樹脂芯材20と表皮30とを一体にモールドプレス成形することができる相互に型締め、型開き可能な成形上型50、成形下型60と、成形下型60に連設され、樹脂芯材20の材料である溶融樹脂を成形する射出機70と、表皮30を成形上型50と協働して予備成形するように、成形上下型50,60内に投入されるエアブロー機構を備えたアシストモデル80と、成形上下型50,60が型開き状態である時、表皮30の型内に投入することができる表皮セット枠90とから大略構成されている。
更に詳しくは、成形上型50は、プレス機51と連結され、所定ストローク上下動可能であり、それぞれ型締め、型開き状態を形成することができ、この成形上型50の周縁に沿って表皮セット枠90を保持するクランパー52がシリンダ53により支持されている。また、成形上型50には、表皮30を予備成形するための真空吸引機構Vcが付設されている。すなわち、成形上型50の型面には多数の真空吸引孔54が開設され、真空吸引孔54と連通する空気室55と真空ポンプ56との間に真空吸引管57が配管され、この真空吸引管57には、開閉バルブ58が設けられている。
一方、成形上型50の下方に位置する成形下型60は、射出機70から供給される溶融樹脂Mの樹脂通路となるマニホールド61、ゲート62が設けられており、これらマニホールド61、ゲート62を通じて溶融樹脂Mは成形下型60の型面上に供給される。
更に、成形上下型50,60内に投入されるアシストモデル80は、図示しないベルトコンベア等の搬送機構に連結されて成形上下型50,60内と成形上下型50,60外部との間で往復動作する投入機として搬送テーブル81が設けられている。そして、この搬送テーブル81の4隅部に取り付けられた4基のシリンダ82により搬送テーブル81に上下動可能に支持台座83が支持され、支持台座83上にモデル型84が取り付けられている。このモデル型84は、成形下型60のコア部形状にほぼ合致する形状に設定され、アルミ等の軽金属材料、あるいは合成樹脂材料を素材として形成されている。
そして、本発明においては、このアシストモデル80にエアブロー機構を備えるように、モデル型84にはエアタンク85が内蔵され、このエアタンク85から適宜冷却用エアを吹き付けることが可能なように、ブロー孔86が多数個開設されている。そして、エアタンク85は、外部のブロワー(図示せず)とエア配管87を介して接続されている。従って、本発明に使用するアシストモデル80は、型外から成形上下型50,60内に投入可能な搬送機構と、成形上型50の型面にモデル型84を押し付けて表皮30のプレス圧着を行なう昇降機構と、エアタンク85からブロー孔86を通じて冷却用エアを表皮30に吹き付けるエアブロー機構を備えていることが特徴である。
更に、表皮30を保持する表皮セット枠90は、アルミ製のフレーム体91の上面に所定ピッチ間隔で表皮30を突き刺し保持できる固定用ピン92が設けられた構成が採用されている。また、ベースフレームに対してヒンジ部を介して回動可能に開閉フレームを取り付け、ベースフレームと開閉フレームとの間で表皮30を挟み込むように支持する挟み込みタイプの表皮セット枠を採用することもできる。
次いで、図4乃至図10に基づいて、ドアトリム10の成形方法の各工程について、順に説明する。まず、図示はしないが、表皮30を図示しないヒーター装置により加熱軟化処理する。この時、表皮30はその周縁が表皮セット枠90により保持された状態でヒーター装置に搬送される。その後、図4に示すように、成形装置40内に表皮30をセットするが、この時、成形上下型50,60は型開き状態にあり、成形上型50のクランパー52は、シリンダ53が収縮動作しているため、外側位置にきており、加熱軟化処理した表皮30を保持した表皮セット枠90を所定位置に位置決めした後、シリンダ53を伸長動作させてクランパー52を中央方向に向けて前進させれば、クランパー52により表皮セット枠90を簡単に保持することができる。
次いで、図5に示すように、成形上型50に配設されている真空吸引機構Vcが動作し、表皮30は成形上型50の型面に沿って真空吸引力により真空成形される。この時、成形装置40の外部に待機していたアシストモデル80は、搬送機構により成形上下型50,60の型内に投入される。そして、成形上下型50,60内に投入されたアシストモデル80は、シリンダ82が伸長動作することで、支持台座83が上昇し、モデル型84は、成形上型50の型面に向かって上昇し、成形上型50とモデル型84との間で表皮30をプレス圧着する。従って、図6に示すように、成形上型50に付設されている真空吸引機構Vcによる真空吸引作用と、モデル型84によるプレス圧着作用により、表皮30は均一でかつ薄肉状に精度良く予備成形される。この時、成形上型50に刻設されている絞模様が精度良く表皮30の表面に転写される。
その後、図7に示すように、アシストモデル80のシリンダ82を収縮させてモデル型84を下降させるが、モデル型84の下降中にエアブロー機構を動作させる。すなわち、図示しない開閉バルブを開放して、エアタンク85からモデル型84の型面に複数開設されているブロー孔86を通じて冷却用エアを表皮30に向かって吹き付ける。この時、ブロー孔86は、コーナーR部に多く設置すれば、効率良く表皮30を冷却することができる。従って、表皮30は、真空吸引機構Vcによる真空吸引作用と、モデル型84と成形上型50との間のプレス圧着と、エアブロー作用により、コーナーR部等を精度良く形状出しでき、高展開部の絞転写が可能となり、更に、エアブロー作用により表皮30を短時間で冷却することができるため、表皮30の成形性を高め、かつ成形サイクルを短縮化できる。
そして、図8に示すように、アシストモデル80の搬送テーブル81を図示しない搬送機構の駆動により成形上下型50,60外部に退避させる。その後、図9に示すように、予備成形された表皮30を真空吸引力により成形上型50に保持した状態でプレス機51を動作させれば、成形上型50が所定ストローク下降し、成形上下型50,60が所定の型クリアランスに到達した時、成形下型60のマニホールド61、ゲート62を通じて図示しない射出機から溶融樹脂Mが成形下型60の型面に供給される。この溶融樹脂Mの素材としては、上述した汎用の熱可塑性樹脂材料が使用できる。本実施例では、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)が使用されており、タルクが適宜割合で混入されていても良い。
そして、本発明方法においては、この溶融樹脂Mの供給工程において、成形上型50の型面に沿って薄肉状に予備成形された表皮30が保持された状態で溶融樹脂Mが供給されるため、表皮30のクッション層32の裏面と、成形下型60の型面とのクリアランスがほぼ一定に維持でき、溶融樹脂Mの流動性を良好に維持できるとともに、表皮30がテント張り状態にならないため、クッション層32に溶融樹脂Mからの熱的ダメージが及ぶことがなく、クッション層32のクッション性能を良好に維持できる。そして、図10に示すように、プレス機51の駆動により、成形上型50が下死点に到達し、溶融樹脂Mがキャビティの隅々にまでいきわたり、樹脂芯材20が所望の曲面形状に成形されるとともに、この樹脂芯材20の表面側に表皮30が一体化されてドアトリム10の成形が完了する。
次いで、成形完了後は、プレス機51の駆動により、成形上型50が上昇し、型開きが行なわれた後、所要形状に成形された積層成形体であるドアトリム10を取り出せば良く、特に、ドアトリム10の表皮30は、樹脂芯材20とプレス一体化する前に所要形状に予備成形されているため、形状保持性が良く、アームレスト12等のコーナー部のハイライト線等、シャープな外観形状を精度良く再現することができ、外観性能に優れたドアトリム10を成形することができる。また、本発明方法においては、溶融樹脂Mの射出のタイミングとして成形上型50が型締めされる前に行なったが、成形上下型50,60を型締めした後に射出充填する射出成形工法を採用しても良い。
更に、本実施例では、モデル型84の下降中にエアブロー機構を動作させていたが、モデル型84が上昇位置にある状態でエアブロー機構を動作させれば、よりシャープな形状出しが可能となる。
以上説明した実施例は、樹脂芯材20の表面に表皮30を同時に成形してなるドアトリム10の成形方法に本発明方法を適用したが、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、ラゲージサイドトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品全般の成形方法に適用できるとともに、鉄道車両等の内装パネルや家屋の内装パネルの成形方法において適用することもできる。また、成形上下型50,60の型締め直前に溶融樹脂Mを供給するというモールドプレス成形工法を使用したが、成形上下型50,60を型締めした後、溶融樹脂Mを射出充填する射出成形工法に流用することもできる。更に、アシストモデル80に設けるエアブロー機構としては、モデル型84内にエアタンク85を内蔵し、このエアタンク85からブロー孔86を通じて冷却用エアをエアブローさせるという構成を採用したが、エアタンク85をモデル型84の外部に設けてエア配管でモデル型84のブロー孔86に冷却用エアを供給する構成を採用することもできる。
本発明方法を適用して製作した自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 本発明方法を適用したドアトリムの成形方法の概要を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法における表皮のセット工程を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法におけるアシストモデルの成形上下型内への投入工程を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法における表皮の予備成形工程を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法におけるアシストモデルからのエアブロー作用を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法におけるアシストモデルの型外への退避状態を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法における溶融樹脂の供給工程を示す説明図である。 図3に示す成形装置を使用するドアトリムの成形方法における樹脂芯材と表皮の一体化工程を示す断面図である。 従来の自動車用ドアトリムを示す正面図である。 図11中XII −XII 線断面図である。 従来のドアトリムを成形する成形装置を示す概略図である。 従来のドアトリムの成形方法における溶融樹脂の供給工程を示す説明図である。 従来のドアトリムの成形方法におけるモールドプレス成形工法を示す説明図である。
符号の説明
10 ドアトリム
20 樹脂芯材
30 表皮
31 トップ層
32 クッション層
40 成形装置
50 成形上型
51 プレス機
52 クランパー
53 シリンダ
54 真空吸引孔
58 開閉バルブ
60 成形下型
61 マニホールド
62 ゲート
70 射出機
80 アシストモデル
81 搬送テーブル
82 シリンダ
83 支持台座
84 モデル型
85 エアタンク
86 ブロー孔
87 エア配管
90 表皮セット枠
91 フレーム体
92 固定用ピン
M 溶融樹脂
Vc 真空吸引機構

Claims (2)

  1. 成形上下型(50,60)内に表皮(30)をセットし、成形上下型(50,60)間で形成されるキャビティ内に溶融樹脂(M)を供給することで、樹脂芯材(20)を所要形状に成形するとともに、この樹脂芯材(20)の表面に表皮(30)を一体化してなる積層成形体(10)の成形方法において、
    前記成形上型(50)に真空吸引機構(Vc)が付設されているとともに、成形上下型(50,60)内にアシストモデル(80)が投入され、成形上下型(50,60)内に加熱軟化処理された表皮(30)を供給し、真空吸引機構(Vc)を稼動させ、成形上型(50)の型面に沿って表皮(30)を真空成形するとともに、成形上下型(50,60)内に投入したアシストモデル(80)のモデル型(84)をシリンダ駆動させ、成形上型(50)の型面に向けて表皮(30)をプレス圧着し、冷却用エアをアシストモデル(80)のブロー孔(86)を通じて表皮(30)に吹き付け、成形上型(50)とアシストモデル(80)との間で表皮(30)を薄肉状に成形する表皮(30)の予備成形工程と、
    表皮(30)を成形上型(50)に保持した状態でアシストモデル(80)を成形上下型(50,60)外部に退避させて、成形上型(50)を所定ストローク下降操作し、成形上型(50)が下死点に到達する直前、あるいは到達した後のいずれかのタイミングでキャビティ内に溶融樹脂(M)を供給し、樹脂芯材(20)を所望の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材(20)の表面に表皮(30)を積層一体化する樹脂芯材(20)と表皮(30)との一体化工程と、
    からなることを特徴とする積層成形体の成形方法。
  2. 樹脂芯材(20)の表面に表皮(30)を一体化してなる積層成形体(10)を所要形状に成形する積層成形体(10)の成形装置(40)において、
    前記成形装置(40)は、所定ストローク上下動する可動側の成形上型(50)と、この成形上型(50)の下方に位置する固定側の成形下型(60)とを備え、成形上型(50)には表皮(30)を真空成形し、かつ表皮(30)を成形上型(50)面に保持するための真空吸引機構(Vc)が配設される一方、表皮(30)の真空成形時、成形上型(50)の型面に表皮(30)を押し付けるプレス圧着機能を有するとともに、表皮(30)に冷却用エアを吹き付けるエアブロー機構を備えたアシストモデル(80)が付設されていることを特徴とする積層成形体の成形装置。
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