JP2008114397A - 平版印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のインキでは再現できなかった色再現領域をインキ自身が有するとともに、更に濃度を上げるという印刷方法を用いることで、より広範囲の演色領域を表現することが可能な印刷方法の提供。
【解決手段】本発明は、高彩度の色再現性に優れた黄、紅、藍、墨のプロセス4色からなる平版インキ印刷方法に、更に緑インキを1色を追加した5色からなる平版インキ印刷方法であって、より広範囲の色再現領域を可能とする平版印刷方法、これらの印刷方法に好ましく使用することができるインキセット及びインキ、また、これらの印刷方法により印刷された印刷物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、高彩度の色再現性に優れた黄、紅、藍、墨のプロセス4色からなる平版インキ印刷方法に、更に緑インキを1色を追加した5色からなる平版インキ印刷方法であって、より広範囲の色再現領域を可能とする平版印刷方法、これらの印刷方法に好ましく使用することができるインキセット及びインキ、また、これらの印刷方法により印刷された印刷物に関する。
90年代より始まったIT革命は、印刷現場を取り巻く環境を急速にデジタル化の方向へと導いてきている。従来の印刷方式のワークフローは、撮影・ポジ・スキャン・データ・デザイン・EPS(Encapsulated PostScript)・面付け・フィルム・刷版・印刷などの非常に多くの過程からなる。他方、デジタル化された印刷方式のワークフローは、デジタルカメラによる撮影・DTP(Desk Top Publishing)・CTP(Computer To Plate)・印刷などの過程からなる。デジタル化によって、従来の印刷方式に対し、印刷のワークフローを飛躍的に短縮することに成功した。また、デジタル化によって、入稿データの「RGB」化が標準となりつつあり、また、取り扱われるデータがより色再現領域の広いものへと変化しつつあるのが現状である。この様な環境の中で、印刷現場を取り巻く環境の「標準化」ということが重要なポイントとなっており、「ジャパンカラー」も標準化の1つの手段として注目されている。
しかし、現在、印刷の主流であるジャパンカラー標準インキを用いた平版オフセット印刷では、黄インキ、紅インキ、藍インキ、墨インキのプロセス4色(CMYK)インキを用いる。したがって、平版オフセット印刷を行うには、「RGB」として入稿されたデータを、「CMYK」に色変換(色分解)せざるを得ない。プロセス4色インキを用いた印刷物は、減色混合によって色相が表現されているため、色を重ねるごとに色相に濁りが生じ、必然的に色再現領域が「RGB」のそれよりも狭くなる。また、撮影段階の「RGB」色空間の規格の選定によっては、あるいは、「RGB」から「CMYK」への色変換の方法によっては、色再現がうまくいかない。このように、「RGB」デジタルデータと、プロセス4色(CMYK)インキを用いた印刷物との間の色再現性の差異が問題となっている。
特に、紅インキ、藍インキの2色のインキで表現される紫(ブルーバイオレット、RGBの「B」にあたる)の領域に関しては、紫顔料を含むインキ単独で表現される場合よりも、彩度、明度ともに劣っている。そのため、プロセス4色(YMCK)インキを用いて「RGB」入稿データの「B」の領域を再現することが困難であった。
また、特に、一般的に最終色として印刷される黄インキが不透明であると黄かぶり現象を起こし、下刷りのインキ各色へ与える影響が大きく、このことも、「RGB」入稿データの再現を難しくしている。したがって、黄インキはできる限り透明であり、他の色と刷り重ねた時に、濁りのない二次色、三次色が得られるインキであることが望ましい。
これらを解決する手段として、特許文献1では高彩度の印刷物が得られる印刷方法として、5〜7色のインキセットを使用する印刷方法が開示されている。この印刷方法においては、インキセットとして、プロセス4色に橙、緑を加えた6色(ヘキサクロム印刷)からなるインキセットや、プロセス4色に橙、緑、紫を加えた7色(ハイファイ印刷)からなるインキセット等が用いられている。
ヘキサクロム印刷においては、一次色のみならず、二次色、三次色の濁りを抑え、色再現領域を広げるための手段として、一部の色のインキに蛍光顔料を含有させる等の方法が取られている。しかしながら、この方法を用いた場合、印刷適性の劣化(転移不良、光沢低下等)や耐光性不足による印刷物の褪色等が生じてしまう。
また、ハイファイ印刷においては、従来のプロセス4色では再現しきれない橙、緑、紫の3色相を補うために、これら3色のインキを追加した計7色の印刷方式を用いている。
しかしながら、これらの方法においては、使用するインキの色数が6色、7色となり、印刷機の胴数が6胴以上である高価な多色印刷機を必要とし、また、6版以上の多色に色分解した版を必要とする。したがって、これらの方法を新たに始めるためには、巨額な設備投資と、高度の色分解技術、複雑な色調管理(印刷濃度、見当精度の管理)などが要求されるため、限られた範囲での使用に止まっている。
特開2001-260516号公報
本発明は、このような従来の技術における問題点のいずれかを解決するためになされたものである。すなわち、本発明の課題は、ISO規格のジャパンカラー標準インキを印刷した場合よりも、演色領域(ガモット)を広げることができるプロセス4色のインキを使用した印刷方法に、更に緑インキを追加した5色のインキで印刷を行うことで、ジャパンカラー標準インキを使用した印刷物よりも、より「RGB」の色再現領域に限りなく近い色領域を再現することのできる印刷方法を提供することである。また、本発明のさらに他の課題は、これらの印刷方法に好ましく使用することができるインキセット及びインキを提供すること、また、これらの印刷方法により印刷された印刷物を提供することである。
一般的に、色再現領域を広げるためには、各色の理想的な分光反射率曲線に近づける必要がある。すなわち、人が色を認識する波長領域は400nm〜700nmの光(この波長を可視光線という)において、黄インキでは、500nm〜700nmの波長領域での反射率が100%、400nm〜500nmの波長領域での反射率が0%であり、紅インキでは、400nm〜500nm、600nm〜700nmの波長領域での反射率が100%、500nm〜600nmの波長領域での反射率が0%であり、藍インキでは、400nm〜600nmの波長領域での反射率が100%、600nm〜700nmの波長領域での反射率が0%であることが理想であると言われている(理想のプロセスインキの分光反射率曲線を表10に示す)。
しかし、現状使用されているプロセス4色からなる、黄、紅、藍、墨のオフセット印刷
用インキ組成物の反射スペクトルは理想の反射スペクトルとはかけ離れている。完全反射
しなければならない部分での不必要吸収があるためにインキの濁り成分が存在し、色再現
性を狭めている。
すなわち本発明は、黄、紅、藍及び墨インキから選択されるインキを用いる平版印刷方法において、黄、紅、藍の各濃度値を、黄が1.40〜1.44、紅が1.52〜1.56、藍が1.63〜1.67の範囲内(基準濃度とする)で単独でベタ印刷した場合の各色のL*a*b*値、並びに、黄、紅及び藍インキから選択される2種を基準濃度でベタ刷り重ねした場合の各色のL*a*b*値が下記の範囲内にある黄、紅及び藍インキを用いることを特徴とする平版印刷方法から成り、更に、上記4色のインキの組み合わせに藍濃度として1.60〜2.20の範囲内でベタ印刷した場合のL*a*b*値が下記の範囲内にある緑インキを組み合わせた5色のインキから選択されるインキを用いる平版印刷方法に関する。
L*a*b*値は、黄インキ L*:87〜95、a*:−4〜−12、b*:90〜100;紅インキ L*:50〜55、a*:75〜83、b*:−14〜−20;藍インキ L*:52〜58、a*:−35〜−45、b*:−45〜−53;紅及び黄インキの刷り重ね L*:51〜56、a*:65〜70、b*:56〜61;藍及び黄インキの刷り重ね L*:47〜53、a*:−77〜−83、b*:20〜32;藍及び紅インキの刷り重ね L*:23〜31、a*:23〜33、b*:−63〜−70、緑インキ L*:50〜65、a*:−73〜−87、b*:0〜10、である。
また、本発明は、上記記載の平版印刷方法において、(a)黄インキ、(b)紅インキ、(c)藍インキの反射率が、下記であることを特徴とする平版印刷方法に関する。
(a)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたとき
に、400nm〜480nmの波長領域が1〜20%、530nm〜700nmの波長領
域での反射率が90〜100%の反射スペクトルを有することを特徴とする着色成分をインキの全重量に対して5〜15重量%含有する黄インキ。
(b)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたとき
に、400nm〜500nmの波長領域での最大反射率が50%〜100%、500nm
〜560nmの波長領域での反射率が1〜20%、630nm〜700nmの反射率が9
0%〜100%の反射スペクトルを有することを特徴とする着色成分をインキの全重量に対して15〜30重量%含有する紅インキ。
(c)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたときに、400nm〜530nmの波長領域の反射率が50〜100%、600nm〜700nmの反射率が1〜30%の反射スペクトルを有することを特徴とする着色成分をインキの全重量に対して10〜25重量%含有する藍インキ。
さらに、本発明は、上記記載の平版印刷方法に用いられるインキセットに関する。
さらに、本発明は、上記記載の平版印刷方法を用いて印刷した印刷物に関する。
本発明が提供する平版インキ組成物を用いることにより、従来、ジャパンカラー標準インキの黄、紅、藍、墨プロセス4色に加えて、橙、緑、紫等を加えた6色、7色印刷で表現していたRGBの色再現領域を、ジャパンカラー標準インキよりも演色領域の広い黄、紅、藍、墨の4色と緑の計5色で限りなく近づけることが可能となる。
また、本発明では、印刷物の色再現領域を向上させる手段として蛍光顔料を使用していないため、印刷適性、印刷物の経時での褪色等を劣化させることなく、高彩度の印刷物を得ることができる。
次に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
本発明は、顔料と、合成樹脂、植物油、石油系溶剤とを必要に応じてステアリン酸アル
ミニウム、アルミキレート等のゲル化剤と共に加熱溶解したビヒクル成分と、耐摩擦剤等
の補助剤とからなる黄、紅、藍、墨、緑の5色からなる平版インキを使用し、本発明のインキは、従来公知の方法によって製造することができる。
本発明に使用するインキは、ISO規格のジャパンカラー標準用紙、例えば三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六判/110kg」に印刷し、黄、紅、藍の各色をグレタグマクベス社製SpectroEye濃度計(光源D50、2度視野、測定光学45°/0°、濃度基準DIN16536、偏光フィルター無し、絶対白紙基準)にて測定した際の濃度値が、黄が1.40〜1.44、紅が1.52〜1.56、藍が1.63〜1.67の範囲内(基準濃度とする)で単独でベタ印刷した場合の各色のL*a*b*値、並びに、黄、紅及び藍インキから選択される2種を基準濃度でベタ刷り重ねした場合の各色のL*a*b*値が、黄インキで、L*:87〜95、好ましくは88〜93、a*:−4〜−12、好ましくは−5〜−10、b*:90〜100、好ましくは92〜98、紅インキで、L*:50〜55、好ましくは51〜54、a*:75〜83、好ましくは76〜81、b*:−14〜−20、好ましくは−15〜−18、藍インキで、L*:52〜58、好ましくは52〜57、a*:−35〜−45、好ましくは−38〜−44、b*:−45〜−53、好ましくは−46〜−51、更には、紅インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:51〜56、a*:65〜70、b*:56〜61、藍インキ×黄インキの刷り重ねで、L*:47〜53、a*:−77〜−83、b*:20〜32、藍インキ×紅インキの刷り重ねで、L*:23〜31、a*:23〜33、b*:−63〜−70の範囲内になることを特徴とする。
また、緑インキは、一般的に基準となる濃度値が設定されていないが、本発明では、グレタグマクベス社製SpectroEye濃度計にて藍インキの濃度として測定した際の濃度値が1.60〜2.20の範囲であるときの単色ベタ部のL*a*b*値が、L*:50〜65、好ましくは55〜63、a*:−73〜−87、好ましくは−75〜−85、b*:0〜10、好ましくは0〜5の範囲になることを特徴とする。
次に、ジャパンカラーとは、ISO/TC130国内委員会が策定した印刷に関する標準色のことである。ジャパンカラー色再現印刷2001では、ISO12642パターン(928色、IT8ともいう。)の測色値(L*a*b*値)をデータで示している。このジャパンカラー色再現印刷2001を再現するための印刷条件として、商業オフセット印刷に関する国際規格ISO12647−2の標準条件を使用する。インキ及び印刷用紙は、日本国内で普通に使われているインキ、印刷用紙(ジャパンカラー2001では4種類の用紙について決められている)を使用する。一般的なジャパンカラー標準インキ(例えば、東洋インキ製造(株)「TKハイユニティ各色」)を、ジャパンカラー標準用紙(例えば、三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六判/110kg」)に印刷した場合の黄、紅、藍の単色ベタ部のL*a*b*値、及びそれより計算したC値は、黄インキについて、L*:86、a*:−7、b*:92、C:92程度であり、紅インキについて、L*:45、a*:72、b*:−5、C:72程度であり、藍インキについて、L*:54、a*:−36、b*:−49、C:61程度であるといわれている。
なお、ジャパンカラー標準インキとは、次のようにして定められた日本の標準インキである。まず、TC130国内委員会の委託により、印刷インキ工業会が、それに加盟するインキメーカー8社の代表的なプロセスインキの色特性を測定、集約した。その結果を受けて、TC130国内委員会が、プロセスインキの標準分光反射曲線を決定した。この標準分光反射曲線を体現するインキを、ジャパンカラー標準インキとすることとした。例えば、オフセット枚葉インキとしては、東洋インキ製造(株)製「TKハイユニティ各色」がある。
また、ジャパンカラー標準用紙とは、次のようにして定められた日本の標準用紙である。まず、国内製紙メーカー6社のアート紙表面の光学特性平均値を、「ジャパン ペーパーの標準特性値」と規定した。その標準特性値に近い特性を有する2社のアート紙を、ジャパンカラー標準用紙と定めた。現在、ジャパンカラー標準用紙の光学特性は、白色度:80±5(%)、光沢度:75±2(%)、L*:93.0±3、a*:0.5±2、b*:0.4±2である。ジャパンカラー標準用紙は、オフセット印刷の工程管理を規定したISO規格の用紙タイプ1に相当する。
「ジャパンカラー色再現印刷2001」では、国内のISO規格相当品であるアート紙、コート紙、マットコート紙、上質紙の4種類の用紙を用いている。アート紙としては、例えば、王子製紙(株)製「OK金藤N」、日本製紙(株)製「NPI特アート」、三菱製紙(株)製「特菱アート両面N」が挙げられる。コート紙としては、例えば、王子製紙(株)「OKトップコートN」、日本製紙(株)製「NPIコート」、三菱製紙(株)製「パールコート」が挙げられる。マットコート紙としては、王子製紙(株)製「OKトップコートマット」、日本製紙(株)製「ユーライト」、三菱製紙(株)製「ニューVマット」が挙げられる。上質紙としては、王子製紙(株)製「OKプリンス上質」、日本製紙(株)「ニューNPO上質」、三菱製紙(株)製「金菱」が挙げられる。
本発明においては、濃度やL*a*b*値などのインキの特性を評価する際に、インキを印刷する用紙として、ISO規格のジャパンカラー標準用紙(例えば、三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六版/110kg」)を用いることができる。なお、本発明の方法、又は、本発明のインキセット等を用いて、実際に平版印刷を行う際に用いる用紙は、ジャパンカラー標準用紙に限定されない。上述のアート紙、コート紙、マットコート紙、上質紙等のあらゆる用紙を用いることができる。好ましくは、アート紙である。
本発明において、「濃度値」とは、ISO規格のジャパンカラー標準用紙(例えば、三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六版/110kg」)に、黄、紅、藍及び墨のインキをベタ印刷し、黄、紅、藍及び墨の各色をグレタグマクベスSpectroEye濃度計(Gretag Macbeth社製)にて測定した際の濃度値をいう。
色再現領域の表現方法としては、XYZ表色系(CIE1931表色系)、X1010Z1
0表色系(CIE1964表色系)、L*a*b*表色系(CIE1976)、ハンターLab表色系、マンセル表色系、L***表色系(CIE1976)等挙げられる。
L*a*b*表色系では、色相に関係なく比較できる明るさの度合いとして「明度」をL*で表現し、L*が大きくなるほど色が明るく、小さくなるほど暗くなることを示している。また、各色によって異なる「色相」をa*、b*の値で示し、a*は赤(+)から緑(−)方向、そしてb*は黄(+)から青(−)方向を示し、各方向とも絶対値が大きくなるに従って色鮮やかになり、0に近づくに従ってくすんだ色になることを示している。これによって一つの色を、L*、a*、b*を用いて数値化することが可能となる。また「明度」「色相」とは別に、鮮やかさの度合いを数値化する方法として「彩度(C)」があり、以下の計算式にて求めることができる。
Cに関しても同様に、絶対値が大きくなるに従って色鮮やかになり、値が小さくなるにつれてくすんだ色になることを示している。
更に、L*a*b*表色系で表された個々の色が持つ数値を利用して、微妙な色の違い(色差)も数値で表すことが可能になる。2つの色の色差(「△E」と表現)は、以下の計算式にて求めることができる。
△Eの絶対値が小さいほど2つの色が近似しており、△Eの絶対値が大きいほど2つの色が異なっている。
L*a*b*表色系を利用した演色領域(ガモット)を求めるためには、まず、黄、紅、藍、墨及びその他のインキを用いて、ISO12642チャート(IT8チャート)などのカラーチャートを印刷し、チャートの各色(ISO12642チャートの場合928色)のL*a*b*値を分光測定器(Gretag Macbeth社製 Spectro Lino)を用いて測定し(測定条件:光源D50、2度視野、測定光学45°/0°、絶対白紙条件)、測定結果からGretagMacbeth社のProfileMakerを使用してICCプロファイルを作成する。インキを印刷する用紙としては、ISO規格のジャパンカラー標準用紙(例えば、三菱製紙(株)製「特菱アート両面四六版/110kg」)を用いることができる。
次いで、作成したICCプロファイルを用いて、Adobe社のPhotoshopにより、RGB画像の色再現可能領域を画面上で表現したり、または、CHROMIX社のColorThinkを使用して3Dガモット図(L*a*b*表色系)を作成することができる。
一つの印刷物(印刷物以外のカラースペースも含む)で表現できる全ての色再現領域を
演色領域(ガモット)と呼ぶが、ガモットを表す最も簡便な方法として、a*を横軸、b*縦軸とした2次元空間に、単色ベタ部(黄、紅、藍)、及び、単色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)計6色のa*対b*の値を、プロットした六角形の面積で表現することが可能である。ガモットの面積が広い程、色再現領域が広いことを示している。
本発明で使用される印刷方法としては、従来公知の平版印刷方法が用いられる。例えば、オフセット枚葉印刷、オフセット輪転印刷、水無しオフセット印刷、ドライオフセット印刷などが挙げられる。
本発明で使用されるインキセットとしては、従来公知の平版印刷インキが用いられる。例えば、酸化重合型インキ、ヒートセット型インキ、浸透乾燥型インキ、紫外線硬化型インキなどが挙げられる。
また、印刷に使用する版についても従来公知の製版技術が用いられる。例えば、振幅変調スクリーニング(AMスクリーニング)法により形成した版、周波数変調スクリーニング(FMスクリーニング)法により形成した版などが挙げられる。
本発明で使用される黄インキに関し、濃度値1.85〜1.90の範囲内で印刷した墨
インキ上に、濃度1.40〜2.10の範囲で刷り重ねした場合のL*値が17を超えな
い透明性を有していれば、二次色、三次色の重ね刷りをした際の下刷りインキへの影響が
少なく、良好な色再現領域を得ることができる。更には、補色としてC.I.ピグメントイエロー83を上記黄顔料の全重量に対して0.5〜10重量%、好ましくは2〜5重量%加えて使用することも可能である。
本発明で使用される黄顔料としては、C.I.ピグメントイエロー12またはC.Iピグメントイエロー13をインキの全重量に対して5〜15重量%使用することが好ましい。
本発明で使用される紅顔料としては、ローダミンB、ローダミン3G、ローダミン6Gなどのローダミン系染料のモリブデン、タングステン金属レーキ化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。C.I.ピグメントレッド81、C.Iピグメントバイオレット1、または、C.I.ピグメントレッド169インキの全重量に対して15〜30重量%含有することが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いることもできる。
本発明で使用する藍顔料である銅フタロシアニン系化合物は、結晶多型(同質異晶)を
示す物質であり、その結晶構造の違いによってα、β、γ、ε、π、τ、ρ、χ、R型などに分類されるが、結晶安定性、分散性が優れているβ型を使用することが好ましく、更には比表面積が74m/g以上の微細なβ型銅フタロシアニンであることが好ましい。
本発明においては、上記銅フタロシアニン化合物の全重量に対し、補色としてフタロシアニン分子のベンゼン環上の水素原子をハロゲン化合物で置換したハロゲン化銅フタロシアニン化合物を5〜15重量%より好ましくは8〜11重量%加えて使用することも可能であり、これにより、藍インキ単色の色再現領域を損なうことなく、黄及び紅インキと刷り重ねた際の緑及び紫の色再現領域を広げることが可能になる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー15:3またはC.I.ピグメントブルー15:4をインキの全重量に対して10〜25重量%含有することが好ましく、更には、補色としてC.I.ピグメントグリーン7をインキの全重量に対して0.5〜2.0重量%加えて使用することも可能である。
本発明で使用する緑顔料としては、ハロゲン化されたフタロシアニン系化合物があげられる。最も多く使われているものは塩素化銅フタロシアニンであり、他に塩素の変わりに臭素の入ったものや、塩素と臭素を含むもの、銅を含まないものなどがある。
具体的には、C.I.ピグメントグリーン7またはC.I.ピグメントグリーン36をインキの全重量に対して15〜25重量%、好ましくは16〜23重量%、より好ましくは18〜22重量%含有することが好ましい。更には、これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いることもできる。
墨顔料としては、カーボンブラック、例えばC.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。顔料は2種以上を組み合わせて用いることができる。墨顔料の含有量(顔料を組み合わせて用いる場合には、全含有量)は、インキ全体の重量に対し、10〜30重量%であることが好ましく、15〜25重量%であることがより好ましく、16〜20重量%であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる合成樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、アルキ
ッド樹脂、ロジン変性アルキッド樹脂、石油樹脂変性アルキッド樹脂、ロジンエステル等
が挙げられる。好ましくは、ロジン変性フェノール樹脂を使用する。ロジン変性フェノー
ル樹脂は、特に限定されないが、重量平均分子量1万〜30万のものを使用するのが好ま
しい。分子量1万以下ではインキの粘弾性が低下し、40万以上ではインキとしての流動
性が不十分となる。
植物油としては、たとえばパーム核油、ヤシ油、綿実油、落花生油、パーム油、コーン
油、オリーブ油、亜麻仁油、コーン油、大豆油、サフラワー油、桐油等の植物油由来のも
のが例示できるとともに、それらの熱重合油および酸素吹き込み重合油なども使用できる
。また、本発明ではこれら植物油を単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いる
こともできる。
また、インキに用いられる石油系溶剤は、芳香族炭化水素の含有率が1%以下でアニリ
ン点が75〜95℃好ましくは80〜95℃及び、沸点が260℃〜350℃好ましくは
280〜350℃の範囲にある石油系溶剤である。アニリン点が75%未満の場合には、
樹脂を溶解させる能力が高すぎる為、インキのセット性が遅くなり好ましくなく、また9
5℃を超える場合には樹脂の溶解性が乏しい為、光沢、着肉等が悪くなり好ましくない。
沸点が260℃未満に場合には、印刷機上でのインキ溶剤の蒸発が多くなり、インキの流
動性の劣化により、インキがローラー、ブランケット、版等への転移性が悪くなり好まし
くない。また、350℃を超える場合には、ヒートセット型のインキの乾燥が劣る為、好
ましくない。
更に、本発明の平版インキ組成物には、必要に応じてゲル化剤、顔料分散剤、金属ドラ
イヤー、乾燥抑制剤、酸化防止剤、耐摩擦向上剤、裏移り防止剤、非イオン系界面活性剤
、多価アルコールなどの添加剤を適宜使用することができる。
〔実施例〕
次に具体例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら記載実施例に
限定されるものではない。なお、以下の記述の部は重量部、%は重量%を表す。
ロジン変性フェノール樹脂の製造例
撹拌機、冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコにP−オクチルフェノール1000部
、35%ホルマリン850部、93%水酸化ナトリウム60部、トルエン1000部を加
えて、90℃で6時間反応させた。その後6N塩酸125部、水道水1000部の塩酸溶
液を添加し、撹拌、静置し、上層部を取り出し、不揮発分49%のレゾールタイプフェノ
ール樹脂のトルエン溶液2000部を得て、これをレゾール液とした。
撹拌機、水分分離器付き冷却器、温度計をつけた4つ口フラスコに、ガムロジン1000部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃で溶解し、上記で製造したレゾール液1800部を添加し、トルエンを除去しながら230℃で4時間反応させた後、グリセリン110部を仕込み、260℃で10時間反応させ、酸価20以下として、重量平均分子量50000、新日本石油化学(株)AFソルベント6号での白濁温度90℃のロジン変性フェノール樹脂を得た。
ワニス製造例
ロジン変性フェノール樹脂43部、大豆油35部、AFソルベント6号(新日本石油化学(株)製溶剤)21部、ALCH(川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤)1.0部を190℃で1時間加熱撹拌して、ワニスを得た。
インキ実施例(黄インキ)
表1のような配合にてC.I.ピグメントイエロー12(東洋インキ製造(株)製LI
ONOL YELLOW 1235−P)をニーダー中で温度75℃の条件下、ワニス60部を徐々に添加して混練して一次脱水を行った。次にニーダー温度100℃〜120℃、減圧度76mmHgの条件下で1時間バキュームし、ベースインキ中の水分を0.5%以下になるように二次脱水を行った。脱水後、残りのワニス、石油系溶剤を添加して混練して希釈し、ニーダーより未分散ベースインキを取り出した。取り出したベースインキをロール温度60℃の3本ロールを用いて、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で顔料の粒径が7.5ミクロン以下になるまで練肉し、黄のベースインキ1を得た。次いで、ベースインキ1に対して、表2の配合でワニス、大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し黄インキ1を得た。
インキ実施例(紅インキ)
黄インキと同様に、表1の配合にてC.I.ピグメントレッド81(不二化成(株)製
ファナルローズRNN−P)を用い、紅のベースインキ2を得た。次いで、ベースインキ
2に対して、表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し紅インキ2を得た。
インキ実施例(紅インキ)
表1の配合にてC.I.ピグメントレッド169(BASF製FanalPink D 4810)をワニス、石油系溶剤と混合し、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で顔料の粒径が7.5ミクロン以下になるまで練肉、紅のベースインキ3を得た。次いで、このベースインキ3に対して、表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し紅インキ3を得た。
インキ実施例(藍インキ)
表1の配合にて、C.I.ピグメントブルー15:3(東洋インキ製造(株)製LIO
NOL BLUE GLA−SD:比表面積74.625m/g)をワニス、石油系溶剤と混合し、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で顔料の粒径が7.5ミクロン以下になるまで練肉、藍のベースインキ4を得た。次いで、このベースインキ4に対して、表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し藍インキ4を得た。
インキ実施例(藍インキ)
表1の配合にてC.I.ピグメントグリーン7(東洋インキ製造(株)製LIONOL GREEN Y-101)をワニス、石油系溶剤と混合し、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で顔料の粒径が7.5ミクロン以下になるまで練肉したベースインキ5を用い、表2の配合にて藍ベースインキ4とベースインキ5とを混合後、更に大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し、藍インキ5を得た。
インキ実施例(緑インキ)
表1の配合にて得たベースインキ5に対して表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し緑インキ6を得た。
インキ実施例(緑インキ)
表1の配合にてC.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造(株)製LIONOL GREEN 2YS)をワニス、石油系溶剤と混合し、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で顔料の粒径が7.5ミクロン以下になるまで練肉し、緑のベースインキ6を得た。次いで、表2の配合にて次いで、このベースインキ6に対して、表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し緑インキ7を得た。
インキ比較例(黄インキ)
表1のような配合にてC.I.ピグメントイエロー12(東洋インキ製造(株)製LI
ONOL YELLOW 1229−P)をニーダー中で温度75℃の条件下、ワニス660部を徐々に添加して混練して一次脱水を行った。次にニーダー温度100℃〜120℃、減圧度76mmHgの条件下で1時間バキュームし、ベースインキ中の水分を0.5%以下になるように二次脱水を行った。脱水後、残りのワニス、石油系溶剤を添加して混練して希釈し、ニーダーより未分散ベースインキを取り出した。取り出したベースインキをロール温度60℃の3本ロールを用いて、分散粒子系測定機(グラインドメーター)で顔料の粒径が7.5ミクロン以下になるまで練肉し、黄のベースインキ7を得た。次いで、ベースインキ7に対して、表2の配合でワニス、大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し黄インキ8を得た。
インキ比較例(紅インキ)
黄インキと同様に、表1の配合にてC.I.ピグメントレッド57:1(東洋インキ製造(株)製LIONOL RED 6B 4240−P)を用い、紅のベースインキ8を得た。次いで、ベースインキ8に対して、表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し紅インキ9を得た。
インキ比較例(藍インキ)
表1の配合にてC.Iピグメントブルー15:3(東洋インキ製造(株)製LIONOL BLUE FG7330:比表面積71.750m2/g)を用い、藍のベースインキ9を得た。次いで、ベースインキ9に対して、表2の配合で大豆油、桐油、石油系溶剤、コンパウンド、金属ドライヤー、乾燥抑制剤を添加し藍インキ10を得た。
黄インキの透明性の評価については、以下の試験法で評価した。
濃度値1.85〜1.90の範囲内で印刷した墨インキ(東洋インキ製造(株)製TKハイユニティ墨)上に、濃度1.40〜2.10の範囲で黄インキを刷り重ねし、L*を測定した。結果を表3に示す。実施例の黄インキは、濃度値を2.20まで上げてもL*が17を越えず、下刷りの墨インキに影響を与え難く、透明性に優れているといえる(L*は値が小さいほど黒く、大きくなるほど白くなることを示している)。一方、比較例はL*が高く、上刷りの黄インキが不透明であるために下刷りの墨インキの黒さを阻害してしまっていることがわかる。
尚、比表面積については、島津製作所製流動式比表面積測定装置「フローソーブII」を用いて測定した表面積より以下の式により算出した値を比表面積と定義し記載した。
比表面積(m2/g)=表面積(m2)/粉末質量(g)

印刷評価試験
上記実施例及び比較例のインキについて、表4の内容にて評価を実施した。
尚、実施例及び比較例の墨インキは、一般的な酸化重合型平版印刷インキ(東洋インキ製造(株)製TKハイユニティ墨)を使用した。
印刷条件
印刷機 :ハイデルベルグスピードマスター 菊全5色機
(ハイデルベルグジャパン(株))
用紙 :特菱アート両面 110Kg(三菱製紙(株))
湿し水 :アストロマーク3((株)日研化学研究所)2.0%水道水溶液
印刷速度:10000枚/時
濃度 :黄:1.40〜1.44、紅:1.52〜1.56、藍:1.63〜1.67、墨:1.85〜1.90の範囲内になるようベタ濃度を調整して印刷した。
また、緑インキに関してはベタ濃度が1.60〜2.20(藍濃度として)の範囲になるように印刷した。
印刷物測定条件
濃度 :SpectroEye(Gretag Macbeth社製、光源D50、2度視野、測定光学45°/0°、濃度基準DIN16536、偏光フィルター無し、絶対白紙基準)にて印刷物の単色(黄、紅、藍、墨、緑)ベタ部の濃度値を測定
測色 :SpectroEye(Gretag Macbeth社製、光源D50、2度視野、測定光学45°/0°、偏光フィルター無し、絶対白紙基準)にて印刷物の単色ベタ部(黄、紅、藍、緑)、及び、単色ベタ刷り重ね部(黄×紅、紅×藍、藍×黄)のL*、a*、b*値を測定。C値はa*及びb*から下記の計算式にて求めた。

結果を表5に示す。比較例と比べて実施例のC値が大きく、印刷物の彩度が高い。
また、a*を横軸、b*縦軸とした2次元空間に、各a*、b*値をプロットし、2次元のガモットで比較した。(表6〜表9)
実施例1〜4及び比較例1のガモット図を表6、また、実施例5〜8及び比較例2のガモット図を表7で比較した。どちらの図も実施例の色再現領域が広い。
また更に、表8に実施例9〜10と比較例3を比較したガモット図を示した。緑インキを加えない4色インキの比較で、実施例のインキの組み合わせは色再現領域が広がっていることがわかる。つまり、再現領域の広い4色インキに緑インキを加えることで更に色再現領域が広がっている。(表9)

また、得られた分光反射率曲線を表11に示す。比較例の従来インキに比べ、実施例のインキの方が理想の分光反射率曲線に近くなっており、完全反射しなければならない部分の不必要吸収が少なくなっている。そのため、インキの濁り成分が減少し、色再現領域が広がっている。






したがって、本発明では、従来のインキでは再現できなかった色再現領域をインキ自身が有するとともに、更に濃度を上げるという印刷方法を用いることで、より広範囲の演色領域を表現することが可能な印刷方法を見出した。

Claims (4)

  1. 黄、紅、藍及び墨インキから選択されるインキを用いる平版印刷方法において、黄、紅、藍の各濃度値を、黄が1.40〜1.44、紅が1.52〜1.56、藍が1.63〜1.67の範囲内(基準濃度とする)で単独でベタ印刷した場合の各色のL*a*b*値、並びに、黄、紅及び藍インキから選択される2種を基準濃度でベタ刷り重ねした場合の各色のL*a*b*値が下記の範囲内にある黄、紅及び藍インキを用いることを特徴とする平版印刷方法から成り、更に、上記4色のインキの組み合わせに藍濃度として1.60〜2.20の範囲内でベタ印刷した場合のL*a*b*値が下記の範囲内にある緑インキを組み合わせた5色のインキから選択されるインキを用いる平版印刷方法。
    L*a*b*値は、黄インキ L*:87〜95、a*:−4〜−12、b*:90〜100;紅インキ L*:50〜55、a*:75〜83、b*:−14〜−20;藍インキ L*:52〜58、a*:−35〜−45、b*:−45〜−53;紅及び黄インキの刷り重ね L*:51〜56、a*:65〜70、b*:56〜61;藍及び黄インキの刷り重ね L*:47〜53、a*:−77〜−83、b*:20〜32;藍及び紅インキの刷り重ね L*:23〜31、a*:23〜33、b*:−63〜−70、緑インキ L*:50〜65、a*:−73〜−87、b*:0〜10、である。
  2. 請求項1記載の平版印刷方法において、(a)黄インキ、(b)紅インキ、(c)藍インキの反射率が、下記であることを特徴とする平版印刷方法。
    (a)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたとき
    に、400nm〜480nmの波長領域が1〜20%、530nm〜700nmの波長領
    域での反射率が90〜100%の反射スペクトルを有することを特徴とする着色成分をインキの全重量に対して5〜15重量%含有する黄インキ。
    (b)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたとき
    に、400nm〜500nmの波長領域での最大反射率が50%〜100%、500nm
    〜560nmの波長領域での反射率が1〜20%、630nm〜700nmの反射率が9
    0%〜100%の反射スペクトルを有することを特徴とする着色成分をインキの全重量に対して15〜30重量%含有する紅インキ。
    (c)400nm〜700nmの波長領域において、最大反射率を100%としたときに、400nm〜530nmの波長領域の反射率が50〜100%、600nm〜700nmの反射率が1〜30%の反射スペクトルを有することを特徴とする着色成分をインキの全重量に対して10〜25重量%含有する藍インキ。
  3. 請求項1〜2いずれか記載の平版印刷方法に用いられるインキセット。
  4. 請求項1〜2いずれか記載の平版印刷方法を用いて印刷した印刷物。



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