JP2008113850A - X線ct画像処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】頭部X線CT画像の灰白質領域だけをコントラスト強調する。
【解決手段】X線CT画像の画素を順に処理対象中心画素Pとして選び、処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求め、CT値変化指標値Indexに応じて処理対象中心画素Pが処理対象領域内の画素か否かを表す領域重みWeightを算出し、領域重みWeightに基づいて処理対象領域内の画素のコントラスト強調量Contrastを算出し、コントラスト強調量Contrastを平滑化し、平滑化されたコントラスト強調量ContrastSに基づいて処理対象領域内の画素のコントラストを強調する。
【効果】CT値変化に特徴がある領域のみをコントラスト強調することが出来る。
【選択図】図2

Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)画像処理方法および装置に関し、更に詳しくは、例えば頭部X線CT画像の灰白質領域だけをコントラスト強調することが出来るX線CT画像処理方法および装置に関する。
従来、X線CT画像のCT値が骨に相当する「200」以上の領域を強調する放射線治療計画装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−164217号公報
上記従来の放射線治療計画装置では、CT値を基準にして骨の領域と他の領域を区別し、骨の領域を強調している。
しかし、CT値は画素単独の情報であり、周囲画素との関係情報が含まれていないため、領域を区別する方法として妥当でない場合がある問題点があった。
そこで、本発明の目的は、周囲画素との関係情報を基に特定領域だけをコントラスト強調することが出来るX線CT画像処理方法および装置を提供することにある。
第1の観点では、本発明は、X線CT画像の全体または一部の各画素を中心とする所定範囲内のCT値変化に応じて各画素が処理対象領域内の画素か否かを区別し、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行うことを特徴とするX線CT画像処理方法を提供する。
上記第1の観点によるX線CT画像処理方法では、一つの画素を中心とする所定範囲内のCT値変化すなわち周囲画素との関係情報に応じて当該画素が処理対象領域内の画素か否かを区別する。そして、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行う。これにより、CT値そのものよりもCT値変化に特徴がある領域(例えば頭部X線CT画像の灰白質領域)を好適に区別でき、当該領域のみをコントラスト強調することが出来る。
第2の観点では、本発明は、X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶステップと、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求めるステップと、前記CT値変化指標値Indexに応じてコントラスト強調処理を行うステップとを有することを特徴とするX線CT画像処理方法を提供する。
上記第2の観点によるX線CT画像処理方法では、順に選んだ画素を中心とする所定範囲内のCT値変化すなわち周囲画素との関係情報であるCT値変化指標値Indexを求める。そして、CT値変化指標値Indexに応じてコントラスト強調処理を行うが、CT値変化指標値Indexは当該画素が処理対象領域内の画素か否かを表しているから、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行うことが出来る。これにより、CT値そのものよりもCT値変化に特徴がある領域(例えば頭部X線CT画像の灰白質領域)を好適に区別でき、当該領域のみをコントラスト強調することが出来る。
第3の観点では、本発明は、X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶステップと、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求めるステップと、前記CT値変化指標値Indexに応じて前記処理対象中心画素Pが処理対象領域内の画素か否かを表す領域重みWeightを算出するステップと、前記領域重みWeightに基づいて前記処理対象領域内の画素のコントラスト強調量Contrastを算出するステップと、コントラスト強調量Contrastを平滑化するステップと、平滑化されたコントラスト強調量ContrastSに基づいて前記X線CT画像の前記処理対象領域内の画素のコントラストを強調するステップとを有することを特徴とするX線CT画像処理方法を提供する。
上記第3の観点によるX線CT画像処理方法では、順に選んだ画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化すなわち周囲画素との関係情報であるCT値変化指標値Indexを求め、そのCT値変化指標値Indexに応じて領域重みWeightを算出し、その領域重みWeightに基づいてコントラスト強調量Contrastを算出し、そのコントラスト強調量Contrastを平滑化し、平滑化したコントラスト強調量ContrastSに基づいてコントラスト強調処理を行う。領域重みWeightは当該画素が処理対象領域内の画素か否かを表しているから、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行うことが出来る。これにより、CT値そのものよりもCT値変化に特徴がある領域(例えば頭部X線CT画像の灰白質領域)を好適に区別でき、当該領域のみをコントラスト強調することが出来る。また、コントラスト強調量Contrastを平滑化するから、ノイズが目立つのを防止することが出来る。
第4の観点では、本発明は、前記第2または前記第3の観点によるX線CT画像処理方法において、前記CT値変化指標値Indexは、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値の最大値と最小値の差であることを特徴とするX線CT画像処理方法を提供する。
CT値変化指標値Indexとしては、例えばCT値の変化の微分量を用いてもよいが、上記上記第4の観点によるX線CT画像処理方法では、所定範囲内のCT値の最大値と最小値の差を用いる。これによれば、画素の位置関係を考慮しなくて済むので、処理が簡単になる。
第5の観点では、本発明は、X線CT画像の全体または一部の各画素を中心とする所定範囲内のCT値変化に応じて各画素が処理対象領域内の画素か否かを区別する手段と、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行う手段とを具備したことを特徴とするX線CT画像処理装置を提供する。
上記第5の観点によるX線CT画像処理装置では、前記第1の観点によるX線CT画像処理方法を好適に実施できる。
第6の観点では、本発明は、X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶ手段と、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求める手段と、前記CT値変化指標値Indexに応じてコントラスト強調処理を行う手段とを具備したことを特徴とするX線CT画像処理装置を提供する。
上記第6の観点によるX線CT画像処理装置では、前記第2の観点によるX線CT画像処理方法を好適に実施できる。
第7の観点では、本発明は、X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶ手段と、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求める手段と、前記CT値変化指標値Indexに応じて前記処理対象中心画素Pが処理対象領域内の画素か否かを表す領域重みWeightを算出する手段と、前記領域重みWeightに基づいて前記処理対象領域内の画素のコントラスト強調量Contrastを算出する手段と、コントラスト強調量Contrastを平滑化する手段と、平滑化されたコントラスト強調量ContrastSに基づいて前記X線CT画像の前記処理対象領域内の画素のコントラストを強調する手段とを具備したことを特徴とするX線CT画像処理装置を提供する。
上記第7の観点によるX線CT画像処理装置では、前記第3の観点によるX線CT画像処理方法を好適に実施できる。
第8の観点では、本発明は、前記第6または前記第7の観点によるX線CT画像処理装置において、前記CT値変化指標値Indexは、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値の最大値と最小値の差であることを特徴とするX線CT画像処理装置を提供する。
上記第8の観点によるX線CT画像処理装置では、前記第4の観点によるX線CT画像処理方法を好適に実施できる。
本発明のX線CT画像処理方法および装置によれば、CT値そのものよりもCT値変化に特徴がある領域(例えば頭部X線CT画像の灰白質領域)だけをコントラスト強調することが出来る。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、実施例1に係るX線CT装置100を示す構成図である。
このX線CT装置100は、操作コンソール1と、寝台装置10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付ける入力装置2と、画像再構成処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で取得した投影データを収集するデータ収集バッファ5と、投影データから再構成したCT画像を表示するCRT6と、プログラムやデータやX線CT画像を記憶する記憶装置7とを具備している。
寝台装置10は、撮影対象を乗せて走査ガントリ20のボア(空洞部)に入れ出しするテーブル12を具備している。テーブル12は、寝台装置10に内蔵するモータで昇降および直線移動される。
走査ガントリ20は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、マルチ検出器24と、DAS(Data Acquisition System)25と、X線コントローラ22,コリメータ23,DAS25の制御を行う回転側コントローラ26と、制御信号などを前記操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29と、スリップリング30とを具備している。
図2は、X線CT画像の特定領域だけをコントラスト強調する処理を示すフロー図である。この処理は、中央処理装置3で実行される。
ステップA1では、X線CT画像内のXY空間における処理対象中心画素P(x,y)を選ぶ。図3の例では、512×512画素のX線CT画像内に、処理対象中心画素P(x,y)を選んでいる。なお、図3のX線CT画像における灰白質領域を処理対象領域として想定して説明する。
ステップA2では、処理対象中心画素P(x,y)を中心とする所定XY範囲におけるCT値変化に応じてCT値変化指標値Index(x,y,n)を算出する。図4の例では、処理対象中心画素P(x,y)を中心とする7×7画素の範囲が所定XY範囲である。
CT値変化指標値Index(x,y,n)は例えば次式により算出する。
Figure 2008113850
ステップA3では、CT値変化指標値Index(x,y,n)に応じて領域重みWeight(x,y)を求める。領域重みWeight(x,y)は、例えば図5に示す如き関数Weight(x,y)=g(n,Index(x,y,n))により求める。図5の関数Weight(x,y)=g(n,Index(x,y,n))は、10<Index(x,y,n)<20なら処理対象中心画素P(x,y)が処理対象領域内の画素であることを表し、そうでないなら処理対象中心画素P(x,y)が処理対象領域内の画素でないことを表していいる。換言すれば、領域重みWeight(x,y)≠0は処理対象中心画素P(x,y)が処理対象領域内の画素であることを表し、領域重みWeight(x,y)=0は処理対象中心画素P(x,y)が処理対象領域内の画素でないことを表している。
次に、領域重みWeight(x,y)を用いてコントラスト強調量Contrast(x,y)を算出する。
コントラスト強調量Contrast(x,y)は例えば次式により算出する。
Figure 2008113850
ここで、処理対象領域の代表値ImageMは、例えば処理対象領域のCT値の平均値や中央値である。
ステップA4では、X線CT画像内の全画素についてステップA1〜A3を繰り返す。これにより、例えば図6に示すようなコントラスト強調量Contrast(x,y)のマップが得られる。このマップでは、処理対象領域内のコントラスト強調量Contrast(x,y)≠0であり、処理対象領域外のコントラスト強調量Contrast(x,y)=0である。
ステップA5では、m×mの平滑化フィルタを用いてコントラスト強調量Contrast(x,y)のマップを平滑化する。これはノイズ(突発的な値)の影響を抑制するためである。これにより、例えば図7に示すような平滑化したコントラスト強調量ContrastS(x,y,m)のマップが得られる。
ステップA6では、平滑化したコントラスト強調量ContrastS(x,y)のマップを用いて、元のX線CT画像にコントラスト強調を行う。
コントラスト強調は例えば次式により行う。
Figure 2008113850
以上により、図8に示すように、X線CT画像における灰白質領域だけをコントラスト強調することが出来る。
実施例1のX線CT装置100によれば、CT値そのものよりもCT値変化に特徴がある領域だけをコントラスト強調することが出来る。
実施例1では、X線CT画像の2次元空間(スライス)で処理したが、3次元空間(ボリューム)に拡張してもよい。この場合は、例えば図2のステップA1で、X線CT画像内のXYZ空間における処理対象中心画素P(x,y,z)を選ぶ、といったように変形すればよい。
本発明のX線CT画像処理方法および装置は、例えば頭部X線CT画像における灰白質領域だけをコントラスト強調のに利用できる。
実施例1にかかるX線CT装置を示す構成図である。 実施例1にかかるコントラスト強調処理を示すフロー図である。 X線CT画像の例示図である。 CT値変化指標値を算出する範囲を示す例示図である。 CT値変化指標値に応じて領域重みを求める関数の例示図である。 コントラスト強調量のマップを示す例示図である。 平滑化したコントラスト強調量のマップを示す例示図である。 灰白質領域だけをコントラスト強調したX線CT画像を示す例示図である。
符号の説明
3 中央処理装置
100 X線CT装置
P(x,y) 処理対象中心画素

Claims (8)

  1. X線CT画像の全体または一部の各画素を中心とする所定範囲内のCT値変化に応じて各画素が処理対象領域内の画素か否かを区別し、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行うことを特徴とするX線CT画像処理方法。
  2. X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶステップと、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求めるステップと、前記CT値変化指標値Indexに応じてコントラスト強調処理を行うステップとを有することを特徴とするX線CT画像処理方法。
  3. X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶステップと、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求めるステップと、前記CT値変化指標値Indexに応じて前記処理対象中心画素Pが処理対象領域内の画素か否かを表す領域重みWeightを算出するステップと、前記領域重みWeightに基づいて前記処理対象領域内の画素のコントラスト強調量Contrastを算出するステップと、コントラスト強調量Contrastを平滑化するステップと、平滑化されたコントラスト強調量ContrastSに基づいて前記X線CT画像の前記処理対象領域内の画素のコントラストを強調するステップとを有することを特徴とするX線CT画像処理方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載のX線CT画像処理方法において、前記CT値変化指標値Indexは、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値の最大値と最小値の差であることを特徴とするX線CT画像処理方法。

  5. X線CT画像の全体または一部の各画素を中心とする所定範囲内のCT値変化に応じて各画素が処理対象領域内の画素か否かを区別する手段と、処理対象領域内の画素についてのみコントラスト強調処理を行う手段とを具備したことを特徴とするX線CT画像処理装置。
  6. X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶ手段と、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求める手段と、前記CT値変化指標値Indexに応じてコントラスト強調処理を行う手段とを具備したことを特徴とするX線CT画像処理装置。
  7. X線CT画像の全体または一部の画素を順に処理対象中心画素Pとして選ぶ手段と、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値変化に応じてCT値変化指標値Indexを求める手段と、前記CT値変化指標値Indexに応じて前記処理対象中心画素Pが処理対象領域内の画素か否かを表す領域重みWeightを算出する手段と、前記領域重みWeightに基づいて前記処理対象領域内の画素のコントラスト強調量Contrastを算出する手段と、コントラスト強調量Contrastを平滑化する手段と、平滑化されたコントラスト強調量ContrastSに基づいて前記X線CT画像の前記処理対象領域内の画素のコントラストを強調する手段とを具備したことを特徴とするX線CT画像処理装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載のX線CT画像処理装置において、前記CT値変化指標値Indexは、前記処理対象中心画素Pを中心とする所定範囲内のCT値の最大値と最小値の差であることを特徴とするX線CT画像処理装置。
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